JP7273895B2 - 表面保護フィルムおよび保護フィルム付き光学部材 - Google Patents

表面保護フィルムおよび保護フィルム付き光学部材 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム基材上に粘着剤層を備える表面保護フィルム、および表面保護フィルムが貼着された光学部材に関する。
ディスプレイや撮像装置等の光学デバイス、電子デバイス、これらのデバイスの構成部品であるフィルムやガラス材料等の表面には、表面保護や耐衝撃性付与等を目的として、表面保護フィルムが設けられている。表面保護フィルムとしては、デバイスの組み立て、加工、輸送等の使用前の状態において一時的に仮着され、デバイスの使用前に再剥離されるもの(工程材として用いられるもの)、およびデバイスの使用時にもデバイス表面に貼着したままの状態で使用されるもの(永久接着を目的としたもの)がある。
工程材として用いられる表面保護フィルムおよび永久接着を目的とした表面保護フィルムは、いずれも、フィルム基材の主面に粘着剤層を備え、この粘着剤層を介して、保護対象である被着体の表面に貼り合わせられる(例えば、特許文献1参照)。
表面保護フィルムの基材としては、機械強度および透明性に優れることから、ポリエステルフィルムが広く用いられている。ポリエステルフィルムは、一般に、樹脂中に粒子を配合して表面に微細な突起を形成することにより、滑り性や巻き特性等を向上させている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013-79360号公報 特開2006-176685号公報
ポリエステルフィルムを用いた従来の表面保護フィルムを被着体に貼り合わせた状態で、被着体からの透過光を視認すると、透過光の歪みが生じたり、透過光がぎらついて視認され、視認性が低下する場合がある。特にディスプレイ等の表示装置の表面に表面保護フィルムを貼り合わせ、近距離から視認した場合にその傾向が顕著となる。このような表面保護フィルムに起因する像の歪みやギラツキは、光学検査や撮像の妨げとなる。
上記に鑑み、本発明は、被着体との接着性が良好であり、かつ被着体からの透過光の視認や撮像の妨げとなり難い表面保護フィルムの提供を目的とする。
本発明の表面保護フィルムは、フィルム基材の主面上に固着積層された粘着剤層を備える。表面保護フィルムのヘイズは2%以下である。表面保護フィルムのアクリル板に対する接着力は0.03N/25mm以上である。接着力は、引張速度30m/分、剥離角度180°の剥離試験による測定値である。表面保護フィルムは、5mm×5mmの検査領域から得られた200×200ピクセルの画像から算出される総傷量が3000以下であること好ましい。
粘着剤層の厚みは2μm以上が好ましい。粘着剤層は、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、およびシリコーン系粘着剤からなる群から選択される1種以上を含有することが好ましい。
フィルム基材は実質的に粒子を含まないことが好ましい。
本発明の表面保護フィルムは、被着体との接着性が良好であるため、貼り合わせ界面への気泡の噛み込みが生じ難く、被着体に表面保護フィルムを貼り合わせた状態での視認性に優れる。また、表面保護フィルムは、ヘイズが低く光の散乱が生じ難いため、被着体からの透過光の視認や撮像の妨げとなり難く、良好な視認性を有する。
表面保護フィルムの積層構成を示す断面図である。 セパレータが仮着された表面保護フィルムの積層構成を示す断面図である。
[表面保護フィルムの構成]
図1は、表面保護フィルムの一実施形態を表す断面図である。表面保護フィルム10は、フィルム基材1の第一主面上に粘着剤層2を備える。粘着剤層2は、フィルム基材1の第一主面上に固着積層されている。
図2に示すように、表面保護フィルム10の粘着剤層2には、セパレータ5が仮着されていてもよい。粘着剤層2の表面に仮着されたセパレータ5を剥離除去し、粘着剤層2の露出面を被着体に貼り合わせることにより、被着体の表面を保護できる。なお、「固着」とは積層された2つの層が強固に接着しており、両者の界面での剥離が不可能または困難な状態である。「仮着」とは、積層された2つの層間の接着力が小さく、両者の界面で容易に剥離できる状態である。
<接着力>
表面保護フィルムは、アクリル板に対する接着力が0.03N/25mm以上であることが好ましい。接着力が0.03N/25mm以上であれば、表面保護フィルムの粘着剤層2と被着体との間の気泡の噛み込みが生じ難く、写像性が向上する傾向がある。表面保護フィルムのアクリル板に対する接着力は、0.05N/25mm以上がより好ましく、0.07N/25mm以上がさらに好ましい。
表面保護フィルムのアクリル板に対する接着力の上限は特に限定されない。表面保護フィルムが工程材として用いられ、被着体からの再剥離性が求められる場合は、アクリル板に対する接着力は、10N/25mm以下が好ましく、5N/25mm以下がより好ましく、3N/25mm以下がさらに好ましい。再剥離性が必要とされる場合は、表面保護フィルムのアクリル板に対する接着力は1N/25mm以下が好ましい。
アクリル板に対する接着力は、表面保護フィルムをアクリル板に貼り合わせ、23℃の環境下に30分静置後に、引張速度30m/分で180°剥離試験を行った際の剥離力である。接着力が小さいほど、被着体からの表面保護フィルムの高速剥離が容易であり、剥離時の被着体への糊残りや、表面保護フィルムの破断が生じ難く、作業性に優れる。表面保護フィルム10の接着力は、主に粘着剤層2の特性に左右される。
<ヘイズ>
表面保護フィルムのヘイズは、2%以下が好ましく、1.5%以下がより好ましい。表面保護フィルムのヘイズが小さいことにより、表面保護フィルムを介して被着体を視認した際の視認性に優れる。
<総傷量>
表面保護フィルムの総傷量は、3000以下が好ましく、2500以下がより好ましく、2000以下がさらに好ましい。総傷量が小さいほど、表面保護フィルムを透過した光の輝度ムラが小さく、ギラツキが抑制される傾向がある。また、総傷量が小さいほど、写像性が向上する傾向がある。
総傷量は、表面保護フィルムをガラス板に貼り合わせた試料を、線速5m/分で移動させながら、面光源によりガラス板側から光を照射し、透過光をラインスキャンカメラ(キーエンス製「XG-HL04M」)により撮影し、得られた画像をキーエンス製の傷検査ツールにより解析することにより求められる。撮影時の光源と試料との距離は200mm、試料とラインスキャンカメラとの距離は210mmとする。解析時のセグメントサイズは4、傷レベルしきい値は3とする。
総傷量は、ラインスキャンカメラにより撮影された画像(グレースケール256階調)の明度の濃淡の差(傷レベル)がしきい値を超えたセグメントを「傷」としてカウントし、撮影領域内において「傷」とカウントされたセグメントの数である。傷レベルは、設定されたセグメントを移動方向に4つの小領域における明度の最大値と最小値の差である。4つの小領域の中の明度の最大値と最小値の差がしきい値を超えた場合に、当該4つの小領域からなるセグメントは「傷」としてカウントされる。
