JP7301584B2 - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
近年、金属粒子を含有し、インクジェット記録装置等で記録媒体上に記録することが可能なメタリックインクが現れている。メタリックインクを使うことで印刷物に金属光沢を付与することができる。特許文献1には、銀粒子を含有したメタリックインクを用いた印刷装置が記載されている。
特開2016-55463号公報
銀粒子を含有するメタリックインクは、液体の状態では、局在表面プラズモン共鳴による茶色味を呈する。このようなインクを用いてインクジェット方式によって記録媒体に記録を行うと、メタリックドットの外周では、銀粒子の密度が低く銀の融着が不十分になり、上述の茶色味が残ってしまう。これにより、銀粒子を含有するメタリックインクを用いて記録した領域が、全体的に茶色っぽく色付きして見えてしまう場合がある。
本発明は、銀粒子を含有するメタリックインクを用いて記録をした領域の色付きを低減させることを目的とする。
本発明の一態様に係る画像処理装置は、銀粒子を含有するメタリックインクと少なくとも1種類のカラーインクであって、前記メタリックインクのメタリックドットの外周が呈する色付きの視認性を低減する色のインクを吐出可能なインクジェット記録装置におけるメタリックインクを用いたメタリック画像の記録処理に利用される記録データを生成する画像処理装置であって、記録媒体上の所定領域に対応し、前記メタリック画像における階調を表すメタリック画像データを取得する取得手段と、前記取得手段で取得した前記メタリック画像データと、予め記憶された前記メタリック画像データの階調値とカラーインクの量との対応関係を示すデータに基づいて、前記所定領域への前記メタリックインクの付与量に対応する記録データと前記所定領域への前記カラーインクの付与量に対応する記録データとを生成する生成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、銀粒子を含有するメタリックインクを用いて記録をした領域の色付きを低減させることができる。
記録システムの構成を示すブロック図。 記録部の構成を説明するための図。 ノズル列の配置を示す図。 銀粒子が融着膜を形成する過程を示した模式図。 銀粒子の接触している部分が融着膜を形成する過程を示した模式図。 Meインクの色付きの色味の方向を示す図。 Meインクを用いたグラデーション作成時の色付きの程度を示す図。 記録データの作成処理および記録動作を示したフローチャート。 記録動作を示した図。 カラーインクを重ねることで色付きが低減することを説明する図。 記録データの作成処理および記録動作を示したフローチャート。 調色インク量を設定する処理単位を示す図。 領域調色強度を導出するフローチャート。 領域調色強度の導出の具体例。 領域調色強度の値と調色インク量との関係の例を示す図。 記録媒体によって色付きの程度が異なることを説明する図。 記録データの作成処理を示したフローチャート。 領域調色強度の値と調色インク量との関係の例を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。また、実施形態に記載されている構成要素の相対配置、形状等は、あくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<記録システムについて>
図1は、本実施形態における記録システムの一例を示す図である。記録システムは、インクジェット記録装置(以下、単に記録装置とも言う)1と、画像処理装置2と、画像供給装置3とを有する。画像供給装置3は、画像データを画像処理装置2に供給する。画像処理装置2は、画像供給装置3から供給された画像データに所定の画像処理を施すことで記録データを作成し、作成した記録データを記録装置1に送信する。記録装置1は、画像処理装置2から送信された記録データに基づき、インクを用いて記録媒体に画像を記録する。
記録装置1の主制御部11は、CPU、ROM、RAM等によって構成され、記録装置1全体を統括的に制御する。例えば、主制御部11のCPUは、後述する図8のフローチャートに示す処理を実行する。データバッファ16は、インタフェース(I/F)15を通じて画像処理装置2から受信した画像データを一時的に格納する。記録部13に転送される記録データは、ラスターデータとして記録データバッファ12に一時的に格納される。操作部17は、ユーザがコマンド操作を行うための機構であり、タッチパネルおよび操作ボタン等を適用することができる。給排紙制御部14は、記録媒体の給紙及び排紙を制御する。
記録部13は、インクジェット方式の記録ヘッドを備え、この記録ヘッドは、インク滴を吐出可能な複数のノズルから成るノズル列を複数有する。記録部13は、記録データバッファ12に格納された記録データに基づき、各記録ノズルからインクを吐出することで、記録媒体に画像を記録する。本実施形態では、記録ヘッドが、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のカラーインクとメタリック(Me)インクとの計4つの記録ノズル列を有するケースを例に挙げて説明する。
なお、記録装置1は、画像処理装置2から供給された画像データのほか、メモリカードなどの記憶媒体に記憶されている画像データまたはデジタルカメラからの画像データを直接受信して記録することもできる。
画像処理装置2の主制御部21は、画像供給装置3から供給された画像に対し様々な処理を行って記録装置1が記録可能な画像データを生成するためのものであり、CPU、ROM、RAM等を備えている。I/F22は、記録装置1との間でデータ信号の授受を行う。外部接続I/F24は、外部に接続された画像供給装置3との間で、画像データなどの送受信を行う。表示部23は、ユーザに対し様々な情報を表示するものであり、例えばLCDなどを適用することができる。操作部25は、ユーザがコマンド操作を行うための機構であり、例えばキーボードおよびマウスを適用することができる。
<記録装置の記録部について>
図2は、本実施形態における記録部13を構成する記録ヘッド130を説明する図である。記録ヘッド130は、キャリッジ131と、ノズル列132と、光学センサ133とを有する。4つのノズル列132と光学センサ133とを搭載したキャリッジ131は、ベルト134を介して伝達されるキャリッジモ-タの駆動力によって、図中x方向(所謂、主走査方向)に沿って往復移動可能である。キャリッジ131が記録媒体に対し相対的にx方向に移動する最中、ノズル列132の各ノズルカラーインクが記録データに基づいて重力方向(図中-z方向)に吐出される。これにより、プラテン135上に配された記録媒体に主走査1回分の画像が記録される。1回分の主走査が完了すると、記録媒体は主走査1回分の幅に対応する距離だけ搬送方向に沿って(図中-y方向に)搬送される。このような主走査と搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に徐々に画像が形成される。光学センサ133は、キャリッジ131とともに移動しながら検出動作を行うことにより、プラテン135上に記録媒体が存在するか判定する。
<記録ヘッドの説明>
図3は、記録ヘッド130を装置上面(z方向)から見た場合のノズル列の配置を示す図である。記録ヘッド130には、4つのノズル列が配置されている。即ち、Cインクに対応するノズル列132C、Mインクに対応するノズル列132M、Yインクに対応するノズル列132Y、Meインクに対応するノズル列132Meが、x方向における位置が異なるように配置されている。ノズル列132CのノズルからCインクが、ノズル列132MのノズルからMインクが、ノズル列132YのノズルからYインクが、ノズル列132MeからMeインクが、それぞれ吐出される。各ノズル列において、インク滴を吐出するための複数のノズルが所定のピッチでy方向に沿って配列されている。なお、各ノズル列に含まれるノズルの数は、一例に過ぎず、これに限られるものではない。
