JP2012052026A - プレス成形体用重合体粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の重合体94〜99.5重量部と、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体由来の重合体0.5〜6重量部とを含み、200,000〜700,000の重量平均分子量を有することを特徴とするプレス成形体用重合体粒子により上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
(1)メタクリル酸エステル系単量体とその他のビニル系単量体との混合液に、メタクリル酸エステル系単量体を完全重合させた重合体を添加して、攪拌により重合体を混合及び溶解させて得る方法と、
(2)メタクリル酸エステル系単量体とその他のビニル系単量体との混合液を部分重合させて得る方法
が知られている。
本発明は、取り扱い時の作業効率を悪化させることなく、かつプレス成形体の耐水性を低下させることなく、少量添加でもコンパウンドに高い増粘効果を付与することができるプレス成形体用の重合体粒子を提供することをその課題とする。
脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体が、メタクリル酸メチルである場合、コンパウンドに更に高い増粘効果を付与することができる。
また、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体が、メタクリル酸である場合、コンパウンドに更に高い増粘効果を付与することができる。
また、脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の重合体が、スチレン系単量体に由来する重合体10重量部以下を含む単量体混合物由来の重合体である場合、コンパウンドに更に高い増粘効果を付与することができる。また、アクリルシラップへの重合体の溶解性を向上させることができる。
また、本発明によるプレス成形体用重合体粒子の製造方法により、上述したように、アクリルシラップの取り扱い時の作業性を低下させることなく、かつプレス成形体の耐水性を低下させることもなく、コンパウンドに十分に高い増粘効果を付与することができる。
本発明によるプレス成形体用重合体粒子(以下、単に「重合体粒子」又は「粒子」ともいう)は、脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の重合体と、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体由来の重合体とを含むことを特徴とする。なお、ここで(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを示す。
プレス成形体用重合体粒子は、脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体94〜99.5重量部と、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体0.5〜6重量部を含む単量体混合物とを水性媒体中、重合開始剤、界面活性剤及び難水溶性ピロリン酸塩である懸濁安定剤の存在下で懸濁重合することにより製造することができる。
また、上記単量体混合物には、脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体94〜99.5重量部のうちスチレン系単量体が10重量部以下含まれていてもよい。
これらのうち、10時間の半減期を得るための分解温度が40〜60℃の範囲にあるアゾ系化合物を使用することが好ましい。重合開始剤は、重合性単量体100重量部に対して、1〜15重量部の範囲で使用されることが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、コハクスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
上記界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。界面活性剤の添加量は、水性媒体100重量部に対して0.0001〜1重量部とできる。
アクリルシラップは、本発明のプレス成形体用重合体粒子とビニル基含有単量体を混合することにより得ることができる。アクリルシラップに使用されるビニル基含有単量体としては、プレス成形体用重合体粒子を構成するための単量体として例示した単量体のいずれも使用することができる。最も好ましく使用できるのはメチルメタクリレートである。
本発明のプレス成形体用重合体粒子を含むアクリルシラップから得られるコンパウンドについて、以下に説明する。
プレス成形体用重合体粒子は、コンパウンド中3〜15重量%含まれていることが好ましい。また、アルカリ土類金属酸化物は、コンパウンド中0.1〜1重量%含まれていることが好ましい。
(重合体粒子の評価1:重量平均分子量の測定方法)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、重量平均分子量を測定する。その測定方法は次の通りである。なお重量平均分子量は、ポリスチレン(PS)換算重量平均分子量を意味する。
測定装置:東ソー社製、商品名「ゲルパーミエーションクロマトグラフ HLC−8320」
ガードカラム:TOSOH、「TSKguardcolumn SuperHZ−H」φ4.6mm×15cmL×1本
カラム:TOSOH、「TSKgel SuperHZM−H」φ4.6mm×15cmL×2本
測定条件:カラム温度(40℃)、移動相(試薬一級THF)、移動相流量(0.175ml/min)
注入量(50μl)、測定時間(25min)、検出器(RI)
検量線用標準ポリスチレン:昭和電工社製、商品名「shodex」重量平均分子量:1030000と東ソー社製、重量平均分子量:5480000、3840000、355000、102000、37900、9100、2630、500
測定方法:試料3mgを10mlTHFに加え、一晩放置して溶解し、0.45μmのフィルターで濾過して、測定試料とする。
樹脂粒子を1g秤量し、溶剤(アセトン)50mlを加えて溶解した後、0.1規定の水酸化カリウム(エタノール溶液)でフェノールフタレインの変色点を基準として滴定し、樹脂粒子1gを中和するために必要なKOHのmg数として以下の式により求める。
酸価(mgKOH/g)=A×0.1×f×5.61/試料質量
(A:滴定量(ml)、f:0.1N水酸化カリウム溶液の力価)
樹脂粒子をメタクリル酸メチル30部に20%濃度で溶解し、得られた溶液を50mlガラス瓶に入れ、24時間放置する。ガラス瓶中の未溶解粒子を目視により観察して、以下の3段階で評価する。
○:未溶解粒子が全く見られず、溶解性良好である。
△:一部、未溶解粒子が見られる。
×:多数の未溶解粒子が見られる。
熟成後コンパウンドの硬化・表面ベタツキの有無を手触りで調べ、3段階で評価する。
○:コンパウンドの硬化或いは表面ベタツキが全く見られない。
△:部分的なコンパウンドの硬化或いは表面ベタツキが見られる。
×:著しいコンパウンドの硬化或いは表面ベタツキが見られる。
成形体を90℃の水中に100時間浸漬して、成形体の表面の変色及び退色の有無を目視により観察して、次の3段階で評価する。
○:表面の変色、退色が全く見られない。
△:一部、表面の変色、退色が見られる。
×:著しい、表面の変色、退色が見られる。
得られた成形体の透明性を目視により観察し、次の3段階で評価する。
○:透明性が良好で、表面の白濁が全く見られない。
△:一部、透明性が低下し、若干の白濁が見られる。
×:透明性が著しく低下し、白濁がひどい。
5L反応器に,ピロリン酸ナトリウム17.1g、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム25%水溶液0.48gを水2400gに溶解した水性媒体を入れた。反応器内の温度を65℃まで昇温させた後、塩化マグネシウム31.6gを加えて10分間高速攪拌を行い、ピロリン酸マグネシウムを作製した。
