JP6789111B2 - 液体噴出器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴出器に関する。
従来から、内容液の噴射を任意のタイミングで規制することができる液体噴出器が知られている。この種の液体噴出器としては、例えば単純にノズル孔を開放可能に閉塞する閉塞部材を具備する液体噴出器や、ノズル部材を操作することで内容液の噴射及び停止を切り換えることができる液体噴出器が知られている。
例えば、下記特許文献1に示される液体噴出器は、噴出器本体における装着筒部に回転可能に装着された二重筒状のノズル部材と、装着筒部に対するノズル部材の回転に伴って、噴出器本体内に連通する液流路とノズル孔との連通及びその遮断を切り替える切換機構と、を備え、ノズル部材の回転操作によって、内容液の噴射及び停止の切り換えを行うことが可能とされている。具体的には、装着筒部に対してノズル部材を所定回転毎に回転させることで、液流路とノズル孔とが連通して内容液の噴射が可能とされた噴射可能状態と、液流路とノズル孔との連通が遮断されて内容液の噴射が規制された噴射規制状態と、の切り換えを行うことが可能とされている。
これにより、例えば商品流通時や保管時等には内容液の噴射を規制することが可能とされている。
特開2007−252998号公報
ところで、上記従来の液体噴出器において、例えば噴射規制状態で内容液を噴射させる操作が行われた場合には、外部への内容液の噴射が規制されているので液体噴出器内において内圧が上昇してしまう。この場合、装着筒部内においても内圧が上昇するので、この内圧上昇によって装着筒部からノズル部材を押し外すような応力がノズル部材に作用してしまう。
このように、上記従来の液体噴出器では、噴射規制状態のときに装着筒部からノズル部材を押し外すような応力がノズル部材に作用することがあり、例えば装着筒部に対するノズル部材の装着(組み付け)が不安定になるおそれや、装着筒部からノズル部材が脱離するなどのおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、特に噴射規制状態のときのノズル部材の組み付けを安定に維持することができる液体噴出器を提供することである。
(1)本発明に係る液体噴出器は、内容液が収容された容器体に装着され、内容液が流通する射出筒部を有する噴出器本体と、前記射出筒部の前端部に装着された中継部材と、ノズル孔が形成され、前記中継部材に対して前方から組み合わされたノズル部材と、を備え、前記中継部材は、前記射出筒部の前端開口部を前方から覆う閉塞壁部と、前記閉塞壁部から前方に向けて突設され、前記ノズル部材が装着される装着筒部と、を備え、前記ノズル部材は、前記ノズル孔が形成されたノズル壁部と、前記ノズル壁部から後方に向けて突設され、前記装着筒部の外側に嵌合する外嵌筒部と、を備え、前記ノズル部材は、前記中継部材に対して前記装着筒部の軸線回りに沿う周方向に回転可能に組み合わされ、内容液の噴射が可能となる噴射可能位置と、内容液の噴射が規制される噴射規制位置と、の間を回転可能とされ、前記外嵌筒部には、規制部が配設され、前記中継部材は、前記ノズル部材が少なくとも前記噴射規制位置にあるときに前記規制部の前方からこの規制部に係合する係合部を備える。
本発明に係る液体噴出器によれば、ノズル部材が少なくとも噴射規制位置にあるときに、中継部材が備える係合部が、ノズル部材の外嵌筒部が備える規制部の前方からこの規制部に係合する。従って、ノズル部材が噴射規制位置に位置することで噴射規制状態になっているときに、仮に何らかの理由によって液体噴出器の内圧が上昇して、装着筒部からノズル部材を押し外すような応力が生じ、この応力を受けたノズル部材が中継部材から前方に向けて移動しようとしたとしても、係合部が規制部に係合しているので、ノズル部材の前方への移動を規制することができる。すなわち、規制部に係合する係合部が、装着筒部からノズル部材を押し外すような応力を受け止めることができる。
従って、特に噴射規制状態のときにノズル部材が中継部材から外れてしまうことを抑制することができる。これにより、中継部材とノズル部材とを安定に組み合わせた状態にすることができ、中継部材に対するノズル部材の組み付けを安定に維持することができる。
(2)前記ノズル部材が前記噴射可能位置にあるときに、前記規制部は前記係合部から前記周方向に離間していてもよい。
この場合には、液体噴出器の組立時において、規制部を係合部から周方向に離間させた状態で、ノズル部材を中継部材にその前方から組み合わせることで、規制部が係合部と干渉することなく、ノズル部材を中継部材の所定の装着位置に装着することができる。従って、ノズル部材の装着時に、例えば係合部を一時的に変形させて規制部を係合部の後方に配置する等の作業を行う必要がなく、液体噴出器の組立作業を容易に進めることができ、組立コストを低減することができる。
また、ノズル部材が噴射可能位置にあるときには、例えば内容液を噴射させる操作を行うと、ノズル孔から内容液が適宜噴射されるので、装着筒部の内圧は上昇しにくい。そのため、規制部が係合部に係合されていない状態であっても、中継部材に対するノズル部材の組み付けを安定に維持することができる。
(3)前記ノズル部材は、前記ノズル壁部のうち、前記外嵌筒部の内側に位置する部分から後方に向けて突設されたノズル筒部を備え、前記閉塞壁部のうち、前記装着筒部の内側に位置する部分には、前方に向けて突設されると共に、前記ノズル筒部の内側に密に接触するガイド軸部が形成され、前記ノズル筒部と前記ガイド軸部との間には、前記中継部材に対する前記ノズル部材の相対回転に伴って、前記装着筒部内及び前記ノズル筒部内を通じた、前記射出筒部内と前記ノズル孔との連通及びその遮断を切り換える切換通路が形成され、前記ノズル部材が前記噴射可能位置にあるときに、前記射出筒部内と前記ノズル孔とが連通され、前記ノズル部材が前記噴射規制位置にあるときに、前記射出筒部内と前記ノズル孔との連通が遮断されてもよい。
