JP5948381B2 - 柱状構造体、及び柱状構造体の施工方法 - Google Patents

柱状構造体、及び柱状構造体の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、柱状構造体、及び柱状構造体の施工方法に関する。
例えば建造物等を支持するための基礎や、鉄道用の架線柱などのように、地上に立設される柱体を施工することを目的として、これまでに種々の技術が提唱されている。このような技術の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、複数の円筒材よりなる型枠にコンクリートを打設することで基礎コンクリートや杭基礎を新規に施工するための技術が記載されている。
さらに、同様の技術を用いて、既設の柱体の耐力を向上するために補強を施す試みもなされている。特に、震災等による建造物等の倒壊の可能性を低減するための施策として、建造物等を支える柱体に対して補強工事を施すことが近年盛んに行われている。このような技術としては、例えば特許文献2から特許文献4に記載のものが知られている。
特許文献2に記載の耐震補強装置は、径方向に2分割された一対の補強筒体と、該補強筒体の内側と柱との間に流し込まれるコンクリートと、を有している。補強筒体には、一方の接続縁に突設される複数の雄側接続部と、他方の接続縁に該雄側接続部と同一の形状に凹設される雌側接続部とが設けられている。これら雄側接続部と雌側接続部を互いに嵌合することで、一対の補強筒体が接続される。
特許文献3に記載の耐震補強方法では、コンクリート脚柱を分割された複数の鋼板で囲み、これら鋼板同士が対向するシーム部を内側から連結用部材で連結したのち、脚柱と鋼板との間の隙間にグラウト材を充填する工程を含む。
特許文献4に記載の耐震補強構造は、平面視で略C字型に屈曲加工された一対の板材と、板材のフランジ部に設けられた複数のアンカーバーと、を有している。既存柱は、これらアンカーバーで挟み込まれ、板材と既存柱との間の隙間には充填材が注入される。
特開2013−238035号公報 特開平10−273976号公報 特開平9−78852号公報 特許第3137562号公報
しかしながら、上記特許文献1から4に記載された技術では、用いられる部材の構造が複雑であることから、その加工性には改善の余地がある。加えて、施工工程も複雑化する可能性がある。
例えば、上記特許文献1に記載された技術では、複数の円筒材同士を接続するに当たって連結リブが必要となるのみならず、この連結リブ同士もテンションバーによって連結される必要がある。
同様にして、上記特許文献2に記載された耐震補強装置では、補強筒体にそれぞれ雄側接続部と雌側接続部を設けた上で、これら接続部の内外面に対して当て板をそれぞれボルト止めして配置する必要がある。
さらに、上記特許文献3に記載された耐震補強方法では、シーム部に突起部を形成する必要があるため、鋼板に施される加工が複雑になってしまう。
加えて、特許文献4に記載された耐震補強構造は、アンカーバーを板材のフランジ部に設ける必要があるため、特許文献3に記載の技術と同様に、板材の製作に多くの工数を要する。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、容易に施工を行うことができる柱状構造体、及び柱状構造体の施工方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
本発明の請求項1に係る柱状構造体は、軸線が上下方向に沿って延び、地盤上に配置された外郭筒と、前記外郭筒内に充填された充填材と、を備える柱状構造体であって、前記外郭筒は、前記軸線上に位置する基準軸回りの方向である周方向に複数の分割体に分割され、前記外郭筒には、前記周方向に隣接する前記複数の分割体における互いに対向する端縁を接続する接続部が設けられ、前記接続部は、前記周方向に隣接する前記複数の分割体における互いに対向する端縁のうち、一方の前記分割体における端縁が前記基準軸から離間する方向に折曲された第一折曲部と、他方の前記分割体における端縁が前記基準軸に近接する方向に折曲されて前記第一折曲部に係合するとともに、他方の前記分割体の主部の周方向端縁に設けられた第二折曲部とを有し、前記第二折曲部は、前記主部と対向する折しろ部と、前記折しろ部と前記主部とをつなぐ湾曲部と、を有し、前記湾曲部は、前記周方向から外部に対して露出しており、前記分割体として、下端部が地盤に固定されたガイド部材と、前記ガイド部材に前記接続部を介して接続された補強板と、を備え、前記ガイド部材は、上下方向に連続して延び、前記補強板は、上下方向に複数に分割されている。
このような構成では、外郭筒が、複数の分割体に分割されることで形成される。これにより、外郭筒を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができる。
さらに、複数の分割体同士の接続部を形成するための第一折曲部と第二折曲部とは、分割体の端縁を折曲することのみによって形成することができるため、接続部を有する分割体を容易かつ低コストで得ることができる。
加えて、第一折曲部と第二折曲部とを係合させることのみによって、工作機械や重機等を用いることなく、分割体同士を接続することができる。
また、このような構成では、外郭筒が、補強板とガイド部材とからなる複数の分割体に分割される。すなわち、外郭筒を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができる。
さらに、補強板とガイド部材とは互いに接続部によって接続される。接続部は、補強板、ガイド部材それぞれの端縁を折曲することのみによって形成することができるため、接続部を有する補強板、ガイド部材を容易かつ低コストで得ることができる。
加えて、このような構成では、上下方向に連続して延びるガイド部材によって、上下方向に複数に分割された補強板を、ずれ等を生じることなく正確に配置することができる。
さらに、補強板が上下方向に複数に分割されている。これにより、補強板を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさが削減されることにより、工作機械や重機等を用いることなく柱状構造体を補強することができる。
