JP2008267084A - 浴室用床材および浴室用床材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面が単調で質感が悪いといったことがない浴室用床材および浴室用床材の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂製基材と、床表面部とを備えた浴室用床材であって、前記樹脂製基材の表面に、表面に繊維部を備えた織物を床表面部として積層した。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂製基材と、床表面部とを備えた浴室用床材であって、前記樹脂製基材の表面に、表面に繊維部を備えた織物を床表面部として積層した。
【選択図】図1
Description
本発明は、浴室用床材および浴室用床材の製造方法に関するものである。
従来より、浴室の床パンに浴室用床材が用いられている。
しかしながら従来からの浴室用床材は、樹脂で板状に形成されているのみで、表面が平板状または若干の凹凸のある板状となって質感が悪いものであった。
また、従来の浴室用床材は、該床材上に残存する湯水が乾き難いため、出来るだけ湯水が残存しないような設計が望まれていた。前記要望に応えるには、撥水性を高めることで、表面自由エネルギーが低くして浴水に由来する汚れの付着を低減し、且つ、床材上の湯水が撥水されて床材上に湯水が残存しないようにすればよく、そこで、特開平11−323142号公報(特許文献1)、特開2002−3260号公報(特許文献2)、特開2001−190344号公報(特許文献3)に示されるようなものが考えられている
特許文献1には、シリコーン樹脂粉末を配合したモールディングコンパウンドが開示されており、特許文献2には、片末端に樹脂成分と反応性を有する官能基を備えた有機珪素化合物を含んでなる人工大理石が開示されている。また、特許文献3には、樹脂成分と無機充填剤を含んで、成形加工した人工大理石の表面に、一端に−CF3基を有し他端にクロロシリル基またはアルコキシシリル基を有するシラン系界面活性剤を化学結合させたものが開示されている。
特許文献1には、シリコーン樹脂粉末を配合したモールディングコンパウンドが開示されており、特許文献2には、片末端に樹脂成分と反応性を有する官能基を備えた有機珪素化合物を含んでなる人工大理石が開示されている。また、特許文献3には、樹脂成分と無機充填剤を含んで、成形加工した人工大理石の表面に、一端に−CF3基を有し他端にクロロシリル基またはアルコキシシリル基を有するシラン系界面活性剤を化学結合させたものが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された材料で形成された浴室用床材においては、成形用樹脂成分中に撥水性を付与する成分を添加するものであるため、撥水性を付与する床表面近傍のみに効果的に添加した撥水性付与成分を局在させることが困難であり、経済的に不利であるのみならず、樹脂成形品の物性低下にも繋がり易いものであり、特許文献3に開示された浴室用床材においては、樹脂成形品を製造した後、成形品表面に撥水層を形成する工程が必要となり、経済的に不利であるのみならず、均一で耐久性のある撥水層の形成が容易ではないという問題があった。
また、従来の浴室用床材は、該床材上に残存する湯水が乾き難いため、出来るだけ速く乾くような設計が望まれていた。前記要望に応えるには、親水性を高めることで、湯水を床材上に水膜上に展開させて、蒸発表面積を大きくすることで、床材上に残存している湯水が乾くようにすればよい。そこで、特開2003−213894号公報(特許文献4)、特開2002−337263号公報(特許文献5)に示されるようなものが考えられている。
特許文献4には、所定の割合で各種成分を配合したSMC(シートモールディングコンパウンド)を成形して、システムバス用の樹脂基材とした後、これに親水性の有機無機複合化塗料をスプレー塗装し、最終的に親水性塗膜とするものが開示されていて、特許文献5には、樹脂材料からなる基材の表面に、無機材料(ペルヒドロポリシラザン)を塗布して親水性塗膜を得るものが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された材料で形成された浴室用床材においては、樹脂成形品を製造した後、成形品表面に親水層を形成する工程が必要となり、経済的に不利であるという問題があった。
また、従来の浴室用床材は、該床材上に残存する湯水が乾き難いため、出来るだけ湯水が残存しないとともに出来るだけ速く乾くような設計が望まれていた。前記要望に応えるには、床面を適宜撥水部、親水部に区分して浴水流誘導パターンを形成し、撥水部では撥水性を高めることで、表面自由エネルギーが低くして浴水に由来する汚れの付着を低減し、且つ、床材上の湯水が撥水されて床材上に湯水が残存しないようにし、親水部では親水性を高め、湯水を床材上に水膜上に展開させて、蒸発表面積を大きくすることで、床材上に残存している湯水が乾くようにするものである。そこで、特開2004−60304号公報(特許文献6)に示されるようなものが考えられている。
