JP6890378B2 - 浴室床用成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂シートを用いて温感性を付加させた浴室床用成形品及びその製造方法に関する。
従来、浴室の床材などのFRP(繊維強化プラスチック)成形品に温感性能を持たせる技術として、樹脂に中空の充填材を混合し、スプレーや刷毛を用いてゲルコート層の裏に塗布させた上に支持層を積層して成形する方法、中空の充填材を樹脂材料と共に混練した成形材料を加熱加圧して成形する方法、中空の充填材を混練した樹脂材料をシート状に成形した断熱シートを成形材料と一体プレス成形する方法が知られている。
例えば、以下の特許文献1には、保温層と反応硬化性樹脂および強化用繊維を主材とする支持層をコルゲート層の裏面側に積層し、バルーン状の軽量フィラーを混入した反応性硬化樹脂層で保温層を形成し、その保温層をコルゲート層と支持層との間に配置して一体化したFRP成形品が開示されている。
特許文献2には、洗い場用床パネルにおいて、SMC(シートモールディングコンパウンド)をプレス成形した繊維強化プラスチックの基部の表面に島状に突出する複数の凸部を形成し、各凸部を無数の気孔を有する断熱部とその表面の保護層から構成した床パネルが開示されている。
特許文献3には、SMC等からなる基材層とその上面に形成された断熱層とその上面に積層された化粧層とを備え、前記断熱層として複数の中空粒子をプリプレグシート中に分散させてなるフロア材が開示されている。
特許文献4には、中空気泡体含有樹脂層とその上に配置される表面保護樹脂層とを備え、これらの層の境界部に中空気泡体の直径未満の開口を有する樹脂浸透シートを配し、表面保護樹脂層と中空気泡体含有樹脂層を同一樹脂にて1枚のシートにした断熱シートが記載されている。
特開2000−167940号公報 特許第4442727号公報 特開2007−85055号公報 特開2008−173781号公報
特許文献1に記載の従来技術では、ゲルコート層の裏面側にバルーン状の軽量フィラーを混入した樹脂で保温層を形成し、支持層との間に配置して一体成形する技術が記載されている。しかし、この技術では成形工程が増加する為、相対的に成形サイクルが長くなる問題がある。また、保温層の形成をスプレーや刷毛などを使用して行う為に厚みムラが出やすく、温感性にバラつきが発生する問題点があった。
特許文献2に記載の方法では、従来のSMC生産ラインの他に保護層を形成する為の塗装設備が必要であり、設備投資費用が増加する。さらに、基部用SMCの上面に配置した断熱用SMCを一体成形する方法では、SMCが型内を流動しながら硬化するため、断熱層の厚みにばらつきが発生し易く、床面全体に均一な温感性能を得られない不良品の発生と生産性が低下する等の問題点があった。
特許文献3に記載の方法では、シート材へ刷毛などにより樹脂を含浸させた後に溶剤を揮発させることでプリプレグシートを作製する方法が記載されている。しかし、刷毛で含浸させている為、シート材への樹脂の含浸にバラつきが生じやすい。また、溶剤を揮発させる方法ではシート材に十分に樹脂を含浸しにくい上に、樹脂が硬化していない為、成形した際に樹脂が流動する事でシート材の一部が表出し易く、汚染性や長期使用安定性が悪くなってしまう問題があった。
特許文献4に記載の方法では、表面保護樹脂層と中空気泡体含有樹脂層を同一樹脂にて1枚のシートにする方法が記載されている。しかし、同一樹脂を使用している為に表面層と中空気泡体含有樹脂層で仕様を変更出来ない為に形状の追随性とシート破れ防止を両立させる事が難しいという問題点があった。
本発明は、前記の課題に鑑みなされたものであって、SMC成形時のプレス時間に僅かな時間を追加することで成形可能であり、樹脂シートの作製には特別な生産設備を必要とせず、表面欠陥が無く中空充填材が存在しているので均一な温感性を発揮する浴室床用成形品及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決する手段として、以下の構成を有する。
(1)本発明の浴室床用成形品は、表面層樹脂シートと、該表面層樹脂シートの下面側に積層された断熱層樹脂シートと、該断熱層樹脂シートの下面側に積層された基材シートとを具備し、内部に独立気泡を有する断熱層用中空充填材が前記断熱層樹脂シートに複数分散された浴室床用成形品であり、前記表面層樹脂シートが表面層用熱硬化性樹脂と表面層用硬化剤とシート状であり模様材を含む表面層用補強材とで構成され、前記表面層用補強材が前記表面層用熱硬化性樹脂と前記表面層用硬化剤を含む表面層用混練樹脂組成物層で覆われ、前記表面層樹脂シートが半硬化表面層樹脂シートの硬化物であり、前記断熱層樹脂シートが断熱層用熱硬化性樹脂と断熱層用硬化剤と前記断熱層用中空充填材とシート状の断熱層用補強材とで構成され、前記断熱層用中空充填材が前記断熱層用熱硬化性樹脂より比重の軽い中空充填材であり、前記断熱層用補強材が前記断熱層用熱硬化性樹脂と前記断熱層用硬化剤と前記断熱層用中空充填材を含む断熱層用混練樹脂組成物層で覆われ、前記断熱層用混練樹脂組成物層中の前記基材シートに近い側に前記基材シートから遠い側よりも密に前記断熱層用中空充填材が分散され、前記断熱層樹脂シートが半硬化断熱層樹脂シートの硬化物であり、前記断熱層用補強材が、前記断熱層用混練樹脂組成物層中の前記基材シートから遠い側に設けられ、前記半硬化表面層樹脂シートの硬化物である前記表面層樹脂シートが色を付与した前記表面層用補強材を介し着色され、前記半硬化断熱層樹脂シートの硬化物である前記断熱層樹脂シートが色を付与した前記断熱層用補強材を介し着色され、前記断熱層樹脂シートが隠蔽層とされた事を特徴とする。
断熱層樹脂シートに分散された断熱層用中空充填材が断熱層樹脂シートに温感性を付与する。
断熱層樹脂シートは独立気泡を有する断熱層用中空充填材が分散されているので、床面全体に均一な温感性能が得られる。補強材を有することで表面層樹脂シートに必要な強度が付与される。断熱層用中空充填材が分散されることで均一な温感性を得ることができる。
(2)本発明において、前記中空充填材の粒径が10〜100μmであり、前記熱硬化性樹脂は10℃/minの昇温速度でDSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110〜180℃である事が好ましい