本発明の請求項2に係る発明において、上記請求項1に係る柱状構造体は、軸線が前記基準軸上に位置し地盤上に立設された柱体本体を更に備え、前記外郭筒は、前記柱体本体の外周を覆い、前記充填材は、前記柱体本体と前記外郭筒との間に充填される構成としてもよい。
このような構成では、既存の柱体本体の外周を外郭筒で覆うとともに、外郭筒と柱体本体との間に充填材を充填することによって、既存の柱体本体の耐力を向上させることができる。
本発明の請求項に係る発明において、上記請求項1又は2に係る柱状構造体では、上下方向に隣り合う一対の前記補強板のうち、上側に配置される一方の前記補強板における下側の端縁は、下側に配置される他方の前記補強板における上側の端縁に対して、他方の前記補強板に設けられたストッパ部により下側から支持された状態で嵌合する。
このような構成では、上側に配置される補強板が、下側の補強板のストッパ部によって支持された状態で、これら補強板を互いに嵌合させることができる。すなわち、外郭筒に加えて他の部材を用いることなく、複数の外郭筒を上下方向に沿って容易に配列することができる。
加えて、下側の外郭筒に対して、上側の外郭筒が所定の寸法以上に嵌合することを、ストッパ部によって抑止することができる。
本発明の請求項に係る柱状構造体の施工方法は、上下方向に沿って延びる軸線を有するとともに地盤上に配置される外郭筒が前記軸線上に位置する基準軸回りの方向である周方向に沿って分割された複数の分割体としての、上下方向に連続して延びているガイド部材を地盤上に配置して、該ガイド部材の下端部を地盤に固定する工程と、前記複数の分割体としての補強板を、前記ガイド部材に前記周方向に隣接するように配置する工程と、前記複数の分割体における互いに対向する端縁のうち、一方の前記分割体における端縁を前記基準軸から離間する方向に折曲することで形成される第一折曲部と、他方の前記分割体における端縁を前記基準軸に近接する方向に折曲することで、他方の前記分割体の主部の周方向端縁に形成される第二折曲部と、を係合することで前記複数の分割体を接続して前記外郭筒を形成する工程と、前記外郭筒内に充填材を充填する工程と、を含み、前記第二折曲部は、前記主部と対向する折しろ部と、前記折しろ部と前記主部とをつなぐ湾曲部と、を有し、前記外郭筒を形成する工程では、前記湾曲部を前記周方向から外部に露出させた状態で、前記第一折曲部と前記第二折曲部とを係合し、前記補強板は、上下方向に複数に分割されており、前記補強板を配置する工程では、上下方向に分割された前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程を含む。
このような柱状構造体の施工方法によれば、基準軸回りの方向である周方向に沿って分割された複数の分割体をそれぞれ配置、接続することによって、外郭筒を得ることができる。すなわち、外郭筒を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさが削減されることにより、工作機械や重機等を用いることなく柱状構造体の施工を行うことができる。
また、このような柱状構造体の施工方法によれば、上下方向にわたって複数の分割体を接続することによって外郭筒を形成することができる。すなわち、上下方向の寸法が比較的に大きな柱状構造体が求められる場合であっても、容易に対応することができる。
加えて、外郭筒を上下方向にわたって一体に形成する場合に比べて、重量や大きさが削減されることにより、工作機械や重機等を用いることなく柱状構造体の施工を行うことができる。
本発明の請求項において、上記請求項に係る柱状構造体の施工方法では、前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程が、最下部に配置される前記補強板の軸線が前記基準軸上に位置するように位置決めを行う工程をさらに含んでもよい。ここで、補強板の軸線とは、補強板によって形成される外郭筒の軸線を指す。
このような方法によれば、上下方向に沿って配置される複数の分割体のうち、最下部の分割体を位置決めすることのみによって、上部に連なって配置される他の分割体の位置をも併せて決定することができる。
加えて、分割体が、基準軸と同軸となるように配置されることにより、この分割体を用いて施工される柱状構造体の軸線も上記基準線と同軸となるように施工することができる。
本発明の請求項において、上記請求項4又は5に係る柱状構造体の施工方法では、前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程が、最上部に配置される前記補強板の軸線が前記基準軸上に位置するように位置決めを行う工程をさらに含んでもいてもよい。ここで、補強板の軸線とは、補強板によって形成される外郭筒の軸線を指す。
このような方法によれば、上下方向に沿って配置される複数の分割体のうち、最上部の分割体を位置決めすることのみによって、下部に連なって配置される他の分割体の位置をも併せて決定することができる。
加えて、分割体が、基準軸と同軸となるように配置されることにより、この分割体を用いて施工される柱状構造体の軸線も上記基準線と同軸となるように施工することができる。
請求項1の柱状構造体によれば、外郭筒が複数の分割体に分割されていることによって柱状構造体を容易に施工することができる。
また、請求項1の柱状構造体によれば、外郭筒が補強板とガイド部材とによって構成されることで、外郭筒を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができるため、容易に施工を行うことができる。
さらに、請求項1の柱状構造体によれば、補強板を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができるため、容易に施工を行うことができる。
請求項2の柱状構造体によれば、既存の柱体本体の外周を外郭筒で覆うとともに、外郭筒と柱体本体との間に充填材を充填することによって、既存の柱体本体に対して補強を施し、耐力を向上させることができる。
請求項の柱状構造体によれば、上下方向に複数に分割された補強板がストッパ部によって安定的に支持されるため、柱状構造体の耐力を向上させることができる。
請求項の柱状構造体の施工方法によれば、柱状構造体の施工を容易に行うことができる。また、請求項4の柱状構造体の施工方法によれば、柱状構造体の施工を容易に行うことができる。さらに、請求項4の柱状構造体の施工方法によれば、分割体が上下方向においても分割されていることにより、柱状構造体をさらに容易に施工することができる。
