JP3907333B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形欠陥が発生しにくく、色むらのない成形品を容易に得させる、不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、SMC(シートモールディングコンパウンド)やBMC(バルクモールディングコンパウンド)等に好適に用いられている。このような不飽和ポリエステル樹脂を用いた成形材料は、成形時に硬化収縮し、表面平滑性が失われたり、クラックが発生したりするという問題点を有している。そこで、硬化収縮を防止し、上記表面平滑性を向上させるために、低収縮化剤として熱可塑性樹脂を使用することが知られている。しかしながら、この方法では、硬化収縮は防止できる反面、熱可塑性樹脂成分が分離することによって、成形品表面に曇りや色むらが発生するという問題が生じる。
【0003】
そこでたとえば、特公平6−76544号公報、特開平9−176411号公報等には、硬化時の収縮を低減させつつ、このような色むらを防止するために、低収縮化剤として比較的低分子量のスチレンポリマーを用いた不飽和ポリエステル樹脂組成物が開示されているが、その色むら防止効果は、未だ十分とは言い難い。
【0004】
ところで、不飽和ポリエステル樹脂組成物を常圧下で成形するとき、樹脂が流動化する際に空気を巻き込むために、巣などの成形欠陥が成形品に発生しやすい。不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形においては、この問題の改善も求められている。
本発明者は、成形欠陥を防ぐためには、減圧下で成形することが必須であると考え、減圧下での成形を前提とした。すなわち、成形中に形成される空間内を減圧状態にして、空気の巻き込みを抑制することによって、成形欠陥を防ぐことを検討した。しかしながら、減圧状態で成形すると、不飽和ポリエステル樹脂組成物に含まれるモノマー等の低沸点成分が樹脂組成物から徐々に揮散してしまい、組成変化や組成不均一化が起きるため、得られた成形品に色むらが発生するという新たな問題の生じることが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、成形欠陥が発生しにくく、表面平滑性に優れ、しかも、色むらのない成形品を容易に得させる、不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。そして、この色むらの問題を根本的に解決するために低収縮化剤の種類について検討を加えることを着想し、その種類について種々検討を行った結果、低収縮化剤として3次元ポリスチレンを選択することにした。低収縮化剤としての3次元ポリスチレンは、不飽和ポリエステル樹脂との相分離を起こすことなく均一な樹脂成分を与えるため、色むらを生じさせない。しかも、この3次元ポリスチレンは、高度に絡み合った網目構造を有しているため、不飽和ポリエステル樹脂に含まれるモノマー等の低沸点成分をこの網目構造によって捕捉し、その揮発を抑制して、組成変化や組成不均一の発生を防ぐのではないかと着想したのである。さらに低収縮化剤として重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンを含むことで、成形品の白色度が低くなり、意匠性の高い半透明感を出せることを着想した。そして、これの実験による確認を得て、本発明を完成した。
【0007】
本発明にかかる不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法は、第1の成形型とこの成形型に対して可動となった第2の成形型との間で形成された空間内に、不飽和ポリエステル樹脂と、3次元ポリスチレン及び重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンを必須成分とする低収縮化剤とを含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物を内在させ、常圧に対して−300〜−600mmHgの減圧下で加圧成形する、不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物について述べた後、その成形方法を説明する。
〔不飽和ポリエステル樹脂組成物〕
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂および低収縮化剤を含有する組成物である。
不飽和ポリエステル樹脂
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体とを含む樹脂である。不飽和ポリエステルは、3次元網目構造を形成する硬化成分であり、本発明の方法で得られる成形品の主要部を構成する成分となる。重合性不飽和単量体は、不飽和ポリエステルによって形成される3次元網目構造に加わり、その一部となる。
【0009】
不飽和ポリエステルは、通常α,β−不飽和2塩基酸と必要に応じて飽和2塩基酸を含む2塩基酸類および/またはこれらの酸無水物と、多価アルコールとを縮合反応させることによって得ることができる。
α,β−不飽和2塩基酸および/またはその酸無水物としては、たとえば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。
