JP7180876B2 - 可撓継手の固定構造及び固定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート構造物の目地に設けられる可撓継手を当該コンクリート構造物に固定する固定構造及び固定方法に関する。
一般に、地中に構築されるコンクリートからなる構造物などの目地では、土砂の進入を防止したり、外側からの水の浸入を防止したり、内側からの水の流出を防止する必要がある。一方、目地の両側に配置されるコンクリート体は、不均等に沈下したり、地震発生時に相対的に変位したり、温度変化によって伸縮することがある。このような相対的な動きを許容するため、目地には、封止性・止水性・可撓性・伸縮性などを備える可撓継手が設置される。
可撓継手をコンクリート体に固定する構造としては、例えば特許文献1に開示されているように、可撓継手と、当該可撓継手をコンクリート体に固定するための押え板及び複数のアンカーボルトを備えた構造が知られている。特許文献1の可撓継手は、一方のコンクリート体から他方のコンクリート体に亘って設置されるものであり、その中間部には膨出部が形成され、膨出部の両側にはそれぞれ一方のコンクリート体に固定される固定板部及び他方のコンクリート体に固定される固定板部が形成されている。また、コンクリート体には、各アンカーボルトの基端側が埋め込まれており、各アンカーボルトが可撓継手の固定板部を貫通するとともに、押え板を貫通している。各アンカーボルトの先端側にナットを螺合させて締め付けることにより、押え板によって可撓継手の固定板部をコンクリート体へ強く押さえつけ、可撓継手とコンクリート体との間の止水性を確保するようにしている。
特開2016-196745号公報
ところで、特許文献1の可撓継手の固定構造では、基端側がコンクリート体に埋め込まれたアンカーボルトにナットを螺合させることによって押え板を締結するようにしている。この構造の場合、止水性を確保するためには、アンカーボルトを所定の間隔以下で配置して押え板の締結箇所のピッチが大きくなり過ぎないようにする必要がある。これは、締結箇所のピッチが長くなればなるほど、締結箇所間における固定板部の押しつけ力が低下してしまい、止水性の悪化を招くからである。
ところが、アンカーボルトは押え板から突出した状態で設けられることになるので、可撓継手の近傍に例えば配管等の各種部材が配設されている場合には、アンカーボルトの設置が困難であるとともに、アンカーボルトにナットを螺合させる際の作業の邪魔になることがある。特に、既設のコンクリート体には既設配管等が配設されていることが多く、既設配管を除去して作業することは困難である。その結果、押え板の締結箇所のピッチを大きくせざるを得ない部分が生じ、止水性が悪化する懸念がある。
また、アンカーボルトの基端側はコンクリート体に埋め込まれて固定されるのであるが、既設のコンクリート体の場合、下地の状態が悪くなっていることがあり、アンカーボルトを任意の位置に固定することが困難なことがある。このため、押え板の締結箇所のピッチを大きくせざるを得ない部分が生じ、止水性が悪化する懸念がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コンクリート体に埋め込まれるアンカーボルトの設置が任意に行えない場合であっても、可撓継手の固定板部をコンクリート体に対して止水性を確保した状態で固定できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、第1コンクリート体と第2コンクリート体との間に形成される目地を覆うように設置される可撓継手を押え部材及び複数のアンカーボルトによって当該第1コンクリート体及び第2コンクリート体に固定する可撓継手の固定構造において、前記可撓継手は、前記目地に沿うように延び、前記第1コンクリート体及び前記第2コンクリート体にそれぞれ固定される第1固定板部及び第2固定板部と、前記第1固定板部及び前記第2固定板部の間に形成され、当該固定板部の厚み方向に膨出する膨出部とを備え、前記押さえ部材は、前記第1固定板部に沿って延びるように形成され、当該第1固定板部に対して前記第1コンクリート体とは反対側から当接する当接部材と、当該当接部材を前記第1固定板部とは反対側から支持するように配置される支持部材とを備え、前記アンカーボルトは、前記目地に沿う方向に互いに間隔をあけて複数設けられ、前記第1コンクリート体に埋め込まれた状態で固定されるとともに、