請求項の柱状構造体の施工方法によれば、最下部の分割体を位置決めすることのみによって、上部に連なって配置される他の分割体の位置をも決定することができる。
請求項の柱状構造体の施工方法によれば、最上部の分割体に対する位置決め工程を含むことで、上下方向にわたって配置される複数の分割体の位置を容易に決定することができる。
本発明の第一実施形態に係る柱状構造体の一部断面を含む全体図である。 本発明の第一実施形態に係る外郭筒(補強板)の斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る柱状構造体の軸線と直交する方向における断面図である。 本発明の第一実施形態に係る柱状構造体におけるストッパ部の構成を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る柱状構造体の一部断面を含む全体図である。 本発明の第二実施形態に係る外郭筒(補強板)の斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る柱状構造体の軸線と直交する方向における断面図である。 本発明の実施形態に係る位置決め部材の斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る柱状構造体の施工方法を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る柱状構造体の施工方法を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る柱状構造体における打設圧の作用を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る柱状構造体におけるせん断耐力試験の結果を示す図である。 本発明の実施形態に係るストッパ部の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係るストッパ部の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係るストッパ部の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る柱状構造体の変形例を示す図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係る柱状構造体1、及び柱状構造体1の施工方法について、図面を参照して説明する。
(柱状構造体)
図1に示すように、本実施形態の柱状構造体1は、地盤上から上方に向かって立設される柱体本体10と、この柱体本体10の外周に覆うように配置される外郭筒2と、柱体本体10の下部に設けられて外郭筒2の位置を決定する位置決め部材3と、この外郭筒2と柱体本体10との間の間隙Xに充填される充填材4と、を備える。
柱体本体10は、その軸線が、上下方向に沿って延びる基準軸Oと一致するようにして地盤上に立設されている。さらに、本実施形態では、柱体本体10の軸線方向(上下方向)に沿って、複数(3つ)の外郭筒2が互いに隣り合うように配置されている。すなわち、柱体本体10の軸線と、外郭筒2の軸線とは、ともに上述の基準軸Oに一致するようにして配置される。また、これら3つの外郭筒2は、地盤上から柱体本体10の延在中途までの領域を覆うように配置される。すなわち、柱体本体10の上部は外部に対して露出している。
(柱体本体)
柱体本体10は、例えば建造物を支えるための基礎柱や、鉄道用の架線柱等、柱状をなすものであって、特に耐震性が要求されるもの全般を指す。
ここで、本実施形態における柱体本体10は、軸線と直交する方向における断面が矩形となるように形成されている。しかし、柱体本体10の断面形状は本実施形態によっては限定されず、円形や矩形、楕円形等の断面を有する柱体本体10もその適用対象とする。
外郭筒2は、例えば鉄やアルミ等を主とする薄板鋼板で形成された円筒状の部材である。外郭筒2の径方向における寸法は、柱体本体10の断面寸法よりも十分に大きくなるように設定されている。すなわち、外郭筒2の内壁2Aと柱体本体10の外面との間には十分に大きな間隙Xが形成される。
さらに、外郭筒2は柱体本体10の軸線回りの方向(以下、周方向と呼ぶ。)に沿って分割されるとともに、互いに隣接する複数の分割体20,20を有する。以下、分割体20の詳細な構造について、図2を参照して説明する。なお、以下の説明において、分割体20の軸線は、複数の分割体20によって形成される外郭筒2の軸線と同一のものを指すこととする。
図2と図3に示すように、1つの分割体20は、上下方向から見て半円弧状をなすように湾曲した板状の部材である。本実施形態では、2つの分割体20,20が互いに接続されることで略円筒形を有する外郭筒2が形成される。さらに、この外郭筒2は、図1に示すように、上方から下方に向かうに従って次第に縮径するように形成されている。これら2つの分割体20を、それぞれ第一補強板21(補強板21)、第二補強板22(補強板22)とする。
第一補強板21は、上下方向から見て半円弧状をなす主部21Aと、この主部21Aの周方向端縁21Bに設けられる2つの第一折曲部21C,21Cと、を有している。第一折曲部21Cは、主部21Aと対向する折しろ部21Dと、この折しろ部21Dと第一補強板21の主部21Aとをつなぐ湾曲部21Eと、を備える。さらに、上下方向から見た折しろ部21Dの両端縁のうち、湾曲部21E側に位置する端縁は、湾曲部側端縁21Fとされ、湾曲部側端縁21Fと反対側に位置する端縁は開口側端縁21Gとされている。
湾曲部21Eは、上述の主部21Aの周方向端縁21Bから折しろ部21Dの湾曲部側端縁21Fに向かうに従って次第に湾曲するように形成されている。折しろ部21Dは、この湾曲部21Eにおける開口側端縁21Gから略平面状に延びるように形成されている。
このように形成された第一折曲部21Cにおいて、上下方向から見て、折しろ部21Dと第一補強板21の主部21Aとは互いに所定の角度をなしている。これにより、湾曲部21Eと反対側に位置する折しろ部21Dの端縁と、第一補強板21の主部21Aとの間には、所定の距離だけ離間して間隙Yが形成されている。この間隙Yは、上下方向から見て、湾曲部21E側から折しろ部21Dの開口側端縁21Gに向かうに従って幅方向(柱体本体10の径方向)における寸法が次第に減少するような形状となる。さらに、上述の折しろ部21Dにおける開口側端縁21Gと、第一補強板21の主部21Aとの間は、所定の寸法だけ離間することで開口を形成し、第一開口部21Hとされている。
