JP7412286B2 - トリガー式液体噴出器 - Google Patents

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Description

本発明は、トリガー式液体噴出器に関する。
トリガー式液体噴出器は、液体を前方に向けて噴出する噴出孔が形成されたノズル部材、及び噴出器本体を備えている。
噴出器本体は、トリガー部の後方への移動によって、縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、貯留シリンダ内にその中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配置され、貯留シリンダ内への液体の供給に伴って後方に向けて移動するとともに、付勢部材によって前方に向けて付勢される貯留プランジャと、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
ノズル部材は、噴出器本体のうち貯留シリンダに対して前方に位置する射出筒部に取り付けられている。ノズル部材の噴出孔は、射出筒部内を通じて貯留シリンダや縦供給筒部内に連通している。
特開2017-213497号公報
ところで、トリガー式液体噴出器において、貯留シリンダの容積を確保するためには、トリガー式液体噴出器の重量が大きくなり易い。そのため、仮にトリガー式液体噴出器が落下した場合等には、トリガー式液体噴出器に作用する落下衝撃が大きくなる。
この場合、特に縦供給筒部に対して前側部分(射出筒部やノズル部材)は、貯留シリンダに比べて小径の部位が存在するため、落下衝撃等の大きな外力が前側部分に作用した際、前側部分の変形量が大きくなり、前側部分の破損等に繋がる可能性がある。
本発明は、耐衝撃性を向上させることができるトリガー式液体噴出器を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係るトリガー式液体噴出器は、液体を収容する容器体に装着される噴出器本体と、前記噴出器本体の前端部に装着され、液体を前方に向けて噴出する噴出孔が形成されたノズル部材と、を備え、前記噴出器本体は、上下方向に延在し、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配置されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構と、前記トリガー部の後方への移動によって、前記縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、前記貯留シリンダ内に前記貯留シリンダの中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配置され、前記貯留シリンダ内への液体の供給に伴って前記軸方向のうちの一方側に向けて移動するとともに、付勢部材によって前記軸方向のうちの他方側に向けて付勢される貯留プランジャと、を有し、前記噴出器本体と前記ノズル部材との間に介在し、前記貯留シリンダに対する前記ノズル部材の前後方向に交差する方向への変位を規制する規制部を備えている。
本態様によれば、トリガー式液体噴出器のうち縦供給筒部に対して前側部分に前後方向に交差する方向への外力が作用した場合に、ノズル部材は外力の作用方向に変位しようとする。例えば、ノズル部材は、噴出器本体との連結部分を起点にして貯留シリンダに対して外力の作用方向に回動しようとする。すると、規制部の後端が噴出器本体に噴出器本体の前方からから当接することで、ノズル部材の変位が規制される。これにより、貯留シリンダの容量等の確保のためにトリガー式液体噴出器の重量が増加した場合であっても、トリガー式液体噴出器の前側部分の破損を抑制し、トリガー式液体噴出器の耐衝撃性を向上させることができる。
上記態様のトリガー式液体噴出器において、前記噴出器本体は、前記縦供給筒部から前方に向けて延びるとともに、前記縦供給筒部内と前記貯留シリンダ内とを連通させる接続筒部と、前記接続筒部の前端開口部内に着脱可能に設けられ、前記接続筒部の前端開口部を閉塞する閉塞栓と、を備え、前記規制部は、前記閉塞栓の前方に前記閉塞栓に対向して設けられていることが好ましい。
本態様によれば、例えば貯留シリンダの内圧上昇によって閉塞栓が接続筒部に対して前方に移動しようとした場合に、閉塞栓が規制部に規制部の後方から当接する。これにより、接続筒部に対する閉塞栓の前方への移動が規制される。その結果、閉塞栓が接続筒部から不意に抜けるのを抑制できる。
上記態様のトリガー式液体噴出器において、前記規制部は、前記ノズル部材に一体に形成されていることが好ましい。
本態様によれば、規制部の追加に伴う部品点数の増加を抑制できる。
上記態様のトリガー式液体噴出器において、前記貯留シリンダは、前記縦供給筒部に対して後方に突出していることが好ましい。
本態様によれば、上述したようにトリガー式液体噴出器の前側部分で耐衝撃性を向上させることで、トリガー式液体噴出器の前側部分の縦供給筒部からの突出量を確保し易い。そのため、貯留シリンダが縦供給筒部に対して後方に突出するトリガー式液体噴出器であっても、縦供給筒に対して前後の重量バランスを安定させることができる。その結果、トリガー式液体噴出器を備えた噴出容器の転倒等を抑制できる。
本発明によれば、耐衝撃性を向上させることができる。
本実施形態に係るトリガー式液体噴出器の縦断面図である。 図1の一部拡大図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、トリガー式液体噴出器1が容器体Aに取り付けられた噴出容器を例にして説明する。
図1に示されるように、本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、液体を収容する容器体Aに装着される噴出器本体2と、液体を噴出する噴出孔4が形成され、噴出器本体2に装着されたノズル部材3と、を備えている。
なお、トリガー式液体噴出器1の各構成部品は、特に記載がなければ、合成樹脂を用いた成形品とされている。
噴出器本体2は、縦供給筒部10と、装着キャップ14と、射出筒部11と、トリガー機構50と、貯留シリンダ90と、支持部材60と、貯留プランジャ80と、付勢部材81と、貯留弁20と、カバー体Cと、を有している。
本実施形態では、縦供給筒部10の中心軸線を軸線O1と呼ぶ。軸線O1に沿う方向(Z軸方向)を上下方向と呼び、上下方向において、容器体A側(-Z側)を下側又は下方と呼び、その反対側(+Z側)を上側又は上方と呼ぶ。上下方向から見て、軸線O1に交差する一方向(X軸方向)を前後方向と呼び、上下方向及び前後方向の双方に直交する方向(Y軸方向)を左右方向と呼ぶ。前後方向において、ノズル部材3に形成された噴出孔4が開口する側(+X側)を前側又は前方と呼び、その反対側(-X側)を後側又は後方と呼ぶ。
また、本実施形態では、貯留シリンダ90の中心軸線を軸線O2と呼ぶ。本実施形態において軸線O2は、前後方向に延びている。すなわち、本実施形態において前後方向は、貯留シリンダ90の中心軸線に沿う軸方向に相当する。また、本実施形態において後側(-X側)は、貯留シリンダ90の中心軸線に沿う軸方向のうちの一方側に相当する。また、本実施形態において前側(+X側)は、貯留シリンダ90の中心軸線に沿う軸方向のうちの他方側に相当する。ただし、軸線O2に沿う軸方向は、前後方向と一致していなくてもよい。
縦供給筒部10は、上下方向に延在し、容器体A内の液体を吸い上げる。縦供給筒部10は、有頂筒状の外筒12と、外筒12内に嵌合された内筒13と、を有している。外筒12及び内筒13で構成される縦供給筒部10の軸線O1は、容器体Aの容器軸より後方に位置している。
外筒12は、大径部12aと、大径部12aの上方に配置され、かつ大径部12aよりも縮径した小径部12bと、大径部12aの上端部と小径部12bの下端部とを連結した環状連結部12cと、を有している。小径部12bは、有頂円筒状に形成され、軸線O1と同軸に配設されている。図2に示されるように、小径部12bの頂壁部12dは、貯留シリンダ90と一体に形成されている。
内筒13は、図1に示されるように、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、かつ大径部13aよりも縮径した小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下側部分とを連結した環状連結部13cと、を有している。
大径部13aは、外筒12の大径部12a内に配設されている。大径部13aの下端部は、外筒12の大径部12a内から下方に突出している。大径部13aのうち外筒12の大径部12aから下方に突出した部分には、大径部13aの径方向の外側に向けて突出した環状の鍔部13dが形成されている。鍔部13dは、容器体Aの口部A1に装着(例えば螺着)される装着キャップ14の上端部内に配設され、装着キャップ14の上端部をその軸線回りに回転自在に係止している。鍔部13dは、装着キャップ14の上端部と容器体Aの口部A1における上端開口縁とにより上下方向に挟まれる。
小径部13bは、円筒状に形成され、軸線O1と同軸に配設されている。小径部13bは、上下方向の両方に開口している。小径部13bは、外筒12の小径部12b内に配設されている。小径部13bの上端開口縁は、外筒12の頂壁部12dから僅かに下方に離れている。小径部13bの下側部分の内側には、上下方向に延びるパイプ15の上部が嵌合されている。パイプ15の下端開口部は、容器体Aの図示しない底部に位置している。
環状連結部13cの上面と、外筒12の環状連結部12cの下面と、の間に上下方向の隙間S1が設けられている。
内筒13の内周面には、弁座部13eが形成されている。図示の例において、弁座部13eは、内筒13において、弁座部13eよりも上側に位置する部分の内径を、弁座部13eより下側に位置する部分の内径より大きくする段差によって形成されている。弁座部13eの上面に、貯留弁20が着座している。
内筒13の内周面のうち、弁座部13eより下側に位置し、かつパイプ15の上端部より上側に位置する部分に、外径が内筒13の内径より小さい円筒状の支持筒部16が設けられている。支持筒部16は、軸線O1と同軸に配設され、内筒13の内周面から上方に向けて突出している。支持筒部16の上端開口縁に、ボール弁19が上方に向けて離反可能に配置されている。
外筒12と内筒13との間に、回収通路17が設けられている。回収通路17は、上下方向に延び、上下方向の両方に開口している。回収通路17は、軸線O1よりも後方に位置している。回収通路17は、内筒13の小径部13bの外周面に形成された上下方向に延びる縦溝となっている。回収通路17は、小径部13bにおける上下方向の全長にわたって設けられ、下端部が大径部13a内に開口している。これにより、回収通路17は、容器体A内と連通している。
縦供給筒部10の上端部には、前方に向けて延びる接続筒部30が設けられている。接続筒部30は、前方に開口し、後方が閉塞された有底筒状に形成されている。図2に示されるように、接続筒部30の底部31は、外筒12の上端部と一体に形成されている。底部31には、底部31を前後方向に貫通する貫通孔31aが形成されている。貫通孔31aは、内筒13の上端部に形成された貫通孔13fに向けて開口している。貫通孔13fは、内筒13の小径部13bのうち弁座部13eより上方に位置する部分に形成されている。これにより、接続筒部30内は、貫通孔31a、13fを通して、内筒13内のうち弁座部13eより上方に位置する部分に連通している。
接続筒部30の内径は、内筒13の内径以上となっている。接続筒部30の前端部内に、閉塞栓32が密に嵌合されている。
閉塞栓32は、栓本体32aと、フランジ部32bと、を備えている。
栓本体32aは、前方に向けて開口し、後方が閉塞された有底筒状に形成されている。栓本体32aは、接続筒部30の前端部内に密に嵌合されている。これにより、閉塞栓32は、接続筒部30の前端開口部を閉塞している。
フランジ部32bは、栓本体32aの前端開口縁から外側に張り出している。フランジ部32bは、栓本体32aが接続筒部30に装着された状態において、接続筒部30の前端開口縁に前方から突き当たっている。
図1に示すように、接続筒部30の下方には、シリンダ用筒部40が設けられている。シリンダ用筒部40は、外筒12の小径部12bから前方に向けて突出するとともに、前方に向けて開口している。シリンダ用筒部40の下端部の後側部分は、外筒12の環状連結部12cと一体に形成されている。
シリンダ用筒部40の周囲には、上側リブ45及び下側リブ46が設けられている。
上側リブ45は、シリンダ用筒部40と接続筒部30との間を架け渡している。上側リブ45は、例えばシリンダ用筒部40の直上を回避した位置で、シリンダ用筒部40の軸線回りの周方向に間隔をあけて一対設けられている。各上側リブ45は、下端がシリンダ用筒部40の外周面に接続され、上端が接続筒部30の外周面に接続された状態で、前後方向に延びている。
下側リブ46は、シリンダ用筒部40と大径部12aとの間を架け渡している。下側リブ46は、例えばシリンダ用筒部40の直下を回避した位置で、シリンダ用筒部40の軸線回りの周方向に間隔をあけて一対設けられている。各下側リブ46は、上端がシリンダ用筒部40の外周面に接続され、後端が大径部12aの外周面に接続されている。なお、上側リブ45はシリンダ用筒部40の直上に設けられていてもよく、下側リブ46はシリンダ用筒部40の直下に設けられていてもよい。
シリンダ用筒部40の内側には、外筒12の小径部12bから前方に向けて突出するとともに、前方に向けて開口した嵌合筒部41が設けられている。嵌合筒部41は、シリンダ用筒部40と同軸に配設されている。嵌合筒部41の前端部は、シリンダ用筒部40の前端部よりも後方に位置している。
外筒12の内周面と、内筒13の外周面と、の間に、上下方向に延び、嵌合筒部41内と内筒13の大径部13a内とを連通した接続通路18が形成されている。これにより、接続通路18は、大径部13a内を通して、嵌合筒部41内と容器体A内とを連通している。接続通路18は、回収通路17から軸線O1回りに離れている。接続通路18は、軸線O1よりも前方に位置している。
射出筒部11は前後方向に延びている。射出筒部11の内部は、縦供給筒部10の内部に連通している。射出筒部11は、貯留シリンダ90から前方に向けて延び、縦供給筒部10内、及び接続筒部30内を通過した液体を噴出孔4に導いている。射出筒部11の中心軸線は、軸線O2と平行に配置されている。図示の例において、射出筒部11の中心軸線は、貯留シリンダ90の軸線O2よりも上方に位置している。
カバー体Cは、縦供給筒部10のうちの下端部を除く全体、射出筒部11の全体、並びに、貯留シリンダ90の全体を、少なくとも左右方向の両側及び上方から覆っている。
トリガー機構50は、トリガー部51と、シリンダ53と、ピストン52と、コイルばね54と、を有している。
トリガー部51は、縦供給筒部10の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配置されている。トリガー部51は、射出筒部11の下方に設けられ、上下方向に延びている。トリガー部51は、左右方向に延びる回転軸部55を中心に前後方向に揺動可能に支持されている。回転軸部55は、左右方向から見て、射出筒部11の前後方向の中間部分に、射出筒部11の下方に隣接して設けられている。トリガー部51の前後方向への揺動に伴って、ピストン52は前後移動可能とされている。トリガー機構50は、トリガー部51の後方への揺動によって、液体を縦供給筒部10内から噴出孔4側に向けて流通させる。
トリガー部51の上端部は、コイルばね54による前方付勢力によって、後述する規制壁72の下端縁に上下方向に突き当たっている。これにより、トリガー部51は最前方揺動位置に位置決めされている。
シリンダ53は、トリガー部51の後方に配置され、トリガー部51と前後方向で対向している。
シリンダ53は、前方に向けて開口する外筒部53aと、外筒部53aの後端開口を塞ぐ後壁部53bと、後壁部53bの中央部分から前方に向けて突出した筒状のピストンガイド53cと、後壁部53bのうちピストンガイド53cよりも上方に位置する部分から後方に向けて突出し、前後方向の両方に開口した筒状の連通筒部53dと、を有している。
外筒部53aは、シリンダ用筒部40と同軸に配置されている。外筒部53aは、シリンダ用筒部40内に嵌合されている。シリンダ用筒部40の内周面と外筒部53aの外周面とは、前後方向の両端部において互いに密接している。シリンダ用筒部40の内周面と外筒部53aの外周面との間のうち、前後方向の両端部同士の間に位置する中間部には、環状の隙間S2が設けられている。
図2に示すように、外筒部53aの前端開口縁には、位置決め片53fが形成されている。位置決め片53fは、外筒部53aの前端開口縁から直上に延びた後、外筒部53aの軸線に沿って後方に延びている。位置決め片53fは、上述した一対の上側リブ45の間に挿入されている。位置決め片53fは、シリンダ53をシリンダ用筒部40に組み付ける際に、シリンダ用筒部40に対するシリンダ53の周方向での位置決めを行う。なお、位置決め片53fは、外筒部53aの直上に配置されている場合に限られない。例えば、位置決め片53fは、外筒部53aの直下に配置されて、一対の下側リブ46の間に挿入されていてもよい。
外筒部53aには、外筒部53aの内側と隙間S2とを連通させる第1通気孔53gが形成されている。図1に示すように、外筒12の環状連結部12cには、上記隙間S2と、外筒12の環状連結部12cと内筒13の環状連結部13cとの間の隙間S1と、を連通させる第2通気孔12fが形成されている。さらに、内筒13の環状連結部13cには、隙間S1と、装着キャップ14の内側と、を連通させる第3通気孔13gが形成されている。
連通筒部53dは、外筒12及び内筒13に形成された各貫通孔に一体に嵌合されている。連通筒部53d内を通じて、縦供給筒部10の内筒13内とシリンダ53内とが互いに連通している。連通筒部53dの後端部は、内筒13の内部に突出している。連通筒部53dが嵌合された貫通孔は、内筒13の小径部13b内のうち、弁座部13eと支持筒部16との間に位置する部分に開口している。したがって、支持筒部16の上端開口縁に離反可能に着座したボール弁19は、容器体A内とシリンダ53内との連通及びその遮断を切り替える。
ボール弁19は、シリンダ53内の加圧時に、縦供給筒部10内を通じた容器体A内とシリンダ53内との連通を遮断するとともに、シリンダ53内の減圧時に上方に向けて変位することで、縦供給筒部10内を通じた容器体A内とシリンダ53内との連通を許容する逆止弁とされている。ボール弁19の上方には、貯留弁20が配置されているため、貯留弁20によってボール弁19の上方への過度の変位が規制される。なお、ボール弁19は、連通筒部53dの後端部によって、上方への過度の変位が規制されてもよい。
ピストンガイド53cは、前方に開口し、後方が閉塞された有底筒状に形成されている。ピストンガイド53cは、外筒部53aの内側に位置している。ピストンガイド53cの前端部は、外筒部53aの前端部よりも後方に位置している。ピストンガイド53cの底部は環状に形成され、内側に嵌合筒部41が嵌合されている。嵌合筒部41の前端部は、ピストンガイド53cの内部に突出している。ピストンガイド53cは、嵌合筒部41と同軸に配設されている。ピストンガイド53cの後端部における外周面には、環状の窪み部53eが形成されている。
ピストン52は、シリンダ53の内部に前後方向に移動可能に配置されている。ピストン52は、トリガー部51の揺動に連動して前後方向に移動する。ピストン52の前後方向の移動に伴って、シリンダ53の内部は、加圧及び減圧される。ピストン52は、シリンダ53と同軸に配設され、後方に開口し、前方が閉塞された有頂筒状に形成されている。ピストン52は、トリガー部51とともにコイルばね54の付勢力によって前方に付勢されている。ピストン52は、トリガー部51の後方への揺動に伴って後方に移動してシリンダ53内に押し込まれる。
ピストン52は、後方に開口して内部にピストンガイド53cが挿入されたピストン本体部52aと、ピストン本体部52aの後端部からその径方向の外側に向けて突出し、かつ外筒部53aの内周面に摺接する摺動筒部52bと、を有している。
ピストン本体部52aは、後方に開口し、前方が閉塞された有頂筒状に形成されている。ピストン本体部52aの内径は、ピストンガイド53cの外径よりも僅かに大きくなっている。ピストン本体部52aの前端部は、トリガー部51の後方からトリガー部51に当接している。
ピストン本体部52aの後端部には、その径方向の内側に向けて突出し、ピストンガイド53cの外周面に対して摺接する環状の内側リップ部52cが形成されている。これにより、内側リップ部52cとピストンガイド53cの外周面との間に、シール性が確保されている。
ここで、ピストン52が後方に移動して、内側リップ部52cが、ピストンガイド53cの窪み部53eに達すると、内側リップ部52cと窪み部53eとの間に、若干の隙間が形成される。この隙間を通じて、シリンダ53の外筒部53a内と、ピストン本体部52aの内周面とピストンガイド53cの外周面との間の隙間と、が連通する。これにより、外筒部53a内が、ピストンガイド53c内を通じて嵌合筒部41内に連通する。内側リップ部52cは、ピストン52が最後方位置に位置したときに窪み部53eに達する。
摺動筒部52bは、前後方向の中央部から前方及び後方に向かうに従って各別に拡径している。摺動筒部52bは、前後方向の両端部に位置する外側リップ部52dを有している。外側リップ部52dは、外筒部53aの内周面に対して密に摺接する。これにより、外側リップ部52dと外筒部53aの内周面との間に、シール性が確保されている。
ピストン52は、トリガー部51が最前方揺動位置にあるときに、これに対応して最前方位置に位置しており、この際、摺動筒部52bが、外筒部53aに形成された第1通気孔53gを閉塞している。そして、トリガー部51の後方への揺動によってピストン52が最前方位置から所定量だけ後方に移動したときに、摺動筒部52bが第1通気孔53gを開放し、第1通気孔53gが、外筒部53a内を通してトリガー式液体噴出器1の外部に開放される。これにより、容器体Aの内部が、内筒13の環状連結部13cに形成された第3通気孔13g、隙間S1、第2通気孔12f、隙間S2及び第1通気孔53gを通じてトリガー式液体噴出器1の外部に連通する。
コイルばね54は、例えば金属材料等で形成され、ピストン52及びシリンダ53と同軸に配設されている。コイルばね54は、ピストンガイド53cの内部とピストン本体部52aの内部とに跨って配置されている。コイルばね54の後端部は、ピストンガイド53cの底部(後壁部53b)に支持されている。コイルばね54の後端部は、嵌合筒部41の前端部を囲んでいる。コイルばね54の前端部は、ピストン本体部52a内に形成された後方を向く段面に支持されている。コイルばね54は、ピストン52を介してトリガー部51を前方に付勢している。
トリガー部51とシリンダ53との間の前後方向の隙間に、ストッパTが着脱自在に設けられている。ストッパTは、トリガー部51及びシリンダ53に当接することで、トリガー部51の後方への揺動を規制している。使用者は、取り外したストッパTを廃棄してもよいし、トリガー式液体噴出器1の使用が終了した後に再びストッパTを取り付けてトリガー部51の後方への揺動を規制してもよい。
貯留シリンダ90は、縦供給筒部10及び接続筒部30の上方に配置されている。貯留シリンダ90の内部には、トリガー部51の後方への揺動によって、縦供給筒部10内及び接続筒部30内を通過した液体が供給される。貯留シリンダ90は、前後方向に延びており、縦供給筒部10を前後方向に跨いでいる。貯留シリンダ90は、接続筒部30及びシリンダ用筒部40に対してほぼ平行に配置されている。貯留シリンダ90の下端部は、縦供給筒部10の上端部及び接続筒部30の上端部と一体に形成されている。
図2に示されるように、貯留シリンダ90は、前端部に位置する前壁部92と、前壁部92から後方に向けて延びたシリンダ筒93と、を有し、全体として後方に開口し、前方が閉塞された有頂筒状に形成されている。
前壁部92は、接続筒部30における前後方向の中間部分から上方に向けて突出している。前壁部92には、前壁部92を前後方向に貫通する連通孔95が形成されている。連通孔95は、円形状に形成され、軸線O2と同軸に配設されている。連通孔95は、貯留シリンダ90内のうちの後述する貯留空間90aと、噴出孔4に連通する射出筒部11の内部と、に開口している。
なお、連通孔95は、シリンダ筒93に形成されてもよい。
シリンダ筒93は、前壁部92から後方に向けて延びる前筒部96と、前筒部96よりも外径及び内径が大きく、前筒部96よりも後方に位置する後筒部97と、前筒部96及び後筒部97を前後方向に連結する段部98と、を有している。段部98は、前方から後方に向かうに従い拡径している。前筒部96と段部98との接続部分に、外筒12の頂壁部12dが接続されている。後筒部97は、縦供給筒部10よりも後方に位置している。
貯留シリンダ90には、供給孔91と、連絡溝94と、回収孔99と、が形成されている。
供給孔91は、接続筒部30内において、栓本体32aより後方に位置する部分に開口している。供給孔91は、前筒部96における前端部の下側部分に形成されている。貯留シリンダ90内には、縦供給筒部10内及び接続筒部30内を通過した液体が供給孔91を通じて供給される。
連絡溝94は、前筒部96の後部における内周面に形成されている。連絡溝94は、軸線O2回りに間隔をあけて複数配置されている。
回収孔99は、前筒部96と段部98との接続部分、及び外筒12の頂壁部12dを一体に上下方向に貫通している。回収孔99は、縦供給筒部10に設けられた回収通路17の上端部に向けて開口している。回収孔99は、回収通路17を通して容器体A内に連通している。回収孔99の前端部に、複数の連絡溝94のうち下側に位置する連絡溝94の後端部が開口している。
支持部材60は、貯留シリンダ90の後端部に固定されている。支持部材60は、後端部に位置する支持壁部62と、支持壁部62から前方に向けて延びる固定筒部61と、を有し、全体として、前方に開口し、後方が閉塞された有底筒状に形成されている。支持部材60は、軸線O2と同軸に配設されている。固定筒部61は、貯留シリンダ90の後端部内に、後方への移動、及び軸線O2回りの回転移動が規制された状態で嵌合されている。支持壁部62は、環状に形成されている。支持壁部62の内側を通して、外部と、貯留シリンダ90内において貯留プランジャ80より後方に位置する部分と、が連通している。支持壁部62には、前方に向けて突出した係止突起63が形成されている。係止突起63は、軸線O2回りに間隔をあけて複数設けられている。係止突起63は、後筒部97に形成された係止凹部97a内に係止されている。
貯留プランジャ80は、貯留シリンダ90内に軸線O2に沿う前後方向に移動可能に配置されている。貯留プランジャ80は、貯留シリンダ90内への液体の供給に伴って後方に向けて移動する。貯留プランジャ80は、連通孔95を通した縦供給筒部10内と噴出孔4との連通を遮断し、かつ後方に移動したときに、連通孔95を通して縦供給筒部10内と噴出孔4とを連通する。
貯留プランジャ80は、貯留シリンダ90内を前後方向に摺動する摺動部材24と、摺動部材24内に嵌合された受け部材33と、を有している。摺動部材24及び受け部材33は、前後方向に延びる筒状に形成され、軸線O2と同軸に配設されている。
摺動部材24は、例えば受け部材33及び貯留シリンダ90よりも軟質の材料により形成され、前後方向に延びるプランジャ筒25と、プランジャ筒25の前端開口を閉塞する閉塞壁26と、を有している。
プランジャ筒25の外周面には、全周にわたって前側リップ部25a及び後側リップ部25bが突設されている。
前側リップ部25aは、シリンダ筒93における前筒部96の内周面上を前後方向に密に摺動する。これにより、前側リップ部25aと前筒部96の内周面との間に、シール性が確保されている。前側リップ部25aは、プランジャ筒25の外周面から前方に向けて突出した円筒状に形成されている。前側リップ部25aの内周面と、プランジャ筒25の前端部の外周面と、の間に隙間が設けられている。プランジャ筒25のうち、前側リップ部25aより前方に位置する前端部は、前端部より後方に位置する部分より縮径している。プランジャ筒25の前端部の外周面と、貯留シリンダ90の内周面と、の間に隙間が設けられている。この隙間に、前側リップ部25aの内側、及び貯留シリンダ90に形成された供給孔91が開口している。
この隙間が、縦供給筒部10内を通過した液体が貯留され、かつ液体が供給されるのに伴い、貯留プランジャ80が後方に向けて移動することで拡張する貯留空間90aとなっている。
後側リップ部25bは、シリンダ筒93における後筒部97の内周面上を前後方向に密に摺動する。これにより、後側リップ部25bと後筒部97の内周面との間に、シール性が確保されている。後側リップ部25bは、プランジャ筒25の後端外周縁から前方に向けて突出した円筒状に形成されている。後側リップ部25bの内周面と、プランジャ筒25の後端部の外周面と、の間に隙間が設けられている。
閉塞壁26は、貯留シリンダ90の前壁部92の後面における連通孔95の開口周縁部に押し付けられている。閉塞壁26の前面には、前方に突出する突出部26aが形成されている。突出部26aは、軸線O2と同軸に配設された円錐台状に形成され、後方から前方に向かうに従って外径が小さくなっている。突出部26aの外周面が、連通孔95の後端部内に当接することで、連通孔95が閉塞されている。
受け部材33は、受け筒34と、受け座部35と、を有している。
受け筒34は、後方に開口し、前方が閉塞された有頂筒状に形成されており、プランジャ筒25の内側に配置されている。受け筒34の後側部分は、プランジャ筒25の後端開口部から後方に突出し、シリンダ筒93の後筒部97内に進出している。受け筒34の外径は、後筒部97の内径よりも小さくなっている。受け筒34の後側部分の外周面と後筒部97の内周面との間には、環状の隙間が設けられている。この隙間に、付勢部材81の前側部分が差し込まれている。
受け座部35は、受け筒34の外周面から突出したフランジ状に形成されている。受け座部35は、受け筒34の後側部分の外周面に設けられている。受け座部35の前面は、プランジャ筒25の後端開口縁に当接、若しくは近接している。
付勢部材81は、貯留プランジャ80を前方に向けて付勢している。付勢部材81の前側部分は、受け筒34の後側部分を囲っている。付勢部材81は、受け座部35と支持部材60の支持壁部62との間に、前後方向に圧縮された状態で配置されている。付勢部材81の前端縁は、受け座部35の後面に当接している。付勢部材81の後端縁は、支持壁部62の前面に当接している。
付勢部材81は、軸線O2と同軸に配設された金属製のコイルばねとなっている。なお、付勢部材81として樹脂製のばねを用いてもよいし、その他の弾性を有する部材を用いてもよい。
貯留プランジャ80が、付勢部材81に抗して後方に移動し、閉塞壁26が、貯留シリンダ90の前壁部92から後方に離れたときに、連通孔95が開放される。したがって、貯留プランジャ80が後方に移動するまでは、貯留シリンダ90の貯留空間90aで液体が加圧され、貯留空間90aの液圧が所定値に達し、貯留プランジャ80が付勢部材81に抗して後方に移動したときに、貯留空間90aの液体が、連通孔95を通して噴出孔4側に供給される。すなわち、貯留プランジャ80は蓄圧弁として機能する。
貯留弁20は、縦供給筒部10内から貯留シリンダ90内への液体の供給を許容するとともに、貯留シリンダ90内から縦供給筒部10内への液体の流出を規制する逆止弁とされている。貯留弁20は、縦供給筒部10の内筒13内に設けられている。貯留弁20は、内筒13の上端部内に固定された固定部21と、弁座部13eの上面に配置された弁本体部22と、固定部21と弁本体部22とを連結する弾性変形部23と、を有している。
固定部21は、円板状に形成され、内筒13の上端部内に密に嵌合されている。
弁本体部22は、上下方向に延びる柱状に形成されている。弁本体部22の下端面は、ボール弁19と上下方向で対向している。弁本体部22は、連通筒部53dの後端開口と前後方向で対向している。弁本体部22の外周面において、連通筒部53dより上方に位置する部分に、弁座部13eの上面に上方に離反可能に配置されたフランジ状の弁板部22aが形成されている。
弾性変形部23は、上下方向に弾性変形可能に形成されている。弾性変形部23は、シリンダ53内が加圧されたときに、弁本体部22が上方に変位することで、上方に向けて圧縮変形する。これにより、弁板部22aが弁座部13eから上方に離反し、縦供給筒部10内から貯留シリンダ90内への液体の供給が許容される。
ノズル部材3は、図1に示されるように、前後方向に延びる装着筒71と、装着筒71から下方に突出する規制壁72と、装着筒71の前端部の内側に位置するノズル軸部74と、を有している。
装着筒71の後側部分は、射出筒部11に密に外嵌されている。
規制壁72は、装着筒71における前側部分と後側部分との接続部分から下方に向けて突出している。規制壁72の下端縁に、トリガー部51の上端部が上下方向に突き当たっている。
ノズル軸部74の中心軸線は、貯留シリンダ90の軸線O2よりも僅かに上方に位置している。ノズル軸部74は、射出筒部11と同軸に配設されている。ノズル軸部74の前端部は、装着筒71の前端部よりも僅かに後方に位置している。ノズル軸部74には、前方に開口し液体を前方に向けて噴出する噴出孔4が形成されたノズルキャップ78が装着されている。噴出孔4は、射出筒部11と同軸に配設されている。図示は省略するが、ノズル軸部74の外面と、ノズルキャップ78の内面と、の間には、装着筒71の内部のうちノズル軸部74よりも後方に位置する部分と、噴出孔4と、を連通する連絡路が設けられている。
本実施形態のトリガー式液体噴出器1では、トリガー式液体噴出器1の前後方向での重心位置が軸線O1付近に位置するように、縦供給筒部10に対して前方に位置する前側部分(主に、射出筒部11やノズル部材3等)と、縦供給筒部10に対して後方に位置する後側部分(主に、貯留プランジャ80や貯留シリンダ90等)と、の軸線O1からの突出量が設定されている。図示の例において、トリガー式液体噴出器1の前側部分の突出量(軸線O1からノズル部材3の前端までの長さ)は、トリガー式液体噴出器1の後側部分での突出量(軸線O1から貯留シリンダ90の後端までの長さ)よりも長くなっている。また、本実施形態のトリガー式液体噴出器1では、縦供給筒部10に対して前方に位置する前側部分が装着キャップ14の軸線に対しても前方に突出している。図示の例では、トリガー式液体噴出器1のうち、装着キャップ14の軸線に対して前方への突出量と、後方への突出量と、が同等に設定されている。そのため、例えば容器体Aの軸線が装着キャップ14の軸線と同軸に配置された円筒状の場合に、噴出容器の重心位置が前後方向の中心付近に位置する。但し、トリガー式液体噴出器1において、軸線O1に対して前側部分及び後側部分の突出量、及び装着キャップ14の軸線に対して前方への突出量と、後方への突出量は、噴出容器の前後方向での重量バランスが図られていれば適宜変更が可能である。
ここで、ノズル部材3の規制壁72には、規制部100が一体に形成されている。規制部100は、例えば落下衝撃等の外力がトリガー式液体噴出器1に作用した場合に、貯留シリンダ90に対するノズル部材3の下方への変位を規制する。規制部100は、規制突起101と、補強部102と、を備えている。
規制突起101は、規制壁72から後方に突出している。規制突起101は、正面視でX字状をなしている。具体的に、規制突起101は、上下方向を厚さ方向とする横片と、左右方向を厚さ方向とする縦片と、が互いの中央部で交差した構成である。但し、規制突起101は、筒状や棒状等、適宜変更が可能である。
規制突起101の後端縁は、閉塞栓32の前方から閉塞栓32に近接又は当接している。本実施形態において、規制突起101は、横片及び縦片のそれぞれの外端縁がフランジ部32bと正面視で重なり合っている。但し、規制突起101は、少なくとも一部が閉塞栓32と正面視で重なり合っていればよい。
規制突起101の下端(縦片の下端)は、規制壁72の下端よりも上方に位置している。すなわち、規制壁72の後方であって、規制突起101の下方に位置する空間は、トリガー部51が後方に揺動した際の逃げ部となっている。
