JPH10110048A - 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品 - Google Patents

模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品

Info

Publication number
JPH10110048A
JPH10110048A JP8267144A JP26714496A JPH10110048A JP H10110048 A JPH10110048 A JP H10110048A JP 8267144 A JP8267144 A JP 8267144A JP 26714496 A JP26714496 A JP 26714496A JP H10110048 A JPH10110048 A JP H10110048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patterned
prepreg
meth
acrylate
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8267144A
Other languages
English (en)
Inventor
Fusao Muraki
房雄 村木
Takashi Tomiyama
隆史 冨山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP8267144A priority Critical patent/JPH10110048A/ja
Publication of JPH10110048A publication Critical patent/JPH10110048A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、成形中に破損したり、SM
Cの樹脂コンパウンドがプリプレグの表面上に滲み出す
ことのないSMC成形品用模様付きプリプレグ及びそれ
をもちいた外観に優れたFRP成形品にある。 【解決手段】 目付け量120〜200g/m2、引っ
張り強さ12〜20kgf/5cm幅の模様付き不織布
に熱硬化性不飽和樹脂組成物を含浸させてなることを特
徴とする模様付きプリプレグ、この模様付きプリプレグ
をSMC成形材料上に用い、その間に無模様のプリプレ
グを用いることを特徴とする模様付きFRP成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形中に模様のし
わ発生、ゆがみ、破損がなく、SMC成形材料の樹脂組
成物がプリプレグの表面上に滲み出すことのないFRP
成形品用模様付きプリプレグ及びそれを用いるFRP成
形品に関する。
【0002】
【従来の技術】SMC成形材料のFRP成形品は、その
優れた強度物性、成形性、耐熱性等からバスタブ、防水
パン、壁パネル等の住設部材に多く使用されている。最
近、それら部材に高級感を保持させるため、石目調、岩
目調等の模様をつけた成形品の要求が多くなっている。
これらの製造方法は、種々検討されているが代表的な製
造方法は模様付きプリプレグをSMC成形材料と同時に
プレス成形する方法である。このプリプレグの基材は、
紙、不織布等が一般的である。
【0003】しかし、この同時成形法においては、高い
圧力でプレス成形するため、それらのプリプレグが成形
中に破損したり、SMCの樹脂コンパウンドがプリプレ
グの表面上に滲み出すという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
中に破損したり、SMCの樹脂コンパウンドがプリプレ
グの表面上に滲み出すことのないSMC成形品用模様付
きプリプレグ及びそれをもちいた外観に優れたFRP成
形品にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0006】即ち、本発明は、目付け量120〜200
g、引っ張り強さ12〜20kgf/5cm幅、の模様
付き不織布に熱硬化性不飽和樹脂組成物を含浸させてな
ることを特徴とする模様付きプリプレグ、好ましくは熱
硬化性不飽和樹脂組成物が、有機溶剤を含むものである
こと、及び該模様付きプリプレグをSMC成形材料上に
用いることからなる模様付きFRP成形品、更に該模様
付きプリプレグをSMC成形材料上に用い、その間に無
模様のプリプレグを用いることを特徴とする模様付きF
RP成形品を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】目付け量120〜200g/
2、引張り強さ12〜20kgf/5cm幅の模様付
き不織布とは、材質が合成繊維、例えば、ポリエステル
繊維、ポリイミド繊維、アクリル繊維等からなり、好ま
しくはポリエステル繊維からなるものである。その目付
量及び引張り強さがこの範囲外となる不織布は、SMC
成形材料の上に用いると成形時にしわになったり、破れ
たり、ゆがんだりする為、或いは熱硬化性不飽和樹脂組
成物を含浸できない等の成形上あるはプリプレグ製造上
好ましくない。好ましくは目付け量150〜200g/
2、引張り強さ15〜20kgf/5cmである。好
ましくは縦方向と横方向の引っ張り強さの差が、3.0
kg/5cm幅以下である。この不織布は、印刷、染色
等の方法で表面に模様を付けてなるものである。好まし
くは印刷で形成されるもので、特にグラビア印刷による
ものが模様の滲みが無く好ましい。この不織布の表面模
様は、石目調、大理石調、木目調等いかなるものでもよ
い。
【0008】模様付きプリプレグは、この不織布に熱硬
化性不飽和樹脂組成物を含浸させ、乾燥することによ
り、製造されるものである。この際、熱硬化性不飽和樹
脂組成物は、乾燥後タックのないものが好ましい。
【0009】模様付きプリプレグの下に用いる無模様の
プリプレグとは、この模様付けプリプレグで使用するの
と同様の材質の不織布に熱硬化性不飽和樹脂組成物を含
浸したものである。
【0010】本発明の熱硬化性不飽和樹脂組成物とは、
不飽和樹脂(A)と重合性不飽和単量体(B)と必要によ
り有機溶剤とからなるものである。プリプレグで使用す
る際には好ましくは有機溶剤を含むものである。有機溶
剤とは、ダップモノマー、トルエン、酢酸エチル、アセ
トン、メタノール等である。
【0011】本発明で用いられる不飽和樹脂(A)とは、
好ましくは不飽和ポリエステル(I)もしくはエポキシ
アクリレート(II)である。
【0012】不飽和ポリエステル(I)とは、α,β−
不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコ−ル類と
のエステル反応物、もしくはこれらとジシクロペンタジ
エン系化合物との縮合反応で得られるものである。好ま
しくは分子量500〜5000の範囲のものである。
【0013】不飽和ポリエステル(I)を調整するにあた
って使用されるα,β−不飽和二塩基酸としては、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水
イタコン酸等を挙げることができる。飽和二塩基酸とし
ては、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−
ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジア
ルキルエステル等が挙げられる。
【0014】多価アルコ−ル類としては、例えばエチレ
ングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレング
リコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ
−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ
−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3
−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビ
スフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ
−ルAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの
付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グ
リセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパン
ジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3
−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサン
グリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パ
ラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4’−
ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカ
リングリコ−ル等を挙げることができる。
【0015】ジシクロペンタジエン系化合物とは、例え
ばジシクロペンタジエン、及びその誘導体が挙げられ
る。ジシクロ系不飽和ポリエステルは、ジシクロペンタ
ジエンと無水マレイン酸に水を滴下反応して得られる反
応生成物を更に多価アルコールとを反応して得る方法
や、不飽和二塩基酸と多価アルコール類の反応生成物に
ジシクロペンタジンエンを反応する方法で製造される。
【0016】本発明のエポキシ(メタ)アクリレート
(II)とは、例えば、ビスフェノール・タイプのエポキ
シ樹脂の単独を、あるいは、ビスフェノール・タイプの
エポキシ樹脂とノボラック・タイプのエポキシ樹脂との
併用、1,6−ナフタレン型エポキシ樹脂のジ(メタ)
アクリレート等になるものを指称し、その平均エポキシ
当量が、好ましくは150〜450なる範囲内にあるよ
うなエポキシ樹脂と、不飽和一塩基酸とを、エステル化
触媒の存在下で、反応せしめて得られるものである。
【0017】上記したビスフェノール・タイプのエポキ
シ樹脂として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれ
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のジ(メタ)アク
リレート、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂のジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキ
シド付加型エポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールAプロピレンオキシド付加型エポキシ樹脂
のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂のジ(メタ)アクリレート、1,6−ナフタレン
型エポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレート等を挙げるこ
とができる。
【0018】また、上記したノボラックタイプのエポキ
シ樹脂としては、特に代表的なもののみを挙げるにとど
めれば、フェノール・ノボラックまたはクレゾール・ノ
ボラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロ
ルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂など
である。
【0019】さらに、上記した不飽和一塩基酸として特
に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、アクリル
酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、
モノメチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチ
ルマレート、またはモノ(2−エチルヘキシル)マレー
トなどがある。
【0020】なお、これらの不飽和一塩基酸は、単独使
用でも2種以上の併用でもよい。上記したエポキシ樹脂
と不飽和一塩基酸との反応は、好ましくは、60〜14
0℃、特に好ましくは、80〜120℃なる範囲内の温
度において、エステル化触媒を用いて行われる。
【0021】エステル化触媒としては、公知慣用の化合
物が、そのまま使用できるが、そのうちでも特に代表的
なもののみを挙げるにとどめれば、トリエチルアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルア
ニリンもしくはジアザビシクロオクタンの如き、各種の
3級アミン類;またはジエチルアミン塩酸塩などであ
る。
【0022】かかるエポキシ(メタ)アクリレートの数
平均分子量としては、好ましくは、450〜2,50
0、特に好ましくは500〜2,200なる範囲内が適
切である。分子量が450よりも小さい場合には、得ら
れる硬化物に粘着性が生じたり、強度物性が低下したり
するようになるし、一方、2,500よりも大きい場合
には、硬化時間が長くなり、生産性が劣って来るように
なる。
【0023】本発明に使用される重合性不飽和単量体
(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で通常不飽
和ポリエステル樹脂組成物に使用される、例えば、スチ
レン、α-メチルスチレン、クロルスチレン、ジクロル
スチレン、ジビニルベンゼン、t-ブチルスチレン、ビニ
ルトルエン、酢酸ビニル、ジアリールフタレ-ト、トリ
アリールシアヌレ-ト、さらにアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル等;(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリデ
シル、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)
アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチル
エーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモ
ノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエー
テル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ-ルジ
(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジメタアクリーレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、2,
2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕
プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエ
トキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メ
タクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノー
ルAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシアヌル
酸EO変性(n=3)ジアクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレートモノステアレート、等を併用で
き、樹脂と架橋可能な不飽和単量体或いは不飽和オリゴ
マー等が挙げられる。更に、硬化物表面の耐摩耗性、耐
さっ傷性、耐煽動性、耐薬品性等を向上する必要がある
場合には、多官能不飽和モノマー、好ましくは、3官能
以上の(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましく
併用される。具体的には、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタルトリア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチ
ロールプロパンPO変性(n=1)トリアクリレート、
イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリレー
ト、イソシアヌール酸EO(n=3)・ε−カプロラク
トン変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンター及びヘキサーアクリレート、、ペンタエリスリト
-ルテトラ(メタ)アクリレ-ト等の重合性単量体を併用
することもできる。
【0024】本発明のSMC成形材料とは、不飽和樹脂
(A)、不飽和重合性単量体(B)、硬化剤、必要により充填
剤、硬化促進剤及び各種添加剤からなる熱硬化性不飽和
樹脂組成物を繊維強化材に含浸して製造されるものであ
る。
【0025】熱硬化性不飽和樹脂組成物には、その硬化
を速めるために硬化剤を含有することも好ましく、これ
には有機過酸化物が挙げられる。具体的にはジアシルパ
ーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパー
オキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパ
ーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパー
エステル系、パーカーボネート系等公知のものが使用さ
れる。
【0026】硬化剤の添加量は、不飽和樹脂(A)と重合
性単量体(B)の合計量100重量部に対して、0.01
〜5重量部である。上記硬化剤は、2種以上組み合わせ
て使用しても良い。
【0027】本発明の樹脂組成物には、硬化促進剤を含
有させることも好ましく、これには、金属石鹸類、例え
ばナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、オクテン
酸バナジル、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウムが挙げ
られ、金属キレート化合物としては、バナジルアセチル
アセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチル
アセトネートがある。またアミン類にはN,N−ジメチ
ルアミノ−p−ベンズアルデヒド、N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル
−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリ
エタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリア
ミン、ピリジン、フェニルモルホリン、ピペリジン、ジ
エタノールアニリン等がある。
【0028】硬化促進剤の添加量は、不飽和樹脂(A)
と重合性単量体(B)の合計量100重量部に対して、
好ましくは0.001〜5重量部使用する。本発明にお
いてはアミン系促進剤が好ましい。なお、硬化促進剤
は、予め樹脂(A)に添加しておいても良いし、使用時
に添加しても良い。
【0029】この樹脂組成物には、重合禁止剤が好まし
く使用され、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイド
ロキノン、1,4−ナフトキノン、パラベンゾキノン、
トルハイドロキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、
ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブ
チルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール等を添加できる。好ましくは樹脂組成
物に、10〜1000ppm添加しうるものである。
【0030】SMC成形材料の繊維強化材とは、例えば
ガラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステ
ル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊
維、セラミック繊維或いはこれらを組合わせて用いられ
る。経済性を考慮した場合、特に好ましいのはガラス繊
維である。また、繊維の形態は、平織り、朱子織り、不
織布、マット状等があるが、ガラスロービングを好まし
くは5〜100mmにカットしてチョップドストランド
にて使用する。
【0031】充填剤としては、例えば、水酸化アルミニ
ウム、水硬性ケイ酸塩、炭酸カルシウム、クレー、アル
ミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダ
ー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、セルロース糸等
が挙げられる。
【0032】本発明では、この他各種添加剤、例えば、
紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、減粘剤、低収縮剤、老化
防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、光硬化剤等を
使用してもよい。
【0033】こうして得られた模様付きプリプレグは、
型内のSMC成形材料の上に載せて、好ましくは成形条
件100〜200℃×1〜15分でプレス成形されるこ
とで、FRP成形品とすることができる。その際、無模
様のプリプレグを模様付きプリプレグの下に配置して成
形することにより、より外観性に優れるFRP成形品を
得ることができる。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また文中「部」とあるのは、重量部を示すもので
ある。
【0035】(実施例)配合−1により樹脂コンパウン
ドを作成した。無地の不織布をポリプロピレンフィルム
上に置き、不織布180gに対し、樹脂コンパウンド1
64gを不織布上に均一になる様に塗布し、その上にポ
リプロピレンフィルムを置き、平ロールを用い含浸させ
た。同様にして模様(グロリアストーン)の付いた不織
布を樹脂コンパウンドで含浸させた。それら不織布を5
0℃で6時間乾燥させ、プリプレグを製造した。使用し
た不織布の目付けは180g/m2、縦方向の引っ張り
強さは18.0kg/5cm幅、横方向の引っ張り強さ
は17.7kg/5cm幅であった。
【0036】配合−2のSMCを20cm×20cmの
大きさに切り、数枚を重ね、400g計量した。その上
に10cm×10cmの無地及び模様付きプリプレグを
1枚ずつ重ね、成形品表面に模様が出るように先述のS
MCの上に置き、30cm×30cmの金型にチャージ
し成形した。成形条件は圧力100トン、金型温度は上
型145℃、下型138℃、圧力キープ時間4分であっ
た。その結果、厚み約2.5mmの成形板が得られた。
その成形品表面の模様には破断は無く、また、SMCコ
ンパウンドの滲み出しも無く、鮮明で光沢もあり、優れ
た外観を有していた。 (実施例2)配合−1のプリプレグと配合−2のSMC
を用い、模様付き防水パンの成形を実施した。成形品寸
法は1200mm×1600mmで裏面に補強用リブ・
ボス構造を有している。成形条件は、成形圧力1200
トン、金型温度は上型137℃、下型144℃、圧力キ
ープ時間は6分であった。プリプレグは無模様付きのみ
を725mm×1135mmの寸法にカットし製品面に
模様が出る様にSMCの上に置き成形した。その結果プ
リプレグの一部が破断したり、SMCコンパウンドが模
様の上に滲み出した成形品が得られた。次に無地プリプ
レグを725mm×1135mmにカットし模様付きプ
リプレグの下に重ねて、同じ成形条件で成形した。その
結果、表面の模様には破断は無く、また、SMCコンパ
ウンドの滲み出しも無く、鮮明で光沢のある優れた外観
の防水パンが得られた。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】注)ポリライト:大日本インキ化学工業
(株)製品「不飽和ポリエステル樹脂」 MD−18668:大日本インキ化学工業(株)製品 フローセンUF−80:住友精化(株)製品 カヤブチルB :化薬アクゾ(株)製品
【0040】(比較例1)不織布の種類のみ変更して実
施例2と同一の実験を行った。この不織布の目付けは1
10g/m2、引っ張り強さは11.0kg/5cm幅
であった。この不織布を使用したプリプレグは成形時に
破断し、SMCコンパウンドの滲み出しがあり、所期の
成形品は得られなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明は、特定のプリプレグを用いてS
MC成形材料とすることにより、成形品外観性、成形
性、均一着色性に優れたFRP成形品を得ることができ
る。
【0042】従って、この点を生かし従来の不飽和ポリ
エステル系SMC同様の成形方法で、SMCの使用され
る車輌用内装材、車輌材料、屋内外土木建築材料をはじ
めとして、電気電子部品材料、医療機器材料、住設機器
(バスタブ、カウンター等)材料等広く利用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目付け量120〜200g/m2、引っ
    張り強さ12〜20kgf/5cm幅の模様付き不織布
    に熱硬化性不飽和樹脂組成物を含浸させてなることを特
    徴とする模様付きプリプレグ。
  2. 【請求項2】 熱硬化性不飽和樹脂組成物が、有機溶剤
    を含むものであることを特徴とする請求項1記載の模様
    付きプリプレグ。
  3. 【請求項3】 請求項1の模様付きプリプレグをSMC
    成形材料上に用いることを特徴とする模様付きFRP成
    形品。
  4. 【請求項4】 請求項1の模様付きプリプレグをSMC
    成形材料上に用い、その間に無模様のプリプレグを用い
    ることを特徴とする模様付きFRP成形品。
JP8267144A 1996-10-08 1996-10-08 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品 Pending JPH10110048A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8267144A JPH10110048A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8267144A JPH10110048A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10110048A true JPH10110048A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17440701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8267144A Pending JPH10110048A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10110048A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152161A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化樹脂複合材料用プリプレグ
JP2007085055A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Yamaha Livingtec Corp フロア材
JP2009083441A (ja) * 2007-10-03 2009-04-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化樹脂製構造体の製造方法
JP2009285993A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Yamaha Livingtec Corp 成形品及び浴槽並びに成形方法
WO2017195607A1 (ja) 2016-05-13 2017-11-16 三菱ケミカル株式会社 成形材料、シートモールディングコンパウンド及び繊維強化複合材料
CN112157964A (zh) * 2020-09-15 2021-01-01 山东核源复合材料有限公司 一种连续成型木纹玻璃钢及其制备工艺

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152161A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化樹脂複合材料用プリプレグ
JP4634781B2 (ja) * 2004-11-30 2011-02-16 三菱レイヨン株式会社 繊維強化樹脂複合材料用プリプレグ
JP2007085055A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Yamaha Livingtec Corp フロア材
JP2009083441A (ja) * 2007-10-03 2009-04-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化樹脂製構造体の製造方法
JP2009285993A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Yamaha Livingtec Corp 成形品及び浴槽並びに成形方法
WO2017195607A1 (ja) 2016-05-13 2017-11-16 三菱ケミカル株式会社 成形材料、シートモールディングコンパウンド及び繊維強化複合材料
US10899856B2 (en) 2016-05-13 2021-01-26 Mitsubishi Chemical Corporation Molding material, sheet molding compound and fiber-reinforced composite material
CN112157964A (zh) * 2020-09-15 2021-01-01 山东核源复合材料有限公司 一种连续成型木纹玻璃钢及其制备工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6512046B2 (en) Polymerizable unsaturated polyester resin composition
US4038257A (en) Urethane modified acrylate resin and process for the production thereof
JP4888027B2 (ja) ラジカル重合型熱硬化性樹脂用硬化剤、それを含む成形材料及びその硬化方法
JPH10110048A (ja) 模様付きプリプレグ及びそれを用いるfrp成形品
JPH0597943A (ja) ビニルエステル樹脂組成物
JP4470792B2 (ja) 加熱硬化成形用不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、及びその成形品
JPH10180758A (ja) 加飾成形用シート及び加飾成形品の製造方法
JP3837788B2 (ja) 成形材料
JP4370648B2 (ja) 繊維強化プラスチック成形品
JP2001146452A (ja) 人工石板
JP2001011200A (ja) 成形材料及びそれを用いるfrp成形品
JPH11147221A (ja) 厚肉シートモールディングコンパウンド及びその成形品
JPH11147222A (ja) ハイブリッドシートモールディングコンパウンド及びその成形品
JP3804298B2 (ja) プラスチック成形品及びその成形方法
JP4154769B2 (ja) 成形材料及びそれを用いるfrp成形品
JPS6014704B2 (ja) 化粧板の製法
JP4300655B2 (ja) 抽象模様を有する成形品の製造方法
JP2004231848A (ja) プリプレグ及びそれを用いたfrp成形品
JP2002003552A (ja) 重合性不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP2003105111A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂成形品の製造方法
JPS61166850A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0156092B2 (ja)
JP2001115001A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂材料、シートモールディングコンパウンド及びそれを用いた成形品
JP3795538B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物およびその用途
JP3017523B2 (ja) ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂、その組成物ならびにそれを用いた繊維強化積層硬化物およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050412