<銀ナノインクについて>
本実施形態で使用されるメタリックインク(Meインク)は、銀粒子を含有する。金属粒子の融点は、物質の種類と粒子のサイズとに依存しており、粒径が小さいほど、融点が低くなる。Meインクに含まれる数~数百nm程度の粒径の小さな銀粒子は、記録媒体の記録面に着弾した後、水分の減少とともに分散状態が破壊され、近くの銀粒子と融着し銀の融着膜を形成する。このように銀の融着膜が記録媒体上に形成されることで、光沢感を有する記録画像が形成される。
以下に、本実施形態で使用される銀粒子を含有したMeインクを構成する各成分について説明する。
<銀粒子>
本実施形態に用いられる銀粒子は、銀を主成分とする粒子であって、銀粒子における銀の純度は50質量%以上であればよい。例えば、副成分として、他の金属、酸素、硫黄、炭素等を含んでもよく、合金であってもよい。
銀粒子は、製造方法は特に限定されないが、銀粒子の粒径制御および分散安定性を考慮すると、水溶性銀塩から還元反応を利用した種種の合成方法により製造した銀粒子であることが好ましい。
本実施形態に用いられる銀粒子の平均粒子径は、インクの保存安定性と銀粒子により形成される画像の光沢性との観点から、1nm以上200nm以下であることが好ましく、10nm以上100nm以下であることが更に好ましい。
尚、具体的な平均粒子径の測定方法としては、レーザー光の散乱を利用した、FPAR-1000(大塚電子製、キュムラント法解析)、ナノトラックUPA150EX(日機装社製、体積平均粒径の50%の積算値を採用)等を使用して測定できる。
本実施形態においては、インク中の銀粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、2.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。含有量が2.0質量%未満である場合、画像の金属光沢性が低下する場合がある。また、含有量が15.0質量%を上回る場合、インクあふれを起こしやすく記録ヨレが発生する場合がある。
<分散剤>
銀粒子の分散方式は特に限定されない。例えば、界面活性剤により分散させた銀粒子または分散樹脂により分散させた樹脂分散銀粒子などを用いることができる。勿論、分散方式の異なる金属粒子を組み合わせて使用することも可能である。
界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
アニオン性活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩。ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等が挙げられる。
非イオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等が挙げられる。カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が挙げられる。両イオン性活性剤としては、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が挙げられる。
分散樹脂は、水溶性もしくは水分散性を有する樹脂であれば何れのものも用いることができるが、中でも特に、分散樹脂の重量平均分子量が1,000以上100,000以下、更には3,000以上50,000以下のものが好ましい。
分散樹脂は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。スチレン、ビニルナフタレン、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコ-ルエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマ-ル酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド。又は、これらの誘導体等を単量体とするポリマー。尚、ポリマーを構成する単量体のうち1つ以上は親水性単量体であることが好ましく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を用いてもよい。又は、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂を用いることもできる。
本実施形態においては、水性インクに銀粒子を分散させるための分散剤が含まれ、分散剤の含有量(質量%)が、銀粒子の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.02倍以上3.00倍以下であることが好ましい。
質量比率が0.02倍未満である場合、銀粒子が分散不安定となり、記録ヘッド130の発熱部に付着する銀粒子の比率が高まることでより異常発泡を起こしやすく、インクあふれによる記録ヨレが発生する場合がある。また、質量比率が3.00倍を上回る場合、画像形成する際に分散剤が銀粒子の融着を阻害し、画像の金属光沢性が低下する場合がある。
<界面活性剤>
本実施形態に用いられる銀粒子含有インクは、よりバランスのよい吐出安定性を得るために、インク中に界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤は、上述のアニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。
中でもノニオン界面活性剤を含有することが好ましい。ノニオン界面活性剤の中でもポリオキシエチレンアルキルエ-テル、アセチレングリコ-ルのエチレンオキサイド付加物が特に好ましい。これらのノニオン系界面活性剤のHLB値(Hydrophile-Lipophile Balance)は、10以上である。こうして併用される界面活性剤の含有量は、好ましくはインク中に0.1質量%以上である。また、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、さらに好ましくは3.0質量%以下である。
<水性媒体>
本実施形態に用いられる銀粒子含有インクには、水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として10質量%以上50質量%以下、より好ましくは20質量%以上50質量%以下とする。また、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として50質量%以上88質量%以下とすることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。メタノ-ル、エタノ-ル、プロパノ-ル、プロパンジオ-ル、ブタノ-ル、ブタンジオ-ル、ペンタノ-ル、ペンタンジオ-ル、ヘキサノ-ル、ヘキサンジオ-ル、等のアルキルアルコ-ル類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコ-ル等のケトン又はケトアルコ-ル類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ-テル類。ポリエチレングリコ-ル、ポリプロピレングリコ-ル等の平均分子量200、300、400、600、及び1,000等のポリアルキレングリコ-ル類。エチレングリコ-ル、プロピレングリコ-ル、ブチレングリコ-ル、トリエチレングリコ-ル、1,2,6-ヘキサントリオ-ル、チオジグリコ-ル、ヘキシレングリコ-ル、ジエチレングリコ-ル等の炭素数2~6のアルキレン基を持つアルキレングリコ-ル類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテ-ト等の低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコ-ルモノメチル(又はエチル)エ-テル、ジエチレングリコ-ルメチル(又はエチル)エ-テル、トリエチレングリコ-ルモノメチル(又はエチル)エ-テル等の多価アルコ-ルの低級アルキルエ-テル類。また、水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。
