JP2840289B2 - 硬化時のチョーキングが抑制された液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

硬化時のチョーキングが抑制された液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JP2840289B2 JP11606589A JP11606589A JP2840289B2 JP 2840289 B2 JP2840289 B2 JP 2840289B2 JP 11606589 A JP11606589 A JP 11606589A JP 11606589 A JP11606589 A JP 11606589A JP 2840289 B2 JP2840289 B2 JP 2840289B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は硬化時のチョーキング(白化現象)が抑制さ
れた液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物に関
するものである。
[従来の技術] 不飽和ポリエステル樹脂は、硬化時に5〜10%程度も
体積収縮するため、これに低収縮化剤として熱可塑性樹
脂を配合した低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物が
知られている。
この低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物は、硬化
に伴うクラックの発生や反りなどの欠陥が少なく、また
寸法精度や表面平滑性にも優れているため、シートモー
ルディングコンパウンド(SMC)、バルクモールディン
グコンパウンド(BMC)、レジンコンクリート(RC)等
の不飽和ポリエステル樹脂成形材料として巾広く利用さ
れている。
従来、このような低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得るための低収縮化剤としては、不飽和ポリエス
テル樹脂との相溶性にすぐれた熱可塑性樹脂を選択使用
して、成形硬化中の相分離や硬化物の不均質化を防止す
ることが行なわれており、例えば不飽和ポリエステル樹
脂と相溶性を有するポリ酢酸ビニルを用いる方法(特開
昭57−151611号)や、不飽和ポリエステル樹脂と相溶性
を有する飽和ポリエステルを用いる方法(特開昭61−36
353号)が提案されている。
しかしながら、このような不飽和ポリエステル樹脂と
相溶する熱可塑性樹脂を用いる方法では、硬化時に成形
物のチョーキング(白化現象)が著しく起こり、また白
化の程度が同じ成形物中においても異なるために、成形
品の外観が深みに欠けたり、色ムラの著しいものとなる
問題点があった。
したがって、硬化時にチョーキングが起こらず美しい
外観の成形品が得られる低収縮性の不飽和ポリエステル
樹脂は、まだ得られていないのが実情である。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明はこのような問題点を解消するものである。
したがって、本発明の目的は、硬化時にチョーキング
が起こらず美しい外観の成形品を与え、しかも貯蔵中や
硬化中に相分離して硬化物の不均質化をまねくことのな
い液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明者等は、上記事情に鑑み研究を重ねた結果、自
身は液状の不飽和ポリエステル樹脂に対して非相溶の飽
和ポリエステルを低収縮化剤として用い、しかも特定の
架橋性化合物を併用することによって該飽和ポリエステ
ルを液状の不飽和ポリエステル樹脂へ相溶化せしめるこ
とにより、前記目的が達成できることを見い出し、本発
明を完成させた。
即ち本発明は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に飽和
ポリエステルを配合してなる低収縮性不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物であって、液状の不飽和ポリエステル樹脂
(A):45〜90重量%及び該不飽和ポリエステル樹脂
(A)に対して非相溶の飽和ポリエステル(B):5〜30
重量%を、(メタ)アクリレート化合物(C):5〜25重
量%と混合することによって[ただし、(A),(B)
および(C)成分の合計は100重量%]、液状不飽和ポ
リエステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とを相
溶せしめたものであることを特徴とする硬化時のチョー
キングが抑制された液状の低収縮性不飽和ポリエステル
樹脂組成物に関するものである。
本発明では、 (1)低収縮化剤として用いる飽和ポリエステル(B)
が液状の不飽和ポリエステル樹脂(A)に対して非相溶
であること、 (2)液状の不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽和ポリ
エステル(B)とを(メタ)アクリレート化合物(C)
の存在下に混合して(A)と(B)とを相溶化せしめる
ことが重要である。
すなわち、液状の不飽和ポリエステル樹脂に相溶する
飽和ポリエステルを用いると、前述のごとく硬化時に白
化(チョーキング)現象が起こり、本発明の目的を達成
し得ない。また、液状の不飽和ポリエステル樹脂に非相
溶の飽和ポリエステルを低収縮化剤として用いても、
(メタ)アクリレート化合物(C)を配合して不飽和ポ
リエステル樹脂と飽和ポリエステルとを相溶化しておか
なければ、液状樹脂組成物の硬化中や貯蔵中に相分離が
起こって均質な成形品が得られない。