)本発明において、前記中空充填材が前記熱硬化性樹脂100質量部に対し10〜50質量部含まれた事が好ましい。
中空充填材を熱硬化性樹脂100質量部に対し10〜50質量部配合することで良好な温感性を有する浴室床用成形品を提供できる。
)本発明において、前記表面層樹脂シートの表面層用補強材と前記断熱層樹脂シートの断熱層用補強材の少なくとも一方が織布あるいは不織布であり、それらの表面に色または模様が付与されている事が好ましい。
織布あるいは不織布に色または模様が付与されていると、意匠性の高い浴室床用成形品を提供できる。
)本発明において、前記表面層樹脂シートに防汚剤が配合されている事が好ましい。
表面層樹脂シートに防汚剤を配合することで防汚性の高い汚れ難い浴室床用成形品を提供できる。
(6)本発明に係る浴室床用成形品の製造方法は、(1)に記載の浴室床用成形品を製造する浴室床用成形品の製造方法であって、シート状の断熱層用補強材の周囲に断熱層用熱硬化性樹脂組成物と断熱層用硬化剤と断熱層用中空充填材を混練した断熱層用混練樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させ、前記半硬化断熱層樹脂シートを製造するに際し、前記断熱層用熱硬化性樹脂組成物100重量部に対し前記断熱層用中空充填材を10〜50質量部混練して前記断熱層用混練樹脂組成物とするとともに、シート状の表面層用補強材の周囲に表面層用熱硬化性樹脂組成物と表面層用硬化剤を混練した表面層用混練樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させ、前記半硬化表面層樹脂シートを構成し、前記半硬化表面層樹脂シートと、厚み50〜2000μmの前記半硬化断熱層樹脂シートを加熱一体化して一体化シートとした後、この一体化シートと、基材シート用の成形材料を重ねて前記半硬化表面層樹脂シートと前記半硬化断熱層樹脂シートと前記成形材料がこれらの順に下から上に重なるように成形型の内部に収容し、前記成形型により110〜170℃に加熱加圧して前記一体化シート上に前記成形材料を硬化させた基材シートを形成することを特徴とする。
)本発明において、前記半硬化表面層樹脂シートを製造するに際し、シート状の補強材の周囲に熱硬化性樹脂組成物と硬化剤を混練した樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させることが好ましい。
)本発明において、前記半硬化断熱層樹脂シートを製造するに際し、シート状の補強材の周囲に熱硬化性樹脂組成物と硬化剤と中空充填材を混練した樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させることが好ましい。
(9)本発明において、前記熱硬化性樹脂組成物100質量部に対し前記中空充填材10〜50質量部を混練することが好ましい。
(10)本発明において、前記中空充填材の粒径が10〜100μmであり、前記熱硬化性樹脂として10℃/minの昇温速度でDSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110〜180℃である熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
本発明によれば、表面層樹脂シートの下部に断熱層樹脂シートを積層し、その下部に基材シートを積層したので、断熱層樹脂シート中に分散させた断熱層用中空充填材が成形品表面に出ることを防止できる。成形品表面は表面層樹脂シートを設けているので、表面層樹脂シートに模様材を配合し、模様などの装飾を施すことで表面意匠性の高い浴室床用成形品を提供できる。
また、断熱層樹脂シートは断熱層用中空充填材を混練した樹脂材料を補強材に含浸後加熱し、基材層と同時プレス成形を行っても中空充填材を複数有する浴室床用成形品が作製可能となり、これによって、浴室床用成形品に安定した温感性を付与する事ができる。
表面層樹脂シートと断熱層樹脂シートが着色され、断熱層樹脂シートにおいて基材シートに近い側の中空充填材の量を密とし、反対側の中空充填材を粗とすることで、色むらを抑制した浴室床用成形品を得ることができる。
また、前記構造であるならば、金型に半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートを載置して加熱加圧一体成形できる為、通常の成形時間に半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートを載置する時間を追加するだけで浴室床用成形品を成形でき、生産性の低下を最小限に抑えることができる。
半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートは、加熱加圧一体成形する事で成形型の形状、表面の微細な凹凸を転写する事ができるので、防滑性に優れた成形品を作製することができる。さらに、半硬化表面層樹脂シートと半硬化断熱層樹脂シートで樹脂配合や硬化度をそれぞれ任意に調整する事ができるので、半硬化表面層樹脂シートと半硬化断熱層樹脂シートで別々の機能を持たせる事ができる。
さらに、この半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートはSMCのようなガラス繊維のせん断と均一塗布、シートの熟成などの工程が無い為、工数及び使用可能までの時間低減を図ると共に、大規模な設備や新規の設備が不要であり設備投資の抑制を図ることができる。
半硬化断熱層樹脂シートは、一般のプリプレグシートのような基材に樹脂を含浸させて乾燥または増粘させた物ではなく、樹脂組成物に硬化剤を添加し、基材に含浸させた後に加熱硬化させる際に硬化を途中で止めた状態にすることで、成形時の樹脂流動によって生じ易い中空充填材のバラつきや層の厚みの変化を抑制する事ができる。このため、均一であり安定した温感性を有した浴室床用成形品を提供できる。
また、中空充填材を熱硬化性樹脂の比重よりも軽いものとすることで、成形時であって成形開始するまでの間に半硬化断熱層樹脂シートの成形型の上面側に寄る傾向とすることができ、基材シートに近い側に中空充填材を密に、遠い側に中空充填材を粗とする構成を製造できる。これにより、表面層樹脂シートと断熱層樹脂シートが着色された場合に、断熱層樹脂シートにおいて基材シートに近い側の中空充填材の量を密とし、反対側の中空充填材を粗とすることで、色むらを抑制した浴室床用成形品を得ることができる。

