JP4825356B2 - ブーム式高所作業装置の作業台昇降装置 - Google Patents
ブーム式高所作業装置の作業台昇降装置Info
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、ブーム式高所作業装置の作業台昇降装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
ブーム式高所作業装置の代表例として高所作業車があるが、この種の高所作業車は、車両上に旋回台を設け、該旋回台にブーム(伸縮ブーム)を起伏自在に取付け、ブーム先端部に作業員搭乗用の作業台を取付けて構成されている。
【0004】
ところで、この種のブーム式高所作業装置(高所作業車)の中には、例えば図4〜図6に示すように、作業台3をブーム1側の基準側部材(姿勢維持部材2、揺動アーム7を含む)に対して昇降させ得るようにした作業台昇降装置を備えたものがある(例えば、実公平4−23912号)。尚、以下の説明では、便宜上、図5の平面視において、姿勢維持部材2の先端と作業台3の中心を結ぶ方向(図5の左右方向)を前後方向(A−B方向)といい、その前後方向と水平直交方向(図5の上下方向)を左右方向(C−D方向)又は作業台幅方向ということにする。
【0005】
図4〜図6に示す従来のブーム式高所作業装置は、ブーム1の先端部にレベリングシリンダ21によって水平姿勢に維持される姿勢維持部材2を取付け、該姿勢維持部材2の先端部に、旋回装置6、揺動アーム7、該揺動アーム7に先端のフレーム8、該フレーム8の両端から前方(A方向)に突出する各前向きアーム9,9、後述のガイド装置4,4、作業台3側の両端部から後方(B方向)に突出する各後向きアーム10,10等を介して作業台3を取付けている。そして、この従来例のブーム式高所作業装置における作業台昇降装置は、図5及び図6に示すように、揺動アーム7と作業台3との間に、作業台3を昇降自在にガイドするガイド装置4,4と、該作業台3を昇降駆動させる昇降駆動装置5とを設けている。
【0006】
各ガイド装置4,4は、作業台3側の各後向きアーム10,10に取付けた縦向きのガイドレール41,41と、揺動アーム7側の各前向きアーム9,9に取付けたスライダー42,42とを有している。尚、この各ガイド装置4,4は、作業台幅方向(C−D方向)の両端寄りにそれぞれ位置させている。そして、このガイド装置4,4は、左右のガイドレール41,41が各スライダー42,42に対して上下動することによって、作業台3側が揺動アーム7側に対して昇降するようになっている。
【0007】
揺動アーム7側のフレーム8と作業台3の後面3aとの間には、油圧機材Y(後述する)や昇降駆動装置5を設置するための設置スペース11が設けられている。
【0008】
昇降駆動装置5は、スプロケット56にU字状に掛け回したチエン57と、該チエン57を駆動する油圧式の伸縮シリンダ51とを有している。尚、この従来例では、スプロケット56及びチエン57は、左右に2セット使用されている。この昇降駆動装置5は、設置スペース11内における揺動アーム7側のフレーム8寄りで作業台幅方向(C−D方向)の中央部に設置されている。伸縮シリンダ51は、図6に示すように、シリンダチューブ52が作業台3側(両ガイドレール41,41間の上下各連結材20,20)に固定されていて、シリンダロッド53が下向きに伸縮するようになっている。シリンダロッド53の先端部には、2つのスプロケット56が左右方向(C−D方向)に間隔をもって取付けられている。各チエン57は、各スプロケット56の下面側からU字状に掛け回している。該各チエン57の一端57aは、揺動アーム7側の各前向きアーム9,9間に架設されたサポート19に固定し、該各チエン57の他端57bは、作業台3側の各ガイドレール41,41間に架設された下側の連結材20に固定している。尚、この昇降駆動装置5には、符号59で示す別のチエンが上方からU字状に掛け回されている。このチエン59は、通常の作業台上昇時には作業台3の跳ね上がりを防止し、作業台降下時には作業台3に下降力を安定的に与える役目をするとともに、作業台3を下向きに傾けたときに(例えば作業台3内に溜まった雨水を排水する際に)作業台3が落下しないように支持するものである。
【0009】