<写像性>
表面保護フィルムは、光学くし幅0.125mmにおける透過写像性が92.5%以上であることが好ましい。透過写像性は、表面保護フィルムをガラス板に貼り合わせた試料を用いて、JIS K7374(プラスチック-像鮮明度の求め方)に準じて測定される。透過写像性が高いほど、被着体から表面保護フィルムを透過した光のギラツキ感が少なく、視認性が向上する傾向がある。透過写像性が92.5%未満の場合は、表面保護フィルムが貼り合わせた被着体を、近距離(例えば200mm以内)から視認した際に、ギラツキが感じられ、視認性が低下する。透過写像性が小さい場合は、指紋認証等の被写体から近距離で行われる撮像に悪影響を及ぼす場合がある。透過光のギラツキ感を低減する観点から、表面保護フィルムの透過写像性は、93%以上が好ましく、94%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。透過写像性が95%以上であれば、被着体を至近距離から観察した場合でも、透過光のギラツキはほとんど感じられない。
[フィルム基材]
フィルム基材1としては、透明プラスチックフィルムが用いられる。フィルム基材1の全光線透過率は80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。フィルム基材1のヘイズは、1.5%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。フィルム基材の厚みは、例えば5~500μm程度である。被着体に対する保護性能と可撓性とを両立する観点から、フィルム基材1の厚みは10~300μmが好ましく、15~200μmがより好ましく、20~150μmがさらに好ましい。
フィルム基材を構成する樹脂材料としては、透明性、機械強度、および熱安定性に優れる樹脂材料が好ましい。樹脂材料の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、およびこれらの混合物が挙げられる。特にポリエステル系樹脂が好ましく、中でも低オリゴマポリエステル樹脂が好ましい。
フィルム基材には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、造核剤、充填剤、顔料、界面活性剤、帯電防止剤等が含まれていてもよい。フィルム基材の表面には、易接着層、易滑層、ブロッキング防止層、帯電防止層、反射防止層、オリゴマー防止層等が設けられていてもよい。
フィルム基材は、実質的に粒子を含まないことが好ましい。フィルム基材が粒子を含まないことにより、表面保護フィルムによる光散乱が生じ難く、表面形状の面内均一性が高められる。これに伴って、表面保護フィルムの総傷量が小さくなり、透過光写像性が向上する。フィルム基材が「実質的に粒子を含まない」とは、粒子がフィルムの表面形状に影響を及ぼさないことを意味する。なお、粒子が表面形状に影響を及ぼさない場合でも、フィルム基材の樹脂成分と粒子との界面での光散乱により、写像性が低下する場合がある。そのため、フィルム基材中の粒子の含有量は、100ppm以下が好ましく、50ppm以下がより好ましく、30ppm以下がさらに好ましく、10ppm以下が特に好ましい。最も好ましくは、フィルム基材の粒子含有量は0である。
粒子を実質的に含まないフィルム基材は、表面が平滑であり、滑り性が低いため、ブロッキングを生じたり、ロール・トゥー・ロールプロセスでの搬送不良や巻き不良を生じる場合がある。高平滑性に起因するブロッキングや搬送不良等の防止には、フィルム基材に滑り性の高い他のフィルムを貼り合わせる方法や、フィルム基材の表面に易滑層を設ける方法が挙げられる。フィルム基材の表面に設けられる易滑層には、微粒子が含まれていてもよい。易滑層が微粒子を含有する場合、微粒子の粒子径が小さいと、滑り性が不十分となる。一方、易滑層に含まれる微粒子の粒子径が過度に大きいと、可視光の散乱により、表面保護フィルムの総傷量が大きくなり透過光写像性が低下する場合がある。易滑層による可視光の散乱抑制と、滑り性付与とを両立する観点から、微粒子の数平均粒子径は、1~200nmが好ましく、3~150nmがより好ましく、5~100nmがさらに好ましい。
[粘着剤層]
粘着剤層2には、透明性の高い粘着剤が用いられる。粘着剤層2の全光線透過率は80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。粘着剤層2のヘイズは1%以下が好ましく、0.7%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。
粘着剤層2を構成する粘着剤の組成は特に限定されず、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系等のポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、接着性および光学的透明性に優れることから、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤、ウレタン系ポリマーをベースポリマーとするウレタン系接着剤、シリコーン系ポリマーをベースポリマーとするシリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。
<アクリル系粘着剤>
アクリル系粘着剤のアクリル系ベースポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルのモノマー単位を主骨格とするものが好適に用いられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が1~20である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好適に用いられる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソトリドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソテトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸アラルキル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して40重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましい。アクリル系ポリマーは、複数の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体であってもよい。構成モノマー単位の並びはランダムであっても、ブロックであってもよい。
