JP6289923B2 - 軽量盛土工法における表面材取付構造及び軽量盛土工法の構築構造 - Google Patents

軽量盛土工法における表面材取付構造及び軽量盛土工法の構築構造 Download PDF

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本発明は、発泡樹脂ブロックを用いて土木構造物を構築する軽量盛土工法における表面材の取付構造と軽量盛土工法の構築構造に関するものである。
近年、軟弱地盤対策、地すべり対策、急傾斜地の盛土対策及び土圧軽減などを目的として、土を用いた盛土工法に代わり、発泡スチロールなどのブロック(以下、「発泡樹脂ブロック」という)を用いて道路などの土木構造物を構築する軽量盛土工法が採用される場合がある。この軽量盛土工法は、土を用いた盛土工法に比べて工期短縮及びコスト削減を図ることができる。
図6は、軽量盛土工法の一例を示す断面図である。この例は、山100の傾斜面に道路101を敷設する例である。図示するように、従来の軽量盛土工法で道路101を敷設する場合、構築面に基礎コンクリート102を打設し、その基礎コンクリート102に支柱103を立てる。そして、支柱103に軽量盛土工法用の表面材104(パネル)を取り付けて道路壁面を構築し、その内部空間に発泡樹脂ブロック105を積み重ねて盛土を構築する。その後、発泡樹脂ブロック105の上面を舗装106で仕上げる。
しかし、上記軽量盛土工法では、表面材104で道路壁面を構築するために支柱103が必要であり、その支柱103に表面材104を取り付けるための金具107も必要である。そのため、支柱103や金具107等の資材の点数が増え、施工に時間と労力を要する。そこで、支柱103を用いることなく発泡樹脂ブロック105に表面材104を直接取り付ける方法も考えられている。
例えば、この種の先行技術として、直方体状に構成された発泡樹脂製のブロック本体の側面に、壁面パネルを取り付けるためのビスをねじ込むパネル支持部材を埋設し、そのパネル支持部材に壁面パネルをビスで固定するようにした壁体構造物がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の先行技術として、発泡樹脂ブロックと面状材(以下、「パネル」という)の外形サイズを所定サイズに設定し、発泡樹脂ブロックにおけるパネルの取付面に、パネルの止め具を固定する固定具を埋設し、この固定具にパネルを止め具で固定するようにした軽量盛土構造がある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−140877号公報 特開2006−169764号公報
しかしながら、上記特許文献1,2のいずれの構造も、発泡樹脂ブロックにパネルを取り付ける固定部が端部から離れた位置となっているため、経年変化などにより壁面パネルに反りや変形が生じた場合には、パネルの間の目地部に開きが生じる恐れがある。
また、上記いずれの構造も、パネルに直接穴あけ加工を施し、そのパネルを発泡樹脂ブロックに埋設した部材にビス等で固定するため、発泡樹脂ブロックの圧縮クリープ変形(以下、単に「圧縮変形」ともいう)によりビスを介してパネルの固定部にせん断力が加わり、パネルが破損する恐れがある。特に、上記特許文献1の構造の場合、発泡樹脂ブロックが圧縮変形して上下左右のパネルが接触した場合には、その荷重によってパネルが破損する恐れもある。
一方、パネル裏面側に入った雨水などが発泡樹脂ブロックとの間に滞留して排水が難しい場合には、水の滞留によりパネルや発泡樹脂ブロックの耐久性(物性)が低下する恐れがある。
また、隣接するパネルの間に目地材としてシーリング材を用いて設置すると、補修等によるパネル交換作業が非常に困難であり、一部のパネルが損傷した場合でも、その交換作業に多くの時間と労力を要する。