半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートの補強材に模様材や転写模様材を配合する事で、意匠性にも優れた成形品を作製することができる。さらに、半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シート、それぞれに着色する事ができる為に意匠の組み合わせを広げる事ができる。
本発明に係る第1実施形態の浴室床用成形品を示す断面図。 同浴室床用成形品の製造方法を示すもので、(a)は上下の型の間に半硬化表面層樹脂シートと半硬化断熱層樹脂シートと成型材料を設置した状態を示す構成図、(b)は上下の型で半硬化表面層樹脂シートと半硬化断熱層樹脂シートと成型材料を加圧している状態を示す構成図、(c)は上下の型を開いた状態を示す構成図。 同浴室床用成形品の製造方法を示すもので、(a)は表面層用補強材に表面層用熱硬化性樹脂組成物を含浸させる直前の状態を示す構成図、(b)は表面層用補強材に表面層用熱硬化性樹脂組成物を含浸させた状態を示す構成図。 同浴室床用成形品の製造方法を示すもので、(a)は断熱層用補強材に断熱層用熱硬化性樹脂組成物を含浸させる直前の状態を示す構成図、(b)は断熱層用補強材に断熱層用熱硬化性樹脂組成物を含浸させた状態を示す構成図。
以下、本発明の実施形態を挙げて本発明の詳細を説明する。
本発明の第1実施形態に係る温感性能を付加した浴室床用成形品1は、図1に示すように表面層樹脂シート2と、表面層樹脂シート2の下面に積層された断熱層樹脂シート3と、断熱層樹脂シート3の下面に積層された基材シート(基材層)4とから構成される。
表面層樹脂シート2は、表面層用補強材11の周囲を熱硬化性樹脂組成物と硬化剤を混練した樹脂組成物の硬化物で覆ってなる。断熱層樹脂シート3は、断熱層用補強材12の周囲を熱硬化性樹脂組成物と硬化剤と中空充填材18を混練した樹脂組成物の硬化物で覆ってなる。
表面層樹脂シート2は具体的には表面層用補強材11を半硬化表面層樹脂で覆ってなる半硬化表面層樹脂シート6を後述する如く加熱加圧して形成される。
断熱層樹脂シート3は断熱層用補強材12を半硬化断熱層樹脂で覆ってなる半硬化断熱層樹脂シート7を後述する如く加熱加圧して形成される。
≪表面層樹脂シート2について≫
表面層樹脂シート2に用いられる熱硬化性樹脂は、特に制限はないが、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を使用でき、1種類を単独、もしくは2種類以上の樹脂を併用して使用することができる。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基酸、飽和多塩基酸、および多価アルコールを特定の割合で脱水縮合し、重合性単量体を混合したものが使用できる。
不飽和多塩基酸又はその無水物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、これらの無水物等が挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。
飽和多塩基酸又はその無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3、6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、こはく酸、アゼライン酸、ロジン‐マレイン酸付加物などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノールA等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール等の四価アルコールなどが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
重合性単量体としては、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、ターシャリブチルスチレン、臭化スチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のアルキルエステル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、ジアリルフタレート、アクリルアミド、フェニルマレイミドなどが挙げられる。また、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエステル類を用いることができる。重合性単量体の配合割合としては、不飽和ポリエステル樹脂溶液として20〜70質量%が好ましい。20質量%未満では不飽和ポリエステル樹脂の粘度が高くなり作業性が低下すること、逆に70質量%を超えると硬化物の機械特性が低下する傾向にある。
ビニルエステル樹脂としては、エポキシ樹脂とアクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸とのエステル化によって得られるエポキシ(メタ)アクリレートを
用いることができ、前記不飽和ポリエステル樹脂における重合性単量体を混合したものが使用できる。ここで使用されるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型、ビススフェノールF型及びビスフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの熱硬化性樹脂を硬化させるための硬化剤は、表面層樹脂シート2を半硬化状態で形成させた際にシート形状を保持し、取扱可能な強度まで硬化させることができ、その後SMCまたはBMCとの加熱加圧成形によって完全硬化に到達させられるものであれば特に限定されるものではない。熱硬化性樹脂は、有機過酸化物を添加した熱硬化樹脂組成物を10℃/minの昇温速度でDSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110℃〜180℃であればよく、公知の有機過酸化物を1種または2種以上を併用して使用できる。また、プリゲル化剤として作用するアスコルビン酸を併用することもでき、その組み合わせ、種類は、所望する半硬化の状態や成形温度に応じて適宜選定できる。
DSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110℃未満の有機過酸化物を使用すると加熱加圧成形時に反応の進行が徐々に速くなり、型の表面形状によっては転写不良を起こす可能性が上がる。
また、DSC測定した際の最大発熱ピーク温度が180℃を超えると、加熱加圧成形時に硬化不良が生じる可能性があり、成形時間が長くなる為好ましくない。
また、半硬化状態の調整及び長期間半硬化状態を維持させるために連鎖移動剤、重合禁止剤を併用することもできる。
有機過酸化物としては、例えばケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオオキシジカーボネート類、ジアルキルパーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類等が使用できる。また有機過酸化物の配合量は、用途や所望の半硬化状態に応じて適宜選定できるが、熱硬化性樹脂に100質量部に対して、0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部の範囲である。これは有機過酸化物の量が0.1質量部未満であると熱硬化性樹脂が不完全硬化状態になる可能性が増し、逆に5質量部を超えると経済的に不利になるためである。
アスコルビン酸は、L−アスコルビン酸、D−アスコルビン酸またはその誘導体であればよく、またこれらの混合物であってもよく、工業的に大量生産されるアスコルビン酸が使用できる。また、アスコルビン酸は、通常針状結晶であるため、結晶状態もしくは有機溶媒溶液として使用することができるが、取扱面から、有機溶媒溶液として使用することが好ましい。使用可能な有機溶媒としては、ケトン類、フタル酸エステル類、りん酸エステル等の各種有機エステル類、アルコール類、アルキレングリコール類および各種の脂肪族炭化水素等が挙げられ、水溶液としても使用可能である。特に好ましい有機溶媒としては、アスコルビン酸に対する溶解性に優れたトリエチルホスフェートであり、溶液濃度は5〜30%程度が好ましい。これは5%未満であると使用する有機溶媒の量が徐々に増えるため経済的に不利であり、逆に30%を超えるとアスコルビン酸の溶解に要する時間が徐徐々に増すためである。また、アスコルビン酸の配合量としては、用途や所望の半硬化状態に応じて適宜選定できるが、熱硬化性樹脂100質量部に対して、アスコルビン酸0.001〜1質量部であり、好ましくは、0.01〜0.5質量部である。これはアスコルビン酸の量が少なすぎると硬化に作用するのに不十分となり、逆に多すぎると完全硬化してしまうことや変色するためである。
連鎖移動剤としては、例えば2,4−ジフェニル4−メチル1−ペンテンまたはターピノーレン等が単独または併用で使用できる。連鎖移動剤の配合量は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜3質量部である。これは連鎖移動剤の量が少なすぎると半硬化状態を維持できず完全硬化に移行する可能性があり、逆に多すぎると半硬化状態までの時間が長くなるからである。
重合禁止剤としては、特に半硬化速度や最高発熱温度等を調製する目的で、例えばp−ベンゾキノン、ナフトキノン、トルキノン、ハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン等が使用できる。配合量は、熱硬化性樹脂100質量部に対し0.01〜1質量部であることが好ましい。
半硬化表面層樹脂シート6の硬化度は、用途に応じて適宜設定できるため一概に特定できないが、5〜80%程度であり、好ましくは10〜60%である。ここでいう硬化度は、例えば熱硬化性樹脂の重合性単量体が硬化によって消費された割合で定義することができる。スチレンを重合性単量体として使用した場合、以下の式で定義することができる。
硬化度[%]=(総スチレン量[g]−残留スチレン量[g])/総スチレン量[g]
尚、好ましい硬化度の上限を、半硬化断熱層樹脂シートより低く設定したことにより、金型の表層形状の転写性を確保することが出来る。
こうして定義される硬化度5%未満では、半硬化表面層樹脂シート6は、べとつきが有り取扱性が低下することや、基材との加熱加圧成形においてシートが破れたりすることがある。逆に硬化度80%を超えてくると、加熱加圧成形時に、金型の形状、金型表面の微細凹凸、光沢、艶消し形状への追随性が低下する。またここでいう微細凹凸とは、表面粗さ形状測定機で評価長さ20mm、測定速度0.6mm/秒、カットオフ値0.08mm、フィルタ種別ガウシアン、カットオフ比300に設定し、任意に選んだ3か所以上を測定したときに、算術平均粗さRa(JIS B0601−1994)の平均値が0.5μm以上であるように施された凹凸である。このような微細凹凸形状は、防滑性に効果的に作用する。
補強材11は、織布及び/又は不織布を用いることができ、紙類、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の有機繊維、あるいはガラス等の無機繊維製のものを用いる。織布としては、平織り、綾織り等があり、不織布としては、フェルト状、マット状、ペーパー状等があるが特に制限はない。また補強材は2層以上設けてもよく、異種の補強材を併用することもできる。
≪半硬化断熱層樹脂シート7について≫
半硬化断熱層樹脂シート7に用いられる熱硬化性樹脂、硬化剤、補強材12については半硬化表面層樹脂シート6で用いた物と同じ物を用いることができる。
半硬化断熱層樹脂シート7の硬化度は、用途に応じて適宜設定できるため一概に特定できないが、5〜80%程度であり、好ましくは10〜80%である。
尚、好ましい硬化度の上限を、半硬化表面層樹脂シート7より高く設定したことにより、プレス一体成形による半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の破れ等を防止することができる。
硬化度5%未満では、半硬化断熱層樹脂シート7は、べとつきが有り取扱性が低下することや、基材との加熱加圧成形においてシートが破れたりすることがある。逆に硬化度80%を超えてくると、加熱加圧成形時に、金型の形状への追随性が低下する。
