JPH10265660A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、シート状成形材料およびその製造法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、シート状成形材料およびその製造法

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JPH10265660A
JPH10265660A JP7157997A JP7157997A JPH10265660A JP H10265660 A JPH10265660 A JP H10265660A JP 7157997 A JP7157997 A JP 7157997A JP 7157997 A JP7157997 A JP 7157997A JP H10265660 A JPH10265660 A JP H10265660A
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JP
Japan
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unsaturated polyester
resin composition
polyester resin
sheet
molding material
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JP7157997A
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Yasuhiro Obata
康裕 小幡
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂組成物の粘度を上昇させることなく、優
れたフィルム剥離性を有し、かつ綿ぼこりの発生を制御
することが可能な不飽和ポリエステル樹脂組成物、不飽
和ポリエステル樹脂組成物とフィルムとの剥離性に優れ
たシート状成形材料及び高耐圧強度を有する成形品を製
造するためのシート状成形材料の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)α,β−不飽和二塩基酸またはそ
の無水物と多価アルコールとを反応させて得られる不飽
和ポリエステル、(B)共重合性単量体および(C)ス
チレン−無水マレイン酸共重合体を含有してなる不飽和
ポリエステル樹脂組成物、この不飽和ポリエステル樹脂
組成物を2枚のフィルムの間に繊維強化材とともに存在
させてなるシート状成形材料並びにこの不飽和ポリエス
テル樹脂組成物に増粘剤を加えた後、これを2枚のフィ
ルムの間に繊維強化材とともに存在させ、室温〜60℃
で加熱して増粘させることを特徴とするシート状成形材
料の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不飽和ポリエステル
樹脂組成物、シート状成形材料およびその製造法に関
し、さらに詳しくはフィルムの剥離強度の小さいシート
状成形材料を得ることができる不飽和ポリエステル樹脂
組成物、高耐圧強度を有する成形品が成形できるシート
状成形材料およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の繊維強化複合材料は、航空
宇宙、陸上輸送、船舶、建築土木、工業部品、音響機
器、農漁業資材、スポーツ用品などの種々の分野で広く
使用されているが、複雑な成形品を製造することがで
き、また生産性が高いという点で、シート状成形材料が
特に注目されている。シート状成形材料は、通常不飽和
ポリエステルおよび共重合性単量体に、炭酸カルシウム
などの充填剤、有機過酸化物などの硬化剤、ポリスチレ
ンなどの低収縮剤、さらに離型剤、顔料、増粘剤などを
混合した樹脂組成物をフィルム上に塗布し、その上にガ
ラス繊維を散布し、含浸させ、熟成させることにより得
られる。熟成後はフィルムを剥がして金型内に置き、高
温、高圧で成形して成形品が得られるが、フィルムを剥
がす際、低収縮剤が糸状になり、それが集まっていわゆ
る綿ぼこりが発生する。これを解消するため、従来では
樹脂組成物の粘度を上昇させて綿ぼこりの発生を防いで
いた。
【0003】しかし、水タンク用パネル等に使用される
シート状成形材料は、ガラスクロスまたはガラスマット
を樹脂組成物の上に置いて成形されるため、成形時にガ
ラスクロス等への含浸を促進する必要があることから、
樹脂組成物の粘度を上昇させることができず、綿ぼこり
の発生を防ぐことができなかった。また、粘度の上昇が
ないことから、フィルムの剥離強さが大きくなり、作業
性の悪化が問題となっていた。また水タンク用成形品
は、シート状成形材料を複数枚積層し、プレス成形法に
より所定の形状に高温プレス成形することにより製造さ
れる。また水タンク等のシート状成形材料で製造された
成形品の耐水圧強度は、実際に成形品を製造し、試験さ
れ、測定されるものであるが、成形機や成形型がシート