第二補強板22は、第一補強板21と同様に、上下方向から見て半円弧状をなす主部22Aと、この主部22Aの周方向端縁22Bに設けられる2つの第二折曲部22Cと、を有している。第二折曲部22Cは、主部22Aと対向する折しろ部22Dと、この折しろ部22Dと第二補強板22の主部22Aとをつなぐ湾曲部22Eと、から構成される。さらに、上下方向から見た折しろ部22Dの両端縁のうち、湾曲部22E側に位置する端縁は、湾曲部側端縁22Fとされ、湾曲部側端縁22Fと反対側に位置する端縁は開口側端縁22Gとされている。第一折曲部21Cと同様に、開口側端縁22Gと主部22Aとの間は、所定の寸法だけ離間することで開口を形成し、第二開口部22Hとされている。
ここで、第二折曲部22Cは以下の点で第一補強板21における第一折曲部21Cと異なる。すなわち、上述の通り、第一折曲部21Cは、折しろ部21Dが柱体本体10から離間する方向に向かって折曲されることで形成されている。その一方で、第二折曲部22Cは、折しろ部22Dが柱体本体10に近接する方向に向かって折曲されることで形成される。
さらに、上述の通り、第一折曲部21Cでは、上下方向から見て折しろ部21Dが(第一補強板21における)主部21Aと所定の角度をなして形成されている。これに対して、第二折曲部22Cでは、上下方向から見て折しろ部22Dが(第二補強板22における)主部22Aと概ね平行をなすように延在している。すなわち、上下方向から見て、折しろ部22Dと主部22Aとの間の寸法は、湾曲部側端縁22Fから開口部側端縁にかけて略一定となっている。
以上のように構成された第一補強板21と第二補強板22とは、接続部5によって互いに接続される。接続部5は、第一補強板21に設けられた第一折曲部21Cと、第二補強板22に設けられた第二折曲部22Cとが互いに係合することによって構成される。この接続部5における第一補強板21と第二補強板22との係合の一例について説明する。
まず、第一折曲部21Cにおける第一開口部21Hに、第二折曲部22Cの折しろ部22Dにおける開口側端縁22Gが挿入される。すなわち、第二折曲部22Cの開口部側端縁が、第一開口部21Hを介して間隙Yの内部に向かって挿入される。このとき、第二折曲部22Cの開口部側端縁は、第一折曲部21Cにおける湾曲部21Eの内側に当接するまで挿入される。第一折曲部21Cと第二折曲部22Cとは、以上のようにして互いに係合して、接続部5を構成する。
なお、本実施形態では、第一補強板21における2つの第一折曲部21C,21Cは、ともに柱体本体10から離間する方向に向かって折曲され、第二補強板22における2つの第二折曲部22C,22Cは、ともに柱体本体10に近接する方向に向かって折曲される構成とした。しかしながら、第一折曲部21Cと第二折曲部22Cの構成はこれに限定されない。例えば、第一折曲部21Cを柱体本体10に近接する方向に折曲し、第二折曲部22Cを柱体本体10から離間する方向に折曲する構成を採ってもよい。要するに、第一折曲部21Cと第二折曲部22Cとが、柱体本体10からの方向を基準として、互いに反対の方向に向かって折曲されていればよい。
さらに、上述のように構成された外郭筒2は、柱体本体10を外周から覆うようにして上下方向に沿って複数配列される。具体的には、上下方向に隣り合う一対の外郭筒2(補強板)は、互いに嵌合することで接続される。このような上下方向における接続について以下で説明する。
図4に示すように、柱体本体10の軸線と直交する方向から見た場合、外郭筒2の下部における断面には、嵌合溝(ストッパ部6)が形成されている。具体的には、ストッパ部6は外郭筒2の上部端縁における径方向内側(柱体本体10に近接する側)の領域に設けられた、上面視で略円環状の溝である。
ストッパ部6は、上部湾曲部61と、ストッパ部外壁62と、ストッパ部内壁63と、下部湾曲部64と、を有している。
上部湾曲部61は、外郭筒2の上部端縁に連続して設けられるとともに、下方に湾曲しながら径方向内側に向かって延びている。ストッパ部外壁62は、上部湾曲部61から下方に向かって平板状に延びるように形成されている。このストッパ部外壁62と径方向において対向する位置にはストッパ部内壁63が設けられている。さらに、これらストッパ部外壁62の下部とストッパ部内壁63の下部とは、下部湾曲部64によって互いに接続されている。
すなわち、ストッパ部外壁62とストッパ部内壁63との間には凹溝65が形成される。ここで、ストッパ部外壁62とストッパ部内壁63との間の離間寸法は、外郭筒2を構成する薄板鋼板の厚さ寸法と略同等か、若しくはわずかに大きくなるように設定されている。また、このようなストッパ部6は、外郭筒2(第一補強板21,第二補強板22)の上部における端縁に、例えば曲げ加工等を施すことで形成される。
なお、図2に示すように、ストッパ部6は、外郭筒2の上部端縁において周方向に隣り合う接続部5,5同士の間に配置されている。言い換えると、接続部5が設けられる領域には、ストッパ部6は設けられていない。さらに、外郭筒2の下部端縁において、接続部5が設けられる領域には略矩形状の切欠きCが形成されている。詳細には、この切欠きCは、外郭筒2の下部端縁と外郭筒2(第一補強板21,第二補強板22)の周方向端縁21B(22B)とがなす下方の角部を略矩形に切り欠くことで形成される。
ここで、上述のように、外郭筒2は上方から下方に向かうに従って次第に縮径するように形成されている。したがって、複数の外郭筒2を上下方向に沿って配列するに際して、上側に位置する外郭筒2の下部端縁(下端部)は、下側に位置する外郭筒2に設けられたストッパ部6の凹溝65内に挿入されることで、互いに嵌合する。より詳細には、凹溝65内に挿入された上側の外郭筒2の下部端縁は、下側の外郭筒2におけるストッパ部6の下部湾曲部64によって支持される。
さらに、上述のように接続部5が設けられている領域には切欠きCが形成されているため、下側に位置する外郭筒2の接続部5は、上側に位置する外郭筒2の下部端縁とは干渉することがない。
以上のようにして、複数の外郭筒2が上下方向に沿って互いに接続される。なお、本実施形態では、3つの外郭筒2を配列する構成とした。しかしながら、外郭筒2の個数は必要に応じて任意に決定されてよい。
