JP7252704B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石 Download PDF

Info

Publication number
JP7252704B2
JP7252704B2 JP2017162627A JP2017162627A JP7252704B2 JP 7252704 B2 JP7252704 B2 JP 7252704B2 JP 2017162627 A JP2017162627 A JP 2017162627A JP 2017162627 A JP2017162627 A JP 2017162627A JP 7252704 B2 JP7252704 B2 JP 7252704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
unsaturated polyester
polyester resin
resin composition
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017162627A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019038953A (ja
Inventor
敬一 小田
忍 安宅
貴史 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Composite Co Ltd
Original Assignee
Japan Composite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Composite Co Ltd filed Critical Japan Composite Co Ltd
Priority to JP2017162627A priority Critical patent/JP7252704B2/ja
Publication of JP2019038953A publication Critical patent/JP2019038953A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7252704B2 publication Critical patent/JP7252704B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

本発明は、不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石に関し、詳しくは、不飽和ポリエステル樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂組成物を含む成形材料、成形材料の硬化物を含む成形品、および、成形材料の硬化物を含む人造大理石に関する。
従来、人造大理石などの成形品は、浴槽、キッチンカウンターの天板、キッチンカウンターのシンク、洗面台のカウンターなどの住宅設備用途として、幅広く用いられている。
通常、このような成形品は、樹脂組成物と、ガラス繊維などの強化繊維とを含む成形材料の硬化物から形成されている。
そして、このような成形材料には、成形品に透明性や深みを付与するために、水酸化アルミニウムを配合することが知られている。
このような成形材料として、例えば、不飽和ポリエステル樹脂と、水酸化アルミニウムと、ガラス繊維とを含むシート状成形材料が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
特開2001-115046号公報
しかるに、成形品の機械的強度を確保するために、繊維長の長いガラス繊維を使用したり、ガラス含有率を増やしたりした場合、水酸化アルミニウムを配合すると、成形品の平滑性が低下するという不具合がある。
また、成形品には、用途および目的によって、優れた煮沸性が要求される場合がある。
本発明の目的は、優れた平滑性および煮沸性を有する成形品を得るための不飽和ポリエステル樹脂組成物、その不飽和ポリエステル樹脂組成物を含む成形材料、その成形材料の硬化物を含む成形品、および、その成形材料の硬化物を含む人造大理石を提供することにある。
本発明[1]は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムとを含み、前記水酸化アルミニウムの平均粒子径が、1μm以上6μm以下であり、前記水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下である、不飽和ポリエステル樹脂組成物である。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物によれば、水酸化アルミニウムを含み、水酸化アルミニウムの平均粒子径が、1μm以上6μm以下であるので、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、平滑性に優れる。
また、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下であるので、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、煮沸性に優れる。
本発明[2]は、さらに、重合禁止剤を含み、前記重合禁止剤が、N-オキシル化合物を含む、上記[1]に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含んでいる。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物によれば、さらに、重合禁止剤を含み、重合禁止剤が、N-オキシル化合物を含むので、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、煮沸性に優れ、とりわけ、煮沸によって、色調が変化することを抑制できる。
本発明[3]は、前記不飽和ポリエステルは、多塩基酸と、多価アルコールとの重合生成物であり、前記多価アルコールは、水素化ビスフェノールAを含む、上記[1]または[2]に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含んでいる。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物によれば、多価アルコールは、水素化ビスフェノールAを含むので、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、光沢に優れ、かつ、煮沸性に優れる。
本発明[4]は、前記水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗に対する、酸化ナトリウムの含有量の値(酸化ナトリウムの含有量/前記水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗)が、0.0005質量%/μm以上0.1質量%/μm以下である、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含んでいる。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物によれば、水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗に対する、酸化ナトリウムの含有量の値(酸化ナトリウムの含有量/水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗)が、0.0005質量%/μm以上0.1質量%/μm以下であるので、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、平滑性に優れ、かつ、煮沸性に優れる。
本発明[5]は、上記[1]~[4]に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物と、強化繊維とを含み、前記強化繊維の長さが、10mm以上50mm以下である、成形材料を含んでいる。
この成形材料によれば、上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含むので、この成形材料を用いて得られる成形品は、平滑性および煮沸性に優れる。
また、強化繊維を含み、強化繊維の長さが、10mm以上50mm以下であるので、この成形材料を用いて得られる成形品は、強度(具体的には、曲げ強さ)に優れる。
本発明[6]は、上記[5]に記載の成形材料の硬化物を含む、成形品を含んでいる。
