JPH0111843Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、断熱材取付用の埋込みピンに関
し、断熱効果に優れると共に、建築基材に対する
断熱材の取付を確実に行なえるものを提供しよう
としている。

従来より、発泡体からなる断熱材の間柱等の建
築基材への取付けに際しては、施工能率に優れる
方法として、釘打ちにて直接取付ける方法が行な
われているが、釘打ち手段によると、釘自体が、
その高い熱伝導性によりいわゆるヒートブリツジ
として作用し、断熱材に多数打込んだ場合断熱効
果が低下するという問題があるほか、釘が断熱材
にめり込み、取付け位置がずれたり、ガタツキを
生じたりする問題もあり、その改良が望まれてい
た。

そこでこの考案においては、上記従来の問題を
解消でき、断熱効果に優れ、且つ取付施工を確実
に行なえる断熱材取付用の埋込みピンを提供する
もので、その構成としては、断熱材に埋込んで使
用するプラスチツク製のピンであつて、先端がテ
ーパー状をなす軸部の他端に断熱材の抜脱防止用
の鍔部を形成してなり、軸部内部には、鍔部側の
端面より所定深さにて中空部が形成され、中空部
奥部から先端にかけては中空部より細い釘或はビ
ス用の貫通孔が形成されてなることを特徴とする
ものである。

次いでこの考案の実施態様について図を参照し
ながら以下に例示する。

１はこの考案の断熱材取付用の埋込みピンの全
体を示し、そのうち１０は軸部であり先端がテー
パー状に形成され、断熱材２に対する埋込みが容
易に行なえるようになつている。１１は軸部１０
の頭部側に設けた鍔部であり、断熱材２抜脱防止
を果たす。１２は軸部１０内部に形成した中空部
であり、鍔部１２側の端面から所定深さに形成さ
れている。

１３は中空部１２の奥部１２′から軸部先端に
かけて中空部１２より細く形成された貫通孔であ
り、釘４又はビス等が挿通する部分である。上記
埋込みピンは全体がプラスチツクにて形成さてお
り、その全長は断熱材２の厚みよりやや短く形成
されている。

上記した埋込みピン１による断熱材２の建築基
材３への取付けは、あらかじめ断熱材２へ埋込み
ピン１を埋込んでおき、次いで釘４を貫通孔１３
へ挿入し、ポンチ等で釘４を間柱等の建築基材３
へ打ち込むか、又はビスを同じく貫通孔１３へ挿
入し、ドライバーでネジ止めしてやればよく、非
常に能率的にその取付けが行なえることになる。

なお、中空部１２の形成深さとしては任意に選
択できるが、できるだけ深い方が釘等が短くて済
むので好ましい実施となる。また軸部１０の外周
に返り止め１４を形成してやれば、特に埋込みピ
ン１を埋込んだ状態での断熱材の販売或は運搬等
において、その抜脱が防止でき、至便なものとな
る。

この考案は上記のごとく構成されており、先端
がテーパー状をなす軸部１０の他端に鍔部１１を
形成し、軸部１０の内部に中空部１２と貫通孔１
３を形成したプラスチツク製の断熱材取付用の埋
込みピンであつて、断熱材２に埋込むことによ
り、上記したごとく釘打ち等による直接的な断熱
材３の取付け施工ができ、能率的な施工が果てせ
ると共に、ピン自体の熱伝導率が低く、ヒートブ
リツジとして作用することもなく、断熱材による
断熱効果を良好に維持できる優れた特性を有する
ものである。また釘が断熱材へめり込み、その位
置ずれやガタツキを生じる等の従来の釘打ち手段
による問題も解消できるほか鍔部１１にて断熱材
２の取付け後の抜脱も完全に防止できることにな
る。

従つて、断熱効果に優れ、断熱材の建築基材へ
の取付けを迅速且つ確実に果たせる等、種々優れ
た実用的効果を奏するものを提供できることにな
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するもので、第
１図は斜視図、第２図は使用状態の断面図、第３
図は変更例の斜視図である。 １…埋込みピン、１０…軸部、１１…鍔部、１
２…中空部、１３…貫通孔、１４…返り止め、２
…断熱材、３…建築基材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 断熱材に埋込んで使用するプラスチツク製の
   ピンであつて、先端がテーパー状をなす軸部の
   他端に断熱材の抜脱防止用の鍔部を形成してな
   り、軸部内部には、鍔部側の端面より所定深さ
   にて中空部が形成され、中空部奥部から先端に
   かけては中空部より細い釘或はビス用の貫通孔
   が形成されてなることを特徴とする断熱材取付
   用の埋込みピン。 ２ 軸部外周に返り止めを形成してなる上記実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の断熱材取付用
   の埋込みピン。