<記録媒体>
本実施形態の記録媒体は、基材と、少なくとも1層のインク受容層とを有している。本実施形態においては、インクジェット記録方法に用いるインクジェット用記録媒体であることが好ましい。
<銀の記録領域が茶色く見えるメカニズム>
図4~図6を用いて銀の記録領域が茶色く見えるメカニズムを説明する。本実施形態で用いる銀粒子を含有するMeインク(銀インクと呼んでもよい)は茶色味を呈する液体である。これは、光の電界を受けた金属内部の自由電子の振動(プラズモン)と光の振動とが共鳴する局在表面プラズモン共鳴と呼ばれる現象により、光の特定波長の吸収が起こるためである。この局在表面プラズモン共鳴は、粒子の形状および大きさによって吸収波長が異なる。本実施形態で用いられる銀粒子では可視光域の低波長側に消光スペクトルのピークがあるため、Meインクは、局在表面プラズモン共鳴によって茶色味を呈する液体となる。
図4は、Meインクによるドットが茶色味を呈するメカニズムについて説明する図である。図4(a)は、Meインクが紙面に着弾した瞬間の断面を表した模式図である。Meインクの断面形状は、インクの表面張力によりド-ム状になる。また、このド-ム状のインクの内部には銀粒子が均等に分散している。
図4(b)は、Meインクの水性媒体が記録媒体に浸透し、銀粒子が記録媒体表面にトラップされている状態を示している。水性媒体の浸透前のインクがド-ム状であるため、記録媒体上の単位面積当たりの銀粒子は、ドットの中央部ほど多く、ドットの外周に近づくほど小さくなる。水性媒体が記録媒体に浸透すると、水性媒体に浮遊していた銀粒子は直下の記録媒体表面に着地するため、記録媒体表面の銀粒子はドットの中央部ほど密度が高く、ドットの外周に近づくほど密度が低くなる。
図4(c)は、記録媒体表面でトラップされた銀粒子が融着した状態を示す図である。銀粒子の融着は粒子同士の接触により起こるため、銀粒子密度の高い領域ほど融着が起こりやすい。そのため、ドットの外周に近づくほど銀粒子の密度が低く孤立した銀粒子が多いため、融着が起こる確率はドットの中央部より低くなる。
図5は、Meインク1ドットを記録媒体に記録した状態を示した模式図である。図5(a)は、水性溶媒の浸透後の銀粒子の密度の分布を示した模式図である。図5(b)は、銀粒子の接触している部分が融着し銀の膜を形成した状態を示した模式図である。ドットの外周には銀粒子同士が接触せずに融着していないものが存在している。本実施形態で用いるMeインクは、銀が融着せず粒子状の場合、前述の局在表面プラズモン共鳴による茶色味を呈する。そのため、融着が起こりにくいメタリックドット(Meドット)の外周には、局在表面プラズモン共鳴による茶色味が残ってしまうのである。以上が、Meドットが茶色味を呈するメカニズムの説明である。
図6は、Meインクを用いてグラデーションを作成した時の、色付きの色味の方向を示す図である。本説明のインクジェット記録装置の例では、通常、視覚的に粒状感を視認しにくくする。このため、できるだけブルーノイズ特性を持たせたドット配置にしてグラデーションを作成している。また、記録媒体はクラフト紙などで用いられるマット系の紙を用いている。
図6の丸で囲ったデータは、紙白のa*値、b*値である。実線は、紙白からMeインクを打ち込んでいったときのa**平面上での色味の変化を表している。破線は、紙白からCyanインクを打ち込んでいったときの色味の変化を表している。以上からわかるように、Meインクは、Cyanインクと凡そ逆方向の色味の変化であることがわかる。そのため、CyanインクによってMeインクの色付きの視認性を低減することができる。
図7は、図6と同様に、Meインクを用いてグラデーションを作成した時の、茶色味の色付きの程度を示す図である。記録媒体としては、クラフト紙などで用いられるマット系の紙(実線)、および、写真用紙などに用いられる光沢紙(破線)を用いている。
横軸は、Meインクの打ち込み量であり、600dpiに1ドットの割合で記録された状態を100%とする。縦軸は、Lab色空間上のMeインクの色付きがない状態の色であるa*、b*とのa*、b*平面上の距離であり、色付きの程度ΔEである。色付きがない状態の色とは、本説明では銀粒子が確実に融着するように十分にMeインクを打ち込んだ状態の銀のL*、a*、b*値と、紙白のL*、a*、b*値とをLab空間上で結んだ直線上のa*、b*値とする。十分にMeインクを打ち込んだ状態とは、例えば、600dpiの1画素あたりに、Meインク11ng程度である。
色付きの程度ΔEは、具体的には、十分にMeインクを打ち込んだ状態の銀、紙白、評価対象のL*、a*、b*値を、(Lm、am、bm)、(Lw、aw、bw)、(Le、ae、be)とすると、下式(1)のように計算される。
ΔE=[{a* m(Le)-ae2-{b* m(Le)-be20.5…(1)
ただし、
(a*に関する直線の式) a* m(L*)=aa×L*+ba
(傾き) aa=(am-aw)/(Lm-Lw
(切片) ba=aw-aa×Lw
(b*に関する直線の式) b* m(L*)=ab×L*+bb
(傾き) ab=(bm-bw)/(Lm-Lw
(切片) bb=bw-ab×Lw
図6を再度参照すると、マット紙および光沢紙共にグラデーションの中間の階調で色付きが強いことがわかる。これは、メタリックの階調表現をブルーノイズなどの分散したドット配置によってできるだけドットを分散させて記録しているため、孤立ドットが多く、外周が茶色味を呈するMeドットの割合が多くなるためである。グラデーションの濃度が高い領域で色付きが低減しているのは、茶色味を呈するドットの外周に、隣接する他のドットが重なり、他のドットのインク滴に含まれる銀粒子と融着する、または、他のドットの銀融着膜で茶色味が隠蔽されるためである。
すなわち、紙白にMeインクを逐次追加していくことで階調表現をする場合、低階調ではMeドットの外周の割合が増えていくことで色付きが増加し、高階調ではMeドットの外周同士が重なることで色付きが低下するのである。
尚、色付きの程度の評価値ΔEは、本説明の評価値に限定されない。例えば、単純にa* m(L*)、b* m(L*)の代わりに、a* m=0、b* m=0としてもよい。
<<第一の実施形態>>
上述の知見を踏まえ、第一の実施形態ではMeインクの色付きの程度に応じて、Meインクの色付きと逆向きの色相を持つCyanインクを用いて色付きを低減させる例について説明する。
<記録データ作成処理について>
図8は、本実施形態における、記録装置1の主制御部11によって実行される、画像データに基づき記録データを作成する処理(記録データ作成処理とする)および記録動作を説明するフローチャートである。記録装置1の主制御部11に搭載されたCPUが、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開し、該展開したプログラムを実行する。これにより、図8の各処理が実行される。あるいはまた、図8におけるステップの一部または全部の機能をASICおよび電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