この成形品によれば、上記の成形材料の硬化物を含むので、平滑性および煮沸性に優れる。
本発明[7]は、上記[5]に記載の成形材料の硬化物を含む、人造大理石を含んでいる。
この人造大理石によれば、上記の成形材料の硬化物を含むので、平滑性および煮沸性に優れる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、水酸化アルミニウムを含み、水酸化アルミニウムの平均粒子径が、1μm以上6μm以下である。そのため、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、平滑性に優れる。
また、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、水酸化アルミニウムを含み、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下である。そのため、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品は、煮沸性に優れる。
本発明の成形材料は、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含むので、この成形材料を用いて得られる成形品は、平滑性および煮沸性に優れる。
本発明の成形品は、本発明の成形材料の硬化物を含むので、平滑性および煮沸性に優れる。
本発明の人造大理石は、本発明の成形材料の硬化物を含むので、平滑性および煮沸性に優れる。
図1は、表面平滑性の評価において、各評価基準における投影像のイメージを示したイメージ図であり、図1(a)は、評価基準が「◎」である場合のイメージ図を示し、図1(b)は、評価基準が「○」である場合のイメージ図を示し、図1(c)は、評価基準が「△」である場合のイメージ図を示し、図1(d)は、評価基準が「×」である場合のイメージ図を示す。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムとを含んでいる。
不飽和ポリエステルは、多塩基酸と、多価アルコールとの重合生成物である。
多塩基酸は、必須成分としての不飽和多塩基酸と、任意成分としての飽和多塩基酸とを含む。
不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アニコット酸、ジヒドロムコン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、例えば、これらの酸のハロゲン化物、例えば、これらの酸のアルキルエステルなどが挙げられる。
また、不飽和多塩基酸には、上記の脂肪族不飽和二塩基酸から誘導される酸無水物、例えば、無水マレイン酸などが含まれる。
不飽和多塩基酸としては、好ましくは、無水マレイン酸、フマル酸が挙げられる。
飽和多塩基酸としては、例えば、脂肪族飽和多塩基酸、脂環族飽和多塩基酸、芳香族飽和多塩基酸(エチレン性不飽和二重結合不含芳香族多塩基酸)、これらの酸のハロゲン化物、例えば、これらの酸のアルキルエステルなどが挙げられる。
脂肪族飽和多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2-ジメチルコハク酸、2,3-ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、グルタル酸、2-メチルグルタル酸、3-メチルグルタル酸、2,2-ジメチルグルタル酸、3,3-ジメチルコハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸など脂肪族飽和二塩基酸などが挙げられる。
また、脂肪族飽和多塩基酸には、上記の脂肪族飽和二塩基酸から誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸などが含まれる。
脂環族飽和多塩基酸としては、例えば、ヘット酸、1,2-ヘキサヒドロフタル酸、1,1-シクロブタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸(cis-またはtrans-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸もしくはその混合物)、ダイマー酸などの脂環族飽和二塩基酸が挙げられる。
芳香族飽和多塩基酸としては、例えば、フタル酸(オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸)、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族飽和二塩基酸が挙げられる。
また、芳香族飽和多塩基酸には、上記の芳香族飽和二塩基酸から誘導される酸無水物、例えば、無水フタル酸などが含まれる。
飽和多塩基酸としては、好ましくは、芳香族飽和多塩基酸が挙げられ、より好ましくは、芳香族飽和二塩基酸、さらに好ましくは、フタル酸、とりわけ好ましくは、イソフタル酸が挙げられる。
多塩基酸は、単独使用または2種以上併用でき、好ましくは、不飽和多塩基酸および飽和多塩基酸を併用し、より好ましくは、無水マレイン酸およびイソフタル酸を併用する。
不飽和多塩基酸および飽和多塩基酸を併用した場合において、多塩基酸100モル部に対して、不飽和多塩基酸の配合割合は、例えば、70モル部以上、好ましくは、85モル部以上であり、飽和多塩基酸の配合割合は、例えば、30モル部以下、好ましくは、15モル部以下である。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2-または1,3-プロパンジオールもしくはその混合物)、ブチレングリコール(1,2-または1,3-または1,4-ブチレングリコールもしくはその混合物)、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2,2-トリメチルペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタンなどのアルカンジオール、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのエーテルジオールなどの脂肪族ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール(1,2-または1,3-または1,4-シクロヘキサンジオールもしくはその混合物)、シクロヘキサンジメタノール(1,2-または1,3-または1,4-シクロヘキサンジメタノールもしくはその混合物)、シクロヘキサンジエタノール(1,2-または1,3-または1,4-シクロヘキサンジエタノールもしくはその混合物)、水素化ビスフェノールAなどの脂環族ジオール、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物などの芳香族ジオールなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリイソプロパノールアミンなどの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコールなどが挙げられ、好ましくは、2価アルコール、より好ましくは、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、さらに好ましくは、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA、とりわけ好ましくは、プロピレングリコール、水素化ビスフェノールAが挙げられる。
つまり、多価アルコールは、好ましくは、水素化ビスフェノールAを含む。
多価アルコールが、水素化ビスフェノールAを含めば、不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品(後述)は、光沢に優れ、かつ、煮沸性に優れる。
多価アルコールは、単独使用または2種以上併用でき、好ましくは、脂肪族ジオール(アルカンジオール)および脂環族ジオールを併用し、より好ましくは、プロピレングリコールおよび水素化ビスフェノールAを併用する。
不飽和ポリエステルは、多塩基酸と、多価アルコールと重縮合(縮合重合)することにより得られる。
多塩基酸と、多価アルコールとを重縮合(縮合重合)させるには、多価アルコールに対する多塩基酸のモル比(多塩基酸/多価アルコール)が、例えば、0.9以上、好ましくは、0.95以上、また、例えば、1.2以下、好ましくは、1.1以下になるように、配合し、常圧、窒素雰囲気下で撹拌する。
反応温度としては、例えば、150℃以上、好ましくは、190℃以上であり、また、例えば、250℃以下、好ましくは、230℃以下ある。
