JP7427885B2 - フォトレジスト用フェノール樹脂組成物及びフォトレジスト組成物 - Google Patents

フォトレジスト用フェノール樹脂組成物及びフォトレジスト組成物 Download PDF

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Description

本発明は、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物、及びフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を含むフォトレジスト組成物に関する。
近年、集積回路半導体の回路パターンの線幅は集積度の高密度化とともに微細化の一途を辿っている。また液晶表示素子等でも同様に線幅が細くなり微細化する傾向となっている。ディスプレイパネルの大型化、低コスト化が進んでいる中で、大型基板上で簡便な工程で安定して配線形成することが可能な技術が必要とされている。
また、従来半導体分野においては、フォトリソグラフィー法によりレジストパターンを形成した後、ウェットエッチング法やドライエッチング法により配線形成する工程が普及している。その技術が、液晶表示素子の製造工程でも応用される流れがある。
それに伴い、フォトレジスト用樹脂材料に対しては、多様で高い性能が要求されるようになった。特に回路パターンの微細化により、レジストパターンと下層(SiO2膜等)との接触面積が小さくなるため、レジストパターンと下層との密着性の向上が要求されている。レジストパターンと半導体基板との密着性が不十分な場合には、図1に示すように、基板10上のSiO2膜11上に設けられたレジストパターン12aの端部13に剥離が生じる。
こうした状態でウェットエッチングが行われると、剥離したレジストパターン12aの端部13からエッチング液が入り込む。その結果、想定したエッチングサイズよりも広範囲のSiO2膜11がエッチングされて、図2に示すようにSiO2パターン11aにサイドエッチング14が生じる。この場合には、微細な回路パターンを精度よく形成することが困難となる。レジストパターン12aの端部の剥離13を抑制して、微細な回路パターンを精度よく形成するために、フォトレジスト組成物には優れた密着性が求められる。
レジストパターンのアスペクト比(レジストパターンの高さ/レジストパターンの幅)は増大する傾向にあることから、レジストパターンの密着性が十分でない場合には、現像時にパターンが倒壊するおそれがある。また、耐ドライエッチング性が乏しいとエッチングの際にレジストパターンも削り取られるので、エッチングマスクとしての機能が損なわれてしまう。
フォトレジスト用途に広く用いられているフェノール樹脂としては、クレゾールノボラック型フェノール樹脂が挙げられる(例えば、特許文献1)。
特開平2-55359号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなクレゾールノボラック型フェノール樹脂は、上述したような多様で高い性能という要求に対応できるものではない。基板への密着性がより優れるとともに、より高い耐ドライエッチング性を有するレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物が求められている。
本発明は、密着性に優れ、耐ドライエッチング性の高いレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物、及びそれに用いられるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のノボラック型フェノール樹脂とフルオレン化合物とを、特定の割合でポリマーブレンドして得られるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を用いたフォトレジスト組成物が、密着性に優れ、耐ドライエッチング性の高いレジストパターンを形成できることを見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、以下の事項に関する。
1. 5~95質量%の第1の成分と、95~5質量%の第2の成分とを含有するフォトレジスト用フェノール樹脂組成物であって、
前記第1の成分は、下記一般式(1)で表され、質量平均分子量が5000以上のノボラック型フェノール樹脂(A)のみからなり、

(一般式(1)中、R1は、水酸基に対してメタ位又はパラ位に結合した炭素数1以上8以下の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を表し、同一でもよく又は異なっていてもよい。pは1以上3以下の整数を表し、同一でもよく又は異なっていてもよい。qは、1以上3以下の整数を表し、同一でもよく又は異なっていてもよい。ただし、p+q≦4である。nは0以上の整数を表す。)
前記第2の成分は、下記一般式(2)で表されるフルオレン化合物(B)からなり、

(一般式(2)中、R2及びR3は、それぞれ独立に水酸基又は炭素数1~5のアルキル基であり、j及びkは、それぞれ独立に0~3の整数である。)
前記一般式(1)で表される化合物は、メタ置換体のモル数は、メタ置換体とパラ置換体の合計モル数の50%以下であるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物。
2. 前記1に記載のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物と感光剤とを含むことを特徴とするフォトレジスト組成物。
本発明によれば、密着性に優れ、耐ドライエッチング性の高いレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物、及びそれに用いられるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を提供することができる。
レジストパターン端部の剥離現象を説明する模式図である。 レジストパターンの下層(SiO2膜)のサイドエッチングを説明する模式図である。 密着性の評価方法を説明するための模式図である。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物は、5~95質量%の第1の成分と、95~5質量%の第2の成分とをポリマーブレンド(混合)して得られる。第1の成分は、前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)のみからなり、第2の成分は、前記一般式(2)で表されるフルオレン化合物(B)である。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物は、第1の成分としての前記ノボラック型フェノール樹脂(A)と、第2の成分としての前記フルオレン化合物(B)とを所定の配合比で含むことにより、フォトレジスト組成物とした際には、密着性に優れ、耐ドライエッチング性の高いレジストパターンを形成することができる。