アクリル系ポリマーは、共重合成分として、架橋可能な官能基を有するモノマー成分を含有することが好ましい。架橋可能な官能基を有するモノマーとしてはヒドロキシ基含有モノマーや、カルボキシ基含有モノマーが挙げられる。中でも、共重合成分として、ヒドロキシ基含有モノマーを含有することが好ましい。ヒロドキシ基やカルボキシ基は、後述の架橋剤との反応点となる。ベースポリマーに架橋構造が導入されることにより、粘着剤の凝集力が向上し、被着体に対する適度の接着力を示すとともに、被着体から表面保護フィルムの再剥離が容易となる傾向がある。
ヒドロキシ基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリルや(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)-メチルアクリレート等が挙げられる。カルボキシ基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、上記以外に、共重合モノマー成分として、酸無水物基含有モノマー、アクリル酸のカプロラクトン付加物、スルホン酸基含有モノマー、燐酸基含有モノマー等を用いることもできる。また、改質モノマーとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N-ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N-ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α-メチルスチレン、N-ビニルカプロラクタム等のビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール等のグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2-メトキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー等も使用することができる。
アクリル系ポリマー中の共重合モノマー成分の比率は特に制限されないが、例えば架橋点を導入する目的で共重合モノマー成分としてヒロドキシ基含有モノマーやカルボキシ基含有モノマーを用いる場合、ヒロドキシ基含有モノマーとカルボキシ基含有モノマーの含有量の合計は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量に対して、1~20%程度が好ましく、2~15%程度がより好ましい。
上記モノマー成分を、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等の各種公知の方法により重合することにより、アクリル系ポリマーが得られる。粘着剤の接着力、保持力等の特性のバランスや、コスト等の観点から、溶液重合法が好ましい。溶液重合の溶媒としては、酢酸エチル、トルエン等が用いられる。溶液濃度は通常20~80重量%程度である。重合開始剤としては、アゾ系、過酸化物系等の各種公知のものを使用できる。分子量を調整するために、連鎖移動剤が用いられていてもよい。反応温度は通常50~80℃程度、反応時間は通常1~8時間程度である。
アクリル系ポリマーの分子量は、粘着剤層2が所期の接着力を有するように適宜に調整されるが、例えば、ポリスチレン換算の重量平均分子量が5万~200万程度、好ましくは7万~180万程度、より好ましくは10万~150万程度、さらに好ましくは20万~100万程度である。なお、アクリル系ベースポリマーに架橋構造が導入される場合、架橋構造導入前のポリマーの分子量が上記範囲であることが好ましい。
粘着剤層2の接着力の調整等を目的として、ベースポリマーに架橋構造を導入してもよい。例えば、アクリル系ポリマーを重合後の溶液に架橋剤を添加し、必要に応じて加熱を行うことにより、架橋構造が導入される。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。中でも、アクリル系ポリマーのヒドロキシ基やカルボキシ基との反応性が高く、架橋構造の導入が容易であることから、イソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤が好ましい。これらの架橋剤は、ポリマー中に導入されたヒドロキシ基やカルボキシ基等の官能基と反応して架橋構造を形成する。
イソシアネート系架橋剤としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートが用いられる。イソシアネート系架橋剤としては、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート類;2,4-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類;トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(例えば、東ソー製「コロネートL」)、トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(例えば、東ソー製「コロネートHL」)、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物(例えば、三井化学製「タケネートD110N」)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(例えば、東ソー製「コロネートHX」)等のイソシアネート付加物等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が用いられる。エポキシ系架橋剤のエポキシ基はグリシジル基であってもよい。エポキシ系架橋剤としては、例えば、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o-フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール-S-ジグリシジルエーテル等が挙げられる。エポキシ系架橋剤として、ナガセケムテックス製の「デナコール」、三菱ガス化学製の「テトラッドX」「テトラッドC」等の市販品を用いてもよい。
重合後のアクリル系ポリマーに架橋剤を添加することにより、架橋構造が導入される。架橋剤の使用量は、ポリマーの組成や分子量、目的とする接着特性等に応じて適宜に調整すればよい。粘着剤に適度の凝集力を持たせ、被着体から保護フィルムを剥離する際の剥離力を適切な範囲に調整するためには、架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、1.5重量部以上が好ましく、2重量部以上がより好ましく、2.5重量部以上がさらに好ましい。被着体に対する適度の接着性を持たせるためには、架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらに好ましい。
