JP3017523B2 - ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂、その組成物ならびにそれを用いた繊維強化積層硬化物およびその製造方法 - Google Patents

ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂、その組成物ならびにそれを用いた繊維強化積層硬化物およびその製造方法

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JP3017523B2 JP2256445A JP25644590A JP3017523B2 JP 3017523 B2 JP3017523 B2 JP 3017523B2 JP 2256445 A JP2256445 A JP 2256445A JP 25644590 A JP25644590 A JP 25644590A JP 3017523 B2 JP3017523 B2 JP 3017523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエス
テル樹脂ならびにその組成物ならびにそれを用いた繊維
強化積層硬化物およびその製造方向に関するものであ
り、該ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹
脂は、ラジカル重合性モノマーと併用して、繊維強化積
層硬化物、特に繊維強化積層硬化物のゲルコート表面の
繊維模様、ひけ、そりが少なく、優れた表面平滑性を有
する繊維強化積層硬化物を得るのに適する。
〔従来の技術〕
一般に、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステ
ル樹脂を使用した繊維複合材料は、その樹脂の硬化収縮
によって成形型面から離形しやすく、硬化物の表面に繊
維パターン、ひけ、そりなどが発生し、製品の外観の表
面平滑性を低減させる。この欠点を改良する方法として
ジシクロペンタジエンマレート及び/またはジシクロペ
ンタジエンフマレートとエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール等の脂肪族2価アルコールとを反応させて
得られる、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステ
ル樹脂を使用する方法が広く行なわれているが、表面平
滑性の改良効果が十分とはいえない。
シートモールディングコンパウンド(SMC)またはバ
ルクモールディングコンパウンド(BMC)のように増粘
させて加熱成形を行なうものは、低収縮材として熱可塑
性ポリマー(例:ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル)を添
加することによって表面平滑性に優れる製品が得られる
が、ハンドレイアップ成形またはスプレーアップ成形に
よって作られる積層硬化物では、SMCまたはBCMのように
増粘できないために、不飽和ポリエステル樹脂またはビ
ニルエステル樹脂と熱可塑性ポリマーとの相溶性が悪
く、従って熱可塑性ポリマーを添加しても比較的短時間
で熱可塑性ポリマーが分離してしまい、表面平滑性の優
れた製品が得られず、二次加工(研摩及びみがき)作業
に時間がかかる。熱可塑性ポリマーの中でも比較的不飽
和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂と相溶性
の良いポリマー(例:ポリ酢酸ビニル)を添加してハン
ドレイアップ成形またはスプレーアップ成形によって常
温硬化させても、樹脂の硬化発熱だけでは充分な低収縮
効果が得られない。従って表面平滑性の優れた製品が得
られず、二次加工作業に時間がかかる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来の方法において不都合となっていた不
飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂を使用
した繊維複合材料から形成される繊維強化積層硬化物の
表面平滑性の低下の改良に好適に用いられるジシクロペ
ンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂の製造方法、こ
のシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂を含
む組成物、この組成物を用いて成形された繊維強化積層
硬化物及びその製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記従来技術の欠点を解決すべく鋭意
検討した結果、分子末端にジシクロペンタジエンマレー
ト基またはジシクロペンタジエンフマレート基を有し、
分子内骨格にビスフェノールAの骨格及び/または水素
化ビスフェノールAの骨格を有するジシクロペンタジエ
ン変性不飽和ポリエステル樹脂を含む組成物が、前記目
的を有効に達成し、繊維強化積層硬化物が、その表面平
滑性に優れていることを見い出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、a)ジシクロペンタジエンマレ
ート及び/またはジシクロペンタジエンフマレートと、
(b)2価アルコールまたは2価アルコールと不飽和二
塩基酸、飽和二塩基酸もしくはそれらの酸無水物との混
合物を反応させて得られるジシクロペンタジエン変性不
飽和ポリエステル樹脂において、2価アルコールとして
2価アルコールの総量100重量%中、ビスフェノールA