中空充填材18は、内部に独立気泡を有するものであることが好ましく、無機系のもの、有機系のもの何れでも使用することができ、無機系としては、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、セラミックバルーン等を用いる事ができる。有機系としては、ウレタンバルーン、フェノールバルーン、ポリアミドバルーン等を用いる事ができる。
また、無機系のものと有機系のものを合わせて使用する事ができる。さらに、粒径の異なる2種類以上の中空充填材18を組み合わせて使用することもできる。
中空充填材18の粒径は、特に制限されるものではないが、樹脂との混合、分散性、補強材12への含浸性等に良好な10〜100μmの範囲が好ましい。粒径が10μm未満の場合は断熱性能が徐々に低下する。100μmを越えると樹脂シート作製の際、補強材12への含浸性が低下し、気泡が入りやすくなり、シート硬化度が不安定になる。
中空充填材18の添加量は、樹脂100質量部に対して、10〜50質量部配合される事が好ましい。添加量が10重量部未満の場合、樹脂の割合が多く充填材が均一に分散されなくなるため、温感性能にバラつきが生じる。また、添加量が50質量部を超えると、配合樹脂組成物の粘度が高くなるために、攪拌が困難になり、合わせて補強材12への含浸性が低下する。なお、この中空充填材18の比重は樹脂の比重より軽いので、後述する成形時であって成形開始するまでの間に半硬化断熱層樹脂シートの成型時の上面側に寄る傾向となる。
また、半硬化断熱層樹脂シートの厚みは、50μmから2000μm程度であることが好ましく、100から1500μmがより好ましい。厚みが50μm未満では、温感性能が悪くなる。厚みが2000μmを超えると加熱加圧成形時に金型への追随性が低下し、半硬化表面層樹脂シートの硬化性が悪くなり耐汚染性が低下する。
半硬化断熱層樹脂シート7を積層する際の表裏に制限は無いが、シート上面はシート下面と比べて中空充填材18の量が密になる為、表面層側にシート上面を向けた場合はより断熱性を高める事ができる。また、着色して隠蔽層として使用する場合は表面層側にシート下面を向ける事で色むらを抑制する事ができる。
≪基材シート4について≫
基材シート4となる成形材料としては、SMC、BMC、TMC等の熱硬化性繊維強化材料を用いることができる。
≪加熱加圧一体成形について≫
加熱加圧一体成形の方法としては、図2に示すように表面用型5から順に半硬化表面層樹脂シート6、半硬化断熱層樹脂シート7、成形材料8を載置して裏面用型9で上から型締め成形する方法があり、その成形圧力は3.98MPa〜9.81MPa程度(40kgf/cm〜100kgf/cm)であることが好ましく、4.90MPa〜7.85MPa(50kgf/cm〜80kgf/cm)であることがより好ましい。
成形圧力が3.98MPa未満では、半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7と成形材料の界面の空気が抜けにくい不具合が発生する傾向があり、逆に9.81MPaを超えると必要以上の成形圧となり経済性の観点から好ましくない。また半硬化表面層樹脂シート6と表面型の間の空気や樹脂シートと成形材料との間の空気を効果的に抜くために、必要に応じて型締めが完了するまでの間、真空引きを行うこともできる。
加熱加圧一体成形時の表面用型5及び裏面用型9の温度は、110〜170℃程度であることが好ましく、130〜160℃であることがより好ましい。110℃未満では半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7および成形材料8の硬化時間が長くなり生産性が低下すること、逆に170℃を超えると硬化の進行が早くなり、表面用型の形状を転写することが難しくなることや成形材料が型の内部に完全に充填する前に硬化してしまうといった不具合が発生しやすくなる。
≪シートの作製方法≫
本発明における半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7を作製する方法は、図3、4に示すような、以下の「1」乃至「3」の工程によって製造することができる。
「1」図3(a)又は図4(a)に示すようにクリアフィルム10上に表面層用補強材11又は断熱層用補強材12を載置した後、表面層用熱硬化性樹脂と表面層用硬化剤を配合した表面層用熱硬化性樹脂組成物13又は断熱層用熱硬化性樹脂と中空充填材18と断熱層用熱硬化性樹脂を配合した断熱層用熱硬化性樹脂組成物14を塊状に載置し、さらにクリアフィルム10を重ねる。
「2」図3(a)又は図4(a)に示すように積層物の端部からローラー15により転押圧して均一に延伸、脱泡しながら表面層用補強材11又は補強材12に表面層用熱硬化性樹脂組成物13又は断熱層用樹脂組成物14を含浸させる。
「3」加熱により各樹脂組成物を半硬化状態として、両面のクリアフィルム10を剥がして半硬化表面層樹脂シート6又は半硬化断熱層樹脂シート7とする。
また、本発明における半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートは「1」乃至「3」の工程で作製した半硬化表面層樹脂シート6の上に半硬化断熱層樹脂シート7を作製する事で一体化してもよい。
尚、半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の積段順については、特段の制約は無い。
ここで使用するクリアフィルム10は、耐熱性、剥離性を有し、かつ樹脂組成物に不溶であれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、フッ素系フィルム等のプラスチックフィルム等が使用できる。クリアフィルム10の厚さは、樹脂組成物を均一に延伸させるために10〜100μm程度であることが好ましく、25〜50μmがより好ましい。10μm未満の厚さでは、クリアフィルム10の取扱時にしわが入りやすくなることや樹脂組成物の延伸時に穴開き等の不具合が発生しやすくなる。逆に厚さが100μmを超えると、延伸時に十分な含浸状態が得られないといった不具合が発生する。