反応器内の温度を40℃まで冷却させた後、別に調液したメタクリル酸メチル1574.4g、メタクリル酸25.6gに、重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)14.4g及び過酸化ベンゾイル(純分74.2%)6.47gを加えて溶解させた単量体溶液を上記5L反応器に入れた。反応器内の温度を55℃まで昇温させた後、高速攪拌しながら3時間懸濁重合を行い、その後120℃で3時間加熱した。その後冷却し、20%塩酸を加えてピロリン酸マグネシウムを分解洗浄した。次に脱水及び乾燥を行ってカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー1)を得た。ポリマー1の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは54.6万であり、酸価は10.6mgKOH/gであった。
単量体溶液をメタクリル酸メチル1280g、メタクリル酸ブチル294.4g、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸25.6gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー2)を得た。ポリマー2の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは55.7万であり、酸価は10.6mgKOH/gであった。
重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を12.8gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー3)を得た。ポリマー3の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは65.2万であり、酸価は10.3mgKOH/gであった。
単量体溶液をメタクリル酸メチル1120g、メタクリル酸ブチル432g、メタクリル酸48.0g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を12.8gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー4)を得た。ポリマー4の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは65.2万であり、酸価は20.4mgKOH/gであった。
重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を24gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子を(ポリマー5)得た。ポリマー5の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは22.2万であり、酸価は10.1mgKOH/gであった。
単量体溶液の組成としてメタクリル酸メチルを1587.2g、メタクリル酸を12.8gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー6)を得た。ポリマー6の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは55.2万であり、酸価は5.1mgKOH/gであった。
単量体溶液の組成としてメタクリル酸メチルを1504g、メタクリル酸を96g、ピロリン酸ナトリウムを22.9gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー7)を得た。ポリマー7の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは54.6万であり、酸価は40.6mgKOH/gであった。
単量体溶液をメタクリル酸メチル1495.7g、スチレン78.7g、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸25.6gにして、重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を13.6gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー8)を得た。ポリマー8の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは61.1万であり、酸価は10.8mgKOH/gであった。
単量体溶液をメタクリル酸メチル1427.0g、スチレン147.4g、メタクリル酸25.6gにして、重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を11.2gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー9)を得た。ポリマー9の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは68.9万であり、酸価は11.1mgKOH/gであった。
重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を9.6gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー10)を得た。ポリマー10の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは75.3万であり、酸価は10.0mgKOH/gであった。
重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を8gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー11)を得た。ポリマー11の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは88.4万であり、酸価は10.6mgKOH/gであった。
重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を48gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー12)を得た。ポリマー12の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは9.8万であり、酸価は10.5mgKOH/gであった。
単量体溶液の組成としてメタクリル酸メチルを1472g、メタクリル酸を128gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー13)を得た。ポリマー13の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは55.5万であり、酸価は51.3mgKOH/gであった。
単量体溶液の組成としてメタクリル酸メチルを1600gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー14)を得た。ポリマー14の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは53.9万であり、酸価は0mgKOH/gであった。
単量体溶液をメタクリル酸メチル1254.4g、スチレン320g、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸25.6gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー15)を得た。ポリマー15の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは50.4万であり、酸価は10.9mgKOH/gであった。