そこで、本発明は、発泡樹脂ブロックの圧縮クリープ変形などによる表面材ヘの負担を抑えるとともに、表面材の交換が容易に行える軽量盛土工法における表面材取付構造及び軽量盛土工法の構築構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の軽量盛土工法における表面材取付構造は、発泡樹脂ブロックを積み重ねて土木構造物を構築する軽量盛土工法において、前記発泡樹脂ブロックの外表面に表面材を取り付ける表面材取付構造であって、前記発泡樹脂ブロックの外表面における対向する両端部に設けられるアンカー部材と、前記アンカー部材の一方に取り付けられて前記表面材の一端を保持する保持側支持部材と、前記アンカー部材の他方に取り付けられて前記表面材の他端の動きを規制する固定側支持部材と、前記表面材の重量を支持する重量受け部材と、を備え、前記表面材は、前記重量受け部材に支持された状態で前記保持側支持部材と固定側支持部材との間に保持されている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「圧縮変形」は、「圧縮クリープ変形」を含む概念である。
この構成により、軽量盛土工法における表面材の一端を保持側支持部材で保持し、表面材の重量を重量受け部材で支持し、対向する他端を固定側支持部材で固定すれば、表面材を発泡樹脂ブロックの外表面に取り付けることができる。この取り付けられた表面材は、発泡樹脂ブロックに直接固定されていないため、発泡樹脂ブロックに圧縮変形や変位を生じても、表面材は保持側支持部材と固定側支持部材との間で動いて取り付けている部分に大きな力が作用しない構造とすることができる。しかも、固定側支持部材を取り外すことにより、表面材を容易に交換することができる。
また、前記表面材と発泡樹脂ブロックとの間に、該表面材の裏面側に空間を確保する保持部材を有していてもよい。
このように構成すれば、パネルと発泡樹脂ブロック間に設けた保持部材で表面材の裏面側に排水経路を確保することができ、上部より進入した雨水などを効率良く下方へ排水することができる。しかも、表面材の裏面側への反りを緩和することもできる。
また、前記保持側支持部材は、断面がU型状に形成され、前記固定側支持部材は、断面がZ型状に形成されていてもよい。
このように構成すれば、表面材の横方向一端をU型状断面の保持側支持部材で保持し、表面材の横方向他端をZ型状断面の固定側支持部材で固定して表面材の動きを規制することにより表面材の取り付けが完了するので、表面材を発泡樹脂ブロックに取り付ける作業を効率良く行うことができる。
また、前記表面材の上部と隣接物との間にガスケットを有し、前記ガスケットは、透水性を有していてもよい。透水性を有するガスケットには、透水性を有する材質で形成されたガスケット、透水溝などを有するガスケットがある。
このように構成すれば、各発泡樹脂ブロックに支持した表面材の間をガスケットでシールして、雨水などが表面材の裏側に進入することを適切に防ぎ、表面材の裏側に雨水などが進入しても透水性を有しているので下方へ排水することができる。
一方、本発明の軽量盛土工法の構築構造は、前記いずれかの表面材取付構造を備え、前記表面材の重量を重量受け部材で支持し、前記表面材の一端を保持側支持部材で保持し、対向する他端を固定側支持部材で固定した発泡樹脂ブロックを複数積み重ねて土木構造物を構築し、前記積み重ねた発泡樹脂ブロックの表面材の上部と隣接する表面材との間に透水性を有するガスケットを装着し、前記固定側支持部材と隣接する保持側支持部材との間にガスケットを装着している。
この構成により、発泡樹脂ブロックに圧縮クリープ変形を生じても、表面材は保持側支持部材と固定側支持部材との間で動いて取り付けている部分に大きな力が作用しないようにできる。しかも、表面材の構築を含めた軽量盛土工法による土木構築物の施工性を向上でき、表面材を交換する場合も一部の表面材のみを取り外して容易に交換することができる。
また、前記透水性を有するガスケットは、前記発泡樹脂ブロックと接する面に縦方向の透水溝を有していてもよい。
このように構成すれば、上部より進入した雨水は透水溝を介して下方へ迅速に排水することができる。
本発明によれば、発泡樹脂ブロックに圧縮変形や変位を生じても表面材に負担がかからない取付構造となり、表面材の変形や破損を防止することが可能となる。
また、表面材の取替えの際には、固定側支持部材を外すことで容易に表面材の脱着ができ、作業効率良く表面材を交換することが可能となる。