<ウレタン系粘着剤>
ウレタン系粘着剤のウレタン系ベースポリマーとしては、ポリオールとポリイソシアネート化合物との反応物が用いられる。
(ポリオール)
ポリオールとしては、1分子中に2個のヒドロキシ基を有するポリオール(ジオール)、1分子中に3個のヒドロキシ基を有するポリオール(トリオール)、1分子中に4個のヒドロキシ基を有するポリオール(テトラオール)、1分子中に5個のヒドロキシ基を有するポリオール(ペンタオール)、1分子中に6個のヒドロキシ基を有するポリオール(ヘキサオール)等が挙げられる。
ウレタン系ベースポリマーのポリオール成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、カプロラクトンポリオール等の高分子ポリオールが好ましい。ポリオールの数平均分子量は、400~30000程度が好ましく、1000~25000程度がより好ましく、3000~20000程度がさらに好ましい。
ポリエステルポリオールは、末端に水酸基を有するポリエステルであり、カルボン酸当量に対してアルコール当量が過剰となるように多塩基酸と多価アルコールとを反応させることにより得られる。ポリエステルポリオールを構成する多塩基酸成分および多価アルコール成分としては、二塩基酸とジオールの組み合わせが好ましい。
二塩基酸成分としては、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;これらのジカルボン酸の酸無水物、低級アルコールエステル等が挙げられる。
ジオール成分としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、多価アルコールにアルキレンオキシドを開環付加重合することにより得られる。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。多価アルコールとしては、前述のジオールや、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、ジオール成分とホスゲンとを重縮合反応させて得られるポリカーボネートポリオール;ジオール成分と、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロビル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、エチルブチル炭酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、炭酸ジフェニル、炭酸ジベンジル等の炭酸ジエステル類とをエステル交換縮合させて得られるポリカーボネートポリオール;ポリオール成分を2種以上併用して得られる共重合ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとカルボキシ基含有化合物とをエステル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールと水酸基含有化合物とをエーテル化反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとエステル化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールと水酸基含有化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとジカルボン酸化合物との重縮合により得られるポリエステル系ポリカーボネートポリオール;上記各種ポリカーボネートポリオールとアルキレンオキシドとを共重合させて得られる共重合ポリエーテル系ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、ε-カプロラクトン、σ-バレーロラクトンなどの環状エステルモノマーの開環重合により得られるカプロラクトン系ポリエステルジオール等が挙げられる。
粘着剤の凝集力が向上し、被着体に対する適度の接着力を示すとともに、被着体からの再剥離性に優れることから、ウレタン系ベースポリマーのポリオール成分としてとして、トリオールを含むものが好ましい。高分子量のトリオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオールにアルキレンオキシドを開環付加重合したポリエーテルポリオールが好ましく用いられる。
ウレタン系ベースポリマーを構成するポリオール成分全体に対するトリオールの含有量は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。
ウレタン系ベースポリマーのポリオール成分として高分子量トリオールを用いる場合は、数平均分子量が7000~20000のトリオールと、数平均分子量が2000~6000のトリオールと、数平均分子量が400~1900のトリオールとを併用することが好ましく、数平均分子量が8000~15000のトリオールと、数平均分子量が2000~5000のトリオールと、数平均分子量が500~1800のトリオールとを併用することがより好ましく、数平均分子量が8000~12000のトリオールと、数平均分子量が2000~4000のトリオールと、数平均分子量が500~1500のトリオールとを併用することがさらに好ましい。分子量の異なる3種のトリオールを併用することにより、被着体に対する接着性と再剥離性とを両立可能なウレタン系粘着剤が得られやすい。
(ポリイソシアネート)
ウレタン系ベースポリマーの形成に用いられるポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、および芳香族ポリイソシアネートのいずれでもよい。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,3-シクロへキサンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソソアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、2,2’一ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-トルイジンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートとして、上記のポリイソシアネート化合物の誘導体を用いることもできる。ポリイソシアネート化合物の誘導体としては、ポリイソシアネートの2量体、ポリイソシアネートの3量体(イソシアヌレート)、ポリメリックMDI、トリメチロールプロパンとの付加体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、ウレア変性体等が挙げられる。ポリイソシアネートは、末端のイソシアネート基にオキシムやラクタム等の保護基が付加したものでもよい。保護基は加熱によりイソシアネート基から脱離するため、イソシアネート基とポリオールのヒドロキシ基が反応するようになる。