本発明のフォトレジスト組成物を用いることによって、密着性の優れるレジストパターを形成することができる。したがって、図1に示したようなレジストパターン12aの端部13における剥離は抑制される。ウェットエッチングを行った際には、レジストパターン12aの端部13の剥離部分からエッチング液が入り込むことは回避され、図2に示されるようにSiO2パターン11aにサイドエッチング14が生じるのを抑制することができる。
〔ノボラック型フェノール樹脂(A)〕
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物における第1の成分は、前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)である。一般式(1)におけるnは、上述したとおり0以上の整数であるので、ノボラック型フェノール樹脂(A)には様々な分子量を有する成分が含まれている。しかしながら、ノボラック型フェノール樹脂(A)としては、一般式(1)とは異なる構造のものは、第1の成分には含まれず、一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂のみが用いられることが好ましい。このように、第1の成分が、一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)のみからなるので、製造コストの高騰や煩雑なプロセスを回避することができる。
前記一般式(1)において、R1は、フェノール性水酸基を有するベンゼン環に結合する置換基を表す。R1は、水酸基に対してメタ位又はパラ位に結合した炭素数1以上8以下の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を表し、それぞれ同一でもよく又は異なっていてもよい。R1は、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t-ブチル基、プロピル基、ビニル基、オクチル基である。フォトレジスト組成物としたときの感度、残膜率、解像度、耐熱性の観点からは、R1はメチル基であることがより好ましい。
前記一般式(1)において、qは、前記置換基R1の数を表す。qは、1以上3以下の整数であり、それぞれ同一又は異なっていてもよい。ここで、qにおける「それぞれ同一又は異なっていてもよい」とは、一般式(1)に含まれる複数のqが、それぞれ同一又は異なっていてもよいことを示す。qが全て1である場合には、感度、残膜率、解像度、耐熱性のバランスの優れたフォトレジスト組成物を得ることができる。
前記一般式(1)において、pは、フェノール性水酸基の数を表す。pは、1以上3以下の整数であり、それぞれ同一又は異なっていてもよい。ここで、pにおける「それぞれ同一又は異なっていてもよい」とは、一般式(1)に含まれる複数のpが、それぞれ同一又は異なっていてもよいことを示す。ただし、前述の置換基R1の数qとの和p+qが4以下である。pが全て1の場合には、感度、残膜率、解像度、耐熱性のバランスの優れたフォトレジスト組成物を得ることができる。フェノール性水酸基の数が少ない場合、適切なアルカリ溶解速度を有するフォトレジスト組成物が得られる。
前記一般式(1)において、nは繰り返し数を表し、0以上の整数である。
前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)は、様々な分子量を有する高分子の集合体なので、nの値は、該集合体における平均値n’として表すことができる。
前記平均値n’は、ノボラック型フェノール樹脂(A)のGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定される、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)が5000以上となるような値であり、6000以上となるような値であることが好ましく、8000以上となるような値であることがより好ましい。前記平均値n’は、重量平均分子量が12000以下となるような値であることが好ましく、8000を超えて10000以下となるような値であることがより好ましい。
重量平均分子量(Mw)が5000未満の場合には、第2の成分としてのフルオレン化合物(B)を配合しても、目的のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物は得られない。そのようなフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を用いた場合には、密着性や耐ドライエッチング性の優れたパターンを形成できるフォトレジスト組成物を得ることができない。なお、重量平均分子量(Mw)が12000を超えた場合には、密着性の向上効果が十分に得られず、アルカリ溶解速度が低下するおそれがある。
また、耐熱性を考慮すると、ノボラック型フェノール樹脂(A)は、軟化点(SP)が150℃以上であることが好ましい。ノボラック型フェノール樹脂(A)の軟化点(SP)は、最高でも170℃であれば十分である。
ノボラック型フェノール樹脂(A)の軟化点(SP)の範囲は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定される、2核体以下の成分の面積比率により求められる含有量を特定の範囲とすることによっても調整することができる。2核体とは、上記一般式(1)におけるnが0の化合物である。2核体以下の成分の含有量は、5%以下であることが好ましく、4%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。2核体の含有量を制限することによって、軟化点を所定の範囲内に規定することができる。
2核体(n=0)以下の成分の面積比率により求められる含有量が上記範囲である場合は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定される、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)は、5000~15000となるような値であることがより好ましく、6000~10000となるような値であることがより好ましい。
