JP2000102999A - 3層構成の成形品およびその製法 - Google Patents

3層構成の成形品およびその製法

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JP2000102999A
JP2000102999A JP27362998A JP27362998A JP2000102999A JP 2000102999 A JP2000102999 A JP 2000102999A JP 27362998 A JP27362998 A JP 27362998A JP 27362998 A JP27362998 A JP 27362998A JP 2000102999 A JP2000102999 A JP 2000102999A
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mold
sheet molding
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Yukinori Harada
幸規 原田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 機械特性、外観、質感および生産性に優れた
3層構成の成形品およびその製法を提供する。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合
体、無機質充てん材および繊維長12〜26mmのガラス
繊維よりなるシートモールディングコンパウンド(I)
並びに不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合体、無機質
充てん材および繊維長0.5〜3mmのガラス繊維よりな
るバルクモールディングコンパウンド(II)を、(I
I)、(I)及び(II)の順に積層して成形してなる3
層構成の成形品ならびに金型に(II)、(I)及び上記
と同じ(II)の順に設置し、(I)の設置面積が金型の
投影面積の90%以上、(II)の設置面積が(I)の面
積に対して10%以上であり、かつ、(II)が(I)の
ほぼ中央とし、金型内で加熱圧縮して得られる3層構成
の成形品の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械特性、外観、
質感および生産性に優れた3層構成の成形品およびその
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合
体、無機質充てん材および繊維長12mmから26mm
のガラス繊維よりなるシートモールディングコンパウン
ドを金型内で加熱圧縮して得られる成形品は、機械特性
および生産性に優れる反面、表面平滑性などの外観に劣
る。不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合体、無機質充
てん材および繊維長0.5mmから6mmのガラス繊維より
なるバルクモールディングコンパウンドを金型内で加熱
圧縮して得られる成形品は、表面平滑性などの外観に優
れる反面、機械特性および生産性に劣る。また、シート
モールディングコンパウンドと模様付きのシートを金型
内で一体加熱圧縮し、表面を加飾した成形品、シートモ
ールディングコンパウンドを金型内で加熱圧縮して得ら
れる成形品表面に塗装した加飾した形成品があるが、成
形品の質感に劣る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械特性、
外観、質感および生産性に優れた3層構成の成形品およ
びその製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニル重合体、無機質充てん材および繊維
長12〜26mmのガラス繊維よりなるシートモールディ
ングコンパウンド(I)並びに不飽和ポリエステル樹
脂、ビニル重合体、無機質充てん材および繊維長0.5
〜3mmのガラス繊維よりなるバルクモールディングコン
パウンド(II)よりなり、バルクモールディングコンパ
ウンド(II)、シートモールディングコンパウンド
(I)及びバルクモールディングコンパウンド(II)の
順に3層構成の成形品に関する。
【0005】また、本発明は、金型に不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニル重合体、無機質充てん材および繊維長
0.5〜3mmのガラス繊維よりなるバルクモールディン
グコンパウンド(II)、不飽和ポリエステル樹脂、ビニ
ル重合体、無機質充てん材および繊維長12〜26mmの
ガラス繊維よりなるシートモールディングコンパウンド
(I)、上記と同じバルクモールディングコンパウンド
(II)の順に設置し、シートモールディングコンパウン
ド(I)の設置面積が金型の投影面積の90%以上、バ
ルクモールディングコンパウンド(II)の設置面積がシ
ートモールディングコンパウンド(I)の面積に対して
10%以上であり、かつ、バルクモールディングコンパ
ウンド(II)がシートモールディングコンパウンド
(I)のほぼ中央とし、金型内で加熱圧縮して得られる
請求項1記載の3層構成の成形品の製法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のシートモールディングコ