(位置決め部材)
続いて、位置決め部材3の構成について説明する。位置決め部材3は、上述の外郭筒2の位置を正確に決定するために用いられる部材である。図8に示すように、位置決め部材3は、例えばモルタルブロックやスタイロフォーム等を、厚肉円盤状に成形することで構成された部材である。位置決め部材3の上下方向における両面は、柱体本体10の上下方向における断面積よりも十分に大きな断面積を有する円形の面とされている。
さらに、位置決め部材3の上側の面上で、径方向内側の領域は、下方向に向かって所定の寸法だけ凹没するように形成されることで、凹部31とされている。凹部31は、上下方向から見て、上述の外郭筒2と略同一の輪郭を有するとともに、基準軸Oと同軸である柱体本体10の軸線上にその中心が位置するように形成されている。この凹部31には、上述の外郭筒2が配置される。この状態にあっては、柱体本体10の軸線と外郭筒2の軸線とがともに基準軸Oと同軸となる。 加えて、この凹部31の中心を含む領域には、上述の柱体本体10の外形(上下方向から見た輪郭形状)と略同一の孔が形成されている。
なお、本実施形態では、上述のように外郭筒2は上下方向から見て円形に形成されていたことから、凹部31もこの輪郭に対応するように、上下方向から見て円形に形成されている。
さらに、柱体本体10が既設の場合を考慮して、位置決め部材3は、周方向において例えば2つに分割されていることが望ましい。この場合、位置決め部材3は、上下方向から見てそれぞれ概ね半円盤状をなす2つの位置決め部材半体3H,3Hから構成される。このような構成によれば、2つの位置決め部材半体3H,3Hを、地盤上に立設された柱体本体10を外側から覆うように配置することで、上述の孔を柱体本体10が貫通することとなる。
このように構成された位置決め部材3を用いて、外郭筒2の位置決めを行う方法を説明する。まず、外郭筒2の配設に先立って、2つの位置決め部材半体3H,3Hを柱体本体10の最下部を外周側から覆うようにして配置する。
次に、位置決め部材3よりも上方の位置で、第一補強板21と第二補強板22とを、柱体本体10の外周を覆うようにして互いに接続し、外郭筒2を形成する。この接続は、上述の接続部5を用いることで行われる。
続いて、外郭筒2を下方に下ろして、柱体本体10の下部に配置された位置決め部材3の凹部31内側に嵌合させる。具体的には、外郭筒2の下部端縁を凹部31の内側面に沿わせて配置する。ここで、上述のように、位置決め部材3の凹部31の中心位置は、柱体本体10の軸線(基準軸O)と同軸となるように設定されている。したがって、凹部31に嵌合した外郭筒2の軸線は、柱体本体10の軸線と一致する。以上のようにして、外郭筒2の位置決めが行われる。
上述のように、位置決め部材3は、主として柱体本体10の下部に配置されることで、最下部の外郭筒2の位置決めに供される。しかしながら、上下方向に沿って複数の外郭筒2を配列した場合においては、最下部に加えて、最上部に位置する外郭筒2の上側端縁に配置することもできる。この場合には、上述の位置決め部材3を天地逆転することで、凹部31を下方に向けた後、最上部の外郭筒2における上側端縁をこの凹部31に嵌合させる。これにより、最下部に位置決め部材3を配置した場合と同様の作用によって、最上部の外郭筒2も柱体本体10の軸線と同軸上に配置される。ここで、上述のように柱体本体10の軸線は基準軸Oと同軸となるように設定されている。したがって、柱体本体10の軸線と、外郭筒2の軸線とが、ともに基準軸Oに一致する。
(充填材)
充填材4は、上述の外郭筒2が柱体本体10に取り付けられた状態において、柱体本体10と外郭筒2の内壁2Aとの間に充填される部材である。充填材4としては、例えばグラウトや無収縮モルタル、コンクリート等を用いることが好適である。施工後に充填材4が硬化することによって、外郭筒2は柱体本体10に対して強固に固定される。
(柱状構造体の施工方法)
続いて、以上のように構成された外郭筒2を用いた場合における柱状構造体1の施工方法について図9を参照して説明する。ここでは、柱状構造体1の施工の一例として、既設の柱体本体10に対して補強を施す際の態様について説明する。
図9に示すように、柱体本体10に補強を施すに当たっては、まず外郭筒2の位置決めを行うために、上述の工程に則して位置決め部材3を配置する。(図9(a))
続いて、位置決め部材3よりも上方の位置で、第一補強板21と第二補強板22とを、柱体本体10の外周を覆うようにして互いに接続し、外郭筒2を形成する。この接続は、上述の接続部5を用いることで行われる。(図9(b),図9(c))
さらに、上下方向に沿って複数の外郭筒2を配置する。すなわち、最下部の外郭筒2の上部端縁に設けられたストッパ部6に、次段の外郭筒2の下部端縁を嵌合させる。なお、次段の外郭筒2は、最下部の外郭筒2と同様の要領によって、第一補強板21と第二補強板22とを互いに接続することで形成される。このようにして、所望の数の外郭筒2を上方に配列する。(図9(d))
その後、柱体本体10と外郭筒2との間に形成される間隙Xに、充填材4を充填する(不図示)。充填材4は、最上部の外郭筒2の上部端縁と略同等の高さに達するまで充填されることが望ましい。
続いて、充填材4が完全に硬化する前に、最上部の外郭筒2の上部端縁に対して、最下部とは別の位置決め部材3を嵌合させることで、最上部の外郭筒2の位置決めを行ってもよい(不図示)。
なお、上述のように、最上部の外郭筒2に対しても位置決め部材3を適用する場合には、これに先立って、充填材4を充填することが望ましい。さらに、充填材4が完全に硬化する前に、最上部の外郭筒2に位置決め部材3を嵌合させることで、外郭筒2の径方向におけるずれを正すことができる。
以上により、柱状構造体1の施工(柱体本体10の補強)が完了する。
上述のように構成された柱状構造体1によれば、柱体本体10の外周を覆う外郭筒2が、複数の分割体20に分割されている。すなわち、外郭筒2を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができる。これにより、工作機械や重機等を用いることなく、柱状構造体1の施工を行うことができる。
さらに、複数の分割体20同士の接続部5を形成するための第一折曲部21Cと第二折曲部22Cとは、分割体20の端縁を折曲することのみによって形成することができるため、接続部5を有する分割体20を容易かつ低コストで得ることができる。