S801において、主制御部11は、画像処理装置2から送信された、カラー画像データとメタリック画像データとを取得する。カラー画像データはカラー画像の階調を、メタリック画像データはメタリック画像の階調をそれぞれ表すものである。その後、カラー画像データとメタリック画像データとに対してそれぞれ処理が行われる。なお、図8においては理解を容易にするために、まとまった処理ごとに処理ブロックを配置している点に留意されたい。複数の矢印が入力される処理ブロック(例えばS805)は、それら矢印が出力されている各ブロックの処理が終了した場合に、処理が開始されるものである(以下、本明細書のフローチャートにおいて同様である)。図8のフローチャートでは、並列処理が行われてもよいし、カラー画像データとメタリック画像データとの処理を順次行ってもよい。
S822において、主制御部11は、S801で取得したカラー画像データを、記録装置1の色再現域に対応した画像データに変換する処理(色補正処理とする)を実行する。例えば、本ステップにより、各画素がRGBのチャンネル毎に8ビットの値を持つ画像データが、各画素がR´G´B´のチャンネル毎に12ビットの値を持つ画像データに変換される。本ステップにおける変換では、マトリクス演算処理、または、予めROM等に格納された3次元ルックアップテーブル(以下、3DLUT)を参照する等といった公知の手法を用いて良い。なお、S801で取得したメタリック画像データに対しては、記録装置1が8ビットで階調を表すグレースケール画像に対応するものとし、本ステップに相当する色補正処理を施さない。
S823において、主制御部11は、S822で導出した画像データを、インク色毎の画像データに分解する処理(インク色分解処理とする)を実行する。例えば、本ステップにより、各画素がR´G´B´のチャンネル毎に12ビットの値を持つ画像データが、記録装置1で用いるインク色毎の画像データ(即ち、C、M、Yそれぞれの16ビット階調データ)に分解される。尚、本ステップでもS822と同様に、予めROM等に格納された3次元ルックアップテーブル(以下、3DLUT)を参照する等といった公知の手法を用いて良い。なお、S801で取得したメタリック画像データに対しては、記録装置1が8ビットのグレースケール画像に対応するものとし、本ステップに相当する色分解処理を施さない。
S813において、主制御部11は、S801で取得したメタリック画像データを元に、その入力階調値に対してあらかじめ定めておいた、C,M,Yインクの各色の調色インク量を求める。尚、本ステップでは、予めROM等に格納された1次元ルックアップテーブル(以下、1DLUT)のようなメタリック画像データの入力階調値と調色インク量を示す値との対応関係を示すデータを参照する等といった手法で調色インク量を求めることができる。即ち、所定領域のメタリック画像データの階調値に基づいて、その所定領域へのカラーインクの付与量を求める処理が行われる。また、本実施形態ではCyanインクを用いて調色を行う例について説明するが、他のインクの色を用いてさらに色味の調整精度を向上することも可能である。
S824において、主制御部11は、まずS823で導出したインク色毎の画素値と、S813で求めた各色の調色インク量を示す値とを合算した入力階調値を画素ごとに求める。次に各インクに対応する入力階調値データに対し所定の量子化処理を行うことで、入力階調値データを1ビットの量子化データに変換する。具体的には、各インクの信号値(階調値)を、単位面積辺りのインク吐出量を規定する吐出レベルに変換する。例えば、2値に量子化する場合、本ステップにより、C、M、Yそれぞれの階調値データは、各画素が吐出レベル0若しくは1の何れかの値を持つ1ビットデータに変換される。
また、S804において、主制御部11は、メタリック画像データに対し所定の量子化処理を行うことで、階調データを1ビットの量子化データに変換する。具体的には、各インクの信号値を、単位面積辺りのインク吐出量を規定する吐出レベルに変換する。例えば、2値に量子化する場合、本ステップにより、Meの階調値データは、各画素が吐出レベル0若しくは1の何れかの値を持つ1ビットデータに変換される。
S824およびS804により、紙面上への最終的なドット配置先が決定され、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Me(メタリック)の各インクに対応するドット配置データが作成される。例えば、記録ヘッド130が紙面上に600dpi×600dpiの解像度でドットを配置可能な場合、紙面を600dpi×600dpiの格子に区切った各座標に対し、ドットを配置するか否かが決定される。
S805において、主制御部11は、S804、S814、およびS824で作成した各インクに対応するドット配置データから1走査分の記録データを生成する。そして、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Me(メタリック)の各ノズル列の所定領域へ配置する。次に、主制御部11はS806において、S805で生成した1走査分の記録データによる記録媒体への実記録を行う。また、最初の走査の記録前には不図示の記録媒体の給紙を行う。
主制御部11はS807において、記録媒体の搬送を行う。S805~S807における、ノズル列内で使用するノズル位置、搬送量などの具体的な内容は後述の<記録動作の説明>にて説明する。S808において、主制御部11は、全記録データの処理及び記録走査が完了したか否かの判定を行う。判定結果がYesの場合には不図示の記録媒体の排出等を行って、処理を終了する。記録データによる処理が全て終わっていない場合、S805に戻り処理を繰り返す。
尚、ここでは、図8の各処理を記録装置1の主制御部11が実行するものとして説明したが、本実施形態はこのような形態に限定されない。具体的には、図8の処理の全部または一部を、画像処理装置2の主制御部21が実行しても良い。以上が、本実施形態における記録データ作成処理および記録動作の内容である。
<記録動作の説明>
次に、本実施形態における具体的な記録動作の例を説明する。画像を形成する際、記録ヘッド130を主走査方向に沿って走査させながら各インクを吐出させる。そして、1回分の主走査が完了した場合、記録媒体を副走査方向(-y方向)に沿って搬送する。このような記録ヘッド130による主走査と、記録媒体の搬送動作とを繰り返すことにより、記録媒体上に段階的に画像が形成されていく。
本実施形態では、メタリックカラー表現を実現するために、記録媒体の同一領域上にカラーインクとMeインクとを異なるタイミングで吐出する。また、そのタイミングに留意する。具体的には、Meインクを先に吐出し、その後、一定値以上の時間差を設けた上で、カラーインクを吐出する。このように時間差を設けることで、Meインクに含まれる水性溶媒の記録媒体への浸透および蒸発と銀粒子の融着とを確実に行い、そのようなMeインク上にカラーインクを重ねることで良好なメタリックカラーとなるのである。
図9は、本実施形態における具体的な記録動作を説明する図である。状態901~905は、順に、本実施形態における5回の記録走査における、ノズル列132C、132M、132Y、132Meの記録媒体上のy方向の相対的な位置関係を示している。なお、実際には、記録媒体が-y方向(搬送方向)に搬送されるものであるが、ここでは、理解を容易にするため、記録媒体をy方向において固定し、ノズル列を移動させた図としている。カラーのノズル列132C、132M、132Yのy方向のノズル位置は同じであるため、ノズル列132M、132Yは、記載を省略し、ノズル列132Cで代表した記載としている。図9において状態901~905の左側にノズル列132C、右側にノズル列132Meを示している。ノズル列132Cの網掛け部分およびノズル列132Meの斜線部分は、本実施形態におけるカラーのノズル列のノズル(カラーノズルという)およびメタリックのノズル(Meノズルという)の使用ノズル位置を示している。