図1は本発明の一実施形態に係る表面材取付構造を備えた発泡樹脂ブロックの斜視図である。 図2は図1に示すII−II矢視の拡大断面図である。 図3は図1に示すガスケットの一方を示す斜視図である。 図4は図1に示す発泡樹脂ブロックを積み重ねた状態の接合部分を示す縦断面図である。 図5は図1に示す発泡樹脂ブロックで構築した壁面の側面図である。 図6は従来の表面材取付構造の軽量盛土工法で構築した道路の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、外表面の側面視が横長矩形状の発泡樹脂ブロックに表面材を取り付ける構造を例に説明する。
図1に示すように、発泡樹脂ブロック1は、発泡スチロールなどで形成されており、外表面2の側面視が横長矩形状に形成されたブロックとなっている。この発泡樹脂ブロック1の外表面2における左右位置端部(対向する両端部)には、上下2箇所にアンカー部材10が取り付けられている(図では、右端部のみ図示)。このアンカー部材10は、発泡樹脂ブロック1の両側部に少なくとも上下2箇所に取り付けられるのが好ましい。
アンカー部材10は、ステンレスなどで形成されたプレートをU字状に折り曲げて形成されており、一方の折曲部は先端部が発泡樹脂ブロック1に食い込み易い爪部11に形成され、他方の折曲部は平面部12に形成されている。このアンカー部材10は、発泡樹脂ブロック1の側面に爪部11を食い込ませ、平面部12が外表面2に位置するように取り付けられている。アンカー部材10は、爪部11のアンカー効果によって強固に発泡樹脂ブロックに結合することができるようになっている。
そして、一方(図示する右側)のアンカー部材10の平面部12には、断面がU型状に形成された保持側支持部材20が取り付けられている。また、もう一方(図示する左側)のアンカー部材10(図2)の平面部12には、表面材(セメント系のパネル等)50の動きを規制する断面が略Z型状に形成された固定側支持部材25が取り付けられている。これら保持側支持部材20及び固定側支持部材25は、ステンレスなどで形成され、発泡樹脂ブロック1の対向する左右位置端部に、縦方向に延びるように設けられている。詳細は、図2で説明する。
また、上記発泡樹脂ブロック1の外表面2の下部中央部分には、重量受け部材15が取り付けられている。重量受け部材15は、ステンレスなどで形成されたプレートを断面略Z形状に折り曲げて形成されており、一方の折曲部は先端部が発泡樹脂ブロック1に食い込み易い爪部16に形成され、他方の折曲部は表面材50を受けるための平面部17に形成されている。重量受け部材15は、表面材50を下方から支持し、下側への移動を規制している。なお、重量受け部材15は、上記保持側支持部材20と固定側支持部材25とに表面材50の重量を支持する機能を具備させるようにしてもよい。上記アンカー部材10、保持側支持部材20、固定側支持部材25及び重量受け部材15は、ステンレスで形成したものとする他に、溶融亜鉛メッキ鋼板、アルミニウムなど、他の金属などで形成したものとしてもよい。
さらに、発泡樹脂ブロック1の外表面2には、発泡樹脂ブロック1と表面材50との間に空間35(図2)を保持するための保持部材たる裏当てゴム30が複数箇所に設けられている。この実施形態の裏当てゴム30は、硬質のシリコン系ゴムなどで形成されるが、他に、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム等で形成したものとしてもよい。裏当てゴム30は、表面材50と発泡樹脂ブロック1との間に、表面材50の裏面側に進入した雨水などを排水するための空間35を形成するものである。また、裏当てゴム30を設置することで、表面材50の裏面側への反りを緩和することもできる。
さらに、表面材50の上部と隣接する表面材(図示略)との間の目地部と、固定側支持部材25と隣接する保持側支持部材(図示略)との間の目地部とには、目地を塞ぐガスケット40,41が装着されている(図では、固定側支持部材25の部分と表面材50の上部とにガスケット40,41を図示している)。表面材50の上部と隣接物(他の発泡樹脂ブロック1、隣接するコンクリート材など)との間に装着されるガスケット40は、ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコン、EPDM、CR、ウレタン等の発泡体で形成され、後述するように透水性を有している。
