JP2005139257A - 成形材料及び成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品厚みを薄くなることなく軽量化し,成形収縮を抑えた成形品を得ることができるSMCを提供する
【解決手段】熱硬化性樹脂,重合性単量体,低収縮剤,硬化剤,重合禁止剤,充填剤,熱膨張性マイクロカプセル及び増粘剤を含有するコンパウンドを繊維基材に含浸させてなるシートモールディングコンパウンド。この熱膨張性マイクロカプセルは,熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%添加することが好ましい。熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、繊維基材としては不織布が好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】熱硬化性樹脂,重合性単量体,低収縮剤,硬化剤,重合禁止剤,充填剤,熱膨張性マイクロカプセル及び増粘剤を含有するコンパウンドを繊維基材に含浸させてなるシートモールディングコンパウンド。この熱膨張性マイクロカプセルは,熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%添加することが好ましい。熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、繊維基材としては不織布が好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は,繊維材料に樹脂を含浸させてなるシート状成形材料に関する。
シート状成形材料であるシートモールディングコンパウンド(以下、SMCという)は、熱硬化性樹脂に,添加剤として低収縮剤,硬化剤,重合禁止剤,離型剤,充填剤,増粘剤等を混ぜたコンパウンドにガラス繊維や有機繊維などの繊維基材を含浸させてシート状にして両側をキャリアフィルムで覆い,熟成して半固形化させた成形材料である。このSMCは,金型に載置して加圧加熱成形され,浴槽,パネル組立式貯水槽,浄化槽等のSMC製成形品として製造される。
上記のようにして加圧加熱成形されたSMC製成形品は,耐久性,耐水性,機械強度及び表面光沢,並びに形状の自由度が優れることから浴槽等の浴室機器やパネル組立式貯水槽,浄化槽等として広く用いられている。
しかし,加熱硬化させて得られる成形品は,硬化の過程で成形収縮が生じる。成形収縮の改善として添加量を増量することができるが,低収縮剤が過剰であると成形品表面に曇りを発生させてしまう。また,成形品が大型になればなる程,製品重量が重くなり,生産工程や,運搬,施行現場での取扱い性が悪くなる。対策として,製品厚みをなるべく薄くすることもできるが,製品強度が低下する。
しかし,加熱硬化させて得られる成形品は,硬化の過程で成形収縮が生じる。成形収縮の改善として添加量を増量することができるが,低収縮剤が過剰であると成形品表面に曇りを発生させてしまう。また,成形品が大型になればなる程,製品重量が重くなり,生産工程や,運搬,施行現場での取扱い性が悪くなる。対策として,製品厚みをなるべく薄くすることもできるが,製品強度が低下する。
本発明は,かかる課題に鑑みてなされたもので,製品厚みを薄くなることなく軽量化し,成形収縮を抑えた成形品を得ることができるシート状成形材料を提供することを目的とするものである。
本発明は,次のものに関する。
(1)熱硬化性樹脂、重合性単量体、硬化剤及び熱膨張性マイクロカプセルを含有してなる熱硬化性樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるシート状成形材料に関する。
(2)熱膨張性マイクロカプセルが、熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%添加されている項(1)に記載のシート状成形材料。
(3)熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である項(1)又は項(2)に記載のシート状成形材料。
(4)繊維基材が不織布である項(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状成形材料。
(5)項(1)〜(4)のいずれかにシート状成形材料を加圧加熱成形したシート状成形材料成形品。
(1)熱硬化性樹脂、重合性単量体、硬化剤及び熱膨張性マイクロカプセルを含有してなる熱硬化性樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるシート状成形材料に関する。
(2)熱膨張性マイクロカプセルが、熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%添加されている項(1)に記載のシート状成形材料。
(3)熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である項(1)又は項(2)に記載のシート状成形材料。
(4)繊維基材が不織布である項(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状成形材料。
(5)項(1)〜(4)のいずれかにシート状成形材料を加圧加熱成形したシート状成形材料成形品。
