JPH05306362A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料及び成形物 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料及び成形物

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JPH05306362A
JPH05306362A JP2746193A JP2746193A JPH05306362A JP H05306362 A JPH05306362 A JP H05306362A JP 2746193 A JP2746193 A JP 2746193A JP 2746193 A JP2746193 A JP 2746193A JP H05306362 A JPH05306362 A JP H05306362A
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Koichi Akiyama
浩一 秋山
Hiroshi Miyashita
弘 宮下
Sanji Aoki
三次 青木
Takeshi Hatta
健 八田
Takashi Inao
隆嗣 稲生
Yasuhiro Mishima
康博 三島
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の樹脂組成物は、(a)不飽和ポリエス
テル、(b)重合性単量体、(c)熱可塑性樹脂、
(d)重合開始剤及び(e)真比重が0.5〜1.3g
/cm3で、溶出アルカリ度が0.05meq/g以下のガラ
ス中空体を含有することを特徴としており、また本発明
の成形材料は該樹脂組成物をガラス繊維に含浸させてな
ることを特徴としていて、更に本発明の成形品は該成形
材料を硬化させてなることを特徴としている。 【効果】取扱性が良好で、自動車外板等の塗装をする部
品を製造する際の成形材料として有用であり、該成形材
料を硬化させた成形物は軽量性を有するとともに塗装後
の耐水性が良好で、塗膜の密着不良、ブリスターが発生
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車外板やその他の
外装部品等の成形品に塗装を施す場合に有用で、塗装性
の優れた不飽和ポリエステル樹脂組成物、該樹脂組成物
をガラス繊維に含浸させたシート状或はバルク状の成形
材料及びその成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いた
繊維強化プラスチック(FRP)は、優れた機械的強
度、耐熱性、耐水性、耐薬品性を有するため、例えば浴
槽、水タンクパネル、洗面ボウル等に広く使用されてき
た。また不飽和ポリエステル樹脂系シートモールディン
グコンパウンド(SMC)或はバルクモールディングコ
ンパウンド(BMC)は、その成形の容易さ、生産効率
の高さによって、FRPの成形材料として一般的に用い
られている。近年、SMC、BMCの軽量化の要望が高
くなり、いろいろな手法で軽量化が図られているが、最
もよく用いられているのは、ガラス中空体を樹脂組成物
に添加する方法である。しかしながら、自動車外板やそ
の他の外装部品(例えばエンジンフード、ルーフ、トラ
ンクリッド、スポイラー、エアインテイク、ロッカーパ
ネル等の部品)、或はその他塗装を施す部品について
は、ガラス中空体の添加によって、成形品の塗装後の耐
水性が大きな影響を受ける。すなわち、塗装された成形
品を温水中に浸漬すると、塗膜の密着不良、ブリスター
の発生が起こり、実際の成形品としては、許容できない
ものとなる。またSMC、BMCは、多くの場合、金属
酸化物によって樹脂組成物を増粘させ、取扱の容易な成
形材料としているが、ガラス中空体の添加は、この増粘
を著しく阻害し、取扱性の良い成形材料を得ることが困
難であった。このため、軽量性、取扱性、塗装性を兼ね
備えた成形材料の開発が、強く要望されていた。そこで
従来、このような成形材料として、真比重が0.3〜
0.4g/cm3で、少なくとも1回酸処理されたガラス
中空球を含有するBMCが提案されている(特開平1−
234434号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
提案には、軽量性は改善できても、依然として取扱性及
び塗装性の改善程度が不充分という課題がある。従来提
案では、樹脂組成物を充分に増粘させることができず、
また成形品の塗装後の耐水性も充分ではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記の課題を解決して、軽量性、取扱性及び塗装性を兼
ね備えた成形材料を得るべく鋭意研究した結果、不飽和
ポリエステル、重合性単量体、熱可塑性樹脂及び重合開
始剤と共に、所定範囲の真比重及び溶出アルカリ度を有
するガラス中空体を用いるのが正しく好適であることを
見出した。
【0005】すなわち本発明は、i)(a)不飽和ポリエ
ステル、(b)重合性単量体、(c)熱可塑性樹脂、
(d)重合開始剤及び(e)真比重が0.5〜1.3g
/cm3で、溶出アルカリ度が0.05 meq/g以下のガ
ラス中空体を含有する樹脂組成物、ii)該樹脂組成物を
ガラス繊維に含浸させてなる成形材料、並びにiii)該成
形材料を硬化させてなる成形物に係る。
【0006】上記樹脂組成物i)は、軽量性と共に良好
な取扱性及び塗装性を示し、FRPの特性である機械的
強度、耐熱性、耐薬品性にも優れている。またこの樹脂
組成物i)に、ガラス繊維(例えば1/4〜2インチの
長さのもの)が全組成あたり10〜60重量%になるよ
うに含浸させて得られるシート状或はバルク状の成形材
料ii)は、取扱性が良好で、自動車外板等の塗装をする
部品を製造する際の成形材料として有用である。本発明
の成形材料ii)を硬化させてなる成形物iii)は、軽量性
を有すると共に、塗装後の耐水性が良好で、塗膜の密着
不良、ブリスターが発生しない。
【0007】本発明で用いる不飽和ポリエステル(a)
は、一般にα,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸と
2価のアルコールとの縮合で合成されるもので、従来か
ら汎用されている。該不飽和ポリエステルの合成には、
これら2成分の他に飽和ジカルボン酸や芳香族ジカルボ
ン酸或はカルボン酸と反応するジシクロペンタジエン等
も併用することができる。α,β−オレフィン系不飽和
ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸及びこれらジカルボン酸の無水物等
が挙げられる。これらα,β−オレフィン系不飽和ジカ
ルボン酸と併用されるジカルボン酸としては、アジピン
酸、セバシン酸、コハク酸、グルコン酸、フタル酸無水
物、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸無水物、クロレンド酸無水物等が挙げられる。2価の
アルコールとしては、アルカンジオール、オキサアルカ
ンジオール、ビスフェノールAや水素添加ビスフェノー
ルA等にエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のア
ルキレンオキシドを付加したジオール等が用いられる。
これに加えて1価或は3価のアルコールを併用してもよ
い。アルカンジオールとしては、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノールA等が挙
げられる。オキサアルカンジオールとしては、ジオキシ
エチレングリコール、トリオキシエチレングリコール、
ジオキシプロピレングリコール、トリオキシプロピレン
グリコール等が挙げられる。これらのグリコールと併用
される1価或は3価のアルコールとしては、オクチルア
ルコール、オレイルアルコール、トリメチロールプロパ
ン等が挙げられる。不飽和ポリエステルの合成は、一般
に加熱下で実施され、副生する水を除去しながら反応を
進める。本発明では、通常平均分子量が800〜400
0、酸価が20〜60のものを用いる。
【0008】本発明で用いる重合性単量体(b)として
は、モノビニル単量体、例えばスチレン、p−クロルス
チレン、ビニルトルエン等の芳香族系モノビニル単量
体、例えばアクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、アクリロニトリル等のアクリル系モノビニ
ル単量体が挙げられるが、なかでもスチレンが好まし
い。この成分(b)は通常、成分(a)、(c)の希釈
剤として成分(a)、(c)に配合されている。
【0009】本発明で用いる成分(c)としては、従
来、不飽和ポリエステル樹脂の低収縮化剤として慣用さ
れている熱可塑性樹脂を挙げることができる。このよう
な熱可塑性樹脂としては、ポリブタジエン或はその水素
添加物、ポリイソプレン或はその水素添加物、芳香族ビ
ニル/共役ジエンブロック共重合体或はその水素添加
物、ポリスチレン、スチレン/酢酸ビニルブロック共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、更
には飽和ポリエステル(分子量300〜10000
0)、或はそのウレタン化物(分子量2000〜100
000)、ポリエーテル等が挙げられる。上記芳香族ビ
ニル/共役ジエンブロック共重合体は、それ自体公知の
重合体であって、スチレン、クロルスチレン、ビニルト
ルエン等の芳香族ビニル単量体と、ブタジエン、イソプ
レン等の共役ジエン単量体とを慣用の重合法によりブロ
ック共重合させることによって合成される。このような
ブロック共重合体としては、スチレン/イソプレンブロ
ック共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体
或はそれらの水素添加物等が挙げられる。本発明で用い
るのに適したブロック共重合体としては、ビニル単量体
とジエン単量体とのモル比がほぼ50:50〜5:95
のもので、平均分子量がほぼ30000〜200000
のものが好ましい。また本発明で用いるのに適した熱可
塑性樹脂としては、スチレン/ブタジエンブロック共重
合体、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル或はそのウレ
タン化物が好ましい。本発明で用いる熱可塑性樹脂は、
上記のような重合体をカルボキシ変性したものであって
もよい。カルボキシル基が導入された重合体は、不飽和
ポリエステル樹脂との相溶性が向上する上に、SMC、
BMCを調整する際に酸化マグネシウムの作用によりコ
ンパウンドの増粘性を向上させることもできる。
【0010】本発明において、成分(a)〜(c)は、
好ましくは20〜40重量部、更に好ましくは25〜3
5重量部の成分(a)、好ましくは30〜70重量部、
更に好ましくは40〜60重量部の成分(b)、好まし
くは5〜30重量部、更に好ましくは10〜25重量部
の成分(c)を、これらの合計が100重量部となるよ
うに配合する。
【0011】本発明で用いる重合開始剤(d)として
は、タ−シャリ−ブチルパ−オキシベンゾエート(TB
PB)、タ−シャリ−ブチルパ−オキシオクトエート
(TBPO)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾ
イルパ−オキシ)ヘキサン(DDBPH)、タ−シャリ
−アミルパ−オキシオクトエート(TAPO)、タ−シ
ャリ−ブチルイソプロピルカーボネート(TBIP
C)、1,1−ビス(t−ブチルパ−オキシ)3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブ
チルパ−オキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
アミルパ−オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、1,1−ビス(t−アミルパ−オキシ)シクロヘ
キサン等の有機過酸化物の中から所望の硬化速度に応じ
て少なくとも1種が選ばれる。この重合開始剤(d)
は、成分(a)〜(c)の合計100重量部に対して、
好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは1.0〜
3.0重量部となるように配合する。
【0012】本発明では、上記重合開始剤と共に硬化促
進剤を併用することもできる。硬化促進剤としては、コ
バルト、銅、マンガンの有機金属化合物、例えばそれぞ
れのオクトエート、ナフテネート、アセチルアセトネー
ト等が挙げられる。これらは単独で使用しても、混合で
使用してもよい。これらの有機金属化合物は、成分
(a)〜(c)の合計100重量部に対して、金属とし
て10〜1000ppmとなるように配合する。
【0013】本発明で用いるガラス中空体(e)は、真
比重が0.5〜1.3g/cm3、好ましくは0.8〜
1.2g/cm3で、溶出アルカリ度が0.05meq/g以
下、好ましくは0.03meq/g以下のものを用いる。真
比重はASTM D2841法や窒素置換法等によって
測定され、また溶出アルカリ度はASTM D3100
−78法で測定される。通常、ガラス中空体はNa2
等の金属酸化物を含有しており、0.10meq/g程度の
溶出アルカリ度を示すが、このガラス中空体を塩酸、硫
酸等の酸洗浄及び/又はカップリング剤等で表面処理を
施すことによって溶出アルカリ度を0.05meq/g以下
にすることができる。ガラス中空体は10%破壊耐圧強
度が120kgf/cm2以上、特に240kgf/cm2のものが好
ましく、またその平均粒子径は5〜100μm、特に5
〜50μmのものが好ましい。この成分(e)は、ガラ
ス中空体の真比重、目的とする成形物の比重によって添
加量が決められるが、成分(a)〜(c)の合計100
重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、更に好
ましくは10〜80重量部、より更に好ましくは20〜
60重量部となるように配合する。
【0014】本発明の樹脂組成物には、表面性を改良す
るために、アルカンポリオールポリアクリレートやアル
カンポリオールポリメタクリレートを配合することもで
きる。アルカンポリオールポリアクリレートやアルカン
ポリオールポリメタクリレートとしては、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピ
レングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレ
ート、グリセリンジメタクリレート、ペンタエリスリト
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアク
リレート、グリセリンジアクリレート、ペンタエリスト
ールジアクリレート等の炭素数2〜12を有するアルカ
ンポリオールのジメタクリレート或はジアクリレートが
挙げられ、更にはトリメチロールプロパントリメタクリ
レート、グリセリントリメタクリレート、ペンタエリス
トールトリメタクリレート、グリセリントリアクリレー
ト、ペンタエリストールトリアクリレート、ペンタエリ
ストールテトラメタクリレート、ジペンタエリストール
ヘキサメタクリレート、ペンタエリストールテトラアク
リレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレート等
の炭素数3〜12を有するアルカンポリオールのポリメ
タクリレート或はポリアクリレートが挙げられる。これ
らは、成分(a)〜(c)の合計100重量部に対し
て、通常は1〜15重量部、好ましくは3〜10重量部
となるように配合される。
【0015】また本発明の樹脂組成物には、必要に応じ
て充填剤、顔料、増粘剤等を配合することもできる。充
填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、
タルク、シリカ、クレー、ガラス粉等が挙げられる。顔
料としては、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フ
タロシアニンブルー等が挙げられる。増粘剤としては、
マグネシウム、カルシウム等の酸化物又は水酸化物が挙
げられる。
【0016】本発明の樹脂組成物は、慣用の手段、装置
を用いて、ガラス繊維(例えば直径約8〜20μで長さ
が1/4〜2インチのもの)に含浸させることにより、
シート状のシートモールディングコンパウンド(SM
C)或はバルク状のバルクモールディングコンパウンド
(BMC)等の成形材料とすることができる。ガラス繊
維は、通常、樹脂組成物全量に対してほぼ10〜60重
量%程度配合される。本発明の成形材料は、金型中で加
熱圧縮(圧力20〜120kgf/cm2、温度110〜18
0℃)して硬化させることにより、成形物とすることが
できる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。 実施例1〜7及び比較例1〜5 表1又は表2に示す組成でシートモールディングコンパ
ウンド(SMC)を調整した。表中、不飽和ポリエステ
ル樹脂Aは、プロピレングリコールと無水マレイン酸と
から合成された不飽和ポリエステルのスチレン溶液で、
30重量%のスチレンを含有し、25℃における粘度が
820cps、酸価が16.5のものである。不飽和ポリ
エステル樹脂Bは、プロピレングリコール1.0モル、
ジシクロペンタジエン0.2モル、無水マレイン酸1.
0モルから合成された不飽和ポリエステルのスチレン溶
液で、35重量%のスチレンを含有し、25℃における
粘度が650cps、酸価が21のものである。スチレン
/ブタジエンブロック共重合体溶液は、スチレン/ブタ
ジエンブロック共重合体30重量部、スチレン70重量
部からなるもので、25℃における粘度が28000cp
sのものである。このスチレン/ブタジエンブロック共
重合体は、平均分子量120000で、スチレン成分1
5重量%、ブタジエン成分85重量%からなり、0.5
重量%のカルボキシル基を有する。ポリ酢酸ビニル溶液
は、40重量部のポリ酢酸ビニルと60重量部のスチレ
ンからなるもので、ポリ酢酸ビニルの平均分子量は40
000である。ガラス中空体A〜Cは、平均粒子径が4
0μm、真比重が0.50g/cm3、10%破壊耐圧強
度が240kgf/cm2で、表1及び表2に示した溶出アル
カリ度を示すものである。ガラス中空体D、Eは、平均
粒子径が8μm、真比重が1.10g/cm3、10%破
壊耐圧強度が700kgf/cm2以上で、表1及び表2に示
す溶出アルカリ度を示すものである。各例のうちで、比
較例1〜5は溶出アルカリ度が本発明で規定する範囲外
のガラス中空体C、Dを使用した場合である。
【0018】樹脂組成物の粘度は、樹脂組成物に増粘剤
の酸化マグネシウムを添加した後、40℃の恒温槽中で
所定時間熟成させ、ブルックフィールド社製のBHT型
粘度計を用い、T−Fローター、2.5rpmにて、4
0℃で測定した。SMCの取扱性については、粘着性が
低くて作業性の良好なものを良、やや粘着性があるが取
扱が可能なものを可、粘着性が強くて取扱が困難なもの
を不良とした。各SMCを加圧流動時間9秒、圧力80
kgf/cm2で所定の条件下に加圧し、板状(300×30
0×2mm)の成形品を製造した。メラミン塗装ではメラ
ミンアルキッド塗料を用い、140℃で焼付けを行っ
た。ウレタン塗装ではウレタン塗料を用い、80℃で焼
付けを行った。また塗装をしたSMC成形品を40℃の
温水に10日間浸漬した後、塗装表面に発生したブリス
ターの数を調べ、基盤目剥離試験にて密着性を評価し
た。結果を表1及び表2に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】表1及び表2において、 ガラス中空体A:真比重0.50g/cm3、溶出アルカ
リ度0.020meq/g ガラス中空体B:真比重0.50g/cm3、溶出アルカ
リ度0.050meq/g ガラス中空体C:真比重0.50g/cm3、溶出アルカ
リ度0.080meq/g ガラス中空体D:真比重1.10g/cm3、溶出アルカ
リ度0.020meq/g ガラス中空体E:真比重1.10g/cm3、溶出アルカ
リ度0.075meq/g ブリスター発生数:板状(300mm×300mm)の成形
品中の発生個数
【0022】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物及び該樹脂組成物を
ガラス繊維に含浸させたものは取扱性が良好であり、そ
の成形物は軽量性を有すると共に、良好な塗装性を有す
る。したがって本発明の樹脂組成物は自動車外板等の塗
装を行う成形品を製造するための成形材料として極めて
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 三次 奈良県香芝市良福寺311番地の6 (72)発明者 八田 健 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 稲生 隆嗣 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三島 康博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)不飽和ポリエステル、(b)重合
    性単量体、(c)熱可塑性樹脂、(d)重合開始剤及び
    (e)真比重が0.5〜1.3g/cm3で、溶出アルカ
    リ度が0.05meq/g以下のガラス中空体を含有する
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 20〜40重量部の成分(a)、30〜
    70重量部の成分(b)及び5〜30重量部の成分
    (c)をこれらの合計が100重量部になるように配合
    した樹脂組成物に、更に0.1〜5.0重量部の成分
    (d)及び5〜100重量部の成分(e)を配合した請
    求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 25〜35重量部の成分(a)、40〜
    60重量部の成分(b)及び10〜25重量部の成分
    (c)をこれらの合計が100重量部になるように配合
    した樹脂組成物に、更に0.1〜5.0重量部の成分
    (d)及び5〜100重量部の成分(e)を配合した請
    求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ガラス中空体がその真比重が0.8〜
    1.2g/cm3で、溶出アルカリ度が0.03meq/g以
    下のものである請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ガラス中空体がその粒子径が5〜100
    μmのものである請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ガラス中空体がその10%破壊耐圧強度
    が120kgf/cm2以上のものである請求項1記載の樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 ガラス中空体の含有量が成分(a)、成
    分(b)及び成分(c)の合計量100重量部に対し1
    0〜80重量部である請求項1記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 重合性単量体が芳香族モノビニル単量体
    である請求項1記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 芳香族モノビニル単量体がスチレンであ
    る請求項8記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂がスチレン/ブタジエン
    ブロック共重合体、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル
    (分子量300〜100000)又はそのウレタン化物
    (分子量2000〜100000)である請求項1記載
    の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 不飽和ポリエステルがその平均分子量
    が800〜4000であり、酸価が20〜60のもので
    ある請求項1記載の樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 更にアルカンポリオールポリアクリレ
    ート又はアルカンポリオールポリメタクリレートを含有
    する請求項1記載の樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12に記載の樹脂組成物を
    ガラス繊維に含浸させてなる成形材料。
  14. 【請求項14】 樹脂組成物全量に対し10〜60重量
    %のガラス繊維を含浸させてなる請求項13記載の成形
    材料。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の成形材料を硬化さ
    せてなる成形物。
  16. 【請求項16】 比重が1.2〜1.7g/cm3である
    請求項15記載の成形物。
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