特許文献6には、排水口に向かって水が流れるように勾配が設けられた洗い場において、洗い場の表面が親水部分と撥水部分とに区画形成され、親水部分は排水口に向かって連通するようにしたものが開示されている。
しかしながら、特許文献6に開示されている浴室床を通常使用されているような樹脂成形品を使用して形成する場合、樹脂成形品を製造した後、成形品表面に撥水層を形成する工程が必要となり、経済的に不利であるのみならず、均一で耐久性のある撥水部分と親水部分の区画の形成が容易ではないという問題があった。
また、上述した浴室用床材を容易に製造可能な製造方法が望まれていた。
特開平11−323142号公報
特開2002−3260号公報
特開2001−190344号公報
特開2003−213894号公報
特開2002−337263号公報
特開2004−60304号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、表面が単調で質感が悪いといったことがなく、また、撥水性を付与するにあたり表面のみに効率良く撥水性を付与してコストダウンを図ることができ、また、親水性を付与するにあたり表面のみに効率良く親水性を付与してコストダウンを図ることができ、また、表面に撥水部と親水部とからなる浴水流誘導パターンを形成するにあたり効率良く撥水部と親水部とを形成してコストダウンを図ることができる浴室用床材および浴室用床材の製造方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために請求項1に係る浴室用床材Aにあっては、樹脂製基材1と、床表面部2とを備えた浴室用床材Aであって、前記樹脂製基材1の表面に、表面に繊維部4を備えた織物3を床表面部2として積層して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、浴室用床材Aの表面に繊維部4が位置することとなって、質感が向上することができ、また、浴室用床材Aの表面に撥水性や親水性を付与する際に繊維部4のみに撥水性や親水性を付与すればよくてコストダウンが図られる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、繊維部4を、表面が撥水性を有する撥水性繊維部4aを用いて形成して成ることを特徴とするものである。
表面の撥水性を高めることで、表面自由エネルギーが低くして浴水に由来する汚れの付着を低減し、且つ、床材上の湯水が撥水されて床材上に湯水が残存しないようにすることで、浴室用床材A上に残存する湯水の量を抑えて残存した湯水の蒸発時間を短縮して乾き易くするとともに、浴水に由来する汚れの付着を低減することが可能となるものである。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、繊維部4を、表面が親水性を有する親水性繊維部4bを用いて形成して成ることを特徴とするものである。
表面の親水性を高めることで、湯水を床材上に水膜上に展開させて、蒸発表面積を大きくすることで、床材上に残存している湯水が乾く時間を短縮して乾き易くすることが可能となるものである。
また、請求項4に係る浴室用床材Aは、樹脂製基材1と、床表面部2とを備え、前記樹脂製基材1の表面に、表面に繊維部4を備えた織物3を床表面部2として積層してなる浴室用床材Aであって、織物3の表面に、表面が撥水性を有する撥水性繊維部4aと表面が親水性を有する親水性繊維部4bとからなる浴水流誘導パターンを形成して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、撥水性繊維部4aと親水性繊維部4bとの協同で、浴室用床材A上に残存する湯水の量を抑えて残存した湯水の蒸発時間を短縮して乾き易くすることが可能となる。
また、請求項5に係る発明は、請求項2、4に係る発明において、撥水性繊維部4aを、含フッ素樹脂繊維を用いて形成して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、容易に撥水性繊維部4aを形成することが可能となる。
また、請求項6に係る発明は、請求項2、4、5に係る発明において、撥水性繊維部4aを、撥水処理された繊維を用いて形成して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、容易に撥水性繊維部4aを形成することが可能となる。