反応時間としては、例えば、8時間以上、また、例えば、30時間以下である。
なお、上記の反応において、必要に応じて、公知の溶剤および公知の触媒を配合することもできる。
これにより、不飽和ポリエステルが得られる。
不飽和ポリエステルの酸価(測定方法:JIS K6901(2008年)に準拠)は、例えば、20mgKOH/g以上であり、40mgKOH/g未満である。
不飽和ポリエステルの重量平均分子量は、例えば、6000以上、好ましくは、8000以上であり、また、例えば、25000以下、好ましくは、20000以下である。
なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の重量平均分子量であり、不飽和ポリエステルをGPC測定することにより求めることができる。
重合性単量体は、不飽和ポリエステルを溶解するための溶剤であり、かつ、不飽和ポリエステル樹脂(後述)の硬化時には、不飽和ポリエステルと架橋可能な架橋性単量体(反応性希釈剤)であって、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、α-エチルスチレン、ビニルトルエン、t-ブチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル)、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例えば、(メタ)アクリル酸アリルなどの(メタ)アクリル酸アリルエステル、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチルなどの環構造含有(メタ)アクリル酸エステル、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステルおよびこれらのクロライド塩、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデカフルオロデシルなどの(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、例えば、グリセリンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルなどのアリル系モノマーなどが挙げられ、好ましくは、スチレン系モノマー、より好ましくは、スチレンが挙げられる。なお、(メタ)アクリルは、メタクリルおよび/またはアクリルと同義である。
重合性単量体は、単独使用または2種以上併用できる。
架橋ポリスチレンは、不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品(後述)を得る場合に、成形品(後述)の硬化収縮および熱収縮を抑制するために配合される。
また、架橋ポリスチレンは、スチレン単量体を単独で、または、スチレン単量体と、スチレン単量体と共重合可能な重合性単量体(以下、共重合性単量体とする。)とを、架橋剤の存在下で重合させることにより得られる3次元の網目構造を有する架橋重合体である。
共重合性単量体としては、例えば、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリドアミドなどが挙げられる。
共重合性単量体は、単独使用または2種以上併用できる。
架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエンなどのジビニルベンゼン誘導体、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどアルキレンジメタクリレート、例えば、ジアリルフタレートなどが挙げられる。
架橋剤は、単独使用または2種以上併用できる。
架橋ポリスチレンが、スチレン単量体と共重合性単量体とを重合させることにより得られる場合には、スチレン単量体の含有割合は、スチレン単量体と共重合性単量体との総量100質量%に対して、好ましくは、50質量%以上である。
架橋ポリスチレンの平均粒子径は、例えば、10μm以上、好ましくは、15μm以上であり、また、例えば、60μm以下、好ましくは、40μm以下である。
また、架橋ポリスチレンは、市販品を用いることができ、具体的には、SGP-70C(平均粒子径:20μm)、SGP-150C(平均粒子径:55μm)(以上綜研化学社製)などが挙げられる。
架橋ポリスチレンは、単独使用または2種以上併用できる。
水酸化アルミニウムは、不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品(後述)に透明性や深みを付与するために配合される。
水酸化アルミニウムの平均粒子径は、1μm以上であり、また、6μm以下、好ましくは、5μm以下、より好ましくは、4μm以下である。
水酸化アルミニウムの平均粒子径が、上記下限以上および上記上限以下であれば、平滑性に優れた成形品(後述)を得ることができる。
一方、水酸化アルミニウムの平均粒子径が、上記下限未満であれば、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が高くなり、不飽和ポリエステル樹脂組成物と強化繊維(後述)とが、十分に含浸せず、成形材料(後述)が得られない場合がある。
また、水酸化アルミニウムの平均粒子径が、上記上限を超過すれば、得られた成形品(後述)の平滑性が低下する。
なお、水酸化アルミニウムの平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置により粒子径分布曲線を作成し、50質量%相当粒子径を算出することにより求めることができる。
また、このような水酸化アルミニウムは、不純物として、酸化ナトリウムを含んでいる。
詳しくは、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量は、0.1質量%以下、好ましくは、0.06質量%以下、より好ましくは、0.04質量%以下、さらに好ましくは、0.03質量%以下、とりわけ好ましくは、0.02質量%以下である。
水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、上記上限以下であれば、煮沸性に優れた成形品(後述)を得ることができる。
一方、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、上記上限を超過すれば、成形品(後述)の煮沸性が低下する。
なお、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量は、水酸化アルミニウムを硫酸に融解後、フレーム光度測定法により、ナトリウム含有量を測定し、得られたナトリウム含有量を酸化ナトリウム含有量に換算することにより求めることができる。
すなわち、水酸化アルミニウムの平均粒子径および水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量のそれぞれが、ともに上記した範囲内であれば、平滑性および煮沸性に優れた成形品(後述)を得ることができる。
換言すれば、水酸化アルミニウムの平均粒子径および水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量のそれぞれが、ともに上記した範囲内であれば、水酸化アルミニウムの表面積当たりの酸化ナトリウムの含有量を特定の範囲に調整することができる。
詳しくは、水酸化アルミニウムの表面積当たりの酸化ナトリウムの含有量を見積もる値としての水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗に対する、酸化ナトリウムの含有量の値(酸化ナトリウムの含有量/水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗)は、例えば、0.0005質量%/μm以上、好ましくは、0.0010質量%/μm以上、より好ましくは、0.0025質量%/μm以上であり、また、例えば、0.1質量%/μm以下、好ましくは、0.05質量%/μm以下、より好ましくは、0.02質量%/μm以下、さらに好ましくは、0.01質量%/μm以下、とりわけ好ましくは、0.005質量%/μm以下、最も好ましくは、0.004質量%/μm以下である。
水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗に対する、酸化ナトリウムの含有量の値(酸化ナトリウムの含有量/水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗)が、上記下限以上および上記上限以下であれば、平滑性および煮沸性に優れた成形品(後述)を得ることができる。