図9の例において、ノズル列132Cは、-y方向の端部から5ノズルを使用し、ノズル列132Meは、y方向の端部から10ノズルを使用する。なお、各ノズル列において、中心よりy方向の端部側に存在するノズルを搬送方向上流側ノズルと呼ぶ(単純に上流側ノズルとも呼ぶ)。一方、中心より-y方向の端部側に存在するノズルを搬送方向下流側ノズルと呼ぶ(単純に下流側ノズルとも呼ぶ)。図9の例では、記録媒体の搬送量を5ノズル分とすることで、先にMeインクを吐出した後、カラーインクを吐出することを可能としている。
また、本実施形態では図9に示すように、Meインクを実際に吐出するノズル(下流側の10ノズル)と、カラーインクを実際に吐出するノズル(上流側の5ノズル)との間に5個のノズルが存在する。即ち、Meインクを実際に吐出するノズルと、カラーインクを実際に吐出するノズルとの間の5個のノズルが、インクを吐出しないよう制御される。このような、Meインクおよびカラーインクのどちらも吐出されない領域を「ブランクノズル領域」と呼ぶ。ブランクノズル領域を設けることで、Meインクとカラーインクとを十分な時間差をもって付与することができる。なお、このブランクノズル領域(インクを吐出しないように制御されるノズルの数)は、記録ヘッドの走査速度及び記録媒体の搬送速度等に応じて、適切な領域を適宜設定することができる。
図9に示すケースでは、Meインクを付与してからカラーインクを付与するまでの間に、少なくとも主走査1回分に相当する時間差が設けられることとなる。これにより、記録媒体上に付与されたMeインクの銀粒子が融着するのに充分な時間を確保することができる。この結果、記録媒体上にMeインク層とカラーインク層とを確実に形成し、光沢性と彩度とが良いメタリックカラー表現を実現することが可能となる。
図9の破線部1006を左から順に見ると、所定の領域が、4回の記録走査で記録されることがわかる。即ち、順にMeインク第一走査、Meインク第二走査、ブランク走査、カラーインク第一走査によって記録されることがわかる。ブランク走査は、実際にはインクが吐出されない走査である。つまり、Meインクに着目すると、所定の領域は、2回の記録走査で記録されている。この記録走査の回数をパスと称することもある。即ち、Meインクは、2パスで記録されているともいえる。
図10は、上述のMeインクのグラデーションについて、Cyanインクを用いて調色した場合の効果について説明する図である。実線は、図7と同様にMeインクのみでMeのグラデーションを記録した場合の色付きの程度を表している。また、調整に用いたCyanインクの打ち込み量を一点鎖線で示す。一点鎖線の縦軸は、図10の右側の第二の縦軸であり、5.7ngのCyanインク1ドットの600dpi当たりの平均ドット数を示している。図10の破線は、一点鎖線で示すようにCyanインクを用いて調色を行った場合のMeのグラデーションの色付きの程度を表している。図10から、Cyanインクにより、Meのグラデーションの色付きの程度が低減していることがわかる。調色用に用いるCyanインクの量は推定されるMeインクの色づきの程度に応じて変化し、Meインクの色付きの程度と同様に、中間の階調でピークとなっている。なお、図10は、調色に用いるCyanインク量(S813で決定されるインク量)を示しているものである。
以上のように、Cyanインクなどのように、Meインクの色付きと逆方向の色味を持つカラーインクを用いて、Meインクの色付きの程度に応じてカラーインク量を調整することで、適切な色付きの低減が可能となる。
また、Meインクの色付きの程度に応じてCyanインクの第一のインク量を決定し、その第一のインク量を、カラー画像データに基づくCyanインクの第二のインク量に加算して、第三のインク量を決定する処理が行われる。このような処理は、画素ごとに行われる。これにより、Meインクの色付きを低減することによる色味の変化がカラー画像に影響を及ぼすことも低減することができる。
なお、インク量は、階調値に対応しており、インク量が増えるほど階調値が高くなる。すなわち、S813の調色インク量を決定する処理は、カラーインクに対応する各色の画像データの階調値(画素値)を決定する処理ともいえる。Cyanインクのみで調色を行う場合には、S813では、Cyanインクの色の画像データの階調値(画素値)のみを決定し、他の色の画像データの階調値は決定しなくてもよい。あるいは、他の色の画像データの各画素の階調値を0と決定してもよい。
図6を再度参照する。図6のa*b*平面において、a*の値およびb*の値で決まる方向は、色相に相当する。また、図6においてa*=0、b*=0(即ち、図6の中心点)が、無彩色に相当し、a*またはb*の絶対値が大きく,中心から遠い色ほど彩度が高いことを示している。Meインクの色付きを低減する場合には、Meインクの色付きによる色味に対して、色相が逆方向から±60度かつ彩度が2倍未満であることが好ましい。本発明者らの検討によれば、この程度であればMeインクの色付きを低減し、かつ色付き低減に用いたカラーインク(この例ではCyanインク)が目立たなく済む。
なお、Meインクの色付きを低減できればよく、Cyan以外のインクを用いたり、複数種類のインクを組み合わせた色を用いたりして、Meインクの色付きを低減させてもよい。
<<第二の実施形態>>
第一の実施形態では、Meインクの入力階調に応じた色付きの程度を把握し、調色インクの打ち込み量をMeインクの入力階調により決定して色付きを低減する例について説明した。本実施形態では、メタリック画像のドットの最終的なドット配置に基づいて、その色付きの程度を推定し調色インク量を決定する例を説明する。本実施形態によれば、高濃度部の端部や孤立点での色付きも低減することができる。
<記録データ作成処理について>
以下、第二の実施形態における主制御部11によって実行される記録データ作成処理を説明する。図11中のS1101、およびS1122~S1123はそれぞれ、図8中のS801、およびS822~S823と処理が同じである為、説明を省略する。
S1104において主制御部11は、S1101で取得したメタリック画像データを量子化してMeインクのドット配置を決定する。本実施形態では、Meインクは、S1104で量子化されたMeインクのドット配置に従って記録されることになる。
本実施形態では、4×4画素の領域を処理単位として調色処理を行う。即ち、本実施形態では、4×4画素のMeインクのドット配置から、その4×4画素(処理領域)のドット配置の色付きの程度を把握し、調色インク量を決定する。図12に、本実施形態における調色インク量を設定する4×4画素の処理単位を示す。細い線で示した領域1201が画素サイズである。太い線で示した領域1211は調色インク量を設定する4×4画素の処理領域であり、この領域に対して順に調色インク量を設定していく。
S1112において主制御部11は、S1104でドット配置が決定された4×4画素の処理領域におけるMeインクのドット配置に基づいて、その処理領域の調色インク量を決定するための領域調色強度Me’を導出する。S1112の処理は、全ての処理領域に対して順次行われる。以上の処理を終えた状態で、各4×4画素の処理単位領域には、領域調色強度Me’が設定されている。
図13は、S1112における1つの処理領域に対する領域調色強度Me’を導出するフローチャートを示す。
S1311において主制御部11は、領域調色強度Me’を以下のように初期化する。
Me’=0
S1301において主制御部11は、隣接Me画素数を、以下のように初期化する。
ndot=0
以降の処理は、1つの処理領域における各画素を注目画素として行う処理である。なお、以下では、注目画素に隣接する画素について判定を行う処理が含まれている。ここで、処理領域の境界に注目画素が位置する場合には、隣接する他の処理領域の画素を参照して処理を行えばよい。
S1302において主制御部11は、注目画素[x][y]にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。判定結果がNoの場合にはS1313に進む。判定結果がYesの場合にS1303に進む。