状成形材料の評価時に使用できない場合が多いため、耐
水圧強度測定の代替試験として、シート状成形材料を平
板等の試験型で成形し、成形品から切出したテストピー
スの曲げ強度、曲げ弾性率が図られている。しかし、こ
の方法で測定した成形品強度と耐水圧試験値には相関が
なく、耐水圧強度の目安とならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1、2の発明
は、樹脂組成物の粘度を上昇させることなく、優れたフ
ィルム剥離性を有し、かつ綿ぼこりの発生を制御するこ
とが可能な不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供するも
のである。請求項3および4の発明は、水タンク等に求
められる高耐圧強度を維持することができる不飽和ポリ
エステル樹脂組成物を提供するものである。請求項5の
発明は、不飽和ポリエステル樹脂組成物とフィルムとの
剥離性に優れたシート状成形材料を提供するものであ
る。請求項6の発明は、高耐圧強度を有する成形品を製
造するためのシート状成形材料の製造法を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)α,β
−不飽和二塩基酸またはその無水物と多価アルコールと
を反応させて得られる不飽和ポリエステル、(B)共重
合性単量体および(C)スチレン−無水マレイン酸共重
合体を含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物に関
する。また本発明は、前記不飽和ポリエステル樹脂組成
物にさらに前記(B)共重合性単量体に可溶なスズ化合
物を含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物に関す
る。また本発明は、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物
の粘度が40℃で5〜30Pa・sである不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物に関する。また本発明は、前記不飽和ポリ
エステル樹脂組成物に増粘剤を加えてから30分後のコ
ンパウンド粘度が30〜200Pa・sである不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物に関する。さらに本発明は、前記不飽
和ポリエステル樹脂組成物を2枚のフィルムの間に繊維
強化材とともに存在させてなるシート状成形材料に関す
る。さらにまた本発明は、前記不飽和ポリエステル樹脂
組成物に増粘剤を加えた後、これを2枚のフィルムの間
に繊維強化材とともに存在させ、室温〜60℃で加熱し
て増粘させることを特徴とするシート状成形材料の製造
法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる不飽和ポリエ
ステル(A)は、α,β−不飽和二塩基酸またはその無
水物と多価アルコールとを反応させて得られる。α,β
−不飽和二塩基酸またはその無水物としては、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などまたはこ
れらの無水物が用いられるが、これらのうちマレイン
酸、フマル酸またはこれらの無水物が好ましい。これら
は2種以上併用してもよい。本発明において、必要に応
じて飽和多塩基酸またはその無水物を反応させることも
できるが、この場合には、α,β−不飽和二塩基酸また
はその無水物を、塩基酸1モル中に0.25〜1.0モ
ルの範囲で用いるのが好ましく、0.3〜0.8モルの
範囲で用いるのがさらに好ましく、0.45〜0.7モ
ルの範囲で用いるのが最も好ましくい。α,β−不飽和
二塩基酸またはその無水物の使用量が0.25モル未満
ではコンパウンドが増粘せず作業性が低下し、また得ら
れる成形品の強度が低くなる場合がある。
【0007】飽和多塩基酸またはその無水物としては、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ
フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、こはく酸、アゼラ
イン酸、ヘキサヒドロフタル酸またはこれらの無水物な
どが用いられるが、ロジン−無水マレイン酸付加物、そ
の遊離酸などを用いてもよい。これらは2種以上を併用
してもよい。多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノ
ールA等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール
等の四価アルコールなどを用いることができる。これら
は2種以上を併用してもよい。
【0008】不飽和ポリエステル(A)の製法には特に
制限はなく、例えば上記酸成分とアルコール成分とを縮
合反応させ、両成分が反応するときに生じる水を系外へ
脱離させて行われる。酸成分とアルコール成分は、酸成
