JP2840291B2 - 液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JP2840291B2 JP13257589A JP13257589A JP2840291B2 JP 2840291 B2 JP2840291 B2 JP 2840291B2 JP 13257589 A JP13257589 A JP 13257589A JP 13257589 A JP13257589 A JP 13257589A JP 2840291 B2 JP2840291 B2 JP 2840291B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は硬化時のチョーキング(白化現象)が抑制さ
れた液状低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物に関す
るものである。
[従来の技術] 不飽和ポリエステル樹脂は、硬化時に5〜10%程度も
体積収縮するため、これに低収縮化剤として熱可塑性樹
脂を配合した低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物が
知られている。
この低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物は、硬化
に伴うクラックの発生や反りなどの欠陥が少なく、また
寸法精度や表面平滑性にも優れているため、シートモー
ルディングコンパウンド(SMC)、バルクモールディン
グコンパウンド(BMC)、レジンコンクリート(RC)等
の不飽和ポリエステル樹脂成形材料として巾広く利用さ
れている。
従来、このような低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得るための低収縮化剤としては、不飽和ポリエス
テル樹脂との相溶性にすぐれた熱可塑性樹脂を選択使用
して、成形硬化中の相分離や硬化物の不均質化を防止す
ることが行なわれており、例えば不飽和ポリエステル樹
脂と相溶性を有するポリ酢酸ビニルを用いる方法(特開
昭57−151611号)や、不飽和ポリエステル樹脂と相溶性
を有する飽和ポリエステルを用いる方法(特開昭61−36
353号)が提案されている。
しかしながら、このような不飽和ポリエステル樹脂と
相溶する熱可塑性樹脂を用いる方法では、硬化時に成形
物のチョーキング(白化現象)が著しく起こり、また白
化の程度が同じ成形物中においても異なるために、成形
品の外観が深みに欠けたり、色ムラの著しいものとなる
問題点があった。
したがって、硬化時にチョーキングが起こらず美しい
外観の成形品が得られる低収縮性の不飽和ポリエステル
樹脂は、まだ得られていないのが実情である。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明はこのような問題点を解消するものである。
したがって、本発明の目的は、硬化時にチョーキング
が起こらず美しい外観の成形品を与え、しかも貯蔵中の
硬化中に相分離して硬化物の不均質化をまねくことのな
い液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明者等は、上記事情に鑑み研究を重ねた結果、自
身は液状の不飽和ポリエステル樹脂に対して非相溶の飽
和ポリエステルを低収縮化剤として用い、しかも特定の
架橋性化合物を併用することによって該飽和ポリエステ
ルを液状の不飽和ポリエステル樹脂へ相溶化せしめるこ
とにより、前記目的が達成できることを見い出し、本発
明を完成させた。
即ち、本発明は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に飽
和ポリエステルを配合してなる低収縮性不飽和ポリエス
テル樹脂組成物があって、液状の不飽和ポリエステル樹
脂(A):45〜90重量%及び該不飽和ポリエステル樹脂
に対して非相溶の飽和ポリエステル(B):5〜30重量%
を、マレイン酸もしくはフマル酸のモノ又はジエステル
化合物(C):5〜25重量%と混合することによって[た
だし、これら(A),(B)および(C)成分の合計は
100重量%]、液状不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽
和ポリエステル(B)とを相溶せしめたものであること
を特徴とする液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
成物に関するものである。
本発明では、 (1)低収縮化剤として用いる飽和ポリエステル(B)
が液状の不飽和ポリエステル樹脂(A)に対して非相溶
であること、 (2)液状の不飽和ポリエステル樹脂(A)と飽和ポリ
エステル(B)とをマレイン酸もしくはフマル酸のモノ
又はジエステル化合物(C)の存在下に混合して(A)
と(B)とを相溶化せしめることが重要である。
すなわち、液状の不飽和ポリエステル樹脂に相溶する
飽和ポリエステルを用いると、前述のごとく硬化時に白
化(チョーキング)現象が起こり、本発明の目的を達成
し得ない。また、液状の不飽和ポリエステル樹脂に非相
溶の飽和ポリエステルを低収縮化剤として用いても、マ
レイン酸もしくはフマル酸のモノ又はジエステル化合物