ンパウンド(I)の配合および製法に特に制限はなく、
ガラス繊維を除いた状態での粘度が8000Pa・s(40
℃)以上、より好ましくは12000Pa・s以上、さらに
好ましくは15000Pa・s以上とされる。粘度が800
0Pa・s未満だと、金型内で加熱圧縮するときに、バルク
モールドコンパウンド(II)の流動応力によりシートモ
ールディングコンパウンド(I)が破断され、均一な3
層構成の成形品が得られず、さらに成形品に反りが発生
しやすくなる。シートモールディングコンパウンド
(I)の粘度は20000Pa・s(40℃)以下とされる
ことが好ましい。粘度が大きくなりすぎると金型内流動
性が低下する。
【0007】本発明のバルクモールディングコンパウン
ド(II)の配合および製法に特に制限はなく、目的とす
る成形品の特性および外観により設定され、ガラス繊維
を除いた状態での粘度が、好ましくは30から1200
0Pa・s(40℃)、より好ましくは5000から100
00Pa・s(40℃)の範囲とされる。粘度が3000Pa
・s(40℃)未満だとベト付きが大きく作業性が低下
し、12000Pa・s(40℃)を越える場合は、シート
モールディングコンパウンド(I)が破断され、均一な
3層構造の成形品が得られず、さらに成形品に反りが発
生しやすくなる。
【0008】シートモールディングコンパウンド(I)
及びバルクモールディングコンパウンド(II)のそれぞ
れにおいて、不飽和ポリエステル樹脂(不飽和ポリエス
テル及び重合性単量体)100重量部に対してビニル重
合体2〜20重量部、無機質充填材100〜300重量
部配合されることが好ましく、ガラス繊維は、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニル重合体及び無機質充填材の総量
100重量部に対して、20〜60重量部配合されるこ
とが好ましい。
【0009】本発明におけるシートモールディングコン
パウンド(I)及びバルクモールディングコンパウンド
(II)のそれぞれにおいて不飽和ポリエステル樹脂は、
α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物を必須成分とし
て含む多塩基酸成分と多価アルコールを反応させて得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体含有して
なるものである。
【0010】本発明において、不飽和ポリエステルの合
成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又はその無水物と
しては、例えば、α,β−不飽和二塩基酸又はその無水
物、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、無水マレイン酸、これらの無水物などが挙げ
られる。これらは、2種以上併用してもよい。多塩基酸
成分としては、不飽和基の濃度を調節すること、可撓
性、耐熱性などの特性を付与するために、α,β−不飽
和多塩基酸又はその無水物のほか、飽和多塩基酸又はそ
の無水物を併用するのが好ましい。このとき、α,β−
不飽和多塩基酸又はその無水物としては、多塩基酸成分
のうち、40モル%以上とするのが好ましい。α,β−
不飽和多塩基酸又はその無水物が40モル%より少なく
なると得られる成形品の強度が漸次低下する傾向を示
す。このことから、α,β−不飽和多塩基酸又はその無
水物が、45〜80モル%であるのがより好ましく、5
0〜70モル%であることが特に好ましい。
【0011】併用される飽和多塩基酸又はその無水物と
しては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリッ
ト酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー
酸、こはく酸、アゼライン酸、ロジン−マレイン酸付加
物などが挙げられる。これらは、2種以上を併用しても
よい。
【0012】不飽和ポリエステルのもう一つの合成原料
である多価アルコールとしては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノールA等
の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール等の四価
アルコールなどが挙げられる。これらは、2種以上を併
用してもよい。
【0013】多塩基酸成分と多価アルコールとは、当量
比で、多塩基酸成分を1とするとき、多価アルコールを
1〜1.3の範囲で使用することが好ましく、1.03
〜1.05の範囲で使用することがより好ましい。多価
アルコールが少なくなると、得られる不飽和ポリエステ
ル樹脂の分子量が小さくなる傾向にあり、多くなると酸
価が小さくなって増粘剤による増粘の進行が遅くなる傾
向がある。
【0014】不飽和ポリエステルの製造方法としては、
従来から公知の方法によることができる。例えば、多塩
基酸成分、多価アルコール成分とを縮合反応させ、両成
分が反応するときに生じる縮合水を系外に除きながら進
められる。縮合水を系外に除去することは、好ましくは
不活性気体を通じることによる自然留出又は減圧留出に