【0010】
飽和2塩基酸および/またはその酸無水物としては、たとえば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドカン2酸、ダイマー酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。
【0011】
2塩基酸類における、α,β−不飽和2塩基酸および/またはその酸無水物の含有量は、0超で100モル%以下であり、好ましくは15〜90モル%、より好ましくは40〜80モル%である。
不飽和ポリエステルには、安息香酸等の1塩基酸や無水トリメリット酸等の3塩基酸、無水ピロメリット酸等の4塩基酸といった多塩基酸を、2塩基酸と併用してもよい。
【0012】
多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAとプロピレンオキサイドやエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付加物、トリメチロールプロパン等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。さらに、不飽和ポリエステルには、ベンジルアルコール等の1価アルコールを多価アルコールと併用してもよい。
【0013】
上記の縮合反応を行う際の反応方法等は、公知の方法で行うことができ、特に限定されない。また、2塩基酸類と多価アルコール類との配合割合は、特に限定されるものではなく、その他の必要に応じて用いる縮合反応を促進させる触媒や消泡剤等の添加剤の有無ならびにその使用量も特に限定されるものではない。さらに、上記反応における反応温度および反応時間は、上記反応が完結するように適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。また、縮合反応は、窒素やヘリウム等の不活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。
【0014】
重合性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジアリルフタレート、メチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら重合性不飽和単量体のうちで、スチレンは入手が容易で、不飽和ポリエステルとの共重合性に優れる。
【0015】
不飽和ポリエステル樹脂における不飽和ポリエステルと重合性不飽和単量体との重量比(不飽和ポリエステル:重合性不飽和単量体)は、2:8〜8:2の範囲内が好ましく、3:7〜7:3の範囲内がより好ましい。重合性不飽和単量体の割合が上記の範囲よりも少ない場合には、加熱しても粘度が高くなり、不飽和ポリエステル樹脂組成物の取扱性が低下するおそれがある。他方、重合性不飽和単量体の割合が上記の範囲よりも多い場合には、得られた成形品が脆くなるおそれがある。
低収縮化剤
低収縮化剤は、3次元ポリスチレン及び重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンを必須成分とするものであり、不飽和ポリエステル樹脂が硬化する際に収縮するのを防止する成分である。
【0016】
3次元ポリスチレンは、スチレンモノマーを単独で、または、スチレンモノマーと共重合可能な単量体とを、架橋剤の存在下で重合させることにより得られる3次元の編目構造を有する架橋重合体である。3次元ポリスチレンが、スチレンモノマーとこれと共重合可能な単量体とからなる単量体成分を重合させて得られる場合は、スチレンモノマーが単量体成分の50重量%以上を占める。3次元ポリスチレンは、これをスチレンモノマーに浸漬したときにスチレンモノマーに溶出する成分の比率が50重量%未満である。なお、溶出する成分の比率は、後述の方法で計算される。このような3次元ポリスチレンを得るためには、100×架橋剤量/(単量体成分+架橋剤量)で定義される架橋剤添加割合(重量%)が、0.2〜30重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることがさらに好ましい。
【0017】
3次元ポリスチレンとしては、たとえば、SGP−70C、SGP−150C(いずれも綜研化学株式会社の商品名)等を挙げることができる。
スチレンモノマーと共重合可能な単量体としては、特に限定はないが、たとえば、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル類、アクリロニトリル、アクリルアミド等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。上記その他の単量体の配合量は、特に限定されるものではない。
【0018】
架橋剤としては、特に限定はないが、たとえば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等のジビニルベンゼン誘導体;エチレングリコールジアクリレート等のアルキングリコールジアクリレート誘導体;エチレングリコールジメタクリレート等のアルキングリコールジメタクリレート誘導体;ジアリルフタレート等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。
【0019】