前記第1固定板部、前記当接部材及び前記支持部材を貫通しており、前記アンカーボルトの先端側にナットが螺合されて前記支持部材が締結され、前記支持部材における前記アンカーボルトの間の部分には、前記当接部材を前記第1固定板部に押圧可能な押圧手段が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1コンクリート体に埋め込まれた複数のアンカーボルトが目地に沿う方向に互いに間隔をあけて設けられているので、第1コンクリート体の近傍に例えば配管が存在している場合に、その配管を避けることができるように、アンカーボルトの間隔を広くすることや、第1コンクリート体の下地の状態が悪い箇所を避けるように、アンカーボルトの間隔を広くすることが可能になる。
そして、アンカーボルトの先端側にナットを螺合させて支持部材を締結すると、支持部材が当接部材を可撓継手の第1固定板部に押しつけ、これにより、第1固定板部が第1コンクリート体に押しつけられる。このとき、上述したようにアンカーボルトの間隔が広くなっているので、アンカーボルトの間においては第1固定板部の第1コンクリート体への押しつけ力が弱まる懸念があるが、この発明では、支持部材におけるアンカーボルトの間の部分に、当接部材を第1固定板部に押圧可能な押圧手段が設けられているので、この押圧手段により、アンカーボルトの間においても第1固定板部の第1コンクリート体への押しつけ力が高まる。尚、第2固定板部も第1固定板部と同様に当接部材及び支持部材を利用して第2コンクリート体に固定することが可能である。
第2の発明は、前記押圧手段は、前記支持部材に螺合するボルトであることを特徴とする。
この構成によれば、支持部材に螺合するボルトを締め込むことで当接部材に対して第1固定板部への押圧力を強めることができる。これにより、現場において任意の押圧力を簡単に得ることができる。
第3の発明は、前記支持部材は、前記第1固定板部に対して垂直な方向に延びるとともに、互いに間隔を開けて配置される第1側板部及び第2側板部と、当該第1側板部から当該第2側板部まで延びる連結板部とを有するように形成されており、前記連結板部には、前記ボルトが螺合する螺合部材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、支持部材が第1側板部及び第2側板部と連結板部とを有する形状になるので、支持部材の剛性が高まる。そして、支持部材を構成する連結板部に螺合部材が設けられているので、この螺合部材にボルトを螺合させて締め込むことで、当接部材に対して押圧力を確実に作用させることができる。
第4の発明は、前記支持部材の断面係数は、前記当接部材の断面係数よりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、支持部材の剛性を高めることができるので、当接部材に対して押圧力を確実に作用させることができる。尚、支持部材を構成する部材の厚みを、当接部材を構成する部材の厚みよりも厚くすることも可能である。
第5の発明は、第1コンクリート体と第2コンクリート体との間に形成される目地を覆うように設置される可撓継手を押え部材及び複数のアンカーボルトによって当該第1コンクリート体及び第2コンクリート体に固定する可撓継手の固定方法において、前記可撓継手は、前記目地に沿うように延び、前記第1コンクリート体及び前記第2コンクリート体にそれぞれ固定される第1固定板部及び第2固定板部と、前記第1固定板部及び前記第2固定板部の間に形成され、当該固定板部の厚み方向に膨出する膨出部とを備え、前記押さえ部材は、前記第1固定板部に沿って延びるように形成され、当該第1固定板部に対して前記第1コンクリート体とは反対側から当接する当接部材と、当該当接部材を前記第1固定板部とは反対側から支持するように配置される支持部材とを備え、複数の前記アンカーボルトを前記目地に沿う方向に互いに間隔をあけて前記第1コンクリート体に埋め込んで固定するアンカーボルト固定工程と、複数の前記アンカーボルトを、前記第1固定板部、前記当接部材及び前記支持部材を貫通させ、前記アンカーボルトの先端側にナットを螺合して前記支持部材を締結する締結工程と、前記支持部材における前記アンカーボルトの間の部分に設けられた押圧手段によって前記当接部材を前記第1固定板部に押圧する押圧工程とを備えていることを特徴とする。
第6の発明は、前記押圧工程は前記締結工程の後に行うことを特徴とする。