ポリイソシアネートとして、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを用いてもよい。ポリオールとポリイソシアネートとを、ポリイソシアネートが過剰となるように反応させることにより、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが得られる。
(他の成分)
上記のポリオールとポリイソシアネートとを混合することによりウレタン系ベースポリマーが得られる。ウレタン系粘着剤は、ポリオールおよびポリイソシアネート以外の反応性成分を含んでいてもよい。
例えば、ウレタン系粘着剤は、ポリオールおよびポリイソシアネートに加えて、共重合成分としての鎖長剤を含んでいてもよい。鎖長剤としては、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトラオール、1,4-ソルビタン、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の水酸基数が3個以上のポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、プロピレングリコール等のジオール;ジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロールペンタン酸等のジアルキロールアルカン酸、ジヒドロキシスクシン酸等の遊離カルボキシ基を有する化合物;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,4-ブタンジアミン、アミノエチルエタノールアミン等の脂肪族ジアミン;イソホロンジアミン、4,4′-ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン;キシリレンジアミン、トリレンジアミン等の芳香族ジアミン等が挙げられる。
ウレタン系粘着剤は脂肪酸エステルを含んでいてもよい。脂肪酸エステルとしては、分子量200~400程度のものが好ましく用いられる。脂肪酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、べへニン酸モノグリセライド、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸コレステリル、メタクリル酸ラウリル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸メチル、ステアリン酸メチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ペンタエリスリトールモノオレエート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソトリデシル、2-エチルヘキサン酸トリグリセライド、ラウリン酸ブチル、オレイン酸オクチル等が挙げられる。
ウレタン系粘着剤における脂肪酸エステルの配合割合は、例えば、ポリオール100重量部に対して、5~50重量%が好ましく、8%~40重量%がより好ましく、10~30重量%がさらに好ましい。
ウレタン系粘着剤は、ポリエーテル変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルを含んでいてもよい。変性シリコーンオイルとしては、側鎖型のポリエーテル変性シリコーンオイル、両末端型のポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの中でも、両末端型のポリエーテル変性シリコーンオイルが好ましい。
<シリコーン系粘着剤>
シリコーン系粘着剤のシリコーン系ベースポリマーとしては、過酸化物架橋型シリコーンや付加反応型シリコーン等が挙げられる。中でも、付加反応型シリコーンが好ましく、フェニル基含有オルガノポリシロキサンが特に好ましい。フェニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリエチルフェニルシロキサン等のポリアルキルフェニルシロキサンが挙げられる。付加反応型シリコーン系粘着剤組成物は、シリコーンゴムとシリコーンレジンとを含有することが好ましい。
(シリコーンゴム)
シリコーンゴムとしては、フェニル基含有オルガノポリシロキサンが好ましく、中でも、メチルフェニルシロキサンを主な構成単位とするオルガノポリシロキサンからなるシリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムにおけるオルガノポリシロキサンは、必要に応じて、ビニル基等の官能基を有していてもよい。オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、15万~150万が好ましく、28万~100万がより好ましく、50万~90万がさらに好ましい。
(シリコーンレジン)
シリコーンレジンとしては、例えば、構成単位「R-Si1/2」からなるM単位、構成単位「SiO」からなるQ単位、構成単位「R-SiO3/2」からなるT単位、および構成単位「R-SiO」からなるD単位から選択される少なくとも1種の単位を有する(共)重合体からなるオルガノポリシロキサンを含むものが挙げられる。なお、上記構成単位におけるRは炭化水素基またはヒドロキシ基である。炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等が挙げられる。シリコーンレジンにおける「M単位」の割合は、「Q単位、T単位およびD単位から選択された少なくとも1種の単位」の0.3~1.5倍が好ましく、0.5~1.3倍がより好ましい。
上記シリコーンレジンにおけるオルガノポリシロキサンは、必要に応じて、ビニル基等の官能基を有していてもよい。シリコーンレジンにおけるオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、1000~20000が好ましく、1500~10000がより好ましい。
シリコーン系粘着剤におけるシリコーンゴムとシリコーンレジンとの配合割合は、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンレジンが100~220重量部であることが好ましく、120~180重量部であることがより好ましい。
(架橋剤)
シリコーン系粘着剤において、シリコーンゴムとシリコーンレジンとは、混合状態でもよく、シリコーンゴムとシリコーンレジンとが反応して縮合物または部分縮合物を形成していてもよい。シリコーンゴム同士、シリコーンレジン同士、またはシリコーンゴムとシリコーンレジンは、架橋剤を介して結合していてもよい。架橋剤としては、シロキサン系架橋剤および過酸化物系架橋剤等が好ましい。
