JP7446259B2 - 組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物及びその製造方法に関する。
チューインガムの基材であるガムベースは、合成高分子や天然樹脂等から構成されたものが一般的であるが、その他にも、例えば、ゼラチンとポリフェノールとの反応によって得ることができる。例えば、特許文献1は、ガムベース等のゴム状組成物を、ゼラチンとポリフェノールと凝集剤(多価塩類又はフェノール酸化酵素)を使用して製造することを開示している。
ところで、ゼラチンを含む食品に関して、ゼラチンをトランスグルタミナーゼで架橋処理することによって、食感を変化させる技術が知られている。例えば、トランスグルタミナーゼで処理したゼラチンを含むグミ(特許文献2~4)、人工ふかひれ(特許文献5)、細切り昆布(特許文献6)等が開示されている。
特開2007-89579号公報 特開2011-130714号公報 特開2018-23318号公報 特開2020-59653号公報 特開平6-98743号公報 特開平9-107923号公報
特許文献1に開示されているような、ゼラチンとポリフェノールとの反応物は、弾力性において改善の余地が残されている。そこで、本発明は、弾力性が改善された組成物を提供することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討した結果、タンパク質架橋化酵素で架橋させた架橋ゼラチンをポリフェノールと反応させることによって、弾力性が改善された組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の実施形態を含む。
[1]
ゼラチンとタンパク質架橋化酵素とを反応させて、前記ゼラチンのせん断粘度よりも高いせん断粘度を有する架橋ゼラチンを得る工程と、
前記架橋ゼラチンとポリフェノールとを反応させる工程と、
を含む、
組成物の製造方法。
[2]
前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、前記ゼラチンのせん断粘度よりも、0.7mPa・s以上高い、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、前記ゼラチンのせん断粘度よりも、15%以上高い、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]
前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、4.4mPa・s以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記ポリフェノールの量が、前記架橋ゼラチンの質量を基準として、30~70質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記タンパク質架橋化酵素が、トランスグルタミナーゼである、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記組成物が、食品組成物である、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
前記食品組成物が、菓子組成物である、[7]に記載の製造方法。
[9]
前記食品組成物が、チューイング組成物である、[7]に記載の製造方法。
[10]
架橋ゼラチンとポリフェノールとの反応物と、
タンパク質架橋化酵素分解物と、
を含む、組成物。
[11]
前記ポリフェノールの量が、前記架橋ゼラチンの質量を基準として、30~70質量%である、[10]に記載の組成物。
[12]
前記タンパク質架橋化酵素が、トランスグルタミナーゼである、[10]又は[11]に記載の組成物。
[13]
前記組成物が、食品組成物である、[10]~[12]のいずれかに記載の組成物。
[14]
前記食品組成物が、菓子組成物である、[13]に記載の組成物。
[15]
前記食品組成物が、チューイング組成物である、[13]に記載の組成物。
本発明によれば、弾力性が改善された組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
<組成物の製造方法>
本発明の一実施形態は、ゼラチン(以下「原料ゼラチン」という。)とタンパク質架橋化酵素とを反応させて、前記ゼラチンのせん断粘度よりも高いせん断粘度を有する架橋ゼラチンを得る工程(以下「架橋工程」という。)と、前記架橋ゼラチンとポリフェノールとを反応させる工程(以下「反応工程」という。)と、を含む、組成物の製造方法に関する。
本実施形態の製造方法によれば、ポリフェノールとの反応の前に、原料ゼラチンをタンパク質架橋化酵素で架橋させておくことによって、弾力性を改善する(上げる)ことができる。また、本実施形態の製造方法によれば、弾力性の改善に加えて、粘着性を改善する(下げる)こともできる。さらに、本実施形態の製造方法によれば、原料ゼラチンをタンパク質架橋化酵素で架橋させておくことによって弾力性及び粘着性を改善できるので、それらの物性に寄与するポリフェノールの使用量を低減することができる。その結果、ポリフェノールに起因する渋味を抑制することができる。
(架橋工程)
架橋工程は、原料ゼラチンとタンパク質架橋化酵素とを反応させて、前記ゼラチンのせん断粘度よりも高いせん断粘度を有する架橋ゼラチンを得る工程である。