本発明によれば、コンクリート体に埋め込まれるアンカーボルトの設置が任意に行えない場合であっても、可撓継手の固定板部をコンクリート体に対して止水性を確保した状態で固定できる。
本発明の実施形態に係る可撓継手の固定構造が適用された構造物の一例を示す斜視図である。 図1におけるII-II線断面図である。 図1におけるIII-III線断面図である。 押え部材の斜視図である。 押え部材の断面図である。 コンクリート体に固定したアンカーボルトにより可撓継手を位置決めした状態を示す図2相当図である。 押え部材を位置決めした状態を示す図2相当図である。 構造物の角部近傍に本発明を適用した場合を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る可撓継手の固定構造が適用されたコンクリート製構造物100の一例を示す斜視図である。この構造物100は、地中に構築される構造物であり、例えば、上下水処理施設の暗渠、開渠、洞道、共同溝等や、各種コンクリート施設等である。構造物100は、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102を備えている。第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102は、所定方向に並ぶように配置されている。この実施形態では、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102が水平方向に並ぶように配置されている場合について説明するが、これに限らず、上下方向に並ぶように配置されていてもよい。図2や図3にも示すように、第1コンクリート体101と第2コンクリート体102とは、並び方向に互いに間隔をあけて配置されており、第1コンクリート体101と第2コンクリート体102と間には、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の縁部に沿って延びる目地103が形成されている。構造物100の内側が図2、3の上側になり、構造物100の外側が図2、3の下側になる。構造物100の外側には土砂や水が存在している場合がある。
構造物100の第1コンクリート体101と第2コンクリート体102との間に目地103が形成されている場合には、構造物100の外側の土砂が内側へ進入するのを防止すること、構造物100の外側から内側への水の浸入を防止すること、構造物100の内側に水が存在する場合にはその水が構造物100の外側へ漏水しないようにすることが必要になる。また、目地103の両側に配置される第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102は、不均等に沈下したり、地震発生時に相対的に変位したり、温度変化によって伸縮することがある。このような相対的な動きを許容しながら、目地103の止水性を確保するために、封止性・止水性・可撓性・伸縮性などを備える可撓継手10が設置される。この可撓継手10は、第1押え部材20、第2押さえ部材30、複数のアンカーボルト40及びナット41によって第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102に固定される。
また、図1に示すように、この構造物100には、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の近傍に配管104が配設されている。この配管104は、目地103の延びる方向と交差するように配設されており、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の内側面に近い所を通っている。尚、配管104以外にも、各種部材が第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の内側面に近い所に配設される場合がある。
図2に示すように、アンカーボルト40は、その基端側が第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102にそれぞれ埋め込まれた状態で固定されており、先端側が第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の内側面から突出している。また、アンカーボルト40は、目地103に沿う方向に互いに間隔をあけて設けられており、原則として、止水性を確保可能な所定の間隔以下で配置しているが、配管104に接近した部分では、配管104がアンカーボルト40の先端側と干渉したり、アンカーボルト40にナット41を螺合させる際の作業が配管104の存在によって困難になることがあるので、このような部分ではアンカーボルト40を設けていないか、ピッチを大きめに設定している。