また、請求項7に係る発明は、請求項3又は4に係る発明において、親水性繊維部4bを、親水性を有する樹脂の繊維を用いて形成して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、容易に親水性繊維部4bを形成することが可能となる。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至7に係る発明において、織物3がポリエステル繊維を用いて形成されて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、樹脂製基材1に使用する不飽和ポリエステル樹脂やポリアクリル樹脂との親和性が優れ、樹脂製基材1と織物3との密着性に優れた浴室用床材Aを得ることが可能となる。
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至8に係る発明において、樹脂製基材1が不飽和ポリエステル樹脂を用いて形成されて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、注型法等の公知の成形方法での量産が可能となる。
また、請求項10に係る発明は、請求項1乃至9に係る発明において、樹脂製基材1がポリアクリル樹脂を用いて形成されて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、美観に優れた成形体を得ることが可能となる。
また、請求項11に係る発明は、成形金型6の内部に樹脂成形用材料を充填した後、前記樹脂成形用材料を硬化させて浴室用床材Aとする浴室用床材Aの製造方法であって、表面に繊維部4を備えた織物3の該繊維部4を成形金型6の床表面に対応する部分に密着して配置した後、樹脂成形用材料を成形金型6の内部に充填し、その後硬化させることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、浴室用床材Aの表面のみに繊維部4を効率的に形成することが可能となる。
本発明にあっては、浴室用床材の表面が従来のように平板状や若干の凹凸のある板状でなく、浴室用床材の表面に繊維部が位置することとなって、質感が向上するものである。
以下、本発明について図面に基づいて説明する。図1に本発明の浴室用床材Aの概略の断面図を示す。浴室用床材Aは、樹脂製基材1と、該樹脂製基材1の表面(すなわち上面)に設けられる床表面部2とからなるもので、本発明では、樹脂製基材1の表面に、繊維部4を備えた織物3を積層して形成したものである。織物3は、織物3の表面に後述する撥水性や親水性を備えた繊維部4を設けるか、あるいは織物3全体を繊維部4とするもので、少なくとも表面(すなわち上面であって、床面となる面)に繊維部4が露出する状態となるように形成する。
このようにすることで、浴室用床材Aの表面が従来のように平板状や若干の凹凸のある板状でなく、浴室用床材Aの表面に繊維部4が位置することとなって、質感が向上する。
ここで、浴室用床材Aに出来るだけ湯水が残存しないようにするためには、繊維部4を、表面が撥水性を有する撥水性繊維部4aを用いて形成することが好ましい。撥水性繊維部4aも、織物3全体を撥水性繊維部4aとするかあるいは織物3の表面のみに形成するものでもよく、少なくとも織物3の表面に撥水性繊維部4aが位置すればよい。
繊維部4を撥水性繊維部4aとして撥水性を高めることで、表面自由エネルギーが低くして浴水に由来する汚れの付着を低減し、且つ、床材上の湯水が撥水されて床材上に湯水が残存しないようにすることで、浴室用床材A上に残存する湯水の量を抑えて残存した湯水の蒸発時間を短縮して乾き易くするとともに、浴水に由来する汚れの付着を低減することが可能となるものである。また、浴室用床材A全体に撥水性を付与することなく浴室用床材Aの表面のみに撥水性繊維部4aを形成することで、コストダウンを図ることが可能となる。
撥水性繊維部4aとしては、含フッ素樹脂繊維を使用したり、表面に撥水処理を施した繊維を使用したり、あるいはこれらを混合したものを使用することが考えられる。表面に撥水処理を施した繊維としては、繊維の表面に含フッ素樹脂コーティング処理を行った繊維等が挙げられる。なお、撥水性繊維部4aとしては前記含フッ素樹脂繊維や表面に撥水処理を施した繊維以外のものでもよく、特に限定されない。これにより容易に撥水性繊維部4aを形成することが可能となる。撥水性繊維部4aは、織物3の少なくとも一部(あるいは全体)として経糸・横糸で織られるが、経糸・横糸の一方または両方を前記含フッ素樹脂繊維や表面に撥水処理を施した繊維やそれ以外の撥水性繊維部4aの任意の繊維で構成している。
また、浴室用床材Aに残存する湯水を出来るだけ速く蒸発させるためには、繊維部4を、表面が親水性を有する親水性繊維部4bを用いて形成することが好ましい。親水性繊維部4bも、織物3全体を親水性繊維部4bとするかあるいは織物3の表面のみに形成するものでもよく、少なくとも織物3の表面に親水性繊維部4bが位置すればよい。
繊維部4を親水性繊維部4bとして親水性を高めることで、湯水を床材上に水膜上に展開させて、蒸発表面積を大きくすることで、床材上に残存している湯水が乾く時間(蒸発時間)を短縮して乾き易くすることが可能となるものである。また、浴室用床材A全体に親水性を付与することなく浴室用床材Aの表面のみに親水性繊維部4bを形成することで、コストダウンを図ることが可能となる。