本発明に使用される不飽和ポリエステル樹脂(A)
は、不飽和酸を含む酸成分と多価アルコール成分とから
導かれる不飽和ポリエステルを架橋性モノマーに溶解し
てなる従来公知の液状樹脂であり、あらゆる種類のもの
を使用することができる。
不飽和ポリエステルを得るための酸成分としては、例
えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ハロゲン
化無水マレイン酸等のα,β−不飽和二塩基酸があり、
必要に応じて例えばフタル酸、無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸等の飽和二塩
基酸を用いることができる。また、多価アルコール成分
としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフェノール
A、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブチレングリコー
ル、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチ
レンオキシドの付加物等を用いることができ、さらにプ
ロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを使用するこ
ともできる。
不飽和ポリエステルは、両成分を縮合反応させること
により得られる。この不飽和ポリエステルを溶解する架
橋性モノマーとしては、例えばスチレン、クロルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等の芳香族ビニ
ル化合物や、酢酸ビニル、ジアリルフタレート等の不飽
和ポリエステル分子鎖中の二重結合と反応して架橋する
重合性二重結合を有するモノマーであればあらゆるもの
が用いられる。
不飽和ポリエステル樹脂(A)中の架橋性モノマー含
有量は、一般に20〜60重量%、好ましくは25〜50重量%
の範囲である。
本発明の樹脂組成物における液状不飽和ポリエステル
樹脂(A)の使用量は、(A),(B)および(C)成
分の合計量を基準にして45〜90重量%、好ましくは50〜
85重量%の範囲の割合である。不飽和ポリエステル樹脂
(A)の使用量が45重量%未満では、樹脂組成物の硬化
が著しく遅くなり好ましくない。また、90重量%を超え
る量では、樹脂組成物の硬化収縮率が大きくなって本発
明の目的を達成し得ない。
本発明で使用される飽和ポリエステル(B)は、前記
不飽和ポリエステルの原料として例示したような飽和二
塩基酸と多価アルコールとを縮合反応して得られるもの
であるが、前記不飽和ポリエステル樹脂(A)と非相溶
のものでなければならない。
なお、本発明において「非相溶」とは、不飽和ポリエ
ステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とを25℃で
混合した際に、半透明ないし不透明な外観を呈したり、
混合液を光学顕微鏡で観察した際に相分離が認められた
り、混合液を24時間静置した際に可視的な相分離が生じ
ることをいう。逆に、このような現象を発現しない場合
は、「相溶」しているのである。
したがって、本発明における飽和ポリエステル(B)
の使用量は、不飽和ポリエステル樹脂(A)に飽和ポリ
エステル(B)だけを混合した際に非相溶となる割合で
なければならず、しかも(A),(B)および(C)成
分の合計量を基準にして5〜30重量%の範囲の割合であ
る。
飽和ポリエステル(B)の使用量が5重量%未満で
は、得られる樹脂組成物の硬化収縮率が大きくなり好ま
しくない。また、30重量%を超える量では、得られる硬
化成形品の機械特性が低下して好ましくない。
本発明に使用される(メタ)アクリレート化合物
(C)は、アルコールの水酸基と(メタ)アクリル酸の
カルボキシル基の反応に基くエステル結合を分子中に少
なくとも1個有し、不飽和ポリエステル樹脂(A)中の
不飽和ポリエステルと共重合可能な重合性二重結合を少
なくとも1個有する化合物である。
このような(メタ)アクリレート化合物(C)として
は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、パラメ
チルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロ
ペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニルオキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リロキシエチルホスフェート等の1価アルコールのモノ
(メタ)アクリレート類や、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)ア
クリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコール
のモノまたはポリ(メタ)アクリレート類を挙げること
ができる。
中でも、不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽和ポリエ
ステル(B)とを相溶化させる能力が大きく、比較的少
量の添加で硬化時のチョーキング抑制効果が発現するこ
とから、多価アルコールのモノまたはポリ(メタ)アク
リレート類が好ましい。さらに中でも、樹脂組成物を低
臭気化する上で、分子量180以上の(メタ)アクリレー
ト化合物が好ましい。
(メタ)アクリレート化合物(C)の使用量は、前記
不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽和ポリエステル
