JPH07194310A - 耐熱性を有するソフトキャンディ - Google Patents
耐熱性を有するソフトキャンディInfo
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- JPH07194310A JPH07194310A JP5352610A JP35261093A JPH07194310A JP H07194310 A JPH07194310 A JP H07194310A JP 5352610 A JP5352610 A JP 5352610A JP 35261093 A JP35261093 A JP 35261093A JP H07194310 A JPH07194310 A JP H07194310A
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Abstract
水溶性コラーゲンを含有してなることを特徴とする。 【効果】夏季の高温多湿の環境下においても包装紙への
付着やべたつき、変形等が生じず、保形性が良好で、咀
嚼時に好ましいソフトな食感を有する。
Description
キャンディに係り、更に詳しくは、夏季の高温多湿の環
境下においても包装紙への付着やべたつき、変形等が生
じず、保形性が良好で、咀嚼時に好ましいソフトな食感
を有するソフトキャンディに関する。
類は、非常に多岐に亘っており、空気の含有率や飴生地
の煮詰め温度、素材等の違いにより、タフィー、ドロッ
プ、キャラメル、ヌガー、グミゼリー、マシュマロ等各
種のキャンディに分類される。これらキャンディを、例
えば、水分含有率により大別すると、ハードキャンディ
とソフトキャンディとに分類することができ、一般的
に、水分含有率が5重量%(以下「%」と記す)未満の
ものをハードキャンディ、5%以上のものをソフトキャ
ンディと呼んでいる。
てハードキャンディとは異なる歯入れのソフトな特有の
食感を呈するものであるが、特に夏季等の高温多湿の環
境下において販売すると、高水分であるために耐熱性が
弱く、軟化、変形し易かったり、また、吸湿して包装紙
に付着したり、ベタついて外観が悪くなったりするとい
う問題があった。
水分量や油脂量を低減したり、配合する油脂として、融
点の高い硬化油脂を使用したり、ゼラチン等の増粘剤の
使用量を増やしたりする方法等が行われてきたが、いず
れの方法もソフトキャンディの食感が硬くなるという問
題があり、ソフトな食感を維持しつつ、耐熱性を付与す
ることは困難であるのが実情であった。
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、噛み心地を硬くすることなく、耐熱性が付与され
たソフトキャンディを提供するにある。
ンを含有してなることを特徴とする耐熱性を有するソフ
トキャンディによって達成される。
感が硬くならないような素材について探索を行った結
果、ゼラチンの原料であるコラーゲンに着目し、これを
用いると、ソフトキャンディの耐熱性が良好となり、ま
た、他の増粘剤のように食感が硬くならないことを見い
だし本発明に到達した。
ソフトキャンディは、糖質を主体とし、コラーゲンを含
有してなる。このコラーゲンは、単純蛋白質のうち、
皮、腱、骨、じん帯等の動物組織に存在する硬蛋白質の
一つであり、膠原質とも呼ばれる繊維の集合体であっ
て、その細い繊維には規則的な横紋構造が見られる。ま
た、分子量、構造は、十分明らかとなっていないが、ペ
プチド鎖が複数本立体構造を作っていると推定されてお
り、アミノ酸組成では、含硫アミノ酸やチロシンが殆ど
なく、グリシン、プロリン、オキシプロリン等が多いこ
とが知られている。
なるが、動物組織に対し、有機溶媒による抽出、水洗、
希塩溶液による抽出、酸及びアルカリ処理、トリプシン
やヒアルロニダーゼ等の酵素作用等により混在物質を除
き、コラーゲンを不溶性物質として残すことが一般的で
ある。このような水不溶性コラーゲンの具体例として
は、サーディン研究所製のコラーゲンパウダー100
0、コラーゲンパウダー1000L、コラーゲンパウダ
ーDF等が挙げられる。
で抽出し、透析すると、水溶性コラーゲンとなる。この
水溶性コラーゲンの具体例としては、日本商事(株)製
の食用コラーゲンE−CAN等が挙げられる。本発明に
於いては、上記コラーゲンの中でも、水不溶性コラーゲ
ンが、成形作業適性、耐熱性の点で好適である。
は、ソフトキャンディ固形分中、好ましくは0.1〜5
%、更に好ましくは、0.5〜2.0%に設定する。コ
ラーゲンの添加量が0.1%未満であると、十分な耐熱