親水性繊維部4bは、親水性を有する樹脂の繊維を用いて形成するもので、これにより容易に親水性繊維部4bを形成することが可能となる。なお、親水性繊維部4bとしては前記以外のものでもよく、特に限定されない。親水性繊維部4bとしては、織物3の少なくとも一部(あるいは全体)として経糸・横糸で織られるが、経糸・横糸の一方または両方を前記親水性を有する樹脂の繊維やそれ以外の撥水性繊維部4aの任意の繊維で構成している。
次に、樹脂製基材1について説明する。本発明の浴室用床材Aにあっては、樹脂製基材1を形成する樹脂成分としては、硬化して十分な構造強度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル、ポリアクリル樹脂、といった樹脂が挙げられる。
樹脂製基材1に不飽和ポリエステル樹脂を使用することで、注型法等の公知の成形方法で量産可能であるが、FRP(繊維強化プラスチック)とすることで、更に高強度な成形体を得ることが可能となる。
また、樹脂製基材1にポリアクリル樹脂を使用することで、美観に優れた成形体を得ることが可能となる。ポリアクリル樹脂としては、メラミン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート等の熱硬化性樹脂が好適に使用可能である。
また、織物3をポリエステル繊維を用いて形成することで、樹脂製基材1に上記不飽和ポリエステル樹脂やポリアクリル樹脂を使用している場合に、これらの樹脂とポリエステル樹脂との親和性が優れており、樹脂製基材1と織物3との密着性に優れた浴室用床材Aを得ることが可能となる。
このような浴室用床材Aの製造方法について説明すると、上型6aと下型6bとからなる成形金型6の内部に樹脂製基材1となる樹脂成形用材料を充填した後、前記樹脂成形用材料を硬化させて浴室用床材Aとするものである。具体的には、前記成形金型6の床表面に対応する部分、すなわち、該成形金型6を用いて成形された成形品7(浴室用床材A)の床面を形成する成形金型6の内面に、表面に繊維部4を備えた織物3の該繊維部4を、密着させて配置し(図2(a)参照)、その後型閉めし(図2(b)参照)、その後、樹脂成形用材料を成形金型6の内部に充填し(図2(c)参照)、その後、硬化させて浴室用床材Aを得る(図2(d)参照)ものである。
これにより、浴室用床材Aの表面のみに繊維部4を効率的に形成することができるものであり、また、浴室用床材Aの表面に局所的に繊維部4を形成することができる。
以下、実施例および比較例について説明する。実施例1〜4は繊維部4として撥水性繊維部4aを設けた例であり、比較例1〜2は実施例1〜4との比較のための例であり、実施例5〜6は繊維部4として親水性繊維部4bを設けた例であり、比較例3〜4は実施例5〜6との比較のための例である。
<実施例1>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、イソフタル酸系不飽和ポリエステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル樹脂100重量部と、平均粒径45μmの水酸化アルミニウム粉末200重量部と、硬化触媒として50%過酸化ベンゾイル3重量部と、硬化促進剤としてジメチルアニリン0.03重量部を混合して攪拌しつつ真空脱気したものを生成した。
<実施例1>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、イソフタル酸系不飽和ポリエステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル樹脂100重量部と、平均粒径45μmの水酸化アルミニウム粉末200重量部と、硬化触媒として50%過酸化ベンゾイル3重量部と、硬化促進剤としてジメチルアニリン0.03重量部を混合して攪拌しつつ真空脱気したものを生成した。
織物3として、平織りした含フッ素樹脂繊維布(経糸:含フッ素樹脂繊維「ハステックス(登録商標)」(東洋ポリマー(株)製)、横糸:前記ハステックスとPET繊維を1:1で混繊した糸、通気度17.0)を用いたものを生成した。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、102度(平均値)であった。
<実施例2>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、実施例1と同じものを生成した。
<実施例2>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、実施例1と同じものを生成した。
織物3として、ポリエステル樹脂繊維布(#TP1187−NT「ストレッチソイル(登録商標)」(東レ(株)製):経糸:PET、横糸:PET/PPT)に表面の撥水加工「タップガードNT(登録商標)」(撥水、撥油、防汚加工)を施したものを生成した。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、104度(平均値)であった。