分1モルに対して、アルコール成分1.0〜1.1モル
の範囲で使用することが好ましく、1.005〜1.0
3モルの範囲で使用することがさらに好ましい。このと
きの反応装置には、ガラス、ステンレス製等のものが選
ばれ、攪拌装置、水とアルコール成分の共沸によるアル
コール成分の溜出を防ぐための分留装置、反応系の温度
を高める加熱装置、この加熱装置の温度制御装置、窒素
などの吹込み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ま
しい。反応温度は150℃以上とすることが好ましく、
また酸化による副反応を防止するために窒素、二酸化炭
素などの不活性気体を通気しながら行うことが好まし
い。反応は、酸成分およびアルコール成分を混合した系
を加熱し、生成する縮合水などの低分子化合物を系外に
除きながら進められる。これは好ましくは不活性気体を
通じることによる自然留出または減圧留出によって行わ
れる。縮合水の留出を促進するため、トルエン、キシレ
ンなどの溶剤を共沸成分として系中に添加することもで
きる。反応の進行は、一般に反応により生成する留出分
量の測定、末端の官能基の定量、反応系の粘度の測定な
どにより知ることができる。
【0009】不飽和ポリエステル(A)は、重量平均分
子量(ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて標準ポリス
チレン換算で求められるもの、以下同様)が5,000
〜50,000の範囲であることが好ましく、8,00
0〜45,000の範囲がより好ましい。また酸価は5
〜50KOHmg/gの範囲であることが好ましく、15〜3
5KOHmg/gの範囲がより好ましい。重量平均分子量が5
000未満では、不飽和ポリエステル樹脂組成物の増粘
性が低下し、作業性が悪くなり、また、50,000を
超えると不飽和ポリエステルと重合性単量体との相溶性
が悪く、相分離が生じるため、得られる成形品の特性が
低下する場合がある。また酸価が50を超えると、得ら
れる不飽和ポリエステルの重量平均分子量が小さくな
り、また5未満では不飽和ポリエステル樹脂組成物が増
粘しない場合がある。
【0010】本発明に用いられる共重合性単量体(B)
としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、t−ブチルスチレン等の芳香族ビニル系単量
体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等
のアクリル酸アルキルエステル、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタ
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等
の多価アルコールのメタクリル酸エステル、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
などの多価アルコールのメタクリル酸エステル、ジアリ
ルフタレート、トリアリルシアヌレート、アクリロニト
リルなどが挙げられる。
【0011】本発明に用いられるスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体(C)としては、数平均分子量が5000
以下のものが好ましく、より好ましくは数平均分子量が
1500〜3000の範囲のものである。数平均分子量
が大きすぎると不飽和ポリエステル(A)と共重合性単
量体(B)との相溶性が悪く、相分離が生じるため、得
られる成形品の特性は低下する場合がある。スチレンと
無水マレイン酸の配合割合は、モル比(スチレン/無水
マレイン酸、以下同じ)で3/1〜7/1の範囲が好ま
しく、より好ましくは4/1〜5/1の範囲である。ス
チレンと無水マレイン酸のモル比が小さすぎると不飽和
ポリエステルとの相溶性が悪く、相分離が生じ、得られ
る成形品の特性が低下する場合がある。また、モル比が
大きすぎると得られる成形品の特性が低下する場合があ
る。
【0012】不飽和ポリエステル(A)は、あらかじめ
共重合性単量体(B)の溶液にして使用することが好ま
しい。この場合、例えば次のような割合で配合される。
不飽和ポリエステル(A)と共重合性単量体(B)の配
合割合は、重量比((A)/(B)で25/75〜80/2
0の範囲が好ましく、より好ましくは40/60〜65
/35の範囲である。この重量比が小さすぎると、得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低すぎてシ
ート状に塗布しにくく、また得られるシート状成形材料
を成形しても硬化収縮率が大きく、成形品に割れ、クラ
ック等が生じる場合がある。また、上記の重量比が大き
すぎると粘度が高すぎてシート状に塗布するのが困難と
なったり、混合作業が困難になる場合がある。
【0013】スチレン−無水マレイン酸共重合体(C)
の配合割合は、不飽和ポリエステル(A)と共重合性単
量体(B)の総量に対して重量比〔(C)/((A)+