の骨格及び/または水素化ビスフェノールAの骨格を有
する2価アルコールが20〜100重量%含まれることを特
徴とする、一般式 [但し、式中R1は2価アルコールから水酸基を除いた残
基を表し、R2は不飽和2塩基酸または飽和2塩基酸から
カルボキシル基を除いた残基を表し、nは0〜100の整
数を表す。] で表されるジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステ
ル樹脂に関する。
また、本発明は前期のジシクロペンタジエン変性不飽
和ポリエステル樹脂とラジカル重合性モノマーとからな
る硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル
樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、前期の硬化性ジシクロペンタジエ
ン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物を繊維強化材に含
浸し、硬化させた繊維強化積層硬化物に関する。
さらにまた、本発明は、前期の硬化性ジシクロペンタ
ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物を繊維強化材
に含浸し、硬化させて、繊維強化積層硬化物を製造する
際に、硬化物のバーコル硬さ測定(JIS K 6911)が該硬
化物の完全硬化した硬度の80%以上になったことを確認
してから脱型を行うことを特徴とする繊維強化積層硬化
物の製造方法に関する。
以下、本発明の理解を助けるために、好適な実施態様
によって説明する。
先ず、本発明の前記一般式で表されるジシクロペンタ
ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂は、例えば下記の方
法によって製造することができる。
無水マレイン酸と水を60〜100℃で反応させてマレイ
ン酸を作り、次いでマレイン酸とジシクロペンタジエン
を120〜140℃で反応させてジシクロペンタジエンマレー
ト及び/またはジシクロペンタジエンフマレートを合成
した後、2価アルコールの総量100重量%中、ビスフェ
ノールAの骨格及び/または水素化ビスフェノールAの
骨格を有する2価アルコールを20〜100重量%含む2価
アルコールと必要に応じて不飽和二塩基酸、飽和二塩基
酸またはそれらの酸無水物をエステル化反応させる。
以下にジシクロペンタジエン、無水マレイン酸、水、
ビスフェノール骨格を有する2価アルコールとして2,2
−ジ(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンを
用いてジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹
脂を合成するための反応式の代表的なものを示す。
本発明に使用されるジシクロペンタジエン変性ポリエ
ステル樹脂の製造の原料であるジシクロペンタジエンマ
レート及び/またはジシクロペンタジエンフマレート
は、前記1)式及び2)式に示したように、無水マレイ
ン酸と水とを反応させてマレイン酸を作り、次いでこの
マレイン酸とジシクロペンタジエンを反応させて合成し
てもよいし、またマレイン酸とジシクロペンタジエンと
を直接反応させて合成してもよい。さらにジシクロペン
タジエンアルコールと無水マレイン酸、マレイン酸また
はフマル酸等を組み合わせて合成することも可能であ
る。
ビスフェノールAの骨格及び/または水素ビスフェノ
ールAの骨格を有する2価アルコールとしては、2,2−
ジ(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,
2−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等の
市販の化合物が使用できる。
これらの2価アルコールは混合して使用してもよい。
ビスフェノールAの骨格及び/または水素化ビスフェ
ノールAの骨格を有する2価アルコールと併用して使用
する2価のアルコールとしては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール等、ポリエステル樹脂に使用される市販の化合物
が使用できる。
2価アルコールとして、ビスフェノールAの骨格及び
/または水素ビスフェノールAの骨格を有する2価アル
コールと他の2価アルコールとの混合物を使用する場
合、ビスフェノールAの骨格及び/または水素化ビスフ
ェノールAの骨格を有する2価アルコールの含有量が混
合物100重量%中の20重量%未満では、得られるジシク
ロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂を使用して
繊維強化積層硬化物を製造しても平面平滑性に優れた繊
維強化積層硬化物は得られない。
不飽和二塩基酸またはその酸無水物としては、無水マ
レイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、
イタコン酸、シトラコン酸等通常の不飽和ポリエステル
樹脂に使用されるものはすべて使用できる。
飽和二塩基酸またはその酸無水物としては、無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、ゼバシ
ン酸、ヘット酸、テトラブロム無水フタル酸等があげら
れる。
本発明の硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリ
エステル樹脂組成物は、ジシクロペンタジエン変性不飽
和ポリエステル樹脂とラジカル重合性モノマーとを配合