<実施例3>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、ポリメチルメタクリレートとメチルメタクリレート(重量比2:8)からなるシラップ100重量部と、平均粒径45μmの水酸化アルミニウム粉末200重量部と、ターシャリーブチルパーオキシマレイン酸0.5重量部と、エチレングリコールジメタクリレート0.5重量部を混合して攪拌しつつ真空脱気したものを生成した。
<実施例3>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、ポリメチルメタクリレートとメチルメタクリレート(重量比2:8)からなるシラップ100重量部と、平均粒径45μmの水酸化アルミニウム粉末200重量部と、ターシャリーブチルパーオキシマレイン酸0.5重量部と、エチレングリコールジメタクリレート0.5重量部を混合して攪拌しつつ真空脱気したものを生成した。
織物3としては、実施例1と同じものを生成した。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、94度(平均値)であった。
<実施例4>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、実施例3と同じものを生成した。
<実施例4>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、実施例3と同じものを生成した。
織物3としては、実施例2と同じものを生成した。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、95度(平均値)であった。
<比較例1>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、不飽和ポリエステル樹脂を用いた。また、繊維3は設けておらず、樹脂製基材1で浴室用床材Aを形成した。
<比較例1>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、不飽和ポリエステル樹脂を用いた。また、繊維3は設けておらず、樹脂製基材1で浴室用床材Aを形成した。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、87度(平均値)であった。
<比較例2>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、ポリアクリル樹脂を用いた。また、繊維3は設けておらず、樹脂製基材1で浴室用床材Aを形成した。
<比較例2>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料としては、ポリアクリル樹脂を用いた。また、繊維3は設けておらず、樹脂製基材1で浴室用床材Aを形成した。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、80度(平均値)であった。
水の接触角が大きい程、撥水性が大きいため、実施例1〜4はいずれも比較例1〜2よりも撥水性に優れていることが分かる。
<実施例5>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、実施例1及び2と同じものを生成した。
<実施例5>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、実施例1及び2と同じものを生成した。
織物3として、平織りした親水性樹脂繊維布(経糸・横糸ともに親水性ポリエステル繊維「ソフィスタ(登録商標)」((株)クラレ製)、通気度17.0)を用いた。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、71度(平均値)であった。
<実施例6>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、実施例3及び4と同じものを生成した。
<実施例6>
樹脂製基材1となる樹脂成形用材料として、実施例3及び4と同じものを生成した。
織物3として、実施例5と同じものを生成した。
前記織物3を成形金型6の床表面に対応する部分に密着させて展着し、成形体として浴室用床材Aを得た。
この浴室用床材Aの表面における水の接触角は、66度(平均値)であった。
水の接触角が小さい程、親水性が大きいため、実施例5〜6はいずれも比較例1〜2よりも親水性に優れていることが分かる。
次に、浴室用床材Aに浴水流誘導パターンを形成する場合について説明する。
浴水流誘導パターンは、織物3の表面に、表面が撥水性を有する撥水性繊維部4aと表面が親水性を有する親水性繊維部4bとからなる繊維部4をそれぞれ区画して形成するものである。
