JP7149825B2 - トリガー式液体噴出器 - Google Patents
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Description
本発明の一態様のトリガー式液体噴出器は、液体が収容された容器体に装着される噴出器本体と、前記噴出器本体から前方に突出した中継部材と、前記中継部材に対して前方から組み合わされ、液体を噴出する噴出孔が形成されたノズル部材と、を備え、前記噴出器本体は、上下方向に延び、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、前記縦供給筒部の前方に配設され、前記縦供給筒部内の液体を前記噴出孔側に向けて流動させる射出筒部と、前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配設されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記射出筒部内を通じて前記噴出孔側に向けて流動させるトリガー機構と、を備え、前記中継部材は、前後方向に延び、前記ノズル部材が装着される装着筒部を備え、前記ノズル部材は、前記装着筒部の外周面に嵌合する第1外嵌筒部を備え、前記第1外嵌筒部の後端は、前記射出筒部の前端より後方に位置する。さらに、この構成において、前記中継部材は、前記装着筒部の後端に位置し前後方向において前記射出筒部の前端と対向する隔壁と、前記隔壁から後方に延び前記射出筒部の外周面に嵌合する第2外嵌筒部と、前記第2外嵌筒部の外周面から径方向外側に延びる中継フランジ部と、を有し、前記中継フランジ部は、前記隔壁の後方、かつ前記射出筒部の前端より後方に位置し、前記第1外嵌筒部の後端と前後方向に対向する、ことが好ましい。
一般的に、ノズル部材の前端は、トリガー部の前端より前方に配置される。これは、保管や流動過程でトリガー部に不意に外力が加わることを抑制し、噴出孔から液体が漏れ出ることを防ぐためである。一方で、トリガー部の前端をノズル部材の前端より後方に配置するという構成は、トリガー部の前後方向の引き代を大きくするという観点において制約となっていた。
上述の構成によれば、中継部材に対するノズル部材の離脱を抑制しつつノズル部材を噴出器本体から前方に突出させることが可能となる。これに伴い、従来と比較して、トリガー部の前端を前方に配置することができ、トリガー部の前後方向の引き代を大きく確保できる。結果的に、1度のトリガー部の操作によって噴出できる液体の量を増加させる構造を採用することができる。
また、上述の構成によれば、従来構造と比較して、隔壁が前方側に設けられることで、成形時の装着筒部のヒケが抑制され、装着筒部の前端の寸法精度を高めることできる。結果的に、装着筒部と第1外嵌筒部との嵌合強度を高めることができる。
また、上述の構成によれば、従来構造と比較して、隔壁が前方側に設けられるため、隔壁の前方でノズル部材と中継部材との間に設けられる空間(後述する環状空間)の容量を小さくできる。この空間は、射出筒部と噴出孔とを繋ぐため、この空間の容量が大きくなると液体の圧力損失が大きくなる。上述の構成によれば、この空間の容量を小さくすることで、液体の流動経路における圧力損失を小さくすることができ、小さな操作力で液体を噴出孔から噴出できる。
また、上述の構成によれば、第2外嵌筒部が射出筒部の外周面に嵌合するため、中継部材が射出筒部に対してより確実に保持される。結果的に、射出筒部によって中継部材がより効果的に補強され、第1外嵌筒部と装着筒部との嵌合強度を高めることができる。
上述したように、本発明の一態様のトリガー式液体噴出器は、ノズル部材の前後方向の全長を大きくすることが可能であるため、従来と比較して、トリガー部の前端を前方に配置できる。すなわち、上述の構成によれば、トリガー部の全長を長くすることができ、トリガー部の先端部を操作することでトリガー部の操作力を小さくできる。
本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、容器体A内の液体を吸上げる縦供給筒部10を有し、かつ液体が収容された容器体Aに装着される噴出器本体2と、液体を噴出する噴出孔6が形成されたノズル部材5と、噴出器本体2とノズル部材5とを連結する中継部材4と、を備える。なお、トリガー式液体噴出器1の各構成部品は、特に記載がなければ合成樹脂を用いた成形品とされている。
外筒12は、大径部12aと、大径部12aの上方に配置され、かつ大径部12aより内径および外径が小さい小径部12bと、大径部12aの上端部と小径部12bの下端部とを連結するフランジ部12cと、を備える。小径部12bの上端開口は、頂壁部12dに塞がれている。
内筒13は、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、かつ大径部13aより内径および外径が小さい小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下端部とを連結するフランジ部13cと、を備える。
外筒12および内筒13で構成される縦供給筒部10の中心軸線O1は、容器体Aの容器軸に対して後方に偏心している。
吐出弁30は、内筒13内に嵌合され、外筒12における頂壁部12dの下面に当接するベース部31と、ベース部31の下方に配置され、内筒13の内周面に段差状に形成された弁座32に対して上方から当接する弁体33と、ベース部31および弁体33を上下に連結する中空ばね部34と、を備える。
ボール弁36は、内筒13内において、テーパ筒部35よりも上方に位置する空間と、テーパ筒部35よりも下方に位置する空間と、の連通を遮断する。ボール弁36は、上昇してテーパ筒部35の内周面から離間することで、内筒13内において、テーパ筒部35よりも上方に位置する空間と、テーパ筒部35よりも下方に位置する空間と、を連通する。
外筒12において、射出筒部11よりも下方に位置する部分に、前方に向けて突出するシリンダ装着筒40が形成されている。シリンダ装着筒40は、前方に向けて開口している。シリンダ装着筒40の下端部は、外筒12におけるフランジ部12cと一体に形成されている。