本発明に係る成形材料は繊維基材に含浸させてなるシート状成形材料は、加熱成形すると,熱膨張性マイクロカプセルが膨張し,寸法が安定で,軽量な成形品得ることができるものであり、浴槽,洗い場パン,浴室壁パネル等の浴室機器,パネル組立式貯水槽,浄化槽等の成形品の製造に好適に用いることができる。
本発明におけるシート状成形材料は,熱硬化性樹脂,重合性単量体,硬化剤及び熱膨張性マイクロカプセルを含有するものであり,さらに適宜、重合禁止剤,充填剤、増粘剤等を配合してなる熱硬化性樹脂組成物(コンパウンド)を,繊維基材に含浸させた繊維強化成形材料であって,シート状に形成してなるものである。
本発明における熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。不飽和ポリエステル樹脂は,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物を必須成分として含む多塩基酸成分と多価アルコールを反応させて得られる。
本発明において,不飽和ポリエステル樹脂の合成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては,例えば,α,β−不飽和二塩基酸又はその無水物,マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,シトラコン酸,無水マレイン酸,これらの無水物などが挙げられる。これらは,2種以上併用してもよい。
多塩基酸成分としては,不飽和基の濃度を調節すること,可撓性,耐熱性などの特性を付与するために,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物のほか,飽和多塩基酸又はその無水物を併用するのが好ましい。このとき,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては,多塩基酸成分のうち,40モル%以上とするのが好ましい。α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物が40モル%より少なくなると得られる成形品の強度が漸次低下する傾向を示す。このことから,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物が,45〜80モル%であるのがより好ましく,50〜70モル%であることが特に好ましい。
本発明において,不飽和ポリエステル樹脂の合成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては,例えば,α,β−不飽和二塩基酸又はその無水物,マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,シトラコン酸,無水マレイン酸,これらの無水物などが挙げられる。これらは,2種以上併用してもよい。
多塩基酸成分としては,不飽和基の濃度を調節すること,可撓性,耐熱性などの特性を付与するために,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物のほか,飽和多塩基酸又はその無水物を併用するのが好ましい。このとき,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては,多塩基酸成分のうち,40モル%以上とするのが好ましい。α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物が40モル%より少なくなると得られる成形品の強度が漸次低下する傾向を示す。このことから,α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物が,45〜80モル%であるのがより好ましく,50〜70モル%であることが特に好ましい。
併用される飽和多塩基酸又はその無水物としては,フタル酸,無水フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸,テトラヒドロフタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸,3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸,ヘキサヒドロフタル酸,ヘキサヒドロ無水フタル酸,グルタル酸,アジピン酸,セバチン酸,トリメリット酸,無水トリメリット酸,ピロメリット酸,ダイマー酸,こはく酸,アゼライン酸,ロジン−マレイン酸付加物などが挙げられる。これらは,2種以上を併用してもよい。
不飽和ポリエステル樹脂のもう一つの合成原料である多価アルコールとしては,エチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,3−ブタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,ネオペンチルグリコール,1,4−シクロヘキサンジオール,水素添加ビスフェノールA等の二価アルコール,グリセリン,トリメチロールプロパン等の三価アルコール,ペンタエリスリトール等の四価アルコールなどが挙げられる。これらは,2種以上を併用してもよい。
多塩基酸成分と多価アルコールとは,当量比で,多塩基酸成分を1とするとき,多価アルコールを1〜1.3の範囲で使用することが好ましく,1.03〜1.05の範囲で使用することがより好ましい。多価アルコールが少なくなると,得られる不飽和ポリエステル樹脂の分子量が小さくなる傾向にあり,多くなると酸価が小さくなって増粘剤による増粘の進行が遅くなる傾向がある。