浴水流誘導パターンは、図3に示す例では、矩形をした浴室用床材Aにおいて、細長い撥水性繊維部4aを形成する区分を複数本平行に配置すると共に前記区分の間の区分を親水性繊維部4bとし、撥水性繊維部4aで浴水が撥水されるため親水性繊維部4bに移動し易くなると共に、親水性繊維部4bに移動した浴水は広がり易くなるため連続的に連なって流れが途切れることなく排水され、浴室用床材A上に残存する浴水を無くすあるいは少量に抑えることができる。
親水性繊維部4bとしては、上記実施例5〜6で示した他に、親水性樹脂繊維、例えば 水酸基、アミノ基、アミド基、4級アンモニウム基等の親水性官能基を有するものが挙げられる。
これにより、撥水性繊維部4aと親水性繊維部4bとの協同で、浴室用床材A上に残存する湯水の量を抑えて残存した湯水の蒸発時間を短縮して乾き易くすることが可能となる。
1 樹脂製基材
2 床表面部
3 織物
4 繊維部
4a 撥水性繊維部
4b 親水性繊維部
5 浴室用床材
6 成形金型
7 成形品
2 床表面部
3 織物
4 繊維部
4a 撥水性繊維部
4b 親水性繊維部
5 浴室用床材
6 成形金型
7 成形品
Claims (11)
- 樹脂製基材と、床表面部とを備えた浴室用床材であって、前記樹脂製基材の表面に、表面に繊維部を備えた織物を床表面部として積層して成ることを特徴とする浴室用床材。
- 繊維部を、表面が撥水性を有する撥水性繊維部を用いて形成して成ることを特徴とする請求項1記載の浴室用床材。
- 繊維部を、表面が親水性を有する親水性繊維部を用いて形成して成ることを特徴とする請求項1記載の浴室用床材。
- 樹脂製基材と、床表面部とを備え、前記樹脂製基材の表面に、表面に繊維部を備えた織物を床表面部として積層してなる浴室用床材であって、織物の表面に、表面が撥水性を有する撥水性繊維部と表面が親水性を有する親水性繊維部とからなる浴水流誘導パターンを形成して成ることを特徴とする浴室用床材。
- 撥水性繊維部を、含フッ素樹脂繊維を用いて形成して成ることを特徴とする請求項2、4のいずれか一項に記載の浴室用床材。
- 撥水性繊維部を、撥水処理された繊維を用いて形成して成ることを特徴とする請求項2、4、5のいずれか一項に記載の浴室用床材。
- 親水性繊維部を、親水性を有する樹脂の繊維を用いて形成して成ることを特徴とする請求項3又は4記載の浴室用床材。
- 織物がポリエステル繊維を用いて形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の浴室用床材。
- 樹脂製基材が不飽和ポリエステル樹脂を用いて形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の浴室用床材。
- 樹脂製基材がポリアクリル樹脂を用いて形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の浴室用床材。
- 成形金型の内部に樹脂成形用材料を充填した後、前記樹脂成形用材料を硬化させて浴室用床材とする浴室用床材の製造方法であって、表面に繊維部を備えた織物の該繊維部を成形金型の床表面に対応する部分に密着して配置した後、樹脂成形用材料を成形金型の内部に充填し、その後硬化させることを特徴とする浴室用床材の製造方法。
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ID=40046930
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JP2007114724A Withdrawn JP2008267084A (ja) | 2007-04-24 | 2007-04-24 | 浴室用床材および浴室用床材の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010229791A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Toto Ltd | 浴室用洗い場床 |
JP2011229955A (ja) * | 2011-07-13 | 2011-11-17 | Iwao Hishida | 水周り製品の汚れ防止及び意匠性向上方法 |
-
2007
- 2007-04-24 JP JP2007114724A patent/JP2008267084A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010229791A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Toto Ltd | 浴室用洗い場床 |
JP2011229955A (ja) * | 2011-07-13 | 2011-11-17 | Iwao Hishida | 水周り製品の汚れ防止及び意匠性向上方法 |
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