この場合には、中継部材に対してノズル部材を相対回転させて、噴射可能位置と噴射規制位置との間を回転させる操作を行うことで、切換通路を利用して射出筒部内とノズル孔との連通及びその遮断を切り換えることができる。このように、中継部材に対してノズル部材を回転させるだけの簡便な操作で噴射可能状態と噴射規制状態とを速やかに切り換えることができるので、操作性をより向上させることができる。
本発明に係る液体噴出器によれば、特に噴射規制状態のときのノズル部材の組み付けを安定に維持することができる。
本発明に係る液体噴出器であるトリガー式液体噴出器の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すノズル部材の周辺を拡大した縦断面図である。 図2に示すB−B線に沿った断面図である。 図3に示す状態からノズル部材を回転させて噴射規制位置から噴射可能位置に位置させた状態を示す断面図である。 噴射規制位置にあるノズル部材と中継部材とを前方から見た正面図である。 噴射可能位置にあるノズル部材と中継部材とを前方から見た正面図である。
以下、本発明に係る液体噴出器の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、液体噴出器としてトリガー式液体噴出器を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、内容液が収容された容器体Aに装着キャップ3を介して装着され、内容液を吸上げる縦供給筒部10及び内容液が内部を流通する射出筒部11を有する噴出器本体2と、射出筒部11に装着された中継部材4と、中継部材4に組み合わされ、内容液を噴射させるノズル孔6が形成されたノズル部材5と、を備えている。
なお、トリガー式液体噴出器1の各構成は、特に記載がなければ合成樹脂を用いた成型品とされている。
本実施形態では、縦供給筒部10の中心軸線を軸線O1とし、この軸線O1に沿って容器体A側を下側、その反対側を上側といい、軸線O1に沿う方向を上下方向という。また、上下方向から見た平面視において、軸線O1に直交する一方向を前後方向といい、上下方向及び前後方向の双方向に直交する方向を左右方向という。
噴出器本体2は、上下方向に延在する上記縦供給筒部10と、縦供給筒部10の前方に配置され、内側が縦供給筒部10の内部に連通した上記射出筒部11と、を備え、左右方向から見た側面視でL字状に形成されている。
なお、前後方向のうち、縦供給筒部10に対して射出筒部11が位置する方向を前側或いは前方とし、その反対方向を後側或いは後方という。
縦供給筒部10は、有頂筒状の外筒12と、外筒12内に嵌合される内筒13と、を備えている。
外筒12は、大径部12aと、大径部12aの上方に配置され、且つ大径部12aよりも径が小さい小径部12bと、大径部12aの上端部と小径部12bの下端部とを連結するフランジ部12cと、を備える。なお、小径部12bは頂壁部12dによって上部開口部が塞がれている。
内筒13は、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、且つ大径部13aよりも径が小さい小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下端部とを連結するフランジ部13cと、を備える。
内筒13の小径部13b内には、容器体A内に配置され、且つ容器体Aの図示しない底部に下端開口が位置するパイプ15の上部が嵌合されている。内筒13のフランジ部13cは、外筒12のフランジ部12cとの間に隙間S1を確保した状態で、外筒12のフランジ部12cよりも下方に位置している。
内筒13の大径部13aにおいて、外筒12の大径部12aから下方に突出した部分には、その径方向の外側に向けて突出する環状の鍔部13dが形成されている。鍔部13dは、容器体Aの口部A1に装着(例えば螺着)される上記装着キャップ3の上端部内に配設され、装着キャップ3の上端部をその軸線回りに回転可能に係止する。
鍔部13dは、装着キャップ3と容器体Aの口部A1における上端開口縁とにより上下方向に挟まれる。
なお、外筒12及び内筒13で構成される縦供給筒部10の軸線O1は、容器体Aの容器軸に対して後方に偏心している。
射出筒部11は、後端部が縦供給筒部10における上端部の前側に接続され、前方に向けて内容液を噴射する。射出筒部11の内部は、外筒12に形成された外側吐出孔16、及び内筒13に形成された内側吐出孔17を通じて縦供給筒部10の内部に連通している。なお、本実施形態では、射出筒部11の中心軸線を軸線O2という。軸線O2は前後方向に延びている。
内筒13の上端部側の内側には、上下方向に弾性変形可能に形成された吐出弁30が配置されている。
吐出弁30は、内筒13内に嵌合され、外筒12における頂壁部12dの下面に当接するベース部31と、ベース部31の下方に配置され、内筒13の内周面に段差状に形成された弁座32に対して上方から当接する弁体33と、ベース部31及び弁体33を上下に連結する中空ばね部34と、を備えている。
弁体33は、中空ばね部34によって上方から押圧されており、弁座32に対して例えば密に接触している。これにより弁体33は、内筒13内における弁座32よりも上方に位置する空間と、弁座32よりも下方に位置する空間と、の連通を遮断している。
なお、弁体33は中空ばね部34の付勢力に抗して上昇し、弁座32から離間することで、内筒13内における弁座32よりも上方に位置する空間と、弁座32よりも下方に位置する空間と、を連通させる。
内筒13の内周面のうち弁座32よりも下方に位置し、且つパイプ15の上端よりも上方に位置する部分には、内側に向けて突出する環状のテーパ筒部35が形成されている。
このテーパ筒部35は、下方に向かうに従って漸次縮径している。テーパ筒部35の内側には、テーパ筒部35の内周面に離反可能に着座するボール弁36が配置されている。ボール弁36は、内筒13内において、テーパ筒部35よりも上方に位置する空間と、テーパ筒部35よりも下方に位置する空間と、を連通及び遮断する。