水酸化アルミニウムは、単独使用または平均粒子径が異なる水酸化アルミニウム、および、酸化ナトリウムの含有量が異なる水酸化アルミニウムを2種以上併用できる。
そして、不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムとを配合することにより得ることができる。
不飽和ポリエステルの配合割合は、不飽和ポリエステルと重合性単量体と架橋ポリスチレンとの総量(以下、樹脂成分)に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下である。
重合性単量体の配合割合は、樹脂成分に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、35質量部%以上であり、また、例えば、60質量部%以下である。
また、重合性単量体の配合割合は、不飽和ポリエステル100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、70質量部以上であり、また、例えば、200質量部以下である。
架橋ポリスチレンの配合割合は、樹脂成分に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、20質量%以下である。
水酸化アルミニウムの配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、100質量部以上、好ましくは、130質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、250質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下である。
これにより、不飽和ポリエステル樹脂組成物が得られる。
また、不飽和ポリエステル樹脂組成物には、必要により、重合禁止剤、硬化剤、離型剤、着色剤、増粘剤、柄材などの添加剤を配合することができる。これら添加剤は、単独使用または2種以上併用できる。
重合禁止剤は、可使時間、硬化反応を調整するために配合され、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t-ブチルハイドロキノンなどのハイドロキノン化合物、例えば、p-ベンゾキノン、メチル-p-ベンゾキノンなどのベンゾキノン化合物、例えば、t-ブチルカテコールなどのカテコール化合物、例えば、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、4-メトキシフェノールなどのフェノール化合物、例えば、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オール、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラピペリジン-1-オキシル、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル-アセテート、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル-2-エチルヘキサノエート、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル-ステアレート、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル-4-t-ブチルベンゾエート、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)コハク酸エステル、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジピン酸エステル、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)n-ブチルマロン酸エステル、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)フタレート、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)イソフタレート、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)テレフタレート、ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサヒドロテレフタレート、N,N’-ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジパミド、N-ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カプロラクタム、N-ビス(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ドデシルサクシンイミド、2,4,6-トリス-[N-ブチル-N-(1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-s-トリアジン、1-オキシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オンなどのN-オキシル化合物が挙げられ、好ましくは、ハイドロキノン化合物、ベンゾキノン化合物、N-オキシル化合物、より好ましくは、ハイドロキノン、t-ブチルハイドロキノン、p-ベンゾキノン、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラピペリジン-1-オキシル、さらに好ましくは、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラピペリジン-1-オキシルが挙げられる。
つまり、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂組成物は、N-オキシル化合物を含む。
不飽和ポリエステル樹脂組成物が、N-オキシル化合物を含めば、不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品(後述)は、煮沸性に優れ、とりわけ、煮沸によって、色調が変化することを抑制できる。
重合禁止剤の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上であり、また、例えば、0.1質量部以下である。
重合禁止剤は、単独使用または2種以上併用できる。
硬化剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-アミルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキシアセテートなどのパーオキサイドが挙げられ、好ましくは、パーオキシイソプロピルモノカーボネートであるt-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-アミルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネートなどが挙げられる。
硬化剤の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、0.8質量部以上、より好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、3質量部以下である。
硬化剤は、単独使用または2種以上併用できる。
離型剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、例えば、パラフィン、液体ワックス、フッ素ポリマー、シリコン系ポリマーなどが挙げられ、好ましくは、脂肪酸金属塩、より好ましくは、ステアリン酸亜鉛が挙げられる。
離型剤の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下である。
離型剤は、単独使用または2種以上併用できる。
着色剤としては、特に制限されず、例えば、酸化チタン、ポリエステルトナー(酸化チタン含有ポリエステル着色剤)、カーボンブラックなどが挙げられ、好ましくは、ポリエステルトナーが挙げられる。
着色剤の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上であり、また、例えば、20質量部以下である。
着色剤は、単独使用または2種以上併用できる。