原料ゼラチンの種類は特に限定されないが、食品として許容可能なものが好ましい。本明細書において「食品として許容可能」とは、体内への摂取によって許容できない作用が生じないことを意味する。原料ゼラチンとしては、例えば、豚皮、豚骨、牛皮、牛骨、魚皮、及び魚鱗に由来するものが挙げられる。これらのゼラチンは、例えば、酸処理、アルカリ処理、又は酵素処理が施されていてもよい。原料ゼラチンは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
特に限定するものではないが、原料ゼラチンのせん断粘度は、好ましくは2.0~6.0mPa・sであり、より好ましくは2.5~5.5mPa・sであり、更に好ましくは3.0~5.0mPa・sであり、特に好ましくは3.0~4.0mPa・sである。原料ゼラチンのせん断粘度を上記範囲とすることによって、最終的に得られる組成物の弾力性を適切な範囲に調節することが容易となる。
せん断粘度は、粘弾性測定装置を使用して測定することができる。測定条件の詳細は、下記実施例に記載のとおりである。
タンパク質架橋化酵素の種類は特に限定されないが、食品として許容可能なものが好ましい。具体的なタンパク質架橋化酵素としては、例えば、トランスグルタミナーゼが挙げられる。トランスグルタミナーゼの種類は特に限定されず、様々な生物に由来するものを使用することができる。
タンパク質架橋化酵素の量は特に限定されないが、原料ゼラチンの質量を基準として、好ましくは0.1~10.0質量%であり、より好ましくは0.5~7.5質量%であり、更に好ましくは1.0~5.5質量%である。タンパク質架橋化酵素の量を0.1質量%以上とすることによって、架橋速度を向上させることができる。タンパク質架橋化酵素の量を10.0質量%以下とすることによって、タンパク質架橋化酵素の使用量を低減し、コストを抑えることができる。
原料ゼラチンとタンパク質架橋化酵素との反応は、架橋ゼラチンのせん断粘度が、原料ゼラチンのせん断粘度よりも高くなるまで実施すればよい。架橋ゼラチンのせん断粘度は、原料ゼラチンとタンパク質架橋化酵素との反応時間に比例して、上昇する。
原料ゼラチンとタンパク質架橋化酵素との反応は、タンパク質架橋化酵素の至適温度で実施することが好ましい。タンパク質架橋化酵素がトランスグルタミナーゼである場合、反応温度は、好ましくは40~60℃であり、より好ましくは45~55℃である。
架橋ゼラチンのせん断粘度は、原料ゼラチンのせん断粘度よりも、0.2mPa・s以上高いことが好ましく、0.7mPa・s以上高いことがより好ましく、1.0mPa・s以上高いことが更に好ましく、1.3mPa・s以上高いことが特に好ましい。特に、原料ゼラチンのせん断粘度よりも0.7mPa・s以上高くすることによって、弾力性及び粘着性を大きく改善することができる。せん断粘度の上昇(すなわち、(架橋ゼラチンのせん断粘度)-(原料ゼラチンのせん断粘度))の上限としては、例えば、6.0mPa・s、5.0mPa・s、4.0mPa・s、及び3.5mPa・sを挙げることができる。上記の下限及び上限を適宜組み合わせて、数値範囲を画定してもよい。例えば、せん断粘度の上昇を、0.2~6.0mPa・s、0.7~5.0mPa・s、1.0~4.0mPa・s、又は1.3~3.5mPa・sとしてもよい。
架橋ゼラチンのせん断粘度は、原料ゼラチンのせん断粘度よりも、5%以上高いことが好ましく、15%以上高いことがより好ましく、30%以上高いことが更に好ましく、40%以上高いことが特に好ましい。特に、原料ゼラチンのせん断粘度よりも15%以上高くすることによって、弾力性及び粘着性を大きく改善することができる。せん断粘度の上昇(すなわち、((架橋ゼラチンのせん断粘度)-(原料ゼラチンのせん断粘度))/(原料ゼラチンのせん断粘度)×100)の上限としては、例えば、90%、80%、70%、及び67%を挙げることができる。上記の下限及び上限を適宜組み合わせて、数値範囲を画定してもよい。例えば、せん断粘度の上昇を、5~90%、15~80%、30~70%、又は40~67%としてもよい。
架橋ゼラチンの好ましいせん断粘度は、原料ゼラチンのせん断粘度に応じて異なるが、例えば、4.4mPa・s以上、4.4~5.5mPa・s、4.4~9.0mPa・s、4.4~7.0mPa・s、又は4.4~6.0mPa・sとしてもよい。
架橋ゼラチンのせん断粘度が所定の値に達したら、タンパク質架橋化酵素を失活させることが好ましい。タンパク質架橋化酵素を失活させることによって、過度の架橋反応が進行することを抑制することができる。失活方法としては、例えば、タンパク質架橋化酵素が失活する温度で処理することが挙げられる。タンパク質架橋化酵素がトランスグルタミナーゼである場合、例えば、70~90℃で失活させることができる。
(反応工程)
反応工程は、架橋工程で得られた架橋ゼラチンをポリフェノールと反応させる工程である。反応温度は、架橋ゼラチンの流動性を向上させ、ポリフェノールと混合しやすくする観点から、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは80℃以上である。反応温度の上限は、例えば、100℃としてもよい。
