JP3244130B2 - 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法 - Google Patents

人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法

Info

Publication number
JP3244130B2
JP3244130B2 JP3626992A JP3626992A JP3244130B2 JP 3244130 B2 JP3244130 B2 JP 3244130B2 JP 3626992 A JP3626992 A JP 3626992A JP 3626992 A JP3626992 A JP 3626992A JP 3244130 B2 JP3244130 B2 JP 3244130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
unsaturated polyester
artificial marble
parts
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3626992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05230357A (ja
Inventor
倶正 三谷
幸子 藤田
孝成 今村
哲哉 原田
和彦 国島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP3626992A priority Critical patent/JP3244130B2/ja
Publication of JPH05230357A publication Critical patent/JPH05230357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3244130B2 publication Critical patent/JP3244130B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる人工
大理石用樹脂組成物、ならびに該組成物からの新規にし
て有用なる成形方法に関する。さらに詳細には、水酸化
アルミニウムまたはガラス粉などの充填剤と、不飽和ポ
リエステル樹脂とに対して、特定の架橋性重合体粉末を
用いた形の、不飽和ポリエステル樹脂をベースとした人
工大理石用樹脂組成物に関し、加えて、該樹脂組成物を
型内に注入し、硬化せしめる、いわゆる注型法によっ
て、あるいは増粘剤による増粘後の加熱加圧成形法によ
って、とりわけ、透明性に優れた人工大理石を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂をベースとし
た、大型の人工大理石製品は、従来、液状の人工大理石
用組成物を型内に注入し、レドックス触媒系によって、
低温で、長時間をかけて硬化させ、さらに、高温の後硬
化工程を経て製品と為している。
【0003】それ故に、著しく、生産性が悪く、大量生
産には適さないという欠点がある。こうした点を改良す
るために、70〜80℃の中温における注型成形や、さ
らには、120〜140℃の高温におけるプレス成形法
があるには有るが、高温であるが為に、成形時におい
て、クラックを生ずるという欠点がある。
【0004】かかるクラックを防止する方法として、熱
可塑性ポリマーからなる低収縮剤を添加するという方法
も知られては居るけれども、結局の処、低収縮剤の添加
は、製品が白化して透明性を損なうという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
に従う限りは、生産性が高く、しかも、透明性を有する
人工大理石を生産する方法は、期待できないというのが
実状である。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、従来技術の諸問題を解決し、生産性に優れるし、
しかも、透明性を有するという、極めて実用性の高い人
工大理石を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前述したような従来技術における種々の欠点を解消する
べく、鋭意、検討を重ねた結果、不飽和ポリエステル樹
脂と;特定範囲の架橋重合体粉末と、水酸化アルミニウ
ムまたはガラス粉とからなる組成物とを;中温での注型
法または高温でのプレス成形法によって成形することに
よって、はじめて、可能であることを見い出すに及ん
で、本発明を完成させるに到った。
【0008】すなわち、本発明はまず、それぞれ、不飽
和ポリエステル樹脂(A)100重量部と、1〜20重
量%の不飽和ポリエステルを乳化剤として、80〜99
重量%のビニル化合物を重合せしめて得られる5〜50
ミクロンなる粒径であって、かつ、1.49〜1.5
なる屈折率のものである架橋重合体粉末(B)3〜30
重量部と、水酸化アルミニウムおよび/またはガラス粉
末(C)100〜400重量部と、硬化剤(D)0.5
〜3.0重量部とから構成されることを特徴とする、人
工大理石用樹脂組成物を提供しようとするものであり、
【0009】加えて、上記の特定の樹脂組成物を型内に
注入して加熱硬化せしめるという方法、あるいは該組成
物に増粘剤を添加して、増粘せしめたのちに、加熱加圧
成形せしめることによって、目的とする工大理石製品を
製造する方法を提供しようとするものである。
【0010】