よって行われる。縮合水の留出を促進するため、トルエ
ン、キシレンなどの溶剤を共沸成分として系中に添加す
ることもできる。反応の進行は、一般に反応により生成
する留出分量の測定、末端の官能基の定量、反応系の粘
度の測定などにより知ることができる。
【0015】反応の温度は150℃以上とすることが好
ましく、また酸化による副反応を防止するためにチッ
素、二酸化炭素などの不活性気体を通気しながら反応さ
せることが好ましい。このことから、反応装置として
は、ガラス、ステンレス製等のものが選ばれ、撹拌装
置、水とアルコール成分の共沸によるアルコール成分の
留出を防ぐための分留装置、反応系の温度を高める加熱
装置、この加熱装置の温度制御装置、チッ素など不活性
気体の吹込み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ま
しい。
【0016】本発明に用いられる重合性単量体として
は、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベン
ゼン、ターシャリブチルスチレン、臭化スチレン等のス
チレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタクリ
ル酸又はアクリル酸のアルキルエステル、β−ヒドロキ
シメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチ
ル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキ
ルエステル、ジアリルフタレート、アクリルアミド、フ
ェニルマレイミドなどがあげられる。また、エチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、トリメチールプロパントリメタクリレ
ートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエス
テル類を用いることもできる。
【0017】不飽和ポリエステルと重合性単量体、硬化
剤とを配合し、必要により重合禁止剤などを加えて不飽
和ポリエステル樹脂とされる。このときの不飽和ポリエ
ステルと重合性単量体との配合割合は、両者の合計量を
100重量部とするとき、不飽和ポリエステルが25〜
80重量部、重合性単量体が75〜20重量部とするの
が好ましい。25重量部未満であると不飽和ポリエステ
ル樹脂の粘度が低すぎてシート状に塗布しにくく、ま
た、沈降等のため他の成分と均一に混合しにくくなり、
さらに、得られる繊維強化成形材料を成形しても硬化収
縮率が大きく、成形品に割れ、クラック等が生じる場合
がある。不飽和ポリエステルが80重量部を超えると、
粘度が高すぎて塗布したり、他の成分と混合しにくくな
る場合がある。このことから、不飽和ポリエステルが4
0〜65重量部、重合性単量体が60〜35重量部とす
るのがより好ましい。
【0018】硬化剤としては、ケトンパーオキサイド
類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサ
イド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシケター
ル類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステ
ル類、アルキルパーエステル類などが挙げられる。硬化
剤の量は、成形サイクルのみではなく材料の保存性、色
ムラ等の面に影響があるため、それぞれに応じて決定さ
れる。材料の保存性、成形サイクルの面から前記不飽和
ポリエステル及び重合性単量体の総量に対して0.5〜
5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%であ
る。
【0019】重合禁止剤としては、p−ベンゾキノン、
ナフトキノン、トルキノン、ハイドロキノン、モノ−t
−ブチルハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン
等が挙げられる。重合禁止剤は、前記不飽和ポリエステ
ル樹脂と重合性単量体との総量に対して0.5重量%以
下で使用されることが好ましい。硬化剤を配合したとき
は、貯蔵安定性のため、0.05重量%以上含有させる
ことが好ましい。
【0020】本発明で用いられる無機質充填材として
は、珪砂、炭酸カルシウム、タルク、クレー等などが挙
げられる。
【0021】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、さらに、低収縮剤、増粘剤、硬化剤、離型剤、安定
剤等が適宜配合される。
【0022】低収縮剤としては、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ブ
タジエンゴム等のビニル重合体、ポリカプロラクトン、
脂肪族飽和ポリエステルなどが用いられる。使用量は、
成形品の収縮率や表面平滑性、表面光沢を考慮して決定
され、特に制限はない。
【0023】増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、酸化カリウム、水酸化カリウム等が用
いられるが、一般的には酸化マグネシウムが用いられ
る。増粘剤の量は、成形材の作業性に応じて決定される