そして、この昇降駆動装置5は、伸縮シリンダ51が縮小している状態(図6の実線図示状態)では、作業台3を揺動アーム7等の基準側部材に対して下動させ(図4の符号3の状態)、伸縮シリンダ51が伸長(図6の鎖線図示状態)すると、その伸長ストロークの2倍長さだけ作業台3を基準側部材(揺動アーム7等)に対して上動させ得るようになっている(図4の符号3′の状態)。尚、図6では、伸縮シリンダ51の伸長時に揺動アーム7等の基準側部材が鎖線図示するように作業台3に対して下動した状態で示している。
【0010】
この種のブーム式高所作業装置(例えば高所作業車)では、作業台3上から、ブーム1の旋回・起伏・伸縮等の操作や、作業台3の首振り操作や、作業台3の昇降操作等を行えるようになっており、それらの操作用の油圧機材(例えば各種バルブや油圧ホース等)Yは、揺動アーム7側のフレーム8と作業台3の後面3aとの間に設けた設置スペース11内に収容・設置されている。又、この設置スペース11内には昇降駆動装置5も設置されている。
【0011】
ところで、図5及び図6の従来例では、昇降駆動装置5を設置スペース11内における作業台幅方向(C−D方向)の中央部に設置しているが、このように昇降駆動装置5を作業台幅方向の中央部に設置すると、昇降駆動装置5と油圧機材Yとが設置スペース11内において前後方向(A−B方向)に並ぶようになる。尚、設置スペース11内における油圧機材Yを収容するためのスペースとしては、前後方向(A−B方向)の長さL1が200mm程度必要である。又、昇降駆動装置5のチエン57のスプロケット56は、前後方向(A−B方向)に向く姿勢で取付けられている関係で、チエン57の各端部57a,57bを固定するためのサポート19や連結材20を伸縮シリンダ51の前後位置に配置させる必要がある。従って、設置スペース11内における昇降駆動装置5を取付けるためのスペースとしては、前後方向の長さL2が150mm程度必要である。又、チエン57の各端部57a,57bは、設置スペース11内における作業台幅方向(C−D方向)の中央部に位置しているので、サポート19や連結材20はそれぞれ前向きアーム9,9からかなり長いもの(図示例では両前向きアーム9,9間を1枚物(又は1本物)で引き通している)が必要となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
図5及び図6に示す従来の作業台昇降装置では、上記のように、昇降駆動装置5を設置スペース11内における作業台幅方向の中央部に設置しているので、該昇降駆動装置5と油圧機材Yとが設置スペース11内で前後方向(A−B方向)に並んでしまい、さらに昇降駆動装置5のスプロケット56が前後方向に向いているので、チエン57の各端部57a,57bを固定するためのサポート19や連結材20が伸縮シリンダ51の前後位置に配置される。従って、設置スペース11の前後(A−B方向)長さとして、少なくとも、油圧機材Y設置用のスペース長さL1(約200mm)と、昇降駆動装置5設置用のスペース長さL2(約150mm)との合計長さL3(約350mm)が必要となる。このように、設置スペース11の前後長さL3が長くなると、揺動アーム7先端から前方側の体積部分(特に平面積)が大きくなり、作業時において狭所(例えば架設電線間や建築物の狭隘部分等)に作業台3を進入させる際に不利になるとともに、作業台3の関連部分(設置スペース11部分)が大型化して格納状態で大きなスペースを占有するという問題がある。
【0013】
又、この従来例の作業台昇降装置では、昇降駆動装置5が設置スペース11内における前後方向(A−B方向)の中央部に設置されているので、チエン57の各端部57a,57bを固定するためのサポート19や連結材20として、少なくとも左右両側部の前向きアーム9からチエン端部57a,57bに達する長さは必要である(図示の従来例ではサポート19及び連結材20を両前向きアーム9,9間に引き通している)。このように、サポート19や連結材20が長くなると、設置スペース11内の有効スペースが狭くなる(サポート19や連結材20が邪魔になる)とともに、資材コストが高くなるという問題もある。
【0014】
本願発明は、上記した従来の作業台昇降装置の問題点に鑑み、油圧機材や昇降駆動装置を設置するための設置スペースの前後長さを小さくして、該設置スペースを含む作業台関連の前後長さをコンパクトにし得るようにしたブーム式高所作業装置の作業台昇降装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
