<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PA内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15と、を備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口31は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」~「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、例えば、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
図4は、遊技領域PAを流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。
既に説明したとおり、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技領域PAから排出される。換言すれば、遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに流入した遊技球は一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球することにより遊技領域PAから排出されることとなる。一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技盤24の背面側に導かれる。
遊技盤24の背面には、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのそれぞれに対応させて排出通路部42~48が形成されている。排出通路部42~48に流入した遊技球はその流入した排出通路部42~48を流下することにより、遊技盤24の背面側において遊技盤24の下端部に導かれ図示しない排出球回収部にて回収される。そして、排出球回収部にて回収された遊技球は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が設置された島設備の球循環装置に排出される。
各排出通路部42~48には遊技球を検知するための各種検知センサ42a~48aが設けられている。これら排出通路部42~48及び検知センサ42a~48aについて以下に説明する。一般入賞口31は既に説明したとおり4個設けられているため、それら4個のそれぞれに対応させて排出通路部42~44が存在している。この場合、最も左の一般入賞口31に対応する第1排出通路部42及びその右隣りの一般入賞口31に対応する第2排出通路部43のそれぞれに対しては1個ずつ検知センサ42a,43aが設けられている。具体的には、第1排出通路部42の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1入賞口検知センサ42aが設けられているとともに、第2排出通路部43の途中位置に検知範囲が存在するように第2入賞口検知センサ43aが設けられている。最も左の一般入賞口31に入球した遊技球は第1排出通路部42を通過する途中で第1入賞口検知センサ42aにて検知され、その右隣りの一般入賞口31に入球した遊技球は第2排出通路部43を通過する途中で第2入賞口検知センサ43aにて検知される。また、右側2個の一般入賞口31に対しては途中位置で合流するように形成された第3排出通路部44が設けられている。当該第3排出通路部44は、2個の一般入賞口31のそれぞれに対応する入口側領域を有しているとともに、それら入口側領域が途中で合流することで1個の出口側領域を有している。第3排出通路部44における出口側領域の途中位置に検知範囲が存在するように第3入賞口検知センサ44aが設けられている。右側2個のいずれかの一般入賞口31に入球した遊技球は第3排出通路部44を通過する途中で第3入賞口検知センサ44aにて検知される。
特電入賞装置32に対応させて第4排出通路部45が存在している。第4排出通路部45の途中位置に検知範囲が存在するようにして特電検知センサ45aが設けられており、特電入賞装置32に入球した遊技球は第4排出通路部45を通過する途中で特電検知センサ45aにて検知される。第1作動口33に対応させて第5排出通路部46が存在している。第5排出通路部46の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1作動口検知センサ46aが設けられており、第1作動口33に入球した遊技球は第5排出通路部46を通過する途中で第1作動口検知センサ46aにて検知される。第2作動口34に対応させて第6排出通路部47が存在している。第6排出通路部47の途中位置に検知範囲が存在するようにして第2作動口検知センサ47aが設けられており、第2作動口34に入球した遊技球は第6排出通路部47を通過する途中で第2作動口検知センサ47aにて検知される。アウト口24aに対応させて第7排出通路部48が存在している。第7排出通路部48の途中位置に検知範囲が存在するようにしてアウト口検知センサ48aが設けられており、アウト口24aに入球した遊技球は第7排出通路部48を通過する途中でアウト口検知センサ48aにて検知される。
なお、各種検知センサ42a~48aのうちいずれか1個の検知センサ42a~48aにて検知対象となった遊技球は他の検知センサ42a~48aの検知対象となることはない。また、スルーゲート35に対してもゲート検知センサ49aが設けられており、遊技領域PAを流下する途中でスルーゲート35を通過する遊技球はゲート検知センサ49aにて検知される。
各種検知センサ42a~49aとしては、いずれも電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。また、各種検知センサ42a~49aは後述する主制御装置60と電気的に接続されており、各種検知センサ42a~49aの検知結果は主制御装置60に出力される。具体的には、各種検知センサ42a~49aは、遊技球を検知していない状況ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状況ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなくHI及びLOWの関係が逆であってもよい。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。主制御装置60は主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。なお、基板ボックス60aに、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス60aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス60aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板67と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である主側CPU63の他に、主側ROM64、主側RAM65及び管理用IC66が内蔵されている。なお、MPU62には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
主側ROM64は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。主側ROM64は、主側CPU63により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
主側RAM65は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。主側RAM65は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM64よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。主側RAM65は、主側ROM64内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
管理用IC66は、主側CPU63から供給された情報に基づいて遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を管理する管理装置である。詳細は後述するが、管理用IC66にて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aへの遊技球の入球履歴が把握されるとともに、その把握された入球履歴に応じて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球頻度が把握される。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板67及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板67には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板67を介して動作電力が供給される。
MPU62の入力側には、各種入球検知センサ42a~49aといった各種センサが接続されている。各種入球検知センサ42a~49aは、既に説明したとおり、第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a及びゲート検知センサ49aである。これら入球検知センサ42a~49aの検知結果に基づいて、主側CPU63にて各入球部への入球判定が行われる。また、主側CPU63では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板67、払出制御装置77及び音声発光制御装置81が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部のうち入球の発生が遊技球の払い出しに対応する賞球対応入球部に遊技球が入球したことに基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置81には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、主側CPU63において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、主側CPU63において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、主側CPU63において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、主側CPU63において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
停電監視基板67は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60の主側RAM65及び払出制御装置77に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置81は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部53及びスピーカ部54を駆動制御するとともに、表示制御装置82を制御するものである。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図6を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、主側RAM65に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア65aに格納される。
保留格納エリア65aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1~RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1~RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普電保留エリア65cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで主側RAM65の保留格納エリア65aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア65aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ここで、ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06secに設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、主側ROM64に振分テーブルとして記憶されている。そして、かかる振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。また、低入賞高確大当たり結果における開閉実行モードでは、ラウンド遊技の回数が低確大当たり結果及び最有利大当たり結果の場合よりも少ない回数である構成としてもよい。
振分テーブルでは、「0~29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~9」が低確大当たり結果に対応しており、「10~14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15~29」が最有利大当たり結果に対応している。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主側CPU63の処理構成について>
次に、主側CPU63にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側CPU63の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図7のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
まず電源投入ウェイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウェイト用の所定時間(具体的には1sec)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウェイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可するとともに(ステップS102)、主側CPU63の内部機能レジスタの設定を行う(ステップS103)。
その後、電源・発射制御装置78に設けられたRAM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し(ステップS104)、さらに主側RAM65の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS105)。また、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップS106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、主側RAM65をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM65の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、ステップS109の処理を実行した後は、管理用IC66に各種情報を認識させるための認識用処理(ステップS110)、及びMPU62に接続された読み取り装置に各種データを出力するためのデータ出力用処理を実行する(ステップS111)。これら認識用処理及びデータ出力用処理の詳細については後に説明する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS111の処理が完了してステップS112の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS111のデータ出力用処理が終了して、ステップS112の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS112~ステップS115の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS112~ステップS115の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS112~ステップS115の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS112にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS113では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS114にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS115にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS115の処理を実行したら、ステップS112に戻り、ステップS112~ステップS115の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図8のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4msec周期)に実行される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS201)。停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS203ではステップS113と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS114と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS205)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM65に設けられた遊技停止用フラグに「1」をセットする。続くステップS206では、上記遊技停止用フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS206にて否定判定をした場合に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS208)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップS209)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a~49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。なお、入球検知処理の詳細については後に説明する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS210)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS211)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。続くステップS212では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a~49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS213)。当該特図特電制御処理では、保留格納エリア65aに記憶されている保留情報の数が上限数未満である状況で第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、その時点における当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として、保留格納エリア65aに時系列的に格納していく処理を実行する。また、特図特電制御処理では、遊技回中及び開閉実行モード中ではなく且つ保留情報が記憶されていることを条件に、その保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する当否判定処理、及び大当たり当選に対応している場合にはその保留情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを判定する振分判定処理を実行する。また、特図特電制御処理では、当否判定処理及び振分判定処理だけでなく、その保留情報が大当たり当選に対応していない場合には、その保留情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定するリーチ判定処理を実行するとともに、その時点における変動種別カウンタCSの数値情報を利用して遊技回の継続時間を選択する処理を実行する。そして、それら各処理の結果に応じた継続時間の情報を含む変動用コマンドと、遊技結果の情報を含む種別コマンドとを、音声発光制御装置81に送信するとともに、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる。音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドを受信することによりこれらコマンドの内容に対応する遊技回用の演出を表示発光部53及びスピーカ部54にて開始させる。また、音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応する変動パターンコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は変動パターンコマンドを受信することにより、変動パターンコマンドの内容に対応する図柄の変動表示を図柄表示装置41にて開始させる。これにより、1遊技回が開始された状態となる。
特図特電制御処理では、1遊技回の実行中には遊技回の開始時に決定した遊技回の継続期間が経過したか否かを判定することで、その遊技回の終了タイミングであるか否かを判定する。終了タイミングである場合には遊技結果に対応した表示を行った状態で、その遊技回を終了させる処理を実行する。この場合、今回の遊技回がいずれかの大当たり結果の発生に対応している場合には、その大当たり結果の種類に対応する絵柄が特図表示部37aにて停止表示されるようにし、今回の遊技回が外れ結果に対応している場合には、外れ結果に対応する絵柄が特図表示部37aにて停止表示されるようにする。また、遊技回を終了させるべきことを示す最終停止コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は最終停止コマンドを受信することにより表示発光部53及びスピーカ部54における今回の遊技回用の演出を終了させる。また、音声発光制御装置81は最終停止コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は最終停止コマンドを受信することにより、図柄表示装置41における今回の遊技回用の演出を終了させる。
特図特電制御処理では、遊技回の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果である場合には、当該開閉実行モードを開始させるための処理を実行する。この開始に際しては、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、特図特電制御処理では、各ラウンド遊技を開始させるための処理及び各ラウンド遊技を終了させるための処理を実行する。ラウンド遊技が開始される場合には特電入賞装置32が開放状態となり、ラウンド遊技が終了する場合には特電入賞装置32が閉鎖状態となる。これら各処理に際して、ラウンド遊技が開始されることを示す開放コマンドを音声発光制御装置81に送信するとともに、ラウンド遊技が終了されることを示す閉鎖コマンドを音声発光制御装置81に送信する。また、特図特電制御処理では、開閉実行モードを終了させる場合にそのことを示すエンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は開閉実行モード中に受信する各種コマンドに対応する態様で表示発光部53及びスピーカ部54にて開閉実行モード用の演出を実行させる。また、音声発光制御装置81は開閉実行モード中に受信したコマンドに対応するコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は開閉実行モード中に受信する各種コマンドに対応する態様で図柄表示装置41にて開閉実行モード用の演出を実行させる。また、特図特電制御処理では、開閉実行モードを終了させる場合、当該開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードが、当該開閉実行モードの実行契機となった大当たり結果の種類に対応するモードとなるようにための処理を実行する。
タイマ割込み処理においてステップS213の特図特電制御処理を実行した後は、普図普電制御処理を実行する(ステップS214)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS216)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS217)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS218)。その後、遊技領域PAにおける遊技球の入球結果に対応する情報を管理用IC66に出力するための管理用出力処理を実行する(ステップS219)。管理用出力処理の詳細については後に説明する。
次に、主側CPU63にて、各入球検知センサ42a~49aの検知結果に基づき、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球の有無を特定するための構成について説明する。図9は主側CPU63に入球検知センサ42a~49aの検知結果が入力されるようにする構成を説明するための説明図である。
主側CPU63には入力ポート63aが設けられている。入力ポート63aは、8種類の信号を同時に扱うことができるように8ビットのパラレルインターフェースとして構成されている。そして、各信号の電圧に応じて「0」又は「1」の情報が格納されるエリアが、各端子に1対1で対応させて設けられている。つまり、当該エリアとして、第0ビットD0~第7ビットD7を備えている。また、入力ポート63aには8種類を超える信号が入力されることとなるが、同時に入力される対象を8種類に制限するために、入力ポート63aへの入力対象となる信号群はドライバICによる切換制御を通じて切り換えられる。
タイマ割込み処理(図8)の入球検知処理(ステップS209)では、入力ポート63aへの入力対象となる信号群が各入球検知センサ42a~49aからの信号群に設定される。かかる設定がなされた状況では、第0ビットD0は第1入賞口検知センサ42aからの検知信号に対応した情報が格納され、第1ビットD1は第2入賞口検知センサ43aからの検知信号に対応した情報が格納され、第2ビットD2は第3入賞口検知センサ44aからの検知信号に対応した情報が格納され、第3ビットD3は特電検知センサ45aからの検知信号に対応した情報が格納され、第4ビットD4は第1作動口検知センサ46aからの検知信号に対応した情報が格納され、第5ビットD5は第2作動口検知センサ47aからの検知信号に対応した情報が格納され、第6ビットD6はアウト口検知センサ48aからの検知信号に対応した情報が格納され、第7ビットD7はゲート検知センサ49aからの検知信号に対応した情報が格納される。
上記各入球検知センサ42a~49aは、遊技球の通過を検知していない場合には検知信号として非検知中であることを示すLOWレベル信号を出力し、遊技球の通過を検知している場合には検知信号として検知中であることを示すHIレベル信号を出力する。そして、入力ポート63aではLOWレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「0」の情報を格納し、HIレベル信号を受信している場合に該当するビットに対して「1」の情報を格納する。つまり、入球検知センサ42a~49aにおいて遊技球の通過が検知されていない状況では該当するビットに対して非検知中を示す情報に対応した「0」の情報が格納され、遊技球の通過が検知されている状況では該当するビットに対して検知中を示す情報に対応した「1」の情報が格納される。
図10はタイマ割込み処理(図8)のステップS209にて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。
第0ビットD0に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS301:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS302)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS303)。第1出力フラグは、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。10個賞球用カウンタは、10個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。10個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS217の払出出力処理にて10個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、10個賞球コマンドを1回出力した場合には10個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は10個賞球コマンドを受信した場合、10個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第1ビットD1に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS304:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS305)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS306)。第2出力フラグは、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第2ビットD2に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS307:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第3出力フラグに「1」をセットするとともに(ステップS308)、主側RAM65に設けられた10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS309)。第3出力フラグは、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第3ビットD3に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS310:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた特電入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS311)、主側RAM65に設けられた第4出力フラグに「1」をセットし(ステップS312)、さらに主側RAM65に設けられた15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS313)。特電入賞フラグは開閉実行モードのラウンド遊技において特電入賞装置32に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図8)の特図特電制御処理(ステップS213)では特電入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生したことを特定し、ラウンド遊技における特電入賞装置32への残りの入球可能個数を1減算する。かかる入球可能個数を1減算する処理を実行した場合に特電入賞フラグを「0」クリアする。第4出力フラグは、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。15個賞球用カウンタは、15個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。15個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS217の払出出力処理にて15個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、15個賞球コマンドを1回出力した場合には15個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は15個賞球コマンドを受信した場合、15個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第4ビットD4に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS314:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第1作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS315)、主側RAM65に設けられた第5出力フラグに「1」をセットし(ステップS316)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS317)。第1作動入賞フラグは第1作動口33に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図8)の特図特電制御処理(ステップS213)では第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限個数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS213)にて第1作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第1作動入賞フラグを「0」クリアする。第5出力フラグは、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。1個賞球用カウンタは、1個の遊技球の払い出しを実行すべき回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1個賞球用カウンタの値が1以上である場合、タイマ割込み処理(図8)におけるステップS217の払出出力処理にて1個賞球コマンドを払出制御装置77に出力するとともに、1個賞球コマンドを1回出力した場合には1個賞球用カウンタの値を1減算する。払出制御装置77は1個賞球コマンドを受信した場合、1個の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。
第5ビットD5に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS318:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第2作動入賞フラグに「1」をセットするとともに(ステップS319)、主側RAM65に設けられた第6出力フラグに「1」をセットし(ステップS320)、さらに主側RAM65に設けられた1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS321)。第2作動入賞フラグは第2作動口34に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図8)の特図特電制御処理(ステップS213)では第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、保留格納エリア65aの保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が上限個数である4個未満であることを条件として、保留情報を新たに格納する処理を実行する。特電特電制御処理(ステップS213)にて第2作動入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合に第2作動入賞フラグを「0」クリアする。第6出力フラグは、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第6ビットD6に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS322:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた第7出力フラグに「1」をセットする(ステップS323)。第7出力フラグは、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたことを示す情報出力を管理用IC66に対して実行すべきことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
第7ビットD7に「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS324:YES)。この場合、主側RAM65に設けられたゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS325)。ゲート入賞フラグはスルーゲート35に1個の遊技球が入球したことを主側CPU63にて特定するためのフラグである。タイマ割込み処理(図8)の普図普電制御処理(ステップS214)ではゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認することで、普電保留エリア65cに格納されている普図側の保留情報の個数が上限個数である4個未満であることを条件として、現状の普電役物開放カウンタC4の数値情報を普図側の保留情報として普電保留エリア65cに格納する処理を実行する。普図普電制御処理(ステップS214)にてゲート入賞フラグに「1」がセットされていることを確認し、その確認に対応する処理を実行した場合にゲート入賞フラグを「0」クリアする。
なお、タイマ割込み処理(図8)は既に説明したとおり4msec周期で起動されるため、1個の入球検知センサ42a~49aにて1個の遊技球の検知が開始された場合、当該入球検知センサ42a~49aにてその1個の遊技球の検知を継続している状況において当該入球検知センサ42a~49aにて1個の遊技球が検知されたことの特定が主側CPU63にて行われる。したがって、第1~第7出力フラグはそれぞれ1個ずつ設けられていれば十分である。
次に、払出制御装置77にて実行される処理内容について説明する。まず払出制御装置77及び当該払出制御装置77との間で通信を行う各種装置の電気的構成について、図11のブロック図を参照しながら説明する。
払出制御装置77はMPU91を備えている。MPU91には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である払出側CPU92の他に、払出側ROM93、払出側RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
払出側ROM93は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。払出側ROM93は、払出側CPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM94は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。払出側RAM94は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM93よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。払出側RAM94は、払出側ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
払出側CPU92は、主側CPU63と双方向通信を行うことが可能となっている。払出側CPU92は主側CPU63から賞球コマンドを受信することにより、その賞球コマンドに対応する個数の遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御する。また、払出側CPU92は、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能な状態であるか否かを監視し、正常に行うことが可能ではない状態であると特定した場合には払出側RAM94に未払出の賞球個数情報が記憶されている状況であっても払出装置76を停止させる。また、払出側CPU92は、このように正常に払い出しを行うことが可能ではない状態であることを示す払出制限コマンドを主側CPU63に送信する。主側CPU63は当該払出制限コマンドを受信した場合、遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態であることを示す報知が図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて実行されるように音声発光制御装置81に報知用コマンドを送信する。遊技球の払い出しを正常に行うことが可能ではない状態として、下皿56aが遊技球で満タンとなる満タン状態と、タンク75に遊技球が補充されていない球無状態と、払出装置76が正常に動作しない払出異常状態と、遊技機本体12が外枠11から開放された本体開放状態と、前扉枠14が内枠13から開放された前扉開放状態と、が存在している。
払出装置76から下皿56aへと通じる遊技球通路の途中位置には図示しない満タン検知センサが設けられており、当該満タン検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、満タン検知センサにおいて遊技球が継続して検知された場合に満タン状態であると特定し、満タン検知センサにて遊技球が継続して検知される状態が解除された場合に満タン状態が解除されたと特定する。
タンク75から払出装置76へと通じる遊技球通路の途中位置に図示しない球無検知センサが設けられており、当該球無検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、球無検知センサにおいて遊技球が継続して検知されない場合に球無状態であると特定し、球無検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に球無状態が解除されたと特定する。
払出装置76には当該払出装置76から払い出される遊技球を検知するための図示しない払出検知センサが設けられており、当該払出検知センサの検知結果は払出側CPU92に入力される。払出側CPU92は、払出検知センサにて遊技球が検知された場合に払出装置76から1個の遊技球が払い出されたと特定する。また、払出側CPU92は、遊技球が払い出されるように払出装置76を駆動制御しているにも関わらず払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない場合に払出異常状態であると特定し、払出検知センサにて遊技球が継続して検知されない状態が解除された場合に払出異常状態が解除されたと特定する。
内枠13の前面部には前扉開放センサ95が設けられており(図2参照)、当該前扉開放センサ95の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、内枠13に対して前扉枠14が閉鎖状態である場合に前扉開放センサ95は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、内枠13に対して前扉枠14が開放状態である場合に前扉開放センサ95は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、前扉開放センサ95から閉鎖検知信号を受信している場合に前扉枠14が閉鎖状態であると特定し、前扉開放センサ95から開放検知信号を受信している場合に前扉枠14が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉開放コマンドを送信し、前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に前扉閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、前扉開放コマンドを受信した場合に前扉枠14が開放状態となったと特定し、前扉閉鎖コマンドを受信した場合に前扉枠14が閉鎖状態となったと特定する。
裏パックユニット15の前面部には本体開放センサ96が設けられており(図2参照)、当該本体開放センサ96の検知結果は払出側CPU92に入力される。この場合、外枠11に対して遊技機本体12が閉鎖状態である場合に本体開放センサ96は閉鎖検知信号を払出側CPU92に送信し、外枠11に対して遊技機本体12が開放状態である場合に本体開放センサ96は開放検知信号を払出側CPU92に送信する。払出側CPU92は、本体開放センサ96から閉鎖検知信号を受信している場合に遊技機本体12が閉鎖状態であると特定し、本体開放センサ96から開放検知信号を受信している場合に遊技機本体12が開放状態であると特定する。また、払出側CPU92は、遊技機本体12が閉鎖状態から開放状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体開放コマンドを送信し、遊技機本体12が開放状態から閉鎖状態となったと特定したタイミングで主側CPU63に本体閉鎖コマンドを送信する。主側CPU63は、本体開放コマンドを受信した場合に遊技機本体12が開放状態となったと特定し、本体閉鎖コマンドを受信した場合に遊技機本体12が閉鎖状態となったと特定する。