低収縮化剤は、上記3次元ポリスチレン以外に、非架橋ポリスチレンをさらに含む。非架橋ポリスチレンは、本質的に線状のスチレンポリマーを意味し、たとえば、三洋化成工業社製の商品名ハイマーSB150、ハイマーST120等を挙げることができる。
非架橋ポリスチレンの重量平均分子量(Mw)は5000以上であり、好ましくは70000〜5000である。非架橋ポリスチレンのMwが70000を超えると、色むらが発生するおそれがある。他方、非架橋ポリスチレンのMwが5000未満であると、成形品の白色度が低くなり、意匠性の高い半透明感が出なくなるおそれがある。
不飽和ポリエステル樹脂組成物
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物中の低収縮化剤の配合割合については、特に限定はないが、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、低収縮化剤5〜30重量部、さらに好ましくは10〜25重量部、最も好ましくは10〜20重量部である。低収縮化剤の配合割合が不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、5重量部未満であると、低収縮性および意匠性が低下するおそれがある。他方、30重量部を超えると、不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が上がり、混練しにくくなる等の問題が生じるおそれがある。
【0020】
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物中の低収縮化剤としての非架橋ポリスチレンの配合割合については、特に限定はないが、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、非架橋ポリスチレン1〜10重量部、さらに好ましくは2〜8重量部、最も好ましくは2〜5重量部である。非架橋ポリスチレンの配合割合が不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、1重量部未満であると、意匠性の高い半透明感が出なくなるおそれがある。他方、8重量部を超えると、色むらが発生するおそれがある。
【0021】
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物は、充填剤や補強材等をさらに含むことで、さらに優れた物性を有すると共に、種々の用途に使用可能な成形材料として用いることができる。
充填剤としては、たとえば、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、石粉、シリカ(珪砂)、ガラス粉、クレー、カオリン、タルク等の無機充填剤や、有機充填剤等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。これらの充填剤のうち、炭酸カルシウムおよび/または水酸化アルミニウムが好ましい。また、充填剤の平均粒径等の形態については、特に限定されない。
【0022】
補強材としては、たとえば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックからなる繊維等の無機繊維;アラミドやポリエステル等の有機繊維;天然繊維等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。これらの補強材の形態としては、たとえば、ロービング、チョップトストランド、マット、クロス(織物)等を挙げることができ、その繊維長や収束本数等も特に限定されるものではない。補強材の繊維長は、1/4インチ以下であることが好ましく、得られる成形品の表面平滑性を一層向上させることができる。このように、本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物がさらに補強材を含むことで、SMC等のシート状成形材料やBMC等のバルク状成形材料等に好適に用いることができるようになる。
【0023】
本発明で用いられる不飽和ポリエステル樹脂組成物は、上記不飽和ポリエステル樹脂、3次元ポリスチレン、非架橋ポリスチレン、充填剤、および補強材以外に、必要に応じて、その他の添加剤を含んでいてもよい。上記その他の添加剤は、一般に用いられている各種の添加剤を配合することができ、特に限定されるものではない。その他の添加剤としては、所望する物性や用途にもよるが、たとえば、離型剤、硬化剤、重合禁止剤、着色剤、シランカップリング剤等を挙げることができる。また、作業性を向上させるために、使用時に増粘剤等を用いてもよい。これらのその他の添加剤は、1種または2種以上使用される。
【0024】
離型剤としては、たとえば、ステアリン酸、ラウリル酸等の脂肪酸およびその金属塩等を挙げることができる。増粘剤としては、たとえば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ベリリウム等のアルカリ土類金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等を挙げることができる。硬化剤(重合開始剤)としては、たとえば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシカーボネート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等、従来公知のラジカル重合開始剤等を挙げることができる。重合禁止剤としては、たとえば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ナフテン酸銅等を挙げることができ、1種または2種以上使用される。着色剤としては、公知の無機顔料や有機顔料等を挙げることができる。シランカップリング剤としては、従来公知のもの、例えば、KBM−503(信越化学工業社製)等を挙げることができる。