(C)を配合して不飽和ポリエステル樹脂と飽和ポリエ
ステルとを相溶化しておかなければ、液状樹脂組成物の
硬化中や貯蔵中に相分離が起こって均質な成形品が得ら
れない。
本発明に使用される不飽和ポリエステル樹脂(A)
は、不飽和酸を含む酸成分と多価アルコール成分とから
導かれる不飽和ポリエステルを架橋性モノマーに溶解し
てなる従来公知の液状樹脂であり、あらゆる種類のもの
を使用することができる。
不飽和ポリエステルを得るための酸成分としては、例
えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ハロゲン
化無水マレイン酸等のα,β−不飽和二塩基酸があり、
必要に応じて例えばフタル酸、無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸等の飽和二塩
基酸を用いることができる。また、多価アルコール成分
としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフェノール
A、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブチレングリコー
ル、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチ
レンオキシドの付加物等を用いることができ、さらにプ
ロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを使用するこ
ともできる。
不飽和ポリエステルは、両成分を縮合反応させること
により得られる。この不飽和ポリエステルを溶解する架
橋性モノマーとしては、例えばスチレン、クロルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等の芳香族ビニ
ル化合物や、酢酸ビニル、ジアリルフタレート等の不飽
和ポリエステル分子鎖中の二重結合と反応して架橋する
重合性二重結合を有するモノマーであればあらゆるもの
が用いられる。
不飽和ポリエステル樹脂(A)中の架橋性モノマー含
有量は、一般に20〜60重量%、好ましくは25〜50重量%
の範囲である。
本発明の液状樹脂組成物における液状不飽和ポリエス
テル樹脂(A)の使用量は、(A),(B)および
(C)成分の合計量を基準にして45〜90重量%、好まし
くは50〜85重量%の範囲の割合である。不飽和ポリエス
テル樹脂(A)の使用量が45重量%未満では、樹脂組成
物の硬化が著しく遅くなり好ましくない。また、90重量
%を超える量では、液状樹脂組成物の硬化収縮率が大き
くなって本発明の目的を達成し得ない。
本発明で使用される飽和ポリエステル(B)は、前記
不飽和ポリエステルの原料として例示したような飽和二
塩基酸と多価アルコールとを縮合反応して得られるもの
であるが、前記不飽和ポリエステル樹脂(A)に対して
非相溶のものでなければならない。
なお、本発明において「非相溶」とは、不飽和ポリエ
ステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とを25℃で
混合した際に、半透明ないし不透明な外観を呈したり、
混合液を光学顕微鏡で観察した際に相分離が認められた
り、混合液を24時間静置した際に可視的な相分離が生じ
ることをいう。逆に、このような現象を発現しない場合
は、「相溶」しているのである。
したがって、本発明における飽和ポリエステル(B)
の使用量は、不飽和ポリエステル樹脂(A)に飽和ポリ
エステル(B)だけを混合した際に非相溶となる割合で
なければならず、しかも(A),(B)および(C)成
分の合計量を基準にして5〜30重量%の範囲の割合であ
る。
飽和ポリエステル(B)の使用量が5重量%未満で
は、得られる液状樹脂組成物の硬化収縮率が大きくなり
好ましくない。また、30重量%を超える量では、得られ
る硬化成形品の機械特性が低下して好ましくない。
本発明に使用されるマレイン酸もしくはフマル酸のモ
ノ又はジエステル化合物(C)は、マレイン酸もしくは
フマル酸と脂肪族アルコールとのモノ又はジエステル類
であり、例えばモノ又はジメチルマレート、モノ又はジ
メチルフマレート、モノ又はジエチルマレート、モノ又
はジエチルフマレート、モノ又はジプロピルマレート、
モノ又はジプロピルフマレート、モノ又はジブチルマレ
ート、モノ又はジブチルフマレート、モノ又はジ(ヒド
ロキシエチル)マレート、モノ又はジ(ヒドロキシエチ
ル)フマレート、モノ又はジ(ヒドロキシプロピル)マ
レート、モノ又ジ(ヒドロキシプロピル)フマレート、
モノ又はジ(ヒドロキシブチル)マレート、モノ又はジ
(ヒドロキシブチル)フマレート等を挙げることができ
る。
マレイン酸もしくはフマル酸のモノ又はジエステル化
合物(C)の使用量は、不飽和ポリエステル樹脂(A)
と飽和ポリエステル(B)とを相溶化せしめるに充分な
割合でなければならず、しかも(A),(B)および
(C)成分の合計量を基準にして5〜25重量%、好まし
くは10〜20重量%の範囲の割合である。
マレイン酸もしくはフマル酸のモノ又はジエステル化
合物(C)の使用量が5重量%未満では、不飽和ポリエ
ステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とを相溶化
するのが難しく、液状樹脂組成物の硬化中に相分離して
均質な成形品が得られない。また、25重量%を超える量
では、樹脂組成物の硬化収縮率が大きくなり好ましくな
い。
本発明の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物は、
前記したような不飽和ポリエステル樹脂(A)、飽和ポ
リエステル(B)およびマレイン酸もしくはフマル酸の
モノ又はジエステル化合物(C)を前記した特定の割合
で混合して得られる液状の組成物である。
本発明の樹脂組成物を得る際のこれら成分の混合順序
は特に制限されないが、飽和ポリエステル(B)が不飽
和ポリエステル樹脂(A)に非相溶であり且つ不飽和ポ
リエステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とがマ
レイン酸もしくはフマル酸のモノ又はジエステル化合物
(C)により相溶化したことを確認することが容易なた
め、不飽和ポリエステル樹脂(A)および飽和ポリエス
テル(B)の混合液にマレイン酸もしくはフマル酸のモ
ノ又はジエステル化合物(C)を添加混合する方法が好
ましい。しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂(A)
と飽和ポリエステル(B)との混合液が非相溶であり且
つ該混合液を相溶化せしめ得るマレイン酸もしくはフマ
ル酸のモノ又はジエステル化合物(C)の配合量が予備
実験で予め知られているならば、これら3成分を同時に
混合して本発明の樹脂組成物を得てもよい。
このようにして得られる本発明の液状低収縮性不飽和
ポリエステル樹脂組成物は、必要に応じて従来公知の充
填材、離型剤、硬化剤、着色剤、強化材等を加えて、各
種成形材料とすることができる。
[発明の効果] 本発明に係る液状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂
組成物は、従来の一液型低収縮性不飽和ポリエステル樹
脂組成物を硬化した際の欠点であった白化(チョーキン
グ)現象が起こらないので、色ムラ等の欠陥がなく深み
のある美しい外観の成形品を与えるものである。
また、本発明に係る液状の低収縮性不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物は、貯蔵中あるいは硬化中に相分離するこ
とがなく、クラックや反り等の欠陥のない均質な成形品
を製造することができる。
[実 施 例] 以下、本発明を実施例および比較例に基いて詳細に説
明する。
参考例 1 温度計、パーシャルコンデンサー、窒素ガス導入管お
よび撹拌機を備えた5の四つ口フラスコに無水マレイ
ン酸1586g、無水フタル酸1234g、プロピレングリコール
1342gおよびジエチレングリコール832gを仕込み、窒素
ガス雰囲気中200℃で脱水縮合反応せしめ、酸価35の不
飽和ポリエステルを得た。
この不飽和ポリエステル58重量部にスチレン42重量部
およびハイドロキノン0.012重量部を混合溶解させて、
液状の不飽和ポリエステル樹脂(A−1)を得た。
参考例 2 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコに無水マ
レイン酸1934g、無水フタル酸974gおよびプロピレング
リコール2101gを仕込み、窒素ガス雰囲気中200℃で脱水
縮合反応せしめ、酸価40の不飽和ポリエステルを得た。
この不飽和ポリエステル58重量部にスチレン42重量部
およびハイドロキノン0.012重量部を混合溶解させて、
不飽和ポリエステル樹脂(A−2)を得た。
参考例 3 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコにイソフ
タル酸2741g、ジプロピレングリコール2258gおよびジブ
チル錫オキシド2.5gを仕込み、窒素ガス雰囲気中230℃
で脱水縮合反応せしめ、酸価12の飽和ポリエステル(B
−1)を得た。
参考例 4 参考例1で使用したのと同じ四つ口フラスコにアジピ
ン酸2864g、ジエチレングリコール2122gおよびジブチル
錫オキシド2.5gを仕込み、窒素ガス雰囲気中230℃で脱
水縮合反応せしめ、酸価7.5の飽和ポリエステル(B−
2)を得た。
実施例 1 参考例1で得られた液状の不飽和ポリエステル樹脂
(A−1)75重量部に参考例3で得られた飽和ポリエス
テル(B−1)12重量部を混合したところ、半透明外観
の非相溶混合液が得られた。なお、この混合液を25℃で
24時間静置すると、相分離が認められた。
次いで、この不飽和ポリエステル樹脂(A−1)およ
び飽和ポリエステル(B−1)からなる混合液にモノエ
チルマレート13重量部を混合し、透明で均一な一相系液
状の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物(1)を得
た。
得られた樹脂組成物(1)を25℃で1ケ月間貯蔵した
ところ、相分離は観察されなかった。
また、得られた樹脂組成物(1)100重量部に硅砂2
号300重量部、硅砂6号150重量部、硅石粉50重量部、メ
チルエチルケトンパーオキシド1.0重量部およびオクテ
ン酸コバルト0.3重量部を混合してレジンコンクリート
を調製し、このレジンコンクリートを40×40×160mmの