図12のタイムチャートを参照しながら、払出側CPU92にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、予め定められた周期(例えば2msec)で繰り返し起動されるものである。
まず満タン用処理を実行する(ステップS401)。満タン用処理では、既に説明したとおり満タン検知センサの検知結果に基づいて満タン状態であるか否かを特定し、満タン状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、満タン状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、満タン状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、満タン状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、球無用処理を実行する(ステップS402)。球無用処理では、既に説明したとおり球無検知センサの検知結果に基づいて球無状態であるか否かを特定し、球無状態である場合には遊技球の払い出しを停止させるための処理を実行するとともに、球無状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、球無状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせるための処理を実行するとともに、球無状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、払出異常監視処理を実行する(ステップS403)。払出異常監視処理では、既に説明したとおり払出検知センサの検知結果に基づいて払出異常状態であるか否かを特定し、払出異常状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、払出異常状態であることを示すコマンドを主側CPU63に送信する。また、払出異常状態が解除された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、払出異常状態が解除されたことを示すコマンドを主側CPU63に送信する。
その後、前扉開放監視処理を実行する(ステップS404)。前扉開放監視処理では、既に説明したとおり前扉開放センサ95の検知結果に基づいて前扉枠14が開放状態であるか否かを特定し、前扉枠14が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、前扉開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、前扉枠14が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、前扉閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、本体開放監視処理を実行する(ステップS405)。本体開放監視処理では、既に説明したとおり本体開放センサ96の検知結果に基づいて遊技機本体12が開放状態であるか否かを特定し、遊技機本体12が開放状態である場合には遊技球の払い出しを停止させる処理を実行するとともに、本体開放コマンドを主側CPU63に送信する。また、遊技機本体12が閉鎖された場合には遊技球の払い出しを可能とさせる処理を実行するとともに、本体閉鎖コマンドを主側CPU63に送信する。
その後、コマンド読込処理を実行する(ステップS406)。当該コマンド読込処理では、主側CPU63が送信した賞球コマンドを読み込む処理を実行する。そして、その賞球コマンドを、払出側RAM94に格納する。そして、その受信した賞球コマンドに対応する個数を払出側RAM94における未払出の賞球個数情報に加算するための賞球設定処理を実行した後に(ステップS407)、払出装置76による遊技球の払い出しの実行制御を行うための払出制御処理を実行する(ステップS408)。払出制御処理では、払出側RAM94に記憶されている未払出の賞球個数情報が1以上の値である場合に払出装置76の駆動制御を行い、払出検知センサにて1個の遊技球を検知した場合に賞球個数情報の値を1減算する。そして、賞球個数情報の値が「0」となった場合には払出装置76の駆動制御を停止する。その後、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS409)。
次に、遊技ホールに設けられたホールコンピュータHCにパチンコ機10から情報を外部出力するための構成について説明する。
図2に示すように、裏パックユニット15には外部端子板97が設けられている。外部端子板97には多数の外部端子が設けられており、一部の外部端子であって複数の外部端子が主側CPU63と電気的に接続されているとともに、一部の外部端子であって複数の外部端子が払出側CPU92と電気的に接続されている。このように主側CPU63及び払出側CPU92のそれぞれが外部端子板97と電気的に接続されていることにより、図11に示すように、主側CPU63及び払出側CPU92はホールコンピュータHCに情報を外部出力することが可能である。
外部端子板97の1個の外部端子は前扉開放センサ95と電気的に接続されているとともに、外部端子板97の1個の外部端子は本体開放センサ96と電気的に接続されている。この電気的な接続の構成について詳細には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路の途中位置には信号中継基板98が設けられている。当該信号中継基板98には、前扉開放センサ95から払出側CPU92に向けた信号経路SL1から分岐させて分岐経路SL2が設けられている。そして、当該分岐経路SL2は外部端子板97における前扉開放用の外部端子に接続されている。したがって、前扉開放センサ95における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における前扉開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、前扉枠14が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
本体開放センサ96について詳細には、信号中継基板98には、本体開放センサ96から払出側CPU92に向けた信号経路SL3から分岐させて分岐経路SL4が設けられている。そして、当該分岐経路SL4は外部端子板97における本体開放用の外部端子に接続されている。したがって、本体開放センサ96における検知結果に対応した電気信号は、払出側CPU92に入力されるだけでなく、外部端子板97における本体開放用の外部端子にも入力される。これにより、払出側CPU92による制御を介することなく、遊技機本体12が開放状態であるか否かを示す信号をホールコンピュータHCに外部出力することが可能となる。
次に、主側CPU63及び払出側CPU92からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。まず主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容について説明する。
主側CPU63はタイマ割込み処理(図8)における外部情報設定処理(ステップS218)にて、外部端子板97において主側CPU63に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。主側CPU63から外部端子板97に出力される情報として、開閉実行モード中であることを示す情報と、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報と、一の遊技回が終了したことを示す情報と、所定個数(例えば100個)の遊技球がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかを通じて遊技領域PAから排出されたことを示す情報と、第1作動口33に遊技球が入球したことを示す情報と、第2作動口34に遊技球が入球したことを示す情報と、が含まれている。
払出側CPU92はタイマ割込み処理(図12)における外部情報設定処理(ステップS409)にて、外部端子板97において払出側CPU92に割り当てられている各外部端子への情報の出力設定を行う。払出側CPU92から外部端子板97に出力される情報として、10個の遊技球の払い出しが行われたことを示す情報が含まれている。
ホールコンピュータHCでは外部端子板97を通じてパチンコ機10から受信する各種情報に応じて、当該パチンコ機10における遊技球の払い出しの実行態様などを把握することが可能である。例えば、
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した遊技球の払出個数の割合である出玉率
・開閉実行モード及び高頻度サポートモードではない通常遊技状態における出玉率(以下、この出玉率を「B」とする)
・開閉実行モードにおける出玉率
・高頻度サポートモードにおける出玉率
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに実行された遊技回の回数(以下、この割合を「S」とする)
・B-S×「第1作動口33及び第2作動口34への入賞に対する賞球個数」
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第1作動口33への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S1」とする)
・パチンコ機10の遊技領域PAから100個の遊技球が排出されるまでに発生した第2作動口34への遊技球の入球個数(以下、この割合を「S2」とする)
・B-(S1×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+S2×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
などが算出される。これにより、ホールコンピュータHCにおいてパチンコ機10の遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を管理することが可能となる。なお、賞球個数とは対応する入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数のことである。
<遊技球の入賞態様を管理するための構成>
次に、管理用IC66を利用して遊技球の入賞態様を管理するための構成について説明する。まず図13のブロック図を参照しながら、管理用IC66の電気的構成について説明する。
既に説明したとおり主制御装置60のMPU62は、主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65及び管理用IC66を備えている。また、MPU62は、これら以外にもI/F101及び読み取り用端子102を備えている。
I/F101は、MPU62の外部の機器との間で信号を送受信するためのインターフェースである。I/F101は、内部バス103を介して主側CPU63と電気的に接続されている。I/F101の入力ポートを通じて各入球検知センサ42a~49aなどのセンサからの検知結果、及び払出側CPU92からのコマンドなどがMPU62に入力され、その入力された検知結果及びコマンドの内容に基づいて既に説明したとおり主側CPU63にて各種処理が実行される。また、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、特電用の駆動部32bなどの機器へ信号出力が行われる場合には当該信号出力はI/F101の出力ポートを通じて行われるとともに、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、払出側CPU92及び音声発光制御装置81へコマンド出力が行われる場合には当該コマンド出力はI/F101の出力ポートを通じて行われる。
読み取り用端子102は、MPU62にパチンコ機10の外部の装置である読み取り装置を電気的に接続するための端子であり、MPU62の表面において接続用の端子部分が露出するようにして設けられている。但し、既に説明したとおりMPU62が搭載された主制御基板61は基板ボックス60aに収容されており、読み取り用端子102は主制御装置60の外部に露出しないように基板ボックス60aの壁部と対向している。したがって、読み取り用端子102に読み取り装置を電気的に接続するためには基板ボックス60aを開放させてMPU62を露出させる必要が生じる。これにより、読み取り用端子102への読み取り装置の電気的な接続が不正に行われてしまうことを阻止することが可能となる。なお、これに限定されることはなく、基板ボックス60aに読み取り用端子102を主制御装置60の外部に露出させるための開口部が形成されており、基板ボックス60aの破壊を要することなく読み取り用端子102への読み取り装置の電気的な接続を行うことが可能な構成としてもよい。
管理用IC66は、管理側I/F111と、管理側CPU112と、管理側ROM113と、管理側RAM114と、RTC115と、対応関係用メモリ116と、履歴用メモリ117と、を備えている。これら各装置は管理用IC66に設けられた内部バス66aを通じて双方向通信可能に接続されている。
管理側I/F111は、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群118を介して主側CPU63から各種信号を受信するとともに、MPU62に内蔵された単方向通信用の信号経路群119を介して読み取り用端子102に各種信号を送信するためのインターフェースである。主側CPU63からの各種信号は管理側I/F111の入力ポートに入力され、読み取り用端子102への各種信号は管理側I/F111の出力ポートから出力される。なお、主側CPU63はMPU62に内蔵された双方向通信用の信号経路群120を介して読み取り用端子102と電気的に接続されている。
管理側CPU112は、制御部及び演算部を含む演算処理装置である。管理側ROM113は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。管理側ROM113は、管理側CPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。管理側RAM114は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。管理側RAM114は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に管理側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。管理側RAM114は管理側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
RTC115はリアルタイムクロックであり、年月日情報及び時刻情報を常時計測し、管理側CPU112からの指示に従い、その計測している年月日情報及び時刻情報を出力することが可能な構成である。なお、RTC115にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機10の電源遮断中においても年月日情報及び時刻情報を計測することが可能となっている。
対応関係用メモリ116は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。対応関係用メモリ116は、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた各バッファ122a~122pとそれらバッファ122a~122pに入力される信号の種類との対応関係の情報を記憶しておくために利用される。対応関係用メモリ116の内容の詳細については後に説明する。
履歴用メモリ117は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。履歴用メモリ117は、管理側I/F111を通じて主側CPU63から受信した遊技球の入球に関する情報を記憶しておくために利用される。履歴用メモリ117の内容の詳細については後に説明する。
次に、管理側I/F111に設けられた入力ポート121の構成について説明する。図14は管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
入力ポート121には複数のバッファ122a~122pが設けられている。具体的には第1~第16バッファ122a~122pが設けられている。第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれには信号経路118a~118pを通じて1種類の信号を入力可能となっており、第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれは入力対象となっている信号がLOWレベルである場合に第1データとして「0」の情報が格納され、入力対象となっている信号がHIレベルである場合に第2データとして「1」の情報が格納される。なお、これらLOW及びHIと第1データ及び第2データとの関係が逆であってもよい。
第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1入賞口検知センサ42aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第1信号を出力し、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第1信号を出力する。この特定期間は、第1バッファ122aにHIレベルの第1信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2入賞口検知センサ43aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第2信号を出力し、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第2信号を出力する。この特定期間は、第2バッファ122bにHIレベルの第2信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力される。この場合、主側CPU63は第3入賞口検知センサ44aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第3信号を出力し、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第3信号を出力する。この特定期間は、第3バッファ122cにHIレベルの第3信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力される。この場合、主側CPU63は特電検知センサ45aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第4信号を出力し、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第4信号を出力する。この特定期間は、第4バッファ122dにHIレベルの第4信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1作動口検知センサ46aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第5信号を出力し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第5信号を出力する。この特定期間は、第5バッファ122eにHIレベルの第5信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2作動口検知センサ47aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第6信号を出力し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第6信号を出力する。この特定期間は、第6バッファ122fにHIレベルの第6信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力される。この場合、主側CPU63はアウト口検知センサ48aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第7信号を出力し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第7信号を出力する。この特定期間は、第7バッファ122gにHIレベルの第7信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第8バッファ122hには開閉実行モードの期間中であるか否かに対応する第8信号が入力される。この場合、主側CPU63は開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力する。
第9バッファ122iには高頻度サポートモードの期間中であるか否かに対応する第9信号が入力される。この場合、主側CPU63は高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力する。
第10バッファ122jには前扉枠14が開放されている期間中であるか否かに対応する第10信号が入力される。この場合、主側CPU63は前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力する。
第16バッファ122pには履歴用メモリ117に格納された履歴情報を読み取り用端子102に出力する契機を管理側CPU112に認識させるための出力指示信号が入力される。この場合、主側CPU63は履歴情報を出力する必要がない状況ではLOWレベルの出力指示信号を出力し、履歴情報を出力する必要がある場合に特定期間に亘ってHIレベルの出力指示信号を出力する。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。
第11バッファ122k、第12バッファ122l、第13バッファ122m、第14バッファ122n及び第15バッファ122oは、主側CPU63からの信号を入力可能ではあるものの、本パチンコ機10では通常の信号が入力されないブランクとなっている。このように管理側I/F111の入力ポート121として本パチンコ機10において主側CPU63から管理用IC66に出力される信号の種類よりも多くの数のバッファ122a~122pが設けられていることにより、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。ちなみに、主側CPU63と第1~第16バッファ122a~122pのそれぞれとの間には第1~第16バッファ122a~122pに1対1で対応するように信号経路118a~118pが形成されているが、これに限定されることはなく、ブランク対象となるバッファ122k~122oとの間には信号経路118k~118oが形成されていない構成としてもよい。
管理側I/F111の入力ポート121における第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112は第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1~第15バッファ122a~122oにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。管理側CPU112におけるこれら信号の種類の特定は、詳細は後述するが、MPU62への動作電力の供給に伴い主側CPU63及び管理側CPU112において制御が開始された場合に主側CPU63から管理側CPU112に種類識別コマンドが送信されることにより行われる。この場合、種類識別コマンドにより提供された各種信号の種類の情報は対応関係用メモリ116に記憶され、動作電力が供給されている状況において各種信号の種類を管理側CPU112にて特定する場合には対応関係用メモリ116に記憶された情報が参照される。
図15は対応関係用メモリ116の構成を説明するための説明図である。対応関係用メモリ116には、管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1~第15バッファ122a~122oに1対1で対応させて第1~第15対応関係エリア123a~123oが設けられている。
第1対応関係エリア123aには第1バッファ122aに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第1対応関係エリア123aには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第2対応関係エリア123bには第2バッファ122bに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第2対応関係エリア123bには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。第3対応関係エリア123cには第3バッファ122cに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報が格納される。また、第3対応関係エリア123cには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)も格納される。
第4対応関係エリア123dには第4バッファ122dに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、特電入賞装置32であることを示す情報が格納される。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報とともに特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(15個)も格納される。第5対応関係エリア123eには第5バッファ122eに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第1作動口33であることを示す情報が格納される。また、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報とともに第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第6対応関係エリア123fには第6バッファ122fに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、第2作動口34であることを示す情報が格納される。また、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報とともに第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)も格納される。第7対応関係エリア123gには第7バッファ122gに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、アウト口24aであることを示す情報が格納される。
第8対応関係エリア123hには第8バッファ122hに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、開閉実行モードであることを示す情報が格納される。第9対応関係エリア123iには第9バッファ122iに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、高頻度サポートモードであることを示す情報が格納される。第10対応関係エリア123jには第10バッファ122jに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、前扉枠14であることを示す情報が格納される。
第11対応関係エリア123kには第11バッファ122kに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第12対応関係エリア123lには第12バッファ122lに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第13対応関係エリア123mには第13バッファ122mに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第14対応関係エリア123nには第14バッファ122nに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。第15対応関係エリア123oには第15バッファ122oに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、いずれにも対応しないブランクであることを示す情報が格納される。
上記のように第1~第15バッファ122a~122oにどのような種類の信号が入力されるのかが、主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される構成とすることで、管理用IC66を本パチンコ機10とは異なる機種にも流用することが可能となる。これにより、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
また、第1~第15バッファ122a~122oに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報を出力するのではなく、事前に信号の種類を認識させるための情報を出力するとともにその出力された情報に基づき第1~第15バッファ122a~122oに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報が対応関係用メモリ116に格納される構成である。これにより、第1~第15バッファ122a~122oに履歴情報の記憶に対応する信号出力を行う度にその信号の種類を認識させるための情報が出力される構成に比べ、都度の信号出力に際して主側CPU63から管理側CPU112に出力される情報量を抑えることが可能となる。
また、第1~第15バッファ122a~122oに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報の出力は、動作電力の供給開始時に行われる。これにより、本パチンコ機10にて遊技が開始される状況においては、第1~第15バッファ122a~122oに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定することが可能となる。
また、第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることの情報設定が管理用IC66の設計段階において行われている。これにより、本パチンコ機10に限らず管理用IC66を利用する他の機種のパチンコ機であっても確実に使用する出力指示信号については、第16バッファ122pに入力される信号の種類を特定するための処理を省略することが可能となる。よって、かかる信号の種類を特定するための処理の処理負荷を抑えることが可能となる。
次に、管理用IC66の履歴用メモリ117について説明する。図16は履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。
履歴用メモリ117には、履歴情報を順次記憶するための履歴用エリア124が設けられている。履歴用エリア124には、複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させて履歴情報格納エリア125が設定されている。履歴情報格納エリア125には、RTC情報と対応関係情報との組合せを格納可能となっている。この場合、各履歴情報格納エリア125は2バイトのデータ容量となっており、RTC情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられており、対応関係情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられている。第1~第15バッファ122a~122o(本パチンコ機10の実際には第1~第10バッファ122a~122j)に入力されている信号に応じて対応関係情報を格納する必要が生じた場合には、まず現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125のRTC情報を格納するためのエリアに、現状のRTC115において計測されている年月日情報及び時刻情報を格納する。その後、今回の情報格納契機となったバッファ122a~122oに対応する対応関係情報を対応関係用メモリ116における当該バッファ122a~122oに対応する対応関係エリア123a~123oから読み出し、その読み出した対応関係情報を現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125に格納される対応関係情報について具体的には、第1~第7バッファ122a~122gは既に説明したとおり入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する信号が入力されるため、対応関係用メモリ116における第1~第7対応関係エリア123a~123gには入球検知センサ42a~48aの種類に対応する情報が格納されている。より詳細には、入球検知センサ42a~48aのそれぞれに対応する入球部の種類に対応する情報が、第1~第7対応関係エリア123a~123gに格納されている。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第3入賞口検知センサ42a~44aはいずれも一般入賞口31に入球した遊技球を検知するものであるため、これら第1~第3入賞口検知センサ42a~44aに対応する第1~第3対応関係エリア123a~123cにはいずれも一般入賞口31であることを示す情報が格納されている。また、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32であることを示す情報が格納されており、第5対応関係エリア123eには第1作動口33であることを示す情報が格納されており、第6対応関係エリア123fには第2作動口34であることを示す情報が格納されており、第7対応関係エリア123gにはアウト口24aであることを示す情報が格納されている。今回の情報格納契機となったバッファ122a~122oが第1~第7バッファ122a~122gのいずれかである場合には、そのバッファ122a~122gに対応する入球部の種類の情報が第1~第7対応関係エリア123a~123gのいずれかから読み出され、その読み出された入球部の種類の情報が履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアにそのまま格納される。
一方、第8バッファ122hは開閉実行モード中であるか否かを示す信号が入力され、第9バッファ122iは高頻度サポートモード中であるか否かを示す信号が入力され、第10バッファ122jは前扉枠14が開放中であるか否かを示す信号が入力される。したがって、第8対応関係エリア123hには開閉実行モードであることを示す情報が格納され、第9対応関係エリア123iには高頻度サポートモードであることを示す情報が格納され、第10対応関係エリア123jには前扉枠14であることを示す情報が格納されている。
主側CPU63は既に説明したとおり開閉実行モードではない状況ではLOWレベルの第8信号を継続して出力し、開閉実行モードである状況ではHIレベルの第8信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に開閉実行モードが開始されたと特定し、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に開閉実行モードが終了したと特定することが可能となる。そして、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第8信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第8信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第8対応関係エリア123hから読み出した開閉実行モードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり高頻度サポートモードではない状況ではLOWレベルの第9信号を継続して出力し、高頻度サポートモードである状況ではHIレベルの第9信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが開始されたと特定し、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合に高頻度サポートモードが終了したと特定することが可能となる。そして、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第9信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第9信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第9対応関係エリア123iから読み出した高頻度サポートモードであることを示す情報だけではなく終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
主側CPU63は既に説明したとおり前扉枠14が閉鎖状態である状況ではLOWレベルの第10信号を継続して出力し、前扉枠14が開放状態である状況ではHIレベルの第10信号を継続して出力するため、管理側CPU112は第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合に前扉枠14が開放されたと特定し、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合にが前扉枠14が閉鎖されたと特定することが可能となる。そして、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合、及びHIレベルからLOWレベルに変化した場合のいずれにおいても、管理側CPU112は履歴情報格納エリア125への対応関係情報の格納契機が発生したと特定する。つまり、第10信号がLOWレベルからHIレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放開始情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。また、第10信号がHIレベルからLOWレベルに変化した場合には、第10対応関係エリア123jから読み出した前扉枠14であることを示す情報だけではなく開放終了情報も一緒に、履歴情報格納エリア125の対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア125は、仮に開店から閉店まで本パチンコ機10における遊技球の発射が継続される営業日が10日間連続したとしてもその間に発生した各履歴情報を全て記憶しておくことを可能とする数分設けられている。例えば1日に履歴情報が60000回発生するとした場合、600000個以上の履歴情報格納エリア125が設けられている。これにより、少なくとも10日間は全ての履歴情報を履歴用メモリ117において記憶保持することが可能である。
履歴用メモリ117には履歴用エリア124とは別にポインタ用エリア126が設けられている。ポインタ用エリア126には、履歴用メモリ117において現状の書き込み対象となっているポインタ情報を管理側CPU112にて特定するための情報が格納されている。具体的には、パチンコ機10の出荷段階ではポインタ用エリア126には「0」のポインタ情報を書き込み対象に指定する情報が設定されている。そして、1個の履歴情報が履歴情報格納エリア125に新たに格納される度に、書き込み対象となるポインタ情報の値が1加算されるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。最後の順番のポインタ情報が書き込み対象となり当該最後の順番のポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に履歴情報が格納された場合には、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、格納可能な履歴情報の個数を超えて履歴情報の格納契機が発生した場合には、古い履歴情報が格納されている履歴情報格納エリア125から順に新しい履歴情報に上書きされていくこととなる。
また、読み取り装置による履歴用メモリ117からの履歴情報の読み取りが発生した場合には、履歴情報格納エリア125が全て「0」クリアされるとともに、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア126の情報が更新される。これにより、一旦読み取り対象となった履歴情報が再度読み取り対象となってしまうことを阻止することが可能となる。
次に、管理用IC66を利用して遊技球の入賞態様を管理するための具体的な処理構成について説明する。まず管理側I/F111の入力ポート121に設けられた第1~第15バッファ122a~122oと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理構成について説明する。図17は主側CPU63にて実行される認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理はメイン処理(図7)におけるステップS110にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた認識用出力カウンタに「15」をセットする(ステップS501)。認識用出力カウンタは、管理側I/F111における入力ポート121の各バッファ122a~122pがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるための情報出力の残りの必要回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。既に説明したとおり第1~第15バッファ122a~122oの15個が信号の種類の認識対象となるため、認識用出力カウンタには「15」をセットする。
その後、識別開始コマンドの出力処理を実行する(ステップS502)。主側CPU63は、第1~第15バッファ122a~122oがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるために当該管理側CPU112に各種コマンドを出力する。このコマンド出力に際しては第1~第8バッファ122a~122hに入力される第1~第8信号が利用される。つまり、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路118a~118h)を利用して、第1~第15バッファ122a~122oがいずれの種類の信号に対応しているのかを管理側CPU112に認識させるためのコマンド出力が行われる。これにより、当該コマンド出力を行うための信号経路を、第1~第16バッファ122a~122pに信号出力するための信号経路118a~118pとは別に設ける構成に比べて、信号経路の数を減らすことが可能となり構成を簡素化させることが可能となる。識別開始コマンドは8ビットのデータ容量となっており各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別開始コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別開始コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別開始コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別開始コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別開始コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第15バッファ122a~122oと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理を開始すべきことを特定する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する種類識別コマンドを主側ROM64から読み出す(ステップS503)。この場合、第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となるように、第1~第15バッファ122a~122oに対応する信号種類の認識設定が行われる。したがって、認識用出力カウンタが「15」~「13」であれば一般入賞口31であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「12」であれば特電入賞装置32であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「11」であれば第1作動口33であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「10」であれば第2作動口34であること及びその賞球個数を示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「9」であればアウト口24aであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「8」であれば開閉実行モードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「7」であれば高頻度サポートモードであることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「6」であれば前扉枠14であることを示す種類識別コマンドを読み出し、認識用出力カウンタが「5」~「1」であればブランクであることを示す種類識別コマンドを読み出す。