そして、上記したような構成により、発泡樹脂ブロック1の外表面側に表面材50が取り付けられている。表面材50の大きさは、発泡樹脂ブロック1の圧縮クリープ変形を見込んで外表面2の大きさよりも少し小さく形成されている。圧縮クリープ変形を見込んだ大きさにしているのは、圧縮クリープ変形により発泡樹脂ブロック1が収縮した場合に、隣接する表面材50同士が接触して破損するのを防ぐためである。また、保持側支持部材20と固定側支持部材25との間で圧縮されないようにするためでもある。なお、発泡樹脂ブロック1が圧縮クリープ変形しても当接しない隣接物としては、隣接する表面材50以外に、土木構造物を形成する他のコンクリート材などを含む。表面材50としては、軽量盛土工法によって構築する土木構造物の表面仕上げ材として使用できるものであればよく、コンクリートパネル、樹脂系パネル、金属系パネルなどを用いることができる。
図2に示すように、発泡樹脂ブロック1の外表面2における対向する両端部にはアンカー部材10が取り付けられている。図示する右側のアンカー部材10には、略U型状断面に折り曲げられた保持側支持部材20がビス23で取り付けられている。保持側支持部材20は、略U型状断面の一方が固定部21となっており、他方が保持部22となっている。固定部21は、保持部22よりも長く形成されており、保持部22よりも長く形成された部分がビス23でアンカー部材10に取り付けられている。保持部22は、表面材50の一端を保持できる長さに形成されている。図示する左側のアンカー部材10には、略Z型状断面に折り曲げられた固定側支持部材25がビス28で取り付けられている。固定側支持部材25は、略Z型状断面の一方が固定部26となっており、他方が押え部27となっている。固定側支持部材25は、固定部26をアンカー部材10にビス28で取り付けることで、押え部27が表面材50を押えて動きを規制する。
これらの支持部材20,25は、発泡樹脂ブロック1の外表面2側に表面材50を保持するためのものであり、アンカー部材10は、発泡樹脂ブロック1の外表面2に支持部材20,25を取り付けるための取付金具である。このようにアンカー部材10に取り付けた支持部材20,25により、表面材50はビスなどを用いることなく、発泡樹脂ブロック1の外表面2に取り付けることができる。
すなわち、上記したように構成された表面材取付構造60により、発泡樹脂ブロック1ヘの表面材50の取付手順としては、以下のようになる。まず、保持側支持部材20の保持部22で表面材50の片方(右方)を係止するようにはめ込み、下側の重量受け部材15に表面材50を載せる。その後、表面材50の他方(左方)を固定側支持部材25の押え部27で係止した状態で、固定側支持部材25の固定部26をアンカー部材10にビス28で取り付ける。これにより、表面材50を発泡樹脂ブロック1に取り付ける作業が完了する。なお、この図では、この固定側支持部材25と、隣接する発泡樹脂ブロック1の保持側支持部材20との間に装着されるガスケット41が図示されている。
このようにして発泡樹脂ブロック1に取り付けられた表面材50は、ビスなどで取り付けられておらず、両支持部材20,25で保持され、重量受け部材15に載置されているだけである。そのため、発泡樹脂ブロック1の上下左右の変位や圧縮クリープに対して表面材50には負担がかかることがなく、また取り付け部が影響を受けることもない。また、表面材50は発泡樹脂ブロック1の圧縮変形を見込んで少し小さい大きさに形成されているので、発泡樹脂ブロック1の変形によって表面材50同士が接触して破損する恐れもない。しかも、発泡樹脂ブロック1には、複数箇所に裏当てゴム30が設置されているので、表面材50の裏面側への反りを緩和することもできる。
図3に示すように、上記表面材50の上部と隣接する表面材50との間の目地部に装着されるガスケット40は、発泡樹脂ブロック1と接する側に上下方向に連通する透水溝42が複数本設けられている。この実施形態のガスケット40は、PVC系の発泡体を成形したものに透水溝42を設けて透水性を有する構成としているが、透水溝42ではなく、連続気泡型発泡プラスチック等の透湿性を有する材料などを透水性のないガスケットに貼り合わせたものとしてもよい。