半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7を作製するための硬化温度は、使用する熱硬化性樹脂、硬化剤の配合量によって決定されるが、通常30〜100℃、好ましくは50〜90℃で作製する。30℃未満では半硬化状態の保存安定性の面から不適当であり、100℃以上では半硬化状態から完全硬化状態に移行する可能性が高くなり安定した半硬化状態を形成することが難しくなる。また得られた半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7は、長期間安定に保つためにすぐに10℃以下に冷却することが好ましく、更に好ましくは半硬化表面層樹脂シート6あるいは半硬化断熱層樹脂シート7の両面のクリアフィルム10を剥がさない状態で保管し、シート表面からのモノマーの揮発を抑制する。
半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の硬化時間は、必要とされる硬化度に応じて選定されるため一概に特定できないが、2分〜10時間とすることができ、好ましくは生産性の観点から5分〜1時間に調整する。
半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の厚みは、50μm〜3000μm程度であることが好ましく、100〜2000μmがより好ましい。50μm未満では、加熱加圧成形時にシートが破れやすいこと、逆に3000μmを超えると樹脂材料の使用量が増え経済性が低下する傾向がある。
また、半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の切断方法は、特に制限はないが、切断寸法精度及び生産性を考慮し、トムソン型等を用いることが好ましい。
≪柄付けについて≫
模様材は、インクジェット印刷、グラビヤ印刷、スクリーン印刷等による印刷や、スプレー吹き付け等により模様付けをすることで形成できる。また、模様付けは本発明として使用する補強材である紙類、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の有機繊維、あるいはガラス等の無機繊維製の不織布に行うことができ、必要に応じて織布及び/又は不織布にインク定着層用処理を施すことができる。また、繊維の目付け量は、15g/m〜300g/m程度である事が好ましく、30g/m〜100g/mがより好ましい。この目付け量が15g/m未満では、繊維表面へのインキ付着面積が少なく、模様が粗くなり鮮明性が低下する傾向にあり、300g/mを超えると、半硬化表面層樹脂シート6及び半硬化断熱層樹脂シート7の作製に必要な樹脂量が増加し、経済性が損なわれる傾向にある。
転写模様材は、クリアフィルムの片面にインキで模様層または単色層上に配された模様層とが形成されている転写フィルムを用いることが好ましい。また、転写模様材はグラビヤ印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、スプレー吹き付け等により形成することができる。印刷形態は、印刷完了時に模様がクリアフィルムと反対側に形成される正印刷と模様がクリアフィルム側に形成される逆印刷があり、どちらの形態でも使用が可能である。転写フィルムを構成するクリアフィルムとしては、耐熱性、剥離性を有し、かつ樹脂に不溶であれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、フッ素系フィルム等のプラスチックフィルム、アルミ箔等の金属箔を単体又は他のフィルムと貼り合わせたもの、紙又はプラスチックフィルム等の表面に剥離性のある樹脂を塗布したものなどが使用できる。
≪防汚性能について≫
防汚剤は、浴室床用成形品表面に求められる防汚性能に応じて選定できるが、好ましくは撥油親水性を示すものが使用される。ここで撥油親水性とは、空気中で基材に付着した油をはじく撥油性を有し、水中では基材を水となじみやすくすることでより油をはじきやすくなる性質である。これによって水洗いで容易に油汚れが落としやすくなり、特に水回り製品にとって好適である。
撥油親水性能は、空気中および水中でのオレイン酸接触角で評価することができる。これはオレイン酸が、浴室のような水回りで発生する人の皮脂成分に近い構造を有するからである。空気中でのオレイン酸接触角は、例えば成形品表面にオレイン酸約2mgを滴下して評価することができる。また水中でのオレイン酸接触角は、オレイン酸が水よりも低比重であることから、成形品表面を水に濡らした状態で下向きに水中に浸漬し、オレイン酸を下方より付着させることで評価することができる。
水洗いで油汚れを落としやすくするためには、発明者らの試験結果によると、空気中でのオレイン酸接触角を20度以上、より好ましくは40度以上とし、水中でのオレイン酸接触角を90度以上とすることが好ましい。
このような撥油親水性を示す防汚剤としては、撥油親水性を示す物質であれば特に制限されず、撥油性の添加剤と親水性の添加剤を組み合わせて発現させることもできるが、好ましくは水酸基、パーフルオロアルキル基、芳香環、二重結合基を有する共重合体を用いる。これらは1種または2種以上を組み合わせることもできる。また撥油親水性能を補助する目的でシリコーン油、界面活性剤、フッ素系樹脂等を添加してもよい。
前記共重合体の分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量(Mw)で1000〜100万であることが好ましく、2000〜10万であることが好ましい。分子量がこの範囲であると、樹脂成形体の撥油親水性が良好であるため好ましい。
前記共重合体中の水酸基とパーフルオロアルキル基のモル比は50〜99:1〜50が好ましく、60〜95:5〜40であることがより好ましい。水酸基とパーフルオロアルキル基の比率が上記であると樹脂成形体の撥油親水性が良好であるため好ましい。
また前記共重合体には、基材樹脂との相溶性を持たせるため、芳香環を有することが好ましく、なかでもベンゼン環が特に好ましい。相溶性を上げることで樹脂中への偏析を防ぐことができ、そのため撥油親水性も良好になるため好ましい。
さらに前記共重合体には二重結合基を導入することもできる。二重結合としては特に限定はされないが、ビニル基、アリル基、アクリロイル基などがあげられる。このような二重結合があると基材樹脂と結合し、撥油親水性の持続性が優れることがある。
前記共重合体の添加量は、熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.5〜10質量部であり、より好ましくは1〜5質量部である。1質量部未満では機能の発現が不十分となることが多く、逆に10質量部を超えると経済的に不利となることに加え、硬化物表面に過剰に防汚剤が配向するため硬化物表面の物性が低下することや容易に防汚剤が脱落するといった不具合が発生する。