なお、前記2核体以下の成分の面積比率により求められる含有量は、例えば、後述するノボラック型フェノール樹脂(A)の製造方法の後処理において減圧処理をすることにより、特定の範囲に調整することができる。
前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)の水酸基当量は、フォトレジスト組成物としたときの感度、残膜率、解像度、耐熱性の観点からは、90g/eq以上130g/eq以下であることが好ましく、100g/eq以上120g/eq以下であることがさらに好ましい。
また、前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)において、より好ましい態様の一つは、一般式(1)の全てのp及びqが1(p=1,q=1)であり、全ての置換基R1がメチル基である、下記式(3)で表されるクレゾールノボラック樹脂である。

(式(3)中、nは0以上の整数を表す。)
前記式(3)において、メチル基は、フェノール性水酸基に対してメタ位又はパラ位に置換している。これによって、感度、残膜率、解像度、耐熱性をバランスよく備えたフォトレジスト組成物を得ることができる。メタ置換体のモル数は、メタ置換体とパラ置換体との合計モル数の50%以下である。メタ置換体のモル数がメタ置換体とパラ置換体との合計モル数の50%を超えたノボラック型フェノール樹脂を用いた場合には、解像度や密着性の良好なフォトレジスト組成物が得られない。
メタ置換体(mCr)とパラ置換体(pCr)のモル比(mCr/pCr)は、後述する原料仕込みの際のフェノール化合物(a1)のモル比を調節することにより、調整することができる。本発明においては、メタ置換体(mCr)とパラ置換体(pCr)とのモル比(mCr/pCr)は5/5以下であり、好ましくは4/6である。
〔ノボラック型フェノール樹脂(A)の製造方法〕
前記一般式(1)で表されるノボラック型フェノール樹脂(A)は、下記一般式(4)で表されるフェノール化合物(a1)とホルムアルデヒドとを、酸触媒下で縮重合反応させることで得ることができる。
<フェノール化合物(a1)>
ノボラック型フェノール樹脂(A)の製造に使用されるフェノール化合物(a1)は、下記一般式(4)で表される。

(式(4)中、R1、p及びqは、前記一般式(1)における定義と同じである。)
式(4)で表されるフェノール化合物の例としては、特に限定はないが、p=1の化合物としては、m-クレゾール、p-クレゾ-ル、o-クレゾールなどのモノアルキルフェノール;2,3-キシレノ-ル、2,4-キシレノ-ル、2,5-キシレノ-ル、2,6-キシレノ-ル、3,4-キシレノ-ル、3,5-キシレノ-ルなどのジアルキルフェノール;2,3,5-トリメチルフェノ-ル、2,3,6-トリメチルフェノ-ル、3,4,5-トリメチルフェノ-ルなどのトリアルキルフェノール;4-t-ブチルフェノール、p-オクチルフェノール、及びジブチルフェノール等が挙げられる。
また、p=2の化合物としては、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、及びトリヒドロキシベンゼンなどを好適に挙げることができる。中でも、レゾルシンが好適である。
また、P=3の化合物としては、ヒドロキシキノール、フロログリシノール、ピロガロールなどが挙げられる。
本発明の目的を達成するためには、少なくともm-クレゾールとp-クレゾ-ルとを組み合わせて用いることが好ましい。これらに加えて、さらに他の化合物を用いてもよい。ただし、メタ置換体のモル数が、メタ置換体とパラ置換体の合計モル数の50%以下となるように、フェノール化合物の割合を設定する必要がある。メタ置換体のモル数は、メタ置換体とパラ置換体の合計モル数の40%以下であることが好ましい。
<ホルムアルデヒド(a2)>
また、ホルムアルデヒド(a2)としては、特に制限はないが、例えばホルムアルデヒド水溶液を用いることができる。また、酸存在下で分解してホルムアルデヒドとなる重合体(パラホルムアルデヒド、トリオキサンなど)を用いてもよい。取り扱いの容易なホルムアルデヒド水溶液であり、市販の42%ホルムアルデヒド水溶液をそのまま好適に使用することができる。
<フェノール化合物(a1)とホルムアルデヒド(a2)のモル比(a1/a2)>
フェノール化合物(a1)とホルムアルデヒド(a2)とを反応させる際、ホルムアルデヒド(a2)のモル数は、フェノール化合物(a1)1モルに対して、0.2~1.0モルであることが好ましく、0.5~0.9モルであることがより好ましい。
フェノール化合物(a1)とホルムアルデヒド(a2)とのモル比(a1/a2)を上記範囲とすることで、ノボラック型フェノール樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)を好ましい範囲とすることができる。
<酸触媒>
ノボラック型フェノール樹脂(A)の製造における縮重合の反応条件は、通常のフェノール樹脂を調製する際に適用される反応条件とすることができる。酸触媒としては、フェノ-ル化合物とホルムアルデヒドとを反応させる能力のある酸であれば、特に限定されず、例えば、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸、塩酸、硫酸等の無機酸等を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。硫酸、シュウ酸又はp-トルエンスルホン酸が特に好ましい。
酸触媒の使用量は、フェノ-ル化合物(a1)に対して0.01~1質量%程度である。ノボラック型フェノール樹脂(A)をフォトレジスト組成物に使用する場合、樹脂中に残存した酸触媒がフォトレジストの特性に影響を及ぼすことがあるため、極力少ないことが望まれる。好ましい使用量は、その種類によっても異なり、シュウ酸の場合は0.3~1.0質量%、硫酸の場合は0.05~0.1質量%、またp-トルエンスルホン酸の場合は0.1~0.5質量%程度使用するのがよい。
<反応溶媒>
反応溶媒としては、例えば水が挙げられ、原料のホルムアルデヒドに含まれる水が溶媒の役割を担うことができる。さらに必要に応じて、反応に影響を及ぼさない有機溶媒を使用してもよい。有機溶媒としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類等が挙げられる。
反応溶媒の使用量は、一般的には、反応原料100質量部当り、20~1000質量部である。
<反応温度>
縮重合反応の反応温度は、特に限定されず、通常50~200℃である。この温度範囲内であれば、反応が十分に進行するので、目的とするノボラック型フェノール樹脂(A)を安定して得ることができる。反応温度は、70~180℃が好ましく、80~170℃がより好ましい。
<反応時間、反応圧力>