が、前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総
量に対して、0.5〜5重量%が好ましく、より好まし
くは0.7〜2重量%である。増粘剤が少なすぎると樹
脂組成物の粘度が上昇しない場合がある。また増粘剤が
多すぎると粘度が上昇し過ぎて制御できなくなる場合が
ある。
【0024】離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等が使用される。離型剤の量は、前
記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対
して、1〜10重量%が好ましく、より好ましくは2〜
4重量%である。離型剤の量が少なすぎると1重量部未
満では成形品が型に付き、脱型しづらく、また成形品に
クラック等が入る場合がある。また、離型剤が多すぎる
と成形品強度が低下する傾向にある。
【0025】シートモールディングコンパウンド及びバ
ルクモールディングコンパウンドは、それぞれ、通常の
シートモールディングコンパウンド製造装置又はバルク
モールディングコンパウンド製造装置を用いて製造する
ことができる。シートモールディングコンパウンドの場
合、調合樹脂を、離型フィルム上に均一の厚さとなるよ
うに塗布し、この上に所定の長さにカットされたガラス
繊維等の補強材を均一に散布し、さらにこの上に調合樹
脂を塗布した他のフィルムを、散布した補強材が調合樹
脂で挾まれるるようにして重ね合わせ、これをロールに
巻き取り、必要に応じて熟成等を行ってシート状成形材
料とすることができる。増粘剤を配合した場合には室温
〜60℃の温度に加熱して熟成することが好ましい。
【0026】離型フィルムとしては、ポリエチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることができ
る。バルクモールディングコンパウンドの場合、前記し
た不飽和ポリエステル樹脂組成物に補強繊維が混合され
るが、これらに使用される成分の混合順序については特
に制限はない。
【0027】本発明の3層構成の成形品は、金型にバル
クモールディングコンパウンド(II)、シートモールデ
ィングコンパウンド(I)及びバルクモールディングコ
ンパウンド(II)の順に設置し、シートモールディング
コンパウンド(I)の設置面積が金型の投影面積(金型
面全体を水平方向に保ったときの水平面への投影面積)
の90%以上、バルクモールディングコンパウンド(I
I)の設置面積がシートモールディングコンパウンド
(I)の面積に対して10%以上であり、かつ、バルク
モールディングコンパウンド(II)がシートモールディ
ングコンパウンド(I)のほぼ中央とし、金型内で加熱
圧縮して得られる。シートモールディングコンパウンド
(I)の設置面積が金型の投影面積の90%未満だと成
形品端部は均一な3層構成の成形品とはならず、この部
分の機械特性は低下する。より好ましくはほぼ100%
とされる。
【0028】また、バルクモールディングコンパウンド
(II)の設置面積がシートモールディングコンパウンド
(I)の面積に対して10%未満の場合、シートモール
ディングコンパウンド(I)が破断され、均一な3層構
成の成形品が得られず、さらに反りが発生しやすくな
る。さらに、バルクモールディングコンパウンド(II)
の設置場所はシートモールディングコンパウンド(I)
のほぼ中央とされ、中央より著しくかたよっている場合
はシートモールディングコンパウンド(I)が破断し均
一な3層構成の成形品が得られず、シートモールディン
グコンパウンド(I)の上下に設置されるバルクモール
ディングパウンド(II)の重量は同重量が好ましい。
【0029】
【実施例】以下において、「部」は、「重量部」を意味
する。 実施例1 〔不飽和ポリエステル樹脂の合成〕テレフタル酸996
部、プロピレングリコール506部、ネオペンチルグリ
コール312部およびエチレングリコール372部を、
温度計、チッ素吹き込み管、精留塔および撹拌装置を備
えた3リットルのフラスコに仕込み、マントルヒータを
用いて加熱して5時間で230℃まで昇温した。その後
220℃まで冷却し、保温して酸価が12になった時点
で冷却し、無水マレイン酸882部を加え、再度5時間
で215℃まで昇温した。その後210℃まで冷却して
酸価が18となった時点で冷却し、反応を終了させた。
【0030】〔不飽和ポリエステル樹脂組成物の調製〕
不飽和ポリエステル樹脂620部を重合性単量体である
スチレン380部に溶解し、ついで重合禁止剤として、
ハイドロキノン0.02部を溶解した。この不飽和ポリ
エステル樹脂組成物の25℃における粘度は1.54Pa
・sであり、色相はガードナ数で1以下であった。
【0031】不飽和ポリエステル樹脂組成物(a)80
0部、数平均分子量80,000のポリスチレン60部
をスチレン140部に溶解した溶液200部、t−ブチ
ルパーベンゾエート(日本油脂株式会社製のパーブチル
Z(商品名)を使用した)10部、代表粒径0.62μ
mの炭酸カルシウム、1300部およびステアリン酸亜
鉛40部を加え、カウレス型翼で充分に混合した。この
混合物(a)の粘度は25℃で39Pa・sであった。この
混合物に酸化マグネシウム8部を加え、よく撹拌し、4
0℃で48時間熟成させた調合樹脂(a)を調製した。