【構成】ここにおいて、本発明に用いられる、上記した
不飽和ポリエステル樹脂(A)とは、たとえば、2価以
上のカルボン酸およびそれらの無水物と、2価以上のア
ルコールとから得られるポリエステルの一部に、エチレ
ン性不飽和基を有するという、いわゆる不飽和ポリエス
テル樹脂を、重合性不飽和単量体で以て希釈せしめた形
のものを指称する。
【0011】カルボン酸として特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、マレイン酸、無水マレイン酸ま
たはフマル酸の如き、各種の不飽和二塩基酸類;あるい
は、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、コハク酸またはアジピン酸の如き、
各種の飽和二塩基酸が挙げられるし、他方、アルコール
類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサングリコ
ール、水添ビスフェノールAまたは水添ビスフェノール
A/エチレンオキシド付加物もしくは/プロピレンオキ
シド付加物;あるいはシクロヘキサンジメタノールなど
である。
【0012】また、重合性不飽和単性体としては、主と
して、スチレンが用いられるが、そのほかにも、クロル
スチレン、αーメチルスチレン、ビニルトルエン、ジビ
ニルベンゼンもしくはジアリルフタレートまたは各種の
アクリル酸エステル類などを用いることが出来、これら
は単独使用でも2種以上の併用でも良いことは、勿論で
ある。
【0013】かくして、硬化した当該不飽和ポリエステ
ル樹脂の屈折率としては、1.49〜1.5なる範囲
内のものが適切である。屈折率が1.49未満の場合で
あって、かつ、水酸化アルミニウムまたはガラス粉を充
填剤とする系にあっては、どうしても、透明性に劣るよ
うになるし、一方、1.5を超えて余りに大きくなる
場合には、ハロゲン含有化合物や金属含有化合物などを
使用する必要があり、いずれの場合にも、人工大理石用
としては、好ましくない。
【0014】本発明に用いられる、前記した架橋重合体
粉末(B)とは、たとえば、特開平1−96223号公
報に記述されているように、不飽和ポリエステルの末端
カルボキシル基を、アンモニアなどのアルカリで以て中
和せしめて水溶性と為し、次いで、かくして得られた水
溶性の不飽和ポリエステルを、
【0015】乳化剤として、それぞれ、メチルメタアク
リレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアクリ
レート、メチルアクリレート、エチルアクリレートの如
き、各種の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエンの如き、各種の芳
香族ビニル系単量体類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルの如き、各種のビニルエステ
ル類;
【0016】あるいは、アクリロニトリル、メタアクリ
ルニトリルの如き、各種のシアノ基含有ビニル系単量体
類をはじめとする、種々の重合性不飽和単量体類を、常
法により乳化重合せしめ、次いで、かくして得られる重
合物を、噴霧乾燥せしめることによって得られる形のも
のを指称する。
【0017】このさいにおける、上記した重合性不飽和
単量体類の組成としては、得られる重合体の屈折率が
1.49〜1.5なる範囲内に入るように、単独で、
あるいは2種以上を組み合せて用いられる。
【0018】好ましくは、スチレンまたはメチルメタア
クリレートの共重合体類である。屈折率が1.49
1.5なる範囲を逸脱する組成の重合体粉末では、ど
うしても、得られる人工大理石が、透明感の劣ったもの
となり易い。
【0019】また、粉末の粒径が小さいものほど、低収
縮効果に優れるが、通常、エマルジョンの噴霧乾燥によ
って得られる乾燥物は、5〜50ミクロン(μm)なる
範囲内の粉末である。
【0020】勿論のことながら、その他の方法、たとえ
ば、凝集沈澱法またはフリーズドライ法などによって得
られる、上述した範囲外の粉末の使用もまた、可能であ
る。当該架橋重合体粉末(B)の使用量としては、前記
した不飽和ポリエステル樹脂(A)の100部に対し
て、3〜30部なる範囲内、3部未満の場合には、ど
うしても、クラック防止の効果に乏しくなるし、一方、
30部を超えて余りに多くなると、どうしても、配合物
の混合時に、粘度が高くなって、作業性が悪くなるとい
う傾向にあるので、いずれの場合も好ましくない。
【0021】充填剤として用いられる、前記した水酸化
アルミニウムとしては、たとえば、昭和電工(株)製の
「ハイジライト H−100、H−310もしくはH−
320」;または日本軽金属(株)製の「BW−15
3」などが特に代表的なものであり、その粒径として
は、特に制限こそ無いが、1〜100μmなる範囲内が
適切である。
【0022】また、同様に充填剤として用いられるガラ
ス粉末としては、たとえば、日東紡(株)製の「コナッ
ク 30W」;または日本フェロー(株)製の「M−5
0SもしくはM−60S」の如き、各種のガラスパウダ
ー類とか、日東紡(株)製の「PFB 101」の如
き、各種のミルドファイバー類などが特に代表的なもの
である。
【0023】これらの使用量としては、不飽和ポリエス
テル樹脂(A)の100部当たり、100〜400部な
る範囲内が適切である。前記した硬化剤(D)として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、まず、型