不飽和ポリエステル樹脂の製造方法としては,従来から公知の方法によることができる。例えば,多塩基酸成分,多価アルコール成分とを縮合反応させ,両成分が反応するときに生じる縮合水を系外に除きながら進められる。縮合水を系外に除去することは,好ましくは不活性気体を通じることによる自然留出又は減圧留出によって行われる。縮合水の留出を促進するため,トルエン,キシレンなどの溶剤を共沸成分として系中に添加することもできる。反応の進行は,一般に反応により生成する留出分量の測定,末端の官能基の定量,反応系の粘度の測定などにより知ることができる。
反応の温度は150℃以上とすることが好ましく,また酸化による副反応を防止するために窒素,二酸化炭素などの不活性気体を通気しながら反応させることが好ましい。
このことから,反応装置としては,ガラス,ステンレス製等のものが選ばれ,撹拌装置,水とアルコール成分の共沸によるアルコール成分の留出を防ぐための分留装置,反応系の温度を高める加熱装置,この加熱装置の温度制御装置,窒素など不活性気体の吹込み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ましい。
反応の温度は150℃以上とすることが好ましく,また酸化による副反応を防止するために窒素,二酸化炭素などの不活性気体を通気しながら反応させることが好ましい。
このことから,反応装置としては,ガラス,ステンレス製等のものが選ばれ,撹拌装置,水とアルコール成分の共沸によるアルコール成分の留出を防ぐための分留装置,反応系の温度を高める加熱装置,この加熱装置の温度制御装置,窒素など不活性気体の吹込み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ましい。
不飽和ポリエステルの数平均分子量は2500〜4500であることが好ましい。分子量が2500よりも低いと増粘剤を適量添加しても増粘が上がらず樹脂組成物とした場合に柔らかく作業性が悪化するなどの問題が発生する。分子量が4500よりも大きいと粘度が高く,ガラス繊維の含浸不良をおこし成形した場合成形品の表面特性が低下する。
また,本発明の熱硬化性樹脂としてはビニルエステル樹脂を用いることができ,ビスフェノール型ビニルエステル樹脂あるいはノボラック型ビニルエステル樹脂を用いることができる。
さらに,本発明の熱硬化性樹脂としてはアクリル樹脂を用いることができ,熱硬化型として,メチルメタアクリレートモノマー,多官能のアクリルモノマー,プレポリマー,あるいはポリマーのそれぞれ2種以上混合したものを用いることができるが,その形態は特に限定するものではない。
本発明に用いられる重合性単量体としては,例えば,スチレン,クロルスチレン,ジビニルベンゼン,ターシャリブチルスチレン,臭化スチレン等のスチレン誘導体,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のアルキルエステル,β−ヒドロキシメタクリル酸エチル,β−ヒドロキシアクリル酸エチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル,ジアリルフタレート,アクリルアミド,フェニルマレイミドなどがあげられる。また,エチレングリコールジメタクリレート,ネオペンチルグリコールジメタクリレート,トリメチールプロパントリメタクリレートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエステル類を用いることもできる。
熱硬化性樹脂と重合性単量体とを配合し,必要により重合禁止剤などを加えて熱硬化性樹脂組成物とされる。
このときの熱硬化性樹脂と重合性単量体との配合割合は,両者の合計量を100質量部とするとき,不飽和ポリエステル樹脂が25〜80質量部,重合性単量体が75〜20質量部とするのが好ましい。25質量部未満であると不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低すぎてシート状に塗布しにくく,また,沈降等のため他の成分と均一に混合しにくくなり,さらに,得られる繊維強化成形材料を成形しても硬化収縮率が大きく,成形品に割れ,クラック等が生じる場合がある。不飽和ポリエステル樹脂が80質量部を超えると,粘度が高すぎて均一に塗布したり,他の成分との混合がしにくくなる場合がある。このことから,不飽和ポリエステル樹脂が40〜65質量部,重合性単量体が60〜35質量部とするのがより好ましい。
重合禁止剤としては,p−ベンゾキノン,ナフトキノン,トルキノン,ハイドロキノン,モノ−t−ブチルハイドロキノン,ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。重合禁止剤は,前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して0.8質量%以下で使用されることが好ましい。硬化剤を配合したときは,貯蔵安定性を保つため,0.05質量%以上含有させることが好ましい。