以下実施例により本発明を説明する。各実施例において、基材シート(基材層)を形成する成形材料にはSMCを用いた。SMCは、スチレンに溶解させた不飽和ポリエステル樹脂サンドーマ9415(ディーエイチ・マテリアル株式会社製、商品名)85質量部(スチレン60質量%含有)及びスチレンに溶解したポリスチレン15質量部(スチレン60質量%含有)の混合物100質量部に対し、有機過酸化物パーキュアHI(日油株式会社製、商品名)1.0質量部、重合禁止剤パラベンゾキノン0.77質量部、内部離型剤ステアリン酸亜鉛2.5質量部、及び増粘剤酸化マグネシウム2.0質量部、充填剤炭酸カルシウム150質量部を配合して混練した樹脂組成物をガラス繊維に含浸させて作製した。また、浴室床用成形品の作製は、半硬化表面層樹脂シート、半硬化断熱層樹脂シート、SMCの順に表面用型に載置して、加熱加圧成形により成形品を得た。表面型には凹凸の深さが40μmで、かつ算術平均粗さRa値が1.35μmの微細凹凸を施したものを用いた。
(実施例1)
ビニルエステル樹脂RF309(昭和電工株式会社製)100質量部、撥油親水化剤SH−25(AGCセイミケミカル株式会社製)3質量部、硬化剤としてパーメックN(日油株式会社製)0.5質量部、パークミルD(日油株式会社)0.5質量部、トリエチルホスフェートに溶解させたL−アスコルビン酸10%溶液0.5質量部を配合、混合し表面層用樹脂組成物を得た。
また、ポリエステル樹脂GN259(ディーエイチ・マテリアル株式会社製)100質量部、中空充填材として3MグラスバブルズiM16K(3Mジャパン株式会社製)15質量部、パーロイルTCP(日油株式会社製)0.25質量部、パークミルD(日油株式会社)1.0質量部を配合、混練して断熱層用樹脂組成物を得た。
クリアPETフィルムの上に補強材として目付量30g/mのガラス繊維不織布を載せ、さらに表面層用熱硬化性樹脂組成物または断熱層用熱硬化性樹脂組成物、クリアPETフィルムを載せ、ローラーにより転押圧し、脱泡、含浸させた。その後、70℃にて25分硬化させ、PETフィルムを両面とも剥離することで半硬化表面層樹脂シートまたは半硬化断熱層樹脂シートをそれぞれ得た。半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートをSMC材料と加熱加圧成形により一体成形を行うことで浴室床用成形品を得た。
(実施例2)
半硬化断熱層樹脂シートの中空充填材の添加量を30重量部とした以外は実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(実施例3)
半硬化断熱層樹脂シートの補強材として目付量300g/mのガラス繊維不織布を用いた以外は実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(比較例1)
半硬化断熱層樹脂シートを用いない事以外は、実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(比較例2)
半硬化表面層樹脂シートに用いる硬化剤をパーメックN(日油株式会社製)0.1質量部、トリエチルホスフェートに溶解させたL−アスコルビン酸10%溶液0.1質量部にした以外は実施例1と同様にして成形した。
(比較例3)
半硬化表面層樹脂シートに用いる硬化剤をパーロイルTCP(日油株式会社製)2質量部にした以外は実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(比較例4)
半硬化断熱層樹脂シートに用いる補強材として目付量300g/mのガラス繊維不織布を2枚用いた以外は実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(比較例5)
半硬化表面層樹脂シートを用いない事以外は、実施例1と同様にして浴室床用成形品を得た。
(比較例6)
半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートを用いない浴室床用SMC成形品を得た。
(評価方法)
得られた成形品を用いて温感性能、汚染試験、転写性の評価を以下記載の方法で実施した。その結果を表1に記載する。
{1}温感性能1の評価(熱流束の測定)
浴室床用成形品を5℃の恒温槽に12時間以上保持する。一方、板状のシリコンゴムシート(50×50×2mm)に熱流束センサBF−04(バーテル社製)を載置して、センサ温度が23℃になるように室内を調整する。5℃に冷却した成形品にセンサに3kgの荷重をかけて熱流束(W/m)を測定する。温感性の良否は、熱流束ピーク値が3000W/m以下を○、それ以上を×とした。
{2}温感性能2の評価(足裏温度変化の測定)
浴室床用成形品を5℃の恒温槽に12時間以上保持する。十分冷却された成形品の上に足裏温度を30℃にした状態で15秒乗った後にサーモグラフィーにて足裏温度を測定する。温感性の良否は、足裏温度21℃以上は○、それ以下は×とした。
{3}汚染試験の評価方法
5%化粧石鹸水をつけた布で浴室床用成形品表面を20往復こすり、水で洗浄した後、乾燥し、色差計でY値を測定しY0とする。白色ワセリンとJIS K 5107カーボンブラックに規定する顔料用カーボンブラックを質量比10対1に混練した汚染物質1gを布につけ擦りつける。常温で60分放置した後に、布で汚染物質をふきとり、5%化粧石鹸水で表面を20往復こすり、水で洗浄した後、乾燥し、色差計でY値を測定しY1とする。汚染回復率Y(%)をY=Y1/Y0×100で算出する。汚染性としては、汚染回復率90%以上を○、それ以下を×とした。
{4}転写性の評価
浴室床用成形品の表面を、表面粗さ形状測定機サーフコム130A(株式会社東京精密製)で評価長さ10mm、測定速度0.6mm/秒、カットオフ値0.08mm、フィルタ種別ガウシアン、カットオフ比300に設定し、任意の3箇所を測定した際の算術平均粗さRa(JIS B0601−1994)の平均値を求め、成形型に対する転写率を算出した。転写率80%以上を○、それ以外を×とした。
以上の結果を以下の表1に示す。
Figure 0006890378