【0016】
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、ブームと、ブームの先端部において水平姿勢に維持される姿勢維持部材と、姿勢維持部材に対向する側で各種機材を収容するための設置スペースを介して設けられた作業台と、作業台を姿勢維持部材に対して昇降自在にガイドさせるガイド装置と、作業台を姿勢維持部材に対して昇降駆動させる昇降駆動装置とを備えたブーム式高所作業装置の作業台昇降装置を対象にしている。尚、本願の説明では、便宜上、平面視において、姿勢維持部材の先端と作業台の中心を結ぶ方向を前後方向といい、その前後方向と水平直交方向を左右方向又は作業台幅方向ということにする。
【0017】
本願のブーム式高所作業装置としては、高所作業車が適用できる。高所作業車の場合は、車両上の旋回台にブーム(伸縮ブーム)を起伏自在に取付け、ブーム先端部に姿勢維持部材を取付け、姿勢維持部材の先端側に各種機材の設置スペースを介して作業台を取付けている。上記設置スペース内に収容される各種機材としては、後述の昇降駆動装置や油圧機材(バルブや油圧ホース等)がある。
【0018】
本願請求項1の作業台昇降装置において、昇降駆動装置は、前記設置スペース内の平面視における1つの隅角部付近に集約して設置している。
【0019】
本願請求項1の作業台昇降装置によれば、昇降駆動装置を設置スペース内の1つの隅角部付近に集約して設置しているので、設置スペース内における昇降駆動装置設置部分を除く部分にひと纏まりで大容積の余剰空間ができる。
【0020】
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置において、昇降駆動装置の一端側を作業台側のフレームに取付ける一方、昇降駆動装置の他端側を姿勢維持部材から左右前方に突出する各前向きアームの一方に取付けていることを特徴としている。
【0021】
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置において、ガイド装置は左右一対有し、さらに該各ガイド装置をそれぞれ作業台幅方向の両端寄りに位置させているとともに、姿勢維持部材から左右前方に突出する各前向きアームに、各ガイド装置を介して作業台が取付けられていることを特徴としている。
【0022】
[本願請求項4の発明]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置において、昇降駆動装置は、スプロケットにU字状に掛け回したチエンと、該チエンを駆動するチエン駆動装置とを有しているとともに、スプロケットは、作業台における姿勢維持部材に対面する側面と略平行になる姿勢で設置している。即ち、このスプロケットは、作業台幅方向に向けて設置している。
【0023】
この請求項4の構成では、チエン駆動装置(伸縮シリンダ)を支持するためのサポートや、チエンの各端部を固定するためのサポート等を短くできる。さらに、昇降駆動装置のスプロケットを作業台幅方向に向けて設置すると、該スプロケットやそれに掛け回されたチエン等による設置スペース内での前後方向の占有スペースを小さくできる。
【発明の実施の形態】
【0024】
以下、図1〜図3を参照して本願実施形態のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置を説明すると、本願実施形態では、ブーム式高所作業装置として例えば高所作業車が適用できる。
【0025】
本願実施形態では、ブーム式高所作業装置として、図4に示す従来例のものを採用できる。この図4のブーム式高所作業装置は、車両上の旋回台(図示省略)にブーム(伸縮ブーム)1を起伏自在に取付ける一方、ブーム1の先端部に姿勢維持部材2を介して作業員搭乗用の作業台3を取付けて構成されている。図4のブーム式高所作業装置において、姿勢維持部材2はレベリングシリンダ21によって常時水平姿勢に維持されるようになっている。作業台3は、姿勢維持部材2の先端部に旋回装置6及び揺動アーム7を介して取付けられており、該作業台3が水平面内で首振り自在となっている。尚、他の実施形態では、旋回装置6及び揺動アーム7を用いないで、作業台3を姿勢維持部材2の先端部に直接取付けた構成のブーム式高所作業装置も採用することができる。尚、本願実施形態の説明でも、便宜上、図1の平面視において、姿勢維持部材2の先端と作業台3の中心を結ぶ方向を前後方向(A−B方向)といい、その前後方向と水平直交方向を左右方向(C−D方向)又は作業台幅方向ということにする。