補強部102は、規制突起101と装着筒71との間を接続している。具体的に、補強部102は、縦片の前端部から上方に延び、装着筒71の下部外周面に連なっている。
次に、上述のように構成されたトリガー式液体噴出器1を使用する場合について説明する。
なお、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体噴出器1の各部内に液体が充填され、縦供給筒部10内に液体を吸い上げることができる状態になっているものとする。
まず、トリガー部51をコイルばね54の付勢力に抗して後方に引くと、ピストン52が最前方位置から後方に移動し、シリンダ53内が加圧される。これにより、シリンダ53内の液体が、連通筒部53d内を通じて縦供給筒部10の内筒13内に供給される。すると、内筒13に供給された液体は、支持筒部16の上端開口縁に配置されているボール弁19を下方に押し付けるとともに、貯留弁20の弁本体部22を押し上げて、弁板部22aを弁座部13eの上面から離反させる。
これにより、縦供給筒部10内の液体が、図2に示される前述の貫通孔13f,31a、接続筒部30内、及び供給孔91を通して、貯留シリンダ90の貯留空間90aに供給され、貯留空間90aが加圧される。貯留空間90aの加圧に伴い、貯留プランジャ80は付勢部材81の付勢力に抗して最前進位置から後方に向けて移動し、液体が貯留空間90aに溜められる。貯留空間90aに液体が導入されはじめた初期段階では、液体は、前側リップ部25aの内周面と、プランジャ筒25の前端部の外周面と、の間の隙間に入り込む。そのため、貯留プランジャ80を後方に向けて移動させやすい。
貯留プランジャ80が後方に移動することで、閉塞壁26が、貯留シリンダ90の前壁部92から後方に離れ、連通孔95が開放される。したがって、連通孔95及び射出筒部11内を通じて、圧力が高まった貯留空間90aの液体を噴出孔4に導くことができ、噴出孔4から前方に向けて液体を噴出させることができる。
このように、トリガー部51を後方に引く操作を行う毎に、液体を噴出孔4から噴出させることができるとともに、貯留プランジャ80を後方に移動させて、貯留空間90aに液体を溜めることができる。
その後、トリガー部51を解放すると、コイルばね54の付勢力によってピストン52がシリンダ53内を前方に向けて復元移動し、これに伴いトリガー部51も前方に復元移動する。そのため、シリンダ53内が減圧し、容器体A内の圧力よりも低い圧力になるので、貯留弁20の弁本体部22が、弁座部13eの上面に押し付けられたままの状態で、ボール弁19が支持筒部16の上端開口縁から上方に離反し、容器体A内の液体が、縦供給筒部10内に吸い上げられ、支持筒部16内、及び連通筒部53d内を通じてシリンダ53内に導入される。
トリガー部51の後方に向けた牽引操作を停止すると、縦供給筒部10内及び接続筒部30内を通じた貯留空間90aへの液体の供給は停止するものの、付勢部材81の付勢力によって貯留プランジャ80が最前進位置に向けて前方移動しはじめる。このとき、貯留空間90aから縦供給筒部10内への液体の流出は、貯留弁20によって規制される。
これにより、貯留空間90aに溜まった液体を、連通孔95及び射出筒部11内を通じて噴出孔4に導き、噴出孔4を通じて前方に向けて液体を引き続き噴出させることができる。
このように、トリガー部51を後方に引く操作を行ったときだけでなく、トリガー部51を牽引操作しない場合であっても、液体を噴出させることができ、液体の連続噴出を行うことができる。
なお、貯留プランジャ80が最後退位置に位置した状態で、仮にトリガー部51を後方に引く操作を行った場合、貯留空間90aに液体が過剰に供給されて、液漏れや各部の破損が発生することが考えられる。
しかしながら本実施形態では、貯留プランジャ80がある程度後方に移動すると、前側リップ部25aが連絡溝94に到達し、貯留空間90aが、連絡溝94、回収孔99、及び回収通路17を通して、容器体A内に連通する。すなわち、回収通路17は、貯留プランジャ80が後方に移動したときに、貯留空間90aと容器体A内とを連通させる。したがって、貯留空間90aの液体の一部が容器体A内に戻され、貯留空間90aに液体が過剰に供給されることを抑制できる。これにより、貯留空間90aの圧力が過度に高くなるのを抑制でき、液漏れや各部の破損が発生することを抑制できる。
次に、ノズル部材3に対して下向きの外力が作用した場合を例にして、規制部100の作用を説明する。
ノズル部材3に下向きの外力が作用すると、ノズル部材3は下方に変位しようとする。例えば、ノズル部材3は、射出筒部11の後端部(前壁部92との境界部分)を起点にして射出筒部11が下方に撓み変形することで、貯留シリンダ90に対して下方かつ後方に回動しようとする。すると、規制部100(規制突起101)の後端が閉塞栓32に閉塞栓32の前方から当接することで、ノズル部材3の変位が規制される。なお、規制部100が閉塞栓32に当接した後、射出筒部11が復元変形することで、ノズル部材3は初期位置に復帰する。
このように、本実施形態では、噴出器本体2とノズル部材3との間に介在し、貯留シリンダ90に対するノズル部材3の下方への変位を規制する規制部100を備えている構成とした。
この構成によれば、トリガー式液体噴出器1のうち縦供給筒部10に対して前側部分に下向きの外力が作用した場合であっても、トリガー式液体噴出器1の中でも小径部位(例えば、射出筒部11の後端部)が多い前側部分の破損を抑制できる。これにより、トリガー式液体噴出器1の耐衝撃性を向上させることができる。
本実施形態では、規制部100が閉塞栓32に前後方向で対向する構成とした。
この構成によれば、例えば貯留シリンダ90の内圧上昇によって閉塞栓32が接続筒部30に対して前方に移動しようとした場合に、閉塞栓32が規制部100に規制部100の後方から当接する。これにより、接続筒部30に対する閉塞栓32の前方への移動が規制される。その結果、閉塞栓32が接続筒部30から不意に抜けるのを抑制できる。