増粘剤は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を加熱圧縮成形に適した粘度まで増粘させるために配合され、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂組成物を強化繊維(後述)に含浸させる前(好ましくは、直前)に配合され、例えば、酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属酸化物、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられ、好ましくは、アルカリ土類金属酸化物、より好ましくは、酸化マグネシウムが挙げられる。
増粘剤の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、0.8質量部以上、より好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、3質量部以下である。
増粘剤は、単独使用または2種以上併用できる。
柄材は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて得られる成形品(後述)の意匠性を向上させるために配合され、とりわけ、成形品が人造大理石である場合には、鱗片状の柄材などが挙げられる。
柄材の寸法は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、柄材は、市販品を用いることができ、具体的には、マイクログラス メタシャインシリーズ(日本板硝子社製)などが挙げられる。
柄材の配合割合は、樹脂成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.3質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下、好ましくは、3質量部以下である。
柄材は、単独使用または2種以上併用できる。
また、不飽和ポリエステル樹脂組成物には、必要により、例えば、充填材、難燃剤、抗菌剤、親水剤、光触媒、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、粘度低下剤、分離防止剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、潤滑分散剤、チクソ付与剤、チクソ安定剤、重合促進剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で、配合することができる。これら添加剤は、単独使用または2種以上併用できる。
なお、上記した説明では、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムと、必要により配合される添加剤とを配合し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得たが、まず、不飽和ポリエステルを重合性単量体に溶解させることにより、不飽和ポリエステル樹脂を調製し、その後、得られた不飽和ポリエステル樹脂と、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムと、必要により配合される添加剤とを配合することもできる。
不飽和ポリエステル樹脂の調製においては、不飽和ポリエステルおよび重合性単量体を配合するとともに、必要により、適宜、上記の添加剤(例えば、重合禁止剤)を配合することもできる。
不飽和ポリエステル樹脂の調製においては、重合性単量体の配合割合は、不飽和ポリエステル100質量部に対して、例えば、35質量部以上であり、また、例えば、150質量部以下であり、重合禁止剤の配合割合は、不飽和ポリエステル100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上、好ましくは、0.005質量部以上であり、また、例えば、0.1質量部以下、好ましくは、0.5質量部以下である。
そして、このような不飽和ポリエステル樹脂組成物に、ガラス繊維などの公知の強化繊維を配合させることにより、成形材料を調製できる。そして、このような成形材料から、公知の方法により、成形品(例えば、人造大理石)を得ることができる。
強化繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維などの無機繊維、例えば、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、フッ素樹脂系繊維、フェノール系繊維などの有機繊維、例えば、麻、ケナフなどの天然繊維などが挙げられ、好ましくは、無機繊維、より好ましくは、ガラス繊維が挙げられる。
これらの強化繊維の形状は、例えば、ロービングクロスなどのクロス状、チョップドストランドマット、プリフォーマブルマット、コンティニュアンスストランドマット、サーフェーシングマットなどのマット状、ストランド状、ロービング状、不織布状、ペーパー状などが挙げられ、好ましくは、ロービング状が挙げられる。
これらの強化繊維のうち、好ましくは、ガラス繊維が挙げられ、より具体的には、ガラスロービングが好ましく、さらに具体的には、ガラスロービングを所定の長さに切断したガラスチョップが好ましい。
強化繊維の長さは、特に制限されず、例えば、1.5mm以上であるが、上記した不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて、成形材料を調製する場合には、強化繊維が長くても、平滑性を確保することができるため、強度を向上させる観点から、好ましくは、5mm以上、より好ましくは、10mm以上、さらに好ましくは、13mm以上、とりわけ好ましくは、最も好ましくは、15mm以上、さらには、17mm以上、さらには、20mm以上であり、また、例えば、50mm以下、より好ましくは、40mm以下、さらに好ましくは、30mm以下である。
強化繊維の長さが、上記上限以下および上記下限以上であれば、成形材料を用いて得られる成形品は、強度(具体的には、曲げ強さ)に優れる。
そして、成形材料は、強化繊維に不飽和ポリエステル樹脂組成物を含浸させることより例えば、シート状の成形材料として得られる。
強化繊維の配合割合(例えば、強化繊維がガラス繊維である場合には、以下、ガラス含有率とする。)は、不飽和ポリエステル樹脂組成物および強化繊維の総量に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。
成形材料を調製する方法としては、公知の方法が挙げられ、例えば、SMC(シートモールディングコンパウンド)、TMC(シックモールディングコンパウンド)、BMC(バルクモールディングコンパウンド)などが挙げられ、好ましくは、成形品の強度を向上させる観点から、長い強化繊維(例えば、5mm以上)を配合した成形材料を調製する方法に適したSMC、TMCが挙げられる。
これにより、上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物と強化繊維とを含む成形材料が得られる。
この成形材料は、上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物を含むので、この成形材料を用いて得られる成形品は、平滑性および煮沸性に優れる。とりわけ、成形材料が、長い強化繊維(例えば、5mm以上)を含む場合には、この成形材料を用いて得られる成形品は、平滑性および煮沸性に優れるとともに、強度にも優れる。
次いで、このような成形材料を、加熱圧縮成形(後述)できるように、増粘させるため、好ましくは、例えば、20℃以上50℃以下、8時間以上120時間以下で熟成する。
これにより、成形材料が、例えば、シート状に保形される。
そして、成形品は、成形材料を、公知の方法により、加熱圧縮成形することにより得られる。
加熱圧縮成形の条件は、目的および用途に応じて、適宜設定され、具体的には、成形温度は、例えば、100℃以上、また、例えば、200℃以下であり、また、成形圧力は、例えば、0.1MPa以上、好ましくは、1MPa以上、より好ましくは、5MPa以上であり、また、例えば、20MPa以下、好ましくは、15MPa以下である。
これにより、成形材料が硬化するとともに、成形材料が成形される。
これにより、成形品が得られる。
成形品としては、好ましくは、柄材を配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物を含む成形材料から成形された人造大理石が挙げられる。
この成形品(好ましくは、人造大理石)は、上記の成形材料の硬化物を含むため、平滑性および煮沸性に優れる。