このときの熱硬化性樹脂と重合性単量体との配合割合は,両者の合計量を100質量部とするとき,不飽和ポリエステル樹脂が25〜80質量部,重合性単量体が75〜20質量部とするのが好ましい。25質量部未満であると不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低すぎてシート状に塗布しにくく,また,沈降等のため他の成分と均一に混合しにくくなり,さらに,得られる繊維強化成形材料を成形しても硬化収縮率が大きく,成形品に割れ,クラック等が生じる場合がある。不飽和ポリエステル樹脂が80質量部を超えると,粘度が高すぎて均一に塗布したり,他の成分との混合がしにくくなる場合がある。このことから,不飽和ポリエステル樹脂が40〜65質量部,重合性単量体が60〜35質量部とするのがより好ましい。
重合禁止剤としては,p−ベンゾキノン,ナフトキノン,トルキノン,ハイドロキノン,モノ−t−ブチルハイドロキノン,ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。重合禁止剤は,前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して0.8質量%以下で使用されることが好ましい。硬化剤を配合したときは,貯蔵安定性を保つため,0.05質量%以上含有させることが好ましい。
本発明で用いられる硬化剤としては,ケトンパーオキサイド類,パーオキシジカーボネート類,ハイドロパーオキサイド類,ジアシルパーオキサイド類,パーオキシケタール類,ジアルキルパーオキサイド類,パーオキシエステル類,アルキルパーエステル類などが挙げられる。硬化剤の量は,成形サイクルのみでなく材料の保存性,色むら等の面にも影響があるため,それぞれに応じて決定される。材料の保存性,成形サイクルの面から前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対して0.5〜5.0質量%が好ましく,より好ましくは1.0〜3.0質量%である。
本発明では熱膨張性マイクロカプセルを配合して用いる。熱膨張性マイクロカプセルは,低沸点炭化水素を熱可塑性高分子殻(シェル)で包み込んだものであり,加熱すると高分子殻が軟化し,中の液状炭化水素が気体に変化するため,その圧力でカプセルが膨張する。このような熱膨張性マイクカプセルとしては,例えば松本油脂製薬(株)から提供されている「マツモトマイクロスフェアーF−80S(商品名)」がある。「マツモトマイクロスフェアーF−80S 」は中空球体又の外郭のポリマーがアクリロニトリルコポリマーで構成され,中空球体内に低沸点炭化水素が封入された構成になっている。そして温度を上げると,外郭のポリマーが軟化すると共に内包された低沸点炭化水素がガス化し,体積が50〜100倍に膨張する。本発明では熱膨張性マイクロカプセルとして各種のものを用いることができるものであり,このものに限定されるものでないのはいうまでもない。熱膨張性マイクロカプセルの平均粒径は3〜50μmであることが好ましい。
熱膨張性マイクロカプセルの膨張による上記の効果は,熱膨張性マイクロカプセルの配合量によって変わってくるものであり,本発明では熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%の範囲で熱膨張性マイクロカプセルを配合するのが好ましい。熱膨張性マイクロカプセルの配合量が1質量%未満では熱膨張性マイクロカプセルを配合したことによる上記の効果を十分に得ることができず,逆に150質量%を超えると,外観が損なわれる。
本発明における熱硬化性樹脂組成物には、熱膨張性マイクロカプセル以外に低収縮剤を配合することが好ましい。低収縮剤としては,ポリメタクリル酸メチル,ポリスチレン,ポリカプロラクトン,ポリ酢酸ビニル,ポリエチレン,ブタジエンゴムなどの熱可塑性樹脂が用いられる。使用量は,成形品の成形収縮率や表面平滑性,表面光沢等の表面特性を考慮して決定され,特に制限はない。低収縮剤は,前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して,20〜50質量%の範囲で使用されることが好ましい。
また、本発明における熱硬化性樹脂組成物には、増粘剤を含有させることができる。増粘剤としては,酸化マグネシウム,水酸化マグネシウム,酸化カリウム,水酸化カリウム等が用いられるが,一般的には酸化マグネシウムが用いられる。増粘剤の量は,成形材の作業性に応じて決定されるが,前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対して,0.5〜5.0質量%が好ましく,より好ましくは0.7〜2.0質量%である。増粘剤が少な過ぎると樹脂組成物の粘度が上昇しない場合があり,樹脂組成物とした場合に柔らかく,取扱い時のべたつきによる作業性低下やプレス成形時にピンホール等の欠陥が発生しやすくなる等の問題が生じる。また,増粘剤が多すぎると粘度上昇が著しく,繊維基材への含浸不良をおこし,成形した場合,成形品にふくれ,巣,ピンホール等の欠陥が生じるためである。増粘剤は、いわゆるSMCを作成する場合に必須的に用いられるが、本発明においては、必ずしも使用する必要はない。
本発明における熱硬化性樹脂組成物には、充填剤を配合することが好ましい。充填剤としては,平均粒径が1〜50μmの水酸化アルミニウム,炭酸カルシウム,タルク、ガラスパウダー等が使用される。
