JPH0114159B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高所作業車の作業台装置、特に昇降自
在な作業台装置に関する。

従来より高所作業車としては車体に伸縮ブーム
を装備し、該ブーム先端に作業台を取付け、ブー
ムの伸縮、旋回並びに俯抑操作によつて作業台を
自由な高さの場所に動かして高所作業ができる構
成のものが実用されている。ところで、この種高
所作業車で作業現場の移動等のため公道を走行す
るに当つては、法規制限上、車体の設備が可及的
コンパクトに格納できることが望まれるものであ
り、他方、作業時には可及的高所まで作業台を伸
展できることが望まれる。しかし、一般にブーム
先端に取付けた作業台はその上で作業者が安全に
作業するためにブームの俯抑状態の変化に拘らず
常に水平状態を維持するようになつている関係
上、作業台の移動範囲はブームの移動範囲に制約
されていた。。

本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、作
業台を常に水平状態に維持しつつ昇降自在とし
て、作業台独特の作業範囲内をブームとは独立し
て作業できるようにしたものである。

次に、本発明の実施例を図面に基いて説明する
と、１は高所作業車の車体、２は該車体１後部に
水平旋回自在に枢着した旋回台、３は該旋回台２
に基端を俯抑動自在に枢着した伸縮ブームで、該
伸縮ブーム３の基部と旋回台２間には油圧シリン
ダ４が介装されて伸縮ブーム３の俯抑動を行うこ
とができる。また、伸縮ブーム３は油圧シリンダ
による伸縮機構を用いるのが望ましいが、これに
限定するものではない。５は横折れブームで、伸
縮ブーム３の延長上に伸展可能に、且つ伸縮ブー
ム３の一側面に添つて横向けに折畳み可能に枢軸
６を以つて伸縮ブーム３の先端に枢着し、リンク
機構Ｌを具備した油圧シリンダ７を以つて横折れ
ブーム５が回動される（第４図）。

尚、横折れブーム５と伸縮ブーム３の連結部位
における具体的構造については本発明の要旨では
ないので説明を省略する。８は横折れブーム５先
端に設けられた作業台装置であつて、以下該作業
台装置８について説明すると、横折れブーム５先
端にはクランク９を具備した取付部材１０が枢軸
５′回りに回動自在に枢着されており、該取付部
材１０は一端を横折れブーム５に、他端を前記ク
ランク９にそれぞれ枢支された平衡シリンダ１１
により支持されている。

そして、この平衡シリンダ１１と、伸縮ブーム
３基部と旋回台２上部間に伸縮ブーム３俯抑状態
に感知するように配置された感知シリンダ１２と
は、それぞれのシリンダのボトム側とロツド側と
は連通させるように構成されている。

従つて、伸縮ブーム３の水平面に対する俯抑角
が変化すると、例えば俯抑角が増加すれば感知シ
リンダ１２が伸長し、そのロツド側から油圧が平
衡シリンダ１１のロツド側へ送られて、平衡シリ
ンダ１１は収縮し、取付部材１０は横折れブーム
５に対して前述の俯抑角に相当する分だけ下向き
に回動され水平状態となる。逆に伸縮ブーム３の
俯抑角が減少すれば感知シリンダ１２が収縮し、
そのボトム側から圧油が平衡シリンダ１１のボト
ム側へ送られて、平衡シリンダ１１は伸長し、取
付部材１０は前述の俯抑角に相当する分だけ上向
きに回動され水平状態となる。

また、前記取付部材１０は、外筒１３の上端に
固着された支持ブラケツト１４を適宜の駆動手段
により旋回自在に支持している。そして前記外筒
１３内には作業台１５を固着した内筒１６が摺動
自在に嵌挿されており、一端を外筒１３側に、他
端を内筒１６側にそれぞれ連結した昇降シリンダ
１７により、内筒１６に支持された作業台１５は
上下方向に昇降自在となつている。

尚、作業台が下方位置にあるブームの格納姿勢
時には車体の最高位置にある取付部材１０よりも
低位置に外筒１３及び作業台８が存する。

以上のことから作業台１５は伸縮ブーム３先端
に横折れブーム５を直線状に伸展した作業姿勢で
は、取付部材１０、支持ブラケツト１４を介して
ブームの俯抑動に関連して常時水平状態を保持す
るように構成されている。

次に、上記実施例についてその使用態様を説明
する。先ず格納姿勢より作業姿勢にする場合は、
図示しない制御弁を操作して昇降シリンダ１７の
ボトム側に供給すると、昇降シリンダ１７は上昇
し、その結果内筒１６は作業台１５とともに外筒
１３内を案内されて上昇する。この際、感知シリ
ンダ１２は油圧シリンダ４が収縮状態に固縛され
ているため作動することはない。そして横折れブ
ーム５を伸縮ブーム３延長上に油圧シリンダ７及
びリンク機構Ｌを利用して伸展して固定した後、
伸縮ブーム３の伸縮、旋回、並びに俯抑操作によ
り作業台１５を所望の位置に動かせばよい。

また、格納姿勢に戻す場合は、前記作業姿勢に
する場合と逆の順序で伸縮ブーム３を収縮して水
平に倒し、横折れブーム５を伸縮ブーム３の一側
面に添つて横向けに折畳む。次いで、昇降シリン
ダのロツド側に油圧を供給してやれば作業台１５
は内筒１６に介して下降することができる。

尚、本実施例においては作業台の昇降に際し、
内筒と外筒とを昇降シリンダにより直接連結した
が、索条を介して油圧シリンダのストロークを倍
加させたり、油圧モータによる索条の巻取り等を
利用することもできるものである。

また、本実施例ではブームを伸縮ブームと横折
れブームとで構成したことにより、作業台を後部
車体上の空間を利用して格納することができる利
点があるが、このようなブーム構造に限定される
ものではなく、伸縮ブーム式が屈折ブーム式の高
所作業車にも適用できるのは当然である。

以上のように本発明によれば、ブームの移動範
囲とは別個に作業台を上下方向に移動させること
が可能となり、ブームの移動が障害物によつて制
約されているような場合においても、その作業範
囲を拡大することができる。

また、格納姿勢における作業台と支柱は取付部
材よりも低所に存するため、法規上の車高制限に
対しても何ら影響がない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は高所作
業車の全体正面図、第２図は作業台装置を示す拡
大図、第３図は第２図Ａ−Ａ線よりの断面図、第
４図は伸縮ブームと横折れブームとの連結部を示
す平面図である。 １……車体、２……旋回台、３……伸縮ブー
ム、５……横折れブーム、８……作業台装置、１
０……取付部材、１３……外筒、１４……支持ブ
ラケツト、１５……作業台、１６……内筒、１７
……昇降シリンダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車体上に起伏自在に枢支したブームの先端
   に、該ブームの俯抑状態に連動して水平状態を保
   持する取付部材を駆動装置を介して装設し、該取
   付部材には外筒の上端を固着し、該外筒には内筒
   を摺動自在に嵌挿してなり、該内筒に上昇位置と
   下降位置との間で昇降自在な作業台を装備してな
   り、ブームの格納姿勢では取付部材が車体の最高
   位置に存し、支柱と作業台は取付部材よりも低位
   置に存することを特徴とする高所作業車の作業台
   装置。