【0025】
充填剤を配合する場合、充填剤の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し、350重量部以下であることが好ましい。充填剤の配合割合が350重量部を超えると、得られる不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、作業性が低下したり、補強材等を用いた場合に、補強材等に対する含浸性が低下し、成形品の膨れ等を招くおそれがある。充填剤の配合割合は、さらに好ましくは190〜350重量部であり、顕著な硬化収縮および熱収縮の抑制効果を得ることができる。
【0026】
補強材を添加する場合、補強材の配合割合は、不飽和ポリエステル樹脂組成物の組成や用途、並びに、所望する物性等にもよるが、不飽和ポリエステル樹脂組成物の1〜30重量%の範囲内となるように配合することが好ましい。
その他の添加剤の配合量も特に限定されるものではなく、その種類や、不飽和ポリエステル樹脂、3次元ポリスチレン、非架橋ポリスチレンとの組み合わせや、不飽和ポリエステル樹脂組成物の用途、所望する物性等に応じて適宜設定すればよい。
〔成形方法〕
本発明にかかる不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法は、上記した不飽和ポリエステル樹脂組成物を、成形型の間で形成された空間内に内在させ、減圧下で加圧成形する方法であり、成形準備工程、型閉・加圧成形工程および硬化工程からなる。
【0027】
図1に示す成形準備工程は、加熱した第1の成形型1および第1の成形型1に対して可動となった第2の成形型2と、真空ポンプ3とを用意し、不飽和ポリエステル樹脂組成物4を、第1の成形型1および第2の成形型2の間に配置する工程である。
図2および図3に示す型閉・加圧成形工程は、第1の成形型1および第2の成形型2を重ね合わせて型閉して、これらの成形型の間で形成された空間内に不飽和ポリエステル樹脂組成物4を閉じ込めながら、加圧し、不飽和ポリエステル樹脂組成物4を流動化させて、成形する工程である。不飽和ポリエステル樹脂組成物4は、図2において、第2の成形型2と接しているが、接していなくてもよい。
【0028】
加圧成形工程では、真空ポンプ3を作動させ、第1の成形型1および第2の成形型2を重ね合わせて型閉した時に形成される空間を減圧するが、第2の成形型2にはパッキン11が備えられているため、型閉の際に、成形型の間で形成された空間が密閉されたものとなって、真空ポンプ3による減圧が円滑に行われるようになる。この空間内の減圧度は、常圧に対して−300〜−600mmHgの減圧度であり、好ましくは−400〜−500mmHgの減圧度である。常圧に対して−300mmHg未満の低い減圧度であると、空気等を巻き込んで、成形欠陥が生じるおそれがある。他方、常圧に対して−600mmHgを超える高い減圧度であると、樹脂組成物中の重合性不飽和単量体が揮散して、その部分が十分に硬化しないために、成形品の表面が白くなるおそれがある。
【0029】
図4に示す硬化工程は、成形型の間で形成された空間が不飽和ポリエステル樹脂組成物4の流動化物で占められた状態で、この流動化物を硬化させる工程であり、この硬化後に成形品5が得られる。硬化温度については、不飽和ボリエステル樹脂組成物に配合する硬化剤の種類に応じて適宜設定すればよい。硬化圧力についても、適宜設定すればよいが、3.5〜10MPa程度が好ましい。
【0030】
本発明の成形方法で得られる成形品としては、特に限定はないが、たとえば、いわゆる採光ドーム、ベンチ、テーブル、タンク、広告板、防水板等の屋外で使用される各種物品;浄化槽、自動車、鉄道車両、船舶等を構成する構成材;屋根・壁等の構造物の外装材;バスタブやキッチンカウンタとして好適な人工大理石;電気部品等を挙げることができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、実施例および比較例に記載の「部」は、「重量部」を示している。
以下の実施例のうち、実施例A1〜A6および実施例C1〜C5は、低収縮化剤として三次元ポリスチレンのみを含み、非架橋ポリスチレンを含まないので、本発明の実施例には該当しないものである。また、実施例B10は、低収縮化剤として三次元ポリスチレンと非架橋ポリスチレンとを含むが、非架橋ポリスチレンの重量平均分子量が5000未満であるので、本発明の実施例には該当しないものである。実施例B1とB6および実施例C6〜C8は低収縮化剤として三次元ポリスチレンと重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンとを含むが、減圧度が常圧に対し−300〜−600mmHgの範囲内ではないので、本発明の実施例には該当しないものである。上記以外の実施例B2〜B5およびB7〜B9は低収縮化剤として三次元ポリスチレンと重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンとを含み、かつ減圧度が常圧に対し−300〜−600mmHgの範囲内であるのでので、本発明の実施例に該当するものである。