調合樹脂(a)の粘度は、40℃で4150Pa・sであっ
た。
【0032】〔シートモールディングコンパウンドの作
製〕調合樹脂(a)を用いて、デュアルワイヤメッシュ
方式のSMC製造装置により、ガラス含有量を32重量
%とし、保護離型フィルムとして厚さ50μmのポリプ
ロピレンフィルムを用いてシート状とし、40℃の熟成
炉で3日間熟成させてシートモールディングコンパウン
ド(a)を作製した。作製したシートモールディングコ
ンパウンド(a)の粘度は、40℃で、15400Pa・s
であった。
【0033】実施例2 〔バルクモールディングコンパウンドの作製〕実施例1
で得た不飽和ポリエステル樹脂組成物800部、数平均
分子量80000のポリスチレン60部をスチレン14
0部に溶解させた溶液200部、t−ブチルパーベンゾ
エート10部、代表粒径8μmの水酸化アルミニウム3
000部、ステアリン酸亜鉛40部、繊維長1.5mmの
ガラス繊維200部および酸化マグネシウム6部を加
え、ニーダにて混練りし、40℃で48時間熟成させバ
ルクモールディングコンパウンド(b)を得た。得られ
たバルクモールディングコンパウンド(b)の粘度は、
40℃で8000Pa・sであった。
【0034】実施例3 寸法220×220の平板金型を用い、実施例2で得た
バルクモールディングコンパウンド(b)、実施例1で
得たシートモールディングコンパウンド(a)、実施例
2で得たバルクモールディングコンパウンド(b)を下
から順に、バルクモールディングコンパウンド(b)の
設置面積がシートモールディングコンパウンド(a)の
面積に対して80%、シートモールディングコンパウン
ド(a)の設置面積が金型の面積に対して95%で設置
し、成形条件140℃/125℃、成形圧力8MPaで成
形したところ均一な3層構成を持ち、反りのない平板成
形品が得られた。
【0035】比較例1 寸法220×220の平板金型を用い、実施例2で得た
バルクモールディングコンパウンド(b)、実施例1で
得たシートモールディングコンパウンド(a)、実施例
2で得たバルクモールディングコンパウンド(b)を下
から順に、バルクモールディングコンパウンド(b)の
設置面積がシートモールディングコンパウンド(a)の
面積に対して30%、シートモールディングコンパウン
ド(a)の設置面積が金型の面積に対して95%で設置
し、成形条件140℃/125℃、成形圧力8MPaで成
形したところ、端部にシートモールディングコンパウン
ド(a)がバルクモールディングコンパウンド(b)に
浸入した不均一な構成を持ち、反りのある平板成形が得
られた。
【0036】
【発明の効果】本発明の3層構成の成形品および製法に
より、機械特性、外観、質感および生産性に優れたカウ
ンタトップ、壁パネルなどを製造できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 25:00 67:00 105:12 503:04 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合
    体、無機質充てん材および繊維長12〜26mmのガラス
    繊維よりなるシートモールディングコンパウンド(I)
    並びに不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合体、無機質
    充てん材および繊維長0.5〜3mmのガラス繊維よりな
    るバルクモールディングコンパウンド(II)を、バルク
    モールディングコンパウンド(II)、シートモールディ
    ングコンパウンド(I)及びバルクモールディングコン
    パウンド(II)の順に積層して成形してなる3層構成の
    成形品。
  2. 【請求項2】 金型に不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
    重合体、無機質充てん材および繊維長0.5〜3mmのガ
    ラス繊維よりなるバルクモールディングコンパウンド
    (II)、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル重合体、無機
    質充てん材および繊維長12〜26mmのガラス繊維より
    なるシートモールディングコンパウンド(I)及び上記
    と同じバルクモールディングコンパウンド(II)の順に
    設置し、シートモールディングコンパウンド(I)の設
    置面積が金型の投影面積の90%以上、バルクモールデ
    ィングコンパウンド(II)の設置面積がシートモールデ
    ィングコンパウンド(I)の面積に対して10%以上で
    あり、かつ、バルクモールディングコンパウンド(II)
    がシートモールディングコンパウンド(I)のほぼ中央
    とし、金型内で加熱圧縮して得られる請求項1記載の3
    層構成の成形品の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104960131A (zh) * 2014-11-10 2015-10-07 四川远鸣科技有限公司 一种3d吊顶的压制方法

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