金型内に注型成形し、雰囲気温度が80℃の乾燥器内にて
1時間硬化させた。
得られた成形品表面の白化状態および成形品の硬化収
縮率(型枠と成形品との長手方向での寸法差より求め
る。)を評価した結果、白化(チョーキング)現象は全
く観察されず、硬化収縮率も0.10%と小さい値であっ
た。
実施例 2 実施例1におけるモノエチルマレート13重量部の代わ
りにモノ(2−ヒドロキシエチル)マレート20重量部を
用い、不飽和ポリエステル樹脂(A−1)および飽和ポ
リエステル(B−1)の使用量をそれぞれ60重量部およ
び20重量部に変えた以外は実施例1と同様にして、本発
明の低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物(2)を得
た。
この樹脂組成物(2)を調製する際の不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)との
混合液は非相溶であり、また液状の該樹脂組成物(2)
を25℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかっ
た。
また、樹脂組成物(2)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は認められず、硬化
収縮率も0.11%と小さい値であった。
実施例 3 実施例1におけるモノエチルマレート13重量部の代わ
りにジエチルフマレート15重量部を用い、不飽和ポリエ
ステル樹脂(A−1)および飽和ポリエステル(B−
1)の使用量をそれぞれ75重量部および10重量部に変え
た以外は実施例1と同様にして、本発明の低収縮性不飽
和ポリエステル樹脂組成物(3)を得た。
この樹脂組成物(3)を調製する際の不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)との
混合液は非相溶であり、また液状の該樹脂組成物(3)
を25℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかっ
た。
また、樹脂組成物(3)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は極くわずか認めら
れただけで、硬化収縮率も0.13%と小さい値であった。
実施例 4 実施例1におけるモノエチルマレート13重量部の代わ
りにジエチルマレート10重量部を用い、不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)および飽和ポリエステル(B−1)
の使用量をそれぞれ80重量部および10重量部に変えた以
外は実施例1と同様にして、本発明の低収縮性不飽和ポ
リエステル樹脂組成物(4)を得た。
この樹脂組成物(4)を調製する際の不飽和ポリエス
テル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−1)との
混合液は非相溶であり、また液状の該樹脂組成物(4)
を25℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認められなかっ
た。
また、樹脂組成物(4)を用いて実施例1と同様にし
てレジンコンクリートを調製し、このレジンコンクリー
トを注型成形した成形品に白化現象は認められず、硬化
収縮率も0.13%と小さい値であった。
比較例 1 実施例1における飽和ポリエステル(B−1)の代わ
りに参考例4で得られた飽和ポリエステル(B−2)を
用いる以外は実施例1と同様にして、比較用不飽和ポリ
エステル樹脂組成物(1)を得た。
この比較用樹脂組成物(1)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
2)との混合液は、透明外観で25℃で24時間放置しても
相分離しなかった。また、比較用樹脂組成物(1)を25
℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離も認められなかった。
得られた比較用樹脂組成物(1)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に著しい
白化現象が認められた。また成形時の硬化収縮率は0.10
%であった。
比較例 2 実施例1における不飽和ポリエステル樹脂(A−1)
の代わりに参考例2で得られた不飽和ポリエステル樹脂
(A−2)を用いる以外は実施例1と同様にして、比較
用不飽和ポリエステル樹脂組成物(2)を得た。
この比較用樹脂組成物(2)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−2)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、透明外観で25℃で24時間放置しても
相分離しなかった。また、比較用樹脂組成物(2)を25
℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離も認められなかった。
得られた比較用樹脂組成物(2)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に著しい
白化現象が認められた。また、成形時の硬化収縮率は0.