(B)とを相溶化せしめるに充分な割合でなければなら
ず、しかも(A),(B)および(C)成分の合計量を
基準にして5〜25重量%、好ましくは10〜20重量%の範
囲の割合である。
(メタ)アクリレート化合物(C)の使用量が5重量
%未満では、不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽和ポリ
エステル(B)とを相溶化するのが難しく、樹脂組成物
の硬化中に相分離して均質な成形品が得られない。ま
た、25重量%を超える量では、樹脂組成物の硬化収縮率
が大きくなり好ましくない。
本発明の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物は、
前記したような不飽和ポリエステル樹脂(A)、飽和ポ
リエステル(B)および(メタ)アクリレート化合物
(C)を前記した特定の割合で混合して得られる液状の
組成物である。
本発明の樹脂組成物を得る際のこれら成分の混合順序
は特に制限されないが、飽和ポリエステル(B)が不飽
和ポリエステル樹脂(A)に非相溶であり且つ不飽和ポ
リエステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とが
(メタ)アクリレート化合物(C)により相溶化したこ
とを確認することが容易なため、不飽和ポリエステル樹
脂(A)および飽和ポリエステル(B)の混合液に(メ
タ)アクリレート化合物(C)を添加混合する方法が好
ましい。しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂(A)
と飽和ポリエステル(B)との混合液が非相溶であり且
つ該混合液を相溶化せしめ得る(メタ)アクリレート化
合物(C)の配合量が予備実験で予め知られているなら
ば、これら3成分を同時に混合して本発明の樹脂組成物
を得てもよい。
このようにして得られる本発明に係る液状の低収縮性
不飽和ポリエステル樹脂組成物は、必要に応じて従来公
知の充填材、離型剤、硬化剤、着色剤、強化材等を加え
て、各種成形材料とすることができる。
[発明の効果] 本発明に係る液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂
組成物は、従来の一液型低収縮性不飽和ポリエステル樹
脂組成物を硬化した際の欠点であった白化(チョーキン
グ)現象が起こらないので、色ムラ等の欠陥がなく深み
のある美しい外観の成形品を与えるものである。
また、本発明に係る液状の低収縮性不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物は、貯蔵中あるいは硬化中に相分離するこ
とがなく、クラックや反り等の欠陥のない均質な成形品
を製造することができる。
[実 施 例] 以下、本発明を実施例および比較例に基いて詳細に説
明する。
参考例 1 温度計、パーシャルコンデンサー、窒素ガス導入管お
よび撹拌機を備えた5の四つ口フラスコに無水マレイ
ン酸1586g、無水フタル酸1234g、プロピレングリコール
1342gおよびジエチレングリコール832gを仕込み、窒素
ガス雰囲気中200℃で脱水縮合反応せしめ、酸価35の不
飽和ポリエステルを得た。
この不飽和ポリエステル58重量部にスチレン42重量部
およびハイドロキノン0.012重量部を混合溶解させて、
液状の不飽和ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
参考例 2 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコに無水マ
レイン酸1934g、無水フタル酸974gおよびプロピレング
リコール2101gを仕込み、窒素ガス雰囲気中200℃で脱水
縮合反応せしめ、酸価40の不飽和ポリエステルを得た。
この不飽和ポリエステル58重量部にスチレン42重量部
およびハイドロキノン0.012重量部を混合溶解させて、
液状の不飽和ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
参考例 3 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコにイソフ
タル酸2741g、ジプロピレングリコール2258gおよびジブ
チル錫オキシド2.5gを仕込み、窒素ガス雰囲気中230℃
で脱水縮合反応せしめ、酸価12の飽和ポリエステル(B
−1)を得た。
参考例 4 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコにアジピ
ン酸2864g、ジエチレングリコール2122gおよびジブチル
錫オキシド2.5gを仕込み、窒素ガス雰囲気中230℃で脱
水縮合反応せしめ、酸価7.5の飽和ポリエステル(B−
2)を得た。
実施例 1 参考例1で得られた液状の不飽和ポリエステル樹脂
(A−1)75重量部に参考例3で得られた飽和ポリエス
テル(B−1)12重量部を混合したところ、半透明外観
の非相溶混合液が得られた。なお、この混合液を25℃で
24時間静置すると、相分離が認められた。
次いで、この不飽和ポリエステル樹脂(A−1)およ
び飽和ポリエステル(B−1)からなる混合液にジエチ
レングリコールジメタクリレート13重量部を混合し、透
明で均一な一相系の液状低収縮性不飽和ポリエステル樹
脂組成物(1)を得た。
得られた樹脂組成物(1)を25℃で1ケ月間貯蔵した
ところ、相分離は観察されなかった。
また、得られた樹脂組成物(1)100重量部に硅砂2
号300重量部、硅砂6号150重量部、硅石粉50重量部、メ
チルエチルケトンパーオキシド1.0重量部およびオクテ
ン酸コバルト0.3重量部を混合してレジンコンクリート
を調製し、このレジンコンクリートを40×40×160mmの
金型内に注型成形し、雰囲気温度が80℃の乾燥器内にて
1時間硬化させた。
得られた成形品表面の白化状態および成形品の硬化収
縮率(型枠と成形品との長手方向での寸法差より求め
る。)を評価した結果、白化(チョーキング)現象は全
く観察されず、硬化収縮率も0.12%と小さい値であっ
た。
実施例 2 実施例1におけるジメチレングリコールジメタクリレ
ート13重量部の代わりに2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート20重量部を用い、不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)および飽和ポリエステル(B−1)の使用量をそれ
ぞれ60重量部および20重量部に変えた以外は実施例1と
同様にして、本発明の低収縮性液状不飽和ポリエステル
樹脂組成物(2)を得た。
この樹脂組成物(2)を調製する際の不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)との
混合液は非相溶であり、また樹脂組成物(2)を25℃で
1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかった。
また、樹脂組成物(2)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は認められず、硬化
収縮率も0.12%と小さい値であった。
実施例 3 実施例1におけるジエチレングリコールジメタクリレ
ート13重量部の代わりにメチルメタクリレート15重量部
を用い、不飽和ポリエステル樹脂(A−1)および飽和
ポリエステル(B−1)の使用量をそれぞれ75重量部お
よび10重量部に変えた以外は実施例1と同様にして、本
発明の低収縮性液状不飽和ポリエステル樹脂組成物
(3)を得た。
この樹脂組成物(3)を調製する際の不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)との
混合液は非相溶であり、また樹脂組成物(3)を25℃で
1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかった。
また、樹脂組成物(3)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は極くわずか認めら
れただけで、硬化収縮率も0.15%と小さい値であった。
実施例 4 実施例1におけるジエチレングリコールジメタクリレ
ート13重量部の代わりにトリメチロールプロパントリア
クリレート10重量部を用い、不飽和ポリエステル樹脂
(A−1)および飽和ポリエステル(B−1)の使用量
をそれぞれ80重量部および10重量部に変えた以外は実施
例1と同様にして、本発明の低収縮性液状不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物(4)を得た。
この樹脂組成物(4)を調製する際の液状不飽和ポリ
エステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)
との混合液は非相溶であり、また樹脂組成物(4)を25
℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかった。
また、樹脂組成物(4)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は認められず、硬化
収縮率も0.14%と小さい値であった。
比較例 1 実施例1における飽和ポリエステル(B−1)の代わ
りに参考例4で得られた飽和ポリエステル(B−2)を
用いる以外は実施例1と同様にして、比較用不飽和ポリ
エステル樹脂組成物(1)を得た。
この比較用樹脂組成物(1)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
2)との混合液は、透明外観で25℃で24時間放置しても
相分離しなかった。また、比較用樹脂組成物(1)を25
℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離も認められなかった。
得られた比較用樹脂組成物(1)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に著しい
白化現象が認められた。また成形時の硬化収縮率は0.10
%であった。
比較例 2 実施例1における液状不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)の代わりに参考例2で得られた不飽和ポリエステル
樹脂(A−2)を用いる以外は実施例1と同様にして、
比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(2)を得た。
この比較用樹脂組成物(2)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−2)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、透明外観で25℃で24時間放置しても
相分離しなかった。また、比較用樹脂組成物(2)を25
℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離も認められなかった。
得られた比較用樹脂組成物(2)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に著しい
白化現象が認められた。また、成形時の硬化収縮率は0.