その含有量は,増粘性及び成形した場合の表面特性,機械特性等を考慮して決定されるが熱硬化性樹脂組成物中の含有量が10質量%以上60質量%以下になるように加えられることが好ましい。その含有量が少なすぎると、充填剤が表面硬度を高める効果が小さくなり、また、熱硬化性樹脂組成物の酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属酸化物等の増粘剤を用いたときに増粘反応が進みにくく,増粘後のタックフリー性が不足し,取扱い時のべたつきによる作業性低下やプレス成形時にピンホール等の欠陥が発生しやすくなる傾向がある。また,その使用量が多すぎると、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度上昇が著しく,繊維基材への含浸性が悪化し,成形時にふくれ,巣,ピンホール等の欠陥が生じるためである。
その含有量は,増粘性及び成形した場合の表面特性,機械特性等を考慮して決定されるが熱硬化性樹脂組成物中の含有量が10質量%以上60質量%以下になるように加えられることが好ましい。その含有量が少なすぎると、充填剤が表面硬度を高める効果が小さくなり、また、熱硬化性樹脂組成物の酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属酸化物等の増粘剤を用いたときに増粘反応が進みにくく,増粘後のタックフリー性が不足し,取扱い時のべたつきによる作業性低下やプレス成形時にピンホール等の欠陥が発生しやすくなる傾向がある。また,その使用量が多すぎると、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度上昇が著しく,繊維基材への含浸性が悪化し,成形時にふくれ,巣,ピンホール等の欠陥が生じるためである。
前記の不飽和ポリエステル樹脂組成物には,さらに,適宜,離型剤,繊維強化材,着色剤等が配合される。
離型剤としては,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム等が使用される。離型剤の量は,前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対して,1.0〜10質量%が好ましく,より好ましくは2.0〜4.0質量%である。離型剤の量が少なすぎると成形品が型に付き,脱型しづらく,また成形品にクラック等が入る場合がある。また,離型剤が多すぎると成形品強度が低下する傾向にある。
繊維強化基材(補強材)としては,ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は,連続繊維,織布等の形態で用いられるが,ロービング状のものを5〜30mmに切断したものを用いることが好ましい。ガラス繊維は、シート成形材料中の含有率は5〜30質量%が好適である。
本発明においては,繊維基材としてさらに有機繊維を使用できる。この有機繊維のシート成形材料中の含有率は2.0〜40質量%が好適である。2.0質量%未満では,その補強効果が十分でなく,得られたSMC成形品の強度が不足するためである。また,40質量を超えると,不飽和ポリエステル樹脂組成物への含浸性が低下し,成形品に繊維目,ふくれ,クラック,ピンホール等の欠陥が発生し,製品外観を損ねるとともに強度も低下してしまうためである。また,使用する有機繊維の形態は,不織布,クロス,あるいはチョップド短繊維等を用いることができるが,不織布は,SMCの成形時(成形品の製造時)に,クロスよりも樹脂の流動性がよく,チョップド短繊維よりも繊維の均一分散性,樹脂含浸性がよい。
有機繊維基材を構成する繊維長は,3〜150mmが好適である。繊維長が3mm未満では補強効果が不十分で成形品の強度が不足し,150mmを超えると成形時の樹脂の流動性が悪く,成形品外観が損なわれ,又,リブやボスヘの充填性も悪く,成形品の用途,形状が制限されるためである。
上記の有機繊維としては,ポリエステル繊維,セルロース繊維,ナイロン繊維,アラミド繊維等の合成繊維やサイザル麻,ジュート等の天然繊維を用いることができるが,ポリエステル繊維が,不飽和ポリエステル樹脂との密着性に優れることから,好適である。また,サイザル麻やジュート等の天然繊維は,合成繊維に比べて安価であり,しかも天然物を有効利用できることから環境配慮の点からも好適である。
有機繊維基材を構成する繊維長は,3〜150mmが好適である。繊維長が3mm未満では補強効果が不十分で成形品の強度が不足し,150mmを超えると成形時の樹脂の流動性が悪く,成形品外観が損なわれ,又,リブやボスヘの充填性も悪く,成形品の用途,形状が制限されるためである。
上記の有機繊維としては,ポリエステル繊維,セルロース繊維,ナイロン繊維,アラミド繊維等の合成繊維やサイザル麻,ジュート等の天然繊維を用いることができるが,ポリエステル繊維が,不飽和ポリエステル樹脂との密着性に優れることから,好適である。また,サイザル麻やジュート等の天然繊維は,合成繊維に比べて安価であり,しかも天然物を有効利用できることから環境配慮の点からも好適である。
また、 繊維基材としては不織布を使用することが好ましい。不織布としては、ガラス繊維のマット、フェルト、ガラスウール等、あるいは、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、セルロース繊維等の有機合成繊維、綿、サイザル麻、ジュート等の天然繊維のマット、フェルト等が用いられる。不織布は、シート成形材料中の含有率が5〜30質量%になるように使用されることが好適である。
シート状成形材料は,通常のSMC製造装置を用いて通常の方法により製造することができる。