図4は、上記発泡樹脂ブロックを積み重ねた状態の接合部分を示す縦断面図である。図示するように、発泡樹脂ブロック1の下部には重量受け部材15が設けられており、表面材50はこの重量受け部材15の平面部17に載置されて重量が支持されている。そして、積み重ねられた発泡樹脂ブロック1の表面材50の間に上記ガスケット40が装着される。このガスケット40には、発泡樹脂ブロック1と接する面に透水溝42が設けられているので、表面材50の裏面側と発泡樹脂ブロック1との間の空間35に雨水45などが進入したとしても、ガスケット40の透水溝42を介して下方へ排水することができる。この雨水45などは、最終的には最下部の表面材50と発泡樹脂ブロック1との間から外部に排水される。
図5に示すように、上記したように表面材50を取り付けた発泡樹脂ブロック1が積み重ねられて道路などの土木構造物70が構築される。発泡樹脂ブロック1の積み上げ時には、上下左右の表面材50の間にガスケット40,41が取り付けられる。表面材50を取り付ける発泡樹脂ブロック1は、壁面側となるブロックのみで、他のブロックは表面材50が取り付けられていないブロックである。積み上げられる発泡樹脂ブロック1同士は、図示されない結合部材で結合されて一体の構造物となるようになっている。
また、上記したように表面材50の間にガスケット40,41を装着して構築された土木構造物70は、表面材50の上下方向の目地(隙間)はガスケット40を装着することで覆われ、固定側支持部材25を取り付けているビス28もガスケット41で覆われて外から見えない構築構造61となるため、外観の美しい土木構造物70となる。
そして、このような軽量盛土工法によって形成された土木構造物70(道路など)は、何らかの理由により一部の表面材50が破損したとしても、その表面材50を上記取付手順と反対の手順で容易に取り外して交換することができる。すなわち、破損した表面材50の上下側及び固定側支持部材25側のガスケット40,41を取り外し、次いで固定側支持部材25をアンカー部材10に取り付けているビス28を取り外せば固定側支持部材25を発泡樹脂ブロック1から取り外すことができる。これにより、表面材50の保持が外れ、その発泡樹脂ブロック1の表面材50のみを取り外すことができる。そして、新たな表面材50の取り付けは、上述した取付手順で行うことにより、容易に新しい表面材50を取り付けることができる。
以上のように、上記軽量盛土工法における表面材取付構造60及び軽量盛土工法の構築構造61によれば、発泡樹脂ブロック1に取り付けたアンカー部材10に固定する保持側支持部材20及び固定側支持部材25に表面材50を取り付けるので、発泡樹脂ブロック1の圧縮クリープ変形や変位によっても表面材50ヘの負担がかからない構造となる。つまり、発泡樹脂ブロック1に圧縮クリープ変形を生じ、その変形によって支持部材20,25が変位したとしても、表面材50はその支持部材20,25の変位に追従して、表面材50の破損や変形を防止することができる。
また、表面材50と発泡樹脂ブロック1との間の裏当てゴム30により排水経路となる空間35を確保しているので、表面材50と発泡樹脂ブロック1との間に雨水45などが進入したとしても空間35を下方へ流れる。そして、表面材50の間のガスケット40に設けた透水溝42により、上方からの水を下方へ排水することができる。従って、表面材50と発泡樹脂ブロック1の間に雨水などが滞留することはなく、表面材50と発泡樹脂ブロック1の耐久性低下を防止することができる。
さらに、一部の表面材50が破損したとしても、上記したようにガスケット40,41と固定側支持部材25とを取り外すことで個別に交換することが容易にでき、しかも、重量受け部材15を設けて表面材50の重量を支持するようにしているので、作業性良く表面材50を交換することができる。