縮重合反応の反応時間は、反応温度にもよるが、通常は0.1~20時間程度である。また、縮重合反応は、通常は常圧で行われるが、加圧下或いは減圧下で行ってもよい。
<後処理>
縮重合反応の終了後には、後処理を行うことが好ましい。後処理においては、まず、塩基を添加して酸触媒を中和することで、反応を完全に停止させる。続いて、水を加えて水洗して、酸触媒を除去する。
酸触媒の中和のための塩基は、特に限定されず、酸触媒を中和して水に可溶となる塩を形成するものであれば、任意の塩基を使用することができる。金属水酸化物や金属炭酸塩などの無機塩基、ならびにアミンや有機アミンなどの有機塩基が挙げられる。無機塩基としては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機塩基のアミンあるいは有機アミンの具体例としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミンなどが挙げられる。好ましくは有機アミンが使用される。塩基の使用量は、酸触媒を中和し、反応系内のpHが4~8の範囲に入るような量として、酸触媒の量に応じて適宜選択することができる。
水洗で用いる水の量及び水洗の回数は特に限定されないが、経済的観点も含めて、実使用に影響ない程度の量まで酸触媒を除去するために、水洗回数としては1~5回程度が好ましい。また、水洗の温度は、特に限定されないが、触媒種除去の効率と作業性の観点から40~95℃で行うのが好ましい。水洗中、ノボラック型フェノール樹脂(A)と水洗水との分離が悪い場合は、用いる水の温度を上昇させて、混合液の粘度を低下させることが効果的である。混合液の粘度は、溶媒を添加して定価させることもできる。この場合、溶媒の種類は特に限定されないが、ノボラック型フェノ-ル樹脂(A)を溶解し、粘度を低下させるものであれば使用することができる。
酸触媒を除去した後は、通常は、反応系の温度を130℃~230℃に上げて、例えば20~50torrの減圧下、反応混合物中に残存している未反応原料、前記2核体(n=0)以下の成分、及び有機溶媒等の揮発分を留去する。こうした後処理を施すことによって、目的のノボラック型フェノール樹脂(A)を好適に分離回収することができる。
〔フルオレン化合物(B)〕
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物において、第2の成分としては、フルオレン化合物(B)が用いられる。フルオレン化合物を含有するフォトレジスト用フェノール樹脂組成物が用いられることから、密着性や耐ドライエッチング性の良好なパターンを形成できるフォトレジスト組成物を得ることができた。
フルオレン化合物(B)としては、アルカリ現像液に対する溶解性や、感度向上の効果が得られやすいことから、フェノール性水酸基を含有する低分子量の化合物を用いることが好ましい。フルオレン化合物(B)の分子量は、好ましくは1000以下であり、より好ましくは200~1000である。
フルオレン化合物(B)として具体的には、例えば、下記一般式(2)で表される化合物(9,9-ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類)が挙げられる。
前記一般式(2)中、R2及びR3は、それぞれ独立に、水酸基、又は、炭素数1~5のアルキル基である。炭素数1~5のアルキル基としては、炭素数1~5の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1~5の直鎖状のアルキル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
前記一般式(2)中、j及びkは、それぞれ独立に0~3の整数であり、0~2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1が特に好ましい。j及びkは、同じ整数であることが好ましいが、異なっていてもよい。
j及びkがいずれも1~3の整数である場合、R2及びR3は、同一のアルキル基であることが好ましいが、異なるアルキル基であっていてもよい。さらに、R2及びR3は、一般式(2)中、左右対称となる位置に結合していることが好ましいが、異なる位置に結合していてもよい。
jが2又は3の場合、複数のR2は、互いに同じであっても異なっていてもよく、kが2又は3の場合、複数のR3は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
前記一般式(2)中の各水酸基は、一般式(2)中で左右対称となる位置で、それぞれのフェニル基に結合していることが好ましいが、左右非対称となる位置に結合していてもよい。
フルオレン化合物(B)の具体例を以下に挙げる。
フルオレン化合物(B)の具体例としては、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-エチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3,5-ジエチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン-4-カルボン酸、9,9-ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンなどがあり、特に9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレンが好ましい。
フルオレン化合物(B)は、単独でも二種類以上を組み合わせて使用してもよい。
〔フォトレジスト用フェノール樹脂組成物〕
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物は、5~95質量%の第1の成分(ノボラック型フェノール樹脂(A))と、95~5質量%の第2の成分(フルオレン化合物(B))とをポリマーブレンド(混合)して得られる。