本実施形態では、規制部100がノズル部材3に一体に形成されている構成とした。
この構成によれば、規制部100の追加に伴う部品点数の増加を抑制できる。
本実施形態では、貯留シリンダ90が縦供給筒部10に対して後方に突出している構成とした。
この構成によれば、上述したようにトリガー式液体噴出器1の耐衝撃性を向上させることで、トリガー式液体噴出器1の前側部分の縦供給筒部10からの突出量を確保し易い。そのため、トリガー式液体噴出器1において、貯留シリンダ90が縦供給筒部10に対して後方に突出するトリガー式液体噴出器1であっても、縦供給筒部10に対して前後の重量バランスを安定させることができる。その結果、容器体Aの接地状態において噴出容器の転倒等を抑制できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
トリガー部51及びピストン52を前方に付勢する部材として、コイルばね54に代えて、例えば、射出筒部11を左右方向に挟む両側に設けられ、トリガー部51に連結された一対の樹脂ばね等を採用してもよい。
縦供給筒部10に回収通路17を設けるのに代えて、例えば、貯留プランジャ80の後方移動に伴い、後方に移動してトリガー部51に係合し、トリガー部51の前方に向けた復元移動を規制する部材を設けてもよい。
トリガー部51及び規制部材28は、例えば、直線状にスライド移動可能に設けられてもよい。
上述した実施形態では、貯留プランジャ80が、連通孔95を閉塞し、かつ付勢部材81に抗して後方に移動したときに連通孔95を開放する構成を示したが、例えば、貯留プランジャ80が、貯留シリンダ90に形成された供給孔91を閉塞し、かつ付勢部材81に抗して後方に移動したときに供給孔91を開放する構成等を採用してもよい。
上述した実施形態では、規制部100がノズル部材3に一体に形成された構成について説明したが、これに限られない。規制部は、噴出器本体2に一体形成されていてもよい。また、規制部は、ノズル部材3と噴出器本体2との間に介在していれば、ノズル部材3及び噴出器本体2とは別に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、規制部100が閉塞栓32に前後方向で対向する構成について説明したが、これに限られない。規制部100は、噴出器本体2の何れかの部分に前後方向で対向していればよい。
上述した実施形態では、規制部100が、装着筒71の下方に配置されてノズル部材3の下方への変位を規制する構成について説明したが、この構成に限られない。規制部100は、ノズル部材3の前後方向に交差する方向への変位を規制する構成であれば、この場合、規制部100は、装着筒71に対して上方や左側、右側に配置してもよい。
上述した実施形態では、ノズル部材3が射出筒部11に嵌合されている構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、ノズル部材3は、貯留シリンダ90の前方に直接接続される構成であってもよい。この場合においても、規制部100を設けることで、貯留シリンダ90に対する前後方向に交差する方向の変位を規制できる。
上述した実施形態では、貯留シリンダ90が縦供給筒部10に対して後方に突出している構成について説明したが、この構成に限られない。貯留シリンダ90は、縦供給筒部10に対して上下方向や左右方向に突出していてもよい。また、貯留シリンダ90は、縦供給筒部10からの突出量を小さくした上で、外径を大きくしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…トリガー式液体噴出器
2…噴出器本体
3…ノズル部材
4…噴出孔
10…縦供給筒部
30…接続筒部
32…閉塞栓
50…トリガー機構
80…貯留プランジャ
81…付勢部材
90…貯留シリンダ
100…規制部

Claims (4)

  1. 液体を収容する容器体に装着される噴出器本体と、
    前記噴出器本体の前端部に装着され、液体を前方に向けて噴出する噴出孔が形成されたノズル部材と、
    を備え、
    前記噴出器本体は、
    上下方向に延在し、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、
    前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配置されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構と、
    前記トリガー部の後方への移動によって、前記縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、
    前記貯留シリンダ内に前記貯留シリンダの中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配置され、前記貯留シリンダ内への液体の供給に伴って前記軸方向のうちの一方側に向けて移動するとともに、付勢部材によって前記軸方向のうちの他方側に向けて付勢される貯留プランジャと、
    を有し、
    前記噴出器本体と前記ノズル部材との間に介在し、前記貯留シリンダに対する前記ノズル部材の前後方向に交差する方向への変位を規制する規制部を備えているトリガー式液体噴出器。
  2. 前記噴出器本体は、
    前記縦供給筒部から前方に向けて延びるとともに、前記縦供給筒部内と前記貯留シリンダ内とを連通させる接続筒部と、
    前記接続筒部の前端開口部内に嵌合され、前記接続筒部の前端開口部を閉塞する閉塞栓と、を備え、
    前記規制部は、前記閉塞栓の前方に前記閉塞栓に対向して設けられている請求項1に記載のトリガー式液体噴出器。
  3. 前記規制部は、前記ノズル部材に一体に形成されている請求項1又は請求項2に記載のトリガー式液体噴出器。
  4. 前記貯留シリンダは、前記縦供給筒部に対して後方に突出している請求項1から請求項3の何れか1項に記載のトリガー式液体噴出器。
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