−不飽和ポリエステル樹脂の製造例−
温度計、冷却器、窒素ガス導入管、および攪拌機を備えた反応容器に、酸成分としての無水マレイン酸980g、および、アルコール成分としての水素化ビスフェノールA472g、プロピレングリコール473g、ジプロピレングリコール157g、ネオペンチルグリコール104gを仕込んだ。次いで、この反応容器内を窒素ガス置換した後、215℃に昇温し、この該反応温度を保ちながら約8時間攪拌することにより反応を完了させて不飽和ポリエステルを得た。所定の方法により測定した不飽和ポリエステルの酸価は24mgKOH/gであった。その後、この不飽和ポリエステル100部に対して、重合禁止剤としてのハイドロキノン0.01部を加えた後、重合性単量体としてのスチレンモノマー75部に溶解させることにより、液状の不飽和ポリエステル樹脂を得た。
【0032】
−実施例A1−
上記製造例で得られた不飽和ポリエステル樹脂100部、低収縮化剤としての3次元ポリスチレン(綜研化学社製;商品名SGP−70C)15部、硬化剤としてのターシャリーブチルパーオキシベンゾエート(日本油脂製;商品名パーブチルZ)1部、重合禁止剤としてのパラベンゾキノン0.04部、シランカップリング剤(信越化学工業社製;商品名KBM−503)3部、離型剤としてのステアリン酸亜鉛5部、増粘剤としての酸化マグネシウム1部、充填剤としての水酸化アルミニウム300部を混合し、均一に分散するまで十分混練した。その後、補強材としてのガラス繊維(繊維長1mm)26部を添加して、さらに十分混練して不飽和ボリエステル樹脂組成物(BMC)を得た。次いで、得られたBMCをフィルムに包み、40℃で約15時間熟成した。その後、このBMCを意匠面140℃、裏面130℃に調整したミニバス形状の金型に供給し、図1〜4に記載した順番で、減圧度を常圧に対し−200mmHgに設定し、約1.5mm/secの速度で締切り、加圧力8MPa(面圧)で10分間加圧保持することにより、縦600mm×横400mm×深さ250mm、成形品厚み10mmのミニバス形状の成形品(A1)を作成した。
【0033】
上記実施例で用いた3次元ポリスチレン(商品名SGP−70C)中のスチレンモノマーに溶出する成分の比率は、3次元ポリスチレンの1.00重量%スチレン分散液を十分に攪拌し、25℃で1時間静置した後、再び攪拌し、デカンテーションを行って、上澄み液をx(g)採取し、この上澄み液を十分に蒸発乾固させて、残留する固形分の重量y(g)から、以下の計算式で算出される。
【0034】
溶出する成分の比率(重量%)=y×99.0×100/(x−y)
なお、3次元ポリスチレン(商品名SGP−70C)中のスチレンモノマーに溶出する成分の比率は、18.2重量%であった。
得られた成形品(A1)の表面平滑性、色むらおよび成形欠陥(巣等の生成)を、目視により、下記の評価基準にしたがって評価した。その結果を表1に示す。得られた成形品にその他の欠陥が有る場合は、その内容を表1に示す。
表面平滑性
成形品の表面平滑性の善し悪しは、成形品表面に映った窓枠、蛍光灯などの写像の鮮映性で目視評価した。評価は次の基準により行った。
◎:写像に波うちがなく、光沢が非常に良好。
○:写像に波うちがなく、光沢が良好。
△:写像の一部に波うちがみられるが、光沢が良好。
×:写像の全体に波うちがみられ、光沢が若干不良。
色むら
◎:色むらが目視で確認できない。
○:筋状の色むらがごく薄く、部分的に発生する。
△:筋状のごく薄い色むらが発生する。
×:濃い色むらが成形品表面の広い範囲に発生する。
成形欠陥(巣等の生成)
◎:なし。
○:わずかに発生する。
×:発生する。
【0035】
−実施例A2〜A6および比較例A1−
実施例A1で、減圧度を表1に示した値にそれぞれ変更する以外は、実施例A1と同様にして、成形品(A2)〜(A6)および比較成形品(A1)を得て、実施例A1と同様に評価した。これらの結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1より、比較例A1では、減圧下で成形しないために成形欠陥が生じているが、実施例A1〜A6では、減圧下で成形しているために、成形欠陥がなく、表面平滑性に優れ、しかも、色むらのない成形品が得られることが分かる。
−実施例B1−
実施例A1で、非架橋ポリスチレンA(重量平均分子量(Mw)6.3万、数平均分子量(Mn)2100、Mw/Mn=30.2、三洋化成工業社製のハイマーSB150)3部をさらに配合して、不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製した。この不飽和ポリエステル樹脂組成物について、図1〜4に記載した順番で、減圧度を常圧に対し−200mmHgに設定して、成形を行い、成形品(B1)を得て、実施例A1と同様に評価した。この結果を表2に示す。さらに、成形品(B1)については、白色半透明感を目視により、下記の評価基準にしたがって評価した。その結果を表2に示す。
白色半透明感
◎:非常に白色度と深み感の高い乳白色の外観を有する。