フルオレン化合物(B)の含有量は、ノボラック型フェノール樹脂(A)とフルオレン化合物(B)との合計質量の5%以上95%以下であることが好ましく、10%以上30%以下であることがより好ましい。フルオレン化合物(B)の割合が、5質量%以上であれば、フォトレジスト組成物の耐ドライエッチング耐性を十分に向上させることができる。一方、フルオレン化合物(B)の割合が95質量%以下であれば、フォトレジスト組成物とした際、適切な範囲の感度及び耐熱性を確保することができるので、取り扱い上、好ましいものとなる。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物のGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定されるポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)は、フォトレジスト組成物としたときの性能から、300~10000が好ましい。重量平均分子量が300~10000の範囲内であれば、感度及び耐熱性を適切な範囲内とすることができる。フォトレジスト用フェノール樹脂組成物の重量平均分子量は、500~8000がより好ましく、500~5000がさらに好ましい。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物のアルカリ溶解速度(DR)は、フォトレジスト組成物としたときの感度、残膜率、解像度の観点からは、好ましくは50~2000Å/sであり、より好ましくは100~1500Å/sである。アルカリ溶解速度が速すぎても、遅すぎてもフォトレジスト組成物としたとき取り扱い性が悪くなる傾向にある。なお、本明細書におけるアルカリ溶解速度は、後述する実施例において記載した方法で測定したアルカリ溶解速度である。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物の軟化点(SP)は、耐熱性とハンドリングの観点からは、110℃~200℃であることが好ましく、130℃~180℃であることがより好ましい。
〔フォトレジスト用フェノール樹脂組成物の製造方法〕
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物の製造方法において、ポリマーブレンド(混合)の方法としては、第1の成分としてのノボラック型フェノール樹脂(A)と第2の成分としてのフルオレン化合物(B)とを均一に混合できる方法であれば特に限定されない。例えば、ノボラック型フェノール樹脂(A)とフルオレン化合物(B)とを溶融混合して得ることが出来る。
具体的には、あらかじめ合成釜でノボラック型フェノール樹脂(A)を合成し、その中にフルオレン化合物(B)を添加して溶融混合する。次いで、後処理を行うことにより、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を製造することが可能である。場合によっては、ノボラック型フェノール樹脂(A)の合成の反応初期にフルオレン化合物(B)を添加してもよい。ノボラック型フェノール樹脂(A)を合成しつつ、ノボラック型フェノール樹脂(A)とフルオレン化合物(B)とを溶融混合し、次いで処理することで、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を得ることもできる。
また、上述したノボラック型フェノール樹脂(A)、フルオレン化合物(B)及び後述するその他の添加剤を適切な溶剤に溶解し、フォトレジスト組成物として得ることもできる。
〔フォトレジスト組成物〕
本発明のフォトレジスト組成物は、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物に加えて、感光剤(C)をさらに含有する。
感光剤(C)としては、ノボラック型フェノール樹脂を含むフォトレジストの感光剤として公知のものを使用できる。感光剤(C)としては、キノンジアジド基を有するキノンジアジド化合物が好ましく、特に1,2-キノンジアジド化合物又はその誘導体が好ましい。
キノンジアジド化合物を用いることで、露光した部分は溶解促進効果によりアルカリ溶解速度が大きくなり、逆に露光しない部分は溶解抑制効果によりアルカリ溶解速度が小さくなる。このようにして露光部と未露光部との溶解速度に差が生じることによって、コントラストの高い、シャープなレジストパターンを得ることできる。
キノンジアジド化合物としては、従来、キノンジアジド-ノボラック系レジストで用いられている公知の化合物を用いることができる。このようなキノンジアジド基を含む化合物としては、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドやベンゾキノンジアジドスルホン酸クロライド等と、これらの酸クロライドと縮合可能な官能基を有する化合物とを反応させることによって得られた化合物が好ましい。ここで、酸クロライドと縮合可能な官能基としては、水酸基及びアミノ基等が挙げられるが、特に水酸基が好適である。
酸クロライドと縮合可能な水酸基を有する化合物としては、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,6’-ペンタヒドロキシベンゾフェノン等のヒドロキシベンゾフェノン類、ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン等のヒドロキシフェニルアルカン類、4,4’,3”,4”-テトラヒドロキシ-3,5,3’,5’-テトラメチルトリフェニルメタン、4,4’,2”,3”,4”-ペンタヒドロキシ-3,5,3’,5’-テトラメチルトリフェニルメタン等のヒドロキシトリフェニルメタン類などを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
また、酸クロライドとしては、例えばナフトキノンジアジドスルホン酸クロライド、及びベンゾキノンジアジドスルホン酸クロライドが挙げられる。これらの具体例の好ましいものとしては、例えば、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルフォニルクロライド、及び1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルフォニルクロライドなどが挙げられる。
感光剤(C)の含有量は、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物100質量部に対して、5~50質量部が好ましく、より好ましくは10~40質量部である。感光剤(C)の含有量が5質量部以上であれば、感光性組成物として十分な感度を確保することができる。また、感光剤(c)の含有量が50質量部以上であれば、成分の析出という問題を実質的に回避することができる。
本発明のフォトレジスト組成物は、上記の感光剤(C)の他に、フォトレジスト組成物の慣用成分である、酸化防止剤等の安定剤、可塑剤、界面活性剤、密着性向上剤、溶解促進剤、溶解阻害剤などを添加することができる。所定の成分を、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解し、メンブレンフィルターで濾過することで、本発明のフォトレジスト組成物が得られる。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物及びそれを使用した本発明のフォトレジスト組成物は、高集積半導体を製造する際のリソグラフィーや液晶用の薄膜フィルムトランジスター(TFT)材料に好適に使用できる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