することによって容易に調製することができる。
本発明に使用されるラジカル重合性モノマーとして
は、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂
で用いられる公知公用のスチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルナフタレ
ン、エチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアク
リレート、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等
のビニル化合物及びジアリルフタレート、ジアリルフマ
レート、ジアリルサクシネート、トリアリルイソシアヌ
レート等のアリル化合物等のジシクロペンタジエン変性
不飽和ポリエステル樹脂と架橋可能なビニルモノマーあ
るいはビニルオリゴマー等があげられ、単独あるいは併
用で使用されるが一般的にはスチレンが使用される。
ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂と
ラジカル重合性モノマーの配合割合は、ジシクロペンタ
ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂/ラジカル重合性モ
ノマー(重量比)=90〜30/10〜70、好ましくは80〜50/
20〜50である。ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエ
ステル樹脂の配合割合が90を超える場合は成形作業性に
劣る。また、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエス
テル樹脂の配合割合が30より少ない場合は、硬化物の表
面平滑性が低下する。
硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル
樹脂組成物には、通常は重合禁止剤が添加される。使用
される重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−ベン
ゾキノン、メチルハイドロキノン、カテコール等の不飽
和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂に使用さ
れている公知公用の重合禁止剤があげられる。
本発明における硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽
和ポリエステル樹脂組成物は、通常の不飽和ポリエステ
ル樹脂またはビニルエステル樹脂の硬化に使用されてい
る硬化触媒及び硬化促進剤を添加することによって容易
に硬化させることができる。
使用される硬化触媒としては、メチルエチルケトンパ
ーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベン
ゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、クメンハ
イドロパーオキシド等の有機過酸化物があげられる。硬
化触媒の使用量は、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポ
リエステル樹脂組成物100重量部に対して0.5〜3重量部
が好ましい。
硬化促進剤としては、ナフテン酸コバルト、オクトエ
酸コバルト、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ア
セチルアセトン等があげられる。硬化促進剤の使用量
は、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂
組成物100重量部に対して、0.01〜3重量部が好まし
い。
本発明における硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽
和ポリエステル樹脂組成物は、通常の不飽和ポリエステ
ル樹脂またはビニルエステル樹脂と同様にして繊維補強
材を使用して容易に繊維強化積層硬化物を得ることがで
きる。
繊維補強剤としては、ガラス繊維、ポリエステル繊
維、アクリル繊維、ビニロン繊維、炭素繊維、ポリアミ
ド繊維、スチールファイバー、絹繊維、羊毛繊維、木綿
繊維等の繊維のチョップドストランドマット、ロービン
グ、ロービングクロス等、織物、編物、糸状、不織布の
ものなど市販のあらゆる繊維が使用できる。
本発明の繊維強化積層硬化物の製造方法としては、ハ
ンドレイアップ法、スプレーアップ法、フィラメントワ
イディング法等のオープン方式やレジンインジェクッシ
ョン成形法、レジントランスファー成形法等のクローズ
ド方式があげられる。
繊維強化積層硬化物の製造方法において、バーコル硬
化速度(JIS K 6911 934−1)において硬化物の硬度の
値がその硬化物の完全硬化した硬度の値の80%以上、好
ましくは90%以上になってから脱型を行なうことが必要
である。80%未満で脱型を行なうと、脱型後に硬化が進
み(硬化収縮が進み)ゲルコート表面に繊維模様が発生
する傾向を示し、平面平滑性に劣る欠点を有する。
かくしてビスフェノールAの骨格及び/または水素化
ビスフェノールAの骨格を有する硬化性ジシクロペンタ
ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物と繊維強化材
とから得られる繊維強化積層硬化物は優れた平面平滑性
を示す。
〔実 施 例〕
次に本発明をより詳細に説明するための実施例を示す