内に注入せしめるという中温注型法においては、ラウロ
イルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオ
クトエート、t−ブチルパーオキシブチレート、ビス
(4−t−メチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネートまたはt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネートの如き、各種の過酸化物などである。
【0024】また、加熱加圧成形においては、上掲した
如き、各種の過酸化物以外の、ジクミルパーオキサイ
ド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパ
ーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート、t−ブチルパーオキシアセテートまたはt−ア
ミルパーオキシオクトエートなどの如き、各種の過酸化
物などであり、これらは単独使用でも2種以上の併用で
も良いことは、勿論である。
【0025】当該硬化剤(D)の使用量としては、不飽
和ポリエステル樹脂(A)の100部当たり、0.5〜
3.0部なる範囲内が適切である。さらに、加熱加圧成
形に用いられる、前記した増粘剤として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、酸化マグネシウム、水
酸化マグネシウム、酸化カルシウムまたは水酸化カルシ
ウムの如き、各種の金属化合物類;あるいはジフェニル
メタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートま
たはキシリレンジイソシアネートの如き、各種のイソシ
アネート化合物類などである。
【0026】そのほかにも、本発明においては、ジビニ
ルベンゼン、エチレングリコール・ジメタアクリレート
またはトリメチロールプロパン・トリメタアクリレート
の如き、各種の多官能単量体類;ステアリン酸亜鉛また
はステアリン酸カルシウムの如き、各種の離型剤類;着
色剤類;ガラス繊維、アスベスト、アルミナウィスカー
または有機繊維の如き、各種の補強材などを用いること
が出来る。
【0027】注型法による人工大理石の製造方法として
は、たとえば、それぞれ、不飽和ポリエステル樹脂
(A)、架橋重合体粉末(B)および触媒類を混合せし
めたのち、さらに、充填剤を加えて、減圧にしながら攪
拌せしめて、配合物中の空気を除去せしめる。
【0028】次いで、所望の温度に設定された型内に注
入せしめ、通常、70℃で1時間程度の硬化せしめたの
ち、型を開いて製品を取り出す。さらに一層美麗なる外
観を必要とする場合には、予め、型にゲルコート層を形
成させておき、このゲルコート層と型との間に注入せし
めることも出来る。
【0029】また、加熱加圧成形においては、たとえ
ば、それぞれ、不飽和ポリエステル樹脂(A)と、架橋
重合体粉末(B)と、触媒類と、充填剤とを混合せしめ
たのちに、増粘剤を加えて、均一に混合せしめ、その配
合物を、スチレンの透過しないフィルムに包んで、粘着
しない程度に熟成せしめる。
【0030】通常、無機増粘剤を使用した場合には、常
温から40℃なる範囲内の温度で一昼夜を要する。非粘
着性の配合物(BMC)を、100〜150℃なる範囲
内、好ましくは、100〜130℃なる範囲内の温度に
加温された金型に入れ、30〜100kg/cm2 なる
圧力下で、3〜10分間程度、プレス成形せしめたのち
に製品を取り出す。
【0031】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、さらに一層、具体的に説明するが、本発明はこ
れらの例のみに限定されるものではない。以下おいて特
に断りの無い限り、「部」および「%」は、すべて重量
基準であるものとする。
【0032】参考例 1〔架橋重合体粉末(A)の調製
例〕 イソフタル酸の1モルと、1,6−ヘキサンジオールの
2モルとを、窒素気流中、215℃において12時間反
応させ、次いで、無水マレイン酸の2モルを加えて、1
50℃において5時間反応させた処、酸価が150(K
OHmg/g)で、かつ、水酸基価が0(KOHmg/
g)なる不飽和ポリエステルを得た。
【0033】しかるのち、この不飽和ポリエステルの2
0gを、スチレンの160gと、メチルメタアクリレー
トの240gと、ジビニルベンゼンの4gとに溶解せし
めて、2リットルのフラスコに入れた。
【0034】次いで、攪拌しながら、イオン交換水の
1,150gと、25%アンモニア水の4gとを投入し
た処、乳濁液となり、そのpHは7.8であった。しか
るのち、窒素気流中、過硫酸アンモニアの0.4gと、
イオン交換水の50gとからなる触媒溶液を、4時間に
亘って滴下し、さらに2時間の反応を継続させて、この
反応を終了した。
【0035】ここに得られたエマルジョンは、不揮発分
が25.5%なるものであった。次いで、このエマルジ
ョンを、ニロ・アトマイザー社製のスプレー・ドライヤ
ーにより噴霧乾燥せしめた処、コールター・カウンター
TA−II型」[(株)日科機製]にて測定された、
平均粒径が18.2μmなる粉末が得られた。また、こ
の重合体組成における屈折率は、次のような方法で以て
求めたものである。
【0036】すなわち、まず、上記した不飽和ポリエス
テルの2gを、スチレンの16gと、メチルメタアクリ
レートの24gと、ジビニルベンゼンの0.4gとに溶
解せしめ、次いで、t−ブチルパーオクトエートの0.