このような成形品(好ましくは、人造大理石)は、浴槽、キッチンカウンターの天板、キッチンカウンターのシンク、洗面台のカウンターなどの住宅設備用途において、幅広く用いられる。
以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。また、以下の記載において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。
1.不飽和ポリエステル樹脂の調製
合成例1
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器および攪拌機を備えたフラスコに、イソフタル酸1.0モル、プロピレングリコール8.0モル、水素化ビスフェノールA2.5モルを仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら200℃~210℃で重縮合反応させるとともに、反応生成物の酸価を測定した。なお、酸価の測定方法は、JIS K6901(2008年)に準拠した。その後、反応生成物の酸価が20mgKOH/gになった時点で150℃まで冷却し、無水マレイン酸9.0モルを仕込み、再び210℃~220℃で反応させ、酸価24.5mgKOH/gの不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル100質量部に対し、重合禁止剤としてハイドロキノンを0.01質量部、スチレンを66.7質量部添加し、これらを均一に混合して、不飽和ポリエステル樹脂Aを得た。
合成例2
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器および攪拌機を備えたフラスコに、イソフタル酸3.0モル、プロピレングリコール3.5モル、ネオペンチルグリコール7.0モルを仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら200℃~210℃で重縮合反応させた。その後、反応生成物の酸価が15mgKOH/gになった時点で150℃まで冷却し、無水マレイン酸7.0モルを仕込み、再び210℃~220℃で反応させ、酸価26.4mgKOH/gの不飽和ポリエステルを得た。得られた不飽和ポリエステル100質量部に対し、重合禁止剤としてハイドロキノンを0.01質量部、スチレンを66.7質量部添加し、これらを均一混合して、不飽和ポリエステル樹脂Bを得た。
2.不飽和ポリエステル樹脂組成物および成形材料の調製
実施例1
不飽和ポリエステル樹脂A 70質量部(すなわち、不飽和ポリエステル42質量部、スチレン28質量部)、スチレン18質量部(すなわち、スチレンの総量46質量部)、架橋ポリスチレン(綜研化学社製、SGP-70C)12質量部、重合禁止剤として、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラピペリジン-1-オキシル(N-オキシル化合物)0.05質量部、硬化剤として、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート1.0質量部、離型剤として、ステアリン酸亜鉛5質量部、着色剤として、ポリエステルトナー5質量部、水酸化アルミニウム(平均粒子径4μm、酸化ナトリウム含有量0.04質量%)、鱗片状の柄材(平均粒子径150μm、シルバー色)0.5質量部を混合して、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物に、増粘剤として、酸化マグネシウム1.0質量部を添加後、強化繊維として、ガラスロービングを連続的に25mmに切断したガラスチョップをガラス含有率が25質量%となるように添加して、公知のSMC含浸機で成形材料(SMC)を得た後、40℃で48時間熟成させ、成形材料が加熱圧縮成形可能な状態になるまで増粘させた。
実施例2~12、比較例1~6
配合処方を、表1の記載に従って変更した以外は、実施例1と同様に処理して、成形品を得た。
なお、実施例10および実施例11では、公知のTMC含浸機で成形材料(TMC)を得た。
また、比較例4は、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が高くなり、不飽和ポリエステル樹脂組成物とガラスチョップとが、十分に含浸しなかったため、成形材料が得られなかった。
また、比較例5は、公知のBMC混練機で成形材料(BMC)を得た。
3.評価
(硬化収縮率)
成形材料を、300mm×300mm平板金板を用いて、加熱圧縮成型して、厚み4mmの平板状の成形品を得た。
成形は、金型温度が製品面、裏面とも140℃、成形圧力10MPa、金型内保持時間420秒の条件で実施した。その後、成形品を金型から脱型し、直ちに鉄板の間に挟んで冷却した。その後、成形品を25℃で24時間放置し、25℃における成形品の4辺の寸法を測定し、上記の平板金型の寸法との比率により収縮率を測定した。その結果を表1に示す。
(曲げ強さ、曲げ弾性率)
硬化収縮率測定用に成形した成形品から、試験片(長さ80mm、幅10mm)を切り出し、JIS K6911(1995年)に準拠し、曲げ強さ、曲げ弾性率を測定した。その結果を表1に示す。
(アイゾット衝撃試験)
硬化収縮率測定用に成形した成形品から、試験片(長さ65mm、幅10mm)を切り出し、アイゾット衝撃試験をJIS K7062(1992年)に準拠して実施した。試験はフラットワイズ、ノッチなしの条件で実施した。その結果を表1に示す。
(平滑性)
成形材料を、300×300mm平板金型を用いて加熱圧縮成形して、厚み4mmの平板状の成形品を成形した。成形は、金型温度が、製品面145℃、裏面130℃、成形圧力10MPa、金型内保持時間420秒の条件で実施した。得られた平板状の成形品の表面に、その表面の上方1.5mのから直管蛍光灯2本を投影し、投影像の目視観察により、成形品の表面平滑性を評価した。
表面平滑性に関して次の基準で優劣を評価した。その結果を表1に示す。
評価基準:
◎:投影像に「うねり」がほとんどなく、直線性、平行性が高い。
○:投影像の直線性、平行性は高いが、わずかに「うねり」が認められる。
△:投影像に「うねり」、歪が認められる。
×:投影像に大きな「うねり」が認められ、歪が大きい。
なお、表面平滑性の評価において、各評価基準における投影像のイメージを示したイメージ図を図1に示す。図1(a)は、評価基準が「◎」である場合のイメージ図を示し、図1(b)は、評価基準が「○」である場合のイメージ図を示し、図1(c)は、評価基準が「△」である場合のイメージ図を示し、図1(d)は、評価基準が「×」である場合のイメージ図を示す。
(光沢(鏡面光沢度))
表面平滑性測定用に成形した成形品の製品面の鏡面光沢度をJIS Z8741(1997年)に準拠し、入射角60度、受光角60度の条件で測定した。その結果を表1に示す。
(光線透過率)
表面平滑性測定用に成形した成形品の光線透過率を日本電色株式会社製ヘーズメータNDH 5000を使用して測定した。その結果を表1に示す。
(柄材意匠発現性)
表面平滑性測定用に成形した成形品の製品面を約400mm離れた位置で目視で観察し、鱗片状柄材(シルバー色)の見え方を目視で評価した。柄材意匠発現性に関して次の基準で優劣を評価した。その結果を表1に示す。
評価基準:
○:成形品表面および内部の柄材が見える
△:成形品表面のみの柄材が見え、見える柄材の数も少ない
×:柄材がほとんど見えない
(煮沸性)
表面平滑性測定用に成形した成形品より切り出した150mm角の試験片を、90℃に保った湯浴中に浸漬し、100時間毎に製品面のブリスター(膨れ)を目視観察することにより、ブリスター発生までの時間を測定した。そして、500時間浸漬後、製品面の色調を測定し、浸漬前の色調と比較により色差(ΔE)を算出した。色調の測定には、日本電色株式会社製分光色差計SE 6000を使用した。その結果を表1に示す。
Figure 0007252704000001
4.考察
平均粒子径が、1μm以上6μm以下である水酸化アルミニウムを用いた実施例1~12は、平均粒子径が8μmである比較例1、および、平均粒子径が25μmである比較例3に比べて、平滑性に優れることがわかる。
水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下である水酸化アルミニウムを用いた実施例1~12は、0.17質量%である比較例1、および、0.15質量%である比較例2に比べて、煮沸性に優れることがわかる。
このことから、水酸化アルミニウムの平均粒子径が、1μm以上6μm以下であり、水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下であれば、平滑性および煮沸性の両方に優れることがわかる。