が、これらをもって本発明の範囲が限定されるものでは
ない。なお、特に断らない限り、実施例及び比較例中の
部は重量部である。
実施例 1 温度計、撹拌羽根、不活性ガス導入管、コンデンサー
を備えた4つ口フラスコに、ジシクロペンタジエン1120
gと水150gを仕込み、撹拌しながら無水マレイン酸735g
を4回に分けて加え70〜100℃で反応させた後、液温を1
30〜140℃で2時間保ち、2,2−ジ(4−ヒドロキシプロ
ポキシフェニル)プロパンを1370gを仕込んで通常の方
法にて脱水縮合反応を行なった。酸価が15mg KOH/gにな
ったところで反応をやめ、ハイドロキノン0.4添加し、
スチレンモノマー1080gに溶解して25℃での粘度が30ポ
アズ、酸価11mg KOH/gの樹脂組成物を得た。得られたジ
シクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物
の赤外吸収スペクトルを第1図に示す。
上記樹脂組成物400部にスチレンモノマー60部、6%
ナフテン酸コバルト2.0部及び55%メチルエチルケトン
パーオキシド4.4部を配合して硬化性樹脂組成物を得
た。
この硬化性樹脂組成物を用いて、あらかじめ離型処理
したガラス板に約0.3mmの厚さにゲルコート樹脂を塗布
し、硬化させて常温に16時間放置した後、硬化ゲルコー
ト樹脂面上に、35×35cm2の大きさの450g/m2のガラスチ
ョップドストランドマットと570g/m2のガラスロービン
グクロスを使ってマット、マット、ロービングクロス、
マット、ロービングクロスの順に5層積層して硬化させ
た。樹脂組成物がゲル化してから1日おいて、積層板の
バーコル硬度(JIS K 6911 934−1)が最終硬度の80%
以上であることを確認してから脱型し、脱型後1日おい
て積層板の1部を切断して50℃オーブンに3時間入れ
た。積層板の表面(ゲルコート面)の状態を目視並びに
塗装面等の表面平滑性の評価して優れる写像性測定機
(スガ試験機(株)ICM−1DP)にて評価した。同様にし
て積層板を作り、樹脂組成物がゲル化してから5時間後
に最終硬度の80%未満であることを確認して脱型し、同
様に表面状態を評価した。
実施例 2 実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン825gと
水110gと無水マレイン酸560gを仕込んで反応させた後、
無水フタル酸420gと2,2−ジ(4−ヒドロキシプロポキ
シフェニル)プロパン270gを仕込み反応を行った。酸価
が15mg KOH/gになったところでハイドロキノン0.5g添加
し、スチレンモノマー1250gに溶解して25℃での粘度が4
0ポアズ、酸価13mg KOH/gの樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物400部にスチレンモノマー100部、6%
ナフテン酸コバルト2.2部及び55%メチルエチルケトン
パーオキシド4.8部を配合して、硬化性樹脂組成物を得
た。以下、実施例1と同様にして積層板を作り表面を評
価した。
実施例 3 実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン310gと
水85gと無水マレイン酸550gを仕込んで反応させた。
次に、2,2−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパン2230g及び無水フタル酸560部を仕込み、通常の方
法にて脱水縮合を行なった。酸価が19mg KOH/gになった
ところで反応をやめ、ハイドロキノン0.5gを添加し、ス
チレンモノマー2000gに溶解して、25℃での粘度が45ポ
アズの樹脂組成物を得た。この樹脂組成物400部にスチ
レンモノマー80部、6%ナフテン酸コバルト2.0部及び5
5%メチルエチルケトンパーオキシド4.8部を配合して硬
化性樹脂組成物を得た。以下、実施例1と同様にして積
層板を作り表面状態を評価した。
実施例 4 実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン1710g
と水235gと無水マレイン酸1160gを仕込んで反応させ、
次に2,2−ジ(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プ
ロパン300g及びジエチレングリコール590gを仕込んで反
応を行なった。酸価が15mg KOH/gになったところで反応
をやめ、ハイドロキノン0.5g添加し、スチレンモノマー
1200gに溶解して、25℃での粘度が7ポアズ、酸価12.2m
g KOH/gの樹脂組成物を得た。この樹脂組成物400部にス
チレンモノマー52部、6%ナフテン酸コバルト2.0部及
び55%メチルエチルケトンパーオキシド4.4部を配合し
て硬化性樹脂組成物を得た。以下、実施例1と同様にし
て積層板を作り表面状態を評価した。
比較例 1 実施例1と同様にして、ジシクロペンタジエン959gと
水140gと無水マレイン酸712gを仕込んで反応させ、次に
エチレングリコール129g、ジエチレングリコール770g及
び無水フタル酸774gを仕込み、通常の反応方法にて脱水
縮合を行なった。酸価が17mg KOH/gで反応をやめ、ハイ
ドロキノン0.5gを添加し、スチレンモノマー1750gに溶
解して、25℃での粘度が5ポアズの樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物400部に6%ナフテン酸コバルト2.0部と
55%メチルエチルケトンパーオキシド4.4部を配合して
硬化性樹脂組成物を得た。以下、実施例1と同様にて積