シロキサン系架橋剤としては、1分子中に2個以上のヒドロシラン(SiH)を含有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。シリコーンゴムやシリコーンレジンに含まれるビニル基とヒドロシランとのヒドロシリル化反応により架橋構造が導入される。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンにおいて、水素原子が結合しているケイ素原子には、水素原子以外に各種有機基が結合していてもよい。有機基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;フェニル基等のアリール基;およびハロゲン化アルキル基等が挙げられる。中でも、合成や取り扱いの観点から、アルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。ポリオルガノハイドロジェンシロキサンの骨格構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状が好ましい。
シリコーン系粘着剤組成物として、信越化学工業製の「X-40-3306」等の市販品を用いてもよい。
<粘着剤組成物>
粘着剤組成物は、ベースポリマー(またはその構成モノマー成分)、および必要に応じて架橋剤および溶媒を含有する。粘着剤組成物は、重合触媒、架橋触媒、シランカップリング剤、粘着性付与剤、可塑剤、軟化剤、劣化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤等の添加剤を、本発明の特性を損なわない範囲で含有していてもよい。
<粘着剤層の形成>
粘着剤組成物を、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコート等により、基材上に塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥除去することにより粘着剤層が形成される。乾燥方法としては、適宜、適切な方法が採用され得る。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃~200℃、より好ましくは50℃~180℃、さらに好ましくは70℃~170℃である。乾燥時間は、好ましくは5秒~20分、より好ましくは5秒~15分、さらに好ましくは10秒~10分、特に好ましくは10秒~5分である。
粘着剤組成物が架橋剤を含有する場合は、溶媒の乾燥と同時、または溶媒の乾燥後に、加熱またはエージングにより架橋を進行させることが好ましい。粘着剤組成物がベースポリマーの構成モノマー成分を含む場合には、加熱またはエージングにより重合を行うことが好ましい。加熱温度や加熱時間は、使用するモノマーや架橋剤の種類によって適宜設定され、通常、20℃~160℃の範囲で、1分から7日程度である。溶媒を乾燥除去するための加熱が、重合または架橋のための加熱を兼ねていてもよい。
被着体に対する接着力を高め、気泡の混入等に起因する写像性の低下を抑制する観点から、粘着剤層2の厚みは2μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。粘着剤層の厚みの上限は特に限定されない。透明性を維持する観点から、粘着剤層2の厚みは、150μm以下、100μm以下、75μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、25μm以下または20μm以下であり得る。表面保護フィルムに再剥離が要求される場合は、被着体からの再剥離を容易とする観点から、粘着剤層2の厚みは100μm以下が好ましい。
フィルム基材1上に粘着剤層2を積層することにより、表面保護フィルムが得られる。粘着剤層2は、フィルム基材1上に直接形成してもよく、他の基材上でシート状に形成された粘着剤層をフィルム基材1上に転写してもよい。粘着剤層2上にセパレータ5を付設することにより、セパレータ付き表面保護フィルムが得られる。粘着剤層の形成に用いた基材を、そのままセパレータ5としてもよい。
セパレータ5としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムが好ましく用いられる。セパレータの厚みは、通常3~200μm、好ましくは10~100μm程度、より好ましくは15~50μm程度である。セパレータ5の粘着剤層2との接触面には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系、もしくは脂肪酸アミド系等の離型剤、またはシリカ粉等による離型処理が施されていることが好ましい。
[表面保護フィルムの用途]
本発明の表面保護フィルムを各種の被着体に貼り合わせることにより、被着体表面への傷付きや衝撃による破損を防止できる。
本発明の表面保護フィルムは、ガラスやアクリル板等に対する接着性が良好であり、透明性が高く、かつ透過光の写像性が高いため、各種の光学部材の表面保護フィルムとして使用できる。光学部材としては、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、視野角拡大フィルム、視角制御フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、反射シート、透明導電フィルム、プリズムシート、導光板等の光学フィルム;液晶パネル、有機ELパネル等の画像表示パネル;画像表示パネルを組み込んだ画像表示装置;レンズ等が挙げられる。光学部品としての光学フィルムに表面保護フィルムを貼り合わせた状態でアセンブリを行い、画像表示パネルや画像表示装置を形成してもよい。
本発明の表面保護フィルムは透過光の写像性が高いため、光学検査の妨げとなり難い。そのため、表面保護フィルムを貼り合わせた状態で、輝度検査等の光学検査を正確に行うことが可能であり、光学検査の効率および確度の向上に寄与する。また、本発明の表面保護フィルムは、光散乱が小さく、透過光のギラツキが生じ難いため、液晶表示装置や有機EL表示装置等のディスプレイの表面保護フィルムとしても好適に用いられる。
以下に表面保護フィルムの作製例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
[実施例1]
<アクリルポリマーAの重合>
温度計、攪拌機、冷却器および窒素ガス導入管を備える反応容器内に、モノマー成分として、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)96.2重量部、およびヒドロキシエチルアクリレート(HEA)3.8重量部、ならびに重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を酢酸エチル150重量部とともに仕込み、23℃で緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換を行った。その後、液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリルポリマーAの溶液(濃度40重量%)を調製した。アクリルポリマーAの重量平均分子量は54万であった。