(可撓継手10の構成)
可撓部材10は、第1コンクリート体101と第2コンクリート体102との間に形成される目地103を覆うように設置される部材である。可撓継手10は、目地103に沿うように延び、第1コンクリート体101に固定される第1固定板部11と、目地103に沿うように延び、第2コンクリート体102に固定される第2固定板部12と、第1固定板部11及び第2固定板部12の間に形成され、当該固定板部11、12の厚み方向に膨出する膨出部13とを備えている。第1固定板部11、第2固定板部12及び膨出部13は、例えばゴム等によって一体成形されている。
図2に示すように、第1固定板部11は、第1コンクリート体101の内側面に沿うように形成されており、アンカーボルト40の配設位置に対応する部分には当該アンカーボルト40が挿通する挿通孔11aが形成されている。第2固定板部12は、第2コンクリート体102の内側面に沿うように形成されており、アンカーボルト40の配設位置に対応する部分には当該アンカーボルト40が挿通する挿通孔12aが形成されている。
膨出部13は、可撓部材10に伸縮性及び可撓性を持たせるために形成された部分である。膨出部13の断面形状は特に限定されるものではなく、例えば1つの膨出部13を形成してもよいし、図示しないが、2つ以上の膨出部13を、第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102の並び方向に並ぶように形成してもよい。膨出部13の膨出方向も任意に設定することができる。
(第1押え部材20の構成)
図1に示すように、第1押え部材20は、配管104に接近しない箇所において、可撓部材10の第1固定板部11を第1コンクリート体101に固定し、また可撓部材10の第2固定板部12を第2コンクリート体102に固定するための部材である。具体的には、第1押え部材20は、例えば金属製の高剛性な板材で構成することができ、第1固定板部11や第2固定板部12に沿って延びるように形成されている。図示しないが、第1押え部材20には、アンカーボルト40が挿通する挿通孔が形成されている。
そして、第1コンクリート体101に固定されているアンカーボルト40を第1押え部材20の挿通孔に挿通して当該アンカーボルト40が第1押え部材20を貫通するように配置するとともに、第1押え部材20を第1固定板部11に対して第1コンクリート体101とは反対側から当接させた後、アンカーボルト40の先端側にナット41を螺合させて第1押え部材20を締結する。これにより、第1押え部材20が可撓部材10の第1固定板部11に対して押圧力を作用させ、第1固定板部11が第1コンクリート体101の内側面に押しつけられて止水性を確保することができる。
尚、第2固定板部12を第2コンクリート体102に固定する場合も、同様に、第1押え部材20を使用することができる。
(第2押え部材30の構成)
図1に示すように、第2押え部材30は、第1押え部材20が配置される箇所以外の箇所、すなわち、配管104に接近する箇所に配置され、当該箇所において、可撓部材10の第1固定板部11を第1コンクリート体101に固定し、また可撓部材10の第2固定板部12を第2コンクリート体102に固定するための部材である。
図2及び図3に示すように、第2押え部材30は、当接部材31と支持部材32とを備えている。当接部材31と支持部材32とは共に金属製の板材で構成することができるが、これに限られるものではなく、高剛性な部材で構成することができる。支持部材32の断面係数は、当接部材31の断面係数よりも大きく設定されている。つまり、支持部材32の断面係数は、当接部材31の断面係数よりも大きくなるように、支持部材32及び当接部材31の断面形状や各部の厚みが設定されているので、支持部材32の方が当接部材31よりも高剛性になり、同条件の荷重に対する変形量が小さくなる。また、この実施形態では、支持部材32に十分な剛性を持たせるために、支持部材32を構成する板材の厚みを、当接部材31を構成する板材の厚みよりも厚く設定している。また、当接部材31と支持部材32とは、それぞれ、プレス成形によって得ることができる。