外筒12において、射出筒部11よりも下方に位置する部分には、前方に向けて突出するシリンダ用筒部40が一体に形成されている。
シリンダ用筒部40は、前方に向けて開口していると共に、部分的に外筒12におけるフランジ部12cと一体に形成されている。
噴出器本体2は、射出筒部11から下方に向けて延び、前方付勢状態で後方に揺動可能(移動可能)に配置されたトリガー部51と、トリガー部51の揺動に連動して前後方向に移動する主ピストン52と、主ピストン52の移動に伴って内部が加圧及び減圧する主シリンダ53と、トリガー部51を前方に付勢する弾性板部54と、縦供給筒部10及び射出筒部11の全体を、上方、左右方向及び後方から覆うカバー体55と、をさらに備えている。
上述した吐出弁30、ボール弁36、トリガー部51、主ピストン52、主シリンダ53及び弾性板部54は、トリガー部51の後方への揺動によって、内容液を縦供給筒部10内から射出筒部11内に導入させると共に、射出筒部11内からノズル孔6側に射出させるトリガー機構50を構成する。
主シリンダ53は、前方に向けて開口する外筒部60と、外筒部60の後端開口部を塞ぐ後壁部61と、後壁部61の中央部分から前方に向けて突設されると共に前端が閉塞された有頂筒状のピストンガイド62と、を備えている。
ピストンガイド62は内側が後方に開口しており、この開口内に、シリンダ用筒部40における後壁(外筒12の小径部12b)から前方に向けて突設された嵌合突部41が嵌合されている。
外筒部60は、シリンダ用筒部40の内側に嵌合されている。シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面とは、前後方向の両端部において密接している。その一方、シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面との間のうち、前後方向の両端部同士の間に位置する中間部には、環状の隙間S2が確保されている。
外筒部60には、外筒部60の内側と上記隙間S2とを連通させる第1通気孔63が形成されている。外筒12のフランジ部12cには、上記隙間S2と、外筒12のフランジ部12cと内筒13のフランジ部13cとの間に画成された隙間S1と、を連通させる第2通気孔64が形成されている。さらに、内筒13のフランジ部13cには、上記隙間S1と、内筒13の大径部13a及び装着キャップ3の内側と、を連通させる第3通気孔65が形成されている。
主シリンダ53の後壁部61には、ピストンガイド62の上方に位置する部分に、外筒12及び主シリンダ53を前後方向に貫く第1貫通孔66が形成されている。図示の例では、後壁部61における第1貫通孔66の開口周縁部に、後方に向けて突出する筒部が形成されており、この筒部が外筒12の小径部12bに形成された貫通孔内に嵌合されている。
第1貫通孔66は、縦供給筒部10の内筒13に形成された第2貫通孔67を通じて、内筒13内のうち、吐出弁30とボール弁36との間に位置する空間に連通している。
これにより、主シリンダ53の内側は、第1貫通孔66及び第2貫通孔67を通じて、内筒13内のうち、吐出弁30とボール弁36との間に位置する空間に連通している。
従って、吐出弁30が射出筒部11内と主シリンダ53内との連通及びその遮断を切換え、ボール弁36が容器体A内と主シリンダ53内との連通及びその遮断を切換える。
主ピストン52は、トリガー部51に連結された円柱状の連結部70と、連結部70よりも後方に位置し、連結部70よりも大径とされたピストン筒71と、を備え、全体として後方に開口した筒状に形成されている。
なお、主シリンダ53及び主ピストン52は、前後方向に沿って延びる図示しない共通の軸線上に配置されている。
ピストン筒71は、後方に向けて開口し、且つ内部にピストンガイド62が挿入されるピストン本体部72と、ピストン本体部72の後端部からその径方向の外側に向けて突出し、且つ外筒部60の内周面に例えば密に当接する摺動筒部73と、を備えている。
ピストン本体部72は、内径がピストンガイド62の外径よりも大きく形成されている。図示の例では、ピストン本体部72の内周面とピストンガイド62の外周面との間には若干の隙間があいている。
摺動筒部73は、前後方向の中央部から前方及び後方に向かうに従って漸次拡径するテーパ状に形成され、前後方向の両端部に位置するリップ部73aが外筒部60の内周面に摺動可能に当接している。
主ピストン52の連結部70は、後述する連結軸86を介してトリガー部51に連結されている。これにより、主ピストン52は、トリガー部51と共に弾性板部54の付勢力によって前方に付勢されていると共に、トリガー部51の後方への揺動に伴って後方に移動して主シリンダ53内に押し込まれる。
トリガー部51が最前方揺動位置(最前方移動位置)にあるときに、主ピストン52の摺動筒部73は第1通気孔63を閉塞している。そして、トリガー部51の後方への揺動によって主ピストン52が所定量だけ後方移動したときに、摺動筒部73が第1通気孔63を開放する。これにより、容器体Aの内部は、第3通気孔65、隙間S1、第2通気孔64、隙間S2及び第1通気孔63を通じて外部に連通する。
トリガー部51は、左右方向から見た側面視で後方に向けて凹状に湾曲する前面を有する主板部材80と、主板部材80の左右の側縁部から後方に向けて起立する一対の側板部材81と、を備えている。
一対の側板部材81の上端部には、射出筒部11の側方に至るまで上方に延出し、射出筒部11を左右方向から挟み込む一対の連結板82が形成されている。一対の連結板82には、左右方向の外側に向けて回転軸部83が突設されている。これら回転軸部83は、射出筒部11の上方を覆う上板部材84に設けられた軸受け部に回動可能に支持されている。これにより、トリガー部51は、回転軸部83を中心に前後方向に揺動可能とされている。