性が得られにくい傾向にある。逆に、コラーゲンの使用
量が5%を超えると、コラーゲン特有の味を感じるよう
になり、また、舌にざらついて食感が悪くなる傾向にあ
る。
糖、麦芽糖、乳糖、水飴、デキストリンや、ソルビッ
ト,マルチトール,還元水飴等の糖アルコール等が挙げ
られ、これらは単独でも、2種以上併用してもよい。ま
た、上記糖類の量は、一般のソフトキャンディに添加さ
れている量でよく、通常、固形分中、55〜95%であ
る。
ャンディには好適には油脂が用いられる。油脂は、咀嚼
中の歯への付着防止、食感のソフト化の点で効果的であ
る。上記油脂としては、バター、生クリーム、チーズ等
の動物性油脂やそれらの加工品、サラダ油、ショートニ
ング、カカオ脂、中鎖トリグリセリド等の植物性油脂や
それらの加工品、動物性油脂と植物性油脂の混合品等が
挙げられる。特に、植物性油脂を主体とした油脂を用い
た場合、油脂独特の匂いがソフトキャンディに付与され
ることがなく好適である。また、油脂の添加量は、ソフ
トキャンディ固形分中、好ましくは1〜15%、更に好
ましくは5〜10%に設定することが望ましい。油脂の
添加量が1%未満の場合、ソフトキャンデイ特有の軟ら
かさを付与することが難しくなり、また、歯や包装紙に
付着し易くなる傾向にある。また、油脂の添加量が15
%を超えると、キャンディ生地から油脂が分離したり、
耐熱性が低下したり、食感が悪くなったりする傾向にあ
る。
維を添加すると、キャンディ生地中に水難溶性複合体が
形成され、歯付き防止及び耐熱性の向上の点で好適であ
る。水不溶性食物繊維としては、冷水及び熱水に溶解す
ることのない食物繊維で、その代表的なものとして、セ
ルロース、ヘミセルロース、リグニン等の細胞壁厚生物
質が挙げられる。なお、ポリデキストロース、マンナン
等の水溶性食物繊維は、水難溶性複合体を形成しない。
は、植物組織から直接分離した天然物を用いた場合、結
晶セルロースやカルボキシルメチルセルロース等の高度
な精製物に比べ、水難溶性複合体が形成され易く、好適
である。例えば、トウモロコシ、サツマイモ、キャベ
ツ、デーツ、果実等由来の水不溶性食物繊維は、いずれ
も好ましく用いることができ、中でも特に、トウモロコ
シ繊維やサツマイモ繊維は、風味が良好であることや、
水難溶性複合体の形成量が多いことから更に好適であ
る。また、上記水不溶性食物繊維の添加量は、ソフトキ
ャンディ固形分中、0.05〜1%が望ましい。添加量
が0.05%未満だと、十分な効果が得られにくく、逆
に1%を超えると、ざらついた食感となり、また、香料
の発現性が悪くなって風味が弱まる傾向にある。
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エ
ステル等の各種乳化剤を用いてもよい。これらは単独で
も併用してもよい。この乳化剤の添加量は、ソフトキャ
ンディ固形分中、好ましくは0.01〜5%、より好ま
しくは0.05〜2%である。特に、炭素数20以上の
脂肪酸鎖を全脂肪酸鎖中80%以上含有するグリセリン
脂肪酸エステルと、HLB値が4〜10であるショ糖脂
肪酸エステルとを併用すると、付着防止効果が更に高ま
り好適である。この効果を十分に発揮させるためには、
上記2種の乳化剤の合計量が、乳化剤全体重量中、50
%以上であることが望ましい。
粘剤を用いてもよい。増粘剤としては、ゼラチン、ペク
チン、プルラン、澱粉等が挙げられ、中でも、ゼラチン
を用いた場合、水難溶性複合体が形成されやすくチュー
イング性が高まるので好適である。ゼラチンの種類及び
ブルーム強度は、例えば、ブルーム300のゼラチンを
用いた場合、適度な弾力が長く持続するチューイングキ
ャンディとすることができ、ブルーム150のゼラチン
を用いた場合、噛み口がソフトで、なおかつ弾力が長く
持続するチューイングキャンディとすることができる。
因みに、上記コラーゲンを水、希酸、希アルカリと長時
間煮沸して熱変性させ、コラーゲン中のペプチド結合を
変化させた誘導蛋白質がゼラチンである。また、用いる
増粘剤の量は、ソフトキャンディ固形分中、0.5〜
5.0%とすることが風味、食感の点で望ましい。
味料、着色料、調味料、果汁、果肉、乳製品、エキス等
の原料を必要に応じて適宜添加してもよい。
キャンディは、例えば、次のようにして製造する。即
ち、まず、糖類に水を加え、加熱し、水溶液状態とした
後、真空クッカー等にて水分3〜10%の飴生地となる
まで煮詰める。次に、この飴生地に油脂、増粘剤、乳化
剤等の副原料を加圧ミキサーにて混合した後取り出し
て、冷却盤上にて生地品温が60℃程度になるまで冷却