S1303からS1310では、注目画素にMeインクの記録対象画素が存在する場合に、上下左右に隣接する画素のうち何画素にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。
S1303において主制御部11は、上側の隣接画素[x][y-1]にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。判定結果がNoの場合にはS1305に進む。判定結果がYesの場合にS1304に進み、隣接Me記録対象画素数を1つ加算した後にS1305に進む。
S1305において主制御部11は、下側の隣接画素[x][y+1]にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。判定結果がNoの場合にはS1307に進む。判定結果がYesの場合にS1306に進み、隣接Me記録対象画素数を1つ加算した後にS1307に進む。
S1307において主制御部11は、左側の隣接画素[x-1][y]にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。判定結果がNoの場合にはS1309に進む。判定結果がYesの場合にS1308に進み、隣接Me記録対象画素数を1つ加算した後にS1309に進む。
S1309において主制御部11は、右側の隣接画素[x+1][y]にMeインクの記録対象画素が存在するかを判定する。判定結果がNoの場合にはS1311に進む。判定結果がYesの場合にS1310に進み、隣接Me記録対象画素数を1つ加算した後にS1312に進む。
S1312において主制御部11は、注目画素[x][y]の、領域調色強度Me’への加算値を決定し、決定した値を領域調色強度Me’へ加算する。具体的には次の式(2)のようにする。
Me’=Me’+ndotMax-ndot (2)
ただし、ndotMaxは隣接画素数の最大値であり、本実施形態ではndotMax=4である。
以上のS1301からS1312の処理は、4×4画素の処理領域内の全画素に対して行われる。S1313において主制御部11は、処理領域内の全画素の処理が完了したかを判定する。Noであれば、S1301に進み、Yesであれば処理を終了する。
図14(a)~(e)は、具体的な領域調色強度Me’の導出例を示す図である。図14(a)~(e)は、それぞれ左側にS1104で得られるMeインクの記録対象画素を示している。太い線で囲まれた4×4画素の領域が処理領域である。ハッチングされた画素が、Meインクの記録対象画素である。また、図14(a)~(e)それぞれの中央部の図は、左側の図のMeインクの記録対象画素に対応する画素位置の、領域調色強度Me’への加算値を示した図である。図13のS1301からS1312の処理にて値は決定される。図14(a)~(e)それぞれの右側の図は、中央の図の加算値を合計した値であり、処理領域における領域調色強度Me’である。
図14(a)は、処理領域内に4つのMeインクの記録対象画素がある場合の例を示す。各記録対象画素には、隣接する記録対象画素がない例である。記録対象画素の各画素位置のMe’への加算値は、全て「4」であり、合計した領域調色強度Me’は「16」となる。
図14(b)は、処理領域内に4つMeインクの記録対象画素がある場合の例を示す。記録対象画素は、2×2画素で並置されている。記録対象画素の各画素位置の領域調色強度Me’への加算値は全て「2」となり、合計した領域調色強度Me’は「8」となる。
図14(a)と図14(b)とを比べると、4×4画素の処理領域内の記録対象画素数(ドット数)は4つで同じであるが、ドットが並置されている図14(b)の方が色付きは小さくなる。このため、領域調色強度Me’の値も小さくなる。ドットが並置されていることで、色付きが低減するメカニズムについては、前述の図7の説明の通りである。このように、本実施形態では、ドット数が同じでもその配置による色付きの程度差を調色インク量に反映させることができる。
図14(c)は、処理領域内に8つのMeインクの記録対象画素が千鳥状に配置されている場合の例を示す。記録対象画素の各画素位置の領域調色強度Me’への加算値は全て「4」となり、合計した領域調色強度Me’は「32」となる。
図14(a)と図14(c)とを比べると、隣接画素にMeインクの記録対象画素がない画素が4ドットから8ドットになっている。Meドットの外周が周囲のMeドットと重畳しにくく、色付きが増加するため、領域調色強度Me’の値も大きくなる。
図14(d)は、処理領域内のすべての画素にMeインクの記録対象画素が配置されている場合の例を示す。記録対象画素の各画素位置の領域調色強度Me’への加算値は全て「0」となり、合計した領域調色強度Me’は「0」となる。このように、記録対象画素が全画素に配置された状態では、領域調色強度Me’の強度は0になる。この状態ではドット並置による色付き低減の効果が最大になるため、領域調色強度Me’は0となるのである。
以上のように、Meインクのドットの最終的なドット配置から色付きの程度を推定し、調色インク量の強度を精度よく決定することができる。
図14に示す各例は、次のようにも説明できる。Meインクの記録対象画素のうち、隣接する他の記録対象画素の数が異なる第一の画素(図14(a)の画素)と、第二の画素(図14(b)の画素)とがある。第一の画素は、隣接する他の記録対象画素の数が「0」である。第二の画素は、隣接する他の記録対象画素の数が「2」である。このとき、隣接する他の記録対象画素の数が第二の画素に比べて相対的に少ない第一の画素は、Meインクの色付きの程度が、第二の画素に比べて相対的に大きいと推定される。つまり、第一の画素の色付きの程度の推定結果の値は、第二の画素の色付きの程度の推定結果の値よりも大きくなる。
以上説明したS1112の処理を終えた状態で、各4×4画素の処理領域には、領域調色強度Me’が設定されている。
図11に戻り、S1113以降の処理を説明する。S1113において主制御部11は、S1112で導出した領域調色強度Me’の値に基づいて各画素の調色インク量を決定する。領域調色強度Me’の値は4×4画素の処理領域を単位として設定されている。この処理領域の各画素の調色インク量は、処理領域に対して決定されている領域調色強度Me’の値により決定される。
図15は、領域調色強度Me’の値と調色インク量との関係の例を示す。本実施形態においては調色インクとしてCyanインクのみを用いる。無論、他のインクの色を用いてさらに色味の調整精度を向上することも可能である。横軸は領域調色強度Me’、縦軸は領域調色強度Me’の値に対応する調色Cyanインク量であり、5.7ngのCyanインク1ドットの600dpi当たりの平均ドット数である。
S1124、および、1105~S1108は、図8のS824、S805~S808と処理が同じため説明を省略する。
ここまで説明してきたように、銀インクのうち、端部または孤立している画素を検出して調色インク量の強度を決定することによって、高精度に上記の色付きを低減することができる。
なお、本実施形態では上下左右の4画素のMeドットの数を参照して領域調色強度Me’の値を決定したが、上下左右斜めの8画素のMeドットの数で領域調色強度Me’の値を決定してもよい。
以上説明したように、本実施形態では、メタリック画像のドットの最終的なドット配置に基づいて、その色付きの程度を推定し調色インク量を決定する処理を行う。これにより、高濃度部の端部または孤立点での色付きについても低減することができる。
<<第三の実施形態>>
これまでの実施形態では、記録媒体の種類の違いについては特に言及しないで説明した。しかしながら、Meインクの色付きの程度は記録媒体の種類に応じて異なり得る。本実施形態では、記録媒体の種類に応じてMeインクを重畳させる程度を切り替える例を説明する。すなわち、Meインクの記録対象画素を重畳ドットとする割合を異ならせた複数の記録モードを設定可能な形態を説明する。