トリガー部51には、主板部材80を前後方向に貫通する開口部51aが形成されていると共に、開口部51aの周縁部から後方に向けて延びるように連結筒85が形成されている。
連結筒85の内周面のうち後方側に位置する部分には、連結筒85の内側に向けて左右方向に沿って突出した一対の連結軸86が形成されている。これら連結軸86は、主ピストン52の連結部70に形成された連結孔内に挿入されている。これにより、トリガー部51と主ピストン52とは、互いに連結されている。
なお、主ピストン52の連結部70は、連結軸86に対してその軸線回りに回動可能とされ、且つ上下方向で所定量だけ移動可能に連結されている。これにより、トリガー部51の前後方向への揺動に伴って、主ピストン52は前後移動可能とされている。
射出筒部11の上面には、縦供給筒部10における外筒12の頂壁部12dに連結される水平板状の上記上板部材84が取り付けられている。
上板部材84の左右両側には、左右方向から見た側面視で前方に凸の円弧状に形成され、且つ射出筒部11の下方まで延びる上記弾性板部54がそれぞれ一体的に形成されている。弾性板部54は、左右方向から見た側面視で同心の円弧状に形成され、前後に並ぶ一対の板ばねを備えている。
一対の板ばねのうち、前側に位置する板ばねが主板ばね54aとされ、後側に位置する板ばねが副板ばね54bとされている。
これら主板ばね54a及び副板ばね54bの下端部は、円弧状の折返し部54cを介して一体的に接続されている。折返し部54cには、下方に向けて係止片54dが突設されており、この係止片54dがトリガー部51における側板部材81に形成されたポケット部81aに上方から差し込まれて係合している。
これにより、弾性板部54は、係止片54d及びポケット部81aを介してトリガー部51を前方に向けて付勢している。
トリガー部51の主板部材80の上端部は、弾性板部54による付勢によって後述する中継部材4における隔壁90の下端部に対して後方から当接している。これにより、トリガー部51は最前方揺動位置に位置決めされている。
なお、最前方揺動位置からトリガー部51が後方に引かれて移動すると、弾性板部54が係止片54dを介して折返し部54cを後方に移動させるように弾性変形する。このとき、弾性板部54は、主板ばね54aよりも副板ばね54bが大きく弾性変形する。
なお、係止片54dは、トリガー部51が後方に引かれた場合であっても、ポケット部81aから上方に抜け出しつつもトリガー部51が最後方揺動位置(最後方移動位置)に至るまでポケット部81aへの係合状態を維持する。
図1及び図2に示すように、中継部材4は射出筒部11の前端部(先端部)に装着されている。中継部材4は、射出筒部11の前端開口部よりも前方側に位置し、射出筒部11の前端開口部に対して対向配置されることで前端開口部を前方から覆う隔壁(閉塞壁部)90と、隔壁90から後方に向けて延び、射出筒部11に外嵌された外嵌筒部91と、隔壁90から前方に向けて突設され、ノズル部材5が装着される装着筒部92と、隔壁90のうち、装着筒部92の内側に位置する部分から前方に向けて突設されたガイド軸部94と、を備えている。
装着筒部92及びガイド軸部94は、射出筒部11の軸線O2に対して下方に偏心した中心軸線(以下、軸線O3と称する)に沿って隔壁90から前方に延びており、軸線O3と同軸に配置されている。なお、本実施形態では、軸線O3方向から見た正面視で軸線O3に直交する方向をノズル径方向といい、軸線O3回り(すなわち装着筒部92の軸線回り)に沿う方向をノズル周方向という。軸線O3は前後方向に延びている。
隔壁90の下端部は、トリガー部51における主板部材80の上端部に対して前方から接触している。これにより、上述したようにトリガー部51は、最前方揺動位置に位置決めされている。また、カバー体55は隔壁90の上端縁に配置された状態で組み付けられている。
ガイド軸部94は、前端部が閉塞され、且つ後方に開口した有頂円筒状に形成されている。ただし、ガイド軸部94の形状はこの場合に限定されるものではなく、例えば中実の円柱状に形成しても構わない。
ガイド軸部94は装着筒部92よりも前方に突出することなく、装着筒部92の内側に収まるように形成されている。
隔壁90のうち、ガイド軸部94の上方に位置し、且つ装着筒部92の内側に位置する部分には、射出筒部11内に連通する連通孔95が形成されている。これにより、ガイド軸部94と装着筒部92との間に画成された環状空間96は、連通孔95を通じて射出筒部11内に連通している。
ガイド軸部94における前端部側の外周面には、図2及び図3に示すように、前後方向に沿って直線状に延びると共に前方に向けて開口する第1切換溝97が形成されている。図示の例では、第1切換溝97はノズル周方向に等間隔をあけて2つ形成されている。ただし、第1切換溝97の数は2つに限定されるものではなく、例えば1つ或いは3つ以上形成されていても良い。
ノズル部材5は、図1及び図2に示すように、装着筒部92を介して中継部材4に装着されることで、中継部材4に対して前方から一体に組み合わされている。本実施形態では、ノズル部材5は中継部材4に対して軸線O3回りに沿う上記ノズル周方向に回転可能に組み合わされている。
ノズル部材5は、ガイド軸部94の前端面に対して対向配置され、ノズル孔6が形成されたノズル壁部100と、ノズル壁部100から後方に向けて突設され、装着筒部92の外側に嵌合する外嵌筒部101と、ノズル壁部100のうち、外嵌筒部101の内側に位置する部分から後方に向けて突設されたノズル筒部102と、を備えている。
外嵌筒部101は、装着筒部92に対して軸線O3回りに回転可能に外嵌されている。外嵌筒部101の内周面には、ノズル径方向内方に突出すると共にノズル周方向に延びる第1突起101aが形成され、装着筒部92の前端部側の外周面には、ノズル径方向外方に突出すると共にノズル周方向に延びる第2突起92aが形成され、第1突起101aは、第2突起92aの後方からこの第2突起92aに係合している。