12%であった。
比較例 3 実施例1における不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)、飽和ポリエステル(B−1)およびジエチレング
リコールジメタクリレートの使用量をそれぞれ58重量
部、12重量部および30重量部とする以外は実施例1と同
様にして、比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(3)
を得た。
この比較用樹脂組成物(3)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、半透明外観で25℃で24時間放置する
と相分離する非相溶液体であった。また、比較用樹脂組
成物(3)を25℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認め
られなかった。
得られた比較用樹脂組成物(3)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に白化現
象はほとんど認められなかった。しかし、成形時の硬化
収縮率は0.60%と大きい値であった。
比較例 4 実施例1における不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)、飽和ポリエステル(B−1)およびジエチレング
リコールジメタクリレートの使用量をそれぞれ84重量
部、12重量部および4重量部とする以外は実施例1と同
様にして、比較量不飽和ポリエステル樹脂組成物(4)
を得た。
この比較用樹脂組成物(4)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、半透明外観で25℃で24時間放置する
と相分離する非相溶液体であった。また、比較用樹脂組
成物(4)を25℃で1ケ月間貯蔵したところ、相分離が
起こり均一な一相系の組成物とならなかった。
得られた比較用樹脂組成物(4)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、硬化物の表面にワッ
クス様樹脂状物が浮いており外観の美しさに劣ってい
た。
比較例 5 参考例1で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)88重量部に分子量50000のポリ酢酸ビニル12重量部
を混合溶解し、透明外観の均一な一相系の比較用不飽和
ポリエステル樹脂組成物(5)を得た。
この比較用樹脂組成物(5)を用いて実施例1と同様
にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコンク
リートを注型成形したところ、成形品表面に著しい白化
現象が認められた。また成形時の硬化収縮率は0.10%で
あった。
比較例 6 参考例2で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A−
2)88重量部に参考例3で得られた飽和ポリエステル
(B−1)12重量部を混合溶解し、透明外観の均一な一
相系の比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(6)を得
た。
この比較用樹脂組成物(6)を用いて実施例1と同様
にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコンク
リートを注型成形したところ、成形品表面に著しい白化
現象が認められた。また、成形時の硬化収縮率は0.11%
であった。
実施例 5 実施例1で得られた液状の低収縮性不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物(1)100重量部、水酸化アルミニウム300
重量部、チョップドグラスファイバー5重量部、ターシ
ャリブチルパーオキシオクトエート1重量部、酸化マグ
ネシウム0.7重量部およびステアリン酸亜鉛4重量部を
ニーダーで混練した後、40℃で24時間熟成を行って人造
大理石成形用のバルクモールディングコンパウンド(BM
C)を得た。
このBMCを上型温度100℃、下型温度95℃、成形圧力50
kg/cm2および加圧保持時間10分間の成形条件でプレス成
形して、10×200×200mmの平板状成形品を得た。
得られた成形品の白化状態および硬化収縮率(金型と
成形品との標点間距離の差より求める。)を評価した結
果、白色度75(日本電色工業(株)、ND101DC型色差計
にて測定)の半透明で深みのある美しい外観を有し、硬
化収縮率も0.20%と小さい値を示した。
比較例7および8 実施例5における低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
成物(1)100重量部の代わりに、比較例5および6で
得られた比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(5)お
よび(6)のそれぞれを同量使用する以外は実施例5と
同様にして、平板状成形品を得た。
得られた成形品はどちらも、白色度95の不透明外観で
深みや質感が全く感じられないものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭46−1789(JP,A) 特開 昭48−102890(JP,A) 特開 昭52−51490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/06 C08F 283/01

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ポリエステルと飽和ポリエステルか
    らなる低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物であっ
    て、 液状の不飽和ポリエステル樹脂(A):45〜90重量%及
    び該不飽和ポリエステル樹脂(A)に対して非相溶の飽
    和ポリエステル(B):5〜30重量%を、(メタ)アクリ
    レート化合物(C):5〜25重量%と混合することによっ
    て[ただし、(A),(B)および(C)成分の合計は
    100重量%]、液状不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽
    和ポリエステル(B)とを相溶せしめたものであること
    を特徴とする硬化時のチョーキングが抑制された液状の
    低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(メタ)アクリレート化合物(C)が多価
    アルコールのモノまたはポリ(メタ)アクリレート類で
    ある請求項1記載の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
    成物。
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