Claims (6)

  1. 不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、架橋ポリスチレンと、水酸化アルミニウムとを含み、
    前記水酸化アルミニウムの平均粒子径が、1μm以上6μm以下であり、
    前記水酸化アルミニウム中の酸化ナトリウムの含有量が、0.1質量%以下であり、
    前記水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗に対する、酸化ナトリウムの含有量の値(酸化ナトリウムの含有量/前記水酸化アルミニウムの平均粒子径の2乗)が、0.0005質量%/μm2以上0.1質量%/μm2以下であることを特徴とする、不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. さらに、重合禁止剤を含み、
    前記重合禁止剤が、N-オキシル化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  3. 前記不飽和ポリエステルは、多塩基酸と、多価アルコールとの重合生成物であり、
    前記多価アルコールは、水素化ビスフェノールAを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物と、強化繊維とを含み、
    前記強化繊維の長さが、10mm以上50mm以下であることを特徴とする、成形材料。
  5. 請求項4に記載の成形材料の硬化物を含むことを特徴とする、成形品。
  6. 請求項4に記載の成形材料の硬化物を含むことを特徴とする、人造大理石。
JP2017162627A 2017-08-25 2017-08-25 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石 Active JP7252704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162627A JP7252704B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017162627A JP7252704B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019038953A JP2019038953A (ja) 2019-03-14
JP7252704B2 true JP7252704B2 (ja) 2023-04-05