ノズル筒部102は、ガイド軸部94の外周面に形成された第1切換溝97よりも後方に向かって延びており、その後端部が前後方向で隔壁90との間に隙間をあけて配置されている。この際、ガイド軸部94は、軸線O3回りに回転可能にノズル筒部102の内側に密に接触している。
ノズル筒部102の内周面には、図2及び図3に示すように、前後方向に直線状に延びると共に、後方に開口する第2切換溝103が形成されている。図示の例では、第2切換溝103はノズル周方向に等間隔をあけて2つ形成されていると共に、ノズル部材5を後述する噴射可能位置P1に位置決めしたときに、第1切換溝97に対して連通するように形成されている。
なお、第2切換溝103の数は2つに限定されるものではなく、例えば1つ或いは3つ以上形成されていても良く、第1切換溝97の数に対応して配置することが好ましい。
図2に示すように、ノズル部材5は、外嵌筒部101とノズル筒部102との間に位置すると共にノズル壁部100から後方に向けて延び、装着筒部92の内側に軸線O3回りに回転可能に嵌合するサポート筒部105をさらに備えている。
サポート筒部105は、装着筒部92の内側に嵌合することで、外嵌筒部101との間で装着筒部92をノズル径方向に挟んでいる。これにより、装着筒部92に対して外嵌筒部101をより安定した状態で嵌合させることができる。よって、サポート筒部105は、外嵌筒部101の嵌合をサポートし、中継部材4に対するノズル部材5のより安定した装着性能の向上に寄与する。
ただし、サポート筒部105は、必須なものではなく具備しなくても構わない。
ノズル孔6は軸線O3と同軸に配置された状態でノズル壁部100に形成されている。
ノズル壁部100の後面のうち、ノズル筒部102の内側に位置する部分には、図2及び図3に示すように、ノズル孔6に連通すると共にノズル周方向に内容液を内部で旋回させる凹状のスピン室110と、スピン室110からノズル筒部102の内周面に向けて延び、スピン室110内に内容液を送り込むスピン溝111と、が形成されている。
スピン室110は、前方に向かって窪むように形成されると共に、前後方向から見た正面視で円形状に形成されている。
スピン溝111は、例えばスピン室110における内周壁の接線方向に延びるように形成され、上述した第1切換溝97からの内容液をスピン室110内に送り込む。これにより、スピン室110内でノズル周方向に旋回するようなスピンを内容液に作用させることができ、スピンのかかった内容液をノズル孔6に導くことができる。
図示の例では、スピン溝111はノズル周方向に間隔をあけて2つ形成されている。この際、ノズル筒部102の内周面側に位置するスピン溝111の入口と、ノズル筒部102の内周面に形成された第2切換溝103とは、前後方向から見てノズル周方向位置が同じ位置となるように形成されている。
従って、中継部材4に対してノズル部材5を軸線O3回りに回転させて、図4に示すように、ノズル筒部102の内周面に形成された第2切換溝103のノズル周方向位置と、ガイド軸部94の外周面に形成された第1切換溝97のノズル周方向位置とを一致させることで、第1切換溝97及び第2切換溝103を介してスピン溝111内と環状空間96内とを連通させることができる。
つまり、ノズル孔6と射出筒部11内とを、スピン室110、スピン溝111、第1切換溝97、第2切換溝103、環状空間96及び連通孔95を通じて連通させることができ、内容液を射出筒部11内からノズル孔6に供給することが可能となる。
このように本実施形態では、ノズル部材5を軸線O3回りに回転させることで、スピン室110、スピン溝111、第1切換溝97、第2切換溝103、環状空間96及び連通孔95を通じた、ノズル孔6と射出筒部11内との連通、及びその遮断を切り換えることができる。つまり、ノズル部材5を軸線O3回りに回転させ、所定回転位置に位置させたときにだけノズル孔6と射出筒部11内とを連通させることができ、それ以外の回転位置では非連通状態とすることができる。
なお、図4に示すような、ノズル孔6と射出筒部11内とが連通するノズル部材5の回転位置を噴射可能位置P1といい、図3に示すような、ノズル孔6と射出筒部11内との連通が遮断される回転位置を噴射規制位置P2という。よって、ノズル部材5は、噴射可能位置P1と噴射規制位置P2との間で軸線O3回りに回転可能とされている。
ノズル孔6は、ノズル部材5を噴射可能位置P1に位置させたときに内容液の噴射が可能となる噴射可能状態となり、ノズル部材5を噴射規制位置P2に位置させときに内容液の噴射が規制される噴射規制状態となる。従って、ノズル部材5を噴射可能位置P1と噴射規制位置P2との間で回転させることで、噴射可能状態と噴射規制状態との切り換えを行うことが可能とされている。
上述した第1切換溝97及び第2切換溝103は、ノズル筒部102とガイド軸部94との間に形成され、中継部材4に対するノズル部材5の相対回転に伴って、装着筒部92内及びノズル筒部102内を通じた、射出筒部11内とノズル孔6との連通及びその遮断を切り換える切換通路115を構成する。
つまり、切換通路115は、ガイド軸部94の外周面に形成され、ノズル孔6に連通する第1切換溝97と、ノズル筒部102の内周面に形成され、射出筒部11内に連通する第2切換溝103と、を備えている。そして、第2切換溝103は、ノズル部材5が噴射可能位置P1に位置したときに第1切換溝97に連通すると共に、ノズル部材5が噴射規制位置P2に位置したときに第1切換溝97との連通が遮断される。なお、図1及び図2は、ノズル部材5が噴射規制位置P2に位置している状態を示している。
図2及び図5に示すように、ノズル部材5は、ノズル孔6を囲みつつノズル壁部100から前方に向けて突設された囲繞筒部120と、ノズル壁部100のうち、囲繞筒部120のノズル径方向外側に位置する部分から前方に向けて突設された外郭筒部121と、をさらに備えている。なお、図5は、図2におけるノズル部材5と中継部材4とを前後方向の前方から見た正面図を示しており、よってノズル部材5が噴射規制位置P2に位置している状態を示している。囲繞筒部120及び外郭筒部121は、軸線O3と同軸に配置されている。外郭筒部121の前端は、囲繞筒部120の前端よりも前方に位置している。外郭筒部121の外周面は、前後方向から見た正面視で、八角形状に形成されている。