懸濁安定剤をポリビニルアルコールGM−14L(日本合成化学製)7.2gにしたことを除き、上記製造例1と同様にしてカルボキシル基を含有した重合体粒子(ポリマー16)を得た。ポリマー16の、GPCにて測定した重量平均分子量Mwは56.2万であり、酸価は10.6mgKOH/gであった。
重合体粒子の製造例1〜16及びその物性について、表1にまとめて示す。
(実施例1)
製造例1で得られたポリマー1、メタクリル酸メチル単量体、ジメタクリル酸エチレングリコールを表に示す量をポリマーが溶解するまで70℃でニーダーにて混練して、アクリルシラップを得た。混練物を45℃に冷却し、硬化剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂製:パーブチルO)1.2重量部、増粘剤として酸化マグネシウム1.0重量部、離型剤としてステアリン酸亜鉛0.5重量部、無機充填剤として水酸化アルミニウム220重量部を加えて混練したコンパウンドをセロファンフィルムで包み、25℃で24時間熟成することにより増粘して、コンパウンドを得た。得られたコンパウンドは、いずれも常温ではべたつきがなくて、取扱い性が良好であった。
上金型温度:130℃
下金型温度:115℃
成形圧力:5MPa
成形時間:8min
得られた成形体は、光沢があり、表面平滑性に優れていた。また耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例2で得られたポリマー2を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例3で得られたポリマー3を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。ポリマー3は、メタクリル酸メチル単量体への溶解性がやや小さく、作業性が若干劣っていた。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例4で得られたポリマー4を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。ポリマー4は、メタクリル酸メチル単量体への溶解性がやや小さく、作業性が若干劣っていた。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例5で得られたポリマー5を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例6で得られたポリマー6を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例7で得られたポリマー7を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例8で得られたポリマー8を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を得た。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、光沢は良好のままであり、実質的な変色も認められなかった。
製造例9で得られたポリマー9を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。得られた成形体の透明性評価として、実施例1の成形体と比較して表面に若干の白濁が認められた。
製造例16で得られたポリマー16を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、わずかながら変色が認められた。
製造例10で得られたポリマー10を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。熟成後おいてコンパウンドは部分的に硬化していた。
製造例11で得られたポリマー11を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体の作製を試みた。ポリマー11はメタクリル酸メチル単量体への溶解性が小さく、作業性が良好ではなかった。また、熟成後おいてコンパウンドは全体的に硬化しており、成形不可であった。
製造例12で得られたポリマー12を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。熟成後おいてコンパウンドの表面にベタツキが見られた。また、透明性評価としては、実施例1の成形体と比較して表面に若干の白濁が認められた。
製造例13で得られたポリマー13を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。熟成後おいてコンパウンドは部分的に硬化していた。また、得られた成形体の耐水性評価として、煮沸試験を90℃で100時間行ったところ、変色が認められた。また、透明性評価としては、実施例1の成形体と比較して表面に若干の白濁が認められた。
製造例14で得られたポリマー14を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体の作製を試みた。熟成後おいてコンパウンドは成形に必要な硬さにまで増粘しておらず、成形不可であった。
製造例15で得られたポリマー15を使用した以外は実施例1と同様にして、コンパウンド及び成形体を作製した。透明性評価としては、実施例1の成形体と比較して表面著しい白濁があり、透明性の低下が認められた。
実施例1〜10及び比較例1〜6について、表2にまとめて示す。
Claims (8)
- 脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の重合体94〜99.5重量部と、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体由来の重合体0.5〜6重量部とを含み、200,000〜700,000の重量平均分子量を有することを特徴とするプレス成形体用重合体粒子。
- 前記プレス成形体用重合体粒子が、5〜45mgKOH/gの酸価を有する請求項1に記載のプレス成形体用重合体粒子。
- 前記脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体が、メタクリル酸メチルである請求項1又は2に記載のプレス成形体用重合体粒子。
- 前記炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体が、メタクリル酸である請求項1〜3のいずれか1つに記載のプレス成形体用重合体粒子。
- 前記プレス成形体用重合体粒子が、アルカリ土類金属酸化物を使用するプレス成形体に用いられる請求項1〜4のいずれか1つに記載のプレス成形体用重合体粒子。
- 前記脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体由来の重合体が、スチレン系単量体に由来する重合体10重量部以下を含む単量体混合物由来の重合体である請求項1〜5のいずれか1つに記載のプレス成形体用重合体粒子。
- 脂肪族(メタ)アクリル酸エステル系単量体94〜99.5重量部と、炭素数3〜10の脂肪族カルボキシル基含有ビニル系単量体0.5〜6重量部を含む単量体混合物を水性媒体中、重合開始剤、界面活性剤及び難水溶性ピロリン酸塩である懸濁安定剤の存在下で懸濁重合することにより、重量平均分子量200,000〜700,000の重合体粒子を得ることを特徴とするプレス成形体用重合体粒子の製造方法。
- 前記単量体混合物が、スチレン系単量体を10重量部以下含む請求項7に記載のプレス成形体用重合体粒子の製造方法。
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