(B))〕で10/90〜50/50の範囲が好ましく、
より好ましくは15/85〜35/65の範囲である。
この重量比が小さすぎると硬化収縮率が大きく、また大
きすぎると相分離が生じ、フィルムの剥離が困難となる
場合がある。また共重合性単量体(B)のうち、不飽和
ポリエステル(A)との相溶性が良好なものは、スチレ
ンおよび無水マレイン酸に前記(B)共重合性単量体
を、モル比(スチレン+共重合性単量体(B))/無水
マレイン酸で3/1〜7/1の範囲で配合して反応させ
た、数平均分子量5000未満の共重合体を使用するこ
ともできる。
【0014】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、前記共重合性単量体(B)に可溶なスズ化合物、例
えばブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンマレート、ジラウリルチンジアセテー
ト、ジオクチルチンジアセテートなどを含有させること
ができる。スズ化合物の使用量は、成形品の外観の点か
ら、前記(A)、(B)および(C)の総量100重量
部に対して0.1〜1.0重量部の範囲が好ましい。本
発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、補強材(繊
維強化材)、低収縮剤、充填材、増粘剤、硬化剤、離型
剤等を含有させることができ、さらに必要に応じて増粘
助剤、重合禁止剤、着色剤等を含有させることができ
る。
【0015】補強材としては、ガラス繊維、カーボネー
ト繊維、ケプラー繊維、ビニロン繊維などを用いること
ができ、一般的にはガラス繊維が用いられる。これらの
補強材は、連続繊維、織布、不織布等の形状で用いられ
るが、ロービング状のものを適当な長さは約25mmに切
断して用いることが好ましい。補強材の使用量は、後述
するシート状成形材料100重量部に対し20〜50重
量部が好ましい。低収縮剤としては、ポリメタクリル酸
メチル、ポリスチレン、ポリカプロラクトン、ポリ酢酸
ビニル、ポリエチレン、ブタジエンゴムなどが用いられ
る。この使用量は成形品の収縮率や表面平滑性、表面光
沢を考慮して決定され、特に制限はない。
【0016】充填材としては、硅砂、炭酸カルシウム、
タルク、クレー等の無機系充填材、木粉、ポリエチレン
パウダー、各種FRP成形品の粉砕物等の有機系充填材
などが挙げられる。これらのうち炭酸カルシウム、特に
重質炭酸カルシウムが好ましい。この使用量は成形品の
強度等の物性、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度、
流動性を考慮されて決定されるが、好ましい使用量は前
記(A)および(B)の総量100重量部に対して10
0〜180重量部、さらに好ましくは105〜125重
量部である。
【0017】酸化剤としては、ケトンパーオキサイド
類、パーオキシジカルボネート類、ハイドロパーオキサ
イド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシケター
ル類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステ
ル類等、例えばt−ブチルパーオキシベンゾエート、ベ
ンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルハイドロパーオ
キシド、t−ブチルパーオクテート、2,5−ジメチル
−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよ
び2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジ(パーオキシ
ベンゾエート)などの有機過酸化物が挙げられる。使用
する硬化剤の量は、成形サイクルのみではなく材料の保
存性、色ムラ等の面に影響があるため、それぞれに応じ
て決定されるが、材料の保存性、成形サイクルの点か
ら、前記(A)、(B)および(C)の総量に対して
0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜2重
量%である。
【0018】増粘剤としては、2価の金属酸化物または
水酸化物からなる金属化合物が使用され、例えば酸化マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水
酸化カルシウム等が挙げられる。これらは単独でまたは
併用して用いられる。この使用量は、(A)、(B)お
よび(C)の総量100重量部に対して7重量部以下で
あることが好ましく、これを使用する場合は0.1重量
部以上とするのが好ましい。必要に応じて使用される増
粘助剤として、ベンゼン核または環状脂肪族を有するカ
ルボン酸およびその無水物、例えばテトラヒドロ無水フ
タル酸、安息香酸、無水フタル酸などが挙げられる。ま
た、塩化リチウム等のハロゲン化アルカリ金属、水、ニ
トロベンゼン、ジメチルホルムアミド、グリセリン等、
極性を持つ化合物が用いられる。これらの使用量は、