囲繞筒部120と外郭筒部121との間には、両筒部120、121を連結する2つの連結部122が設けられている。2つの連結部122は、ノズル周方向に等間隔をあけて配置され、囲繞筒部120の外周面と外郭筒部121の内周面とをそれぞれ連結している。
外嵌筒部101には、2つの規制部125が配設されている。規制部125は、外嵌筒部101の外周面からノズル径方向外方に突出している。2つの規制部125は、ノズル周方向に等間隔をあけて配置され、すなわち軸線O3を挟んでノズル径方向に反対の位置に各別に配置され、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときに、外嵌筒部101の上端と下端とに各別に位置するように設けられている。規制部125はノズル周方向に延びるように形成されており、前後方向から見たときに、ノズル周方向において連結部122と同じ位置に配置されている。規制部125の、前後方向の厚さは全域に亘って一定である。規制部125におけるノズル径方向の外端縁は、前後方向から見た正面視で、軸線O3回りの円弧状に形成されている。
なお、本実施形態の規制部125は外嵌筒部101の後端部の外周面に設けられているが、このような構成には限定されず、外嵌筒部101の後端部から前方に離間した位置に設けられていてもよい。
中継部材4は、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときに、2つの規制部125の前方からこれら規制部125にそれぞれ係合する2つの係合部126をさらに備えている。2つの係合部126は、ノズル周方向に等間隔をあけて配置され、すなわち軸線O3を挟んでノズル径方向に反対の位置に各別に配置され、装着筒部92の上端と下端とに各別に設けられている。係合部126のノズル周方向の長さは、規制部125のノズル周方向の長さよりも長い。係合部126は、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときの規制部125よりも、ノズル周方向で広い範囲に配置されている。
係合部126は、装着筒部92の後端部の外周面からノズル径方向外方に突出する第1突出部127と、第1突出部127のノズル径方向外端部から前方に向けて突出する第2突出部128と、第2突出部128の前端部からノズル径方向内方に突出する係合爪129と、を備えている。
第1突出部127は、隔壁90の前面の一部と一体に形成されると共に、左右方向に延びる板状の部材である。また、第1突出部127は、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときの規制部125の後面との間に僅かな隙間を形成するように配置されている。第2突出部128のノズル径方向内側面は、前後方向及び左右方向の双方向に延びている。また、第2突出部128は、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときの規制部125のノズル径方向外端縁との間に僅かな隙間を形成するように配置されている。係合爪129の後面は、ノズル径方向及び左右方向の双方向に延びている。係合爪129のノズル径方向内端縁は、左右方向に延びている。係合爪129の後面には規制部125が摺動しつつ当接可能となっており、係合爪129は、ノズル部材5が噴射規制位置P2にあるときの規制部125と密接するように配置されている。第1突出部127の前面と係合爪129の後面との間の前後方向の間隔は全域に亘って一定となっている。なお、第1突出部127の前面や第2突出部128のノズル径方向内側面に、規制部125が摺動しつつ当接可能であってもよい。
図6に示すように、ノズル部材5が噴射可能位置P1にあるときに、規制部125は係合部126からノズル周方向に離間している。すなわち、ノズル周方向で隣り合う係合部126同士の間には、規制部125を配置可能な隙間が形成されている。
本実施形態の係合部126は装着筒部92の外周面に設けられているが、このような構成には限定されず、中継部材4の他の部位(例えば隔壁90)に設けられていてもよい。また、係合部126は装着筒部92の後端部の外周面に設けられているが、この後端部から前方に離間した位置に設けられていてもよい。
本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、規制部125及び係合部126をそれぞれ2つずつ備えているが、1つずつ備えている構成や、3つ以上ずつ備えている構成であってもよい。3つ以上ずつ備えている構成であっても、規制部125がノズル周方向に等間隔をあけて配置され、係合部126がノズル周方向に等間隔をあけて配置されてもよく、また、ノズル周方向で隣り合う係合部126同士の間に、規制部125を配置可能な隙間が形成されていてもよい。
規制部125が、外嵌筒部101の外周面上で全周に亘って延びるフランジ状に形成されていてもよい。また、係合部126が、軸線O3回りの全周に亘って延びるように形成されていてもよい。すなわち、ノズル部材5の中継部材4に対する相対回転位置に関わらず、ノズル部材5が噴射可能位置P1と噴射規制位置P2とのいずれに位置する場合であっても、規制部125と係合部126との係合が常に維持されるように構成されていてもよい。これらの場合において、規制部125及び係合部126の少なくとも一方は、一時的に変形させても図2に示す形状に復元可能な材質であることが好ましい。
(トリガー式液体噴出器の作用)