図7を再度参照し、マット紙と光沢紙を比べると、マット紙の色付きの程度が光沢紙に比べて大きいことがわかる。
色付きの程度が異なる理由は様々であるが、例えば、記録媒体表面上の凹凸の差によって、色付きの程度に差が表れる。図16(a)および図16(b)を参照しながらその理由について説明する。図16(a)は、平滑な表面に液体が濡れ広がっている状態を示す模式図である。図16(b)は、凹凸のある表面に図16(a)と同量の液体が濡れ広がった状態を示す模式図である。液体の高さ1601と1602とを比べると、表面に凹凸がある場合の高さ1602の方が、表面積が大きくなっているので、表面の単位面積あたりの液体が薄くなることがわかる。すなわち、平滑な表面に比べて凹凸のある表面の方が、銀粒子の単位面積あたりの密度は低下し、銀粒子間の融着の効率が低くなるのである。
また、記録媒体の表面自由エネルギー(表面張力)が異なることでも、色付きの程度に差が表れる。図16(c)および図16(d)を参照しながらその理由について説明する。図16(c)および図16(d)は、それぞれ記録媒体表面の表面自由エネルギーが異なる場合の、インク滴の広がりと高さを示した模式図である。図16(c)は、表面張力が高いためインクは広がりやすく、図16(d)は、表面張力が低いためインクが広がりにくい状態を示している。図16(c)および図16(d)の記録媒体に同一量のインク滴が着弾すると、表面張力の低い方のインク高さ1622に比べて、表面張力の高い方のインク高さ1621の方が、インク高さが小さくなることがわかる。インク滴中の水性溶媒が記録媒体に浸透すると、図16(d)に比べてドットが広がる図16(c)の場合は、ドットの単位面積あたりの銀粒子の密度が低下し、銀粒子間の融着の効率が低くなるのである。
また、記録媒体の受容層に含まれる無機粒子の粒径の絶対値または分布が異なることでも色付きの程度に差が表れる。図16(e)および図16(f)を参照しながらその理由について説明する。図16(e)および図16(f)は、受容層の無機粒子径が異なる場合の、銀粒子の挙動を示した模式図である。図16(f)は、図16(e)に比べて、無機粒子の形成する細孔径が大きく、銀粒子が記録媒体内部に一部浸透してしまっている状態1641を示している。記録媒体内部の銀粒子の周囲は無機粒子で囲まれるため銀の融着がほとんど起こらない。すなわち、図16(f)のように、無機粒子により形成される細孔径が大きい場合、図16(e)に比べて記録媒体表面の銀粒子の絶対数が少なくなり、銀粒子の融着の効率が低くなるのである。
以上の説明のように、さまざまな要因により、記録媒体が異なることでMeインクの色付きの程度が変わってしまう。第一の実施形態および第二の実施形態で説明したように、Meインクの色付きをカラーインクで相殺する場合、色付きの程度が異なる記録媒体に対して同一の調色インク量とすることはできない。色付きの程度の大きい記録媒体に合わせて調色インク量を決めた場合、色付きの程度が小さい記録媒体に対して調色を同一インク量で行うと過補正となってしまうのである。逆に、色付きの程度の小さい記録媒体に合わせて調色インク量を決めた場合、色付きの程度が大きい記録媒体に対して調色を同一インク量で行うと補正が十分ではなくなってしまう。このため、本実施形態では、記録媒体の色付きの程度に応じて、調色インク量を切り替えることで、異なる記録媒体においても適切な色付きの調整が可能となる。
以下、本実施形態における、記録装置1の主制御部11によって実行される、記録処理を切り替える方法について、図17を用いて説明する。記録装置1の主制御部11に搭載されたCPUが、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開し、該展開したプログラムを実行する。これにより、図17の各処理が実行される。
S1701において主制御部11は、画像処理装置2から供給される印刷ジョブを受信する。
S1702において主制御部11は、S1701で受信したジョブの記録媒体がマット紙であるか、光沢紙であるかを判定する。判定は、印刷ジョブを作成したユーザによって設定された用紙設定情報、または、記録データバッファ12が保持する用紙設定情報を参照することで行われる。判定結果がマット紙であればS1703へ進み、光沢紙であればS1704へ進む。
なお、S1702においては、色付きの程度が大きい記録媒体としてマット紙の例を挙げ、色付きの程度が小さい記録媒体として光沢紙の例を挙げるが、記録媒体による切り替えの区分種類はこれに限られない。例えば、異なる光沢紙の種類によって記録処理を切り替えてもよい。また、本実施形態ではマット紙と光沢紙との2種類の判定であるが、色付きの程度が異なり、記録処理を切り替える必要がある場合は3種類以上の切り替えを行ってもよい。
印刷ジョブの用紙設定情報がマット紙である場合、S1703において主制御部11は、調色インク量の多い記録処理を行う設定を行う。また、印刷ジョブの用紙設定情報が光沢紙である場合、S1704において、調色インク量の少ない記録処理を行う設定を行う。
次に、S1705において主制御部11は、調色インク量の多い記録処理または、調色インク量の少ない記録処理の設定に応じて、異なる記録処理を実行する。以下、本実施形態において調色インクの量を記録媒体の種類に応じて切り替える方法の例を具体的に説明する。
図18は、図11のS1113における領域調色強度Me’の値と調色インク量との関係の例を示しており、色付きの程度の大きい場合と、色付きの程度の小さい場合の違いの例について説明する図である。実線は、色付きの程度の大きい場合の調色インク量を示しており、破線は色付きの程度の小さい場合の調色インク量を示している。図から、色付きの程度が大きい場合より、小さい場合の方が、調色インク量が少なくなっていることがわかる。従って、記録媒体の種類が色付きの程度の大きい媒体の場合、実線に対応した調色インク量が決定され、色付きの程度の小さい媒体の場合、破線に対応した調色インク量が決定されることになる。
以上のようにすることで、色付きの異なる記録媒体に対して、適切な調色インク量でメタリック画像を記録することができる。
なお、本実施形態においては調色インク量を所定の処理領域のMeドット配置から決定したが、第一の実施形態のようにMeインクの入力階調値によって決定することもできる。この場合、図10の一点鎖線で示すCyanインク量を規定するLUTを記録媒体の種類に応じて用意し、記録に用いる記録媒体の種類に応じて適宜対応するLUTを選択して処理すればよい。また、LUTを用いらずに、入力諧調値とインク量とを規定する関数のパラメータを適宜変更するなどしてもよい。また、調色に用いるインクをCyanインクのみを例に挙げて説明したが、少なくとも1種類のカラーインクを調色に用いる際の調整度合い(調色に用いるインクの量)が制御できればよい。
<<その他の実施形態>>
以上説明した各実施形態においては、各処理を記録装置1の主制御部11が実行するものとして説明したが、このような形態に限定されない。具体的には、各実施形態で説明した各処理の全部または一部を、画像処理装置2の主制御部21が実行しても良い。即ち、色分解処理を含む画像処理は、記録装置1で実行されても良いし、画像処理装置2で実行されても良い。
また、カラーインクとしてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のカラーインクを用いる形態を例に挙げて説明したが、使用するカラーインクは、3色より少なくてもよく、多くてもよい。
また、メタリックインクが記録された領域にカラーインクを記録する形態を例に挙げて説明したが、部分的にメタリックインクのみが記録される領域またはカラーインクのみが記録される領域があってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
11 主制御部
13 記録部
130 記録ヘッド