12%であった。
比較例 3 実施例1における不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)、飽和ポリエステル(B−1)およびモノエチルマ
レートの使用量をそれぞれ58重量部、12重量部および30
重量部とする以外は実施例1と同様にして、比較用不飽
和ポリエステル樹脂組成物(3)を得た。
この比較用樹脂組成物(3)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、半透明外観で25℃で24時間放置する
と相分離する非相溶液体であった。また、比較用樹脂組
成物(3)を25℃で1ケ月間貯蔵した際の相分離は認め
られなかった。
得られた比較用樹脂組成物(3)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、成形品表面に白化現
象はほとんど認められなかった。しかし、成形時の硬化
収縮率は0.65%と大きい値であった。
比較例 4 実施例1における不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)、飽和ポリエステル(B−1)およびモノエチルマ
レートの使用量をそれぞれ84重量部、12重量部および4
重量部とする以外は実施例1と同様にして、比較用不飽
和ポリエステル樹脂組成物(4)を得た。
この比較用樹脂組成物(4)を調製する際の不飽和ポ
リエステル樹脂(A−1)と飽和ポリエステル(B−
1)との混合液は、半透明外観で25℃で24時間放置する
と相分離する非相溶液体であった。また、比較用樹脂組
成物(4)を25℃で1ケ月間貯蔵したところ、相分離が
起こり均一な一相系の組成物とならなかった。
得られた比較用樹脂組成物(4)を用いて実施例1と
同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコ
ンクリートを注型成形したところ、硬化物の表面にワッ
クス様樹脂状物が浮いており外観の美しさに劣ってい
た。
比較例 5 参考例1で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A−
1)88重量部に分子量50000のポリ酢酸ビニル12重量部
を混合溶解し、透明外観の均一な一相系の比較用不飽和
ポリエステル樹脂組成物(5)を得た。
この比較用樹脂組成物(5)を用いて実施例1と同様
にしてレジンコンクリートを調製し、このレジンコンク
リートを注型成形したところ、成形品表面に著しい白化
現象が認められた。また成形時の硬化収縮率は0.10%で
あった。
比較例 6 参考例2で得られた不飽和ポリエステル樹脂(A−
2)88重量部に参考例3で得られた飽和ポリエステル
(B−1)12重量部を混合溶解し、透明外観の均一な一
相系の比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(6)を得
た。
この比較用飽和ポリエステル(6)を用いて実施例1
と同様にしてレジンコンクリートを調製し、このレジン
コンクリートを注型成形したところ、成形品表面に著し
い白化現象が認められた。また、成形時の硬化収縮率は
0.11%であった。
実施例 5 実施例1で得られた低収縮性不飽和ポリエステル樹脂
組成物(1)100重量部、水酸化アルミニウム300重量
部、チョップドグラスファイバー5重量部、ターシャリ
ブチルパーオキシオクトエート1重量部、酸化マグネシ
ウム0.7重量部およびステアリン酸亜鉛4重量部をニー
ダーで混練した後、40℃で24時間熟成を行って人造大理
石成形用のバルクモールディングコンパウンド(BMC)
を得た。
このBMCを上型温度100℃、下型温度95℃、成形圧力50
kg/cm2および加圧保持時間10分間の成形条件でプレス成
形して、10×200×200mmの平板状成形品を得た。
得られた成形品の白化状態および硬化収縮率(金型と
成形品との標点間距離の差より求める。)を評価した結
果、白色度75(日本電色工業(株)、ND101DC型色差計
にて測定)の半透明で深みのある美しい外観を有し、硬
化収縮率も0.17%と小さい値を示した。
比較例7および8 実施例5における低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組
成物(1)100重量部の代わりに、比較例5および6で
得られた比較用不飽和ポリエステル樹脂組成物(5)お
よび(6)のそれぞれを同量使用する以外は実施例5と
同様にして、平板状成形品を得た。
得られた成形品はどちらも、白色度95の不透明外観で
深みや質感が全く感じられないものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−51490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/06 C08F 283/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ポリエステルと飽和ポリエステルか
    らなる低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物であっ
    て、 液状不飽和ポリエステル樹脂(A):45〜90重量%及び
    該不飽和ポリエステル樹脂に対して非相溶の飽和ポリエ
    ステル(B):5〜30重量%を、マレイン酸もしくはフマ
    ル酸のモノ又はジエステル化合物(C):5〜25重量%と
    混合することによって[ただし、これら(A),(B)
    および(C)成分の合計は100重量%]、液状不飽和ポ
    リエステル樹脂(A)と飽和ポリエステル(B)とを相
    溶せしめたものであることを特徴とする液状の低収縮性
    不飽和ポリエステル樹脂組成物。
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