加えて、第一折曲部21Cと第二折曲部22Cとを係合させることのみによって、工作機械や治具等を用いることなく、分割体20同士を接続することができる。したがって、柱状構造体1の施工を容易に行うことができる。具体的には、柱体本体10に対して容易に補強を施すことができる。
さらに、上述のような構成では、上側に配置される外郭筒2を、下側の外郭筒2に対して嵌合させることができる。すなわち、外郭筒2に加えて他の部材を用いることなく、複数の外郭筒2を上下方向に沿って容易に配列することができる。
加えて、外郭筒2と一体にストッパ部6が設けられていることにより、下側の外郭筒2に対して、上側の外郭筒2が所定の寸法以上に嵌合することを抑止することができる。
加えて、上述のような柱状構造体1の施工方法によれば、柱体本体10の軸線回りの方向に沿って分割された複数の分割体20をそれぞれ配置、接続することによって、柱体本体10の外周を覆う外郭筒2を得ることができる。すなわち、外郭筒2を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさが削減されることにより、工作機械や重機等を用いることなく柱状構造体1の施工(柱体本体10の補強)を行うことができる。
さらに加えて、上述のような柱状構造体1の施工方法によれば、上下方向に沿って配置される複数の外郭筒2のうち、最下部の外郭筒2を位置決めすることのみによって、上部に連なって配置される他の外郭筒2の位置をも決定することができる。
外郭筒2が、柱体本体10の軸線と同軸となるように配置されることにより、柱体本体10を外周全体にわたって均等に補強することができる。これにより、柱体本体10の耐力を向上することができる。
また、上述のような柱状構造体1の施工方法によれば、最上部に配置される外郭筒2に対して位置決めを施すことにより、複数の外郭筒2を上下方向にわたって位置決めされた状態で配置することができる。
加えて、複数の外郭筒2の軸線が、上下方向にわたって柱体本体10の軸線と同軸となるように配置されることにより、柱体本体10を外周全体、ならびに上下方向にわたって均等に補強することができる。これにより、柱体本体10の耐力をさらに向上することができる。
(第一変形例)
上述の実施形態では、柱状構造体1は、既存の柱体本体10の外周を外郭筒2によって覆うとともに、これら外郭筒2と柱体本体10との間の間隙Xに充填材4を充填することで構成される。しかしながら、柱状構造体1の態様はこれに限られず、例えば図16に示すような構成としてもよい。
図16に示す柱状構造体1は、既存の柱体本体10を有しない点で、上述の実施形態とは異なっている。すなわち、柱状構造体1では、外郭筒2の径方向内側に形成される空間の全体にわたって充填材4が充填される。充填材4が硬化することで、柱状構造体1は例えば建造物の基礎柱として用いられる。言い換えると、柱状構造体1においては、外郭筒2は充填材4によって基礎柱を形成するための型枠として機能する。
また、柱状構造体1の耐力を向上させるために、充填材4の内部に鉄筋材等を設けてもよい。
このような柱状構造体1によれば、外郭筒2が複数の分割体20に分割されていることから、容易に運搬や組み立てが可能になる。加えて、外郭筒2を型枠として用いるとともに、充填材4を充填することで、例えば基礎柱等としての柱状構造体1を容易に構成することができる。
(第二実施形態)
続いて、本発明の第二実施形態について、図面を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同様の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5から図7に示すように、本実施形態に係る柱状構造体1では、以下の点で第一実施形態とは異なる。
すなわち、本実施形態では、外郭筒2を構成する分割体20は、第一補強板21と、第二補強板22と、これら第一補強板21と第二補強板22との間に介在することで互いを接続する複数(2つ)のガイド部材7と、を有する。より詳細には、ガイド部材7は、周方向で互いに対向する第一補強板21の第一折曲部21Cと第二補強板22の第二折曲部22Cとの間にそれぞれ配置される。
また、ガイド部材7の下側における端縁(下端部)は、位置決め部材3に固定される。この場合、本実施形態に係る位置決め部材3では、このガイド部材7の上下方向における断面形状と略同一の開口を有する孔が設けられていることが望ましい。これにより、ガイド部材7を位置決め部材3上に立設させることができる。
さらに、本実施形態における第一補強板21と第二補強板22とは、以下の点で第一実施形態とは異なる構成を有する。本実施形態における第一補強板21、第二補強板22では、第一折曲部21C、第二折曲部22Cにおける折しろ部21D,22Dの折曲される方向がともに同一の方向とされている。より詳細には、図6と図7に示すように、第一折曲部21C、第二折曲部22Cでは、折しろ部21D,22Dがともに柱体本体10に近接する方向に向かって折曲されている。これにより、第一折曲部21Cは、第一補強板21の主部21Aと径方向内側で対向する折しろ部21Dと、この折しろ部21Dと主部21Aとを接続する湾曲部21Eと、により構成される。同様にして、第二折曲部22Cは、第二補強板22の主部22Aと径方向内側で対向する折しろ部22Dと、この折しろ部22Dと主部22Aとを接続する湾曲部22Eと、により構成される。
続いて、ガイド部材7の構成について、図7を参照して説明する。
ガイド部材7は、柱体本体10の延びる方向(上下方向)に沿って連続して延びる長尺状の部材である。ガイド部材7は、薄板鋼板に曲げ加工等を施すことによって形成される。
より詳細には、ガイド部材7は、一方側の面を柱体本体10の方向に対向させて配設されるガイド部材主部7Aと、このガイド部材主部7Aの短手方向における両端縁に沿って設けられる2つのガイド部材折曲部7Bと、を有している。
ガイド部材主部7Aの上下方向における寸法は、柱体本体10に対して配置される外郭筒2の上下方向における寸法と略同一に設定される。ガイド部材折曲部7Bはガイド部材主部7Aの長手方向の全体にわたって設けられる。