する。次いで、この冷却生地に結晶種(フォンダン)と
コラーゲンを添加混合し、適宜成形すれば本発明のソフ
トキヤンディとなる。上記製造において、コラーゲン
は、通常、熱により変性しないように、冷却した生地に
添加する。
ィは、耐熱性成分としてコラーゲンを用いているので、
高水分でソフトな食感を有し、かつ高温多湿下において
も優れた保存安定性を示すものである。従って、従来の
ソフトキヤンディに比べ、歯入れがソフトで好ましい噛
み心地を付与することが出来る。また、果汁、乳製品等
の高水分の原料を用いることが出来るので、フレッシュ
でジューシーなソフトキャンディを製造することが出来
る。また、成形時にも、装置等に付着しにくく、成形し
易い物性となる。しかも、コラーゲンは天然かつ健康性
の高い素材であり、近年の健康指向に沿ったソフトキャ
ンディとすることができる。
明する。 〈実施例1〜4〉表1もしくは表2に示す組成でソフト
キャンディを下記のようにして調製した。すなわち、ま
ず、砂糖及び水飴に水を加えて加熱溶解した後、真空ク
ッカーにて水分7.2%の煮詰め液を得た。この煮詰め
液を加圧ミキサーに移し、これに湯煎にて溶解したショ
ートニング及び乳化剤を添加し、混合した。次に、得ら
れた混合物を冷却盤上に取り出し、品温が60℃になる
まで冷却した後、ニーダーに投入し、フォンダン及びコ
ラーゲンを添加し、5分間混練した。この混練物を35
℃の恒温室にて24時間放置し、ソフトキャンディを得
た。なお、組成は仕上がりソフトキャンディ固形分中の
重量%で示した。
%の煮詰め液を得る他は実施例1と同様とした。 〈実施例6〜7〉加圧ミキサーにて煮詰め液にショート
ニング、乳化剤に加え、増粘剤を混合する他は、実施例
1と同様とした。 〈実施例8〉煮詰め液中に水不溶性食物繊維を添加する
他は、実施例1と同様とした。
例1と同様の方法にてソフトキャンディを得た。
専門パネラー10名にて喫食して、風味・食感(硬さ、
弾力性)の官能評価を行った。また、上記ソフトキャン
ディを包装紙で包み、40℃湿度80%の恒温恒湿器中
にて1週間放置し、包装紙への付着状態、手で押したと
きの変形有無を確認した。その結果を表1、表2に併せ
て示す。
ャンディは、いずれも適度な噛み応えと優れた保形性を
有し、中でも実施例3,6,8が良好であった。一方、
比較例のソフトキャンディは、歯や包装紙に付着した
り、熱と吸湿によって形崩れを起こしたり、また、食感
が非常に硬かったりする等の欠点が生じ好ましくなかっ
た。
Claims (1)
- 【請求項1】 コラーゲンを含有してなることを特徴と
する耐熱性を有するソフトキャンディ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5352610A JP2869324B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 耐熱性を有するソフトキャンディ |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
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JPH07194310A true JPH07194310A (ja) | 1995-08-01 |
JP2869324B2 JP2869324B2 (ja) | 1999-03-10 |
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ID=18425225
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---|---|---|---|
JP5352610A Expired - Fee Related JP2869324B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 耐熱性を有するソフトキャンディ |
Country Status (1)
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---|---|
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1993
- 1993-12-28 JP JP5352610A patent/JP2869324B2/ja not_active Expired - Fee Related
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