(A)、(B)および(C)の総量100重量部に対し
て0.01〜2部、好ましくは0.05〜0.5部、さ
らに好ましくは0.1〜0.2部である。増粘助剤の量
が0.01重量部未満では、助剤としての効果が得られ
ない場合があり、また2部を超えると初期増粘は早くな
るが、到達粘度が低くなる場合がある。
【0019】離型剤としては、ステアリン酸亜鉛が一般
的に用いられる。その使用量は不飽和ポリエステル樹脂
組成物100重量部に対して5重量部以下であることが
好ましく、これを使用する場合は0.5重量部以上とす
ることが好ましい。重合禁止剤としては、p−ベンゾキ
ノン、ナフトキノン、トルキノン、ハイドロキノン、モ
ノ−t−ブチルハイドロキノン等が用いられる。この使
用量は、シート状成形材料の成形条件により決定される
が、0.01〜1重量部の範囲で用いることが好まし
い。着色剤としては、一般的な顔料を用いることがで
き、その使用量は成形品の外観により決定されるが、
(A)、(B)および(C)の総量100重量部に対し
0.1〜10重量部の範囲で用いることが好ましい。
【0020】本発明のシート状成形材料は、通常のSM
CやBMC製造装置を用いて製造することができる。例
えば、不飽和ポリエステル(A)を共重合性単量体
(B)に溶解させ、これに共重合体単量体(B)に可溶
なスズ化合物、硬化剤、重合禁止剤、着色剤、増粘剤等
の添加剤を溶解させ、さらに低収縮剤や充填材を混合し
て得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物を、ポリエチ
レン、ポリプロピレンフィルム等の離型フィルム上に均
一の厚みに塗布し、この上に所定の長さのガラス繊維等
の補強材を均一に散布し、さらにこの上に上記の不飽和
ポリエステル樹脂組成物を塗布した他のフィルムを、散
布した補強材を該不飽和ポリエステル樹脂組成物で挟む
ように重ね合わせ、これをロールに巻き取り、必要に応
じて熟成等を行ってシート状成形材料とすることができ
る。不飽和ポリエステル樹脂組成物に増粘剤を配合した
場合には、室温〜60℃の温度に加熱して熟成すること
が好ましい。
【0021】不飽和ポリエステル樹脂組成物を塗布する
際の該組成物粘度は、40℃で5〜30Pa・sの範囲が好
ましく、さらに好ましくは8〜20Pa・sの範囲である。
この粘度が5Pa・s未満ではシート状に挟んだ際にフィル
ムの端から不飽和ポリエステル組成物がしみ出す場合が
あり、また30Pa・sを超えると不飽和ポリエステル樹脂
組成物をフィルムに均一に塗布できなくなる。また、パ
ネルタンク用シート状成形材料のように成形品に高強度
を持たせるためには、補強材への含浸性が重要であるた
め、補強材に含浸させる不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、増粘剤を添加した後の40℃、30分後の粘度が3
0〜100Pa・sの範囲が好ましく、より好ましくは35
〜90Pa・s、さらに好ましくは40〜85Pa・sの範囲で
ある。不飽和ポリエステル樹脂組成物に増粘剤を添加し
た30分後の粘度が30Pa・s(40℃)未満では、後期
増粘が上がらず、シートの剥離強度が強くなり作業性が
悪くなる。また、30分後の粘度が100Pa・sを超える
と、補強材への含浸性が悪くなり、耐水圧強度が低くな
る。
【0022】また、本発明のシート状成形材料は、50
mm×100mmにシート状成形材料を切断し、成形材料を
保護するフィルムの片面を長さ方向に25mm剥離した位
置から、さらに50mmフィルムを剥離するのに要する引
張り強さを、JIS K 7054に基づく試験機を用
いて23℃で測定したときの引張り剥離強さが25Pa以
下であるものが好ましい。この引張り剥離強さが大きす
ぎると、シート状成形材料の表面がベタツキ、作業性が
悪くなる。本発明におけるシート状成形材料を、成形温
度80〜160℃の範囲、より好ましくは100〜16
0℃の範囲、成形圧力0.5〜15MPa、好ましくは1
〜10MPaの範囲、成形時間1〜10分程度の条件で成
形することにより、低圧から高圧成形で耐水圧強度の高
いパネルタンク用の成形品を高能率で製造することが可
能である。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれによって制限されるものではない。な
お、例中「部」および「%」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示すものとする。 (1)不飽和ポリエステル(a1)の合成 テレフタル酸1062部、プロピレングリコール501
部、ネオペンチルグリコール333部およびエチレング
リコール397部を、温度計、窒素吹込み管、精留塔お
よび攪拌装置をつけた3リットルのフラスコに仕込み、
マントルヒータを用いて加熱して5時間で230℃まで
昇温した。その後215℃まで急冷し、保温して酸価が
14となった時点で冷却し、無水マレイン酸941部を
加え、再度7時間で215℃まで昇温した。その後20