例えば,前記不飽和ポリエステル樹脂組成物を,上下に配置されたキャリアフィルムに均一な厚さとなるように塗布し,巻き出し装置から巻き出された所定の大きさの繊維補強材(織布又は不織布)を上記した上下に配置されたキャリアフィルムの不飽和ポリエステル樹脂組成物に挾み込み,次いで,全体を含浸ロールの間に通して,圧力を加えて繊維補強材を不飽和ポリエステル樹脂組成物に含浸させた後,ロール状に巻き取るかつづら折りに畳む。また,繊維補強剤として単繊維を用いる場合,キャリアフィルムに不飽和ポリエステル樹脂組成物を塗布し,ついで,単繊維をその上に散布する方法もある。この後,必要に応じて熟成等を行う。増粘剤を配合した場合には室温〜60℃の温度に加熱して熟成することが好ましい。
繊維基材として不織布を用いた場合は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を,上下に配置されたキャリアフィルムに均一な厚さとなるように塗布し,巻き出し装置から巻き出された所定の大きさの繊維基材を上下に配置されたキャリアフィルムの不飽和ポリエステル樹脂組成物に挾み込み,次いで,全体を含浸ロールの間に通して,圧力を加えて繊維基材を不飽和ポリエステル樹脂組成物に含浸させた後,ロール状に巻き取るかつづら折りに畳み,シート状の材料とすることができる。
キャリアフィルムとしては,ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることができる。
例えば,前記不飽和ポリエステル樹脂組成物を,上下に配置されたキャリアフィルムに均一な厚さとなるように塗布し,巻き出し装置から巻き出された所定の大きさの繊維補強材(織布又は不織布)を上記した上下に配置されたキャリアフィルムの不飽和ポリエステル樹脂組成物に挾み込み,次いで,全体を含浸ロールの間に通して,圧力を加えて繊維補強材を不飽和ポリエステル樹脂組成物に含浸させた後,ロール状に巻き取るかつづら折りに畳む。また,繊維補強剤として単繊維を用いる場合,キャリアフィルムに不飽和ポリエステル樹脂組成物を塗布し,ついで,単繊維をその上に散布する方法もある。この後,必要に応じて熟成等を行う。増粘剤を配合した場合には室温〜60℃の温度に加熱して熟成することが好ましい。
繊維基材として不織布を用いた場合は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を,上下に配置されたキャリアフィルムに均一な厚さとなるように塗布し,巻き出し装置から巻き出された所定の大きさの繊維基材を上下に配置されたキャリアフィルムの不飽和ポリエステル樹脂組成物に挾み込み,次いで,全体を含浸ロールの間に通して,圧力を加えて繊維基材を不飽和ポリエステル樹脂組成物に含浸させた後,ロール状に巻き取るかつづら折りに畳み,シート状の材料とすることができる。
キャリアフィルムとしては,ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることができる。
SMCの場合、その粘度は,40℃において15,000〜150,000Pa・sとなるように調整されるのが好ましく,60,000〜120,000Pa・sとなるように調整されるのが特に好ましい。粘度が低すぎると,成形品表面にスカミングが発生し易く,また粘度が高すぎると型締め時間が長くなって成形サイクルが長くなる傾向を示す。ただし,繊維強化成形材料の最適の粘度は,成形品によって決定される。また,繊維強化成形材料の粘度は増粘剤の配合量や熟成条件によって調整することができる。
本発明におけるシート状成形材料は,圧縮成形,トランスファー成形等により成形され,広範囲なFRP成形品を得ることができる。成形温度は70〜150℃,成形圧力は0.1〜10MPaであることが好ましい。この成形により、軽量成形品ができる。
上記のようにして作製したシート状成形材料を用い加熱成形すると,硬化反応が加熱により進行すると同時に熱膨張性マイクロカプセルが加熱により膨張し,この状態で硬化反応が完結に向かっていくことになる。従って,硬化による収縮は熱膨張性マイクロカプセルの膨張によって抑えられ,成形品の成形収縮を効果的に低減して,寸法の安定した成形品を得ることができるものである。さらに,このように熱膨張した熱膨張性マイクロカプセルは,膨張した形状をそのまま保持した状態で存在するものであり,その部分にミクロ的に空洞が形成されることになって,比重を低下させ,軽量化することができるものである。また,この熱膨張性マイクロカプセルによる空洞は,非常にミクロに存在するものであるため強度を低下させるには至らないものであり,強度を保持しなから軽量化を図ることが可能になるものであるため,パネル組立式貯水槽,浄化槽等の大型容器,大型成形品等にも優れた特性を持たせることができる。
本発明におけるシート状成形材料の成形において、その最外層の少なくとも片面に加飾用のシート又はフィルムを配置して成形することができる。
また、本発明におけるシート状成形材料を成形するに当り、その片面または両面に熱膨張性マイクロカプセルを含まないこと以外は上記シート状成形材料と同様のシート状成形材料を配して成形することができる。この場合、さらに、その最外層の少なくとも片面に加飾用のシート又はフィルムを配置して成形することができる。
以上の方法により、軽量成形品を得ることができる。
また、本発明におけるシート状成形材料を成形するに当り、その片面または両面に熱膨張性マイクロカプセルを含まないこと以外は上記シート状成形材料と同様のシート状成形材料を配して成形することができる。この場合、さらに、その最外層の少なくとも片面に加飾用のシート又はフィルムを配置して成形することができる。
以上の方法により、軽量成形品を得ることができる。
以下において,スチレンで希釈された不飽和ポリエステル樹脂として,ポリセットPS−9415(不飽和ポリエステル樹脂40質量%のスチレン溶液,日立化成工業株式会社製、商品名),低収縮剤としてポリスチレン(デンカスチロール,電気化学工業株式会社商品名)を用いた。
実施例1〜3及び比較例1〜2
(SMCの作製)
スチレンに溶解された不飽和ポリエステル樹脂85質量部(スチレン60質量部%)及びスチレンに溶解したポリスチレン15質量部(スチレン60質量部%)の混合物100質量部に対して,硬化剤1.0質量部,重合禁止剤のパラベンゾキノン0.8質量部,離型剤のステアリン酸亜鉛4.0質量部,及び増粘剤の酸化マグネシウム2.0質量部,充填剤として水酸化アルミニウムを150質量部,粒径が20〜30μmの範囲に分布する熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬(株)製「マツモトマイクロスフェアーF−80S」)を所定量配合してコンパウンドを得た。このように配合して得られたコンパウンドを,ガラス繊維に含浸させ,SMCを作製した。
(SMCの作製)
スチレンに溶解された不飽和ポリエステル樹脂85質量部(スチレン60質量部%)及びスチレンに溶解したポリスチレン15質量部(スチレン60質量部%)の混合物100質量部に対して,硬化剤1.0質量部,重合禁止剤のパラベンゾキノン0.8質量部,離型剤のステアリン酸亜鉛4.0質量部,及び増粘剤の酸化マグネシウム2.0質量部,充填剤として水酸化アルミニウムを150質量部,粒径が20〜30μmの範囲に分布する熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬(株)製「マツモトマイクロスフェアーF−80S」)を所定量配合してコンパウンドを得た。このように配合して得られたコンパウンドを,ガラス繊維に含浸させ,SMCを作製した。
(成形品の製造)
上記で得られたSMCを用いて,220cm角の平板を加圧加熱成形した。なお,成形条件は,チャージ面積0.05m2,成形圧力9MPa,保圧時間5分とし,平板成形品を得た。
上記で得られたSMCを用いて,220cm角の平板を加圧加熱成形した。なお,成形条件は,チャージ面積0.05m2,成形圧力9MPa,保圧時間5分とし,平板成形品を得た。
試験方法
(1)軽量化
得られたSMC成形品の比重を測定し,熱膨張性マイクロカプセルを使用していない成形品に比べ,比重低減率が10%以上の場合を○,10%未満の場合を×とした。
(2)成形収縮
得られたSMC成形品の成形収縮率を測定し,熱膨張性マイクロカプセルを使用していない成形品に比べ,成形収縮率が良好な場合を○,悪化した場合を×とした。
(3)外観
得られたSMC成形品の外観を目視で判定し,外観が良好な場合を○,悪化した場合を×とした。
(1)軽量化
得られたSMC成形品の比重を測定し,熱膨張性マイクロカプセルを使用していない成形品に比べ,比重低減率が10%以上の場合を○,10%未満の場合を×とした。
(2)成形収縮
得られたSMC成形品の成形収縮率を測定し,熱膨張性マイクロカプセルを使用していない成形品に比べ,成形収縮率が良好な場合を○,悪化した場合を×とした。
(3)外観
得られたSMC成形品の外観を目視で判定し,外観が良好な場合を○,悪化した場合を×とした。
実施例4
不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ポリセットPS−9415、日立化成工業株式会社製、スチレン含有率40質量%)80質量部、ポリスチレン(商品名:トーヨースチロールG100C、東洋スチレン(製)の30質量%スチレン溶液20質量部、炭酸カルシウム(商品名:NS100、日東粉化(製)150質量部、ターシャリーブチルパーベンゾエート(商品名:パーブチルZ、日本油脂(製)1質量部、パラベンゾキノン(商品名:PBQ、精工化学(製)0.05質量部、ステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート、日本油脂(製)4質量部を配合し、ミキサーで均一に攪拌して不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)を得た。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)に熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアーF−30、松本油脂製薬(製)を5質量%添加し、ミキサーで攪拌して均一に混合した。本混合物をポリエステル繊維不織マット(坪量:300g/m2、日本バイリーン(製)に含浸させ、ポリエステル繊維含有率7質量%のシート状成形材料(A)を得た。本成形材料を成形品厚みが10mmとなるような箱型の金型内(200mm角の平板型)に配置し、熱圧プレスにセット、表面をプレス熱盤で密閉し、熱盤温度125℃として15分間放置して樹脂を硬化させ、成形品を得た。
得られた成形品は、成形中に不飽和ポリエステル樹脂組成物中に含まれる熱膨張性マイクロカプセルが膨張して全体が発泡することにより、成形品内部に気泡を有するもので、比重は0.82の軽量剛性体である。