その後、読み出した種類識別コマンドの出力処理を実行する(ステップS504)。種類識別コマンドは、識別開始コマンドと同様に8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別種類コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別種類コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別種類コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別種類コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別種類コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第15バッファ122a~122oのうち今回の設定対象となっているバッファに対応する対応関係エリア123a~123oに、その識別種類コマンドに対応する情報を格納する。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS505)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS506)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS506:NO)、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する種類識別コマンドを出力するための処理を実行する(ステップS503及びステップS504)。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS506:YES)、識別終了コマンドの出力処理を実行する(ステップS507)。識別終了コマンドは8ビットのデータ容量となっており、各ビットのデータがそれぞれ第1~第8信号として第1~第8バッファ122a~122hに入力される。また、識別終了コマンドの出力処理では、新たなコマンドを送信したことを管理側CPU112に認識させるために、識別終了コマンドの出力を開始するタイミングで第9信号の出力状態をHIレベルに切り換える。また、識別終了コマンドの出力期間及び第9信号の出力状態をHIレベルに維持する期間は、これら識別終了コマンド及び第9信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。識別終了コマンドを受信することにより、管理側CPU112は第1~第15バッファ122a~122oと信号の種類との対応関係の情報を対応関係用メモリ116に格納するための処理が完了したことを特定する。
次に、管理側CPU112にて実行される管理処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。なお、管理側CPU112の処理速度は主側CPU63の処理速度よりも速い構成であり、主側CPU63において1回のタイマ割込み処理(図8)が開始されてから次回のタイマ割込み処理(図8)が開始されるまでに、管理処理におけるステップS606以降の処理の組合せが16回以上実行される。
主側CPU63から識別開始コマンドを受信した場合(ステップS601:YES)、管理側RAM114に設けられた設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS602)。設定対象カウンタは、信号の種類の設定対象となっているバッファ122a~122oの種類を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。第1バッファ122aが最初に信号種類の設定対象となり、その後は第nバッファの次に第n+1バッファが信号種類の設定対象となる。
その後、主側CPU63から種類識別コマンドを受信していることを条件として(ステップS603:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS604)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1~第15対応関係エリア123a~123oのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、今回受信した種類識別コマンドに設定されている信号種類の情報を格納する。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS605)。
ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS605の処理を実行した場合、主側CPU63から識別終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS606)。識別終了コマンドを受信していない場合(ステップS606:NO)、ステップS603に戻り、主側CPU63から種類識別コマンドを新たに受信することを条件として(ステップS603:YES)、ステップS604及びステップS605の処理を再度実行する。
主側CPU63から識別終了コマンドを受信している場合(ステップS606:YES)、ステップS607及びステップS608の処理を繰り返し実行する。ステップS607では詳細は後述するが、主側CPU63から受信した信号の種類に対応する履歴情報を履歴用メモリ117に格納するための履歴設定処理を実行する。ステップS608では、詳細は後述するが、履歴用メモリ117に格納された履歴情報を読み取り用端子102に出力するための外部出力用処理を実行する。
図19は第1~第15バッファ122a~122oとこれらバッファ122a~122oに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図19(a)は第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路118a~118h)を利用して主側CPU63から管理側CPU112にコマンドが出力されている期間を示し、図19(b)は第9信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図19(c)は第1~第15バッファ122a~122oとこれらバッファ122a~122oに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図19(d)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS604)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで図19(a)に示すように第1~第8信号を利用した識別開始コマンドの出力が開始される。また、当該t1のタイミングで図19(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別開始コマンドの出力が継続されている状況であるt2のタイミングで、図19(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されていることを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別開始コマンドを受信しているため、管理側CPU112は管理処理(図18)のステップS601にて肯定判定をすることで識別状態となる。その後、t3のタイミングで図19(a)に示すように識別開始コマンドの出力が停止される。
その後、t4のタイミングで図19(a)に示すように第1~第8信号を利用した1個目の種類識別コマンドの出力が開始される。また、当該t4のタイミングで図19(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、種類識別コマンドの出力が継続されている状況であるt5のタイミングで、図19(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、1個目の種類識別コマンドを受信しているため、管理側CPU112はt5のタイミングで図19(d)に示すように対応関係設定処理を実行する。当該対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1対応関係エリア123aに一般入賞口31であることを示す情報及びその賞球個数の情報を格納する。その後、t6のタイミングで図19(a)に示すように種類識別コマンドの出力が停止される。
その後、t7のタイミング~t9のタイミング、t10のタイミング~t12のタイミング、t13のタイミング~t15のタイミング、及びt16のタイミング~t18のタイミングのそれぞれにおいて、t4のタイミング~t6のタイミングと同様に、主側CPU63から出力された種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が管理側CPU112にて実行される。この場合、t16のタイミング~t18のタイミングにおいて15個目の種類識別コマンドに対応する対応関係設定処理が完了する。
その後、t19のタイミングで図19(a)に示すように第1~第8信号を利用した識別終了コマンドの出力が開始される。また、当該t19のタイミングで図19(b)に示すように第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。その後、識別終了コマンドの出力が継続されている状況であるt20のタイミングで、図19(b)に示すように第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更される。管理側CPU112は第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに変更されたことを確認することで主側CPU63からコマンドが送信されたことを特定し、第1~第8バッファ122a~122hの情報を確認することで主側CPU63から受信しているコマンドの内容を把握する。この場合、識別終了コマンドを受信しているため、t20のタイミングで図19(c)に示すように管理側CPU112の識別状態が終了する。その後、t21のタイミングで図19(a)に示すように識別終了コマンドの出力が停止される。
上記のように第9信号を利用してコマンドが出力されている状況であるか否かを管理側CPU112に認識させる構成であることにより、履歴情報の格納契機を管理側CPU112に指示するために利用される第1~第8信号(すなわち第1~第8信号経路)を利用してコマンド出力が行われる構成であってもコマンドが出力されている状況であることを管理側CPU112に明確に認識させることが可能となる。
次に、履歴情報を履歴用メモリ117に格納させるための処理構成について説明する。図20は主側CPU63にて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。なお、管理用出力処理はタイマ割込み処理(図8)におけるステップS219にて実行される。
まず主側RAM65に設けられた管理対象カウンタに「10」をセットする(ステップS701)。管理対象カウンタは、今回の管理用出力処理において管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かの特定対象となっていない管理対象が存在しているか否かを主側CPU63にて特定するとともに、いずれの管理対象について管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1回の管理用出力処理にて、管理側CPU112への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定する対象となる管理対象は、7個の入球検知センサ42a~48a、開閉実行モードの実行の有無、高頻度サポートモードの実行の有無、及び前扉枠14の開閉の有無の合計10個である。したがって、最初に管理対象カウンタに「10」をセットする。
その後、現状の管理対象カウンタの値に対応する管理対象についての管理側CPU112への信号の出力状態がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS702)。HIレベルではない場合(ステップS702:NO)、管理対象カウンタの値が4以上であるか否かを判定することで、管理対象カウンタの値に対応する管理対象が7個の入球検知センサ42a~48aのいずれかであるかを特定する(ステップS703)。
ステップS703にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS704)。具体的には、管理対象カウンタの値が「10」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「9」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「8」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「7」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「6」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「5」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「4」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1~第7出力フラグには既に説明したとおり、入球検知処理(図10)にて「1」がセットされる。
管理対象カウンタの値に対応する出力フラグに「1」がセットされている場合(ステップS704:YES)、第1~第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS705)。その後、管理対象カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS706)。
ステップS703にて否定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS707)。具体的には、管理対象カウンタの値が「3」である場合には開閉実行モードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」である場合には高頻度サポートモードへの移行が発生したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」である場合には前扉枠14が開放状態となったか否かを判定する。ステップS707にて肯定判定をした場合には、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS708)。
ステップS702にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS709)。具体的には、管理対象カウンタの値が4以上であり現状の管理対象がいずれかの入球検知センサ42a~48aである場合には、第1~第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換えてからHI出力継続期間(具体的には10msec)が経過したか否かを判定する。このHI出力継続期間は管理側CPU112において管理処理(図18)の履歴設定処理(ステップS607)の最長処理間隔よりも長い期間に設定されており、LOWレベルからHIレベルに切り換わった信号の出力状態を管理側CPU112にて確実に特定することが可能な期間となっている。また、管理対象カウンタの値が「3」であり現状の管理対象が開閉実行モードである場合には開閉実行モードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」であり現状の管理対象が高頻度サポートモードである場合には高頻度サポートモードが終了したか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」であり現状の管理対象が前扉枠14である場合には前扉枠14が閉鎖状態であるか否かを判定する。管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生している場合(ステップS709:YES)、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに設定する(ステップS710)。
ステップS704にて否定判定をした場合、ステップS706の処理を実行した場合、ステップS707にて否定判定をした場合、ステップS708の処理を実行した場合、ステップS709にて否定判定をした場合、又はステップS710の処理を実行した場合、主側RAM65の管理対象カウンタの値を1減算する(ステップS711)。そして、その1減算後における管理対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS712)。管理対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS712:NO)、新たな管理対象カウンタの値に対応する管理対象について、ステップS702以降の処理を実行する。
次に、管理側CPU112にて実行される履歴設定処理について図21のフローチャートを参照しながら説明する。履歴設定処理は、管理処理(図18)のステップS607にて実行される。
まず管理側RAM114に設けられた確認対象カウンタに、第1~第15バッファ122a~122oのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS801)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第10対応関係エリア123a~123jにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS801では確認対象カウンタに「10」をセットする。
その後、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS802)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a~122oが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「10」であれば第10バッファ122jが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となる。
ステップS802にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS803)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS804)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS803にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく開始情報を書き込む。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第n対応関係エリア123a~123oが対応関係情報の読み出し対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「10」であれば第10対応関係エリア123jが対応関係情報の読み出し対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となる。
上記のように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかであることを示す対応関係情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。また、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、開始情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS805)。当該更新処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア126に上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア126を「0」クリアする。
ステップS802にて否定判定をした場合、又はステップS805の処理を実行した場合、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oに、信号出力がLOWレベルに切り換えられたか否かを確認すべき対象となる対応関係情報が格納されているか否かを判定する(ステップS806)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値が「8」~「10」である場合には対応する対応関係エリア123h~123jに、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているため、ステップS806にて肯定判定をする。
ステップS806にて肯定判定をした場合、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「1」から「0」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS807)。ステップS807にて肯定判定をした場合には、ステップS803と同様にRTC情報を読み出し(ステップS808)、さらに履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS809)。当該書き込み処理では、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS808にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。また、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に対応関係情報だけではなく終了情報を書き込む。このように書き込み処理が実行されることにより、確認対象カウンタの値が開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のいずれかである場合には、書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に、RTC情報と、開閉実行モード、高頻度サポートモード及び前扉枠14のうちいずれかであることを示す対応関係情報と、終了情報と、の組合せが履歴情報として記憶された状態となる。その後、ステップS805と同様に対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS810)。
ステップS806にて否定判定をした場合、ステップS807にて否定判定をした場合、又はステップS810の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS811)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS812)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS812:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS802以降の処理を実行する。
次に、履歴用メモリ117に履歴情報が格納されていく様子について、図22のタイムチャートを参照しながら説明する。図22(a)は第1~第7バッファ122a~122gのいずれかにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図22(b)は第8バッファ122hにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図22(c)は第9バッファ122iにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図22(d)は第10バッファ122jにHIレベルの信号が入力されている期間を示し、図22(e)は履歴用メモリ117への履歴情報の書き込みタイミングを示す。
t1のタイミングで、図22(a)に示すように第1~第7バッファ122a~122gのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、当該t1のタイミングで図22(e)に示すように履歴用メモリ117に履歴情報が書き込まれる。その後、t2のタイミングで、図22(a)に示すようにt1のタイミングでHIレベルに切り換えられた信号がLOWレベルに切り換えられる。しかしながら、当該信号は第1~第7バッファ122a~122gのいずれかに入力されている信号であり、LOWレベルの切り換えが履歴情報の格納対象となっていないため、当該t2のタイミングでは図22(e)に示すように履歴情報の書き込みは実行されない。
その後、t3のタイミング、t5のタイミング、t6のタイミング、t9のタイミング、t10のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれにおいて、図22(a)に示すように、第1~第7バッファ122a~122gのいずれかに入力されている信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。したがって、これら各タイミングにおいて図22(e)に示すように履歴情報が書き込まれる。
図22(b)に示すようにt4のタイミング~t7のタイミングに亘って、第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第8バッファ122hは開閉実行モードの発生の有無に対応している。したがって、図22(e)に示すように第8バッファ122hに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt4のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt7のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t4のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t7のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで開閉実行モードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が開閉実行モード中のものか否かを区別することが可能となる。
図22(c)に示すようにt8のタイミング~t11のタイミングに亘って、第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第9バッファ122iは高頻度サポートモードの発生の有無に対応している。したがって、図22(e)に示すように第9バッファ122iに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt8のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt11のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t8のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t11のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで高頻度サポートモードの実行期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が高頻度サポートモード中のものか否かを区別することが可能となる。
図22(d)に示すようにt12のタイミング~t15のタイミングに亘って、第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルとなる。この第10バッファ122jは前扉枠14の開放の有無に対応している。したがって、図22(e)に示すように第10バッファ122jに入力されている信号の出力状態がHIレベルに切り換わるタイミングであるt12のタイミング、及び当該信号の出力状態がLOWレベルに切り換わるタイミングであるt15のタイミングのそれぞれにおいて、履歴情報が書き込まれる。この場合、t12のタイミングで書き込まれる履歴情報には開始情報が含まれ、t15のタイミングで書き込まれる履歴情報には終了情報が含まれる。これにより、履歴用メモリ117の履歴情報を確認することで前扉枠14が開放状態となっている期間を把握することが可能となる。
また、履歴用メモリ117には履歴情報が時間の経過の順に従って書き込まれる。したがって、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。また、履歴情報にはRTC情報が含まれるため、当該RTC情報を対比することによっても、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生したことを示す履歴情報が前扉枠14の開放中のものか否かを区別することが可能となる。
次に、MPU62の読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を出力するための処理構成について説明する。図23は主側CPU63にて実行されるデータ出力用処理を示すフローチャートである。なお、データ出力用処理はメイン処理(図7)におけるステップS111にて実行される。
データ出力用処理では、まず読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続されていることを示す接続信号を、読み取り用端子102から受信しているか否かを判定する(ステップS901)。読み取り装置は、読み取り用端子102と電気的に接続されている場合に接続信号を出力する構成となっており、読み取り用端子102を通じて当該接続信号を受信している場合にステップS901にて肯定判定をする。
ステップS901にて否定判定をした場合にはそのまま本データ出力用処理を終了する。この場合、データ出力用処理が実行されるようにするためにはMPU62への動作電力の供給が再度開始されるようにする必要がある。これにより、履歴情報の外部出力が行われるようにするためには、読み取り用端子102に読み取り装置を電気的に接続した状態でMPU62への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある。MPU62への動作電力の供給の停止操作及び開始操作を行うための電源操作部は裏パックユニット15の背面に設けられているため、これら停止操作及び開始操作を行うためには外枠11に対して遊技機本体12を開放させて裏パックユニット15の背面を露出させる必要がある。このような事情において、履歴情報の外部出力が行われるようにするためには読み取り用端子102に読み取り装置を電気的に接続した状態でMPU62への動作電力の供給が開始されるようにする必要がある構成とすることで、履歴情報を読み取る操作を遊技ホールの管理者以外が行おうとしても、それを行いづらくさせることが可能となる。
ステップS901にて肯定判定をした場合、読み取り用端子102から制御情報確認用の信号を受信しているか否かを判定することで、読み取り用端子102への読み取り装置の今回の接続が主側ROM64の制御情報(プログラム及びデータ)の確認に対応しているか否かを判定する(ステップS902)。読み取り装置は制御情報の確認及び履歴情報の確認の両方を行うことが可能な構成であり、読み取り装置に対する手動操作により制御情報の確認が選択されている場合には読み取り装置から制御情報確認用の信号が送信され、読み取り装置に対する手動操作により履歴情報の確認が選択されている場合には読み取り装置から履歴確認用の信号が送信される。なお、これに限定されることはなく、制御情報確認用の読み取り装置と履歴確認用の読み取り装置とが別である構成としてもよい。この場合、読み取り用端子102に制御情報確認用の読み取り装置が電気的に接続されている場合には当該読み取り装置から制御情報確認用の信号が送信され、読み取り用端子102に履歴確認用の読み取り装置が電気的に接続されている場合には当該読み取り装置から履歴確認用の信号が送信される。
ステップS902にて肯定判定をした場合には、制御情報確認用の出力処理を実行する(ステップS903)。当該出力処理では、主側ROM64から制御情報としてプログラム及びデータを読み出し、その読み出した制御情報を読み取り用端子102に出力する。これにより、当該読み取り用端子102に電気的に接続されている読み取り装置において制御情報を読み取ることが可能となり、制御情報が正規のものであるか否か又は正常なものであるか否かの確認を行うことが可能となる。
ステップS902にて否定判定をした場合には、管理側CPU112に出力指示信号を送信する(ステップS904)。具体的には、出力指示信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。このHIレベルの出力状態は特定期間に亘って継続される。この特定期間は、第16バッファ122pにHIレベルの出力指示信号が入力されていることを管理側CPU112にて特定するのに十分な期間となっている。出力指示信号の出力状態がHIレベルに切り換えられることにより、管理側CPU112において履歴情報を出力するための処理が実行される。当該処理については後に詳細に説明する。
ステップS903の処理を実行した場合、又はステップS904の処理を実行した場合、読み取り用端子102への読み取り装置の電気的な接続が継続されているか否かを判定する(ステップS905)。継続されている場合には(ステップS905:YES)、そのままステップS905にて待機する。これにより、読み取り用端子102に対する読み取り装置の電気的な接続が解除されるまでは、データ出力用処理よりも後の実行順序に設定されている処理が実行されないようにすることが可能となる。読み取り用端子102への読み取り装置の電気的な接続が解除された場合(ステップS905:NO)、本データ出力用処理を終了する。
次に、管理側CPU112にて実行される外部出力用処理について図24のフローチャートを参照しながら説明する。なお、外部出力用処理は、管理処理(図18)のステップS608にて実行される。
主側CPU63から受信している出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられた場合(ステップS1001:YES)、ステップS1002以降の履歴情報を出力するための処理を実行する。具体的には、まず履歴用メモリ117の履歴用エリア124においてアウト口24aであることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、アウト口24aへの入球個数を演算する(ステップS1002)。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において一般入賞口31であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、一般入賞口31への入球個数を演算する(ステップS1003)。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において特電入賞装置32であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、特電入賞装置32への入球個数を演算する(ステップS1004)。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第1作動口33であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第1作動口33への入球個数を演算する(ステップS1005)。また、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において第2作動口34であることを示す対応関係情報が格納されている履歴情報格納エリア125の数をカウントすることで、第2作動口34への入球個数を演算する(ステップS1006)。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1007)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されていない場合、前扉枠14であることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも前扉枠14が開放状態におけるものとして扱う。
その後、ステップS1002~ステップS1007の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1008)。具体的には、まずステップS1002~ステップS1006のそれぞれで算出した入球個数から、ステップS1007にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下のパラメータを演算する。なお、ステップS1002にて算出した入球個数に対するステップS1007にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K1とし、ステップS1003にて算出した入球個数に対するステップS1007にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K2とし、ステップS1004にて算出した入球個数に対するステップS1007にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K3とし、ステップS1005にて算出した入球個数に対するステップS1007にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K4とし、ステップS1006にて算出した入球個数に対するステップS1007にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K5とする。
・第1パラメータ:遊遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D1」とする)
・第2パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K2/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第3パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K3/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
・第4パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K4/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D2」とする)
・第5パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K5/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合(以下、この割合を「D3」とする)
・第6パラメータ:D1-(D2×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D3×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において最も古いRTC情報と最も新しいRTC情報とを利用して、今回演算の対象となった履歴情報が全て抽出されるまでに要した合計時間を演算する(ステップS1009)。そして、第1出力処理を実行する(ステップS1010)。第1出力処理では、履歴用メモリ117の履歴用エリア124に格納されている全ての履歴情報を順次、読み取り用端子102に出力する。また、ステップS1008にて演算した各種パラメータを順次、読み取り用端子102に出力するとともに、ステップS1009にて演算した合計時間を読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、第1出力処理にて出力対象となった各情報が読み取られる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、開閉実行モードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1011)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されていない場合、開閉実行モードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも開閉実行モードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1011にて特定した開閉実行モードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1012)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1011にて特定した開閉実行モードである期間を前提とする点を除き、ステップS1007の場合と同様である。
その後、ステップS1011及びステップS1012の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1013)。具体的には、まずステップS1011にて算出した各入球個数から、ステップS1012にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下のパラメータを演算する。なお、ステップS1011にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1012にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K11とし、ステップS1011にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1012にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K12とし、ステップS1011にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1012にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K13とし、ステップS1011にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1012にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K14とし、ステップS1011にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1012にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K15とする。
・第11パラメータ:遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第12パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K12/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第13パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K13/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合
・第14パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K14/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D12」とする)
・第15パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K15/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K11+K12+K13+K14+K15)の割合(以下、この割合を「D13」とする)
・第16パラメータ:D11-(D12×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D13×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
・第17パラメータ:(K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第18パラメータ:K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K12×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K13×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K14×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K15×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
その後、第2出力処理を実行する(ステップS1014)。第2出力処理では、ステップS1013にて演算した各種パラメータを順次、読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、第2出力処理にて出力対象となった各情報が読み取られる。
その後、履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間に存在している履歴情報格納エリア125を参照することで、高頻度サポートモードである状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1015)。履歴用メモリ117の履歴用エリア124において高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との間の期間は、これら履歴情報格納エリア125に格納されているRTC情報から算出される。また、連番となるポインタ情報の全体において、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125と、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び終了情報が格納されている履歴情報格納エリア125との区間が複数存在している場合にはその区間の合計分の各入球個数を演算する。また、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125が存在しているものの、当該履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125に高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されていない場合、高頻度サポートモードであることを示す対応関係情報及び開始情報が格納されている履歴情報格納エリア125よりも後の時間に対応するRTC情報が格納されている履歴情報格納エリア125の履歴情報はいずれも高頻度サポートモードにおけるものとして扱う。
