JPH0892354A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物及び繊維強化プラスチック成形品の製造法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物及び繊維強化プラスチック成形品の製造法

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JPH0892354A
JPH0892354A JP22470994A JP22470994A JPH0892354A JP H0892354 A JPH0892354 A JP H0892354A JP 22470994 A JP22470994 A JP 22470994A JP 22470994 A JP22470994 A JP 22470994A JP H0892354 A JPH0892354 A JP H0892354A
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JP
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unsaturated polyester
weight
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fiber
resin composition
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JP22470994A
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Masahiko Watanabe
雅彦 渡▲辺▼
Masaaki Yasuda
雅昭 安田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲルコート表面の繊維模様、ひけ、そりの発
生が少なく、表面品質に優れる繊維強化プラスチック成
形品を得ることができる不飽和ポリエステル樹脂組成物
及びこの組成物を用いる繊維強化プラスチック成形品の
製造法を提供する。 【構成】 (A)不飽和ポリエステル、(B)一般式
(I) 【化1】 (ただし、Xは炭素数2または3のα,β−不飽和炭化
水素基を示す)で表されるジシクロペンタジエンオリゴ
マ、(C)グリシジルエーテル型エポキシ樹脂及び
(D)重合性単量体を含有し、前記不飽和ポリエステル
(A)、ジシクロペンタジエンオリゴマ(B)、グリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂(C)及び重合性単量体
(D)を、重量比で0.15≦(B+C)/(A+B+C)
≦0.84かつ0.35≦D/(A+B+C+D)≦0.
65の範囲としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物及
びこの不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いる繊維強化
プラスチック成形品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不飽和ポリエステル樹脂
組成物及び繊維強化プラスチック成形品の製造法に関
し、さらに詳しくはゲルコート面の繊維模様、ひけ、そ
りの発生が少なく、表面品質に優れる繊維強化プラスチ
ック成形品を得ることができる不飽和ポリエステル樹脂
組成物及びこの組成物を用いた繊維強化プラスチック成
形品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂組成物は、優れ
た成形性と優れた機械的、化学的、物理的、電気的特性
を有するため、浴槽、ユニットバス、ボート、漁船、タ
ンク、車両、ハウジングなどの広範囲の分野で使用され
ている。しかし、不飽和ポリエステル樹脂組成物は、硬
化の際に約8%の硬化収縮が発生するため、成形型面か
ら離型し易く、硬化物の表面に繊維模様、ひけ、そりな
どが発生し、製品の外観を低下させるという問題があ
る。この改良法として、従来から充填剤を多量に添加し
たり、熱可塑性樹脂などの低収縮化剤を添加したりして
硬化収縮を低減する方法が用いられているが、充填剤を
多量に添加する場合には樹脂の粘度が上昇して成形作業
性が低下するという問題があり、また低収縮化剤を添加
する場合には硬化物の内部に空隙が形成されるため、耐
熱水性や機械的特性が大幅に低下するなどの問題があ
る。これらの欠点を改良するため、ジシクロペンタジエ
ンと無水マレイン酸などのα,β−不飽和二塩基酸を反
応させて得られるジシクロペンタジエンオリゴマを使用
した樹脂組成物が報告されている。
【0003】例えば、特公平2−12248号公報に
は、ヒドロキシ化ジシクロペンタジエンと無水マレイン
酸とを反応させて合成したビスジシクロペンタジエンエ
ステルと、不飽和ポリエステルとを混合した、樹脂の低
揮発化を目的とした樹脂組成物が示されている。しかし
ながら、この樹脂組成物では、ゲルコート面の繊維模
様、ひけ、そりの発生が少なく、表面品質に優れた成形
品は得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題を解決し、ゲルコート表面の繊維模様、ひ
け、そりの発生が少なく、表面品質に優れる繊維強化プ
ラスチック成形品を得ることができる不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物及びこの組成物を用いる繊維強化プラスチ
ック成形品の製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物の一部に特定のジシクロペンタジエン
変性不飽和ポリエステルを使用することによって、ゲル
コート表面の繊維模様、ひけ、そりが少なく、表面品質
に優れる繊維強化プラスチック成形品が得られることを
見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、(A)不飽和ポリエ
ステル、(B)一般式(I)
【化2】 (ただし、Xは炭素数2または3のα,β−不飽和炭化
水素基を示す)で表されるジシクロペンタジエンオリゴ
マ、(C)グリシジルエーテル型エポキシ樹脂および
(D)重合性単量体を含有し、不飽和ポリエステル
(A)、ジシクロペンタジエンオリゴマ(B)、グリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂(C)および重合性単量体
(D)を、重量比で0.15≦(B+C)/(A+B+C)
≦0.84かつ0.35≦D/(A+B+C+D)≦0.
65の範囲としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物及
びこの不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いる繊維強化
プラスチック成形品の製造法に関する。
【0007】本発明に用いられる不飽和ポリエステル
(A)は、不飽和二塩基酸分および必要に応じて不飽和
二塩基酸成分の多塩基酸とグリコールとを縮合反応させ
て得られる。不飽和二塩基酸としては、マレイン酸、無
水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、
クロルマレイン酸等を使用することができ、必要に応じ
て使用される不飽和二塩基酸以外の多塩基酸としては、
フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エン
ドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水
フタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸等が挙げられる。グリコールとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロール
プロパン、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA
のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0008】本発明に用いられるジシクロペンタジエン
オリゴマ(B)は、上記一般式(I)で表される、ジシ
クロペンタジエンとα,β−不飽和二塩基酸が付加した
一塩基酸のジシクロペンタジエンオリゴマであり、例え
ば、無水マレイン酸と水とを反応させてマレイン酸を作
り、次いでこのマレイン酸とジシクロペンタジエンを反
応させて合成してもよいし、またマレイン酸とジシクロ
ペンタジエンとを直接反応させて合成してもよく、公知
の反応方法を用いて得ることができる。α,β−不飽和
二塩基酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマ
ル酸などの炭素数2または3のα,β−不飽和ジカルボ
ン酸またはその無水物を用いることができる。
【0009】本発明に用いられるグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂(C)としては、ビスフェノールA型、ビ
スフェノールF型、ビスフェノールS型、水素化ビスフ
ェノールA型、臭素化ビスフェノールA型、ビスフェノ
ールAF型、フェノールノボラック型等のエポキシ樹脂
が挙げられる。
【0010】本発明に用いられる重合性単量体(D)と
しては、通常不飽和ポリエステル樹脂に使用される、例
えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
クロルスチレン、ジクロルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、t−ブチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル
(メタアクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルを意味
する。以下同様)、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸ブチルなどが挙げられる。
【0011】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
おいて、ジシクロペンタジエンオリゴマ(B)は、グリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂(C)のエポキシ基1当
量に対してカルボキシル基1.0〜1.2当量の範囲で
配合するのが好ましい。また不飽和ポリエステル(A)
とジシクロペンタジエンオリゴマ(B)とグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂(C)の配合割合は、重量比で
0.15≦(B+C)/(A+B+C)≦0.84の範囲で
配合される。この配合割合が、0.84を超えると成形
作業性が劣り、0.15より少ないと硬化物の表面平滑
性が低下し、繊維模様やひけの発生が多くなる。さらに
不飽和ポリエステル(A)とジシクロペンタジエンオリ
ゴマ(B)とグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(C)
と重合性単量体(D)との配合割合は、重量比で0.3
5≦D/(A+B+C+D)≦0.65の範囲で配合され
る。この配合割合が0.35より少ない場合には、樹脂
組成物の粘度が高くなり成形作業性が悪くなり、0.6
5を超えると硬化物の表面に繊維模様やひけが多く発生
し、表面品質が低下する。
【0012】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、必要により増粘剤、繊維強化材、充填剤、硬化触
媒、硬化促進剤、硬化遅延剤などを添加してもよい。増
粘剤としては、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられ、
これらは単独でまたは組み合わせて用いられる。増粘剤
は、不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対し
て1〜5重量部の範囲で用いることが好ましい。繊維強
化材としては、ガラス繊維、ポリエステル繊維、アクリ
ル繊維、ビニロン繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、ス
チールファイバー、絹繊維、羊毛繊維、木綿繊維などの
繊維のチョップドストランドマット、ロービング、ロー
ビングクロスなどの繊維が使用できる。繊維強化材は不
飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対して20
〜100重量部の範囲で用いることが好ましい。充填剤
としては、例えば炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ
粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス
粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セル
ロース糸、ケイ砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石など
が挙げられ、これらは単独でまたは組み合わせて用いら
れる。充填剤は不飽和ポリエステル樹脂組成物100重
量部に対して80〜200重量部の範囲で用いることが
好ましい。
【0013】硬化触媒としては、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベ
ンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、クメン
ハイドロパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられ
る。硬化触媒の使用量は、不飽和ポリエステル樹脂組成
物100重量部に対して0.5〜3重量部が好ましい。
硬化促進剤としては、金属化合物を必要に応じて添加す
るもので、かかる金属化合物としては、例えばコバルト
ナフトネート、コバルトオクトネート、2価のアセチル
アセトンコバルト、3価のアセチルアセトンコバルト、
カリウムヘキソエート、ジルコニウムナフトネート、ジ
ルコニウムアセチルアセトナート、バナジウムナフトネ
ート、バナジウムオクトネート、バナジウムアセチルア
セトナート、リチウムアセチルアセトナートなど不飽和
ポリエステル樹脂に一般に用いられている金属化合物促
進剤が用いられ、これらを組合わせて使用してもよく、
また他の促進剤、例えばアミン系、含リン化合物、β−
ジケトン類など公知の促進剤と組合わせてもよい。かか
る促進剤の添加量はゲル化時間により適宜調整される
が、不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対し
て0.01〜3重量部が好ましい。
【0014】硬化遅延剤としては、例えばハイドロキノ
ン、p−ベンゾキノン、メチルハイドロキノン、カテコ
ール、ナフテン酸銅などが挙げられ、不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物100重量部に対して0.0001〜0.
1重量部が使用される。本発明の繊維強化プラスチック
成形品は、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を用
いてハンドレイアップ法、スプレアップ法などのオープ
ンモールド法、レジンインジェクション成形法、レジン
トランスファー成形法などのクローズドモールド法等に
よって製造することができる。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
例中の不飽和ポリエステル(A)およびジシクロペンタ
ジエンオリゴマ(B)は以下のようにして作製した。 (1)不飽和ポリエステル(A)の合成
【表1】 表1からなる配合物を温度計、攪拌羽根、不活性ガス導
入管、コンデンサを備えた4000mlの4つ口フラスコ
に仕込み、窒素気流下で210℃まで昇温し、通常の方
法にて脱水縮合反応を行った。酸価が31KOHmg/g
になったところで反応を止め、ハイドロキノン0.30
gを添加して不飽和ポリエステル(A)を得た。不飽和
ポリエステル(A)の分子量をゲル浸透クロマトグラフ
ィーを用いて標準ポリスレン換算で求めたところ(以
下、同じ)、重量平均分子量は3700であった。
【0016】(2)ジシクロペンタジエンオリゴマ
(B)の合成
【表2】 表2からなる配合物を温度計、攪拌羽根、不活性ガス導
入管、コンデンサを備えた1000mlの4つ口フラスコ
に仕込み、窒素気流下反応温度140℃で反応させ、酸
価が220KOHmg/gになったところで反応を止めて
ジシクロペンタジエンオリゴマBを得た。
【0017】実施例1 (1)で得られた不飽和ポリエステル(A)を13.6
重量部、(2)で得られたジシクロペンタジエンオリゴ
マ(B)を33.5重量部、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(三井石油化学社製、R140)(C−1)を2
5.7重量部、スチレン(和光純薬工業社製)47.2
重量部、硬化促進剤(オクテン酸コバルド)0.2重量
部、硬化遅延剤(ハイドロキノン)0.005重量部、
増粘剤(徳山ソーダ社製、レオロシール)1.2重量部
および硬化触媒(メチルエチルケトンパーオキサイト)
1.2重量部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物
E−1を調整した。
【0018】実施例2 不飽和ポリエステル(A)を13.6重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を34.4重量部、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂(ダウケミカル社製、D
EN−438)(C−2)を24.8重量部、スチレン
(和光純薬工業社製)47.2重量部、硬化促進剤(オ
クテン酸コバルト)0.2重量部、硬化遅延剤(ハイド
ロキノン)0.005重量部、増粘剤(徳山ソーダ社
製、レオロシール)1.2重量部および硬化触媒(メチ
ルエチルケトンパーオキサイド)1.5重量部を混合し
て不飽和ポリエステル樹脂組成物E−2を調整した。
【0019】実施例3 不飽和ポリエステル(A)を13.6重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を33.9重量部、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(C−1)を13.0重量
部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(C−2)を
12.3重量部、スチレン(和光純薬工業社製)47.
2重量部、硬化促進剤(オクテン酸コバルト)0.2重
量部、硬化遅延剤(ハイドロキノン)0.005重量
部、増粘剤(徳山ソーダ社製、商品名レオロシール)
1.2重量部および硬化触媒(メチルエチルケトンパー
オキサイド)1.3重量部を混合して不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物E−3を調整した。
【0020】比較例1 不飽和ポリエステル(A)を66.0重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を3.4重量部、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂(C−2)を2.6重量
部、スチレン(和光純薬工業社製)48.0重量部、硬
化促進剤(オクテン酸コバルト)0.2重量部、硬化遅
延剤(ハイドロキノン)0.005重量部、増粘剤(徳
山ソーダ社製、商品名レオロシール)1.2重量部およ
び硬化触媒(メチルエチルケトンパーオキサイド)0.
9重量部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物E−
4を調整した。
【0021】比較例2 不飽和ポリエステル(A)を6.0重量部、ジシクロペ
ンタジエンオリゴマ(B)を39.3重量部、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(C−1)を30.3重量部、
スチレン(和光純薬工業社製)44.4重量部、硬化促
進剤(オクテン酸コバルト)0.2重量部、硬化遅延剤
(ハイドロキノン)0.005重量部、増粘剤(徳山ソ
ーダ社製、商品名レオロシール)1.2重量部および硬
化触媒(メチルエチルケトンパーオキサイド)1.2重
量部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物E−5を
調整した。
【0022】比較例3 不飽和ポリエステル(A)を24.0重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を34.0重量部、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(C−1)を26.0重量
部、スチレン(和光純薬工業社製)36.0重量部、硬
化促進剤(オクテン酸コバルト)0.2重量部、硬化遅
延剤(ハイドロキノン)0.005重量部、増粘剤(徳
山ソーダ社製、商品名レオロシール)1.2重量部およ
び硬化触媒(メチルエチルケトンパーオキサイド)1.
1重量部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物E−
6を調整した。
【0023】比較例4 不飽和ポリエステル(A)を12.0重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を13.9重量部、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂(C−2)を10.1重
量部、スチレン(和光純薬工業社製)84.0重量部、
硬化促進剤(オクテン酸コバルト)0.2重量部、硬化
遅延剤(ハイドロキノン)0.005重量部、増粘剤
(徳山ソーダ社製、商品名レオロシール)1.2重量部
および硬化触媒(メチルエチルケトンパーオキサイド)
1.4重量部を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物
E−7を調整した。
【0024】比較例5 不飽和ポリエステル(A)を24.0重量部、ジシクロ
ペンタジエンオリゴマ(B)を48.0重量部、スチレ
ン(和光純薬工業社製)48.0重量部、硬化促進剤
(オクテン酸コバルト)0.2重量部、硬化遅延剤(ハ
イドロキノン)0.005重量部、増粘剤(徳山ソーダ
社製、商品名レオロシール)1.2重量部および硬化触
媒(メチルエチルケトンパーオキサイド)1.0重量部
を混合して不飽和ポリエステル樹脂組成物E−8を調整
した。
【0025】<試験例>約0.3mmの厚さにゲルコート
樹脂(日立化成工業社製、PS−2620P−W)を塗
布し、常温で24時間放置して硬化させたゲルコート付
箱状型(長さ300mm、奥行191mm、高さ30mm)
に、450g/m2のガラスチョップドストランドマット
4層をそれぞれの樹脂組成物E−1〜E−8とともに積
層し、硬化させた後、常温で24時間放置して脱型する
ことによって、計8種類の繊維強化プラスチック成形品
(FRP)を得た。得られたFRPのコーナー部に発生
する凹凸(ひけ)を目視で評価した。なお、凹凸が少な
いものを○、多いものを×、その中間のものを△として
評価した。また、得られたFRPの表面平滑性をアッシ
ュランド社製表面平滑性測定装置ローリアを用い、ゲル
コート面平面の長さ200mm、奥行150mm2の面積に
ついて評価した。表面平滑性(Index Number値:IN
値)は数値が小さいほど良好であることを示す。これら
の結果を表3に示す。
【0026】
【表3】 表3から、実施例1〜3では凹凸の発生が少なく、表面
平滑性に優れることが示される。
【0027】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
によれば、ゲルコート面の繊維模様、ひけ、そりの発生
が少なく、表面品質に優れる繊維強化プラスチック成形
品を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B32B 27/04 Z 9349−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)不飽和ポリエステル、(B)一般
    式(I) 【化1】 (ただし、Xは炭素数2または3のα,β−不飽和炭化
    水素基を示す)で表されるジシクロペンタジエンオリゴ
    マ、(C)グリシジルエーテル型エポキシ樹脂および
    (D)重合性単量体を含有し、不飽和ポリエステル
    (A)、ジシクロペンタジエンオリゴマ(B)、グリシ
    ジルエーテル型エポキシ樹脂(C)および重合性単量体
    (D)を、重量比で0.15≦(B+C)/(A+B+C)
    ≦0.84かつ0.35≦D/(A+B+C+D)≦0.
    65の範囲としてなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
    組成物を用いる繊維強化プラスチック成形品の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011140574A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Kaneka Corp 不飽和エステル系樹脂組成物、不飽和エステル系硬化物、及びこれらの製造方法
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