ポリフェノールの種類は特に限定されないが、食品として許容可能なものが好ましい。ポリフェノールとしては、例えば、緑茶、五倍子、ブドウ種子、ライチ、ザクロ、マロン、リンゴ、カカオ、及び紅茶に由来するもの、及びケルセチンが挙げられる。ポリフェノールは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリフェノールの量は特に限定されないが、架橋ゼラチンの質量を基準として、好ましくは20~100質量%であり、より好ましくは30~70質量%であり、更に好ましくは40~50質量%である。ポリフェノールの量を20質量%以上とすることによって、弾力性及び粘着性を更に改善することができる。ポリフェノールの量を100質量%以下とすることによって、ポリフェノールに起因する渋味を抑制することができる。
反応工程では、必要に応じて、任意成分を追加で使用してもよい。任意成分としては、例えば、多価塩、可塑剤及び乳化剤が挙げられる。
多価塩は、組成物の弾力性を向上させることができる。多価塩としては、例えば、乳酸カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、及びクエン酸鉄が挙げられる。
多価塩の量は特に限定されないが、架橋ゼラチンの質量を基準として、好ましくは0.1~12質量%であり、より好ましくは1~8質量%であり、更に好ましくは2~4質量%である。
可塑剤は、組成物の柔軟性を調節することができる。可塑剤としては、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)、植物油脂、及び糖アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール)が挙げられる。
可塑剤の量は特に限定されないが、架橋ゼラチンの質量を基準として、好ましくは10~250質量%であり、より好ましくは50~200質量%であり、更に好ましくは100~150質量%である。
乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。
乳化剤の量は特に限定されないが、架橋ゼラチンの質量を基準として、好ましくは2~3質量%である。
反応工程において、組成物が得られる。組成物としては、例えば、食品組成物が挙げられる。本明細書において「食品組成物」とは、食品として許容可能な組成物である。食品組成物は、食品として完成した物(以下「食品製品」という。)であってもよいし、食品製品の成分であってもよい。
食品製品としては、例えば、菓子組成物及びチューイング組成物が挙げられる。本明細書において「チューイング組成物」とは、弾力性を有することによって口の中で一定時間噛み続けることができ、かつ、その風味を楽しめるものである。菓子組成物及び/又はチューイング組成物としては、例えば、ガム、ソフトキャンディ、グミが挙げられる。
食品製品の成分としては、例えば、ガムベースが挙げられる。
(風味付工程)
組成物が、食品組成物(特に食品製品)である場合、本実施形態の製造方法は、風味付工程を更に含んでいてもよい。風味付工程は、例えば、甘味料、酸味料、及び香料を更に混合する工程である。
甘味料としては、例えば、グルコース、フラクトース、アラビノース、パラチノース、トレハロース、マルトース、ラクトース、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、ラクチトール、マンニトール、還元パラチノース、還元水飴、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アリテーム、及びステビアが挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アスコルビン酸、酢酸、及び酒石酸が挙げられる。
香料としては、例えば、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油、ライム油、タンジェリン油、マンダリン、ペパーミント油、及びスペアミント油が挙げられる。
<組成物>
本発明の一実施形態は、架橋ゼラチンとポリフェノールとの反応物と、タンパク質架橋化酵素分解物と、を含む、組成物に関する。本実施形態の組成物は、任意成分を更に含んでいてもよい。本実施形態の組成物は、上記製造方法によって製造することができる。
本実施形態における架橋ゼラチン、ポリフェノール、タンパク質架橋化酵素、任意成分、及び組成物の詳細は、上記<組成物の製造方法>の欄に記載したとおりである。タンパク質架橋化酵素分解物は、タンパク質架橋化酵素に由来する物質であって、酵素活性が失われているものである。
本実施形態の組成物は、タンパク質架橋化酵素で架橋された架橋ゼラチンを原料としているため、改善された弾力性を有する。また、本実施形態の組成物は、改善された粘着性も有する。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
<ガムの製造>
下記の表1~5に記載の成分を使用してガムを製造した。成分の詳細は以下のとおりである。
・ゼラチン(APH200)
製品名:ゼラチン APH-200、製造元:新田ゼラチン株式会社、ゼリー強度:185~215g、由来:豚皮、抽出:酸処理
・ゼラチン(APH150)
製品名:ゼラチン APH-150、製造元:新田ゼラチン株式会社、ゼリー強度:135~165g、由来:豚皮、抽出:酸処理