その後、ステップS1015にて特定した高頻度サポートモードである期間のうち、前扉枠14が開放状態である状況で発生したアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれへの入球個数を演算する(ステップS1016)。これら入球個数の演算の方法は、ステップS1015にて特定した高頻度サポートモードである期間を前提とする点を除き、ステップS1007の場合と同様である。
その後、ステップS1015及びステップS1016の演算結果を利用して各種パラメータを演算する(ステップS1017)。具体的には、まずステップS1015にて算出した各入球個数から、ステップS1016にて算出した前扉枠14が開放中に発生した各入球個数を減算する。そして、その減算後における各入球個数を利用して以下のパラメータを演算する。なお、ステップS1015にて算出したアウト口24aの入球個数に対するステップS1016にて算出したアウト口24aの入球個数の差を入球個数K21とし、ステップS1015にて算出した一般入賞口31の入球個数に対するステップS1016にて算出した一般入賞口31の入球個数の差を入球個数K22とし、ステップS1015にて算出した特電入賞装置32の入球個数に対するステップS1016にて算出した特電入賞装置32の入球個数の差を入球個数K23とし、ステップS1015にて算出した第1作動口33の入球個数に対するステップS1016にて算出した第1作動口33の入球個数の差を入球個数K24とし、ステップS1015にて算出した第2作動口34の入球個数に対するステップS1016にて算出した第2作動口34の入球個数の差を入球個数K25とする。
・第21パラメータ:遊技球の合計払出個数(K22×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K23×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K24×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K25×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D11」とする)
・第22パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K22/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第23パラメータ:特電入賞装置32への遊技球の合計入球個数K23/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合
・第24パラメータ:第1作動口33への遊技球の合計入球個数K24/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D22」とする)
・第25パラメータ:第2作動口34への遊技球の合計入球個数K25/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K21+K22+K23+K24+K25)の割合(以下、この割合を「D23」とする)
・第26パラメータ:D21-(D22×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+D23×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)
その後、第3出力処理を実行する(ステップS1018)。第3出力処理では、ステップS1017にて演算した各種パラメータを順次、読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、第3出力処理にて出力対象となった各情報が読み取られる。その後、クリア処理を実行する(ステップS1019)。クリア処理では、履歴用メモリ117の履歴情報格納エリア125を全て「0」クリアするとともに、ポインタ用エリア126を「0」クリアする。これにより、履歴用エリア124が初期化された状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかに遊技球が入球した場合に遊技球が払い出されるため、遊技者はこれら入球部のいずれかに遊技球が入球することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34(以下、履歴対象入球部ともいう)のいずれかへの遊技球の入球が発生した場合にはそれに対応する履歴情報が管理用IC66の履歴用メモリ117にて記憶されることとなる。これにより、各履歴対象入球部への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報をパチンコ機10にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで各履歴対象入球部への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、履歴情報がパチンコ機10自身にて記憶保持されることにより、履歴情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
遊技領域PAから遊技球を排出させる全ての入球部が、履歴情報の記憶処理の実行対象となるとともに履歴情報を利用した管理の対象となる。これにより、任意の履歴対象入球部についての入球頻度を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。また、遊技領域PAから排出される遊技球の個数に対する各履歴対象入球部への遊技球の入球個数の割合を、履歴情報を利用して管理することが可能となる。
履歴情報には当該履歴情報を記憶させる契機となった履歴対象入球部に遊技球が入球したタイミングに対応する情報であるRTC情報が含まれている。これにより、履歴情報を利用することで、履歴対象入球部への遊技球の入球履歴を詳細に把握することが可能となる。
履歴用メモリ117には、履歴対象入球部に遊技球が入球したことに対応する履歴情報だけではなく、開閉実行モード中であるか否かを示す履歴情報、高頻度サポートモード中であるか否かを示す履歴情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かを示す履歴情報が記憶される。これにより、これら各状況であるか否かを区別して、履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
履歴用メモリ117に格納された履歴情報を、パチンコ機10外部の装置である読み取り装置に出力することが可能である。これにより、読み取り装置にて履歴情報を読み取り、その読み取った履歴情報を利用して履歴対象入球部への遊技球の入球態様を分析することが可能となる。
MPU62には読み取り用端子102が設けられており、当該読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置により主側ROM64からプログラムを読み出すことが可能である。これにより、プログラムが正常なものであるか否かを確認することが可能となる。当該構成において、プログラムを外部出力するための読み取り用端子102を利用して、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報が外部出力される。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、履歴情報を外部出力することが可能となる。
読み取り用端子102から出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する側の情報が読み取り用端子102を通じて外部出力される。これにより、プログラムを外部出力するための読み取り用端子102を利用して履歴情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれであるのかがパチンコ機10側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。よって、読み取り用端子102が兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置から受信する情報に基づき、当該読み取り用端子102から出力すべき情報がプログラム及び履歴情報のうちいずれの情報であるのかが特定される。これにより、外部出力の対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
プログラムを予め記憶する主側ROM64を有するMPU62が、管理用IC66及び読み取り用端子102を有する。これにより、読み取り用端子102に対する信号経路をMPU62内に集約することが可能となる。よって、読み取り用端子102への信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づき遊技球が払い出されるようにするための処理を実行する主側CPU63とは別に管理側CPU112が設けられており、当該管理側CPU112にて履歴用メモリ117に履歴情報が記憶されるようにするための処理が実行される。これにより、主側CPU63の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
主側CPU63と管理側CPU112とがMPU62として同一のチップに設けられている。これにより、これら主側CPU63と管理側CPU112との間の通信経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
主側CPU63は各入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する情報を、入球検知センサ42a~48aのそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122a~122gに送信する。これにより、主側CPU63から送信される情報の種類と各バッファ122a~122g(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報を、これら各状況のそれぞれに対応する信号経路を利用して、管理用IC66の入力ポート121の各バッファ122h~122jに送信する。これにより、これら各状況に対応する情報の種類と各バッファ122h~122j(すなわち各信号経路)とが対応することとなり、管理側CPU112にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
主側CPU63は、各バッファ122a~122j(すなわち各信号経路118a~118j)がいずれの種類の情報に対応しているのかを示す対応関係情報を管理側CPU112に送信する。これにより、当該対応関係情報を管理用IC66において予め記憶しておく必要が生じない。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に当該主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される。これにより、履歴対象入球部への遊技球の入球が発生し得る状況においては、主側CPU63から送信される情報と履歴対象入球部との対応関係を管理用IC66にて特定可能となるようにすることが可能となる。
履歴対象入球部への遊技球の入球の有無を示す情報を送信するための信号経路118a~118gを利用して、対応関係情報が主側CPU63から管理用IC66に送信される。これにより、対応関係情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
管理用IC66には対応関係用メモリ116が設けられており、主側CPU63から管理用IC66に送信された対応関係情報は対応関係用メモリ116にて記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する履歴対象入球部を管理用IC66にて特定可能とする情報を、主側CPU63から各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報を送信する度に提供する必要がなくなる。よって、主側CPU63から送信される各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報の情報量を抑えることが可能となる。
主側CPU63から管理用IC66に出力されている出力指示信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わることにより、管理用IC66から読み取り用端子102への情報出力が行われる。この場合に、第16バッファ122pに対応する信号経路が出力指示信号に対応していることは、主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。これにより、対応関係情報の送信に関する構成が極端に複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
管理用IC66には、主側CPU63からの情報を受信することが可能なバッファ122a~122pとして、主側CPU63から管理用IC66に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数のバッファが設けられている。これにより、パチンコ機10の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であってもバッファ122a~122pに関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、管理用IC66の汎用性を高めることが可能となる。
管理用IC66から履歴情報が読み取り用端子102に送信される場合、当該履歴情報に対応する履歴対象入球部の種類を示す対応関係情報が各履歴情報に含まれている。これにより、読み取った履歴情報を利用して、各履歴対象入球部への遊技球の入球態様を特定することが可能となる。
管理用IC66において、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することにより、所定の期間における遊技領域PAの遊技球の入球態様に対応する各種パラメータ(第1~8,11~18,21~26パラメータ)が演算される。これにより、履歴情報を利用して演算した結果である各種パラメータを外部出力することが可能となる。
前扉枠14が開放中である状況に対応する履歴情報を除外した状態で各種パラメータが演算される。これにより、前扉枠14が閉鎖状態である正常な状況における各種パラメータを導き出すことが可能となる。また、開閉実行モードである状況及び高頻度サポートモードである状況のそれぞれに対応した各種パラメータが演算される。これにより、各状況に応じた遊技球の入球態様を遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
各種パラメータが演算された場合、履歴用メモリ117のクリア処理が実行されることにより当該履歴用メモリ117が初期化される。これにより、履歴用メモリ117の記憶容量を超えてしまうほどの履歴情報が履歴用メモリ117への記憶対象となってしまい、本来なら記憶保持されるべき履歴情報が上書きによって消去されてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
各種パラメータを読み取り用端子102に出力する場合、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報も読み取り用端子102に出力される。これにより、各種パラメータを読み出して遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を分析する場合に、各種パラメータだけではなく、各種パラメータの演算の根拠となった履歴情報を参照することが可能となる。
管理側CPU112は読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続されている場合に各種パラメータを演算する。これにより、各種パラメータを演算する頻度を少なくすることが可能となる。
読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続されていることが主側CPU63にて特定され、当該主側CPU63から出力指示の情報が送信された場合に管理用IC66にて各種パラメータが演算され、その演算結果の各種パラメータなどが読み取り用端子102に出力される。これにより、主側CPU63からの指示に基づき、各種パラメータがパチンコ機10外部の読み取り装置に出力されるようにすることが可能となる。
主側CPU63にて実行される動作電力の供給開始時の処理にて読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続されているか否かが特定され、読み取り装置が電気的に接続されていることが特定された場合に主側CPU63から管理用IC66に出力指示の情報が送信される。これにより、主側CPU63などにて動作電力の供給開始時の処理が実行されている状況において、すなわち主側CPU63にて遊技を進行させるための通常の処理が開始される前の状況において、各種パラメータの演算及びその演算結果の各種パラメータの外部出力が完了することとなる。よって、履歴対象入球部への遊技球の入球が発生し得る状況において各種パラメータの演算及びその演算結果の外部出力が行われないようにすることが可能となり、管理用IC66の処理負荷を軽減することが可能となる。
第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球が発生した場合にそれに対応する外部出力が外部端子板97を通じて行われる構成において、履歴情報が履歴用メモリ117に記憶される。これにより、外部端子板97を通じて外部出力される情報を利用することで第1作動口33や第2作動口34への遊技球の入球個数及び入球頻度を簡易的に把握しながら、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報を利用することで履歴対象入球部への遊技球の入球個数及び入球頻度を正確に把握することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、管理側I/F111における入力ポート121の第1~第16バッファ122a~122pのうち、入力される信号の種類が管理用IC66の設計段階において決定されているバッファの種類が上記第1の実施形態と相違している。また、入力される信号の種類を管理側CPU112に特定させるために主側CPU63にて実行される処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図25は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1~第7バッファ122a~122g及び第16バッファ122pには、上記第1の実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には、第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
一方、上記第1の実施形態では開閉実行モードに対応する信号が第8信号として第8バッファ122hに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号が第9信号として第9バッファ122iに入力され、前扉枠14に対応する信号が第10信号として第10バッファ122jに入力される構成としたが、本実施形態ではこれら信号の入力対象となるバッファが異なっている。具体的には、開閉実行モードに対応する信号は開閉実行モード中信号として第13バッファ122mに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号は高頻度サポートモード中信号として第14バッファ122nに入力され、前扉枠14に対応する信号は扉開放中信号として第15バッファ122oに入力される。
第13バッファ122mに開閉実行モード中信号が入力されること、第14バッファ122nに高頻度サポートモード中信号が入力されること、第15バッファ122oに扉開放中信号が入力されること、及び第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112はこれら第13~第16バッファ122m~122pにそれぞれに対応する上記各信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1~第12バッファ122a~122lにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第1の実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
図26は主側CPU63にて実行される本実施形態の認識用処理を示すフローチャートである。なお、認識用処理は上記第1の実施形態と同様にメイン処理(図7)におけるステップS110にて実行される。
まず主側RAM65の認識用出力カウンタに、信号の種類の認識対象となる第1~第12バッファ122a~122lの数である「12」をセットする(ステップS1101)。その後、識別開始信号の出力処理を実行する(ステップS1102)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別開始信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの現状の値に対応する出力回数の情報を主側ROM64から読み出し、その読み出した出力回数の情報を主側RAM65に設けられた出力回数カウンタにセットする(ステップS1103)。出力回数カウンタは、種類識別用信号の出力回数を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
本実施形態では、第1バッファ122a~第12バッファ122lに入力される信号の種類を管理側CPU112に認識させる場合、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数と同一回数、種類識別用信号を出力する。管理側CPU112は第1バッファ122a~第12バッファ122lのそれぞれについて種類識別用信号を受信した回数に対応する情報を、対応関係用メモリ116の第1~第12対応関係エリア123a~123lに格納する。つまり、第1バッファ122a~第12バッファ122lに入力される信号の種類が、その信号の種類に対応する入球部に対して設定されている賞球個数として把握される。
ステップS1103では、認識用出力カウンタの値が「12」、「11」及び「10」のいずれかである場合、一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「9」である場合、特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「8」である場合、第1作動口33の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「7」である場合、第2作動口34の賞球個数に対応する「1」を出力回数カウンタにセットする。また、認識用出力カウンタの値が「6」である場合、アウト口24aに対応しているものの当該アウト口24aに遊技球が入球したとしても遊技球の払い出しは実行されないため、出力回数カウンタに「0」をセットする。また、認識用出力カウンタの値が「5」~「1」のいずれかである場合、対応する入球部が存在しておらずブランクであるため、出力回数カウンタに「0」をセットする。
その後、開始契機信号の出力処理を実行する(ステップS1104)。当該出力処理では、第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態をHIレベルに設定することで、開始契機信号の出力を開始する。第1信号をHIレベルに維持する期間は、第1信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値が「0」ではないことを条件として(ステップS1105:YES)、すなわちステップS1103にて1以上の値が出力回数カウンタにセットされたことを条件として、ステップS1106に進む。ステップS1106では、種類識別用信号の出力処理を実行する。当該出力処理では、第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態をHIレベルに設定することで、種類識別信号の出力を開始する。第2信号をHIレベルに維持する期間は、第2信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の出力回数カウンタの値を1減算し(ステップS1107)、その1減算後における出力回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1108)。出力回数カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1108:NO)、ステップS1106に戻る。
ステップS1105にて肯定判定をした場合、又はステップS1108にて肯定判定をした場合、終了契機信号の出力処理を実行する(ステップS1109)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態をHIレベルに設定することで、終了契機信号の出力を開始する。第3信号をHIレベルに維持する期間は、第3信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
その後、主側RAM65の認識用出力カウンタの値を1減算し(ステップS1110)、その1減算後における認識用出力カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1111)。認識用出力カウンタの値が1以上である場合には(ステップS1111:NO)、ステップS1103に戻り、1減算後における認識用出力カウンタの値に対応する信号の種類を認識させるための処理を実行する。
一方、認識用出力カウンタの値が「0」である場合には(ステップS1111:YES)、識別終了信号の出力処理を実行する(ステップS1112)。当該出力処理では、第3バッファ122cに入力される第3信号、第13バッファ122mに入力される開閉実行モード中信号、第14バッファ122nに入力される高頻度サポートモード中信号のそれぞれの出力状態をHIレベルに設定することで、識別終了信号の出力を開始する。これら信号をHIレベルに維持する期間は、これら信号の出力状態を管理側CPU112にて認識するのに十分な期間に設定されている。
次に、管理側CPU112にて実行される本実施形態における管理処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。管理処理は、上記第1の実施形態と同様に管理側CPU112への動作電力の供給が開始された場合に開始される。
主側CPU63からの識別開始信号の受信が終了した場合(ステップS1201:YES)、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1202)。その後、主側CPU63から開始契機信号を受信していることを条件として(ステップS1203:YES)、ステップS1204に進む。ステップS1204では、主側CPU63から種類識別用信号を受信しているか否かを判定する。種類識別用信号を受信している場合(ステップS1204:YES)、管理側RAM114に設けられた受信回数カウンタの値を1加算する(ステップS1205)。受信回数カウンタは、主側CPU63から種類識別用信号を受信した回数を管理側CPU112にて特定するためのカウンタである。なお、受信回数カウンタの値はステップS1203にて肯定判定をした場合に「0」クリアされる。
ステップS1204にて否定判定をした場合、又はステップS1205の処理を実行した場合、主側CPU63から終了契機信号を受信しているか否かを判定する(ステップS1206)。終了契機信号を受信していない場合(ステップS1206:NO)、ステップS1204に戻り、終了契機信号を受信している場合(ステップS1206:YES)、対応関係設定処理を実行する(ステップS1207)。対応関係設定処理では、対応関係用メモリ116の第1~第12対応関係エリア123a~123lのうち、管理側RAM114の設定対象カウンタにおける現状の値に対応する対応関係エリアに、受信回数カウンタにセットされている値を格納する。この場合、第1対応関係エリア123a、第2対応関係エリア123b及び第3対応関係エリア123cには一般入賞口31の賞球個数に対応する「10」がセットされ、第4対応関係エリア123dには特電入賞装置32の賞球個数に対応する「15」がセットされ、第5対応関係エリア123eには第1作動口33の賞球個数に対応する「1」がセットされ、第6対応関係エリア123fには第2作動口34の賞球個数に対応する「1」がセットされる。また、第7~第12対応関係エリア123g~123lには「0」がセットされる。その後、管理側RAM114の設定対象カウンタの値を1加算する(ステップS1208)。
ステップS1203にて否定判定をした場合、又はステップS1208の処理を実行した場合、主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了したか否かを判定する(ステップS1209)。識別終了信号の受信が終了していない場合(ステップS1209:NO)、ステップS1203に戻り、主側CPU63から開始契機信号を受信することを条件として(ステップS1203:YES)、ステップS1204以降の処理を実行する。主側CPU63からの識別終了信号の受信が終了している場合(ステップS1209:YES)、ステップS1210の履歴設定処理及びステップS1211の外部出力用処理を繰り返し実行する。
図28は第1~第12バッファ122a~122lとこれらバッファ122a~122lに入力される信号の種類との対応関係の情報が対応関係用メモリ116に格納される様子を示すタイムチャートである。図28(a)は第1信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図28(b)は第2信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図28(c)は第3信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図28(d)は開閉実行モード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図28(e)は高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルとなっている期間を示し、図28(f)は第1~第12バッファ122a~122lとこれらバッファ122a~122lに入力される信号の種類との対応関係を識別するための処理が実行される識別状態の実行期間を示し、図28(g)は管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算されるタイミングを示し、図28(h)は管理側CPU112にて対応関係設定処理(ステップS1207)が実行されるタイミングを示す。
主側CPU63及び管理側CPU112への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで、図28(a)、図28(d)及び図28(e)に示すように、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が開始される。その後、t2のタイミングで、第1信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別開始信号の出力が停止される。当該t2のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図27)のステップS1201にて肯定判定をすることで、図28(f)に示すように識別状態となる。
その後、t3のタイミング~t4のタイミングに亘って図28(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t5のタイミング~t7のタイミングに亘って図28(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号が1回出力された状態となる。この場合、t6のタイミングで、図28(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t8のタイミング~t10のタイミングに亘って図28(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t9のタイミングで、図28(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「1」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a~123lに対応関係情報として「1」の情報を格納する。
その後、t11のタイミング~t12のタイミングに亘って図28(a)に示すように第1信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に開始契機信号が出力された状態となる。そして、t13のタイミング~t15のタイミング、t16のタイミング~t18のタイミング、t19のタイミング~t21のタイミング、及びt22のタイミング~t24のタイミングのそれぞれに亘って図28(b)に示すように第2信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に種類識別用信号がそれぞれ1回出力された状態となる。この場合、t14のタイミング、t17のタイミング、t20のタイミング、t23のタイミングのそれぞれで、図28(g)に示すように管理側RAM114の受信回数カウンタの値が1加算される。
その後、t25のタイミング~t27のタイミングに亘って図28(c)に示すように第3信号の出力状態がHIレベルに維持される。これにより、管理側CPU112に終了契機信号が出力された状態となる。この場合、t26のタイミングで、図28(h)に示すように管理側CPU112にて対応関係設定処理が実行される。当該対応関係設定処理が実行されるタイミングでは受信回数カウンタの値が「10」となっているため、対応関係用メモリ116における今回の設定対象の対応関係エリア123a~123lに対応関係情報として「10」の情報を格納する。
その後、t28のタイミングで、図28(c)、図28(d)及び図28(e)に示すように、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が開始される。その後、t29のタイミングで、第3信号、開閉実行モード中信号及び高頻度サポートモード中信号の出力状態がHIレベルからLOWベルに変更される。これにより、主側CPU63から管理側CPU112への識別終了信号の出力が停止される。当該t29のタイミングで、管理側CPU112は管理処理(図27)のステップS1209にて肯定判定をすることで、図28(f)に示すように識別状態が解除される。
なお、本実施形態では対応関係情報として賞球個数の情報が格納されるため、履歴用メモリ117に格納される履歴情報にはその履歴情報の格納契機となった入球部に対応する賞球個数の情報が対応関係情報として含まれる。当該構成においては、賞球個数が同一である入球部が複数種類存在している場合、履歴情報においてそれら入球部を区別することができない。具体的には、第1作動口33と第2作動口34とは賞球個数がいずれも1個であるため、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することができない。このような事情において第1作動口33と第2作動口34との賞球個数を異ならせてもよい。これにより、本第2の実施形態のような履歴情報が格納される構成であっても、履歴情報において第1作動口33と第2作動口34とを区別することが可能となる。
また、本実施形態では履歴設定処理のステップS801において管理側RAM114の確認対象カウンタに「15」をセットする。これにより、第1~第15バッファ122a~122oの全てが確認対象となる。
以上詳述した本実施形態によれば、出力指示信号だけではなく、開閉実行モード中であるか否かに対応する情報、高頻度サポートモード中であるか否かに対応する情報、及び前扉枠14が開放中であるか否かに対応する情報についても、これら情報に対応する信号経路であることを主側CPU63からの対応関係情報を受信しなくても管理側CPU112にて特定可能となっている。この場合、各入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する情報のみが、各情報と各信号経路118a~118gとの対応関係を主側CPU63から管理側CPU112に認識させる必要がある情報となる。そして、対応関係情報を管理側CPU112に認識させる場合、各入球検知センサ42a~48aに対応する賞球個数と同一の数のパルス信号が第2信号を利用して主側CPU63から管理側CPU112に出力される。これにより、対応関係情報の送信に関する構成を簡素化することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される契機が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図29は本実施形態における管理用IC66の電気的構成を説明するためのブロック図である。管理用IC66には上記第1の実施形態と同様に管理側I/F111、管理側CPU112、管理側ROM113、管理側RAM114、RTC115、対応関係用メモリ116及び履歴用メモリ117が設けられている。これらの機能は上記第1の実施形態と同様である。
管理用IC66には上記以外にも演算結果用メモリ131が設けられている。本実施形態では詳細は後述するように演算契機が発生した場合に、その時点で履歴用メモリ117に格納されている履歴情報を利用して管理側CPU112にて各種パラメータが演算される。そして、その演算された各種パラメータは演算結果用メモリ131に順次記憶される。演算結果用メモリ131に記憶された各種パラメータは、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置に出力される。
各種パラメータの演算契機は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続されるタイミングよりも前に発生する。これにより、各種パラメータを演算する時期と、読み取り装置に外部出力する時期とを異ならせることが可能となり、処理負荷を分散させることが可能となる。
また、各種パラメータの演算結果を格納するための演算結果用メモリ131が設けられていることにより、1回の演算契機分の各種パラメータだけではなく、複数回の演算契機分の各種パラメータをまとめて記憶しておくことが可能となる。これにより、各回の演算契機において各種パラメータを算出するまでに要する時間の短縮化を図ることが可能となる。
図30は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1~第10バッファ122a~122j及び第16バッファ122pには上記第1の実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には、第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第8バッファ122hには開閉実行モードに対応する信号が入力され、第9バッファ122iには高頻度サポートモードに対応する信号が入力され、第10バッファ122jには前扉枠14に対応する信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
本実施形態では、上記各種信号以外にも、第15バッファ122oに演算指示信号が入力される。演算指示信号は、各種パラメータの演算契機を管理側CPU112に提供するために主側CPU63から出力される信号である。第15バッファ122oに演算指示信号が入力されることは、第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることと同様に、管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112はこれら第15~第16バッファ122o~122pにそれぞれに対応する上記各信号が入力されることを特定可能となっている。一方、第1~第14バッファ122a~122nにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第1の実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。
次に、演算契機の発生に対して管理側CPU112にて各種パラメータの演算が実行されるようにするための処理構成について説明する。図31は主側CPU63にて実行される停電情報記憶処理を示すフローチャートである。なお、停電情報記憶処理はタイマ割込み処理(図8)におけるステップS201にて実行される。
停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信している場合(ステップS1301:YES)、演算指示信号の出力処理を実行する(ステップS1302)。当該出力処理では、管理側I/F111の入力ポート121における第15バッファ122oに入力される演算指示信号の出力状態が特定期間に亘ってHIレベルに維持されるようにする。この特定期間は演算指示信号の出力状態がHIレベルとなっていることを管理側CPU112にて認識するために十分な期間となっている。その後、ステップS1303にて停電時処理を実行した後に、無限ループとなり、主側CPU63への動作電力の供給が完全に停止されるまで待機する。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
図32は管理側CPU112にて実行される停電対応処理を示すフローチャートである。なお、停電対応処理は管理処理(図18)における外部出力用処理の後に実行される構成であり、管理処理では主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後は(ステップS606:YES)、ステップS607の履歴設定処理、ステップS608の外部出力用処理、及び停電対応処理をこの順序で繰り返し実行する。
停電対応処理では、主側CPU63から受信している演算指示信号の出力状態がHIレベルとなった場合(ステップS1401:YES)、ステップS1402~ステップS1406にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1002~ステップS1006と同様に、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれに対する入球個数を演算する。また、ステップS1407にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1007と同様に、前扉枠14が開放中の状況における各種入球個数を演算する。また、ステップS1408にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1008と同様に、各種パラメータを演算し、ステップS1409にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1009と同様に、合計時間を演算する。そして、ステップS1408の演算結果の情報及びステップS1409の演算結果の情報を演算結果用メモリ131に書き込む(ステップS1410)。この場合、演算結果用メモリ131に既に他の演算結果の情報が記憶されている場合には、その既に記憶されている演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
その後、ステップS1411にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1011と同様に、開閉実行モード中の各種入球個数を演算し、ステップS1412にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1012と同様に、開閉実行モード中であって前扉枠14が開放中の状況における各種入球個数を演算する。また、ステップS1413にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1013と同様に、各種パラメータを演算する。そして、ステップS1414の演算結果の情報を演算結果用メモリ131に書き込む(ステップS1414)。この場合、演算結果用メモリ131に既に記憶されている他の演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
その後、ステップS1415にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1015と同様に、高頻度サポートモード中の各種入球個数を演算し、ステップS1416にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1016と同様に、高頻度サポートモード中であって前扉枠14が開放中の状況における各種入球個数を演算する。また、ステップS1417にて、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1017と同様に、各種パラメータを演算する。そして、ステップS1417の演算結果の情報を演算結果用メモリ131に書き込む(ステップS1418)。この場合、演算結果用メモリ131に既に記憶されている他の演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。その後、無限ループとなり、管理側CPU112への動作電力の供給が完全に停止されるまで待機する。
