JPS6322946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 昨今家庭内又は営業用として小物類を吊垂する
ためのウオールパネルを引掛ける取付具が開発さ
れている。又網目状の棚類等を直接壁面へ取付け
る壁面フツク等も出廻つている。併し其れ等は使
用する壁面が限定されており、又強度上も係止手
段としての頭付きの釘を使用することなく、頭無
しのピンを使用してるため荷重により被吊垂パネ
ル等を抜け落ちる欠点があつた。本願は石膏ボー
ドや化粧合板其の他木質系等の軟質壁面に対して
薄板類等を直接壁面へ取付け得ると共に、他方コ
ンクリート等の硬質壁面へも確実強固に且つ容易
に取付可能である。即ち相手材質の如何を問わず
如何なる壁面にも強固容易に取付け得る万能取付
具を提供するものである。

以下図面を参照しながら其の詳細を説明する。

考案の構成 本考案の取付具１はＡ，Ｂ，Ｃ硬質樹脂よりな
り第４図に示すとおり其の縦断面は何れも台状を
呈している。本明細書に於ては第１図を正面と称
し図の如く水平にして使用される。そして正面巾
Ｗは其の高さＨより大である。

正面の中央帯には凹部２が形成されている。図
例では凹部２として左右端まで通しのＵ溝が形成
されているが、平面でも良く凹部は部分的でも良
く其の形状を問うものではない。そして中央帯凹
溝２内には、左右一対の例へば焼入れ鋼等からな
る超硬合金釘３を打込むためのリード孔４がブロ
ツク１の背面迄貫通している。

そして正面の上部及び下部は上下対称に斜面５
を形成して全体としてブロツク１は台状を形成し
ている。斜面５にはステンレス釘６を打込むため
の左右一対のリード孔７が第３図に示す如く其の
背面側中央線に向けて斜めに貫通している。従つ
て側面より透視すれば凡ての釘は被取付薄板の表
面の同一水平線上に集中していることになる。図
例に於ては下部のリード孔７，７間の寸法は前記
凹溝２内のリード孔４，４間の寸法と等しく斜め
上方に向つて貫通しているので背面図に於てはリ
ード孔４と合致し特に図面上には現れて無い。上
部リード孔７′，７′は斜面５より斜め下方に貫通
しているが、リード孔７′と７′間の寸法は前記下
部リード孔間の寸法より小で互に其の先端が緩衝
することは無い。更に斜面にて打込むステンレス
釘６の長さは前記超硬合金釘３の全長より更に長
いものが使用される。

次に上記構成よりなる本考案の作用を主として
第３図により説明する。壁面８に取付けるボード
類、化粧合板、合成樹脂板等の薄板頼９を取付け
る場合、相手の壁面が石膏ボード、木質、ベニヤ
合板、漆喰壁などの場合には、取付具１を両面接
着テープ等にて仮止めし、ステンレス釘６を斜面
５より斜めにリード孔７を利用して打込めば、薄
板９は壁面８に固着する。釘は上部より斜め下に
２本、逆に下部より斜め上に２本が壁中に入つて
いるので、用途により薄板９に垂直の他に手前に
斜め下方に荷重が掛つても上方の釘が抜け出すこ
とを、下方の釘が其れを防止してるので固着が確
実である。

又相手方の壁面がモルタル仕上げ、タイル壁の
ときは、取付具中央帯のリード孔４を利用して超
硬合金釘にて打込めば確かと壁中に喰い込みゆる
むことは絶対に無い。タイル壁のときは其の目地
部に釘を打込むことは必要である。なお取付具を
Ａ，Ｂ，Ｓ硬質合成樹脂製を使用すれば、取付時
又は使用中の衝撃に対しても、ひび割れ破損等の
事故は皆無である。即ち壁面の材質により軟質の
場合は斜面のリード孔７を利用し、硬質の場合は
中央のリード孔４を選択利用することが出来、ほ
とんど凡ての壁面に対して適応することが出来
る。

次に薄板類９が金属の場合について述べる。第
６図は出願人が開発した種々のハンガーレールを
壁面に着脱自在に取付ける為めの薄板状基板９で
アルミニウム押出型材よりなる長尺材であつて、
壁面８にピタリと固着する必要がある。なお薄板
９の上端の突条はハンガーレールを取付け垂下す
る係止部で下端には図示を略したバネロツクが設
けてある。

基板（薄板）９を壁面に取付けるためには予め
明けてある複数個の長孔１１を利用して、取付具
１の中央帯と長孔を対向せしめ、前記同様相手方
壁面が軟質のときはリード孔７，７′を利用して
ステンレス釘にて固定し、硬質のときには中央の
リード孔４を利用して超硬合金釘３を打込めば良
い。孔の無い金属板のときはドリルで薄板に孔を
明ければ良い。

効 果 以上説明とおり本願によれば、リード孔を状況
により選ぶことで、壁面が軟又は硬の何れの材質
でも取付可能で、又軟質壁のときは頭付ステンレ
ス釘を使用しても釘はブロツク外面より引込んで
いて直接手指に触れることも無く、上下２方から
の釘にて交叉して壁中に侵入しているので従来の
如く荷重の掛り具合にて取付具１が抜け出ること
が無い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の拡大正面図、第２図は同じく
背面図、第３図は同じく側面図、第４図は同じく
斜視図である。第５図は超硬合金釘である。第６
図イは異なる使用法を示す正面図で、同ロは第６
図イに於ける−視断面図である。 １……取付具、２……凹部、３……超硬合金
釘、４……リード孔、５……斜面、６……ステン
レス釘、７……リード孔（下）、７′……リード孔
（上）、８……壁、９……薄板類、１１……長孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 硬質合成樹脂よりなり其の縦断面ほぼ台状の
   横長一体のブロツク１にして、 正面中央帯には左右一対の超硬合金釘を打込
   むリード孔が底面に向けて真直ぐに貫通し、正
   面の上、下部は斜面を形成し、頭付ステンレス
   釘を打込む左右一対のリード孔７′，７がそれ
   ぞれ前記横長一体のブロツクの背面側中央線に
   向けて斜めに貫通して側面より透視すると凡て
   の釘を被取付薄板の表面の同一水平線上に集中
   せしめ、且つ上部リード孔と下部リード孔とは
   互に抵触しない位置に設けられた薄板等を壁面
   に固定する壁面への薄板取付具。 (2) 台状の横長一体のブロツク１がＡ・Ｂ・Ｓ硬
   質合成樹脂よりなり、正面中央帯に水平通しの
   凹溝２が形成されてなる実用新案登録請求の範
   囲第(1)項記載の壁面への薄板取付具。