0℃まで冷却して酸価28となった時点で冷却し、反応
を終了し、不飽和ポリエステル(a2)を得た。
【0024】(2)不飽和ポリエステル(a2)の合成 イソフタル酸1062部およびプロピレングリコール7
54部を、温度計、窒素吹込み管、精留塔および攪拌装
置をつけた3リットルのフラスコに仕込み、マントルヒ
ータを用いて加熱して5時間で210℃まで昇温した。
その後210℃まで急冷し、保温して酸価が14となっ
た時点で冷却し、プロピレングリコール486部と無水
マレイン酸627部を加え、再度4時間で215℃まで
昇温した。215℃で保温して、酸価30となった時点
で冷却し、反応を終了し、不飽和ポリエステル(a2)
を得た。
【0025】(3)不飽和ポリエステル組成物(A
1)、(A2)の調整 不飽和ポリエステル(a1)600部を共重合性単量体
(B)であるスチレン400部に溶解し、次いで重合禁
止剤としてハイドロキノン0.02部を溶解して不飽和
ポリエステル組成物(A1)を得た。不飽和ポリエステ
ル(a2)600部を共重合性単量体(B)であるスチ
レン400部に溶解し、次いで重合禁止剤としてハイド
ロキノン0.02部を溶解して不飽和ポリエステル組成
物(A2)を得た。
【0026】(4)樹脂組成物(イ)の調整 スチレン−無水マレイン酸共重合体(C)としてGSM
−505(岐阜セラック製造所製、スチレンと無水マレ
イン酸のモル比5/1、数平均分子量2500)600
部を、スチレン400部に溶解させて樹脂組成物(イ)
を得た。
【0027】実施例1 不飽和ポリエステル組成物(A1)800部に、樹脂組
成物(イ)200部、パーブチルZ(日本油脂社製、t
−ブチルパーベンゾエート98%)10部、炭酸カルシ
ウムNS#200(日東粉化工業社製)1100部、グ
リセリン1.0部およびステアリン酸亜鉛40部を加
え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポリエステル
樹脂組成物(Ia)を得た。この組成物(Ia)の粘度
は9.3Pa・s(40℃)であった。この不飽和ポリエス
テル樹脂組成物(Ia)に増粘剤として酸化マグネシウ
ム20部加え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポ
リエステル樹脂組成物(I)を得た。酸化マグネシウム
を混合してから30分後の不飽和ポリエステル樹脂組成
物(I)の粘度は95Pa・s(40℃)であった。
【0028】不飽和ポリエステル樹脂組成物(I)を用
いてデュアルワイヤメッシュ方式のSMC製造装置によ
り、ガラス含有量を32重量%として、両側に離型フィ
ルム(厚さ50μmのポリプロピレンフィルム)を有す
るシート状とし、40℃の熟成炉で3日間熟成させて、
1m2当たり約3.6kgの重量を有するシート状成形材
料(I)を得た。このシート状成形材料(I)をそれぞ
れ縦100mm、横50mmの大きさに切り出し、それぞれ
について100kgオートグラフ(島津製作所製)を用い
てフィルム剥離強度を測定したところ、20N/mであっ
た。このときのシート成形材料(I)の粘度は23,0
00Pa・sであった。
【0029】水圧強度試験を次の通り行った。このシー
ト状成形材料を用いて外形寸法が横100cm、縦200
cm、高さ10cmであり、内形寸法が横98cm、縦198
cm、高さ9cmであり、厚さが10cmの一面が開放されて
いる箱形(ただし、外形底面部の中央の15cm×15cm
の面積については窪んでおり、この部分の厚さは7mmで
ある)の繊維強化プラスチック成形品(側面用パネルタ
ンク)を用意する。一方、この繊維強化プラスチック成
形品がちょうど又はわずかな隙間で入るような大きさで
深さが30cmの鉄製の容器であって、底部近くから水を
導入することができるようにしてあり、深さ10cmの位
置に水圧計が取り付けてある容器を用意する。この容器
に、この容器と繊維強化プラスチック成形品の上面(開
放面)が一致するようにボルトとナットで一片の中央部
で高さも中央の位置に繊維強化プラスチック成形品を固
定する。その後、容器に水を導入し、満水になるように
し、満水になったところで、5分間放置する。その後、
水圧を0.05kgf/cm2・分の速度で上昇するように水
を導入し、繊維強化プラスチック成形品が破壊するとき
の水圧を測定した。この水圧を破壊水圧という。
【0030】上記シート状成形材料(I)を用いて、上
記寸法の繊維強化プラスチック成形品の成型用金型を用
い、圧力7.5MPa、成形温度140℃、成形時間5分
間の条件で成形し、上記寸法の繊維強化プラスチック成
形品を得た。この繊維強化プラスチック成形品の破壊水
圧は0.65kgf/cm2であった。またシート状成形材料
(I)を用いて220mm×220mmの平板を成形温度1
40℃、成形圧力(面圧)7.5MPa、成形時間5分間
で成形して繊維強化プラスチック成形品(平板)を製造
した。その成形品の曲げ強さをJIS K 7055に
準じて測定したところ、172MPaであった。
