JP7175669B2 - 型枠、基礎、及び基礎の施工方法 - Google Patents
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図1は、実施の形態1に係る型枠10の斜視図である。図2は、図1の型枠10の平面図である。図2においては、筒状体11の内部の空間14に配置されているアンカーフレーム50及び鉄筋51を省略して表示している。実施の形態1に係る型枠10は、建築物の基礎に用いられるものである。基礎は、例えば、地盤80の上に形成される直接基礎である。型枠10は、1枚の薄い鋼板の端部同士を接続して筒状体11を形成し、地盤80上に配置したものである。筒状体11を形成する鋼板は、例えば0.6mmの厚さで形成されている。筒状体11の内側の空間14には、地盤80上に設置されたアンカーフレーム50及び鉄筋51が配置されている。実施の形態1においては、筒状体11は、円筒形状に形成されている。
この構成により、型枠10は、筒状体11の外側に形状を保持するための構造を必要とせずに基礎100を形成することができる。また、筒状体11は、端縁13の筒状体11外側への変位が拘束されるため、筒状体11の内側の空間14にコンクリート60が充填された後においても型枠10の形状が安定する。
この構成により、特に端縁13が外側に変位するのを抑制することができるため、コンクリート60が空間14に充填された際に最も圧力が掛かる型枠10の地盤80側の端縁13の形状が安定し、コンクリート60が凝結するまでの型枠10の形状を保持することができる。そのため、型枠10を用いて形成された基礎100の精度が安定する。
この構成により、筒状体11と地盤80とにより囲まれる空間14に充填されるコンクリート60の量が多く、型枠10に大きな圧力が掛かる場合においても型枠10の形状を保持することができる。
この構成により、筒状体11の地盤80側の端縁13に拘束材20が取り付けられていても、筒状体11の端縁13と地盤80との間の隙間を最小限に抑えることができる。そのため、筒状体11の内側にコンクリート60を充填した際に、コンクリート60の漏れを抑えることができる。また、拘束材20が薄くても拘束材20の長手方向に引っ張られる力に対しては十分な強度を持っているため、筒状体11の変形を抑えつつ、型枠10の施工の際の作業者の負担も抑えることができる。
次に実施の形態2に係る型枠210及び基礎200について説明する。実施の形態2に係る型枠210は、実施の形態1に係る型枠10の形状を変更したものである。実施の形態2では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態2に係る型枠210及び基礎200の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
このように構成されることにより、型枠210は、少ない部品点数で構成しつつ、平面視において長方形に近い形状の基礎を形成することができる。また、筒状体211の2つの端縁12、13の両方に拘束材20を取り付けることにより、空間214にコンクリート60を流し込んだ状態においても型枠210の形状を保持することができる。
このように構成されることにより、変形例の型枠210aも型枠210と同様な効果を有する。なお、型枠210aにおいて、拘束材20は、一方の端縁13にのみ取り付けられていてもよいし、他方の端縁12にも一方の端縁13と同様に取り付けられていてもよい。又は、型枠210aにおいて、拘束材20は、一方の端縁13に図6に示すように取り付けられ、他方の端縁12に図5に示されるように取り付けられていてもよい。拘束材20は、型枠210aに充填されるコンクリート60の量、即ち型枠210aの高さ寸法及び平面視における幅寸法に応じて適宜取り付ける数量を変更しても良い。
次に実施の形態3に係る型枠310及び基礎300について説明する。実施の形態3に係る型枠310は、実施の形態1に係る型枠10の形状を変更したものである。実施の形態3では、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態3に係る型枠310及び基礎300の各部については、各図面において同一の機能を有するものは実施の形態1の説明で使用した図面と同一の符号を付して表示するものとする。
このように構成されることにより、型枠310は、実施の形態1及び実施の形態2における型枠10、210、210aと同様の効果有し、かつ図7に示されるような三角形状に近い形状の基礎300を形成することができる。
このように構成されることにより、型枠310aは、実施の形態1及び実施の形態2における型枠10、210、210aと同様の効果有し、かつ図8に示されるような矩形に近い形状の基礎300aを形成することができる。
Claims (9)
- 板材の端部を、板面を重ね合わせて接続して構成された筒状体と、
前記筒状体の開口を形成する一方の端縁のうち2箇所を接続する少なくとも1つの拘束材と、を備え、
前記筒状体は、
地盤に対し当該筒状体の中心軸を立てて配置され、当該筒状体と前記地盤とにより囲まれた充填空間を形成し、
前記拘束材は、
帯状の鋼板の両端部がL字状に折り曲げられて形成され、前記筒状体に固定される固定部を備え、
前記固定部は、
前記筒状体を構成する前記板材の板面に重ねあわされて、固定手段が当該固定部及び前記板材に貫通されて前記筒状体の側面に固定された、型枠。 - 前記拘束材は、
前記筒状体の前記地盤側に位置する前記端縁に取り付けられる、請求項1に記載の型枠。 - 前記筒状体は、
平面視において複数の円弧形状を備え、
前記拘束材は、
前記複数の円弧形状のうち隣合って位置する2つの円弧形状の間を接続する接続部に取り付けられる、請求項1又は2に記載の型枠。 - 前記拘束材は、
平面視において前記筒状体が形成する円弧形状の中心を通るように配置される、請求項1又は2に記載の型枠。 - 前記拘束材は、
前記筒状体の前記端縁に複数設置される、請求項1~4の何れか1項に記載の型枠。 - 複数の前記拘束材のそれぞれの前記固定部のうち隣合う前記固定部同士を仮想線で繋いで形成される仮想多角形の重心は、
前記筒状体の中心部に位置する、請求項5に記載の型枠。 - 前記拘束材の長さは、
前記筒状体を形成する前記板材の長さから前記板材の端部の重ね合わせ部の幅を引いた寸法を周長とする仮想円の直径Dよりも短い、請求項1~6の何れか1項に記載の型枠。 - 請求項1~7の何れか1項に記載の型枠の前記充填空間にコンクリートを充填して形成された、基礎。
- 板材の端部同士を板面を重ね合わせて接続して筒状体を形成する工程と、
前記筒状体の開口を形成する一方の端縁のうち2箇所に、帯状の鋼板である拘束材の両端部をL字状に折り曲げて形成された固定部を前記筒状体の側面に取り付ける工程と、
前記拘束材が取り付けられた前記筒状体の前記一方の端縁を地盤側に向けて配置する工程と、
前記筒状体と前記地盤により形成される充填空間にコンクリートを充填する工程と、を備え、
前記固定部を前記筒状体の側面に取り付ける工程は、
前記固定部と前記筒状体の側面とに固定手段を貫通させて固定する、基礎の施工方法。
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