なお、上記実施形態では、表面材50を発泡樹脂ブロック1に取り付け、その発泡樹脂ブロック1を積み重ねて土木構造物70を構築する例を説明したが、先にアンカー部材10のみを取り付けた発泡樹脂ブロック1を積み上げ、その後、壁面を形成する各発泡樹脂ブロック1に表面材50を取り付けるようにしてもよく、軽量盛土工法における土木構造物70の構築手順は上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、外表面2が横長矩形状に形成された発泡樹脂ブロック1を例に説明したが、他の形態の発泡樹脂ブロックでも同様に適用でき、発泡樹脂ブロックの形態は上記実施形態に限定されるものではない。
さらに、上記実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る表面材取付構造は、軽量盛土工法で構築する種々の土木構造物における表面材の取付けに利用できる。
1 発泡樹脂ブロック
2 外表面
10 アンカー部材
11 爪部
12 平面部
15 重量受け部材
16 爪部
17 平面部
20 保持側支持部材
21 固定部
22 保持部
23 ビス
25 固定側支持部材
26 固定部
27 押え部
28 ビス
30 裏当てゴム
35 空間
40 ガスケット
41 ガスケット
42 透水溝
50 表面材((セメント系のパネル等)
60 表面材取付構造
61 構築構造
70 土木構造物

Claims (5)

  1. 発泡樹脂ブロックを積み重ねて土木構造物を構築する軽量盛土工法において、前記発泡樹脂ブロックの外表面に表面材を取り付ける表面材取付構造であって、
    前記発泡樹脂ブロックの外表面における対向する両端部に設けられるアンカー部材と、
    前記アンカー部材の一方に取り付けられて前記表面材の一端を保持する保持側支持部材と、
    前記アンカー部材の他方に取り付けられて前記表面材の他端の動きを規制する固定側支持部材と、
    前記表面材の重量を支持する重量受け部材と、を備え、
    前記表面材は、前記重量受け部材に支持された状態で前記保持側支持部材と固定側支持部材との間に保持されており、
    前記保持側支持部材は、断面がU型状に形成され、
    前記固定側支持部材は、断面がZ型状に形成されていることを特徴とする軽量盛土工法における表面材取付構造。
  2. 発泡樹脂ブロックを積み重ねて土木構造物を構築する軽量盛土工法において、前記発泡樹脂ブロックの外表面に表面材を取り付ける表面材取付構造であって、
    前記発泡樹脂ブロックの外表面における対向する両端部に設けられるアンカー部材と、
    前記アンカー部材の一方に取り付けられて前記表面材の一端を保持する保持側支持部材と、
    前記アンカー部材の他方に取り付けられて前記表面材の他端の動きを規制する固定側支持部材と、
    前記表面材の重量を支持する重量受け部材と、を備え、
    前記表面材は、前記重量受け部材に支持された状態で前記保持側支持部材と固定側支持部材との間に保持されており、
    前記表面材の上部と隣接物との間にガスケットを有し、
    前記ガスケットは、透水性を有していることを特徴とする軽量盛土工法における表面材取付構造。
  3. 前記表面材と発泡樹脂ブロックとの間に、該表面材の裏面側に空間を確保する保持部材を有している請求項1又は2に記載の軽量盛土工法における表面材取付構造。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の表面材取付構造を備えた軽量盛土工法の構築構造であって、
    前記表面材の重量を重量受け部材で支持し、前記表面材の一端を保持側支持部材で保持し、対向する他端を固定側支持部材で固定した発泡樹脂ブロックを複数積み重ねて土木構造物を構築し、
    前記積み重ねた発泡樹脂ブロックの表面材の上部と隣接する表面材との間に透水性を有するガスケットを装着し、前記固定側支持部材と隣接する保持側支持部材との間にガスケットを装着したことを特徴とする軽量盛土工法の構築構造。
  5. 前記透水性を有するガスケットは、前記発泡樹脂ブロックと接する面に縦方向の透水溝を有している請求項に記載の軽量盛土工法の構築構造。
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