<粘着剤組成物の調製>
アクリルポリマーAの溶液に酢酸エチルを加えて濃度20重量%に希釈した。この溶液500重量部(固形分100重量部)に、ポリエーテル化合物(第一工業製薬製「アクアロンHS-10」)を酢酸エチルで10%に希釈した溶液1.5重量部(固形分0.15重量部)、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー製「コロネートHX」)5重量部、および架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)3重量部(固形分0.03重量部)を加えて攪拌し、アクリル系粘着剤溶液を調製した。
<表面保護フィルムの作製>
片面にナノ粒子含有易滑層を備える無粒子ポリエステルフィルム(東レ製「ルミラーU41」、厚み38μm)の易滑層非形成面に、上記のアクリル系粘着剤溶液を塗布し、130℃で2分間加熱して、厚さ10μmの粘着剤層を形成した。粘着剤層の表面に、セパレータ(片面がシリコーン離型処理された厚み25μmのポリエステルフィルム)の離型処理面を貼り合わせ、セパレータ付き表面保護フィルムを得た。
[実施例2]
<アクリルポリマーBの重合>
温度計、攪拌機、冷却器および窒素ガス導入管を備える反応容器内に、モノマー成分として、ブチルアクリレート95重量部、およびアクリル酸5重量部、ならびに重合開始剤としてAIBN0.2重量部を酢酸エチル186重量部とともに仕込み、23℃で緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換を行った。その後、液温を63℃付近に保って10時間重合反応を行い、アクリルポリマーBの溶液(濃度35重量%)を調製した。アクリルポリマーBの重量平均分子量は50万であった。
<粘着剤組成物の調製および表面保護フィルムの作製>
アクリルポリマーBの溶液に酢酸エチルを加えて濃度20重量%に希釈した。この溶液500重量部(固形分100重量部)に、架橋剤として4官能エポキシ系化合物(三菱ガス化学製「テトラッドC」)7重量部を加えて撹拌し、アクリル系粘着剤溶液を調製した。得られたアクリル系粘着剤溶液を用いて、実施例1と同様にしてセパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[実施例3]
ポリオールとして、ヒドロキシ基を3個有する数平均分子量10000のポリエーテルポリオール(旭硝子製「プレミノールS3011」)85重量部、ヒドロキシ基を3個有する数平均分子量3000のポリエーテルポリオール(三洋化成製「サンニックスGP3000」)13重量部、およびヒドロキシ基を3個有する数平均分子量1000のポリエーテルポリオール(三洋化成製「サンニックスGP1000」)2重量部;ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー製「コロネートHX」)13.3重量部;触媒として、ナーセム第2鉄(日本化学産業製)0.12重量部;ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF製「Irganox1010」)0.5重量部;脂肪酸エステルとして2-エチルヘキサン酸セチル(日清オイリオ製「サラコス816T」)5重量部;1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(フルオロメタンスルホニル)イミド(第一工業製薬製「AS110」)0.5重量部;両末端型のポリエーテル変性シリコーンオイル(KF-6004、信越化学工業株式会社製)0.025重量部;および希釈溶媒として酢酸エチル210重量部を混合して、ウレタン系粘着剤溶液を調製した。
得られたウレタン系粘着剤溶液を用いて、実施例1と同様にしてセパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[実施例4]
付加反応型シリコーン系粘着剤(信越化学工業製「X-40-3306」)100重量部、白金触媒(信越化学工業製「CAT-PL-50T」)0.2重量部、および溶剤としてトルエン100重量部を混合して、シリコーン系粘着剤溶液を調製した。
得られたシリコーン系粘着剤溶液を用いて、実施例1と同様にしてセパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[実施例5~7、比較例1~3]
実施例2におけるエポキシ系架橋剤(テトラッドC)の添加量、および粘着シートの厚みを表1に示すように変更した。それ以外は、実施例2と同様にして、セパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[実施例8、参考例9,10、比較例4、5]
実施例1において、無粒子ポリエステルフィルム(ルミラーU41)に代えて、表1に示すフィルム基材を用いた。それ以外は、実施例1と同様にして、セパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[比較例6]
実施例2におけるエポキシ系架橋剤(テトラッドC)の添加量、粘着シートの厚み、およびフィルム基材の種類を表1に示すように変更した。それ以外は、実施例2と同様にして、セパレータ付き表面保護フィルムを作製した。
[測定方法および評価方法]
<接着力>
表面保護フィルムを幅25mm、長さ100mmのサイズに切り出し、セパレータを剥離後に、アクリル板(三菱ケミカル製「アクリライト」、厚み:2mm、幅:70mm、長さ:100mm)に、圧力0.25MPa、送り速度0.3m/分でロール圧着した。この試料を、温度23℃、相対湿度50%の環境に30分間静置した後、同環境下で、剥離角度180°、引張速度30m/分でピール試験を行い、180°剥離力を測定した。
<ヘイズ>
表面保護フィルムからセパレータを剥離し、ヘイズメーター(日本電色工業製「NDH-5000」)により、表面保護フィルムのフィルム基材側から光を照射して、JIS K7136に準じてヘイズを測定した。
<総傷量>