【0026】
本願実施形態の作業台昇降装置は、揺動アーム7の先端部と作業台3との間に、左右一対のガイド装置4,4と、作業台3を揺動アーム7に対して昇降させる昇降駆動装置5とを設けている。
【0027】
揺動アーム7の先端には、左右水平方向に向くフレーム8が取付けられ、さらに該フレーム8の両端から前方(A方向)に突出する各前向きアーム9,9が設けられている。そして、該各前向きアーム9,9と作業台3の後端部との間に一対のガイド装置4,4が設けられている。
【0028】
各ガイド装置4,4は、図1に示すように、作業台幅方向(C−D方向)の両端寄り位置において、作業台3の後面3aに取付けた縦向きのガイドレール41,41と、揺動アーム7側の各前向きアーム9,9に取付けたスライダー42,42とを有している。各スライダー42,42は、各ガイドレール41,41に対して内側から係合している。又、各前向きアーム9,9の先端部には、各ガイドレール41,41の左右外側面に摺接するガイドプレート43,43が取付けられている。この各ガイドプレート43,43は、作業台3を支持する昇降駆動装置5が後述するように左右方向の片側(矢印D側)に偏位した位置に取付けられている関係で、作業台3が左右に傾こうとするのを阻止するものである。そして、この各ガイド装置4,4は、左右のガイドレール41,41が各スライダー42,42に対して上下動することによって、作業台3側が揺動アーム7側に対して昇降するようになっている。
【0029】
この種のブーム式高所作業装置(高所作業車)では、作業台3上から、ブーム1の旋回・起伏・伸縮等の操作や、作業台3の首振り操作や、作業台3の昇降操作等を行えるようになっており、それらの操作用の油圧機材Y(各種バルブや油圧ホース等)は、揺動アーム7側のフレーム8と作業台3の後面3aとの間に設けた設置スペース11内に収容・設置されている。又、この設置スペース11内には昇降駆動装置5も設置されている。
【0030】
昇降駆動装置5は、スプロケット56にU字状に掛け回したチエン57と、該チエン57を駆動する油圧式の伸縮シリンダ51(特許請求の範囲中のチエン駆動装置となる)とを有している。この昇降駆動装置5は、上記設置スペース11内の平面視における1つの隅角部付近に集約して設置されている。即ち、この実施形態では、図1に示すように該昇降駆動装置5を設置スペース11内における作業台後面3aに近い位置で且つ右側(矢印D側)の前向きアーム9に近い位置に設置している。
【0031】
伸縮シリンダ51は、図1〜図3に示すように、シリンダチューブ52が作業台3側(上下のフレーム31,32)に固定されていて、シリンダロッド53が下向きに伸縮するようになっている。シリンダロッド53の先端部には、スプロケット56が取付けられている。このスプロケット56は、前後方向(A−B方向)に向く軸54に取付けられていて、スプロケット56が作業台3の後面3a(特許請求の範囲中の、作業台3における姿勢維持部材対面側の側面となる)と略平行に向くようにしている。チエン57は、スプロケット56の下面側からU字状に掛け回している。該チエン57の一端57aは、右側の前向きアーム9に取付けられたサポート13に固定し、該チエン57の他端57bは、作業台3側の下側フレーム32に取付けられたサポート14に固定している。
【0032】
上記シリンダロッド53先端部の軸54(スプロケット56の軸)には、別のチエン59を取付けるための外部ロッド16が上向きに取付けられている。この外部ロッド16は、ロッドガイド17でガイドされていて、伸縮シリンダ51のシリンダロッド53とともに上下動する。外部ロッド16の上端部にはスプロケット58が取付けられていて、該スプロケット58にその上面側からチエン59がU字状に掛け回されている。尚、このチエン59も、図3に示すように、チエン一端59aが右側の前向きアーム9に取付けられたサポート15に固定され、チエン他端59bが作業台3側の下側フレーム32に取付けられたサポート14に固定されている。このチエン59は、通常の作業台上昇時には作業台3の跳ね上がりを防止し、作業台降下時には作業台3に下降力を安定的に与える役目をするとともに、作業台3を下向きに傾けたときに(例えば作業台3内に溜まった雨水を排水する際に)作業台3が落下しないように支持するものである。