【0031】実施例2〜5 実施例1において、不飽和ポリエステル樹脂組成物(I
a)に、酸化マグネシウムを12部、14部、16部お
よび18部をそれぞれ加えた以外は実施例1と同様にし
て不飽和ポリエステル樹脂組成物(II)、(III)、(I
V)および(V)をそれぞれ得た。各組成物の30分後
の粘度は45Pa・s、53Pa・s、67Pa・sおよび75Pa・s
であった。不飽和ポリエステル樹脂組成物(II)〜
(V)をそれぞれ用いてデュアルワイヤメッシュ方式の
SMC製造装置により、ガラス含有量を30重量%とし
て、両側に離型フィルム(厚さ50μmのポリプロピレ
ンフィルム)を有するシート状とし、40℃の熟成炉で
3日間熟成させて、1m2当たり約3.6kgの重量を有
するシート状成形材料(II)〜(V)を得た。
【0032】シート状成形材料(II)〜(V)を用いて
実施例1と同様の方法で作製した繊維強化プラスチック
成形品(側面用パネルタンク)の水圧強度試験を実施例
1と同様にして行った。このシート状成形材料(II)〜
(V)を用いて作製した繊維強化プラスチック成形品
は、それぞれ、破壊水圧が1.10kgf/cm2、1.03k
gf/cm2、0.95kgf/cm2および0.90kgf/cm2であっ
た。また、このシート状成形材料(II)〜(V)を用い
て220mm×220mmの平板を成形温度140℃、成形
圧力(面圧)7.5MPa、成形時間5分間でそれぞれ成
形して繊維強化プラスチック成形品(平板)を製造し
た。これらの成形品の曲げ強さをJIS K 7055
に準じて測定したところ、それぞれ151MPa、173MPa、
168MPa、165MPaであった。
【0033】比較例1 不飽和ポリエステル組成物(A1)800部に、ポリス
チレン(数平均分子量50,000)80部をスチレン
120部に溶解した樹脂溶液200部を加え、さらに得
られた樹脂溶液1000部に、パーブチルZ(日本油脂
社製、t−ブチルパーベンゾエート98%)10部、炭
酸カルシウムNS#200(日東粉化工業社製)110
0部、ステアリン酸亜鉛40部およびグリセリン1.0
部を加え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物(VIa)を得た。この(VIa)の粘度
は40℃で8.5Pa・sであった。この不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物(VIa)に酸化マグネシウム20部を
加え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物(VI)を得た。不飽和ポリエステル樹脂組
成物(VI)の30分後の粘度は75Pa・s(40℃)であ
った。
【0034】不飽和ポリエステル樹脂組成物(VI)を用
いてデュアルワイヤメッシュ方式のSMC製造装置によ
り、ガラス含有量を30重量%として、両側に離型フィ
ルム(厚さ50μmのポリプロピレンフィルム)を有す
るシート状とし、40℃の熟成炉で3日間熟成させて、
1m2当たり約3.6kgの重量を有するシート状成形材
料(VI)を得た。このシート状成形材料(VI)をそれぞ
れ縦100mm、横50mmの大きさに切り出し、それぞれ
について100kgオートグラフ(島津製作所製)を用い
てフィルム剥離強度を測定したところ、29N/mであっ
た。なお、このときのシート状成形材料(VI)の粘度は
35,000Pa・sであった。
【0035】比較例2 不飽和ポリエステル組成物(A2)800部に、ポリス
チレン(数平均分子量50,000)80部をスチレン
120部に溶解した樹脂溶液200部を加え、さらに得
られた樹脂溶液1000部に、パーブチルZ(日本油脂
社製、t−ブチルパーベンゾエート98%)10部、炭
酸カルシウムNS#200(日東粉化工業社製)110
0部、ステアリン酸亜鉛40部およびグリセリン1.0
部を加え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物(VIIa)を得た。この(VIIa)の粘度
は40℃で8.0Pa・sであった。不飽和ポリエステル樹
脂組成物(VIIa)を用いてデュアルワイヤメッシュ式の
SMC製造装置により、ガラス含有量32重量%とし
て、両側に離型フィルム(厚さ50μmのポリプロピレ
ンフィルム)を有するシート状とし、40℃の熟成炉で
3日間熟成させて、1m2当たり約3.6kgの重量を有
するシート状成形材料(VII)を得た。このシート状成形
材料(VII)をそれぞれ縦100mm、横50mmの大きさに
切り出し、それぞれについて100kgオートグラフ(島
津製作所製)を用いてフィルム剥離強度を測定したとこ
ろ、30N/mあった。なお、このときのシート状成形材
料(VII)の粘度は27,500Pa・sであった。
【0036】比較例3、4 実施例1で得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物(I
a)の含有水分量を、カールフィシャ水分計(平活微量
水分測定装置AQ−6)を用いて測定したところ、0.