図33は管理側CPU112にて実行される外部出力用処理を示すフローチャートである。なお、外部出力用処理は管理処理(図18)のステップS608にて実行される。
主側CPU63から出力指示信号の出力状態がHIレベルとなった場合(ステップS1501:YES)、演算結果の出力処理を実行する(ステップS1502)。当該出力処理では、演算結果用メモリ131に記憶されている各種演算結果を読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、演算結果用メモリ131に記憶されている各種演算結果が読み取られる。この場合、演算結果用メモリ131に1回の演算契機の発生に対応する各種演算結果のみが記憶されている場合にはその1回の演算契機の発生に対応する各種演算結果のみが読み取り装置において読み取られ、演算結果用メモリ131に複数回の演算契機の発生に対応する各種演算結果が記憶されている場合にはそれら複数回の演算契機の発生に対応する各種演算結果が読み取り装置において読み取られる。
その後、履歴情報の出力処理を実行する(ステップS1503)。当該出力処理では、履歴用メモリ117の履歴用エリア124に格納されている全ての履歴情報を順次、読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、履歴用エリア124に格納されている各種履歴情報が読み取られる。このように各種演算結果だけではなく履歴情報も出力することで、各種演算結果に対する詳細な分析を読み取り装置を利用した作業者において行うことが可能となる。
その後、クリア処理を実行する(ステップS1504)。クリア処理では、履歴用メモリ117の履歴情報格納エリア125を全て「0」クリアするとともに、ポインタ用エリア126を「0」クリアする。これにより、履歴用エリア124が初期化された状態となる。また、クリア処理では、演算結果用メモリ131の各エリアを全て「0」クリアする。これにより、演算結果用メモリ131が初期化された状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合に管理側CPU112にて各種パラメータが演算される。これにより、各営業日単位で各種パラメータを管理することが可能となる。
主側CPU63において動作電力の供給が停止されることが特定された場合に演算指示信号の出力状態がHIレベルに変更されることにより、管理側CPU112にて各種パラメータが演算される。これにより、主側CPU63からの指示に基づき管理側CPU112にて各種パラメータが演算されるようにすることが可能となる。
管理側CPU112にて演算された各種パラメータは演算結果用メモリ131に順次書き込まれていく。これにより、各種パラメータを管理用IC66にて蓄積していくことが可能となり、読み取り装置により各種パラメータを読み取る場合には、複数の営業日の各種パラメータをまとめて読み出すことが可能となる。
演算結果用メモリ131に各種パラメータが書き込まれる場合、その各種パラメータが演算された時期を特定可能とする情報が当該各種パラメータに付随させて演算結果用メモリ131に書き込まれる。これにより、各種パラメータが演算された時期を把握しながら、各種パラメータ情報を分析することが可能となる。
なお、演算契機が発生してそれに対する各種パラメータの演算結果が演算結果用メモリ131に書き込まれた場合には履歴用メモリ117を「0」クリアする構成としてもよい。これにより、記憶可能な上限数の履歴情報が既に履歴用メモリ117に記憶されている状況において新たな履歴情報が履歴用メモリ117への書き込み対象となってしまう事象が発生しづらくなる。
また、読み取り装置に外部出力される対象の情報が演算結果用メモリ131に記憶されている各種パラメータの情報だけであり、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報は外部出力されない構成としてもよい。これにより、外部出力される情報量を抑えることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、管理側CPU112にて実行される停電対応処理の処理構成が上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図34は本実施形態において管理側CPU112にて実行される停電対応処理を示すフローチャートである。
主側CPU63から受信している演算指示信号の出力状態がHIレベルとなった場合(ステップS1601:YES)、各種演算処理を実行する(ステップS1602)。各種演算処理では、上記第3の実施形態における停電対応処理(図32)のステップS1402~ステップS1409、ステップS1411~ステップS1413、及びステップS1415~ステップS1417の各処理を実行する。
その後、ステップS1602にて演算した各種パラメータのうち所定のパラメータが基準範囲であるか否かを判定する(ステップS1603)。具体的には、
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
の2つのパラメータが基準範囲であるか否かの判定対象のパラメータとして設定されている。そして、第7パラメータの値が0.7以下であって、第8パラメータの値が0.6以下である場合、所定のパラメータが基準範囲であるとしてステップS1603にて肯定判定をする。
なお、所定のパラメータは第7パラメータ及び第8パラメータに限定されることはなく、これらに代えて又は加えて、他のパラメータが所定のパラメータとして設定されている構成としてもよい。例えば、
・第2パラメータ:一般入賞口31への遊技球の合計入球個数K2/遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数(K1+K2+K3+K4+K5)の割合
が所定のパラメータとして設定されている構成としてもよい。この場合、例えば第2パラメータの値が0.1以上であって0.2以下である場合に、所定のパラメータが基準範囲であると判定される構成としてもよい。また、ステップS1603にて判定対象となる所定のパラメータのみがステップS1602の各種演算処理にて演算される構成としてもよい。
所定のパラメータが基準範囲ではない場合(ステップS1603:NO)、ステップS1602にて演算した各種パラメータを演算結果用メモリ131に書き込む(ステップS1604)。この場合、演算結果用メモリ131に既に他の演算結果の情報が記憶されている場合には、その既に記憶されている演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
一方、所定のパラメータが基準範囲である場合(ステップS1603:YES)、ステップS1604の処理を実行しない。これにより、所定のパラメータが基準範囲ではない場合における各種パラメータのみが演算結果用メモリ131に書き込まれることとなる。よって、異常な状況が発生した場合にはその履歴を演算結果用メモリ131に残すようにしながら、演算結果用メモリ131として必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
ステップS1603にて肯定判定をした場合、又はステップS1604の処理を実行した場合、履歴用メモリ117のクリア処理を実行する(ステップS1605)。当該クリア処理では、履歴用メモリ117の履歴情報格納エリア125を全て「0」クリアするとともに、ポインタ用エリア126を「0」クリアする。これにより、履歴用エリア124が初期化された状態となる。ステップS1605の処理を実行した後、無限ループとなり、管理側CPU112への動作電力の供給が完全に停止されるまで待機する。
以上詳述した本実施形態によれば、演算された各種パラメータの内容が基準範囲に含まれるか否かが判定され、基準範囲に含まれないと判定された各種パラメータのみが演算結果用メモリ131に書き込まれる。これにより、演算結果用メモリ131への記憶対象となる各種パラメータの量を抑えることが可能となり、演算結果用メモリ131において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、管理側CPU112にて各種パラメータの演算を実行させる演算契機の内容が上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図35(a)は主側CPU63にて実行される契機特定処理を示すフローチャートである。なお、契機特定処理は管理用出力処理(図20)においてステップS712にて肯定判定をした場合の処理として実行される。
アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球が発生したか否かを判定する(ステップS1701)。ステップS1701にて肯定判定をした場合、主側RAM65に設けられた入球カウンタの加算処理を実行する(ステップS1702)。当該加算処理では、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生した遊技球の個数を、今回の処理回の管理用出力処理(図20)においてステップS705が実行された回数に基づき特定する。そして、その特定した遊技球の個数を、入球カウンタに加算する。
その後、入球カウンタの値が契機基準個数である「500」以上となっているか否かを判定する(ステップS1703)。「500」以上である場合(ステップS1703:YES)、主側RAM65の入球カウンタの減算処理を実行する(ステップS1704)。当該減算処理では、入球カウンタの値を「500」減算する。その後、演算指示信号の出力処理を実行する(ステップS1705)。当該出力処理では、管理側I/F111の入力ポート121における第15バッファ122oに入力される演算指示信号の出力状態が特定期間に亘ってHIレベルに維持されるようにする。この特定期間は演算指示信号の出力状態がHIレベルとなっていることを管理側CPU112にて認識するために十分な期間となっている。
図35(b)は管理側CPU112にて実行される演算処理を示すフローチャートである。なお、演算処理は上記第3の実施形態における停電対応処理の代わりに実行される処理である。したがって、演算処理は管理処理(図18)における外部出力用処理の後に実行される構成であり、管理処理では主側CPU63から識別終了コマンドを受信した後は(ステップS606:YES)、ステップS607の履歴設定処理、ステップS608の外部出力用処理、及び演算処理をこの順序で繰り返し実行する。
主側CPU63から受信している演算指示信号の出力状態がHIレベルとなった場合(ステップS1801:YES)、各種演算処理を実行する(ステップS1802)。各種演算処理では、上記第3の実施形態における停電対応処理(図32)のステップS1402~ステップS1418と同一の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が契機基準個数以上となる度に、管理側CPU112にて各種パラメータが演算される。この場合、主側CPU63に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生する演算契機が発生する度に各種パラメータが演算されるため、一営業日の範囲内において遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を細かく管理することが可能となる。
また、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が契機基準個数以上となったか否かに基づいて各種パラメータが演算される構成であるため、遊技が実行されていることを条件に各種パラメータが演算される。これにより、遊技が継続して実行されていない状況において無意味に各種パラメータの演算が行われてしまわないようにすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、管理側CPU112にて各種パラメータの演算を実行させる演算契機の内容が上記第5の実施形態と相違している。以下、上記第5の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第5の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図36は主側CPU63にて実行される契機特定処理を示すフローチャートである。なお、契機特定処理は管理用出力処理(図20)においてステップS712にて肯定判定をした場合の処理として実行される。
アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球が発生したか否かを判定する(ステップS1901)。ステップS1901にて否定判定をした場合、主側RAM65に設けられた継続カウンタの値を1加算する(ステップS1902)。継続カウンタは、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれにも遊技球が入球しない状態が継続している期間を主側CPU63にて特定するためのカウンタである。
1加算後の継続カウンタの値が停止基準値以上である場合(ステップS1903:YES)、主側RAM65に設けられた時間計測フラグを「0」クリアする(ステップS1904)。アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれにも遊技球が入球しない状態が5秒継続した場合にステップS1903にて肯定判定をするように停止基準値が設定されている。また、時間計測フラグは、演算指示信号の出力状態をHIレベルに切り換えるタイミングを特定するための時間の計測を行うべきか否かを主側CPU63にて特定するためのフラグであり、時間計測フラグの値が「0」である場合には当該時間の計測を行わず、時間計測フラグの値が「1」である場合に当該時間の計測を行う。ステップS1901にて肯定判定をした場合には、時間計測フラグに「1」をセットする(ステップS1905)。
ステップS1903にて否定判定をした場合、ステップS1904の処理を実行した場合、又はステップS1905の処理を実行した場合、主側RAM65の時間計測フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS1906:YES)、主側RAM65に設けられた計測カウンタの値を1加算する(ステップS1907)。計測カウンタは、演算指示信号の出力状態をHIレベルに切り換えるタイミングを特定するための時間を計測するために利用されるカウンタである。
1加算後の計測カウンタの値が指示基準値以上であるか否かを判定する(ステップS1908)。計測カウンタにおいて計測された時間が10時間となった場合にステップS1908にて肯定判定をするように指示基準値が設定されている。ステップS1908にて肯定判定をした場合、当該計測カウンタの値を「0」クリアするとともに(ステップS1909)、演算指示信号の出力処理を実行する(ステップS1910)。当該出力処理では、管理側I/F111の入力ポート121における第15バッファ122oに入力される演算指示信号の出力状態が特定期間に亘ってHIレベルに維持されるようにする。この特定期間は演算指示信号の出力状態がHIレベルとなっていることを管理側CPU112にて認識するために十分な期間となっている。
以上詳述した本実施形態によれば、所定期間が経過する度に各種パラメータが演算される構成であるため、所定期間を調整するだけで各種パラメータの演算頻度を簡単に調整することが可能となる。この場合に、遊技が実行されていない状況においては所定期間の計測が停止され、遊技回が開始された場合に所定期間の計測が停止前の状態から再開される。これにより、遊技が実行されていない状況を各種パラメータの演算対象から除外することが可能となり、遊技が実行されている状況における各種パラメータを適切に導き出すことが可能となる。
なお、所定期間が経過したか否かが計測カウンタを利用して計測される構成に代えて、RTC115を利用して計測される構成としてもよい。
<第7の実施形態>
本実施形態では、管理側CPU112にて各種パラメータの演算を実行させる演算契機の内容が上記第1の実施形態と相違しているとともに、演算契機の発生の有無が主側CPU63にて特定されるのではなく管理側CPU112にて独自に行われる。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図37は管理側CPU112にて実行される演算処理を示すフローチャートである。なお、演算処理は履歴設定処理(図21)においてステップS812にて肯定判定をした場合に実行される。
今回の処理回の履歴設定処理においてアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの遊技球の入球が発生したことに対応する履歴情報を履歴用メモリ117に格納したか否かを判定する(ステップS2001)。ステップS2001にて肯定判定をした場合、管理側RAM114に設けられた入球カウンタの加算処理を実行する(ステップS2002)。当該加算処理では、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生した遊技球の個数を、今回の処理回の履歴設定処理において遊技球の入球の発生に対応する履歴情報を格納した回数に基づき特定する。そして、その特定した遊技球の個数を入球カウンタに加算する。
その後、入球カウンタの値が契機基準個数である「500」以上となっているか否かを判定する(ステップS2003)。「500」以上である場合(ステップS2003:YES)、主側RAM65の入球カウンタの減算処理を実行する(ステップS2004)。当該減算処理では、入球カウンタの値を「500」減算する。その後、各種演算処理を実行する(ステップS2005)。各種演算処理では、上記第3の実施形態における停電対応処理(図32)のステップS1402~ステップS1418と同一の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が契機基準個数以上となる度に、管理側CPU112にて各種パラメータが演算される。この場合、主側CPU63に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生する演算契機が発生する度に各種パラメータが演算されるため、一営業日の範囲内において遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を細かく管理することが可能となる。
また、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が契機基準個数以上となったか否かに基づいて各種パラメータが演算される構成であるため、遊技が実行されていることを条件に各種パラメータが演算される。これにより、遊技が継続して実行されていない状況において無意味に各種パラメータの演算が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数が管理側CPU112にて計測され、当該合計個数が契機基準個数以上となったか否かの判定が管理側CPU112にて行われる。つまり、各種パラメータの演算契機が管理側CPU112にて独自に判断される。これにより、各種パラメータの演算契機を判断するための処理を主側CPU63にて実行する必要がないため、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。
<第8の実施形態>
本実施形態では、管理側CPU112にて実行される履歴設定処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では上記第3の実施形態と同様に管理用IC66に演算結果用メモリ131が設けられている(図29参照)。管理側CPU112は演算契機が発生した場合、履歴用メモリ117に格納されている履歴情報を利用して各種パラメータを演算し、その演算結果の各種パラメータを演算結果用メモリ131に書き込む。また、本実施形態では開閉実行モードが開始されたことを示す信号と、開閉実行モードが終了したことを示す信号と、高頻度サポートモードが開始されたことを示す信号と、高頻度サポートモードが終了したことを示す信号と、前扉枠14の開放が開始されたことを示す信号と、前扉枠14の開放が終了したことを示す信号と、がそれぞれ個別に主側CPU63から管理用IC66に送信される。
図38は管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1~第15バッファ122a~122oのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2101)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本実施形態では第1~第7対応関係エリア123a~123gにいずれかの入球部に対応していることを示す情報が格納されており、第8対応関係エリア123hに開閉実行モードの開始に対応する情報が格納されており、第9対応関係エリア123iに開閉実行モードの終了に対応する情報が格納されており、第10対応関係エリア123jに高頻度サポートモードの開始に対応する情報が格納されており、第11対応関係エリア123kに高頻度サポートモードの終了に対応する情報が格納されており、第12対応関係エリア123lに前扉枠14の開放開始に対応する情報が格納されており、第13対応関係エリア123mに前扉枠14の開放終了に対応する情報が格納されている。したがって、ステップS2101では確認対象カウンタに「13」をセットする。
その後、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2102)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a~122oが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「10」であれば第10バッファ122jが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となる。
ステップS2102にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS2103)。そして、履歴用メモリ117への書き込み処理を実行する(ステップS2104)。当該書き込み処理では、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126を参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア124のポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア124の履歴情報格納エリア125に、ステップS2103にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込む。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第n対応関係エリア123a~123oが対応関係情報の読み出し対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「10」であれば第10対応関係エリア123jが対応関係情報の読み出し対象となり、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となる。
その後、対象ポインタの値を1加算する(ステップS2105)。具体的には、履歴用メモリ117のポインタ用エリア126に格納されている数値情報を読み出し、その数値情報を1加算する。そして、その1加算後におけるポインタ情報が、履歴用エリア124におけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する(ステップS2106)。
最大値を超えている場合(ステップS2106:YES)、各種演算処理を実行する(ステップS2107)。各種演算処理では、上記第1の実施形態における外部出力用処理(図24)のステップS1002~ステップS1009、ステップS1011~ステップS1013及びステップS1015~ステップS1017と同一の処理を実行する。そして、その演算結果の各種パラメータ及び合計時間の情報を演算結果用メモリ131に書き込む(ステップS2108)。この場合、演算結果用メモリ131に既に他の演算結果の情報が記憶されている場合には、その既に記憶されている演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
その後、状態情報の引き継ぎ処理を実行する(ステップS2109)。当該引き継ぎ処理では、履歴用メモリ117に格納されている履歴情報に基づき、現状が開閉実行モード中であるか否か、高頻度サポートモード中であるか否か、及び前扉枠14が開放中であるか否かを判定する。そして、それらの状態情報を管理側RAM114に書き込む。
その後、履歴用メモリ117のクリア処理を実行する(ステップS2110)。当該クリア処理では、履歴用メモリ117の履歴情報格納エリア125を全て「0」クリアするとともに、ポインタ用エリア126を「0」クリアする。これにより、履歴用エリア124が初期化された状態となる。また、当該クリア処理を実行した後に、ステップS2109にて管理側RAM114に書き込んだ状態情報を読み出す。そして、開閉実行モード中であることを示す状態情報が記憶されている場合には開閉実行モード中であることを示す履歴情報を書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込むとともに、書き込み対象となるポインタ情報を1加算する。また、高頻度サポートモード中であることを示す状態情報が記憶されている場合には高頻度サポートモード中であることを示す履歴情報を書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込むとともに、書き込み対象となるポインタ情報を1加算する。また、前扉枠14が開放中であることを示す状態情報が格納されている場合には前扉枠14が開放中であることを示す履歴情報を書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア125に書き込むとともに、書き込み対象となるポインタ情報を1加算する。
ステップS2102にて否定判定をした場合、ステップS2106にて否定判定をした場合、又はステップS2110の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2111)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2112)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2112:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2102以降の処理を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、履歴用メモリ117に記憶されている履歴情報が当該履歴用メモリ117に記憶可能な上限数を超える場合に各種パラメータが演算される。これにより、履歴用メモリ117に記憶可能な上限数を超えて履歴情報が記憶対象となってしまい各種パラメータの演算を正確に行えなくなってしまうという事態の発生を阻止することが可能となる。
また、各種パラメータが演算された場合に履歴用メモリ117が初期化されて履歴情報が全て消去される。これにより、既に各種パラメータの演算対象となった履歴情報が、再度、各種パラメータの演算対象となってしまわないようにすることが可能となる。
また、履歴用メモリ117が初期化された場合であっても状態情報の引き継ぎ処理が実行される。これにより、状態情報の管理を適切に行うことが可能となる。
<第9の実施形態>
本実施形態では、履歴用メモリ117の構成及び管理側CPU112にて実行される履歴設定処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図39は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。履歴用メモリ117には、合計用エリア141と、第1状態用エリア142と、第2状態用エリア143と、第3状態用エリア144と、が設けられている。これら各エリア141~144のそれぞれには、第1~第15カウンタ141a~141o,142a~142o,143a~143o,144a~144oが設けられている。各エリア141~144の第1カウンタ141a~144aには第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第2カウンタ141b~144bには第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第3カウンタ141c~144cには第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第4カウンタ141d~144dには第4バッファ122dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第5カウンタ141e~144eには第5バッファ122eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第6カウンタ141f~144fには第6バッファ122fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第7カウンタ141g~144gには第7バッファ122gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第8カウンタ141h~144hには第8バッファ122hに入力される第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第9カウンタ141i~144iには第9バッファ122iに入力される第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第10カウンタ141j~144jには第10バッファ122jに入力される第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第11カウンタ141k~144kには第11バッファ122kに入力される第11信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第12カウンタ141l~144lには第12バッファ122lに入力される第12信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第13カウンタ141m~144mには第13バッファ122mに入力される第13信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第14カウンタ141n~144nには第14バッファ122nに入力される第14信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。各エリア141~144の第15カウンタ141o~144oには第15バッファ122oに入力される第15信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
但し、第1~第15カウンタ141a~141o,142a~142o,143a~143o,144a~144oを用いた計測対象となるのは、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球結果に対応する信号が入力される第1~第7バッファ122a~122gである。したがって、開閉実行モード中であるか否か、高頻度サポートモード中であるか否か、前扉枠14が開放中であるか否かといった状態情報に対応する信号が入力される第8~第10バッファ122h~122jは、上記計測対象からは除外される。これら計測対象であるか否かの区別は対応関係用メモリ116の対応関係エリア123a~123oに記憶された対応関係情報に基づいて行われる。
図40は管理側CPU112にて実行される本実施形態における履歴設定処理を示すフローチャートである。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1~第15バッファ122a~122oのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2201)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第10対応関係エリア123a~123jにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2201では確認対象カウンタに「10」をセットする。
その後、現状の確認対象カウンタに対応するバッファ122a~122oが状態情報の信号が入力されるバッファであるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oに、対応関係情報として、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のいずれかが格納されているか否かを判定する。
ステップS2202にて肯定判定をした場合、状態情報の設定処理を実行する(ステップS2203)。当該設定処理では、開閉実行モード中か否かを示す第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には開閉実行モード中であることを示す第1状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第8信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第1状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、高頻度サポートモード中か否かを示す第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には高頻度サポートモード中であることを示す第2状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第9信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第2状態の情報を管理側RAM114から消去する。また、前扉枠14が開放中か否かを示す第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった場合には前扉枠14が開放中であることを示す第3状態の情報を管理側RAM114に記憶し、当該第10信号の出力状態がHIレベルからLOWレベルに切り換わった場合には第3状態の情報を管理側RAM114から消去する。
ステップS2202にて否定判定をした場合、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファであって状態情報とは異なる情報の信号が入力されるバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2204)。ステップS2204にて肯定判定をした場合、対応する合計用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2205)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の合計用エリア141における合計用の第1~第15カウンタ141a~141oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば合計用の第5カウンタ141eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば合計用の第1カウンタ141aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第1状態であるか否か、すなわち開閉実行モード中であるか否かを判定する(ステップS2206)。第1状態である場合には(ステップS2206:YES)、対応する第1状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2207)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第1状態用エリア142における第1状態用の第1~第15カウンタ142a~142oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば第1状態用の第5カウンタ142eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1状態用の第1カウンタ142aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第2状態であるか否か、すなわち高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(ステップS2208)。第2状態である場合には(ステップS2208:YES)、対応する第2状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2209)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第2状態用エリア143における第2状態用の第1~第15カウンタ143a~143oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば第2状態用の第5カウンタ143eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第2状態用の第1カウンタ143aが加算対象となる。
その後、管理側RAM114の状態情報を参照することで第3状態であるか否か、すなわち前扉枠14が開放中であるか否かを判定する(ステップS2210)。第3状態である場合には(ステップS2210:YES)、対応する第3状態用のカウンタの加算処理を実行する(ステップS2211)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第3状態用エリア144における第3状態用の第1~第15カウンタ144a~144oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば第3状態用の第5カウンタ144eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第3状態用の第1カウンタ144aが加算対象となる。
ステップS2203の処理を実行した場合、ステップS2204にて否定判定をした場合、ステップS2210にて否定判定をした場合、又はステップS2211の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2212)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2213)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2213:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2202以降の処理を実行する。
上記のように履歴設定処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球履歴が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく、各入球検知センサ42a~48aにて遊技球が検知された回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
このように各入球検知センサ42a~48aにて遊技球が検知された回数情報として記憶される構成であることにより、本実施形態における外部出力用処理(図24)ではステップS1002といったアウト口24aへの遊技球の入球個数を演算する処理、ステップS1004といった特電入賞装置32への遊技球の入球個数を演算する処理、ステップS1005といった第1作動口33への遊技球の入球個数を演算する処理、及びステップS1006といった第2作動口34への遊技球の入球個数を演算する処理が不要となる。これにより、各種パラメータを演算するための処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、ステップS1003といった一般入賞口31への遊技球の入球個数を演算する処理では、第1~第3カウンタ141a~141c,142a~142c,143a~143c,144a~144cがいずれも一般入賞口31に対応しているため、第1~第3カウンタ141a~141c,142a~142c,143a~143c,144a~144cの値を合計する処理を実行する必要がある。また、開閉実行モード中であって前扉枠14が開放中である状況において発生した入球個数を他の状況において発生した入球個数と区別することができない。したがって、本実施形態における外部出力用処理(図24)ではステップS1012の処理は実行されない。同様に、高頻度サポートモード中であって前扉枠14が開放中である状況において発生した入球個数を他の状況において発生した入球個数と区別することができない。したがって、本実施形態における外部出力用処理(図24)ではステップS1016の処理は実行されない。
<第10の実施形態>
本実施形態では、履歴情報が格納される記憶手段が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図41は本実施形態におけるMPU62の電気的構成を説明するためのブロック図である。MPU62には上記第1の実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65、管理用IC66、I/F101及び読み取り用端子102が設けられている。また、管理用IC66には上記第1の実施形態と同様に管理側I/F111、管理側CPU112、管理側ROM113及び管理側RAM114が設けられている。
一方、本実施形態では管理用IC66には上記第1の実施形態と異なり、RTC115、対応関係用メモリ116及び履歴用メモリ117が設けられていない。その代わりに、管理用IC66には上記第3の実施形態と同様に演算結果用メモリ131が設けられている。管理用IC66にRTC115、対応関係用メモリ116及び履歴用メモリ117が設けられていないため、本実施形態では履歴情報が管理用IC66にて記憶されない。本実施形態ではアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球履歴は主側RAM65にて記憶される。つまり、主側CPU63においてプログラムを実行する場合に必要な情報が一時的に記憶されることとなる主側RAM65が、入球履歴を記憶するためのメモリとして兼用される。そして、管理用IC66は管理側I/F111を通じて主側RAM65にアクセス可能となっており、各種パラメータの演算契機が発生した場合には主側RAM65にアクセスして入球履歴を読み出し、その読み出した入球履歴を利用して各種パラメータを演算する。その演算された各種パラメータは演算結果用メモリ131に格納される。読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続された場合、演算結果用メモリ131から各種パラメータが読み取り装置に提供される一方、主側RAM65に記憶されている入球履歴は読み取り装置に提供されない。
図42は主側CPU63にて実行される本実施形態における入球検知処理を示すフローチャートである。なお、入球検知処理はタイマ割込み処理(図8)のステップS209にて実行される。
第0ビットD0に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2301:YES)。この場合、主側RAM65に設けられた一般入賞カウンタの値を1加算する(ステップS2302)。一般入賞カウンタは、一般入賞口31への入球個数を入球履歴として記憶するためのカウンタである。一般入賞カウンタの値は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続され、当該読み取り装置にて演算結果用メモリ131からの各種パラメータの読み取りが行われた場合に「0」クリアされる。ちなみに、主側RAM65にはMPU62への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10が電源遮断状態となったとしても一般入賞カウンタの値は記憶保持される。その後、主側RAM65の10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2303)。
第1ビットD1に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2304:YES)。この場合、主側RAM65の一般入賞カウンタの値を1加算する(ステップS2305)。その後、主側RAM65の10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2306)。
第2ビットD2に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2307:YES)。この場合、主側RAM65の一般入賞カウンタの値を1加算する(ステップS2308)。その後、主側RAM65の10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2309)。
第3ビットD3に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS3210:YES)。この場合、主側RAM65の特電入賞フラグに「1」をセットする(ステップS2311)。また、主側RAM65に設けられた特電入賞カウンタの値を1加算する(ステップS2312)。特電入賞カウンタは、特電入賞装置32への入球個数を入球履歴として記憶するためのカウンタである。特電入賞カウンタの値は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続され、当該読み取り装置にて演算結果用メモリ131からの各種パラメータの読み取りが行われた場合に「0」クリアされる。ちなみに、主側RAM65にはMPU62への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10が電源遮断状態となったとしても特電入賞カウンタの値は記憶保持される。その後、主側RAM65の15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2313)。