さらに、ガイド部材折曲部7Bは、上述の外郭筒2における第一折曲部21C、第二折曲部22Cと互いに係合するように形成されている。具体的には、ガイド部材折曲部7Bは、柱体本体10に近接する方向に向かって折曲された外郭筒2における折しろ部21Dとは反対の方向(すなわち、柱体本体10から離間する方向)に向かって折曲された折しろ部7Cと、これら折しろ部7Cとガイド部材主部7Aとをつなぐ湾曲部7Dと、を有している。
このような構成により、一方のガイド部材折曲部7Bと、第一補強板21の第一折曲部21Cとが係合する。さらに、他方のガイド部材折曲部7Bと、第二補強板22の第二折曲部22Cとが係合可能となっている。
(柱状構造体の施工方法)
続いて、以上のように構成された外郭筒2とガイド部材7とを用いた場合における柱状構造体1の施工方法について図10を参照して説明する。ここでは、柱状構造体1の施工の一例として、既設の柱体本体10に対して補強を施す際の態様について説明する。
図10に示すように、柱体本体10に補強を施すに当たっては、まず外郭筒2の位置決めを行うために、第一実施形態の工程に則して位置決め部材3を配置する(図10(a))。
次に、2つのガイド部材7を位置決め部材3上に立設する(図10(b))。上述のように、本実施形態における位置決め部材3には、ガイド部材7を固定するための孔が設けられている。ガイド部材7の下側における端縁が、この孔に挿入される。これにより、ガイド部材7は位置決め部材3から上方に向かって立設される。
さらに、位置決め部材3よりも上方の位置で、第一補強板21の第一折曲部21Cと第二補強板22の第二折曲部22Cとを、それぞれガイド部材7のガイド部材折曲部7Bに係合させる。その後、これら第一補強板21と、第二補強板22とを、ガイド部材折曲部7Bに沿って下方に移動させる。上述の通り、ガイド部材7は位置決め部材3上の孔によって予め所定の位置に固定されている。したがって、第一補強板21と第二補強板22はともにガイド部材7によって所定の位置に固定される(図10(c),図10(d))。
さらに、上記と同様の手順を繰り返すことで、上下方向に沿って複数の外郭筒2を配置する。すなわち、最下部の外郭筒2の上部端縁に設けられたストッパ部6に、次段の外郭筒2の下部端縁を嵌合させる。なお、次段の外郭筒2は、最下部の外郭筒2と同様の要領によって、第一補強板21と第二補強板22とを互いに接続することで形成される。このようにして、所望の数の外郭筒2を上方に配列する(図10(b))。
その後、柱体本体10と外郭筒2との間に生じた間隙Xに、充填材4を充填する(不図示)。充填材4は、最上部の外郭筒2の上部端縁と略同等の高さに達するまで充填されることが望ましい。
続いて、充填材4が完全に硬化する前に、最上部の外郭筒2の上部端縁に対して、最下部に配置した位置決め部材3とは別の位置決め部材3を嵌合させることで、最上部の外郭筒2の位置決めを行ってもよい。このとき、中段の外郭筒2に径方向のずれが生じている場合には、併せてこれを是正することが望ましい。以上により、第二実施形態に係る柱状構造体1の施工が完了する。
上述のような構成では、柱体本体10の外周を覆う外郭筒2が、複数の分割体20に分割される。すなわち、外郭筒2を一体に形成した場合に比べて、重量や大きさを削減することができる。
さらに、複数の分割体20(第一補強板21,第二補強板22)同士の接続部5を形成するための折曲部、ならびにガイド部材折曲部7Bは、分割体20、ガイド部材7それぞれの端縁を折曲することのみによって形成することができるため、接続部5を有する分割体20、ガイド部材7を容易かつ低コストで得ることができる。したがって、柱体本体10に対して容易に補強を施すことができる。
加えて、図11に示すように、充填材4が充填された後の外郭筒2には、充填材4の側圧(打設圧、図中の矢印)が付加される。この側圧によって、外郭筒2にはその周方向に沿った引っ張り応力が生じる。この引っ張り応力によって、外郭筒2の接続部5では、第一折曲部21Cとガイド部材折曲部7Bとの間、及び第二折曲部22Cとガイド部材折曲部7Bとの間で、周方向に沿って互いに離間する方向の力が生じる。したがって、接続部5における係合をより強固なものとすることができる。
さらに加えて、このような構成によれば、充填材4は、第一折曲部21Cとガイド部材折曲部7Bとの間、及び第二折曲部22Cとガイド部材折曲部7Bとの間にそれぞれ形成される間隙Z,Zにまで行き渡る。これにより、接続部5は充填材4の硬化に伴って一層強固なものとなる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態では、外郭筒2は、第一補強板21と第二補強板22の2つに分割される構成とした。しかしながら、外郭筒2の分割の態様はこれに限定されず、例えば、3つや4つに分割される構成であってもよい。
さらに、ストッパ部6の構成は上述の実施形態に限定されず、例えば図13から図15に示すような構成を採ってもよい。
図13の例では、外郭筒2の下側端縁から上方に一定の距離だけ離間した位置に、径方向内側に向かって急激に縮径する段差部67が形成されてストッパ部6Aとされている。このような構成によっても、複数の外郭筒2同士を上下方向に配列することができる。
また、外郭筒2の内側に充填材4を充填した際には、充填材4の側圧によってストッパ部6が径方向外側に向かって押さえつけられる。したがって、複数の外郭筒2をより強固に接続することができる。
図14の例では、外郭筒2の下側端縁から上方に一定の距離だけ離間した位置に、径方向外側に向かって突出する、円環状の凸部68が形成されてストッパ部6Bとされている。このような構成であっても、上述の変形例と同様に、充填材4の側圧によってストッパ部6が径方向外側に向かって押さえつけられるため、複数の外郭筒2をより強固に接続することができる。
さらに、図15の例では、ストッパ部6は外郭筒2とは別に設けられた、円環状のストッパ部別体6Cによって形成される。ストッパ部別体6Cは、一枚の薄板鋼板を曲折することで、上方に向かって開口する円環状の第一溝部6Eと、下方に向かって開口する同じく円環状の第二溝部6Fとを形成する。このようなストッパ部別体6Cは、例えば円環状の薄板鋼板に対してプレス加工等を施すことによって形成される。
(第二変形例)
上述の実施形態では、柱状構造体1は、既存の柱体本体10の外周を、第一補強板21と第二補強板22とガイド部材7とからなる外郭筒2によって覆うとともに、これら外郭筒2と柱体本体10との間の間隙Xに充填材4を充填することで構成される。しかしながら、柱状構造体1の態様はこれに限られない。