132 ノズル列

Claims (18)

  1. 銀粒子を含有するメタリックインクと少なくとも1種類のカラーインクであって、前記メタリックインクのメタリックドットの外周が呈する色付きの視認性を低減する色のインクを吐出可能なインクジェット記録装置におけるメタリックインクを用いたメタリック画像の記録処理に利用される記録データを生成する画像処理装置であって、
    記録媒体上の所定領域に対応し、前記メタリック画像における階調を表すメタリック画像データを取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した前記メタリック画像データと、予め記憶された前記メタリック画像データの階調値とカラーインクの量との対応関係を示すデータに基づいて、前記所定領域への前記メタリックインクの付与量に対応する記録データと前記所定領域への前記カラーインクの付与量に対応する記録データとを生成する生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記生成手段は、前記メタリックドットの外周が呈する色付きによる色味に対して、色相が逆方向から±60度かつ彩度が2倍未満となるように、前記カラーインクの記録データを生成することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記取得手段で取得した前記メタリック画像データを前記カラーインクの色ごとの画像データに色分解する第一色分解処理を行い、前記第一色分解処理によって得られた第一画像データを用いて前記カラーインクの記録データを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記取得手段は、前記カラーインクによって記録されるカラー画像における階調を示すカラー画像データをさらに取得し、
    前記生成手段は、前記カラー画像データを前記カラーインクの色ごとの画像データに色分解する第二色分解処理を行い、前記第二色分解処理によって得られた第二画像データと、前記第一画像データとを用いて、前記カラーインクの記録データを生成すること特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記生成手段は、第二画像データの各画素の画素値と前記第一画像データの各画素の画素値とをそれぞれ加算し、各画素が加算した値を有する画像データを用いて前記カラーインクの記録データを生成することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記生成手段は、前記加算した値を各画素が有する前記画像データを量子化することで、前記カラーインクの記録データを生成することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記生成手段は、前記メタリック画像データの各画素の階調値に基づいて前記第一画像データの各画素の画素値を決定することを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記生成手段が生成した前記第一画像データの画素の階調値が最大の値を取るときの、当該画素に対応する前記メタリック画像データの画素の階調値は最大の画素値よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記生成手段は、前記メタリック画像データの単位領域ごとに、前記単位領域に対応する前記第一画像データの各画素の画素値を決定する請求項からのいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記生成手段は、
    前記メタリック画像データの単位領域ごとに前記カラーインクの調整度合いを決定し、決定した調整度合いが高いほど前記第一画像データの画素値が高くなるように、前記第一画像データの各画素の画素値を決定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  11. 前記メタリック画像データの単位領域を構成する各画素は、メタリックドットが配置される記録対象画素、またはメタリックドットが配置されない画素であることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記生成手段は、前記単位領域における記録対象画素に隣接する他の記録対象画素の数に基づいて、前記単位領域の前記カラーインクの調整度合いを決定することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記生成手段は、
    前記単位領域における記録対象画素のうち、隣接する他の記録対象画素の数が第二の画素よりも少ない第一の画素に対して、前記第二の画素の調整度合いよりも高い調整度合いを導出し、
    前記単位領域の記録対象画素のそれぞれに導出した調整度合いを加算した値を、前記単位領域の調整度合いとして決定することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記隣接する他の記録対象画素は、前記記録対象画素の上下左右に配された4画素であることを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理装置。
  15. 前記メタリックインクが吐出される記録媒体の種類に応じて、所定のメタリック画像データに対する前記第一画像データの所定の画素の画素値を第一の値に決定する第一記録モードと、前記所定の画素の画素値を前記第一の値よりも小さい第二の値に決定する第二記録モードと、を含む複数の記録モードの間で記録モードを設定可能な設定手段をさらに備え、
    前記生成手段は、前記設定手段によって設定された記録モードと、前記取得手段で取得した前記メタリック画像データとに基づいて、前記メタリックインクの記録データと前記カラーインクの記録データとを生成することを特徴とする請求項から14のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  16. 前記設定手段は、前記記録媒体にメタリックインクが吐出された場合に前記記録媒体の表面上で形成されるメタリックドットの1ドットあたりの銀粒子密度が第一の密度の記録媒体の場合には前記第一記録モードを設定し、前記記録媒体の表面上で形成されるメタリックドットの1ドットあたりの銀粒子密度が前記第一の密度より大きい第二の密度の記録媒体には前記第二記録モードを設定することを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 銀粒子を含有するメタリックインクと少なくとも1種類のカラーインクであって、前記メタリックインクのメタリックドットの外周が呈する色付きの視認性を低減する色のインクを吐出可能なインクジェット記録装置におけるメタリックインクを用いたメタリック画像の記録処理に利用される記録データを生成する画像処理方法であって、
    記録媒体上の所定領域に対応し、前記メタリック画像における階調を表すメタリック画像データを取得する取得工程と、
    前記取得工程で取得した前記メタリック画像データと、予め記憶された前記メタリック画像データの階調値とカラーインクの量との対応関係を示すデータに基づいて、前記所定領域への前記メタリックインクの付与量に対応する記録データと前記所定領域への前記カラーインクの付与量に対応する記録データとを生成する生成工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  18. コンピュータを、請求項1から16のいずれか一項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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