5gを加えて、ガスケットで以てシールして、3mmな
る間隙を有する、2枚のガラス板の間に注入せしめ、5
0℃の水槽中で、24時間のあいだ硬化せしめた。次い
で、得られた注型板を、7×13mmなるサイズに切断
し、ASTM D−542−50に準じた屈折率計で測
定した処、屈折率は1.53であった。
【0037】参考例 2〔架橋重合体粉末(B)の調製
例〕 スチレンの使用量を240gに変更し、かつ、メチルメ
タアクリレートの使用量を160gに変更した以外は、
参考例1と同様にして、目的とする架橋重合体を得た。
当該架橋重合体の平均粒径は21.1μmであり、そし
て、屈折率は1.55であった。
【0038】参考例 3〔架橋重合体粉末(C)の調製
例〕 メチルメタアクリレートの使用を、一切、欠如するよう
にし、しかも、スチレンの使用量を400gに変更した
以外は、参考例1と同様にして、目的とする架橋重合体
を得た。このものの平均粒径は、21.9μmであり、
屈折率は1.59であった。
【0039】参考例 4〔架橋重合体粉末(D)の調製
例〕 スチレンの使用を、一切、欠如するようにし、しかも、
メチルメタアクリレートの使用量を400gに変更した
以外は、参考例1と同様にして、目的とする架橋重合体
を得た。このものの平均粒径は17.8μmであり、屈
折率は1.49であった。
【0040】実施例 1〜4ならびに比較例 1および
2 第1表に示されるような配合になる配合物を、「プラネ
タリー・ミキサー PLM−5型」[(株)井上製作所
製品]で以て混合せしめ、200mmHgなる減圧度に
保って5分間、脱気せしめた。
【0041】次いで、この混合物を、70℃に加温され
た300×300×8(mm)なるサイズの金型に注入
して硬化せしめた。30分後に、成形板を取り出して、
クラックの発生、収縮率、ならびに透明度を調べた。
【0042】
【表1】
【0043】《第1表の脚注》 1)「ポリライト PB301」[大日本インキ化学工
業(株)製品] 2)「ポリライト PB−956」(同上社製品;ポリ
スチレンの50%スチレン溶液) 3)「ガラスフリット M−60S」[日本フェロー
(株)製品]
【0044】4) 成形クラックの評価判定基準は、以
下の通りである。○:良好 △:ヘアー・クラック発生 ×:クラック発生 5) 全光線透過率は、日本電色工業(株)製の濁度・
曇り度計(NDH−300A)を用いて測定した。
【0045】
【表2】
【0046】このように、それぞれの参考例で得られ
た、架橋重合体粉末(A)〜(D)を用いた、実施例1
〜4のものは、いずれも、透明性ならびに成形性が良好
であり、就中、実施例1および2のものは優れていた。
【0047】これに対して、比較例1のものは、成形ク
ラックに劣っていたし、また、比較例2のものは、透明
性に劣っていた。
【0048】実施例 5〜10および比較例 3〜7 第2表に示されるような配合になる配合物を、50リッ
トルのニーダーを用いて混練せしめ、プレス成形用BM
Cを得た。
【0049】次いで、かくして得られたBMCは、25
℃に一昼夜、熟成せしめたのちに、長さ500×幅40
0×高さ180mmであり、かつ、厚みが10mmなる
製品形状の浴槽用金型を用いて成形した。
【0050】
【表3】
【0051】《第2表の脚注》 1)不飽和ポリエステルA:「ポリライト PB30
1」[大日本インキ化学工業(株)製品]を使用 2)不飽和ポリエステルB:「ポリライト PS−28
0」(同上社製品)を使用 3)架橋ポリスチレン :「SGP−70C」[綜研
化学(株)製品;平均粒径=19μm]を使用 4)ポリスチレン溶液 :第1表の脚注2)に示した
「ポリライト PB956」を使用
【0052】5)ガラス粉末 :「ガラスフリ
ット M−50S」[日本フェロー(株)製品] 6)水酸化アルミニウム :「ハイジライト H−32
0」[昭和電工(株)製品] 7)成形時のクラック評価:上型110℃/下型120
℃の温度で、かつ、70kg/cm2 の成形圧力にて、
10分間の成形後に、脱型して評価した。 ○:クラックなし △:ヘアークラック発生 ×:クラック発生(成形品の割れ) 8)全光線透過率 :第1表の脚注5)に同じ
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】このように、本実施例のものは、いずれ
も、クラックの発生も無く、しかも、透明性に優れてい
た。一方、比較例3および4の、いわゆる架橋重合体粉
末を使用しない例で以て得られたものは、いずれも、ク
ラックを発生していたし、市販の低収縮剤を用いた、そ
れぞれ、比較例5、6および7のものは、クラックこそ
発生しなかったが、いずれも、透明性に劣っていた。
【0056】実施例 11 凹型および凸型の2対から構成される、長さ500×幅
400×高さ180mmであって、かつ、厚みが10m
mなる製品形状を持った浴槽用金型の凸型に、「フリコ
ート 44」[(株)平泉洋行製の離型剤]を塗布して