表1に示した温感性能1、2の結果から、中空充填材を添加することで、温感性能を有する浴室床用成形品を得られることがわかった。断熱用樹脂シートに中空充填材を添加していない比較例1、6が温感性能1、2において悪い判定であるのに対し、中空充填材を添加した実施例1、2、3が温感性能1、2において良好な判定であった。
また、比較例2に示すように表面層樹脂シートを硬化度4%にすると成形時の成形材料の流動と圧力によりシートが破断して、成形性が悪い。
また、比較例3に示すように表面層樹脂シートを硬化度90%にすると微細凹凸の転写率が低下し型表面の形状転写性が悪い。
また、比較例4に示すように半硬化断熱層樹脂シートの厚みを2.5mmにすると温感性能は上がるが、汚染性が低下する浴室床用成形品となった。
結果、半硬化表面層樹脂シート及び半硬化断熱層樹脂シートを所定の硬化度としたことで、床表面の微細凹凸を転写し防滑性を有しかつ型表面の形状を十分に転写しているため意匠性に優れた浴室床用成形品を得ることができた。
1…浴室床用成形品、2…表面層樹脂シート、3…断熱層樹脂シート、4…基材層、5…表面用型、6…半硬化表面層樹脂シート、7…半硬化断熱層樹脂シート、8…成形材料、9…裏面用型、10…クリアフィルム、11…表面層用補強材、12…断熱層用補強材、13…表面層用熱硬化性樹脂組成物、14…断熱層用熱硬化性樹脂組成物、15…ローラー、16…半硬化表面層樹脂シート、17…半硬化断熱層樹脂シート、18…中空充填材。

Claims (8)

  1. 表面層樹脂シートと、該表面層樹脂シートの下面側に積層された断熱層樹脂シートと、該断熱層樹脂シートの下面側に積層された基材シートとを具備し、内部に独立気泡を有する断熱層用中空充填材が前記断熱層樹脂シートに複数分散された浴室床用成形品であり、
    前記表面層樹脂シートが表面層用熱硬化性樹脂と表面層用硬化剤とシート状であり模様材を含む表面層用補強材とで構成され、前記表面層用補強材が前記表面層用熱硬化性樹脂と前記表面層用硬化剤を含む表面層用混練樹脂組成物層で覆われ、前記表面層樹脂シートが半硬化表面層樹脂シートの硬化物であり、
    前記断熱層樹脂シートが断熱層用熱硬化性樹脂と断熱層用硬化剤と前記断熱層用中空充填材とシート状の断熱層用補強材とで構成され、前記断熱層用中空充填材が前記断熱層用熱硬化性樹脂より比重の軽い中空充填材であり、前記断熱層用補強材が前記断熱層用熱硬化性樹脂と前記断熱層用硬化剤と前記断熱層用中空充填材を含む断熱層用混練樹脂組成物層で覆われ、
    前記断熱層用混練樹脂組成物層中の前記基材シートに近い側に前記基材シートから遠い側よりも密に前記断熱層用中空充填材が分散され、前記断熱層樹脂シートが半硬化断熱層樹脂シートの硬化物であり、前記断熱層用補強材が、前記断熱層用混練樹脂組成物層中の前記基材シートから遠い側に設けられ、
    前記半硬化表面層樹脂シートの硬化物である前記表面層樹脂シートが色を付与した前記表面層用補強材を介し着色され、前記半硬化断熱層樹脂シートの硬化物である前記断熱層樹脂シートが色を付与した前記断熱層用補強材を介し着色され、前記断熱層樹脂シートが隠蔽層とされた事を特徴とする浴室床用成形品。
  2. 前記断熱層用中空充填材の粒径が10〜100μmであり、前記断熱層用熱硬化性樹脂は10℃/minの昇温速度でDSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110〜180℃である事を特徴とする請求項1に記載の浴室用成形品。
  3. 前記断熱層用中空充填材が前記断熱層用熱硬化性樹脂100質量部に対し10〜50質量部含まれたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の浴室床用成形品。
  4. 前記表面層樹脂シートの表面層用補強材と前記断熱層樹脂シートの断熱層用補強材の少なくとも一方が織布あるいは不織布であり、それらの表面に色または模様が付与されている事を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の浴室床用成形品。
  5. 前記表面層樹脂シートに防汚剤が配合されている事を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の浴室床用成形品。
  6. 請求項1に記載の浴室床用成形品を製造する浴室床用成形品の製造方法であって
    シート状の断熱層用補強材の周囲に断熱層用熱硬化性樹脂組成物と断熱層用硬化剤と断熱層用中空充填材を混練した断熱層用混練樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させ、前記半硬化断熱層樹脂シートを製造するに際し、前記断熱層用熱硬化性樹脂組成物100重量部に対し前記中空充填材を10〜50質量部混練して前記断熱層用混練樹脂組成物とするとともに、
    シート状の表面層用補強材の周囲に表面層用熱硬化性樹脂組成物と表面層用硬化剤を混練した表面層用混練樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させ、前記半硬化表面層樹脂シートを構成し、
    前記半硬化表面層樹脂シートと、厚み50〜2000μmの前記半硬化断熱層樹脂シートを加熱一体化して一体化シートとした後、この一体化シートと、基材シート用の成形材料を重ねて前記半硬化表面層樹脂シートと前記半硬化断熱層樹脂シートと前記成形材料がこれらの順に下から上に重なるように成形型の内部に収容し、前記成形型により110〜170℃に加熱加圧して前記一体化シート上に前記成形材料を硬化させた基材シートを形成することを特徴とする浴室床用成形品の製造方法。
  7. 前記半硬化表面層樹脂シートを製造するに際し、シート状の表面層用補強材の周囲に表面層用熱硬化性樹脂組成物と表面層用硬化剤を混練した表面層用混練樹脂組成物を含浸後加熱して半硬化させることを特徴とする請求項6に記載の浴室床用成形品の製造方法。
  8. 前記断熱層用中空充填材の粒径が10〜100μmであり、前記断熱層用熱硬化性樹脂として10℃/minの昇温速度でDSC測定した際の最大発熱ピーク温度が110〜180℃である熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の浴室床用成形品の製造方法。
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