Family

ID=65727547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017162627A Active JP7252704B2 (ja) 2017-08-25 2017-08-25 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7252704B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6919774B2 (ja) * 2019-06-25 2021-08-18 Dic株式会社 成形材料、成形品及び人造大理石
JP2021102705A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 Dic株式会社 シートモールディングコンパウンド及びその成形品
JP7338457B2 (ja) 2019-12-25 2023-09-05 Dic株式会社 シートモールディングコンパウンド及びその成形品
WO2022264661A1 (ja) * 2021-06-17 2022-12-22 ジャパンコンポジット株式会社 積層品

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197129A (ja) 2008-02-21 2009-09-03 Japan Composite Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物、これを含有する成形材料及び成形品
JP2010208933A (ja) 2009-02-13 2010-09-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂充填用微粒水酸化アルミニウム粉末およびその製造方法
JP5230357B2 (ja) 2008-10-31 2013-07-10 株式会社アルバック 透明基材への防護層の蒸着方法及び成膜装置
JP7156168B2 (ja) 2019-05-17 2022-10-19 株式会社デンソー 電気駆動装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01275422A (ja) * 1987-12-21 1989-11-06 Showa Denko Kk 人造大理石用水酸化アルミニウムとその製造方法
JP3244130B2 (ja) * 1992-02-24 2002-01-07 大日本インキ化学工業株式会社 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法
JPH0752156A (ja) * 1993-08-10 1995-02-28 Asahi Fiber Glass Co Ltd 人造大理石用シートモールディングコンパウンド及びその製造方法
JP2596703B2 (ja) * 1993-08-30 1997-04-02 株式会社日本触媒 熱硬化性樹脂成形材料の成形方法
JP5728648B2 (ja) * 2011-10-24 2015-06-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 人造大理石

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197129A (ja) 2008-02-21 2009-09-03 Japan Composite Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物、これを含有する成形材料及び成形品
JP5230357B2 (ja) 2008-10-31 2013-07-10 株式会社アルバック 透明基材への防護層の蒸着方法及び成膜装置
JP2010208933A (ja) 2009-02-13 2010-09-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂充填用微粒水酸化アルミニウム粉末およびその製造方法
JP7156168B2 (ja) 2019-05-17 2022-10-19 株式会社デンソー 電気駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019038953A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7252704B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石
JP7162056B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、電動車両のバッテリーパック筐体
JP7072359B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石
WO2020080412A1 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、電動車両のバッテリーパック筐体
JP7142446B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石
WO2020162288A1 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、電動車両のバッテリーパック筐体
JP6510471B2 (ja) 成形材料用不飽和ポリエステル樹脂組成物、これを含む成形材料及び成形品
JP6988979B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物及びその樹脂成形物
JP6889540B2 (ja) 人造大理石用不飽和ポリエステル樹脂組成物、これを含む成形材料及び成形品
WO2022264661A1 (ja) 積層品
JP7458191B2 (ja) 成形材料および成形品
JP7047198B1 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料および成形品
JP7336962B2 (ja) 成形材料および成形品
JP2004115573A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂およびその樹脂組成物
JP2021088655A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、および、成形品
JP4311894B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物
CN113993946A (zh) 成形材料、成形品及人造大理石
JP2023181331A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料および成形品
JP2021172732A (ja) プレス用成形材料、成形品およびタンク
JP2004211003A (ja) (メタ)アクリル系樹脂組成物
JP2002121238A (ja) 耐候性に優れる人工大理石およびその組成物
JP2022067272A (ja) 成形材料、成形品、及び人造大理石
JP2005139256A (ja) シートモールディングコンパウンド
JP2023103565A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、成形材料および成形品
JP2012052026A (ja) プレス成形体用重合体粒子及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210819

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210819

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210830

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210831

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20210917

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20210928

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20230124

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20230221

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20230322

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20230322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7252704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150