JPS621998Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はタイル壁面に定着するフツクその他の
ホルダーの構造に関するものである。

従来、タイル壁面にフツクその他各種器具類を
装着せんとする場合、タイル壁面には直接釘で打
付けることができないため接着剤を利用して貼着
する方法、例えば両面接着テープを使用するのが
一般的であつた。

このような方法では接着剤の老化等によつて長
期間安定した保持力を維持することができず、ま
た一般に接着剤による保持力には限度があり、重
量物の保持は困難であるという欠点があつた。

上記点に鑑み、本考案はタイルとタイルの間の
目地を利用して複数箇所の目地に釘で打付け、ホ
ルダー本体をタイル壁面に定着し得るようにした
ものである。

ところでタイルには各種寸法のもの、また施工
上目地巾が種々に変化する等の理由から目地間寸
法は個々のケースによつてもまちまちである。本
考案はあらゆるタイル壁面においても汎用し得る
ように工夫したものである。

以下、本考案を実施例である添付の図面に基づ
いて説明する。

平面的な縦長のホルダー本体１には、そのほぼ
中央部にフツク２を突出形成し、下端部には係止
片３が嵌着される孔４が穿設してある。即ち、第
４図に示すように、孔４に嵌入される係止片３に
は鍔部３ａを形成しホルダー本体１と係合するよ
うにし、これに釘孔５，５を穿設しておき、釘
６，６でタイル壁面Ａの目地Ｂに釘打ちすること
によつてホルダー本体１の下端部を定着し得るよ
うにしてある。

一方、ホルダー本体１の上半部には方形の窓孔
７を穿設し、この窓孔７に前記係止片３と同様鍔
部を備え、これが窓孔７の両側縁７ａに係合し得
るようにした係止片８を配設する。

窓孔７の巾は前記下端部の孔４と同じにすれば
係止片８と３は全く同形のものでよい。そして係
止片８は窓孔７内で上下に自由に移動させること
ができ、かつ常に窓孔の両側縁７ａに係合してい
ることになる。

従つて、まずタイル壁面に下端部が固定された
ホルダー本体１の窓孔７部分に位置するタイル壁
面Ａの目地Ｂの位置に係止片８を移動させ、釘孔
９，９に釘１０を打付けてホルダー本体１を完全
に固定する。

即ち、ホルダー本体１の下端部の釘打位置と上
端部の釘打位置は第２図に示すようにLminから
Lmaxまでの間自由に移動させることができ、少
なくともこの間に目地が存在する全てのタイル壁
面にホルダー本体を装着することができる。

第５図および第６図は別の実施例を示すもの
で、ホルダー本体１の上半部に細巾の頚部１１を
形成し、この頚部に沿つて係止片８′を上下に移
動できるようにしたものである。この場合の係止
片８′は頚部１１を跨ぐように配設する。

ホルダー本体１の下端部の固定手段は常に定位
置であるため、特に係止片３を設ける必要はな
く、ホルダー本体１に釘孔を穿設し直接固定する
ようにしてもよいが、実施例のように係止片３を
利用し、間接的に固定するようにした場合は、例
えばホルダー本体を金属製とした場合に自由に釘
打ちできなかつたり、衝撃がタイル壁面に直接伝
播するが係止片３のみを合成樹脂や木製とするこ
とによつて容易に釘打ちすることができる。

また、ホルダー本体１の上端部の固定手段はホ
ルダー本体に係合する係止片を上下に移動出来さ
えすればよいが、実施例のように、窓孔７または
頚部１１にスライドさせるようにすれば、ホルダ
ー本体ときちつと係合した係止片を所定位置に正
確にしかも体裁よく位置させることができる。

ホルダー本体１に形成されるフツク２は特に図
示形状に限定されるものではなく、別に成形した
ものをホルダー本体に装着したり、器具その他の
物品を取付けるための取付片としてもよい。ま
た、フツク２以外の部分を適当なカバーで被覆す
ることもできる。

更に図示実施例では縦長のホルダー本体として
あるが、これを横長とし、左右端部で固定するよ
うにしてもよい。

本考案によれば、従来困難であつた釘によるタ
イル壁面へのフツク等の装着を可能にし、しかも
あらゆるタイル寸法の壁面にも応用し得る効果が
ある。

特にタイル施工上目地巾には種々の場合があ
り、目地間寸法は微妙に異なる訳であるが、本考
案によれば、係止片を任意位置に移動させること
ができるため、常に目地の中心に釘を位置させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案タイル壁面装着用ホルダーの
実施例を示すもので、第１図はタイル壁面に装着
する状態を示す分解斜視図、第２図は全体の正面
図、第３図は全体の縦断面図、第４図は係止片の
みの裏側から見た斜視図、第５図は別の実施例を
示す正面図、第６図は第５図の−線断面図、
である。 １……ホルダー本体、２……フツク、３，８，
８′……係止片、３ａ……鍔、４……孔、５，９
……釘孔、７……窓孔、７ａ……側縁、６，１０
……釘、１１……頚部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ フツク２を具備するホルダー本体１の一端部
   定位置を釘６でタイル壁面の目地に固定すると
   ともに、ホルダー本体１の他端部にはホルダー
   本体１に沿つて移動し、かつホルダー本体１に
   係合する係止片８を設け、該係止片には釘孔９
   を穿設しタイル壁面の目地に釘１０を打付けて
   ホルダー本体１の他端部を固定するようにした
   ことを特徴とするタイル壁面装着用ホルダー。 ２ 釘孔５を備え、ホルダー本体１の一端部定位
   置に係合する係止片３を釘６打ちし、ホルダー
   本体１の一端部定位置を固定することを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のタイ
   ル壁面装着用ホルダー。 ３ ホルダー本体１の他端部に方形の窓孔７を穿
   設し、該窓孔７の両側縁に係合する係止片８を
   窓孔７に配設したことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項または第２項記載のタイル
   壁面装着用ホルダー。 ４ ホルダー本体１の他端部に細巾の頚部１１を
   形成し、該頚部を跨ぐ係止片８′を配設したこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載のタイル壁面装着用ホルダ
   ー。