○:白色度と深み感の高い乳白色の外観を有する。
△:透明感はあるが、わずかに黄色味を帯びている。
×:透明感はあるが、黄色味を帯びている。
【0038】
−実施例B2〜B6および比較例B1−
実施例B1で、減圧度を表2に示した値にそれぞれ変更する以外は、実施例B1と同様にして、成形品(B2)〜(B6)および比較成形品(B1)得て、実施例B1と同様に評価した。これらの結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
表2より、比較例B1では、減圧下で成形しないために成形欠陥が生じているが、実施例B1〜B6では、減圧下で成形しているために、成形欠陥がなく、表面平滑性に優れ、白色半透明感が得られ、色むらのあまりない成形品が得られることが分かる。
−実施例B7〜B10−
実施例B1で、非架橋ポリスチレンAを表3に示した非架橋ポリスチレンB〜Eに変更する以外は、実施例B1と同様にして、成形品(B7)〜(B10)得て、実施例B1と同様に評価した。これらの結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
非架橋ポリスチレンB:重量平均分子量(Mw)3.9万、数平均分子量(Mn)2100、Mw/Mn=18.4、三洋化成工業社製のハイマーSB150とハイマーST120との1:1(重量比)混合物。
非架橋ポリスチレンC:重量平均分子量(Mw)1.1万、数平均分子量(Mn)3300、Mw/Mn=3.4、三洋化成工業社製のハイマーST120。
【0043】
非架橋ポリスチレンD:重量平均分子量(Mw)7200、数平均分子量(Mn)1600、Mw/Mn=4.5、三洋化成工業社製のハイマーST120とヤスハラケミカル社製のYSレジンSX−100との1:1(重量比)混合物。
非架橋ポリスチレンE:重量平均分子量(Mw)2900、数平均分子量(Mn)1200、Mw/Mn=2.3、ヤスハラケミカル社製のYSレジンSX−100。
【0044】
表3から明らかなように、非架橋ポリスチレンの重量平均分子量が5000以上であると、白色度の高い半透明感を持つ、意匠性の高い成形品が得られる。
−実施例C1〜C8および比較例C1〜C2−
実施例A4で、低収縮化剤の種類および使用量を表4に示すようにそれぞれ変更する以外は、実施例A4と同様に減圧度を常圧に対し−200mmHgに設定して、成形品(C1)〜(C8)および比較成形品(C1)〜(C2)を得て、実施例A4と同様に評価した。さらに、これらの成形品および比較成形品を製造する際の混練性を、下記の評価基準にしたがって評価した。実施例C1〜C8および比較例C1〜C2の結果を、実施例A4の結果とともに、表4に示す。
混練性
混練性は、実施例中の構成成分に、硬化剤1.0部、禁止剤0.04部、シランカップリング剤3.0部、内部離型剤5.0部、フィラー(水酸化アルミニウム)300部およびガラス繊維26部を加え、BMC化した成形材料の混練性で評価した。評価は以下の基準により行った。
◎:BMC化可能。
○:BMC化可能であるが、ガラス繊維の分散性が悪い。
△:ガラス繊維が均一に分散していない部位が見られる。
×:ガラス繊維が均一に分散せず、BMC化不可能。
【0045】
【表4】
【0046】
表4より、比較例C1では色むらが生じ、比較例C2では表面平滑性が劣るのに対して、実施例C1〜C8および実施例A4では、表面平滑性に優れ、色むらのあまりない成形品が得られることが分かる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法は、成形欠陥が発生しにくく、表面平滑性に優れ、しかも、色むらがなく、意匠性の高い半透明感を有する成形品を容易に得させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形準備工程を示す断面図。
【図2】型閉・加圧成形工程を示す断面図。
【図3】型閉・加圧成形工程を示す断面図。
【図4】硬化工程を示す断面図。
【符号の説明】
1 第1の成形型
2 第2の成形型
3 真空ポンプ
4 不飽和ポリエステル樹脂組成物
5 成形品
11 パッキン
Claims (2)
- 第1の成形型とこの成形型に対して可動となった第2の成形型との間で形成された空間内に、不飽和ポリエステル樹脂と、3次元ポリスチレン及び重量平均分子量5000以上の非架橋ポリスチレンを必須成分とする低収縮化剤とを含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物を内在させ、常圧に対して−300〜−600mmHgの減圧下で加圧成形する、不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法。
- 前記非架橋ポリスチレンの重量平均分子量が5000以上70000以下である、請求項1に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物の成形方法。
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- 1999-01-12 JP JP521399A patent/JP3907333B2/ja not_active Expired - Lifetime
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