085%であった。この不飽和ポリエステル樹脂組成物
(Ia)の水分量を0.15%および0.20%に調整
して不飽和ポリエステル樹脂組成物(VIIIa)および
(IXa)を得た。これらの40℃の粘度を測定したとこ
ろ、それぞれ12.8Pa・sおよび13.5Pa・sであっ
た。これらの不飽和ポリエステル樹脂組成物(VIII
a)、(IXa)に酸化マグネシウム16部をそれぞれ加
え、カウレス型翼で充分に混合して不飽和ポリエステル
樹脂組成物(VIII)、(IX)を得た。これらの不飽和
ポリエステル樹脂組成物(VIII)、(IX)の30分後
の粘度はそれぞれ105Pa・s、135Pa・sであった。
【0037】不飽和ポリエステル樹脂組成物(VIII)、
(IX)を用いてデュアルワイヤメッシュ方式のSMC
製造装置により、ガラス含有量を32重量%として、両
側に離型フィルム(厚さ50μmのポリプロピレンフィ
ルム)を有するシート状とし、40℃の熟成炉で2日間
熟成させて、1m2当たり約3.6kgの重量を有するシ
ート状成形材料(VIII)、(IX)を得た。得られたシ
ート状成形材料(VIII)、(IX)を用いて、実施例1
と同様にして、繊維強化プラスチック成形品(側面用パ
ネルタンク)を作製し、実施例1と同様にして水圧強度
試験をしたところ、破壊水圧がそれぞれ0.45kgf/cm
2、0.39kgf/cm2であった。またシート状成形材料
(VIII)、(IX)を比較例1と同様に平板を成形して
曲げ強度を測定したところ、それぞれ165MPa、15
8MPaであった。
【0038】実施例1〜5および比較例1〜4の結果を
表1にまとめて示した。
【0039】
【表1】
【0040】表1から、スチレン−無水マレイン酸共重
合体を含有していない不飽和ポリエステル樹脂組成物
(比較例1、2)では、これを用いて得られるシート成
形材料のフィルム剥離強度が高く、綿ぼこりの発生を抑
制することができないことが示される。またスチレン−
無水マレイン酸共重合体を含有している不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を用いても増粘剤を加えた30分後の粘
度が高すぎずと(比較例3、4)、破壊水圧が低くくな
り、高耐圧強度を有する成形品が得られないことが示さ
れる。さらに成形品の破壊水圧と成形品の曲げ強度には
相関関係がなく、成形品の曲げ強度の測定を高耐圧強度
の測定の代替試験とすることはできないことが示され
る。
【0041】
【発明の効果】本発明の請求項1〜4の不飽和ポリエス
テル樹脂組成物によれば、樹脂組成物の粘度を上昇させ
ることなく、優れたフィルム剥離性を有するシート状成
形材料を得ることができる。また本発明の請求項5〜6
のシート状成形材料およびその製造法によれば、水タン
ク等に求められる高耐圧強度を有する成形品を得ること
ができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)α,β−不飽和二塩基酸またはそ
    の無水物と多価アルコールとを反応させて得られる不飽
    和ポリエステル、(B)共重合性単量体および(C)ス
    チレン−無水マレイン酸共重合体を含有してなる不飽和
    ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
    組成物にさらに前記(B)共重合性単量体に可溶なスズ
    化合物を含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の不飽和ポリエステル
    樹脂組成物の粘度が40℃で5〜30Pa・sであることを
    特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の不飽
    和ポリエステル樹脂組成物に増粘剤を加えてから30分
    後のコンパウンド粘度が30〜100Pa・sであることを
    特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の不飽
    和ポリエステル樹脂組成物を2枚のフィルムの間に繊維
    強化材とともに存在させてなるシート状成形材料。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載の不飽
    和ポリエステル樹脂組成物に増粘剤を加えた後、これを
    2枚のフィルムの間に繊維強化材とともに存在させ、室
    温〜60℃で加熱して増粘させることを特徴とするシー
    ト状成形材料の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006057250A1 (ja) * 2004-11-25 2006-06-01 Matsushita Electric Works, Ltd. 変性スチレン-マレイン酸共重合体およびその用途
CN116656103A (zh) * 2022-12-31 2023-08-29 江苏常阳科技有限公司 一种片状模塑料及其制备方法

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