上述の第一変形例と同様に、既存の柱体本体10を用いず、外郭筒2の径方向内側に形成される空間の全体にわたって充填材4が充填することで、例えば建造物の基礎柱として用いることも考えられる。また、この場合において、柱状構造体1の耐力を向上させるために、充填材4の内部に鉄筋材等を設けてもよい。
このような柱状構造体1によれば、外郭筒2が複数の分割体20に分割されていることから、容易に運搬や組み立てが可能になる。加えて、外郭筒2を型枠として用いるとともに、充填材4を充填することで、例えば基礎柱等としての柱状構造体1を容易に構成することができる。
(実施例)
次に、実施例として、本発明の一実施形態に係る柱状構造体1のせん断耐力を実証するための試験結果について説明する。
本実施例におけるせん断耐力試験では、上述の第二実施形態における柱状構造体1を用いた。詳細には、柱状構造体1の上下を一対のコンクリートブロックで挟持した状態で、上方のコンクリートブロックに対して、水平面内における任意の一方向に作用する往復荷重を付加した。
図12は試験結果を示す。なお、同図における実線は、本発明の実施形態に係る外郭筒2を備えた柱状構造体1の試験結果である。また、破線は、外郭筒2を設けず柱体本体10のみに対して荷重を付加した際の対照試験結果である。
図12の破線から看取されるように、外郭筒2を備えない柱体本体10では、約±100kNの往復荷重下でせん断が生じた。その一方で、外郭筒2を備える柱状構造体1では、約±200kNの往復荷重下でせん断が生じた。
すなわち、本発明の実施形態に係る柱状構造体1によれば、柱体本体10のみの場合に比して、水平荷重によってせん断に至るまでの耐力が約2倍に向上したことが分かる。
1…柱状構造体 10…柱体本体 2…外郭筒 3…位置決め部材 4…充填材 2A…内壁 X…間隙 O…基準軸 20…分割体 21…第一補強板 22…第二補強板 21A…主部 21B…週方向端縁 21C…第一折曲部 21D…折しろ部 21E…湾曲部 21F…湾曲部側端縁 21G…開口側端縁 21H…第一開口部 22C…第二折曲部 22H…第二開口部 5…接続部 6…ストッパ部 61…上部湾曲部 62…ストッパ部外壁 63…ストッパ部内壁 64…下部湾曲部 65…凹溝 C…切欠き 31…凹部 3H…位置決め部材半体 6C…ストッパ部別体 7…ガイド部材 7A…ガイド部材主部 7B…ガイド部材折曲部

Claims (6)

  1. 軸線が上下方向に沿って延び、地盤上に配置された外郭筒と、
    前記外郭筒内に充填された充填材と、を備える柱状構造体であって、
    前記外郭筒は、前記軸線上に位置する基準軸回りの方向である周方向に複数の分割体に分割され、
    前記外郭筒には、前記周方向に隣接する前記複数の分割体における互いに対向する端縁を接続する接続部が設けられ、
    前記接続部は、前記周方向に隣接する前記複数の分割体における互いに対向する端縁のうち、一方の前記分割体における端縁が前記基準軸から離間する方向に折曲された第一折曲部と、他方の前記分割体における端縁が前記基準軸に近接する方向に折曲されて前記第一折曲部に係合するとともに、他方の前記分割体の主部の周方向端縁に設けられた第二折曲部とを有し、
    前記第二折曲部は、前記主部と対向する折しろ部と、前記折しろ部と前記主部とをつなぐ湾曲部と、を有し、
    前記湾曲部は、前記周方向から外部に対して露出しており、
    前記分割体として、下端部が地盤に固定されたガイド部材と、前記ガイド部材に前記接続部を介して接続された補強板と、を備え、
    前記ガイド部材は、上下方向に連続して延び、
    前記補強板は、上下方向に複数に分割されている柱状構造体。
  2. 軸線が前記基準軸上に位置し地盤上に立設された柱体本体を更に備え、
    前記外郭筒は、前記柱体本体の外周を覆い、
    前記充填材は、前記柱体本体と前記外郭筒との間に充填されている請求項1記載の柱状構造体。
  3. 上下方向に隣り合う一対の前記補強板のうち、上側に配置される一方の前記補強板における下側の端縁は、下側に配置される他方の前記補強板における上側の端縁に対して、他方の前記補強板に設けられたストッパ部により下側から支持された状態で嵌合する請求項1又は2に記載の柱状構造体。
  4. 上下方向に沿って延びる軸線を有するとともに地盤上に配置される外郭筒が前記軸線上に位置する基準軸回りの方向である周方向に沿って分割された複数の分割体としての、上下方向に連続して延びているガイド部材を地盤上に配置して、該ガイド部材の下端部を地盤に固定する工程と、
    前記複数の分割体としての補強板を、前記ガイド部材に前記周方向に隣接するように配置する工程と、
    前記複数の分割体における互いに対向する端縁のうち、一方の前記分割体における端縁を前記基準軸から離間する方向に折曲することで形成される第一折曲部と、他方の前記分割体における端縁を前記基準軸に近接する方向に折曲することで、他方の前記分割体の主部の周方向端縁に形成される第二折曲部と、を係合することで前記複数の分割体を接続して前記外郭筒を形成する工程と、
    前記外郭筒内に充填材を充填する工程と、
    を含み、
    前記第二折曲部は、前記主部と対向する折しろ部と、前記折しろ部と前記主部とをつなぐ湾曲部と、を有し、
    前記外郭筒を形成する工程では、前記湾曲部を前記周方向から外部に露出させた状態で、前記第一折曲部と前記第二折曲部とを係合し、
    前記補強板は、上下方向に複数に分割されており、
    前記補強板を配置する工程では、上下方向に分割された前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程を含む柱状構造体の施工方法。
  5. 前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程が、最下部に配置される前記補強板の軸線が前記基準軸上に位置するように位置決めを行う工程をさらに含む請求項に記載の柱状構造体の施工方法。
  6. 前記複数の補強板を上下方向に沿って配置する工程が、最上部に配置される前記補強板の軸線が前記基準軸上に位置するように位置決めを行う工程をさらに含む請求項又はに記載の柱状構造体の施工方法。
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