次に、上述のように構成されたトリガー式液体噴出器1を使用する場合について説明する。なお、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体噴出器1の各部内に内容液が充填され、縦供給筒部10から内容液を吸い上げることができる状態になっているものとする。また、図4及び図6に示すようにノズル部材5が噴射可能位置P1に位置決めされているものとする。
図1に示すトリガー部51を弾性板部54の付勢力に抗して後方に引くと、トリガー部51の後方移動に伴って主ピストン52が後退するので、主シリンダ53内の内容液を、第1貫通孔66及び第2貫通孔67を通じて縦供給筒部10の内筒13に導入することができる。すると、内筒13に導入された内容液は、ボール弁36を押し下げて閉弁させると共に、吐出弁30を押し上げて開弁させるので、内側吐出孔17及び外側吐出孔16を通じて射出筒部11内に内容液を加圧した状態で供給することができる。
すると、ノズル部材5が噴射可能位置P1に位置決めされているので、射出筒部11内に供給された内容液を、連通孔95、環状空間96、第2切換溝103及び第1切換溝97を通じてスピン溝111内に供給することができる。これにより、内容液をスピン溝111に沿って流動させながらスピン室110内に供給することができ、ノズル孔6から前方に向けて内容液を噴射させることができる。特に、スピン室110内で内容液を十分に旋回させることができるので、スピンがかかった内容液をノズル孔6から前方に向けて霧状に噴射させることができる。
なお、内容液の噴射後、トリガー部51を解放すると、弾性板部54の弾性復元力によってトリガー部51が前方に付勢されて元の位置に復帰するので、これに伴って主ピストン52が前方移動する。そのため、主シリンダ53内に負圧が生じ、この負圧によって、吐出弁30を閉弁した状態で、パイプ15を通じて容器体A内の内容液を縦供給筒部10に吸い上げることができる。
すると、新たに吸い上げられた内容液は、ボール弁36を押し上げて開弁させ、主シリンダ53内に導入される。これにより、次の噴射に備えることができる。
一方、内容液の噴射後にトリガー式液体噴出器1を保管する場合や、商品流通時等においては、中継部材4に対してノズル部材5を軸線O3回りに回転させて、図3及び図5に示すように噴射規制位置P2に位置させる。
これにより、第1切換溝97と第2切換溝103との連通を遮断することができるので、切換通路115を通じて内容液が射出筒部11内からノズル孔6側に供給されることを規制できる。従って、ノズル孔6を通じた内容液の噴射を規制した噴射規制状態に移行させることができ、ノズル孔6からの液漏れを抑制した状態で、トリガー式液体噴出器1の保管や流通等を行うことができる。
本実施形態のトリガー式液体噴出器1では、ノズル部材5が少なくとも噴射規制位置P2にあるときに、中継部材4が備える係合部126が、ノズル部材5の外嵌筒部101が備える規制部125の前方からこの規制部125に係合する。従って、ノズル部材5が噴射規制位置P2に位置することで噴射規制状態になっているときに、仮に何らかの理由によってトリガー式液体噴出器1の内圧が上昇して、装着筒部92からノズル部材5を押し外すような応力が生じ、この応力を受けたノズル部材5が中継部材4から前方に向けて移動しようとしたとしても、係合部126が規制部125に係合しているので、ノズル部材5の前方への移動を規制することができる。すなわち、規制部125に係合する係合部126が、装着筒部92からノズル部材5を押し外すような応力を受け止めることができる。
また、本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、ノズル周方向に等間隔をあけて配置された2つの係合部126を備えているので、装着筒部92からノズル部材5を押し外すような応力をこれらの係合部126が均等に受け止めることができる。よって、応力が生じたときにノズル部材5が軸線O3に対して傾くことを防止することができる。
従って、特に噴射規制状態のときにノズル部材5が中継部材4から外れてしまうことを抑制することができる。これにより、中継部材4とノズル部材5とを安定に組み合わせた状態にすることができ、中継部材4に対するノズル部材5の組み付けを安定に維持することができる。
また、ノズル部材5が噴射可能位置P1にあるときに、規制部125は係合部126からノズル周方向に離間している。
そのため、トリガー式液体噴出器1の組立時において、規制部125を係合部126からノズル周方向に離間させた状態で、ノズル部材5を中継部材4にその前方から組み合わせることで、規制部125が係合部126と干渉することなく、ノズル部材5を中継部材4の所定の装着位置に装着することができる。従って、ノズル部材5の装着時に、例えば係合部126を一時的に変形させて規制部125を係合部126の後方に配置する等の作業を行う必要がなく、トリガー式液体噴出器1の組立作業を容易に進めることができ、組立コストを低減することができる。
なお、規制部125及び係合部126の少なくとも一方が、軸線O3回りの全周に亘って延びるように形成されている場合は、規制部125及び係合部126の少なくとも一方が、一時的に変形させても図2に示す形状に復元可能な材質であれば、ノズル部材5の中継部材4への装着時にこの一方の部材を一時的に変形させることで、規制部125を係合部126の後方に配置することができる。
ノズル部材5が噴射可能位置P1にあるときには、例えば内容液を噴射させる操作を行うと、ノズル孔6から内容液が適宜噴射されるので、装着筒部92の内圧は上昇しにくく、装着筒部92からノズル部材5を押し外すような応力は生じにくい。また、外嵌筒部101の内周面に形成された第1突起101aが、装着筒部92の外周面に形成された第2突起92aの後方からこの第2突起92aに係合しているので、噴射可能位置P1に位置するノズル部材5も、中継部材4から前方への移動が規制されている。そのため、規制部125が係合部126に係合されていない状態であっても、中継部材4に対するノズル部材5の組み付けを安定に維持することができる。