乾燥せしめたのちに、「ポリライト GC−560」
[大日本インキ化学工業(株)製の不飽和ポリエステル
樹脂]の100部に、「促進剤 RC」[大日本インキ
化学工業(株)製品]の0.5部と、55%メチルエチ
ルケトンパーオキサイドの0.5部とを添加して、ゲル
コート層の厚さが0.5mmになるように、スプレーで
塗布せしめたのちに、60℃で30分間のアフター・キ
ュアを行い、次に、ゲルコートを形成した凸型に、「フ
リーコート 44」を塗布して乾燥せしめた凹型を合わ
せて、クランプで締め付けた。
【0057】次いで、「プラネタリー・ミキサー PL
M−50型」(前出)で、「ポリライト TP−24
7」[大日本インキ化学工業(株)製品]の95部、架
橋重合体粉末(A)の5部、「パーカードックス 1
6」[化薬アクゾ(株)製品]の0.5部、「トリゴノ
ックス O−50」[化薬アクゾ製品]の0.6部およ
び「ガラスフリット M−50S」[日本フェロー
(株)製品]の200部を混練せしめ、さらに、真空脱
泡を行ったのち、凹型の注入口より注入せしめた。注入
後は、80℃で30分間のアフターキュアーを行ってか
ら脱型した。かくして、全くクラックの発生していな
い、良好なる外観を有する人工大理石浴槽が得られた。
【0058】比較例 8 架橋重合体粉末(A)の使用を、一切、欠如するように
変更した以外は、実施例11と同様にして、対照用の人
工大理石浴槽を作製した。
【0059】数個所に亘って、大きなクラックを生じて
居り、浴槽として、全く価値の無いものであった。
【0060】
【発明の効果】本発明の人工大理石用樹脂組成物、なら
びに該組成物からの成形方法は、それぞれ、クラックが
無く、かつ、透明性に優れた人工大理石を調製すること
が出来るし、しかも、生産性の高い、極めて実用性のあ
る樹脂組成物であるし、加えて、このように優れた生産
性を有する、極めて実用性の高い製造法であると言えよ
う。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−56559(JP,A) 特開 平1−96223(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/06 - 67/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂(A)100重
    量部と、1〜20重量%の不飽和ポリエステルを乳化剤
    として、80〜99重量%のビニル化合物を重合せしめ
    て得られる5〜50ミクロンなる粒径であって、かつ、
    1.49〜1.5なる屈折率のものである架橋重合体
    粉末(B)3〜30重量部と、水酸化アルミニウムおよ
    び/またはガラス粉末(C)100〜400重量部と、
    硬化剤(D)0.5〜3.0重量部とから構成されるこ
    とを特徴とする、人工大理石用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂(A)と、1〜
    20重量%の不飽和ポリエステルを乳化剤として、80
    〜99重量%のビニル化合物を重合せしめて得られる
    〜50ミクロンなる粒径であって、かつ、1.49〜
    1.59なる屈折率のものである架橋重合体粉末(B)
    と、水酸化アルミニウムおよび/またはガラス粉末
    (C)と、硬化剤(D)とから構成される人工大理石用
    樹脂組成物を、型内に注入し、加熱硬化することを特徴
    とする人工大理石の製造方法。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステル樹脂(A)と、1〜
    20重量%の不飽和ポリエステルを乳化剤として、80
    〜99重量%のビニル化合物を重合せしめて得られる
    〜50ミクロンなる粒径であって、かつ、1.49〜
    1.59なる屈折率のものである架橋重合体粉末(B)
    と、水酸化アルミニウムおよび/またはガラス粉末
    (C)と、硬化剤(D)とから構成される人工大理石用
    樹脂組成物に、(E)増粘剤を添加して増粘せしめ、次
    いで、加熱加圧成形することを特徴とする人工大理石の
    製造方法。
JP3626992A 1992-02-24 1992-02-24 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法 Expired - Fee Related JP3244130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3626992A JP3244130B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3626992A JP3244130B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05230357A JPH05230357A (ja) 1993-09-07