・ゼラチン(APH250)
製品名:ゼラチン APH-250、製造元:新田ゼラチン株式会社、ゼリー強度:235~265g、由来:豚皮、抽出:酸処理
・ゼラチン(#200)
製品名:ゼラチン #200、製造元:新田ゼラチン株式会社、ゼリー強度:185~215g、由来:牛骨、抽出:アルカリ処理
・カテキン
製品名:ファーマフーズ おいしいカテキン PF-TP80、製造元:ファーマフーズ株式会社
・グリセリン
製品名:食品添加物グリセリン、製造元:花王株式会社
・トランスグルタミナーゼ
製品名:「アクティバ」(登録商標)TG-K、製造元:味の素株式会社
(1.ガムベースの製造)
[工程1]
ゼラチンに1.5倍量の水を加え、15~30分間膨潤させた。
[工程2]
水で膨潤させたゼラチンを50℃の温浴中で溶解させ、所定の量のトランスグルタミナーゼを添加し、攪拌した後、保温して、所定の時間反応させた。
[工程3]
反応終了後、反応物を80℃で1分間以上処理し、トランスグルタミナーゼを失活させた。
[工程4]
工程3を経た反応物にカテキン、グリセリン及び乳酸カルシウムを更に加え、5~10分間混合した。
[工程5]
工程4で得られた混合物を別容器に移し替え、乾燥させてガムベースを得た。
(2.ガムの製造)
[工程1]
上記で得られたガムベースを加温したニーダーに入れ、数分間混合した。
[工程2]
軟化したガムベースに糖アルコール及び香料をこの順に加え、数分間混合した。
[工程3]
工程2で得られた混合物を成型してガムを得た。
<評価方法>
(せん断粘度)
上記「(1.ガムベースの製造)」の工程3の後に、ゼラチンの終濃度が6.67%となるように60℃の水を加え、均一となるまで撹拌して、せん断粘度の測定用サンプルを調製した。
前記サンプルのせん断粘度を、粘弾性測定装置(アントンパール社製、MCR-102)、及び共軸二重円筒型システム(27mmΦ)を用いて測定した。具体的には、測定温度60℃で、6.67%ゼラチン溶液のせん断速度100s-1のときの測定開始2分後の粘度をせん断粘度とした。結果を表1~5に示す。
なお、表1~5に記載のせん断粘度変化量及びせん断粘度変化率とは、トランスグルタミナーゼによる反応時間が0分の場合のせん断粘度を基準とした変化量及び変化率である。
(官能評価)
上記「(1.ガムベースの製造)」の工程5で得られたガムベースを官能評価用のサンプルとした。
[歯応え(弾力性)]
3名の評価者が、ガムベース1.0gを1分間咀嚼した後の歯応え(弾力性)を評価した。弾力性は10段階評価とし、評価1は弾力性が弱いこと、評価10は弾力性が強いことを意味する。なお、評価尺度を統一するため、比較例4の弾力性を評価1、実施例5-2の弾力性を評価10とした。
トランスグルタミナーゼによる反応時間が0分の場合の弾力性を基準として、これを上回っていれば弾力性が改善されていると判断した。好ましくは評価7以上である。結果を表1~5に示す。
[歯付き(粘着性)]
3名の評価者が、ガムベース1.0gを1分間咀嚼した後の歯付き(粘着性)を評価した。粘着性は10段階評価とし、評価1は粘着性が弱いこと、評価10は粘着性が強いことを意味する。なお、評価尺度を統一するため、比較例4の粘着性を評価10、実施例5-2の粘着性を評価1とした。
トランスグルタミナーゼによる反応時間が0分の場合の粘着性を基準として、これを下回っていれば粘着性が改善されていると判断した。好ましくは評価4以下である。結果を表1~5に示す。

Claims (6)

  1. ゼラチンとタンパク質架橋化酵素とを反応させて、前記ゼラチンのせん断粘度よりも高いせん断粘度を有する架橋ゼラチンを得る工程と、
    前記架橋ゼラチンとポリフェノールとを反応させる工程と、
    を含む、
    組成物の製造方法であって、
    下記条件(1)~(3):
    (1)前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、前記ゼラチンのせん断粘度よりも、0.7~6.0mPa・s高い;
    (2)前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、前記ゼラチンのせん断粘度よりも、15~90%高い;
    (3)前記架橋ゼラチンのせん断粘度が、4.4~9.0mPa・sである;
    の全てを満たす、製造方法。
  2. 前記ポリフェノールの量が、前記架橋ゼラチンの質量を基準として、30~70質量%である、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記タンパク質架橋化酵素が、トランスグルタミナーゼである、
    請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記組成物が、食品組成物である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記食品組成物が、菓子組成物である、
    請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記食品組成物が、チューイング組成物である、
    請求項4に記載の製造方法。
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