当接部材31は、可撓部材10の第1固定板部11に沿って延びるように形成され、当該第1固定板部11に対して第1コンクリート体101とは反対側から当接する部材である。この当接部材31は、アンカーボルト40の並び方向に長い形状を持っており、第1固定板部11に当接する部分である底板部31aと、底板部31aにおける両側縁部から上方(第1固定板部11から離れる方向)へ延びる側板部31b、31bとを有している。両側板部31b、31bは互いに平行に延びている。底板部31a及び側板部31b、31bにより、当接部材31は上方へ開放する断面を有することになる。
図2に示すように、底板部31aにおけるアンカーボルト40の配設位置に対応する部分には当該アンカーボルト40が挿通する挿通孔31dが形成されている。この実施形態では、2つの挿通孔31dが当接部材31の長手方向両側に位置するように形成されているが、これに限らず、3つ以上の挿通孔31dが形成されていてもよい。挿通孔31dの間隔は、アンカーボルト40の間隔に対応しており、上述したように第2押え部材30が設けられる箇所では、第1押え部材20が設けられる箇所に比べてアンカーボルト40の間隔が広いので、第1押え部材20の挿通孔の間隔に比べて当接部材31の挿通孔31dの間隔の方が広くなる。
支持部材32は、当接部材31を第1固定板部11とは反対側から支持するように配置される部材であり、当接部材31と同様にアンカーボルト40の並び方向に長い形状を持っている。支持部材32は、第1固定板部11対して垂直な方向に延びるとともに、互いに間隔を開けて配置される第1側板部32b及び第2側板部32cと、当該第1側板部32bから当該第2側板部32cまで延びる連結板部32aとを有するように形成されている。第1側板部32b及び第2側板部32cは、当接部材31の側板部31b、31bの間に配置され、第1側板部32b及び第2側板部32cの下端部は、当接部材31の底板部31aに当接するようになっている。連結板部32aは、第1側板部32bの上端部と第2側板部32cの上端部とを連結する部分であり、従って、支持部材32は下方へ開放する断面を有することになる。
連結板部32aにおけるアンカーボルト40の配設位置に対応する部分には、当該アンカーボルト40が挿通する2つの挿通孔32dが支持部材32の長手方向両側に位置するように形成されている。また、支持部材32におけるアンカーボルト40、40の間の部分、即ち2つの挿通孔32d、32dの間の部分には、当接部材31を第1固定板部11に押圧可能な押圧手段としての押圧用ボルト33が設けられている。押圧用ボルト33は、支持部材32の連結板部32aに螺合する部材である。
すなわち、図4に示すように連結板部32aには、2つの挿通孔32d、32dの間の部分に貫通孔32eが形成されており、図3に示すように、連結板部32aの下面には、貫通孔32eと一致するようにナット(螺合部材)34が設けられている。押圧用ボルト33は、その軸部が連結板部32aの貫通孔32eに挿通された状態でナット34に螺合することによって支持部材32に取り付けられる。押圧用ボルト33の頭部は、連結板部32aの上方に位置するように配置される。また、押圧用ボルト33の軸部の長さは、押圧用ボルト33を締め込んでいったとき(押圧用ボルト33が下方へ移動する方向に回転したとき)、軸部の先端が当接部材31の底板部31aの上面に当接するように設定されている。
尚、押圧用ボルト33は、1つであってもよいし、2つ以上設けてもよい。押圧用ボルト33を2つ以上設ける場合には、支持部材32の長手方向に互いに間隔をあけて設ければよい。
図2に示すように、アンカーボルト40を、可撓継手10の第1固定板部11の挿通孔11a、当接部材31の挿通孔31d及び支持部材32の挿通孔32dに挿通させることで、アンカーボルト40が可撓継手10の第1固定板部11、当接部材31及び支持部材32を貫通した状態になる。アンカーボルト40の先端側にナット41を螺合することで支持部材32を締結することができるようになっている。
尚、第2固定板部12を第2コンクリート体102に固定する場合も、同様に、第2押え部材30を使用することができる。
(可撓継手10の固定方法)
次に、可撓継手10の固定方法について説明する。第1押え部材20による固定方法は一般的な方法であるため、詳細な説明を省略する。以下、第2押さえ部材30を使用した可撓継手10の固定方法について詳細に説明する。