第1の成分としてのノボラック型フェノール樹脂(A)を合成し、第2の成分としてのフルオレン化合物(B)と所定の割合で混合して、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物を調製する。こうして調製されたフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を用いて、フォトレジスト組成物を得る。
ノボラック型フェノール樹脂(A)及びフォトレジスト組成物の性状を分析し、特性を評価する。いずれについても、分析する性状は、重量平均分子量及び軟化点であり、評価する特性は、アルカリ溶解速度、感度、残膜率、解像度、密着性及び耐ドライエッチング性である。以下に、それらの分析方法及び評価方法を説明する。
<重量平均分子量>
以下の条件でGPC測定を行い、ポリスチレン換算による重量平均分子量を求めた。
型式:Waters e2695 Waters(株)製
カラム:Shodex製 LF-804 1本
測定条件:カラム圧力 2.7MPa
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
フローレート:1mL/min
温度:40℃
検出器:UV-Visible Detector 2489
WAVE LENGTH:254nm
インジェクション量:100μmL
試料濃度:5mg/mL
<軟化点(SP)>
軟化点は、JIS K6910に基づく環球法軟化点測定により求めた。
<アルカリ溶解速度(DR)>
評価対象としてのノボラック型フェノール樹脂(A)又はフォトレジスト用フェノール樹脂組成物3gを、9gのPGMEAに溶解して樹脂溶液を調合し、0.2ミクロンメンブレンフィルターで濾過した。得られた濾液を4インチシリコンウェハー上にスピンコーターで塗布して、約15000Åの厚みの塗膜を形成した。塗膜は、110℃で60秒間ホットプレ-ト上で乾燥させて樹脂膜とした。次いで、現像液(1.60%テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド(TMAH)水溶液)を用い、樹脂膜が完全に溶解して消失するまでの時間を計測した。樹脂膜が完全に溶解するまでの時間で、初期膜厚を割った値を溶解速度とした。
アルカリ溶解速度は、8000[Å/s]以下であることが好ましく、3000[Å/s]以下であることがより好ましく、1800[Å/s]以下であることがさらに好ましい。
感度、残膜率、及び解像度の評価のためには、以下の手法によりパターンを形成した。ノボラック型フェノール樹脂(A)を評価する際には、100質量部に対して25質量部の感光剤を加えて感光性を付与した。
対象となる樹脂又は樹脂組成物を、4インチシリコンウェハー上にスピンコーターで塗布し、110℃、60秒間ホットプレート上で乾燥させて、厚みが15000Åの樹脂膜を形成した。その後、縮小投影露光装置を用い、露光時間を段階的に変えて最適な露光量を確認したうえで、最適な露光量になるように露光した。次いで、現像液(2.38%TMAH水溶液)を用いて60秒間現像し、リンス、乾燥を行なってパターンを得た。
<感度>
露光量を変更する以外は上述と同様にしてパターンを形成し、走査型電子顕微鏡で形状の良好なパターンが確認される最少の露光量によって次のように評価した。なお、形状が良好なパターンとは、断面が矩形状のパターンをさす。
AA:3mJ/cm2未満
A:3mJ/cm2以上5mJ/cm2未満
B:5mJ/cm2以上
<残膜率>
未露光部の樹脂膜の膜厚から残膜率を求めた。残膜率とは、現像後の樹脂膜の膜厚と現像前の樹脂膜の膜厚の比であり、下記式により表される値である。

残膜率は、98%以上であることが望まれる。
<解像度>
解像度は、テストチャートマスクを用い、解像できたパターンのライン&スペースの幅に基づいて以下のように評価した。
◎:1.5μライン&スペースが解像できる。
○:2.0μライン&スペースが解像できる。
△:2.0μライン&スペースが解像できない。
2.0μライン&スペースが解像できなければ、NGである。
<密着性>
図3を参照して、密着性の評価方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、基板10上に形成されたSiO2膜11(厚さ1000Å)上に、スピンコーターでフォトレジスト組成物を塗布し、110℃のホットプレート上で90秒間乾燥させて、厚みが15000Åのレジスト膜12を形成した。
次いで、マスクアライナーを用い、所定幅のラインとスペースとを有するテストチャートマスクを介して露光を行った。次いで、2.38重量%TMAH水溶液により、25℃で60秒間浸漬揺動現像を行った。その結果、図3(b)に示すように、所定の幅のレジストパターン12aが所定の間隔で形成された。なお、テストチャートマスクとしては、ライン及びスペースの幅が10μmのものと、20μmのものを用意し、それぞれを用いてレジストパターン12aを形成した。
レジストパターン12aが形成された基板10を、23℃に温めたエッチング液に静かに浸漬して、210秒間エッチング処理を行った。エッチング液としては、ステラケミファ製バッファードフッ酸63SABHF(フッ化アンモニウム30%、フッ化水素酸6%)を用いた。エッチング処理によって、SiO2パターン11aが、図3(c)に示すように得られた。
その後、アセトンを用いてレジストパターン12aを剥離し、図3(d)に示すように、SiO2パターン11aの表面を露出した。次いで、純水で洗浄し更に乾燥させた。
電子顕微鏡を用いて、エッチング処理後の表面を観察し、SiO2パターン11aの頂部幅Wを計測した。ボラック型フェノール樹脂(A8)のみを用いた場合の頂部幅を基準値(W0)として、下記数式により密着性(%)を算出した。

算出された密着性は、以下の基準で評価した。
◎:120%以上
○:110%以上120%以未満
△:105%以上110%未満
密着性は、105%未満であればNGである。
<耐ドライエッチング性>
形成されたパターンに対してドライエッチングを行って、パターンのエッチングレートを求めた。エッチングガスとしてCF4を用い、エッチング条件は、0.7sccm、80Wとした。その結果を、ノボラック型フェノール樹脂(A)のみを用いた場合のエッチングレートと比較し、以下の基準で評価した。評価が“C”の場合には、NGである。
A:エッチングレートがフェノール樹脂(A)のみの場合の1/1.3以下
B:エッチングレートがフェノール樹脂(A)のみの場合の1/1.1~1/1.2
C:エッチングレートがフェノール樹脂(A)のみの場合と同等以下
次に、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物における第1の成分としてのノボラック型フェノール樹脂(A)の合成例を示す。ノボラック型フェノール樹脂(A)としては、それぞれの合成例にしたがって下記(A1)~(A8)を準備した。
[ノボラック型フェノール樹脂(A)]
〔合成例A1〕ノボラック型フェノール樹脂(A1)
温度計、仕込・留出口および攪拌機を備えたのガラス製フラスコ(容量1000mL)に、m-クレゾール 75.8g(0.70モル)、p-クレゾール 113.8g(1.05モル)、42%ホルマリン 77.71g(1.09モル)、及び蓚酸0.7gを収容し、100℃で5時間反応させた。その後、180℃まで昇温して脱水し、30torrで2時間減圧蒸留を行って未反応原料などを除去した。こうして、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A1)142gを得た。
得られたメタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A1)は、重量平均分子量が5900であり、軟化点が142℃であり、アルカリ溶解速度が330Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A1)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A2〕ノボラック型フェノール樹脂(A2)
42%ホルマリンを75.25g(1.05モル)に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A2)を得た。メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A2)は、重量平均分子量が5000であり、軟化点が140℃であり、アルカリ溶解速度が480Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A2)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A3〕ノボラック型フェノール樹脂(A3)
42%ホルマリンを78.36g(1.10モル)に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A3)を得た。メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A3)は、重量平均分子量が6700であり、軟化点が148℃であり、アルカリ溶解速度が170Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A3)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A4〕ノボラック型フェノール樹脂(A4)
42%ホルマリンを80.77g(1.13モル)に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A4)を得た。メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A4)は、重量平均分子量が8100であり、軟化点が157℃であり、アルカリ溶解速度が157Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A4)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A5〕ノボラック型フェノール樹脂(A5)
42%ホルマリンを83.25g(1.17モル)に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A5)を得た。メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A5)は、重量平均分子量が11100であり、軟化点が159℃であり、アルカリ溶解速度が48Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A5)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A6〕ノボラック型フェノール樹脂(A6)
合成例A1で得られたメタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A1)を水蒸気蒸留により2核体以下の成分を低減させて、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A6)を得た。2核体以下の成分の含有量は、4%以下であることが面積比率により求められた。
得られたメタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A6)は、重量平均分子量が6300であり、軟化点が155℃であり、アルカリ溶解速度が310Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A6)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A7〕ノボラック型フェノール樹脂(A7)
温度計、仕込・留出口および攪拌機を備えた容量1000mLのガラス製フラスコにm-クレゾール 80.0g(0.74モル)、p-クレゾール 80.0g(0.74モル)、42%ホルマリン 70.9g(0.99モル)、及び蓚酸0.6gを入れ、100℃で5時間反応させた後180℃まで昇温して脱水した後、30torrで2時間減圧蒸留を行って未反応原料などを除去し、ノボラック型フェノール樹脂(A7)144gを得た。
得られたメタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A7)は、重量平均分子量が12000であり、軟化点が162℃であり、アルカリ溶解速度が170Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A7)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
〔合成例A8〕ノボラック型フェノール樹脂(A8)
42%ホルマリンを70.00g(0.98モル)に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A8)を得た。メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A8)は、重量平均分子量が3500であり、軟化点が135℃であり、アルカリ溶解速度が1200Å/sであった。
なお、メタ-パラクレゾールノボラック型フェノール樹脂(A8)は、一般式(1)におけるR1がメチル基、pが1、qが1の化合物である。
上述のように得られたノボラック型フェノール樹脂(A1)~(A8)の性状及び評価結果を、合成時のmCr/pCrモル比とともに、下記表にまとめる。
ノボラック型フェノール樹脂単独の場合には、密着性や耐ドライエッチング性の優れたパターンを形成することができないことが、上記表1に示されている。特に、重量平均分子量(Mw)が5000以下のノボラック型フェノール樹脂(A8)は、残膜率及び解像度が劣っている。
[フォトレジスト用フェノール樹脂組成物、フォトレジスト組成物]
次に、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物及びそれを用いたフォトレジスト組成物の実施例を示す。
第2の成分であるフルオレン化合物(B)としては、以下の2種類を用意した。
(B1):(9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン)
(B2):(9,9-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン)
第1の成分としてのノボラック型フェノール樹脂(A1)~(A8)と、第2の成分としてのフルオレン化合物(B)とを、下記表2に示す組み合わせで用いてフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を調製し、さらに、所定の成分を配合してフォトレジスト組成物を得た。
〔実施例1〕
第1の成分としてのノボラック型フェノール樹脂(A2)と、第2の成分としてのフルオレン化合物(B1)とを溶融混合して、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物を調製した。具体的には、温度計、仕込・留出口及び攪拌機を備えた容量500mLのガラス製フラスコに、第1の成分90gと第2の成分10gとを収容し、さらに20gのp-クレゾールを添加して、185℃で溶融混合した。その後、30torrで1時間の減圧蒸留により未反応原料などを除去して、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物100gを得た。
フォトレジスト用フェノール樹脂組成物(20g)と、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルフォニルクロライド(5g)とを、75gのPGMEAに溶解し、0.2ミクロンメンブレンフィルターで濾過して、実施例1のフォトレジスト組成物を得た。
フォトレジスト組成物の物性を、上述した手法により評価した。その結果を、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物の処方とともに下記表2にまとめる。
〔実施例2~14、比較例1〕
下記表2に示すように第1の成分と第2の成分とを用いる以外は実施例1と同様にして、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物を調製し、さらにフォトレジスト組成物を得た。実施例2~14、比較例1のフォトレジスト組成物の物性を、上述と同様の手法により評価した。その結果を、各フォトレジスト用フェノール樹脂組成物の処方とともに下記表2にまとめる。
実施例のフォトレジスト組成物には、第2の成分としてのフルオレン化合物とともに、所定の条件を備えたノボラック型フェノール樹脂(A1~A7)を第1の成分として含有するフォトレジスト用フェノール樹脂組成物が用いられている。このため、上記表2に示されるように、実施例においては、密着性が高く、耐ドライエッチング性に優れたパターンを形成することができる。
これに対し、比較例1で用いたノボラック型フェノール樹脂は、重量平均分子量が5000未満であるため、実施例と同様に第2の成分としてのフルオレン化合物(B1)を配合したところで、密着性及び耐ドライエッチング性の優れたパターンを得ることができない。しかも、比較例1の樹脂組成物は、残膜率及び解像度もNGである。
第1の成分としてノボラック型フェノール樹脂(A6)を用い、第2の成分として(9,9-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)フルオレン)を用い、第1の成分と第2の成分との質量比((A)/(B))を80/20~70/30とした場合には、残膜率、解像度、密着性、及び耐ドライエッチング性に加えて、感度も良好なフォトレジスト組成物が得られている(実施例13,14)。
10…基板 11…SiO2膜 11a…SiO2パターン 12…レジスト膜
12a…レジストパターン 13…端部 14…サイドエッチング
W,W0…頂部幅

Claims (3)

  1. 7080質量%の第1の成分と、3020質量%の第2の成分とを含有するフォトレジスト用フェノール樹脂組成物であって、
    前記第1の成分は、下記一般式(1)で表され、質量平均分子量が5000以上のノボラック型フェノール樹脂(A)のみからなり、

    (一般式(1)中、Rは、水酸基に対してメタ位又はパラ位に結合した炭素数1以上8以下の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基を表し、同一でもよく又は異なっていてもよい。pは1を表し、qは1を表し、nは0以上の整数を表す。)
    前記第2の成分は、下記一般式(2)で表されるフルオレン化合物(B)からなり、

    (一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1~5のアルキル基であり、j及びkは、それぞれ独立に~3の整数である。)
    前記一般式(1)で表される化合物は、メタ置換体のモル数は、メタ置換体とパラ置換体の合計モル数の50%以下であり、
    前記第1の成分は、前記一般式(1)中のnが0である2核体成分の含有量が5%以下であるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物。
  2. 前記ノボラック型フェノール樹脂(A)は、軟化点が150℃以上である、請求項1に記載のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物と、感光剤とを含むフォトレジスト組成物
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