【0033】
そして、この昇降駆動装置5は、伸縮シリンダ51が縮小している状態(図2、図3の実線図示状態)では、作業台3を揺動アーム7等の基準側部材に対して下動させ、伸縮シリンダ51が伸長(図2、図3の鎖線図示状態)すると、その伸長ストロークの2倍長さだけ作業台3を該基準側部材(揺動アーム7等)に対して上動させ得るようになっている。尚、図2では、伸縮シリンダ51の伸長時に揺動アーム7等の基準側部材が鎖線図示するように作業台3に対して下動した状態で示している。
【0034】
ところで、上記設置スペース11は、作業台幅方向(C−D方向)にはかなりの長さ範囲(作業台3の大きさにもよるが、例えば600〜700mm)を確保でき、しかも該設置スペース11を作業台幅方向(C−D方向)の一杯近くまで長くしても、さほど邪魔になることがない。他方、設置スペース11の前後間隔L(図1及び図2)は、油圧機材Yを収容するために、前後方向(A−B方向)に例えば200mm程度は必要であるが、この設置スペース11の前後間隔Lを長くすると作業台関連部分の突出長さが大きくなって、作業時に作業台3を狭所(例えば架設電線間や建築物の狭隘部分等)に進入させる場合に邪魔になることがある。
【0035】
この実施形態の作業台昇降装置には、次のような機能がある。まず、上記のように昇降駆動装置5を設置スペース11内の隅角部付近に集約して設置していると、設置スペース11内における昇降駆動装置5の設置部分を除く部分にひと纏まりで大容積(平面視において長さが200mm、左右幅が400〜500mm程度)の余剰空間ができる。この設置スペース11内の余剰空間は、各油圧機材Yを収容するのに十分なスペースがあり、該各油圧機材Yと昇降駆動装置5とを作業台幅方向(C−D方向)に並べて設置しても、スペース的に問題は生じない。従って、設置スペース11として、油圧機材Yを設置するのに必要な前後間隔L(約200mm)を確保しておけば、該設置スペース11内に各種油圧機材Yと昇降駆動装置5とを設置することができる。
【0036】
又、このように昇降駆動装置5を設置スペース11内の隅角部付近に設置すると、伸縮シリンダ51を支持するためのサポートや、チエン57の各端部57a,57bを固定するためのサポート13,14等を短くできて、該各サポートが邪魔にならないとともに、該各サポートの資材コストを低減できる。
【0037】
さらに、昇降駆動装置5のスプロケット56を作業台幅方向(C−D方向)に向けて設置すると、該スプロケット56やそれに掛け回されたチエン57等による設置スペース11内での前後方向(A−B方向)の占有スペースを小さくできる。
【0038】
尚、図1において、昇降駆動装置5を設置スペース11内の左右方向(C−D方向)の中央部付近に設置することも考えられるが、その場合には設置スペース11内の余剰空間が左右に2分割されてしまい(それぞれ1/2の小容積となる)、その小容積の各分割空間に振り分けて各油圧機材Yを設置する必要がある。そして、その場合は、1つ当たりの余剰空間が狭くなるので、各種油圧機材Yの取付作業(油圧ホースの接続作業を含む)や後のメンテナンスがしにくくなるとともに、チエン端部を固定するための上記サポートを左右端部寄り位置から中央部まで延出させる必要があって該サポートが長くなる。
【0039】
又、本願実施形態では、昇降駆動装置5における通常昇降時のチエン57として1本のみを使用しているが、このように1本のチエン57のみを使用すると、例えば図5の従来例に示すように2本のチエン57,57を使用したものに比して、昇降駆動装置5全体をコンパクトにできる(設置スペース11内の利用可能スペースを拡大できる)。又、図5の従来例のように、昇降駆動装置5として2本のチエン57,57を使用した場合には、一方のチエンを張ると他方のチエンが緩み易くなり、両チエンを同じ張力に調整するのが難しくなるが、本願実施形態のように1本のチエン57のみを使用したものでは、このような張力調整の問題は起こらない。尚、2本のチエン57,57を使用したものにおいて張力差が生じて片方のチエンのみで支持した状態では、伸縮シリンダ51に対するバランスが悪くなる(伸縮シリンダ51を傾けようとする作用が発生する)という問題もある。
【発明の効果】
【0040】
本願発明の作業台昇降装置には、次のような効果がある。本願発明の作業台昇降装置によれば、昇降駆動装置5を設置スペース11内の1つの隅角部付近に集約して設置しているので、設置スペース11内における昇降駆動装置設置部分を除く部分にひと纏まりで大容積の余剰空間ができ、該ひと纏まりの余剰空間に各油圧機材Yを収容することができる。従って、該設置スペース11内に、各油圧機材Yと昇降駆動装置5とを作業台幅方向に並べて設置することができ、その分、設置スペース11の前後方向長さを短くできて、該設置スペース11を含む作業台関連部分の前後長さを短くできる。このことは、作業時において、作業台3を狭所(例えば架設電線間)に進入させる場合に有利になるとともに、作業台格納姿勢で作業台関連部分がコンパクトになるという効果がある。
【0041】
又、昇降駆動装置5として、請求項4のように、スプロケット56にU字状に掛け回したチエン57と該チエン57を駆動するチエン駆動装置51とを有したものを使用する場合には、昇降駆動装置5を設置スペース11内の1つの隅角部付近に設置したものでは、チエン57の各端部57a,57bを固定するためのサポート13,14を短くでき、該サポートによる占有スペースが小さくなって設置スペース11内の利用可能容積が広くなるとともに、該各サポート13,14の資材コストを安価にできるという効果がある。
【0042】
さらに、請求項4のように、昇降駆動装置5のスプロケット56を作業台後面3aと略平行に向けて設置すると、該スプロケット56やそれに掛け回されたチエン57等による設置スペース11内での前後方向(A−B方向)の占有スペースを小さくでき、それによって得られる余剰空間を有効利用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願実施形態のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置の平面図である。
【図2】 図1のII−II断面相当図である。
【図3】 図1のIII−III断面相当図である。
【図4】 作業台昇降装置を備えた従来のブーム式高所作業装置の一部側面図である。
【図5】 従来のブーム式高所作業装置の作業台昇降装置の平面図である。
【図6】 図5のIV−IV断面相当図である。
【符号の説明】
1はブーム、2は姿勢維持部材、3は作業台、4はガイド装置、5は昇降駆動装置、7は揺動アーム、11は設置スペース、13,14はサポート、41はガイドレール、42はスライダー、51はチエン駆動装置(伸縮シリンダ)、56はスプロケット、57はチエン、57a,57bはチエン端部である。
Claims (4)
- ブームと、ブームの先端部において水平姿勢に維持される姿勢維持部材(2)と、姿勢維持部材(2)に対向する側で各種機材(Y,5)を設置するための設置スペース(11)を介して設けられた作業台(3)と、作業台(3)を姿勢維持部材(2)に対して昇降自在にガイドさせるガイド装置(4)と、作業台(3)を姿勢維持部材(2)に対して昇降駆動させる昇降駆動装置(5)とを備えたブーム式高所作業装置の作業台昇降装置であって、
前記昇降駆動装置(5)は、前記設置スペース(11)内の平面視における1つの隅角部付近に集約して設置している、
ことを特徴とするブーム式高所作業装置の作業台昇降装置。 - 請求項1において、
昇降駆動装置(5)の一端側(52)を作業台(3)側のフレーム(31,32)に取付ける一方、昇降駆動装置(5)の他端側(57a)を姿勢維持部材(2)から左右前方に突出する各前向きアーム(9)の一方に取付けている、
ことを特徴とするブーム式高所作業装置の作業台昇降装置。 - 請求項1又は2において、
ガイド装置(4)は左右一対有し、さらに該各ガイド装置(4,4)をそれぞれ作業台幅方向の両端寄りに位置させているとともに、
姿勢維持部材(2)から左右前方に突出する各前向きアーム(9)に、前記各ガイド装置(4,4)を介して作業台(3)が取付けられている、
ことを特徴とするブーム式高所作業装置の作業台昇降装置。 - 請求項1から3のいずれか1項において、
昇降駆動装置(5)は、スプロケット(56)にU字状に掛け回したチエン(57)と、該チエン(57)を駆動するチエン駆動装置(51)とを有しているとともに、
前記スプロケット(56)は、作業台(3)における姿勢維持部材(2)に対面する側面(3a)と略平行になる姿勢で設置している、
ことを特徴とするブーム式高所作業装置の作業台昇降装置。
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