まず、図6に示すように、複数のアンカーボルト40を目地103に沿う方向に互いに間隔をあけて第1コンクリート体101及び第2コンクリート体102に埋め込んで固定するアンカーボルト固定工程を行う。アンカーボルト40を固定した後、可撓部材10の第1固定板部11の挿通孔11a及び第2固定板部12の挿通孔12aにそれぞれアンカーボルト40を挿通させて可撓部材10を位置決めする。
その後、図7に示すように第2押え部材30を位置決めする。このとき、当接部材31の挿通孔31d及び支持部材32の挿通孔32cにそれぞれアンカーボルト40を挿通させる。以上に工程により、複数のアンカーボルト40が、可撓部材10の第1固定板部11、当接部材31及び支持部材32を貫通した状態になる。
次いで、図2に示すように、各アンカーボルト40の先端側にナット41を螺合して支持部材32を締結する締結工程を行う。支持部材32を締結すると、支持部材32が当接部材31を可撓継手10の第1固定板部11に押しつけ、これにより、第1固定板部11が第1コンクリート体101に押しつけられる。第2固定板部12も同様に第2コンクリート体102に押しつけられる。
このとき、上述したように隣合うアンカーボルト40、40の間隔が広くなっているので、アンカーボルト40、40の間においては第1固定板部11の第1コンクリート体101への押しつけ力が弱まる懸念があるが、この実施形態では、図1に示すように、支持部材32におけるアンカーボルト40、40の間の部分に、当接部材31を第1固定板部11に押圧可能な押圧用ボルト33が設けられているので、この押圧用ボルト33により、アンカーボルト40、40の間においても第1固定板部11の第1コンクリート体101への押しつけ力を高めることができる。これが押圧工程であり、締結工程の後に行うことができる。
詳しくは、図3に示すように、押圧用ボルト33を締め込み方向に回すことで、押圧用ボルト33の軸部の先端が当接部材31の底板部31aに対して下向きの力を作用させる。これにより、第1固定板部11におけるアンカーボルト40、40の間の部分に対して第1コンクリート体101への押しつけ力を作用させることができる。押圧用ボルト33の回転量によって第1固定板部11に作用する押しつけ力を無段階に変化させることができる。アンカーボルト40による締結箇所と同じ程度の押しつけ力となるまで、押圧用ボルト33を回せばよい。第2固定板部12も同様である。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態によれば、第1コンクリート体101に埋め込まれた複数のアンカーボルト40が目地103に沿う方向に互いに間隔をあけて設けられているので、第1コンクリート体101の近傍に存在している配管104を避けることができるように、隣合うアンカーボルト40、40の間隔を広くすることや、第1コンクリート体101の下地の状態が悪い箇所を避けるように、隣合うアンカーボルト40、40の間隔を広くすることができる。
そして、アンカーボルト40、40によって支持部材32の両側を締結するとともに、支持部材32におけるアンカーボルト40、40の間の部分に、当接部材31を第1固定板部11に押圧可能な押圧用ボルト33を設けているので、この押圧用ボルト33により、アンカーボルト40、40の間においても第1固定板部11の第1コンクリート体101への押しつけ力を高めることができる。つまり、第1コンクリート体101に埋め込まれるアンカーボルト40の設置が任意に行えない場合であっても、可撓継手10の第1固定板部11を第1コンクリート体101に対して止水性を確保した状態で固定できる。第2固定板部12も同様である。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
例えば、図8に示すように、構造物100の角部近傍に配管104が配設されている場合には、可撓継手10の角部を含む範囲を固定可能となるように、第2押え部材30を形成することができる。この例では、第2押え部材30が水平に延びる部分と上下方向に延びる部分とで構成されており、水平に延びる部分と、上下方向に延びる部分とは別体とされてそれぞれの端部が接触し、互いに係合した状態で設置されている。水平に延びる部分と、上下方向に延びる部分にそれぞれ押圧用ボルト33を設けることができる。第2押え部材30の形状は、可撓継手10の形状に合わせて任意の形状にすることができる。