JP3244130B2 true JP3244130B2 (ja) 2002-01-07

Family

ID=12465049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3626992A Expired - Fee Related JP3244130B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3244130B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09302009A (ja) * 1996-05-09 1997-11-25 Takeda Chem Ind Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP4245751B2 (ja) * 1999-10-18 2009-04-02 ジャパンコンポジット株式会社 不飽和ポリエステル樹脂及び成形材料用組成物
JP7252704B2 (ja) * 2017-08-25 2023-04-05 ジャパンコンポジット株式会社 不飽和ポリエステル樹脂組成物、成形材料、成形品、および、人造大理石

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05230357A (ja) 1993-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5972272A (en) Unsaturated polyester resin composition and process for molding the composition
JP2004002719A (ja) (メタ)アクリル系樹脂組成物、(メタ)アクリル系樹脂成型品及びその製造方法
JP3244130B2 (ja) 人工大理石用樹脂組成物および該組成物からの成形方法
JP3438252B2 (ja) 樹脂組成物および人工大理石の製造方法
JP3139685B2 (ja) アクリル樹脂プリミックスおよびアクリル人工大理石の製造方法
ES2396456T3 (es) Uso de polímeros estabilizados por coloides protectores en calidad de aditivos de bajo perfil (LPA)
KR100356931B1 (ko) 목질상 성형물, 그것의 제조 방법 및 성형물용 조성물
JPH1192533A (ja) アクリル系樹脂組成物、プレミックス、smc又はbmc、及び人工大理石の製造方法
JPH1143596A (ja) 照射線硬化型不飽和ポリエステル樹脂組成物、その製造方法及び該組成物の成形方法
JP3072052B2 (ja) (メタ)アクリル系成形材料およびその製造方法
JPH1121440A (ja) シートモールディングコンパウンド及びその製造方法
JPS6345160A (ja) 天然石調製品の製法
JPH06192345A (ja) コア・シェルポリマー、これを含む不飽和ポリエステル樹脂組成物及びその成形品
JPH09183122A (ja) シートモールディングコンパウンドの製造方法
JP2001038724A (ja) アクリル系シート・モールディング・コンパウンド(smc)、そのsmcを用いたアクリル系樹脂成形品、およびその製造方法
JP2572434B2 (ja) 御影石調人工石およびその製造方法
JP3285656B2 (ja) 増粘性アクリルプリミックスおよびそれを用いたアクリル人工大理石
JPH02305808A (ja) 袈橋高分子微粒子を含む重合性組成物並びにその製造方法及びその硬化方法
JPH1171418A (ja) (メタ)アクリル系プレミックス、(メタ)アクリル系smc又はbmc、及び(メタ)アクリル系人工大理石の製造方法
JPH1171416A (ja) (メタ)アクリル系プレミックス、(メタ)アクリル系smc又はbmc、及び(メタ)アクリル系人工大理石の製造方法
JPS62199640A (ja) 耐熱・耐熱水性硬化性組成物
JP3305063B2 (ja) 低収縮剤、これを含む熱硬化性樹脂組成物及びその成形品
JPH09176331A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂高強度シートモールディングコンパウンド及びその成形方法
JPH10204246A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、成形材料及びそれを用いた成形物
JPH0673109A (ja) 乳化剤の製造法、架橋重合体粉末の製造法、不飽和ポリエステル樹脂組成物及び人工大理石

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees