JP2596703B2 - 熱硬化性樹脂成形材料の成形方法 - Google Patents
熱硬化性樹脂成形材料の成形方法Info
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Description
内で減圧しながら加熱加圧成形する熱硬化性樹脂成形材
料の成形方法に関するものである。
加熱加圧成形し、成形品や人工大理石を得る場合、材料
中や型内の空気が原因となる充填不良やピンホールを防
止するため加圧時に型内を減圧にすることが有効な手段
として用いられている。
すると通常不飽和ポリエステルに使用されているスチレ
ンが揮散してしまい、成形品表面にカスレが生じたり、
硬化不良を起こして浴槽のような耐水性の必要なもので
は性能を満足できないという問題がある。
加圧成形時に減圧しても成形品表面のカスレや耐水性能
の低下のない熱硬化性樹脂成形材料の成形方法を提供す
ることにある。
発明の成形方法は、熱硬化性樹脂成形材料を金型内で加
熱加圧成形して成形品および人工大理石を製造するに際
し、不飽和ポリエステル(A)80〜60重量%、およ
び置換スチレンをビニル単量体中に40重量%以上含む
ビニル単量体(B)40〜20重量%からなる樹脂組成
物100重量部に対し、充填剤(C)100〜550重
量部を配合してなる成形材料を用い、且つ金型内の圧力
が400mmHg以下となるように減圧しながら成形す
るところに要旨を有する。
形であっても、耐水性の劣化を伴わず良好な成形品およ
び人工大理石を得ることができる。すなわち従来のよう
に単量体としてスチレンだけを使用した成形材料の場
合、加熱された金型内で減圧するとスチレンの一部が揮
散してしまい硬化不良となってしまう。たとえばビニル
トルエンなどのスチレンよりも高沸点のモノマーを使用
することにより、この問題を解決できることを見出し本
発明を完成するに至った。
は、不飽和二塩基酸、必要に応じて飽和二塩基酸と多価
アルコール類やアルキレンオキサイドとを常法で縮合し
て得られる分子量が1000〜5000程度のものであ
る。
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などを挙げることが
できる。飽和二塩基酸としては、例えば無水フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル
酸、アジピン酸、ヘット酸、セバシン酸、メチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸などを挙げることができ、これらの中から一種
類または二種類以上を用いることができる。
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、水素化ビスフェノール
A、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、トリメ
チロールプロパン、グリセリンなどを挙げることがで
き、これらの中から一種類または二種類以上を用いるこ
とができる。またエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、エピクロールヒドリンなどのアルキレンオキサ
イドも用いることができる。
成物100重量部中80〜60重量部の範囲で用いるこ
とが好ましく、80重量部を越えると樹脂組成物の粘度
が高くなり充填剤や補強材を混合することが困難にな
り、さらに単量体との反応点が少なくなるため耐熱性、
耐水性などの物性が悪くなり実用的ではない。そして6
0重量部より少なくなると重合時の収縮の大きい単量体
が多くなるため、成形時に歪が大きくなりクラックの発
生や成形品のゆがみが生じたりする。
つ以上ついているものであり、スチレンよりも高沸点の
モノマーであるため金型内を減圧にしても揮散しにく
く、成形品の硬化不良を可及的に防止できる。置換スチ
レンとしては、例えばビニルトルエン、パラメチルスチ
レン、ターシャリーブチルスチレン、クロロスチレン、
メトキシスチレン、ヒドロキシスチレン、シアノスチレ
ン、ジビニルベンゼンなどを挙げることができそれぞれ
単独または2〜3種類混合して用いることができる。中
でもビニルトルエンやパラメチルスチレンは物性、経済
性の点から特に好ましい。使用量としてはビニル単量体
(B)100重量%中40重量%以上の範囲で使用す
る。40重量%未満であるとその効果が小さく、目的の
耐熱性、耐水性の優れた成形品が得られない。
は、例えばスチレン、酢酸ビニル、メチルメタクリレー
ト、、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどを
挙げることができる。物性、臭気、値段の問題からスチ
レンが最も一般的である。
ルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、硫
酸バリウム、シリカ粉、ガラス粉、マイカ、珪酸マグネ
シウム、珪砂、寒水石などを挙げることができ、添加量
としては樹脂組成物100重量部に対し100〜550
重量部の範囲で使用することが好ましい。100重量部
未満であると硬化時の収縮によるクラックや成形品の歪
の原因となり、550重量部を越えると樹脂組成物との
混練が困難となったり物性の低下の原因となる。
維、有機繊維、金属繊維やウイスカーなどの繊維状の補
強材を使用することができ、使用量としては成形材料全
体の2〜30重量%程度である。
樹脂に使用されているものであれば特に限定されるもの
でなく、例えばアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
化合物、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、
ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドな
どの過酸化物等を挙げることができ、樹脂組成物100
重量部に対し0.1〜10重量部の範囲で使用できる。
リスチレン、ポリメタクリル酸メチル、飽和ポリエステ
ル、ポリアクリル酸エステル、ブタジエン系ゴムなどの
熱可塑性樹脂も必要に応じて使用することができ、樹脂
組成物100重量部に対して2〜20重量部の範囲が好
ましい。なお、着色する必要のある場合は、各種顔料や
染料を用いることができる。以上のような成形材料の調
整は、ニーダーや二軸の連続混練装置などでBMCとし
て、またSMC製造装置によりシート状にできる。
加圧するためのプレス成形機が必要であり、金型間に成
形材料を置き、型を締め終わる前に型内を減圧にして金
型内の空気を取り除き、加圧して硬化させることによ
り、欠陥がなく且つ耐水性の良好な成形品や人工大理石
を製造することができる。成形温度は100〜150℃
が好ましく、金型内の圧力は60〜400mmHgが好
ましい。60mmHgより小さいと単量体の揮散があり
耐水性の低下をきたし、400mmHgを越えると効果
が少なく材料の充填不良などの欠陥が発生する。より好
ましくは、成形温度:110〜130℃、金型内圧力:
150〜360mmHgの範囲である。
なお実施例および比較例において「部」とあるのは全て
重量部である。 実施例1と比較例1 温度計、撹拌機、温度調整装置、ガス導入管および還流
冷却器を備えた四ツ口フラスコに、ビスフェノールA1
モルにプロピレンオキサイドを2.1モル付加させた付
加物360部と無水マレイン酸98部を投入し、窒素気
流下に200℃で酸価18になるまで反応させ、ポリエ
ステルを得た。このポリエステル70部とパラメチルス
チレン30部とハイドロキノン0.02部を混合してポ
リエステル樹脂(以下、樹脂Aと記す)とした。
アルミニウム(昭和電工社製ハイジライトH−320)
400部、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピル
カーボネート1.5部、ステアリン酸亜鉛5部、酸化マ
グネシウム1.0部、着色剤(住化カラー社製KR9E
361)0.5部および6mm長のガラスチョップ50
部をニーダーにて混練して成形材料(以下、成形材料A
と記す)を得た。
件にて加圧成形したところ、外観が充分に良好で、かつ
耐水性の良好な成形品を得た。成形品外観は目視で評価
し、また耐水性は100℃の煮沸水に成形品を300時
間浸漬後、外観を目視にて評価した。
cm2 加圧時間:10分 成形品厚み:10mm ただし同条件で減圧だけをしなかった時は(比較例1)
成形品端部に欠肉部が生じた。結果を表1に示した。
を使用する他は同様にして樹脂を得た(以下、樹脂Bと
記す)。同様にして、パラメチルスチレンの代わりにタ
ーシャリーブチルスチレンを使用した樹脂を樹脂Cと
し、ジビニルベンゼンを使用した樹脂を樹脂Dとし、ス
チレンを使用したものを樹脂Eとした。表1の配合で実
施例と同様の方法で成形材料とし、表1記載の成形条件
で成形した結果を表1に示した。
ンだけの樹脂Eを用いた材料は、減圧のない成形条件で
は成形品端面に欠肉が生じ、減圧すると端部のかすれが
生じ、また耐水テストを行うと白化が認められた。
レンを使用した材料配合であり、減圧下で加圧加熱成形
することにより内部の空気が取り除かれる。このため成
形された成形品や人工大理石には表面欠陥がなく且つ耐
水性の良好なものとなる。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂成形材料を金型内で加熱加
圧成形して成形品を製造するに際し、不飽和ポリエステ
ル(A)80〜60重量%、および置換スチレンをビニ
ル単量体中に40重量%以上含むビニル単量体(B)4
0〜20重量%からなる樹脂組成物100重量部に対
し、充填剤(C)100〜550重量部を配合してなる
成形材料を用い、且つ金型内の圧力が400mmHg以
下となるように減圧しながら成形することを特徴とする
熱硬化性樹脂成形材料の成形方法。 - 【請求項2】 熱硬化性樹脂成形材料を金型内で加熱加
圧成形して人工大理石を製造するに際し、不飽和ポリエ
ステル(A)80〜60重量%、および置換スチレンを
ビニル単量体中に40重量%以上含むビニル単量体
(B)40〜20重量%からなる樹脂組成物100重量
部に対し、充填剤(C)100〜550重量部を配合し
てなる成形材料を用い、且つ金型内の圧力が400mm
Hg以下となるように減圧しながら成形して人工大理石
を得ることを特徴とする熱硬化性樹脂成形材料の成形方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21404493A JP2596703B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 熱硬化性樹脂成形材料の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21404493A JP2596703B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 熱硬化性樹脂成形材料の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07156168A JPH07156168A (ja) | 1995-06-20 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21404493A Expired - Fee Related JP2596703B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 熱硬化性樹脂成形材料の成形方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7252704B2 (ja) * | 2017-08-25 | 2023-04-05 | ジャパンコンポジット株式会社 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP21404493A patent/JP2596703B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07156168A (ja) | 1995-06-20 |
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