第4ビットD4に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2314:YES)。この場合、主側RAM65の第1作動入賞フラグに「1」をセットする(ステップS2315)。また、主側RAM65に設けられた第1作動カウンタの値を1加算する(ステップS2316)。第1作動カウンタは、第1作動口33への入球個数を入球履歴として記憶するためのカウンタである。第1作動カウンタの値は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続され、当該読み取り装置にて演算結果用メモリ131からの各種パラメータの読み取りが行われた場合に「0」クリアされる。ちなみに、主側RAM65にはMPU62への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10が電源遮断状態となったとしても第1作動カウンタの値は記憶保持される。その後、主側RAM65の1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2317)。
第5ビットD5に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2318:YES)。この場合、主側RAM65の第2作動入賞フラグに「1」をセットする(ステップS2319)。また、主側RAM65に設けられた第2作動カウンタの値を1加算する(ステップS2320)。第2作動カウンタは、第2作動口34への入球個数を入球履歴として記憶するためのカウンタである。第2作動カウンタの値は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続され、当該読み取り装置にて演算結果用メモリ131からの各種パラメータの読み取りが行われた場合に「0」クリアされる。ちなみに、主側RAM65にはMPU62への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10が電源遮断状態となったとしても第2作動カウンタの値は記憶保持される。その後、主側RAM65の1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS2321)。
第6ビットD6に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2322:YES)。この場合、主側RAM65に設けられたアウトカウンタの値を1加算する(ステップS2323)。アウトカウンタは、アウト口24aへの入球個数を入球履歴として記憶するためのカウンタである。アウトカウンタの値は、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続され、当該読み取り装置にて演算結果用メモリ131からの各種パラメータの読み取りが行われた場合に「0」クリアされる。ちなみに、主側RAM65にはMPU62への動作電力の供給が停止されている状況であってもバックアップ電力が供給されるため、パチンコ機10が電源遮断状態となったとしてもアウトカウンタの値は記憶保持される。
第7ビットD7に対して「0」の情報が格納されている状況から「1」の情報が格納されている状況に切り換わったことを確認した場合、ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定する(ステップS2324:YES)。この場合、主側RAM65のゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS2325)。
上記のように入球検知処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球履歴は各入球部への入球個数として主側RAM65に記憶される。これにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球が発生する度に、主側CPU63から管理側CPU112に信号出力を行う必要がない。よって、主側CPU63から管理側CPU112に信号を出力するための構成を簡素化させることが可能となる。
本実施形態では演算契機が発生した場合、管理側CPU112は、主側RAM65の一般入賞カウンタから一般入賞口31への入球個数を読み出し、主側RAM65の特電入賞カウンタから特電入賞装置32への入球個数を読み出し、主側RAM65の第1作動カウンタから第1作動口33への入球個数を読み出し、主側RAM65の第2作動カウンタから第2作動口34への入球個数を読み出し、主側RAM65のアウトカウンタからアウト口24aへの入球個数を読み出す。そして、それら読み出した各入球個数を利用して上記第1の実施形態にて説明した第1パラメータ~第8パラメータを演算する。但し、前扉枠14が開放中である場合における各入球個数と前扉枠14が閉鎖状態である場合における各入球個数とを区別した状態での各入球個数の計測は行われないため、前扉枠14が開放中である場合に発生した入球個数も含んだ状態で第1パラメータ~第8パラメータを演算する。また、開閉実行モード中における各入球個数及び高頻度サポートモード中における各入球個数も個別に計測されないため、上記第1の実施形態にて説明した第1パラメータ~第18パラメータ及び第21パラメータ~第26パラメータは演算されない。演算された第1パラメータ~第8パラメータは演算結果用メモリ131に書き込まれる。そして、読み取り用端子102に読み取り装置が電気的に接続された場合に演算結果用メモリ131にその時点で書き込まれている全てのパラメータが読み取り装置に提供される。この際に演算結果用メモリ131は「0」クリアされる。
なお、管理用IC66が主側RAM65に独自にアクセスするのではなく、主側RAM65に入球履歴として記憶されている各入球個数の情報が主側CPU63による転送制御により管理用IC66に送信される構成としてもよい。この場合、主側RAM65に主側CPU63と管理側CPU112とが同時にアクセスする事象を確実に阻止することが可能となる。
<第11の実施形態>
本実施形態では主制御基板61の構成、主側CPU63から管理側CPU112に出力される信号の種類、及び各入球部への入球履歴の記憶の仕方が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図43は本実施形態における主制御基板61の電気的構成を説明するためのブロック図である。主制御基板61には上記第1の実施形態と同様にMPU62が搭載されている。MPU62には上記第1の実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65、管理用IC66、I/F101及び読み取り用端子102が設けられている。また、管理用IC66には上記第1の実施形態と同様に管理側I/F111、管理側CPU112、管理側ROM113、管理側RAM114、対応関係用メモリ116及び履歴用メモリ117が設けられている。
一方、本実施形態では管理用IC66には上記第1の実施形態と異なり、RTC115が設けられていない。また。主制御基板61にはMPU62以外にも報知用発光部151が設けられている。報知用発光部151は主側CPU63により直接的に発光制御される。主側CPU63は管理用IC66の履歴用メモリ117にアクセス可能となっており、履歴用メモリ117から読み出した各入球部への入球履歴の情報を利用して各種パラメータを演算する。そして、その演算した各種パラメータの内容に応じて報知用発光部151の発光状態を制御する。報知用発光部151は主制御装置60の基板ボックス60aの収容空間に収容されているが、基板ボックス60aが透明に形成されているとともに、報知用発光部151の発光状態を基板ボックス60aの外部から目視確認をすることが可能となるように報知用発光部151が設けられている。これにより、遊技機本体12を外枠11に対して開放させて主制御装置60を目視確認することが可能な状態とすることで、基板ボックス60aの開放作業を要することなく報知用発光部151の発光状態を目視確認することが可能となる。
図44は本実施形態における管理側I/F111の入力ポート121の構成を説明するための説明図である。
第1~第7バッファ122a~122g及び第16バッファ122pには上記第1の実施形態と同一の種類の信号が入力される。詳細には第1バッファ122aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力され、第2バッファ122bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力され、第3バッファ122cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力され、第4バッファ122dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力され、第5バッファ122eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力され、第6バッファ122fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力され、第7バッファ122gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力され、第16バッファ122pには出力指示信号が入力される。
一方、上記第1の実施形態では開閉実行モードに対応する信号が第8信号として第8バッファ122hに入力され、高頻度サポートモードに対応する信号が第9信号として第9バッファ122iに入力され、前扉枠14に対応する信号が第10信号として第10バッファ122jに入力される構成としたが、本実施形態ではこれら開閉実行モードに対応する信号、高頻度サポートモードに対応する信号、及び前扉枠14に対応する信号は入力ポート121に入力されない。つまり、第8~第15バッファ122h~122oには入球履歴に関する信号は入力されない。
第1~第15バッファ122a~122oにどのような種類の信号が入力されるのかは管理用IC66の設計段階において決定されておらず、これら信号の種類は主側CPU63からの指示を受けることで管理側CPU112にて特定される。この信号の種類を特定するための処理は、上記第1の実施形態と同様に、主側CPU63及び管理側CPU112に動作電力の供給が開始された場合に実行される。一方、第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることは管理用IC66の設計段階において決定されており、主側CPU63からの指示を受けることなく、管理側CPU112は当該第16バッファ122pに出力指示信号が入力されることを特定可能となっている。
図45は本実施形態における履歴用メモリ117の構成を説明するための説明図である。履歴用メモリ117には、第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oが設けられている。第1バッファ用カウンタ152aには第1バッファ122aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第2バッファ用カウンタ152bには第2バッファ122bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第3バッファ用カウンタ152cには第3バッファ122cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第4バッファ用カウンタ152dには第4バッファ122dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第5バッファ用カウンタ152eには第5バッファ122eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第6バッファ用カウンタ152fには第6バッファ122fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第7バッファ用カウンタ152gには第7バッファ122gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第8バッファ用カウンタ152hには第8バッファ122hに入力される第8信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第9バッファ用カウンタ152iには第9バッファ122iに入力される第9信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第10バッファ用カウンタ152jには第10バッファ122jに入力される第10信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第11バッファ用カウンタ152kには第11バッファ122kに入力される第11信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第12バッファ用カウンタ152lには第12バッファ122lに入力される第12信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第13バッファ用カウンタ152mには第13バッファ122mに入力される第13信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第14バッファ用カウンタ152nには第14バッファ122nに入力される第14信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第15バッファ用カウンタ152oには第15バッファ122oに入力される第15信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
但し、第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oを用いた計測対象となるのは、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のいずれかへの入球結果に対応する信号が入力される第1~第7バッファ122a~122gである。したがって、第8~第15バッファ122h~122oは、上記計測対象からは除外される。これら計測対象であるか否かの区別は対応関係用メモリ116の対応関係エリア123a~123oに記憶された対応関係情報に基づいて行われる。
図46は管理側CPU112にて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。なお、履歴設定処理は、管理処理(図18)のステップS607にて実行される。
まず管理側RAM114の確認対象カウンタに、第1~第15バッファ122a~122oのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS2401)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第7応関係エリア123a~123jにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2401では確認対象カウンタに「7」をセットする。
その後、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が、「0」から「1」に変更されたか否かを確認することで、当該バッファへの主側CPU63からの入力信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられたか否かを判定する(ステップS2402)。なお、確認対象カウンタの値が「n」である場合には第nバッファ122a~122oが数値情報の確認対象となる。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ122eが数値情報の確認対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1バッファ122aが数値情報の確認対象となる。
ステップS2402にて肯定判定をした場合、対応するバッファ用カウンタ152a~152oの加算処理を実行する(ステップS2403)。当該加算処理では、履歴用メモリ117の第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oのカウンタのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するカウンタの値を1加算する。例えば、確認対象カウンタの値が「5」であれば第5バッファ用カウンタ152eが加算対象となり、確認対象カウンタの値が「1」であれば第1バッファ用カウンタ152aが加算対象となる。
ステップS2402にて否定判定をした場合、又はステップS2403の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS2404)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2405)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2405:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS2402以降の処理を実行する。
上記のように履歴設定処理が実行されることにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球履歴が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく、各入球検知センサ42a~48aにて遊技球が検知された回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
図47は管理側CPU112にて実行される本実施形態における外部出力用処理を示すフローチャートである。なお、外部出力用処理は、管理処理(図18)のステップS608にて実行される。
主側CPU63から受信している出力指示信号の出力状態がHIレベルとなった場合(ステップS2501:YES)、管理側RAM114に設けられた出力対象カウンタに、第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oのうち管理側CPU112において回数情報の出力対象となるカウンタの数をセットする(ステップS2502)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本実施形態では既に説明したとおり第1~第7対応関係エリア123a~123gにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS2502では出力対象カウンタに「7」をセットする。
その後、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうち現状の出力対象カウンタの値に対応するエリアに格納されている対応関係情報を読み出すとともに(ステップS2503)、履歴用メモリ117における第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oのうち現状の出力対象カウンタの値に対応するカウンタに格納されている回数情報を読み出す(ステップS2504)。この場合、出力対象カウンタの値が「n」である場合には、第n対応関係エリア123a~123oが対応関係情報の読み出し対象となるとともに、第nバッファ用カウンタ152a~152oが回数情報の読み出し対象となる。例えば、出力対象カウンタの値が「5」であれば第5対応関係エリア123eが対応関係情報の読み出し対象となるとともに第5バッファ用カウンタ152eが回数情報の読み出し対象となり、出力対象カウンタの値が「1」であれば第1対応関係エリア123aが対応関係情報の読み出し対象となるとともに第1バッファ用カウンタ152aが回数情報の読み出し対象となる。
その後、情報出力処理を実行する(ステップS2505)。情報出力処理では、ステップS2503にて読み出した対応関係情報とステップS2504にて読み出した回数情報との組合せを読み取り用端子102に出力する。これにより、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置において、今回の出力対象となっている対応関係情報についての回数情報が読み取られる。
その後、管理側RAM114の出力対象カウンタの値を1減算する(ステップS2506)。そして、その1減算後における出力対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2507)。出力対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS2507:NO)、新たな出力対象カウンタの値に対応する出力対象について、ステップS2503以降の処理を実行する。なお、ステップS2507にて肯定判定をした場合に第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oの値が「0」クリアされる。
図48は主側CPU63にて実行されるパラメータ管理処理を示すフローチャートである。なお、パラメータ管理処理はタイマ割込み処理(図8)においてステップS219の管理用出力処理が実行された後に実行される。
まず各種パラメータの演算契機が発生しているか否かを判定する(ステップS2601)。当該演算契機は、主側CPU63への動作電力の供給が開始されてから最初にパラメータ管理処理が実行される場合、及び第5の実施形態と同様にアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の合計入球個数が契機基準個数である500個以上となる度に発生する。動作電力の供給が開始されてから最初にパラメータ管理処理が実行された場合が演算契機として設定されていることにより、パチンコ機10の電源を一旦OFFした後に再度ONすることで、各種パラメータの演算契機を簡単に発生させることが可能となる。そして、ステップS2601にて肯定判定をした場合には後述するように各種パラメータの演算結果に対応した報知が実行されるため、上記電源のOFF・ON操作を行うだけでそれまでの遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を把握することが可能となる。また、遊技球の合計入球個数が契機基準個数である500個以上となる度に演算契機が発生する構成とすることで、遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を細かく管理することが可能となる。
演算契機が発生した場合(ステップS2601:YES)、履歴用メモリ117の第1~第15バッファ用カウンタ152a~152oのうち入球履歴の格納対象となっているカウンタから入球履歴を読み出す。具体的には、第1~第7バッファ用カウンタ152a~152gの数値情報を読み出す。この場合、主側CPU63は主側ROM64に記憶されているプログラム及びデータにより入球履歴の読み出し対象となるバッファ用カウンタ152a~152oを認識可能となっている。
その後、各種演算処理を実行する(ステップS2603)。当該各種演算処理では、ステップS2602にて読み出した入球履歴、及びそれら入球履歴に対応する賞球個数の情報を利用して各種パラメータを演算する。主側CPU63は、主側ROM64に記憶されているプログラム及びデータにより、ステップS2602にて読み出した各入球履歴がアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のうちいずれに対応するしているのかを特定することが可能であるとともに、ステップS2602にて読み出した各入球履歴に対応する賞球個数の情報を特定することが可能である。
ステップS2603にて演算される各種パラメータについて具体的には、
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
が演算される。
その後、演算した各種パラメータが第1範囲であるか否かを判定する(ステップS2604)。第7パラメータの値が0.7以下であって、第8パラメータの値が0.6以下である場合、演算した各種パラメータが第1範囲であるとしてステップS2604にて肯定判定をする。ステップS2604にて肯定判定をした場合、第1報知状態の設定処理を実行する(ステップS2605)。当該設定処理では、第1報知状態となるように報知用発光部151を発光制御する。この場合、報知用発光部151は青色の発光状態となる。
ステップS2604にて否定判定をした場合、演算した各種パラメータが第2範囲であるか否かを判定する(ステップS2606)。第7パラメータの値が0.7を超えていること、及び第8パラメータの値が0.6を超えていることのいずれか一方のみの条件が成立している場合、演算した各種パラメータが第2範囲であるとしてステップS2606にて肯定判定をする。ステップS2606にて肯定判定をした場合、第2報知状態の設定処理を実行する(ステップS2607)。当該設定処理では、第2報知状態となるように報知用発光部151を発光制御する。この場合、報知用発光部151は黄色の発光状態となる。
ステップS2606にて否定判定をした場合、第7パラメータの値が0.7を超えているとともに第8パラメータの値が0.6を超えていることを意味する。この場合、第3報知状態の設定処理を実行する(ステップS2608)。当該設定処理では、第3報知状態となるように報知用発光部151を発光制御する。この場合、報知用発光部151は赤色の発光状態となる。
ステップS2605、ステップS2607又はステップS2608にて設定された発光状態は、報知用発光部151に対する新たな報知状態の設定が行われるまで、又は報知用発光部151への動作電力の供給が停止されるまで継続する。また、報知用発光部151の報知状態は主側RAM65に記憶保持されるとともに主側RAM65にはバックアップ電力が供給されるため、主側CPU63への動作電力の供給が停止されて報知用発光部151が一旦消灯状態となったとしても、主側CPU63への動作電力の供給が再開された場合には主側RAM65に記憶されている報知状態の情報の種類に対応する発光状態となるように報知用発光部151の発光制御が実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への遊技球の入球履歴が、上記第1の実施形態のような履歴情報として記憶されるのではなく、各入球検知センサ42a~48aにて遊技球が検知された回数情報として記憶される。これにより、各履歴情報を個別に記憶していく構成に比べて、履歴用メモリ117において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
管理側CPU112にて演算された各種パラメータに対応する内容を報知するための報知用発光部151が設けられている。これにより、各種パラメータに対応する内容がパチンコ機10自身にて報知されるため、遊技ホールの管理者などは履歴用メモリ117に格納された情報を読み出さなくても、遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
基板ボックス60aに収容された主制御基板61に、MPU62とともに報知用発光部151が設けられている。これにより、MPU62と報知用発光部151との間の通信経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせることが可能となる。
各種パラメータの演算及び報知用発光部151の発光制御は管理側CPU112ではなく主側CPU63にて実行される。これにより、報知用発光部151における報知内容の信頼性を高めることが可能となる。
各種パラメータの演算結果が第1範囲に対応している場合に第1報知状態となり、各種パラメータの演算結果が第2範囲に対応している場合に第2報知状態となり、各種パラメータの演算結果が第1範囲及び第2範囲のいずれにも対応していない場合に第3報知状態となる。つまり、各種パラメータがそのまま報知されるのではなく、各種パラメータが含まれる範囲に対応する内容が報知される。これにより、報知用発光部151における報知パターンが多くなり過ぎないようにすることが可能となり、報知用発光部151を制御するための負荷を軽減することが可能となる。
なお、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている場合であっても報知用発光部151への電力供給が継続されることで主側CPU63への動作電力の供給が停止される直前における発光状態が維持される構成としてもよい。この場合、主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合であっても報知用発光部151を確認することで、遊技領域PAにおける遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
また、当該構成に代えて、主側CPU63への動作電力の供給が停止された場合には報知用発光部151が消灯状態となるが主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合には、動作電力の供給が停止される前に演算された各種パラメータの結果に対応する発光状態となるように報知用発光部151が発光制御される構成としてもよい。この場合、例えば遊技ホールにおいて営業開始前に報知用発光部151を確認することで、直前の営業日における遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
各種パラメータの演算結果を報知するための報知手段が報知用発光部151である構成に限定されることはなく、図柄表示装置41などといった表示面を有する表示装置であってもよく、スピーカ部54であってもよい。また、各種パラメータの演算結果に対応する信号が外部端子板97を通じて遊技ホールのホールコンピュータHCに外部出力される構成としてもよい。
特図ユニット37の特図表示部37a又は普図ユニット38の普図表示部38aが報知用発光部151としての機能を兼用する構成としてもよい。例えば、MPU62への動作電力の供給が開始された場合に各種パラメータが演算され、その演算結果が上記実施形態のような第1範囲、第2範囲及びそれら以外のいずれに含まれるのかに応じて、動作電力の供給開始の直後において特図表示部37a又は普図表示部38aにて演算結果に対応する報知が実行される構成としてもよい。この場合、当該報知は、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示の開始条件、又は普図表示部38aにおける絵柄の変動表示の開始条件が成立した場合に終了する構成としてもよく、これら絵柄の変動表示の開始条件が成立した場合に一旦中断され、絵柄の変動表示が終了した場合には再開される構成としてもよい。本構成によれば、遊技領域PAの遊技球の入球態様を報知するための報知手段として特図表示部37a又は普図表示部38aを兼用することが可能となる。
報知用発光部151が遊技機本体12及び前扉枠14を閉鎖した状態においてパチンコ機10前方から視認可能となる位置に設けられている構成としてもよい。例えば、窓パネル52よりもパチンコ機10後方であって窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能となる位置に報知用発光部151が設けられている構成としてもよい。この場合、遊技機本体12や前扉枠14の開放操作を要することなく、各種パラメータの演算結果に対応する報知内容を確認することが可能となる。
<第12の実施形態>
本実施形態では、各入球結果の情報を管理用IC66に提供するための構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図49は各入球検知センサ42a~48aの検知結果が主側CPU63及び管理用IC66に入力されるようにするための信号経路の構成を説明するための説明図である。
第1入賞口検知センサ42aの検知結果は第1信号経路SL11を通じて主側CPU63に入力される。また、第2入賞口検知センサ43aの検知結果は第2信号経路SL12を通じて主側CPU63に入力される。また、第3入賞口検知センサ44aの検知結果は第3信号経路SL13を通じて主側CPU63に入力される。また、特電検知センサ45aの検知結果は第4信号経路SL14を通じて主側CPU63に入力される。また、第1作動口検知センサ46aの検知結果は第5信号経路SL15を通じて主側CPU63に入力される。また、第2作動口検知センサ47aの検知結果は第6信号経路SL16を通じて主側CPU63に入力される。また、アウト口検知センサ48aの検知結果は第7信号経路SL17を通じて主側CPU63に入力される。
第1信号経路SL11の途中位置から分岐させるようにして第1分岐経路SL21が形成されており、当該第1分岐経路SL21は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第2信号経路SL12の途中位置から分岐させるようにして第2分岐経路SL22が形成されており、当該第2分岐経路SL22は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第3信号経路SL13の途中位置から分岐させるようにして第3分岐経路SL23が形成されており、当該第3分岐経路SL23は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第4信号経路SL14の途中位置から分岐させるようにして第4分岐経路SL24が形成されており、当該第4分岐経路SL24は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第5信号経路SL15の途中位置から分岐させるようにして第5分岐経路SL25が形成されており、当該第5分岐経路SL25は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第6信号経路SL16の途中位置から分岐させるようにして第6分岐経路SL26が形成されており、当該第6分岐経路SL26は管理用IC66と電気的に接続されている。また、第7信号経路SL17の途中位置から分岐させるようにして第7分岐経路SL27が形成されており、当該第7分岐経路SL27は管理用IC66と電気的に接続されている。
上記構成であることにより、各入球検知センサ42a~48aの検知結果は主側CPU63による処理を介在させることなく管理用IC66に入力される。これにより、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の各入球結果を管理側CPU112に認識させるための処理を主側CPU63にて実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、各信号経路SL11~SL17からの各分岐経路SL21~SL27の分岐箇所はMPU62内に存在している。これにより、当該分岐箇所及び各分岐経路SL21~SL27に対する外部からのアクセスを行いづらくさせることが可能となり、管理用IC66にのみ異常な入球結果を入力させる不正行為を阻止することが可能となる。
<第13の実施形態>
上記第1の実施形態では主制御基板61のMPU62に管理用IC66が設けられていたが、本実施形態では管理用IC66が不具備となっている。その代わりに、各入球部24a,31~34への入球履歴を管理するための処理が主側CPU63にて実行される。以下、上記第1の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図50は本実施形態における主制御装置60及び音声発光制御装置81の電気的構成を説明するためのブロック図である。
上記第1の実施形態と同様に主制御装置60の主制御基板61にはMPU62が設けられている。MPU62には、上記第1の実施形態と同様に主側CPU63、主側ROM64、主側RAM65及びI/F101が設けられているが、管理用IC66は設けられていない。I/F101は、内部バス103を介して主側CPU63と電気的に接続されている。I/F101の入力ポートを通じて各入球検知センサ42a~49aなどのセンサからの検知結果、及び払出側CPU92からのコマンドなどがMPU62に入力され、その入力された検知結果及びコマンドの内容に基づいて既に説明したとおり主側CPU63にて各種処理が実行される。また、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、特図表示部37a及び普図表示部38aなどの機器へ信号出力が行われる場合には当該信号出力はI/F101の出力ポートを通じて行われるとともに、主側CPU63にて各種処理が実行された結果、払出側CPU92及び音声発光制御装置81へコマンド出力が行われる場合には当該コマンド出力はI/F101の出力ポートを通じて行われる。
主側CPU63は上記第1の実施形態と同様に外部端子板97を介してホールコンピュータHCと電気的に接続されている。ここで、上記第1の実施形態では主側CPU63からホールコンピュータHCに信号が外部出力される一方、ホールコンピュータHCから主側CPU63に信号が出力されない構成としたが、本実施形態では主側CPU63からホールコンピュータHCに信号が外部出力されるとともにホールコンピュータHCから主側CPU63に信号が出力される。主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される信号の種類、すなわち主側CPU63からホールコンピュータHCに外部出力される情報の内容は上記第1の実施形態と同様である。ホールコンピュータHCから主側CPU63には詳細は後述するが、各入球部24a,31~34への入球履歴を利用して各種パラメータの演算を実行してその演算結果を報知することを指示するためのチェック開始の指示信号が出力される。
この入球履歴を利用した演算の実行中及びその演算結果の報知の実行中には、図柄表示装置41の表示制御の実行態様がそれに対応した態様となる。かかる表示制御の実行指示は、主側CPU63から送信されるコマンドに基づいて音声発光制御装置81にて実行される。音声発光制御装置81について詳細には、音声発光制御装置81はMPU162が搭載された音声発光制御基板161を備えている。音声発光制御基板161のMPU162には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である音光側CPU163の他に、音光側ROM164、音光側RAM165、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
音光側ROM164は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。音光側ROM164は、音光側CPU163により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
音光側RAM165は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。音光側RAM165は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光側ROM164よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。音光側RAM165は、音光側ROM164内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
音光側CPU163は主側CPU63からコマンドを受信する一方、主側CPU63にコマンドを送信しない。音光側CPU163は上記第1の実施形態と同様に主側CPU63から変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドを受信する。音光側CPU163はこれらコマンドを受信した場合、その受信したコマンドに対応する演出の決定処理を実行し、その決定した内容に従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。また、その決定した内容に対応するコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はその受信したコマンドの内容に従って図柄表示装置41の表示制御を実行する。
音光側CPU163は上記各コマンド以外にも主側CPU63からデモ開始コマンド及びチェック開始コマンドを受信する。デモ開始コマンドとは、デモ演出を開始させることを指示するコマンドである。デモ演出とは、前回の遊技回が終了してから予め定められた期間(例えば10sec)が経過している場合に、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて開始される開始待ち演出のことをいう。開始待ち演出では、図柄表示装置41、表示発光部53及びスピーカ部54にて、遊技回用の演出及び開閉実行モード用の演出とは異なる演出が実行される。チェック開始コマンドとは、詳細は後述するが、この入球履歴の管理結果を利用した演算の実行中及びその演算結果の報知の実行中において、図柄表示装置41の表示制御の実行態様をそれに対応した態様とすることを指示するコマンドである。
図51は主側CPU63にて実行される本実施形態のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
ステップS2701~ステップS2705では上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図8)のステップS201~ステップS205と同一の処理を実行する。その後、チェック用処理を実行する(ステップS2706)。チェック用処理では詳細は後述するが、各入球部24a,31~34への入球履歴を利用して各種パラメータの演算を実行するとともにその演算結果を報知するための処理を実行する。
その後、遊技停止中又はチェック結果の表示期間であるか否かを判定する(ステップS2707)。上記第1の実施形態と同様に不正検知処理(ステップS2705)にて所定の事象(例えば不正な電波の検知又は不正な振動の検知)が発生していることが確認された場合に主側RAM65の遊技停止用フラグに「1」がセットされることで、ステップS2707にて遊技停止中であると判定する。なお、その所定の事象の発生が解除されていることが確認された場合に遊技停止用フラグが「0」クリアされることで、ステップS2707にて遊技停止中であると判定されなくなる。チェック結果の表示期間とは、各入球部24a,31~34への入球履歴を利用して実行された各種パラメータの演算結果が報知される期間のことであり、ステップS2706にて当該報知が開始された場合にチェック結果の表示期間に設定され、ステップS2706にて当該報知が終了された場合にチェック結果の表示期間が解除される。
ステップS2707にて否定判定をした場合には、遊技を進行させるためにステップS2708~ステップS2719の処理を実行する。具体的には、ステップS2708では上記第1の実施形態におけるステップS207と同様にポート出力処理を実行し、ステップS2709では上記第1の実施形態におけるステップS208と同様に読み込み処理を実行し、ステップS2710では入球検知処理を実行し、ステップS2711では上記第1の実施形態におけるステップS210と同様にタイマ更新処理を実行し、ステップS2712では上記第1の実施形態におけるステップS211と同様に発射制御処理を実行し、ステップS2713では上記第1の実施形態におけるステップS212と同様に入力状態監視処理を実行し、ステップS2714では特図特電制御処理を実行し、ステップS2715では上記第1の実施形態におけるステップS214と同様に普図普電制御処理を実行し、ステップS2716では上記第1の実施形態におけるステップS215と同様に表示制御処理を実行し、ステップS2717では上記第1の実施形態におけるステップS216と同様に払出状態受信処理を実行し、ステップS2718では上記第1の実施形態におけるステップS217と同様に払出出力処理を実行し、ステップS2719では上記第1の実施形態におけるステップS218と同様に外部情報設定処理を実行する。
一方、ステップS2707にて肯定判定をした場合には、ステップS2708~ステップS2719の処理を実行しない。これにより、ステップS2705の不正検知処理にて遊技停止中の設定が行われている場合又はステップS2706のチェック用処理にてチェック結果の表示期間の設定が行われている場合には遊技を進行させるために必要な処理のうち一部の処理が実行されなくなる。
図52はステップS2714にて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まずデモ表示の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS2801)。デモ表示が行われていない状況であって前回の遊技回が終了してから予め定められた期間(例えば10sec)が経過している場合、デモ表示の開始タイミングであると判定する。デモ表示の開始タイミングである場合(ステップS2801:YES)、デモ開始コマンドを音光側CPU163に送信する(ステップS2802)。
図53は音光側CPU163にて実行される演出制御処理を示すフローチャートである。なお、演出制御処理は比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行される。音光側CPU163はデモ開始コマンドを主側CPU63から受信した場合(ステップS2902:YES)、デモ用の演出決定処理を実行する(ステップS2903)。デモ用の演出決定処理では、デモ演出のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54においてデモ演出が実行される。その後、デモ開始コマンドを表示制御装置82に送信する(ステップS2904)。表示制御装置82はデモ開始コマンドを受信することにより、デモ演出用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