不飽和ポリエステル樹脂(商品名:ポリセットPS−9415、日立化成工業株式会社製、スチレン含有率40質量%)80質量部、ポリスチレン(商品名:トーヨースチロールG100C、東洋スチレン(製)の30質量%スチレン溶液20質量部、炭酸カルシウム(商品名:NS100、日東粉化(製)150質量部、ターシャリーブチルパーベンゾエート(商品名:パーブチルZ、日本油脂(製)1質量部、パラベンゾキノン(商品名:PBQ、精工化学(製)0.05質量部、ステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート、日本油脂(製)4質量部を配合し、ミキサーで均一に攪拌して不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)を得た。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)に熱膨張性マイクロカプセル(マツモトマイクロスフェアーF−30、松本油脂製薬(製)を5質量%添加し、ミキサーで攪拌して均一に混合した。本混合物をポリエステル繊維不織マット(坪量:300g/m2、日本バイリーン(製)に含浸させ、ポリエステル繊維含有率7質量%のシート状成形材料(A)を得た。本成形材料を成形品厚みが10mmとなるような箱型の金型内(200mm角の平板型)に配置し、熱圧プレスにセット、表面をプレス熱盤で密閉し、熱盤温度125℃として15分間放置して樹脂を硬化させ、成形品を得た。
得られた成形品は、成形中に不飽和ポリエステル樹脂組成物中に含まれる熱膨張性マイクロカプセルが膨張して全体が発泡することにより、成形品内部に気泡を有するもので、比重は0.82の軽量剛性体である。
実施例5
次に上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)において熱膨張性マイクロカプセルを含まない不飽和ポリエステル樹脂組成物(B)を作製し、これをガラス繊維のチョップドストランドマット(目付450g/m2、日東紡製)に含浸させ、ガラス繊維含有率15質量%のシート状成形材料(B)を作製した。
このシート状成形材料(B)を実施例4で作製したシート状成形材料(A)の上下に各1枚載置し、さらにその最上面には模様を印刷したポリエステル加飾フィルム(厚さ100μm、大日本印刷(製)を1枚置いて、実施例4と同様の条件で成形した。得られた成形品は、表面に加飾層を有し、比重1.05と軽量で、中央に発泡層を持つ、浴室の壁材や床材として有用である。
次に上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物(A)において熱膨張性マイクロカプセルを含まない不飽和ポリエステル樹脂組成物(B)を作製し、これをガラス繊維のチョップドストランドマット(目付450g/m2、日東紡製)に含浸させ、ガラス繊維含有率15質量%のシート状成形材料(B)を作製した。
このシート状成形材料(B)を実施例4で作製したシート状成形材料(A)の上下に各1枚載置し、さらにその最上面には模様を印刷したポリエステル加飾フィルム(厚さ100μm、大日本印刷(製)を1枚置いて、実施例4と同様の条件で成形した。得られた成形品は、表面に加飾層を有し、比重1.05と軽量で、中央に発泡層を持つ、浴室の壁材や床材として有用である。
Claims (5)
- 熱硬化性樹脂,重合性単量体,低収縮剤,硬化剤,重合禁止剤,充填剤,熱膨張性マイクロカプセル及び増粘剤を含有するコンパウンドを繊維基材に含浸させてなるシートモールディングコンパウンド。
- 熱膨張性マイクロカプセルは,熱硬化性樹脂に対して1〜150質量%添加することを特徴とする請求項1に記載のシートモールディングコンパウンド。
- 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である請求項1又は2に記載のシートモールディングコンパウンド。
- 繊維基材が不織布である請求項1〜3のいずれかに記載のシートモールディングコンパウンド。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のシートモールディングコンパウンドを加圧加熱成形してなるシートモールディングコンパウンド成形品。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008285607A (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Daikyo Nishikawa Kk | Smcシート材及びその製造方法 |
CN103183942A (zh) * | 2011-12-27 | 2013-07-03 | 常熟市亚美模特儿衣架有限公司 | 一种不饱和聚酯玻璃钢模塑料 |
CN115135474A (zh) * | 2020-03-19 | 2022-09-30 | Dic株式会社 | 片状模塑料和成形品的制造方法 |
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2003
- 2003-11-05 JP JP2003375558A patent/JP2005139257A/ja active Pending
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