上述のように、中継部材4に対してノズル部材5を軸線O3回りに回転させて、噴射可能位置P1と噴射規制位置P2との間を移動させる操作を行うことで、切換通路115を利用して射出筒部11内とノズル孔6との連通及びその遮断を切り換えることができる。従って、中継部材4に対してノズル部材5を回転させるだけの簡便な操作で、噴射可能状態と噴射規制状態とを速やかに切り換えることができるので、操作性に優れている。
特に、ノズル部材5が噴射規制位置P2に位置している場合には、ノズル筒部102とガイド軸部94との間に形成された切換通路115を内容液が流れることがないので、装着筒部92の内周面とガイド軸部94の外周面との間に画成された環状空間96内に内容液を留めることができる。そのため、ノズル部材5が噴射規制位置P2に位置することで噴射規制状態になっているときに、トリガー式液体噴出器1内での内圧が上昇したとしても、環状空間96内での内圧がノズル部材5に作用するので、ガイド軸部94分の面積を除外することができ、噴射可能状態と比べてノズル部材5の受圧面積を低減することができる。従って、噴射規制状態のときには、係合部126が規制部125に係合することに加えて、噴射可能状態と比べてノズル部材5の受圧面積も低減するため、中継部材4に対するノズル部材5の組み付けをさらに安定に維持することができる。
なお、ノズル部材5の受圧面積は、例えばノズル部材5及び中継部材4を軸線O3に直交する仮想上の投影面に投影したときに、投影面において軸線O3と同軸に現れる環状空間96の投影面積に相当する。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、規制部125として、外嵌筒部101の外周面からノズル径方向の外側に向けて突出する構成を示し、係合部126として、第1突出部127、第2突出部128、及び係合爪129を備える構成を示したが、規制部125及び係合部126はこの構成に限らず適宜変更してもよい。
例えば、係合部が、装着筒部92の外周面若しくは隔壁90の外周縁からノズル径方向の外側に向けて突出する一方、外嵌筒部101に、外嵌筒部101の外周面からノズル径方向外方に突出する立上り突部と、この立上り突部のノズル径方向外端部から後方に向けて延びる延在部と、が配設され、規制部が、延在部の後端部からノズル径方向の内側に向けて突出することで、係合部の後方からこの係合部に係合する構成を採用してもよい。この構成において、規制部は、外嵌筒部101のノズル径方向の外側に配設される。また、規制部と外嵌筒部101とが別体に構成されていてもよい。
例えば上記実施形態では、液体噴出器の一例としてトリガー式の液体噴出器1を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではない。例えば、押下ヘッドを有するポンプ式の液体噴出器に適用しても構わないし、エアゾール容器に装着する液体噴出器に適用しても構わない。
また、上記実施形態では、ノズル壁部100の後面にスピン室110及びスピン溝111を形成しているが、スピン室110及びスピン溝111は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、上記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
A…容器体
P1…噴射可能位置
P2…噴射規制位置
O3…装着筒部の軸線
1…トリガー式液体噴出器(液体噴出器)
2…噴出器本体
4…中継部材
5…ノズル部材
6…ノズル孔
11…射出筒部
90…隔壁(閉塞壁部)
92…装着筒部
94…ガイド軸部
100…ノズル壁部
101…外嵌筒部
102…ノズル筒部
115…切換通路
125…規制部
126…係合部

Claims (3)

  1. 内容液が収容された容器体に装着され、内容液が流通する射出筒部を有する噴出器本体と、
    前記射出筒部の前端部に装着された中継部材と、
    ノズル孔が形成され、前記中継部材に対して前方から組み合わされたノズル部材と、を備え、
    前記中継部材は、前記射出筒部の前端開口部を前方から覆う閉塞壁部と、前記閉塞壁部から前方に向けて突設され、前記ノズル部材が装着される装着筒部と、を備え、
    前記ノズル部材は、前記ノズル孔が形成されたノズル壁部と、前記ノズル壁部から後方に向けて突設され、前記装着筒部の外側に嵌合する外嵌筒部と、を備え、
    前記ノズル部材は、前記中継部材に対して前記装着筒部の軸線回りに沿う周方向に回転可能に組み合わされ、内容液の噴射が可能となる噴射可能位置と、内容液の噴射が規制される噴射規制位置と、の間を回転可能とされ、
    前記外嵌筒部には、規制部が配設され、
    前記中継部材は、前記ノズル部材が少なくとも前記噴射規制位置にあるときに前記規制部の前方からこの規制部に係合する係合部を備える、液体噴出器。
  2. 前記ノズル部材が前記噴射可能位置にあるときに、前記規制部は前記係合部から前記周方向に離間している、請求項1に記載の液体噴出器。
  3. 前記ノズル部材は、前記ノズル壁部のうち、前記外嵌筒部の内側に位置する部分から後方に向けて突設されたノズル筒部を備え、
    前記閉塞壁部のうち、前記装着筒部の内側に位置する部分には、前方に向けて突設されると共に、前記ノズル筒部の内側に密に接触するガイド軸部が形成され、
    前記ノズル筒部と前記ガイド軸部との間には、前記中継部材に対する前記ノズル部材の相対回転に伴って、前記装着筒部内及び前記ノズル筒部内を通じた、前記射出筒部内と前記ノズル孔との連通及びその遮断を切り換える切換通路が形成され、
    前記ノズル部材が前記噴射可能位置にあるときに、前記射出筒部内と前記ノズル孔とが連通され、前記ノズル部材が前記噴射規制位置にあるときに、前記射出筒部内と前記ノズル孔との連通が遮断される、請求項1又は2に記載の液体噴出器。
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