表面保護フィルムを100mm×100mmのサイズに切り出し、セパレータを剥離後に、マイクロスライドガラス(松浪硝子工業製「マイクロスライドガラスS」、厚み:1.35mm、100mm×100mm)にハンドローラーで圧着した。この試料を、線速5m/分で一方向に移動させながら、面光源(光源:CCS製「LT-200SW」、照明アンプ:CCS製「PSB3-30024」、照明ケーブル:FCB-10-1,24SQ-ME7」)によりガラス板側から光を照射して、透過光を4096画素のラインスキャンカメラ(キーエンス製「XG-HL04M」)により撮影し、102.4mm×12.5mm領域の8ビット(256階調)グレースケールの撮影像を得た。ラインスキャンカメラのスキャンレートは送り方向の1ピクセルが25μmに対応するように調整した。撮影時の光源と試料との距離(表面保護フィルムの法線方向の距離)は200mmとした。試料とラインスキャンカメラとの距離は210mmとし、ラインスキャンカメラの水平方向の位置は、受光量が最大光量の半分(およそ120階調)となる位置に設置した。本測定では、ラインスキャンカメラの1画素が、試料の25μm×25μmの領域に対応していた。
得られた撮影像から、200×200ピクセルの領域(試料の5mm×5mmの領域に対応)を切り出し、キーエンス製の傷検査ツールにより、セグメントサイズ:4、傷レベルしきい値:3の条件で、傷検出を行い、解析領域内の総傷量を求めた。
<密着性および写像性>
表面保護フィルムを幅45mm、長さ50mmのサイズに切り出し、セパレータを剥離後に、水縁磨スライドガラス(松浪硝子工業製「S200200」、厚み:1.3mm、幅:45mm、長さ:50mm)にハンドローラーで圧着した。この試料を目視にて観察し、表面保護フィルムとガラス板の間の気泡の有無を、以下の基準に従って評価した。
A:気泡がほとんどみられない
B:局所的に気泡がみられる
C:全面に気泡がみられる
写像性測定器(スガ試験機社製「ICM-1」)により、JIS K7374に準じて、透過法により上記の試料の写像性を測定した。光学くしは0.125mmを使用した。
<視認性>
表面保護フィルムからセパレータを剥離し、有機ELディスプレイを備えるスマートフォン(サムスン電子製「Galaxy S8+」)の画面上に貼り合わせ、緑色の画像を表示させた状態で、150mm離れた位置から画面を目視して、ギラツキの有無を以下の基準により評価した。
A:ギラツキが全く感じられない
B:ギラツキが殆ど感じられない
C:ギラツキが感じられる
D:非常にギラツキが感じられる
各作製例の表面保護フィルムの構成(フィルム基材の種類、粘着剤の組成および厚み)、ならびに表面保護フィルムの評価結果を表1に示す。フィルム基材の詳細は下記の通りである。
U41:片面に易滑層が設けられた無粒子二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ製「ルミラーU41」、厚み38μm)
TA044:片面に易滑層が設けられた無粒子二軸延伸高複屈折ポリエステルフィルム(東洋紡製「コスモシャインTA044」、厚み80μm)
T101:粒子含有低ヘイズ二軸延伸ポリエステルフィルム(三菱ケミカル製「ダイアホイルT101-38」、厚み38μm)
T100:粒子含有二軸延伸ポリエステルフィルム(三菱ケミカル製「ダイアホイルT100-75S」、厚み75μm)
T100C:粒子含有二軸延伸ポリエステルフィルム(三菱ケミカル製「ダイアホイルT100C#38」、厚み38μm)
アクリル:特開2017-26939号の実施例に記載の「透明保護フィルム1A」と同様にして作成したイミド化MS樹脂からなる二軸延伸フィルム(厚み:40μm)
COP:環状オレフィンフィルム(日本ゼオン製「ゼオノアフィルムZF-16」、厚み40μm)
Figure 0007273895000001
実施例1~8の表面保護フィルムは、いずれも、アクリル板との密着性が良好であり、透過光の視認性も良好であった。実施例5と実施例6との対比から、粘着剤層の厚みが大きいほど、アクリル板に対する接着力が大きくなる傾向がみられた。また、実施例2と実施例5との対比、および実施例6と実施例7との対比から、粘着剤組成物に添加する架橋剤の量の増加に伴ってアクリル板に対する接着力が小さくなる傾向がみられた。
粘着剤層の厚みが小さい比較例1は被着体との接着性が低く、被着体との間に多数の気泡がみられた。また、比較例1では、透過光が著しくぎらついて視認され、視認性に劣っていた。比較例2では、比較例1よりも架橋剤の量を低減したことにより、接着力が上昇していたが、写像性が低く、透過光がぎらついて視認された。この結果から、接着性が高い場合でも、粘着剤層の厚みが小さい場合は、接着界面に微小な気泡が混入しやすく、視認性が低下することが分かる。比較例3では、比較例1よりも粘着剤層の厚みを大きくしたが、架橋剤の量が多いために粘着剤が硬く、被着体との接着性が不十分であった。
実施例1と同一の粘着剤を用い、フィルム基材の種類を変更した比較例4,5では、表面保護フィルムと被着体との接着性および密着性は良好であったが、写像性が低く、透過光がぎらついて視認された。比較例6では、粘着剤組成物への架橋剤の添加量を低下させ、接着力を大幅に上昇させたが、視認性の改善はみられなかった。比較例4~6における視認性の低下は、フィルム基材に含まれる粒子に起因するものと考えられる。
実施例1~8、参考例9,10、および比較例1~6では、表面保護フィルムの総傷量と透過写像性の間に高い相関が認められた。また、透過写像性が高いほど、透過光のギラツキが生じ難く、視認性が良好となる傾向がみられた。
以上の結果から、フィルム基材の種類、粘着剤の組成、および粘着剤層の厚み等を調整することにより、フィルム基材と粘着剤との積層体(表面保護フィルム)の総傷量を小さくすることができ、透過光写像性が高く、被着体からの透過光の視認性に優れる表面保護フィルムが得られることが分かる。
1 フィルム基材
2 粘着剤層
5 セパレータ
10 表面保護フィルム

Claims (4)

  1. フィルム基材と、前記フィルム基材の第一主面上に固着積層された粘着剤層とを備える表面保護フィルムであって、
    前記フィルム基材を構成する樹脂材料が、ポリエステル系樹脂であり、
    前記フィルム基材は、粒子の含有量が100ppm以下であり、かつ、易滑層を備え、
    ヘイズが2%以下であり、
    引張速度30m/分、剥離角度180°でのアクリル板に対する接着力が0.03~0.53N/25mmであり、
    5mm×5mmの検査領域から得られた200×200ピクセルの画像から算出される総傷量が3000以下である、表面保護フィルム。
  2. 前記粘着剤層の厚みが2μm以上である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記粘着剤層が、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、およびシリコーン系粘着剤からなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1または2に記載の表面保護フィルム。
  4. 光学部材の表面に、請求項1~3のいずれか1項に記載の表面保護フィルムが貼り合わせられている、保護フィルム付き光学部材。

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