特図特電制御処理(図52)の説明に戻り、ステップS2801にて否定判定をした場合又はステップS2802の処理を実行した場合、保留情報の取得処理を実行する(ステップS2803)。保留情報の取得処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア65aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS2702にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1~RE4のうち最初の保留エリアに格納する。なお、第1作動口33及び第2作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。
また、保留情報の新たな取得が行われた場合にはそれに対応する取得時コマンドを音光側CPU163に送信する。音光側CPU163は取得時コマンドを受信した場合、演出制御処理(図53)におけるその他の処理(ステップS2914)にて、当該取得時コマンドに対応するコマンドを表示制御装置82に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置82は図柄表示装置41における保留表示領域Ga(図66(b))における表示態様を保留情報の増加に対応する表示態様に変更する。保留表示領域Gaの詳細については後に説明する。
その後、主側RAM65に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出すとともに(ステップS2804)、主側ROM64に設けられた特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS2805)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップS2806)、ステップS2808~ステップS2814の処理のうちその取得した開始アドレスが示す処理にジャンプする(ステップS2807)。特図特電カウンタは、ステップS2808~ステップS2814の各種処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルは、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップS2808~ステップS2814の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
ステップS2808では特図変動開始処理を実行する。図54は特図変動開始処理を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では、保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が1以上であることを条件として(ステップS3001:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS3002)。データ設定処理では、まず保留数を1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1~RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを認識させるためのシフト時コマンドを音光側CPU163に送信する。音光側CPU163はシフト時コマンドを受信した場合、演出制御処理(図53)におけるその他の処理(ステップS2914)にて、当該シフト時コマンドに対応するコマンドを表示制御装置82に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置82は図柄表示装置41における保留表示領域Ga(図66(b))における表示態様を保留情報の減少に対応する表示態様に変更する。保留表示領域Gaの詳細については後に説明する。
特図変動開始処理(図54)の説明に戻り、データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップS3003)。当否判定処理では、まず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には主側ROM64に設けられた高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には主側ROM64に設けられた低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり当選結果である場合には(ステップS3004:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS3005)。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を読み出す。そして、主側ROM64に設けられた振分テーブルを参照して、上記読み出した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果、低入賞高確大当たり結果及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS3006)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部37aに停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
その後、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する(ステップS3007)。具体的には、主側RAM65には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS3007では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS3005の振分判定処理の結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS3004にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS3008)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS3007及びステップS3008のいずれかの処理を実行した後は、遊技回の継続期間の把握処理を実行する(ステップS3009)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が低確大当たり結果又は最有利大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における遊技回の継続期間は、保留用エリアREに格納されている保留情報の数が多いほど遊技回の継続期間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い遊技回の継続期間が選択されるようにリーチ非発生用継続期間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて遊技回の継続期間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における遊技回の継続期間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に継続期間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた遊技回の継続期間の振分が行われることとなる。
その後、ステップS3009にて取得した遊技回の継続期間の情報を、主側RAM65に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS3010)。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、タイマ更新処理(ステップS2711)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止期間(例えば0.5sec)に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS3009にて取得される遊技回の継続期間は1遊技回分のトータル時間となっている。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音光側CPU163に送信する(ステップS3011)。変動用コマンドには、遊技回の継続期間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音光側CPU163では遊技回の継続期間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音光側CPU163は変動用コマンド及び種別コマンドを主側CPU63から受信した場合、演出制御処理(図53)のステップS2905にて肯定判定をすることで遊技回用の演出決定処理を実行する(ステップS2906)。遊技回用の演出決定処理では、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドの内容に応じた演出抽選処理を実行する。また、今回受信した変動用コマンド及び種別コマンドの内容と、演出抽選処理の結果との組合せに対応するデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、主側CPU63にて今回決定された遊技回の継続期間に亘って表示発光部53及びスピーカ部54において遊技回用の演出が実行される。その後、ステップS2906にて読み出したデータテーブルの種類に対応する変動パターンコマンドを表示制御装置82に送信する(ステップS2907)。表示制御装置82は変動パターンコマンドを受信することにより、図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始することで当該図柄表示装置41における遊技回用の演出を開始させるとともに、今回受信した変動パターンコマンドに対応する遊技回用の演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
特図変動開始処理(図54)の説明に戻り、ステップS3011の処理を実行した後は、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる(ステップS3012)。そして、特図特電カウンタを1加算する(ステップS3013)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップS3013の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。
特図特電制御処理(図52)の説明に戻り、ステップS2809では特図変動中処理を実行する。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。なお、本実施形態においては主側CPU63から音光側CPU163に最終停止コマンドは送信されない。
ステップS2810では特図確定中処理を実行する。特図確定中処理では、特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行う。開閉実行モードへの移行が発生しない場合には特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする。開閉実行モードへの移行が発生する場合には特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
ステップS2811では特電開始処理を実行する。図55は特電開始処理を示すフローチャートである。
特電開始処理では今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合(ステップS3101:NO)、オープニング期間のセット処理を実行する(ステップS3102)。当該セット処理では、オープニング期間(例えば5sec)の情報を主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットする。また、オープニングコマンドを音光側CPU163に送信する(ステップS3103)。
音光側CPU163はオープニングコマンドを主側CPU63から受信した場合、演出制御処理(図53)のステップS2908にて肯定判定をすることで開閉実行モード用の演出決定処理を実行する(ステップS2909)。開閉実行モード用の演出決定処理では、開閉実行モード用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において開閉実行モード用の演出が実行される。その後、オープニングコマンドを表示制御装置82に送信する(ステップS2910)。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信することにより、開閉実行モード用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
なお、開閉実行モード用の演出には、開閉実行モードが開始された場合に発生するオープニング期間の演出と、その後に特電入賞装置32の開閉が繰り返される開閉期間の演出と、開閉実行モードが終了する場合に発生するエンディング期間の演出とが含まれている。例えば図柄表示装置41においては、オープニング期間の演出では開閉実行モードが開始されたことを示す画像が表示され、開閉期間の演出では特電入賞装置32の開閉が行われることを示す画像が表示され、エンディング期間の演出では開閉実行モードが終了することを示す画像が表示される。また、オープニングコマンドには今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果の種類を示す情報が含まれており、音光側CPU163及び表示制御装置82はその情報を参照することで大当たり結果の種類に対応する開閉実行モード用の演出が実行されるようにする。
特電開始処理(図55)の説明に戻り、オープニング期間が経過している場合(ステップS3104:YES)、最初のラウンド遊技を開始させるための開始用処理を実行する(ステップS3105)。当該開始用処理では、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。この終了条件の設定に際しては、今回の最初のラウンド遊技における特電入賞装置32を開放状態に継続する場合の上限継続時間を主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットするとともに、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32に入賞可能な遊技球の上限個数を主側RAM65に設けられた入賞個数カウンタにセットする。特図特電タイマカウンタにセットされた上限継続時間はタイマ割込み処理(図51)のタイマ更新処理(ステップS2711)にて更新され、入賞個数カウンタにセットされた上限個数は特電入賞装置32への入賞が発生する度に1減算される。その後、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開始処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する(ステップS3106)。
特図特電制御処理(図52)の説明に戻り、ステップS2812では特電開放中処理を実行する。特電開放中処理ではラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とする。そして、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技でなければ特図特電カウンタの数値情報を1加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新し、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技であれば特図特電カウンタの数値情報を2加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
ステップS2813では特電閉鎖中処理を実行する。特電閉鎖中処理では、ラウンド遊技間のインターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間は前回のラウンド遊技が終了する場合に主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされ、そのセットされた値はタイマ割込み処理(図51)のタイマ更新処理(ステップS2711)にて更新される。インターバル期間が経過した場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
ステップS2814では特電終了処理を実行する。特電終了処理では、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、エンディング期間(例えば5sec)の情報を主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットするとともに、エンディングコマンドを音光側CPU163に送信する。音光側CPU163はエンディングコマンドを主側CPU63から受信した場合、演出制御処理(図53)のその他の処理(ステップS2914)にてエンディング期間用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54においてエンディング期間の演出が実行される。その後、エンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信することにより、エンディング期間の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
次に、主側CPU63においてタイマ割込み処理(図51)のステップS2710にて実行される入球検知処理について説明する。
まず図56の説明図を参照しながら、主側RAM65に設けられた通常用カウンタエリア171、開閉実行モード用カウンタエリア172及び高頻度サポートモード用カウンタエリア173について説明する。これら各エリア171~173のそれぞれには、一般入賞カウンタ171a,172a,173a、特電入賞カウンタ171b,172b,173b、第1作動カウンタ171c,172c,173c、第2作動カウンタ171d,172d,173d、及びアウトカウンタ171e,172e,173eが設けられている。一般入賞カウンタ171a,172a,173aは所定の計測開始契機からの一般入賞口31への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。特電入賞カウンタ171b,172b,173bは所定の計測開始契機からの特電入賞装置32への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第1作動カウンタ171c,172c,173cは所定の計測開始契機からの第1作動口33への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。第2作動カウンタ171d,172d,173dは所定の計測開始契機からの第2作動口34への遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。アウトカウンタ171e,172e,173eは所定の計測開始契機からのアウト口24aへの遊技球の入球個数を計測するためのカウンタである。
通常用カウンタエリア171の各カウンタ171a~171eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況において対象となる入球部24a,31~34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。開閉実行モード用カウンタエリア172の各カウンタ172a~172eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって開閉実行モードである状況において対象となる入球部24a,31~34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。高頻度サポートモード用カウンタエリア173の各カウンタ173a~173eは、前扉枠14が閉鎖状態となっている状況であって高頻度サポートモードである状況において対象となる入球部24a,31~34に入球した遊技球の個数を計測するために利用される。なお、前扉枠14が開放状態となっている状況が計測対象外となっているのは、前扉枠14を開放した状態で入球部24a,31~34に手入れで遊技球が入球された場合の入球個数を計測対象から除外するためである。
図57は、主側CPU63においてタイマ割込み処理(図51)のステップS2710にて実行される入球検知処理を示すフローチャートである。
入球検知処理では、前扉枠14が開放状態である場合には(ステップS3201:YES)、通常の入球検知処理(ステップS3204)、開閉実行モード中の入球検知処理(ステップS3205)及び高頻度サポートモード中の入球検知処理(ステップS3206)のいずれも実行しない。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31~34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、入球検知処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合にはステップS3204~ステップS3206のいずれの処理も実行しない。
前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップS3201~ステップS3203:NO)、通常の入球検知処理を実行する(ステップS3204)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モードである場合(ステップS3201:NO、ステップS3202:YES)、開閉実行モード中の入球検知処理を実行する(ステップS3205)。また、前扉枠14が閉鎖状態であって高頻度サポートモードである場合(ステップS3201:NO、ステップS3203:YES)、高頻度サポートモード中の入球検知処理を実行する(ステップS3206)。
図58はステップS3204における通常の入球検知処理を示すフローチャートである。
第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3301:YES)、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3304:YES)、又は第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3307:YES)、通常用の一般入賞カウンタ171aの値を1加算する(ステップS3302、ステップS3305、ステップS3308)。また、主側RAM65の10個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS3303、ステップS3306、ステップS3309)。なお、開閉実行モード中の入球検知処理であればステップS3302、ステップS3305及びステップS3308に対応する処理として開閉実行モード用の一般入賞カウンタ172aの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球検知処理であればステップS3302、ステップS3305及びステップS3308に対応する処理として高頻度サポートモード用の一般入賞カウンタ173aの値を1加算する。
特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3310:YES)、主側RAM65の特電入賞フラグに「1」をセットした後に(ステップS3311)、通常用の特電入賞カウンタ171bの値を1加算する(ステップS3312)。また、主側RAM65の15個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS3313)。なお、開閉実行モード中の入球検知処理であればステップS3312に対応する処理として開閉実行モード用の特電入賞カウンタ172bの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球検知処理であればステップS3312に対応する処理として高頻度サポートモード用の特電入賞カウンタ173bの値を1加算する。
第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3314:YES)、主側RAM65の第1作動入賞フラグに「1」をセットした後に(ステップS3315)、通常用の第1作動カウンタ171cの値を1加算する(ステップS3316)。また、主側RAM65の1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS3317)。なお、開閉実行モード中の入球検知処理であればステップS3316に対応する処理として開閉実行モード用の第1作動カウンタ172cの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球検知処理であればステップS3316に対応する処理として高頻度サポートモード用の第1作動カウンタ173cの値を1加算する。
第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3318:YES)、主側RAM65の第2作動入賞フラグに「1」をセットした後に(ステップS3319)、通常用の第2作動カウンタ171dの値を1加算する(ステップS3320)。また、主側RAM65の1個賞球用カウンタの値を1加算する(ステップS3321)。なお、開閉実行モード中の入球検知処理であればステップS3320に対応する処理として開閉実行モード用の第2作動カウンタ172dの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球検知処理であればステップS3320に対応する処理として高頻度サポートモード用の第2作動カウンタ173dの値を1加算する。
アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3322:YES)、通常用のアウトカウンタ171eの値を1加算する(ステップS3323)。なお、開閉実行モード中の入球検知処理であればステップS3323に対応する処理として開閉実行モード用のアウトカウンタ172eの値を1加算し、高頻度サポートモード中の入球検知処理であればステップS3323に対応する処理として高頻度サポートモード用のアウトカウンタ173eの値を1加算する。
ゲート検知センサ49aにて1個の遊技球が検知されたと判定した場合(ステップS3324:YES)、主側RAM65のゲート入賞フラグに「1」をセットする(ステップS3325)。
以上のように入球検知処理が実行されることにより、一般入賞口31への遊技球の入球個数が一般入賞カウンタ171a,172a,173aを利用して計測され、特電入賞装置32への遊技球の入球個数が特電入賞カウンタ171b,172b,173bを利用して計測され、第1作動口33への遊技球の入球個数が第1作動カウンタ171c,172c,173cを利用して計測され、第2作動口34への遊技球の入球個数が第2作動カウンタ171d,172d,173dを利用して計測され、アウト口24aへの遊技球の入球個数がアウトカウンタ171e,172e,173eを利用して計測される。これにより、各入球部24a,31~34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。また、通常用カウンタエリア171、開閉実行モード用カウンタエリア172及び高頻度サポートモード用カウンタエリア173のそれぞれが区別して設けられていることにより、開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況と、開閉実行モードである状況と、高頻度サポートモードである状況とのそれぞれを区別して各入球部24a,31~34への入球履歴を主側CPU63にて把握することが可能となる。
次に、主側CPU63においてタイマ割込み処理(図51)のステップS2706にて実行されるチェック用処理について、図59のフローチャートを参照しながら説明する。
チェック結果の表示期間及びチェック待ち期間のいずれでもない場合(ステップS3401及びステップS3402:NO)、外部端子板97を介してホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を受信したか否かを判定する(ステップS3403)。チェック開始の指示信号は既に説明したとおり、各入球部24a,31~34への入球履歴を利用して各種パラメータの演算を実行してその演算結果を報知することを指示するためにホールコンピュータHCから出力される。なお、ホールコンピュータHCがチェック開始の指示信号を出力する契機は任意であり、例えば遊技ホールの管理者が所定の操作をホールコンピュータHCに対して行うことで遊技ホールの全てのパチンコ機10にチェック開始の指示信号が出力される構成としてもよく、所定の時刻となった場合にはホールコンピュータHCから全てのパチンコ機10にチェック開始の指示信号が出力される構成としてもよく、遊技ホールの営業中においてチェック開始の指示信号を前回送信してから所定時間が経過した場合にホールコンピュータHCから全てのパチンコ機10にチェック開始の指示信号が出力される構成としてもよい。
チェック開始の指示信号を受信している場合(ステップS3403:YES)、遊技球の発射禁止処理を実行する(ステップS3404)。これにより、上皿55aに遊技球が正常に貯留されている状況において遊技球を発射させるための操作が発射操作装置28に行われたとしても遊技球発射機構27からの遊技球の発射が行われない状態となる。この遊技球の発射が禁止された状態は、各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算結果の報知が終了した場合に解除される。
その後、遊技回の中断処理を実行する(ステップS3405)。遊技回の中断処理では、遊技回が実行されていない状況であれば新たな遊技回の開始及びデモ表示の新たな開始を禁止する。これにより、遊技回が実行されていない状況において新たに保留情報が取得されたとしてもその保留情報を契機とした遊技回の開始は待機されるとともに、デモ表示の新たな開始も待機される。なお、特図特電制御処理(図52)のステップS2802の実行が阻止されることによりデモ表示の新たな開始が禁止される。
また、遊技回の中断処理では、遊技回が実行されている状況であれば主側CPU63において計測している遊技回の継続期間の計測を停止する。具体的には、遊技回の実行中には遊技回の継続期間が主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされるとともにこの特図特電タイマカウンタの値がタイマ割込み処理(図51)のタイマ更新処理(ステップS2711)にて定期的に更新されることとなるが、このタイマ更新処理による特図特電タイマカウンタの更新を停止する。なお、遊技回の中断処理が実行された場合には特図特電制御処理(図52)において遊技回を開始させるための処理及び遊技回を進行させるための処理が実行されない状態となる。但し、遊技回の中断処理が実行されたとしても特図特電制御処理(図52)における保留情報の取得処理(ステップS2803)は実行される。
その後、開閉実行モードの中断処理を実行する(ステップS3406)。開閉実行モードの中断処理では開閉実行モードが実行されていない状況であれば新たな開閉実行モードの開始を禁止する。また、開閉実行モードの中断処理では、開閉実行モードが実行されている状況であれば主側CPU63において計測しているオープニング期間、ラウンド遊技の上限継続時間、インターバル期間又はエンディング期間の計測を停止する。具体的には、オープニング期間においては当該オープニング期間が主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされ、ラウンド遊技の実行中には特電入賞装置32の上限継続時間が主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされ、複数のラウンド遊技間においてはインターバル期間が主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされ、エンディング期間においては当該エンディング期間が主側RAM65の特図特電タイマカウンタにセットされるとともにこの特図特電タイマカウンタの値がタイマ割込み処理(図51)のタイマ更新処理(ステップS2711)にて定期的に更新されることとなるが、このタイマ更新処理による特図特電タイマカウンタの更新を停止する。また、開閉実行モードの中断処理では特電入賞装置32が開放状態であれば特電入賞装置32を閉鎖状態とする。なお、開閉実行モードの中断処理が実行された場合には特図特電制御処理(図52)において開閉実行モードを開始させるための処理及び開閉実行モードを進行させるための処理が実行されない状態となる。但し、開閉実行モードの中断処理が実行されたとしても特図特電制御処理(図52)における保留情報の取得処理(ステップS2803)は実行される。
その後、普図普電制御の中断処理を実行する(ステップS3407)。普図普電制御の中断処理では、普図表示部38aの変動表示中ではなくさらに普電役物34aの普電開放状態ではない状況であれば普図表示部38aの新たな変動表示回の開始を禁止する。これにより、普図普電の制御が実行されていない状況において新たに普電役物開放カウンタC4の値が取得されたとしてもその値を契機とした普図表示部38aの新たな変動表示回の開始は待機される。また、普図普電制御の中断処理では、普図表示部38aの変動表示中であればその変動表示期間を計測している主側RAM65のタイマの更新を停止させる。また、普図普電制御の中断処理では普電役物34aが開放状態であれば当該普電役物34aを閉鎖状態とするとともに普電役物34aの開放時間の更新を停止させる。なお、普図普電制御の中断処理が実行されたとしても、第2作動口34への遊技球の入球の発生に対する普電保留エリア65cへの普電役物開放カウンタC4の値の格納処理は実行される。
その後、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容の記憶処理を実行する(ステップS3408)。当該記憶処理では、特図表示部37aにおける現状の表示内容を示すデータを主側RAM65に記憶させるとともに、普図表示部38aにおける現状の表示内容を示すデータを主側RAM65に記憶させる。その後、特図表示部37a及び普図表示部38aのチェック待ち表示の開始処理を実行する(ステップS3409)。当該チェック待ち表示の開始処理では、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容を現状がチェック待ち期間であることを報知するための表示内容にする。チェック待ち期間とは、ホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を受信してから、当該指示信号の受信に対して各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算結果の報知を開始するまでの待ち期間のことである。
ここで、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容について説明する。
まず図60(a)を参照しながら特図表示部37aについて詳細に説明する。図60(a)は特図表示部37aの正面図である。特図表示部37aには、7個の表示用セグメント181~187が設けられている。各表示用セグメント181~187は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメント181~187のみを点灯させることができるとともに、任意の組合せの表示用セグメント181~187を点灯させることができる。上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメント181~187においてはいずれも同一の色が表示されることとなるが、これに限定されることはなく、各表示用セグメント181~187において異なる色が表示される構成としてもよく、各表示用セグメント181~187のそれぞれにおいて複数種類の色を表示することが可能な構成としてもよい。第1~第7表示用セグメント181~187はいずれも直線状の表示用セグメントであり、所謂7セグメント表示器となるように第1~第7表示用セグメント181~187が配列されている。これにより、特図表示部37aにおいて、数字の「1」~「9」及びアルファベットの「H」、「L」といったように複数種類の表示を行うことが可能である。
図60(A)は特図表示部37aの表示内容を説明するための説明図である。遊技回の実行中において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われる場合には、特図表示部37aでは、第2表示用セグメント182及び第5表示用セグメント185のみが点灯状態→第1表示用セグメント181のみが点灯状態→第3表示用セグメント183及び第6表示用セグメント186のみが点灯状態→第7表示用セグメント187のみが点灯状態という一連の点灯状態が繰り返される。また、特図表示部37aでは、外れ結果の遊技回における停止結果として第4表示用セグメント184のみが点灯状態となり、低確大当たり結果の遊技回における停止結果として「2」又は「4」が表示される点灯状態となり、低入賞高確大当たり結果の遊技回における停止結果として「6」又は「9」が表示される点灯状態となり、最有利大当たり結果の遊技回における停止結果として「L」又は「H」が表示される点灯状態となる。
これに対して、チェック待ち期間においては第1~第7表示用セグメント181~187の全てが点灯状態となる。このチェック待ち期間に対応する表示内容は、遊技回の実行中において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われる状況のいずれの表示内容とも一致しておらず、さらに遊技回の停止結果として表示され得る全ての表示内容とも一致していない。これにより、遊技ホールの管理者は特図表示部37aを目視することで現状がチェック待ち期間であるか否かを明確に把握することが可能となる。
チェック待ち期間の終了後には各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算結果の報知が特図表示部37aを利用して実行されることとなる。この報知に際して特図表示部37aでは「3」、「5」又は「7」が表示される点灯状態となる。これらチェック結果の表示期間に対応する表示内容は、遊技回の実行中において特図表示部37aにて絵柄の変動表示が行われる状況のいずれの表示内容とも一致しておらず、さらに遊技回の停止結果として表示され得る全ての表示内容とも一致していない。また、チェック結果の表示期間に対応する表示内容は、チェック待ち期間に対応する表示内容とも一致していない。これにより、遊技ホールの管理者は特図表示部37aを目視することで現状がチェック待ち期間であるか否かを明確に把握することが可能となるだけではなく、現状がチェック結果の表示期間であるか否かを明確に把握することが可能となる。
次に、図60(b)を参照しながら普図表示部38aについて詳細に説明する。図60(b)は普図表示部38aの正面図である。普図表示部38aには、7個の表示用セグメント191~197が設けられている。各表示用セグメント191~197は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメント191~197のみを点灯させることができるとともに、任意の組合せの表示用セグメント191~197を点灯させることができる。上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメント191~197においてはいずれも同一の色が表示されることとなるが、これに限定されることはなく、各表示用セグメント191~197において異なる色が表示される構成としてもよく、各表示用セグメント191~197のそれぞれにおいて複数種類の色を表示することが可能な構成としてもよい。第1~第7表示用セグメント191~197はいずれも直線状の表示用セグメントであり、所謂7セグメント表示器となるように第1~第7表示用セグメント191~197が配列されている。これにより、普図表示部38aにおいて、数字の「1」~「9」及びアルファベットの「H」、「L」といったように複数種類の表示を行うことが可能である。
図60(B)は普図表示部38aの表示内容を説明するための説明図である。普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる場合には、普図表示部38aでは、第2表示用セグメント192及び第5表示用セグメント195のみが点灯状態→第1表示用セグメント191のみが点灯状態→第3表示用セグメント193及び第6表示用セグメント196のみが点灯状態→第7表示用セグメント197のみが点灯状態という一連の点灯状態が繰り返される。また、普図表示部38aでは、普電開放抽選において外れ結果となった変動表示回の停止結果として第4表示用セグメント194のみが点灯状態となり、普電開放抽選において当選結果となった変動表示回の停止結果として「H」が表示される点灯状態となる。
これに対して、チェック待ち期間においては第1~第7表示用セグメント191~197の全てが点灯状態となる。このチェック待ち期間に対応する表示内容は、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる状況のいずれの表示内容とも一致しておらず、さらに変動表示回の停止結果として表示され得る全ての表示内容とも一致していない。これにより、遊技ホールの管理者は普図表示部38aを目視することで現状がチェック待ち期間であるか否かを明確に把握することが可能となる。
また、普図表示部38aにおけるチェック待ち期間に対応する表示内容は、特図表示部37aにおけるチェック待ち期間に対応する表示内容と一致している。つまり、チェック待ち期間においてはそれに対応する同一の表示内容が特図表示部37a及び普図表示部38aの両方にて表示される。これにより、遊技ホールの管理者は現状がチェック待ち期間であるか否かを把握し易くなる。
チェック待ち期間の終了後には各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算結果の報知が特図表示部37aだけではなく普図表示部38aを利用して実行されることとなる。この場合に、この報知に際して普図表示部38aでは「2」、「3」又は「4」が表示される点灯状態となる。これらチェック結果の表示期間に対応する表示内容は、普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる状況のいずれの表示内容とも一致しておらず、さらに絵柄の変動表示後の停止結果として表示され得る全ての表示内容とも一致していない。また、チェック結果の表示期間に対応する表示内容は、チェック待ち期間に対応する表示内容とも一致していない。これにより、遊技ホールの管理者は普図表示部38aを目視することで現状がチェック待ち期間であるか否かを明確に把握することが可能となるだけではなく、現状がチェック結果の表示期間であるか否かを明確に把握することが可能となる。
チェック用処理(図59)の説明に戻り、ステップS3409の処理を実行した後は、チェック待ちカウンタへのセット処理を実行する(ステップS3410)。当該セット処理では、主側RAM65に設けられたチェック待ちカウンタに、チェック待ち期間に対応する情報をセットする。チェック待ち期間は具体的には5secに設定されている。この時間は、発射操作装置28の操作に対して遊技球発射機構27から遊技球が発射されてから、その発射された遊技球が遊技領域PAのいずれかの入球部24a,31~34に入球しその入球した入球部24a,31~34に対応する入球検知センサ42a~48aにて検知されたことが主側CPU63にて特定されるまでに要する最長時間よりも十分に長い時間に設定されている。そして、既に説明したとおりチェック開始の指示信号をホールコンピュータHCから受信した場合にはステップS3404にて遊技球の発射が禁止される。これにより、チェック待ち期間が経過するまでに遊技領域PAを流下している遊技球は全て存在しなくなるとともに、チェック待ち期間が経過するまでに各入球部24a,31~34への入球履歴が全て取得された状態となる。
その後、主側RAM65に設けられたチェック待ちフラグに「1」をセットする(ステップS3411)。チェック待ちフラグはチェック待ち期間であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。また、ステップS3412にて、チェック開始コマンドを音光側CPU163に送信する。
音光側CPU163はチェック開始コマンドを受信した場合、演出制御処理(図53)のステップS2911にて肯定判定をすることで音光側RAM165に設けられた終了待機フラグに「1」をセットする(ステップS2912)。終了待機フラグは、終了待機状態であることを音光側CPU163にて特定するためのフラグであり、終了待機フラグに「1」がセットされている場合にはステップS2901にて肯定判定をすることとなる。なお、終了待機状態における制御内容については後に詳細に説明する。また、ステップS2913にてチェック表示用コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はチェック表示用コマンドを受信した場合、終了待機状態であることに対応する画像が図柄表示装置41にて表示されるようにする。この表示内容については後に説明する。
チェック用処理(図59)の説明に戻り、ステップS3411にて主側RAM65のチェック待ちフラグに「1」がセットされることによりチェック待ち期間となる。したがって、ステップS3402にて肯定判定をしてチェック待ち用処理を実行する(ステップS3413)。図61はチェック待ち用処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65のチェック待ちカウンタの値を1減算する(ステップS3501)。そして、その1減算後におけるチェック待ちカウンタの値が「0」である場合(ステップS3502:YES)、主側RAM65のチェック待ちフラグを「0」クリアする(ステップS3503)。これにより、チェック待ち期間が終了する。