以上説明したように、本発明に係る可撓継手の固定構造及び固定方法は、例えば地中に構築されるコンクリートからなる構造物などの目地を止水する場合に利用することができる。
10 可撓継手
11 第1固定板部
12 第2固定板部
30 第2押え部材
31 当接部材
32 支持部材
32a 連結板部
32b 第1側板部
32c 第2側板部
33 押圧用ボルト(押圧手段)
34 ナット(螺合部材)
40 アンカーボルト
41 ナット
101 第1コンクリート体
102 第2コンクリート体
103 目地

Claims (6)

  1. 第1コンクリート体と第2コンクリート体との間に形成される目地を覆うように設置される可撓継手を押え部材及び複数のアンカーボルトによって当該第1コンクリート体及び第2コンクリート体に固定する可撓継手の固定構造において、
    前記可撓継手は、前記目地に沿うように延び、前記第1コンクリート体及び前記第2コンクリート体にそれぞれ固定される第1固定板部及び第2固定板部と、前記第1固定板部及び前記第2固定板部の間に形成され、当該固定板部の厚み方向に膨出する膨出部とを備え、
    前記押さえ部材は、前記第1固定板部に沿って延びるように形成され、当該第1固定板部に対して前記第1コンクリート体とは反対側から当接する当接部材と、当該当接部材を前記第1固定板部とは反対側から支持するように配置される支持部材とを備え、
    前記アンカーボルトは、前記目地に沿う方向に互いに間隔をあけて複数設けられ、前記第1コンクリート体に埋め込まれた状態で固定されるとともに、前記第1固定板部、前記当接部材及び前記支持部材を貫通しており、前記アンカーボルトの先端側にナットが螺合されて前記支持部材が締結され、
    前記支持部材における前記アンカーボルトの間の部分には、前記当接部材を前記第1固定板部に押圧可能な押圧手段が設けられていることを特徴とする可撓継手の固定構造。
  2. 請求項1に記載の可撓継手の固定構造において、
    前記押圧手段は、前記支持部材に螺合するボルトであることを特徴とする可撓継手の固定構造。
  3. 請求項2に記載の可撓継手の固定構造において、
    前記支持部材は、前記第1固定板部に対して垂直な方向に延びるとともに、互いに間隔を開けて配置される第1側板部及び第2側板部と、当該第1側板部から当該第2側板部まで延びる連結板部とを有するように形成されており、
    前記連結板部には、前記ボルトが螺合する螺合部材が設けられていることを特徴とする可撓継手の固定構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の可撓継手の固定構造において、
    前記支持部材の断面係数は、前記当接部材の断面係数よりも大きいことを特徴とする可撓継手の固定構造。
  5. 第1コンクリート体と第2コンクリート体との間に形成される目地を覆うように設置される可撓継手を押え部材及び複数のアンカーボルトによって当該第1コンクリート体及び第2コンクリート体に固定する可撓継手の固定方法において、
    前記可撓継手は、前記目地に沿うように延び、前記第1コンクリート体及び前記第2コンクリート体にそれぞれ固定される第1固定板部及び第2固定板部と、前記第1固定板部及び前記第2固定板部の間に形成され、当該固定板部の厚み方向に膨出する膨出部とを備え、
    前記押さえ部材は、前記第1固定板部に沿って延びるように形成され、当該第1固定板部に対して前記第1コンクリート体とは反対側から当接する当接部材と、当該当接部材を前記第1固定板部とは反対側から支持するように配置される支持部材とを備え、
    複数の前記アンカーボルトを前記目地に沿う方向に互いに間隔をあけて前記第1コンクリート体に埋め込んで固定するアンカーボルト固定工程と、
    複数の前記アンカーボルトを、前記第1固定板部、前記当接部材及び前記支持部材を貫通させ、前記アンカーボルトの先端側にナットを螺合して前記支持部材を締結する締結工程と、
    前記支持部材における前記アンカーボルトの間の部分に設けられた押圧手段によって前記当接部材を前記第1固定板部に押圧する押圧工程とを備えていることを特徴とする可撓継手の固定方法。
  6. 請求項5に記載の可撓継手の固定方法において、
    前記押圧工程は前記締結工程の後に行うことを特徴とする可撓継手の固定方法。
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