JP2007085055A - フロア材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 SMC等からなる基材層11と、当該基材層11の上面に積層された断熱層12と、この断熱層12の上面に積層された化粧層13とを備えてフロア材10が形成されている。断熱層12は、中空粒子12Aを添加して樹脂液をポリエステル不織布シートに含浸したプリプレグシートを成形材料として形成され、化粧層13は、中空粒子を含まない前記樹脂液をポリエステル不織布印刷シートに含浸してプリプレグシートを成形材料として形成されている。
【選択図】 図2
Description
このような成形品によるフロア材は温感性能が悪く、素足で接したときに、冬季においは冷たく感じさせてしまうものとなっている。
また、気孔を形成するために、不織布に含浸させる樹脂の量も制限される結果、断熱層に高い強度付与を期待することはできない。
しかしながら、このようなフロア材は、断熱層の表面を塗装等で覆う必要があり、オフライン作業が要求される、という不都合がある他、異種SMCの積層構造となることで、内部応力を発生し、これに伴うクラック等の欠陥も生じ易いものとなる。
更に、断熱層は中空粒子の存在によって強度が低下するため、厚みを大きくすることで強度低下を回避する必要があり、これがフロア材全体の重量増の原因となるとともに、コスト並びに施工性の点で問題がある。
また、断熱層のSMC材料が成形時に樹脂の流動により、等しく中空粒子が分散できないという不安定な要素があり、温感性能が部分的に悪くなって性能の均一性も担保できないものとなる。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、平面的に温感性能のバラツキがないとともに、強度低下を抑制することのできるフロア材を提供することにある。
前記断熱層は、中空粒子が混入された液体樹脂をシート材に含浸したプリプレグシートにより構成される、という構成を採っている。
ジアリルフタレートプレポリマー50部、特殊ポリエステル樹脂50部、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート4部、内部離型剤0.8部、重合調製剤0.08部、微粉末シリカ7部をアセトンに溶解して固形分濃度50%となるように樹脂液を調製し、中空粒子として、住友スリーエム社製のスコッチブライト(登録商標)、グラスバブルスフィラー K37を用い、前記樹脂液と中空粒子を1:0.1の割合(樹脂液1000グラムに対して中空粒子100グラム)とした粒子含有樹脂液をポリエステル不織布に刷毛塗りし、347g/m2(乾燥重量)及び中空粒子58g/m2を含む補強層用のシートAを得た。
断熱層12と同様の樹脂液を調製し、当該樹脂液をポリエステル不織布石目調印刷シートに含浸して250g/m2(乾燥重量)の印刷層用のシートBを得た。
成形は、上型145℃、下型135℃に調製した金型上に、前記シートB、シートA、SMCの順に設置し、通常のSMC加圧成形と同様の条件でプレス成形して1500mm×800mmのフロア材を得た。
評価は、前記フロア材を10℃に冷却後、それらを触診で調べた。その結果は表1に示すように、暖かく感じられ、ひんやり感を感じることはなかった。また、刷毛塗りの際の塗布もスムースなものであった。
実施例1と同様の樹脂液と中空粒子の割合、刷毛塗り後の乾燥重量及び中空粒子の量を表1に示すように種々変化させてシートAを形成した。そして、このシートAを実施例1と同様のシートB及びSMCと共に同一の条件でプレス成形してフロア材を得た。
なお、実施例6及び7は、シートAを二枚重ねてフロア材を形成したものであり、また、実施例8はシートAを三枚重ねてフロア材を形成した。
表1に示されるように、実施例2では、中空粒子の量が相対的に多いことから塗布容易性において刷毛塗りのスムース感が若干低下するものの、温感性能は良好であった。また、実施例4、5及び7は、温感性能において暖かく感じられるものの十分ではないが、実用レベルである結果が得られた。更に、実施例9は、温感性能は良好であるものの材料の流動性が低下することで塗布容易性が悪いものであった。但し、塗布容易性の問題を解消できる限りにおいて、実用的なものとすることができる。
従って、中空バルーンの量は、10g/m2以上100g/m2未満が好ましく、25g/m2以上60g/m2未満がより好ましい。また、シートAを複数枚重ねることも可能であるが、4枚以上であると作業性が悪くなるため3枚以下とすることが好ましい。
実施例1の樹脂液に中空粒子を入れないでシートA1を形成し、当該シートA1を一枚若しくは二枚重ね、実施例1と同様のシートB及びSMCを重ねて実施例1と同様の条件でフロア材を得た。このフロア材を実施例と同様の方法で評価を行い、その結果を表1に示す。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施例に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (2)
- 基材層と、当該基材層の上面に積層された断熱層とを備えたフロア材において、
前記断熱層は、中空粒子が混入された液体樹脂をシート材に含浸したプリプレグシートにより構成されていることを特徴とするフロア材。 - 前記断熱層の表面側に、プリプレグシートに隠蔽加飾印刷が施された印刷層が積層されていることを特徴とする請求項1記載のフロア材。
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