層板を作り表面状態を評価した。
比較例 2 通常の不飽和ポリエステル樹脂の反応装置を使い、プ
ロピレングリコール1185g、無水フタル酸1110g及び無水
マレイン酸785gを仕込んで通常の方法にて脱水縮合反応
を行なった。酸価が30mg KOH/gになったところで反応を
やめ、冷却してハイドロキノン0.3gとスチレンモノマー
1200gを加えて溶解し、酸価21mg KOH/g、25℃での粘度
が16ポアズの樹脂組成物を得た。この樹脂組成物400部
にスチレンモノマー40部、6%ナフテン酸コバルト2.0
部及び55%メチルエチルケトンパーオキシド4.4部を配
合して硬化性樹脂組成物を得た。以下、実施例1と同様
にて積層板を作り、表面状態を評価した。
実施例1〜4及び比較例1〜2において作製した積層
板の表面状態の評価の結果を表1に示す。
表1において積層板の目視評価は、◎平滑性に大変優
れる、○平滑性に優れる、△普通、×劣るをそれぞれ表
わす。()内は50℃、3時間オーブンに入れた積層板の
平滑性を表す。写像性の値は、100%に近い程鏡面に近
く、0%に近くなる程表面状態が悪いことを表してい
る。写像性の測定は入射角度60度で0.5mmくし形のパタ
ーンで行なった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、分子末端にジシクロペンタジエンマ
レート基及び/またはジシクロペンタジエンフマレート
基を有し、分子内骨格にビスフェノール骨格及び/また
は水素化ビスフェノール骨格を有するジシクロペンタジ
エン変性不飽和ポリエステル樹脂を容易に得ることがで
き、原料成分の種類と組合せを変えることにより、多種
多様のジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹
脂を得ることができる。また、このジシクロペンタジエ
ン変性不飽和ポリエステル樹脂とラジカル重合性モノマ
ーとからなる樹脂組成物は、繊維強化積層硬化物の製造
に使用した場合、繊維強化積層硬化物の表面状態を著し
く改良し、平面平滑性に優れた繊維強化積層硬化物を与
える。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1により得られたジシクロペンタジエン
変性不飽和ポリエステル樹脂組成物の赤外吸収スペクト
ルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 67/06 C08L 67/06 (56)参考文献 特開 昭57−182311(JP,A) 特開 昭57−141416(JP,A) 特開 昭56−110711(JP,A) 特開 平3−168244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ジシクロペンタジエンマレート及び
    /またはジシクロペンタジエンフマレートと、(b)2
    価アルコールまたは2価アルコールと不飽和二塩基酸、
    飽和二塩基酸もしくはそれらの酸無水物との混合物を反
    応させて得られるジシクロペンタジエン変性不飽和ポリ
    エステル樹脂において、2価アルコールとして2価アル
    コールの総量100重量%中、ビスフェノールAの骨格及
    び/または水素化ビスフェノールAの骨格を有する2価
    アルコールが20〜100重量%含まれることを特徴とす
    る、一般式 [但し、式中R1は2価アルコールから水酸基を除いた残
    基を表し、R2は不飽和2塩基酸または飽和2塩基酸から
    カルボキシル基を除いた残基を表し、nは0〜100の整
    数を表す。] で表されるジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステ
    ル樹脂。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載のジシクロペンタジエン
    変性不飽和ポリエステル樹脂とラジカル重合性モノマー
    とからなる硬化性ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリ
    エステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項(2)記載の硬化性ジシクロペンタ
    ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物を繊維強化材
    に含浸し、硬化させた繊維強化積層硬化物。
  4. 【請求項4】請求項(2)記載の硬化性ジシクロペンタ
    ジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物を繊維強化材
    に含浸し、硬化させて、繊維強化積層硬化物を製造する
    際に、硬化物のバーコル硬さ測定(JIS K 6911)が該硬
    化物の完全硬化した硬度の80%以上になったことを確認
    してから脱型を行うことを特徴とする繊維強化積層硬化
    物の製造方法。
JP2256445A 1990-09-26 1990-09-26 ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂、その組成物ならびにそれを用いた繊維強化積層硬化物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3017523B2 (ja)

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