外筒部60、ピストンガイド62、およびシリンダ装着筒40は、前後方向に延びるシリンダ軸O2と同軸に配置されている。
外筒部60の外周面とシリンダ装着筒40の内周面とは、前後方向の両端部において密接している。外筒部60の外周面とシリンダ装着筒40の内周面との間のうち、前後方向の両端部同士の間に位置する中間部に、環状の隙間S2が設けられている。
ここで、内筒13の小径部13bに、筒部66内に連通する第2貫通孔67が形成されている。第2貫通孔67は、内筒13内において、弁座32よりも下方に位置し、かつテーパ筒部35よりも上方に位置する空間に開口している。
ピストン本体部72の内径は、ピストンガイド62の外径より大きい。ピストン本体部72の内周面とピストンガイド62の外周面との間に隙間が設けられている。
摺動筒部73は、前後方向の中央部から前方および後方に向かうに従って漸次、拡径しており、前後方向の両端部に位置するリップ部が外筒部60の内周面に対して摺動する。
ピストン52の連結部70は、連結軸86に対してその軸線周りに回動可能とされ、かつ上下方向に所定量だけ移動可能に連結されている。
上板部材84における左右方向の両端部に、左右方向から見た側面視で前方に突の円弧状を呈し、射出筒部11の下方まで延びる弾性板部54が形成されている。弾性板部54は、左右方向から見た側面視で同心の円弧状を呈し、前後に並ぶ一対の板ばねを備える。
これにより、弾性板部54は、係止片54dおよびポケット部を介してトリガー部51を前方に付勢している。
トリガー部51が後方に引かれて最前方移動位置から移動すると、係止片54dが後方に移動し、弾性板部54が弾性変形する。
なお、本明細書において、前後方向から見た正面視で中心軸線O3に直交する方向をノズル径方向といい、中心軸線O3周りに沿う方向をノズル周方向という。
一般的に、ノズル部材5の前端は、トリガー部51の前端より前方に配置される。これは、保管や流動過程でトリガー部51に不意に外力が加わることを抑制し、噴出孔6から液体が漏れ出ることを防ぐためである。一方で、トリガー部51の前端をノズル部材5の前端より後方に配置するという構成は、トリガー部51の前後方向の引き代を大きくするという観点において制約となっていた。
本実施形態によれば、中継部材4に対するノズル部材5の離脱を抑制しつつ、従来構造と比較してノズル部材5を噴出器本体2から前方に突出させることが可能となる。これに伴い、従来と比較して、トリガー部51の前端を前方に配置することができ、トリガー部51の前後方向の引き代を大きく確保できる。結果的に、ピストン52のストロークを大きく確保する構造を採用することが可能となり、このような構造を採用した場合において、1度のトリガー部51の操作によって噴出できる液体の量を増加させることができる。
また、本実施形態のトリガー部51は、下側に向かうに従い前方に傾斜し、上端部の回転軸部83を中心に後方に向けて揺動可能に配設される。本実施形態によれば、従来と比較して、トリガー部51の前端を前方に配置することができるため、従来比較して、トリガー部51の全長を長くすることができる。これにより、トリガー部51の先端部を操作する場合にトリガー部51の操作力を小さくすることができる。
なお、隔壁を前方に設けることに伴い、従来構造と比較して、射出筒部11の全長が大きくなり、射出筒部11内を通過する液体の圧力損失が大きくなる。しかしながら、射出筒部11は一方向に延びる管路であるため、全長が大きくなることに伴う圧力損失の増加は、環状空間96の容量の減少に伴う圧力損失の減少と比較して十分に小さい。このため、上述のように、液体の流動経路全体における圧力損失低減の効果を得ることができる。
次に、上述のように構成されたトリガー式液体噴出器1を使用する場合について説明する。なお、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体噴出器1の各部内に液体が充填され、縦供給筒部10から液体を吸い上げることができる状態になっているものとする。また、ノズル部材5が噴出可能位置に位置決めされているものとする。
2 噴出器本体
4 中継部材
5 ノズル部材
6 噴出孔
10 縦供給筒部
11 射出筒部
51 トリガー部
83 回転軸部
90 隔壁
91 第2外嵌筒部
92 装着筒部
98 中継フランジ部
99 補強リブ部
101 第1外嵌筒部
A 容器体
T トリガー機構
Claims (2)
- 液体が収容された容器体に装着される噴出器本体と、
前記噴出器本体から前方に突出した中継部材と、
前記中継部材に対して前方から組み合わされ、液体を噴出する噴出孔が形成されたノズル部材と、を備え、
前記噴出器本体は、
上下方向に延び、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、
前記縦供給筒部の前方に配設され、前記縦供給筒部内の液体を前記噴出孔側に向けて流動させる射出筒部と、
前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配設されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記射出筒部内を通じて前記噴出孔側に向けて流動させるトリガー機構と、を備え、
前記中継部材は、前後方向に延び、前記ノズル部材が装着される装着筒部を備え、
前記ノズル部材は、前記装着筒部の外周面に嵌合する第1外嵌筒部を備え、
前記第1外嵌筒部の後端は、前記射出筒部の前端より後方に位置し、
前記中継部材は、
前記装着筒部の後端に位置し前後方向において前記射出筒部の前端と対向する隔壁と、
前記隔壁から後方に延び前記射出筒部の外周面に嵌合する第2外嵌筒部と、
前記第2外嵌筒部の外周面から径方向外側に延びる中継フランジ部と、を有し、
前記中継フランジ部は、前記隔壁の後方、かつ前記射出筒部の前端より後方に位置し、前記第1外嵌筒部の後端と前後方向に対向する、
トリガー式液体噴出器。 - 前記トリガー部は、下側に向かうに従い前方に傾斜し、上端部の回転軸部を中心に後方に向けて揺動可能に配設される、
請求項1に記載のトリガー式液体噴出器。
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