その後、集計処理を実行する(ステップS3504)。集計処理では、通常用カウンタエリア171の各種カウンタ171a~171eを利用して第7パラメータ及び第8パラメータを演算し、開閉実行モード用カウンタエリア172の各種カウンタ172a~172eを利用して第7パラメータ及び第8パラメータを演算し、高頻度サポートモード用カウンタエリア173の各種カウンタ173a~173eを利用して第7パラメータ及び第8パラメータを演算する。これら第7パラメータ及び第8パラメータについて詳細には、アウトカウンタ171e,172e,173eの値をK1とし、一般入賞カウンタ171a,172a,173aの値をK2とし、特電入賞カウンタ171b,172b,173bの値をK3とし、第1作動カウンタ171c,172c,173cの値をK4とし、第2作動カウンタ171d,172d,173dの値をK5とした場合に、
・第7パラメータ:(K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
・第8パラメータ:K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」/遊技球の合計払出個数(K2×「一般入賞口31への入賞に対する賞球個数」+K3×「特電入賞装置32への入賞に対する賞球個数」+K4×「第1作動口33への入賞に対する賞球個数」+K5×「第2作動口34への入賞に対する賞球個数」)の割合
である。
通常用カウンタエリア171の各種カウンタ171a~171eを利用して演算された第7パラメータ及び第8パラメータは、前扉枠14が閉鎖状態である状況であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない状況における第7パラメータ及び第8パラメータとなる(以下、通常時の各種パラメータともいう)。また、開閉実行モード用カウンタエリア172の各種カウンタ172a~172eを利用して演算された第7パラメータ及び第8パラメータは、前扉枠14が閉鎖状態である状況であって開閉実行モードである状況における第7パラメータ及び第8パラメータとなる(以下、開閉実行モード時の各種パラメータともいう)。また、高頻度サポートモード用カウンタエリア173の各種カウンタ173a~173eを利用して演算された第7パラメータ及び第8パラメータは、前扉枠14が閉鎖状態である状況であって高頻度サポートモードである状況における第7パラメータ及び第8パラメータとなる(以下、高頻度サポートモード時の各種パラメータともいう)。
また、集計処理では上記第11の実施形態におけるパラメータ管理処理(図48)と同様の処理を、通常時の各種パラメータ、開閉実行モード時の各種パラメータ、及び高頻度サポートモード時の各種パラメータのそれぞれに対して実行する。つまり、第7パラメータの値が0.7以下であって第8パラメータの値が0.6以下である場合には演算した各種パラメータが第1範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えていること及び第8パラメータの値が0.6を超えていることのいずれか一方のみの条件が成立している場合には演算した各種パラメータが第2範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えているとともに第8パラメータの値が0.6を超えている場合には演算した各種パラメータが第3範囲であるとする判定処理を、通常時の各種パラメータ、開閉実行モード時の各種パラメータ、及び高頻度サポートモード時の各種パラメータのそれぞれに対して実行する。そして、その判定結果の情報を主側RAM65に書き込む。
ステップS3504の集計処理を実行した後は、チェック結果の表示開始処理を実行する(ステップS3505)。チェック結果の表示開始処理では、特図表示部37a及び普図表示部38aにおけるチェック待ち期間の表示内容の表示を終了させた後に、ステップS3504の集計処理の結果に対応する表示を特図表示部37a及び普図表示部38aにて開始させる。この場合、特図表示部37a及び普図表示部38aではチェック結果の表示期間において同一の表示が継続されるのではなく、通常時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示、開閉実行モード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示、及び高頻度サポートモード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示がこの順序で順次表示されるとともに、この順序による順次表示が繰り返されるように特図表示部37a及び普図表示部38aが表示制御される。
具体的には、普図表示部38aでは、通常時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示、開閉実行モード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示、及び高頻度サポートモード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示のうちいずれが表示対象となっているかを示す表示が行われる。既に説明したとおり普図表示部38aにおけるチェック結果の表示期間に対応する表示内容として「2」、「3」及び「4」が表示される点灯状態が設定されている。このうち通常時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となる場合には普図表示部38aにて「2」が表示され、開閉実行モード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となる場合には普図表示部38aにて「3」が表示され、高頻度サポートモード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となる場合には普図表示部38aにて「4」が表示される。
また、特図表示部37aでは、通常時の各種パラメータ、開閉実行モード時の各種パラメータ、及び高頻度サポートモード時の各種パラメータのそれぞれについての上記判定結果に対応する表示が行われる。既に説明したとおり特図表示部37aにおけるチェック結果の表示期間に対応する表示内容として「3」、「5」及び「7」が表示される点灯状態が設定されている。このうち上記判定結果が第1範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「3」が表示され、上記判定結果が第2範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「5」が表示され、上記判定結果が第3範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「7」が表示される。
チェック結果の表示期間が開始された場合、通常時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となるため普図表示部38aでは最初に「2」が表示される。この通常対象期間において特図表示部37aでは通常時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が行われる。つまり、当該判定結果が第1範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「3」が表示され、当該判定結果が第2範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「5」が表示され、当該判定結果が第3範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「7」が表示される。例えば、当該判定結果が第1範囲であれば通常対象期間では普図表示部38aにおいて「2」が継続して表示され、特図表示部37aにおいて「3」が継続して表示される。通常対象期間は5secに亘って継続される。
通常対象期間が経過した場合、それに続けて、開閉実行モード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となるため普図表示部38aでは「3」が表示される。この開閉実行モード対象期間において特図表示部37aでは開閉実行モード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が行われる。つまり、当該判定結果が第1範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「3」が表示され、当該判定結果が第2範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「5」が表示され、当該判定結果が第3範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「7」が表示される。例えば、当該判定結果が第2範囲であれば開閉実行モード対象期間では普図表示部38aにおいて「3」が継続して表示され、特図表示部37aにおいて「5」が継続して表示される。開閉実行モード対象期間は通常対象期間と同様に5secに亘って継続される。
開閉実行モード対象期間が経過した場合、それに続けて、高頻度サポートモード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が表示対象となるため普図表示部38aでは「4」が表示される。この高頻度サポートモード対象期間において特図表示部37aでは高頻度サポートモード時の各種パラメータについての上記判定結果に対応する表示が行われる。つまり、当該判定結果が第1範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「3」が表示され、当該判定結果が第2範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「5」が表示され、当該判定結果が第3範囲に対応している場合には特図表示部37aにて「7」が表示される。例えば、当該判定結果が第3範囲であれば高頻度サポートモード対象期間では普図表示部38aにおいて「4」が継続して表示され、特図表示部37aにおいて「7」が継続して表示される。高頻度サポートモード対象期間は通常対象期間及び開閉実行モード対象期間と同様に5secに亘って継続される。
チェック結果の表示期間は、通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のそれぞれが少なくとも1回発生する期間に設定されている。具体的には、チェック結果の表示期間は、通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のそれぞれが2回発生するように30secに設定されている。そして、チェック結果の表示期間では、通常対象期間→開閉実行モード対象期間→高頻度サポートモード対象期間という期間の変化が繰り返し実行される。
チェック待ち用処理(図61)においてステップS3505の処理を実行した後は、主側RAM65に設けられた表示中カウンタにチェック結果の表示期間(具体的には30sec)に対応する情報をセットする(ステップS3506)。その後、主側RAM65に設けられた表示中フラグに「1」をセットする(ステップS3507)。表示中フラグはチェック結果の表示期間であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
主側RAM65の表示中フラグに「1」がセットされた場合、主側CPU63のタイマ割込み処理(図51)におけるステップS2707にて肯定判定をすることとなる。この場合、タイマ割込み処理(図51)のステップS2708~ステップS2719の処理が実行されなくなる。例えば入球検知処理(ステップS2710)が実行されなくなることで入球部24a,31~34に遊技球が入球したとしてもそれが無効化される。但し、既に説明したとおりチェック結果の表示期間が開始される前に、正規に発射された遊技球が遊技領域PAに存在していない状況となっているため、正規に発射された遊技球がチェック結果の表示期間においていずれかの入球部24a,31~34に入球することはない。また、特図特電制御処理(ステップS2714)が実行されなくなることで保留情報の取得処理(ステップS2803)を含めて特図特電の制御が全て停止される。また、普図普電制御処理(ステップS2715)が実行されなくなることで普図普電の制御が全て停止される。また、払出出力処理(ステップS2718)が実行されなくなることで払出側CPU92への遊技球の払出指示が全て停止される。但し、既に払出側CPU92への出力が完了している賞球コマンドに基づく遊技球の払い出しは払出側CPU92による駆動制御により継続される。
主側RAM65の表示中フラグに「1」がセットされることでチェック用処理(図59)では、ステップS3401にて肯定判定をすることでチェック結果の表示中処理を実行する(ステップS3414)。図62はチェック結果の表示中処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65の表示中カウンタの値を1減算する(ステップS3601)。そして、その1減算後における表示中カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3602)。
表示中カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS3602:NO)、チェック結果の表示期間において通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のうちいずれか一の対象期間が終了して次の順番の対象期間に切り換えるタイミングであるか否かを判定する(ステップS3603)。この対象期間の切り換えタイミングか否かの判定は、表示中カウンタの値に基づいて行われる。ステップS3603にて肯定判定をした場合には表示内容の更新処理を実行する(ステップS3604)。当該更新処理では、通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のうち現状の対象期間に対して次の対象期間に対応する表示内容となるように特図表示部37a及び普図表示部38aを表示制御する。この場合、普図表示部38aについては切り換え先の対象期間に対応する表示内容となるように表示制御を実行し、特図表示部37aについてはチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)にて主側RAM65に書き込んだ判定結果の情報のうち今回の切り換え先の対象期間に対応する判定結果の情報の表示内容となるように表示制御を実行する。
ステップS3602にて主側RAM65の表示中カウンタの値が「0」であると判定した場合、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示復帰処理を実行する(ステップS3605)。当該表示復帰処理では、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容が、チェック用処理(図59)のステップS3408にて主側RAM65に記憶した表示内容となるように、これら特図表示部37a及び普図表示部38aを表示制御する。これにより、これら特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容がチェック待ち期間が開始される直前の表示内容に復帰することとなる。
その後、主側RAM65の表示中フラグを「0」クリアする(ステップS3606)。これにより、タイマ割込み処理(図51)のステップS2707にて否定判定をすることとなり、ステップS2708~ステップS2719の処理が実行される状態に復帰する。また、ステップS3606の処理を実行した場合に通常用カウンタエリア171の各カウンタ171a~171e、開閉実行モード用カウンタエリア172の各カウンタ172a~172e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア173の各カウンタ173a~173eの値を「0」クリアする。これにより、入球部24a,31~34の入球履歴が初期化され、入球履歴の管理を新たに開始することが可能となる。但し、これに限定されることはなくステップS3606の処理が実行されたとしても通常用カウンタエリア171の各カウンタ171a~171e、開閉実行モード用カウンタエリア172の各カウンタ172a~172e、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア173の各カウンタ173a~173eの値がそのまま維持される構成としてもよい。この場合、入球履歴を利用した演算結果の報知の実行回を複数回跨ぐようにして入球部24a,31~34の入球履歴が蓄積されることとなる。また、当該構成においてはホールコンピュータHCからの履歴消去信号の受信や、パチンコ機10に設けられた操作部を利用した消去操作の発生に基づいて、入球部24a,31~34の入球履歴が消去される構成としてもよい。
その後、遊技回の再開処理を実行する(ステップS3607)。これにより、遊技回の新たな開始が許容されるとともに遊技回の実行中においてチェック待ち期間が開始された場合にはその一旦停止された遊技回の進行が再開される。具体的には、一旦停止対象となった遊技回に対応させた特図表示部37aの表示制御が再開される。また、特図特電タイマカウンタの更新が再開されることにより遊技回の継続期間の計測が再開される。また、遊技回の再開処理では、デモ表示の新たな開始が禁止された状態も解除される。つまり、特図特電制御処理(図52)におけるステップS2802の実行が禁止された状態が解除される。
その後、開閉実行モードの再開処理を実行する(ステップS3608)。これにより、開閉実行モードの新たな開始が許容されるとともに開閉実行モードの実行中においてチェック待ち期間が開始された場合にはその一旦停止された開閉実行モードの進行が再開される。具体的には、特図特電タイマカウンタの更新が再開される。また、ラウンド遊技の実行中においてチェック待ち期間が開始された場合には特電入賞装置32が開放状態となる。この場合、その再開されたラウンド遊技は特電入賞装置32の開放状態の上限継続期間が最初から計測され直すのではなく、当該ラウンド遊技が一旦停止された際の残りの上限継続期間から計測を再開する。
その後、普図普電制御の再開処理を実行する(ステップS3609)。これにより、普図表示部38aの新たな変動表示回の開始が許容されるとともに普図普電制御の実行中においてチェック待ち期間が開始された場合にはその一旦停止された普図普電制御の進行が再開される。具体的には、普図表示部38aの変動表示中においてチェック待ち期間が開始された場合には普図表示部38aの表示制御が再開されるとともに、当該変動表示回の継続期間の計測が再開される。また、普電役物34aが開放状態である状況においてチェック待ち期間が開始された場合には普電役物34aが開放状態となる。この場合、その再開された開放状態は普電役物34aの開放状態の上限継続期間が最初から計測され直すのではなく、当該開放状態が一旦停止された際の残りの上限継続期間から計測を再開する。
その後、遊技球の発射禁止解除処理を実行する(ステップS3610)。これにより、上皿55aに遊技球が貯留されている状況において発射操作装置28に遊技球の発射操作を行うことで、遊技球の発射が実行される状態に復帰する。
次に、図63のタイムチャートを参照しながらチェック待ち期間及びチェック結果の表示期間が進行していく様子について説明する。図63(a)はホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を出力するタイミングを示し、図63(b)は遊技回の実行期間を示し、図63(c)は開閉実行モードの実行期間を示し、図63(d)は普図普電制御の実行期間を示し、図63(e)は遊技球の発射の禁止期間を示し、図63(f)はチェック待ち期間を示し、図63(g)はチェック結果の表示期間を示す。
まず遊技回及び普図普電制御の実行中においてチェック開始の指示信号が出力される場合について説明する。
図63(b)に示すように遊技回の実行中であって図63(d)に示すように普図普電制御の実行中であるt1のタイミングで図63(a)に示すようにホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号が出力されることで、図63(b)に示すように遊技回が中断されるとともに図63(d)に示すように普図普電制御が中断される。また、当該t1のタイミングで、図63(e)に示すように遊技球の発射が禁止されるとともに図63(f)に示すようにチェック待ち期間となる。この場合、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は、チェック待ち期間であることを報知するための表示内容となる。
その後、t2のタイミングで、t1のタイミングから固定のT1の時間が経過することでチェック待ち期間が終了する。当該t2のタイミングで各入球部24a,31~34への入球履歴の管理結果を利用した演算が実行される。この場合、T1の時間は、発射操作装置28の操作に対して遊技球発射機構27から遊技球が発射されてから、その発射された遊技球が遊技領域PAのいずれかの入球部24a,31~34に入球しその入球した入球部24a,31~34に対応する入球検知センサ42a~48aにて検知されたことが主側CPU63にて特定されるまでに要する最長時間よりも十分に長い時間に設定されている。そして、既に説明したとおりt1のタイミングで遊技球の発射は禁止されている。したがって、チェック待ち期間が経過するまでに遊技領域PAを流下している遊技球は全て存在しなくなるとともに、チェック待ち期間が経過するまでに各入球部24a,31~34への入球履歴が全て取得された状態となる。
図63(g)に示すように当該t2のタイミングで、チェック結果の表示期間が開始される。当該チェック結果の表示期間では、既に説明したとおり通常時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される通常対象期間と、開閉実行モード時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される開閉実行モード対象期間と、高頻度サポートモード時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される高頻度サポートモード対象期間とが順次発生する。
その後、t3のタイミングで、t2のタイミングから固定のT2の時間が経過することで、図63(g)に示すようにチェック結果の表示期間が終了する。これにより、当該t3のタイミングで、図63(e)に示すように遊技球の発射が禁止された状態が解除される。また、当該t3のタイミングで、図63(b)に示すように遊技回が再開されるとともに、図63(d)に示すように普図普電制御が再開される。
次に、開閉実行モード及び普図普電制御の実行中においてチェック開始の指示信号が出力される場合について説明する。
図63(c)に示すように開閉実行モードの実行中であって図63(d)に示すように普図普電制御の実行中であるt4のタイミングで図63(a)に示すようにホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号が出力されることで、図63(c)に示すように開閉実行モードが中断されるとともに図63(d)に示すように普図普電制御が中断される。また、当該t4のタイミングで、図63(e)に示すように遊技球の発射が禁止されるとともに図63(f)に示すようにチェック待ち期間となる。この場合、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は、チェック待ち期間であることを報知するための表示内容となる。
その後、t5のタイミングで、t4のタイミングから固定のT1の時間が経過することでチェック待ち期間が終了する。当該t5のタイミングで各入球部24a,31~34への入球履歴の管理結果を利用した演算が実行される。このT1の時間は、t1のタイミングからt2のタイミングまでの時間と同一である。
図63(g)に示すようにt5のタイミングで、チェック結果の表示期間が開始される。その後、t6のタイミングで、t5のタイミングから固定のT2の時間が経過することで、図63(g)に示すようにチェック結果の表示期間が終了する。このT2の時間は、t2のタイミングからt3のタイミングまでの時間と同一である。また、t6のタイミングで、図63(e)に示すように遊技球の発射が禁止された状態が解除される。また、当該t6のタイミングで、図63(c)に示すように開閉実行モードが再開されるとともに、図63(d)に示すように普図普電制御が再開される。
次に、主側CPU63にて実行される本実施形態のメイン処理について図64のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではステップS3701~ステップS3703及びステップS3705~ステップS3714にて、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図7)のステップS101~ステップS109及びステップS112~ステップS115と同一の処理を実行する。一方、本実施形態におけるメイン処理では、ステップS3704にて主側RAM65のチェック待ちフラグ又は表示中フラグに「1」がセットされていると判定した場合、ステップS3705における電源・発射制御装置78のRAM消去スイッチが操作されている否かの判定処理を実行することなくステップS3706の処理を実行する。つまり、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間においてはRAM消去スイッチの操作が無効化される。これにより、チェック待ち期間が開始されて遊技の進行が停止された場合にその状況をパチンコ機10の異常によるものであると遊技ホールの管理者が勘違いして、主側RAM65を初期化させるためのクリア処理(ステップS3709)を実行させるべくRAM消去スイッチを操作しながらパチンコ機10の電源のOFF・ON操作が行われたとしても主側RAM65のクリア処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。なお、主側RAM65には上記第1の実施形態と同様にパチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても電源・発射制御装置78の電断時用電源部から記憶保持用の電力が供給される。
その一方、主側RAM65のチェック待ちフラグ又は表示中フラグに「1」がセットされている場合であってもステップS3706~ステップS3708の処理を実行する。つまり、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であっても、停電フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3706:NO)、主側RAM65のクリア処理が実行され(ステップS3709)、チェックサムの算出結果が異常である場合にも(ステップS3708:NO)、主側RAM65のクリア処理が実行される(ステップS3709)。これにより、停電時処理が正常に実行されなかった場合や主側RAM65に何らかの異常が発生した場合には、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であったとしても主側RAM65のクリア処理が実行されて当該主側RAM65の初期化が実行されるようにすることが可能となる。
次に、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間における演出の実行制御の内容及び図柄表示装置41の表示内容について説明する。
まず遊技回用の演出が実行される場合における図柄表示装置41の表示内容について説明する。図65は図柄表示装置41にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図66は図柄表示装置41の表示面を示す図である。
図65(a)~図65(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」~「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」~「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図66(a)に示すように、図柄表示装置41には、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1~Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」~「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、図柄表示装置41では、これら各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図66(b)に示すように、図柄表示装置41には、図柄列Z1~Z3毎に3個の図柄が表示されるように待機領域SA1~SA9が設定されており、結果として3×3の計9個の図柄が同時に表示されるようになっている。ちなみに、各待機領域SA1~SA9には、それぞれ停止位置が含まれており、図柄が最終停止表示される場合には各待機領域SA1~SA9にて待機されている図柄が各停止位置にて停止表示される。また、図柄表示装置41には、3個の待機領域SA1~SA9を結ぶように5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1~Z3の変動表示が終了すれば、低確大当たり結果又は最有利大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、最有利大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、低確大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、低入賞高確大当たり結果となる場合には、同一の図柄の組合せではない所定の図柄の組合せが停止表示される。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
各図柄列Z1~Z3における図柄の変動表示の内容についてより詳細には、遊技回用の演出が開始された場合には低識別態様である高速変動表示にて全図柄列Z1~Z3の図柄の変動表示が開始され、その後、所定の順序で各図柄列Z1~Z3が高識別態様である低速変動表示に切り換わるとともに当該所定の順序で各図柄列Z1~Z3上の待機領域SA1~SA9に図柄が待機表示される。そして、全図柄列Z1~Z3の各待機領域に図柄が待機表示されている状態においてそれら図柄が揺動表示期間に亘って揺動表示が行われた後に、それら図柄が最終停止表示として静止表示され、その静止表示状態が最終停止期間に亘って継続される。この場合に、揺動表示とは、待機領域SA1~SA9に待機されている図柄が同一の待機領域SA1~SA9内において揺動することであり、また各図柄は対応する待機領域SA1~SA9内において停止位置を含んだ範囲で揺動し、さらに各図柄は対応する停止位置を間に挟んだ範囲で揺動する。このように揺動表示が行われた後に静止表示が行われることにより、図柄を最終的に静止表示させる場合において図柄列Z1~Z3における図柄の変動表示→待機領域SA1~SA9における揺動表示→静止表示というように段階的なものとすることが可能となり、図柄が最終的に静止表示されることを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
表示制御装置82は、音光側CPU163から変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに対応したデータテーブルを表示制御装置82に設けられた図示しないROMから読み出し、そのデータテーブルに従って図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合、このデータテーブルは今回の遊技回の継続期間に対応しており、当該データテーブルに従って図柄表示装置41の表示制御を実行することで、各図柄列Z1~Z3において高速変動表示→低速変動表示→待機表示→静止表示が行われることとなる。つまり、高速変動表示から低速変動表示への切り換えタイミング、低速変動表示から待機表示への切り換えタイミング、待機表示から静止表示への切り換えタイミング、及び静止表示の終了タイミングを認識させるためのコマンドは表示制御装置82に送信されない。これにより、音光側CPU163から表示制御装置82に送信されるコマンドの数を抑えることが可能となる。また、図柄表示装置41において静止表示が開始される場合、特図表示部37aにおいても今回の遊技回の抽選結果に対応する絵柄の最終停止表示が開始されることとなるが、この最終停止表示の開始に際して主側CPU63は音光側CPU163にそれに対応するコマンドを送信しない。これにより、主側CPU63から音光側CPU163に送信されるコマンドの数を抑えることが可能となる。
なお、上図柄列Z1及び下図柄列Z3にて待機表示が行われ中図柄列Z2にて低速変動表示が行われている状況において各図柄列Z1~Z3にて変動表示される図柄とは異なるキャラクタ画像を利用したリーチ演出が実行されることがある。このリーチ演出の開始タイミング及び終了タイミングも上記データテーブルに定められているため、リーチ演出の開始及び終了に際して音光側CPU163から表示制御装置82にコマンドを送信する必要はない。
図柄表示装置41には図66(b)に示すように下部中央に保留表示領域Gaが設定されている。当該保留表示領域Gaは、保留用エリアREに記憶される保留情報の最大数と同一の数の単位保留表示領域Ga1,Ga2,Ga3,Ga4が横方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、保留情報の最大数は4個であり、これに対応させて保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、及び第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。保留用エリアREに記憶されている保留情報の数が1個の場合には第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、保留用エリアREに記憶されている保留情報の数が2個の場合には第1単位保留表示領域Ga1及び第2単位保留表示領域Ga2のみにて所定の保留用画像が表示され、保留用エリアREに記憶されている保留情報の数が3個の場合には第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2及び第3単位保留表示領域Ga3のみにて所定の保留用画像が表示され、保留用エリアREに記憶されている保留情報の数が4個の場合には第1単位保留表示領域Ga1~第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。保留情報が取得された場合に音光側CPU163から表示制御装置82に取得時コマンドに対応するコマンドが送信されることにより、所定の保留用画像が表示される単位保留表示領域Ga1~Ga4の数が増加する。また、新たな遊技回が開始される場合に音光側CPU163から表示制御装置82にシフト時コマンドに対応するコマンドが送信されることにより、所定の保留用画像が表示される単位保留表示領域Ga1~Ga4の数が減少する。
次に、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間における演出の実行制御の内容について説明する。
既に説明したとおりチェック待ち期間が開始される場合には主側CPU63はチェック用処理(図59)のステップS3412にてチェック開始コマンドを音光側CPU163に送信する。そして、音光側CPU163はチェック開始コマンドを受信した場合、演出制御処理(図53)のステップS2912にて音光側RAM165の終了待機フラグに「1」をセットすることで終了待機状態に設定する。また、ステップS2913にてチェック表示用コマンドを表示制御装置82に送信する。
表示制御装置82はチェック表示用コマンドを受信した場合、図柄表示装置41においてチェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であることを示す報知画像Grが表示されるようにする。図67(a)及び図67(b)はチェック待ち期間又はチェック結果の表示期間における図柄表示装置41の表示内容を説明するための説明図である。図67(a)及び図67(b)に示すように図柄表示装置41の左下の隅角部及び右下の隅角部に「チェック中」という報知画像Grが表示されている。これにより、図柄表示装置41に注目している遊技者はその報知画像Grを確認することで、現状がチェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であることを把握することが可能となる。図67(a)及び図67(b)は遊技回用の演出が実行されている状況における図柄表示装置41の表示内容であるが、開閉実行モードの実行中及びデモ演出の実行中であってもチェック待ち期間又はチェック結果の表示期間においては図柄表示装置41にて報知画像Grが表示される。これにより、遊技回用の演出が実行されている状況だけではなく、開閉実行モードの実行中及びデモ演出の実行中であってもチェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であることの報知を図柄表示装置41にて行うことが可能となる。なお、報知画像Grの内容は任意であり、例えば図柄表示装置41の全体を薄暗くすることで上記報知を行う構成としてもよい。
表示制御装置82はチェック表示用コマンドを受信した場合、図柄表示装置41において報知画像Grを表示させるための処理だけではなく、表示演出の実行継続用の処理を実行する。具体的には、デモ演出を実行している状況においてチェック表示用コマンドを受信した場合、デモ演出用の一連の動画表示を繰り返すように図柄表示装置41を表示制御する。
遊技回用の演出の実行中であってその遊技回用の演出における最終停止期間の開始前にチェック表示用コマンドを受信した場合、今回の遊技回用の演出において揺動表示を開始するタイミングとなるまでは今回の遊技回用の演出の開始に際して音光側CPU163から受信した変動パターンコマンドに対応するデータテーブルの内容に従って図柄表示装置41の表示制御を実行するが、揺動表示を開始した後は当該データテーブルにおいて静止表示を開始するタイミングとなったとしても揺動表示を継続させる。
図67(a)及び図67(b)を参照しながら、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間において遊技回用の演出が図柄表示装置41にて実行される様子を説明する。図67(a)に示すように各図柄列Z1~Z3において図柄の変動表示が行われている状況においては当該図柄の変動表示が行われている表示領域、及び保留表示領域Gaと重ならない位置において、チェック待ち期間又はチェック結果の表示期間であることを示す報知画像Grが表示される。その後、図67(b)に示すように各図柄列Z1~Z3において図柄の揺動表示が行われる。この場合、待機領域SA1~SA9に待機されている図柄が同一の待機領域SA1~SA9内において図柄の変動方向である横方向とは異なる縦方向に揺動するように表示される。そして、この揺動表示は本来の静止表示が開始されるタイミングとなったとしても継続される。
遊技回用の演出の最終停止期間においてチェック表示用コマンドを受信した場合、図柄を静止表示させた状態が継続されるように図柄表示装置41を表示制御する。開閉実行モードのオープニング期間においてチェック表示用コマンドを受信した場合、オープニング期間の一連の動画表示を繰り返すように図柄表示装置41を表示制御する。開閉実行モードにおいて特電入賞装置32の開閉が繰り返される開閉期間においてチェック表示用コマンドを受信した場合、開閉期間の一連の動画表示を繰り返すように図柄表示装置41を表示制御する。開閉実行モードのエンディング期間においてチェック表示用コマンドを受信した場合、エンディング期間の一連の動作表示を繰り返すように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は終了待機状態となった場合、演出制御処理(図53)のステップS2901にて肯定判定をする。この場合、ステップS2915にて主側CPU63からいずれかの演出コマンドを受信したか否かを判定する。演出コマンドは、演出の開始契機を指示するために主側CPU63から音光側CPU163に送信されるコマンドであり、具体的にはデモ開始コマンド、変動用コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドが該当する。
いずれかの演出コマンドを受信している場合(ステップS2915:YES)、音光側RAM165の終了待機フラグを「0」クリアする(ステップS2916)。これにより、終了待機状態が解除される。その後、終了待機解除時の各種演出決定処理を実行する(ステップS2917)。終了待機解除時の各種演出決定処理では、今回受信したコマンドがデモ開始コマンドであればステップS2903のデモ用の演出決定処理を実行し、今回受信したコマンドが変動用コマンドであればステップS2906の遊技回用の演出決定処理を実行し、今回受信したコマンドがオープニングコマンドであればステップS2909の開閉実行モード用の演出決定処理を実行し、今回受信したコマンドがエンディングコマンドであればそれに対応する演出決定処理を実行する。
その後、今回終了した終了待機状態が遊技回用の演出の実行中に発生しており図柄表示装置41の各図柄列Z1~Z3において待機表示が行われている状況である場合(ステップS2918:YES)、最終停止用処理を実行する(ステップS2919)。なお、音光側CPU163は遊技回用の演出の実行制御を行う場合、既に説明したとおりデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出すが、このデータテーブルには終了待機状態とならなかった場合における遊技回用の演出の実行期間において待機表示が開始されるタイミングを示すデータが設定されている。
最終停止用処理では、ステップS2917にて決定した演出の前に、図柄表示装置41において最終停止期間(例えば0.5sec)に亘って図柄が静止表示されるように演出内容を調整する。具体的には、表示発光部53及びスピーカ部54を制御するためのデータテーブルとして最終停止期間用のデータテーブルを読み出し、その最終停止期間用のデータテーブルに基づく制御が実行された後に、ステップS2917にて決定した演出の内容に対応するデータテーブルに基づく制御が実行されるようにする。
その後、終了待機解除時のコマンド送信処理を実行する(ステップS2920)。当該コマンド送信処理では、今回がデモ演出を開始すべき状況である場合にはデモ開始コマンドを表示制御装置82に送信し、今回が遊技回用の演出を開始すべき状況である場合には決定された演出の内容に対応する変動パターンコマンドを表示制御装置82に送信し、今回が開閉実行モードを開始すべき状況である場合にはオープニングコマンドを表示制御装置82に送信し、今回が開閉実行モードのエンディング期間を開始すべき状況である場合にはエンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。
表示制御装置82は、遊技回用の演出として図柄の揺動表示を継続させている状況でなければ、上記各コマンドの受信に対して既に説明したとおりに図柄表示装置41における表示演出の実行制御を行う。一方、表示制御装置82は、遊技回用の演出として図柄の揺動表示を継続させている状況において上記各コマンドを受信した場合(具体的にはデモ開始コマンド、変動用コマンド又はオープニングコマンドを受信した場合)、揺動表示させている各図柄を最終停止期間(例えば0.5sec)に亘って静止表示させた後に、その受信したコマンドに対応する表示演出を開始させる。この場合、最終停止期間の後に実行される表示演出が遊技回用の演出及びオープニング期間の演出といったように実行期間が定められている表示演出である場合、最終停止期間を先に発生させたことに対応させて、その後に実行される表示演出の実行期間を最終停止期間分だけ短縮させる。
具体的には、最終停止期間の後に実行される表示演出が遊技回用の演出であれば全図柄列Z1~Z3において高速変動表示されている期間を最終停止期間分だけ短縮させる。これにより、遊技回用の演出の見た目に与える影響を抑えながら、新たな遊技回用の演出の開始前に最終停止期間を生じさせることが可能となる。
また、最終停止期間の後に実行される表示演出がオープニング期間の演出であれば、オープニング期間の演出を開始させるタイミングを最終停止期間分だけ遅らせる。開閉実行モード用の演出ではオープニング期間の演出が終了した後にそのまま開閉期間の演出が開始されることとなるが、開閉期間の演出では一連の動画表示が繰り返されることとなる。したがって、オープニング期間の演出の終了タイミングが開閉期間の開始後まで割り込んだとしても、開閉実行モード用の演出の見た目に与える影響は小さい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
所定事象として入球部24a,31~34への入球が発生した場合には、対応する各種カウンタ171a~171e,172a~172e,173a~173eの値が1加算され、入球履歴の情報が各種カウンタ171a~171e,172a~172e,173a~173eに記憶される。そして、各種カウンタ171a~171e,172a~172e,173a~173eに記憶されている情報を利用して演算が実行されることにより所定のパラメータが演算結果として導出され、その導出された演算結果の情報が報知される。これにより、入球部24a,31~34への遊技球の入球履歴の管理を適切に行うことが可能となる。また、入球履歴の情報がパチンコ機10自身にて記憶保持されることにより、入球履歴の情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。この場合に、入球履歴の情報を利用して各種パラメータが導出される状況では遊技の進行が制限された状態となる。これにより、通常の遊技が行われる状況と異なる状況において各種パラメータが導出されるようにすることが可能となる。よって、通常の遊技の進行と各種パラメータの導出とを並行させる必要がなくなり、処理負荷を軽減させることが可能となる。
各種パラメータが導出される状況では遊技を進行させるための処理のうち少なくとも一部の処理の実行が制限されることで、遊技の進行が制限される。これにより、各種パラメータが導出される状況において単位時間当たりの処理数が極端に増加してしまわないようにすることが可能となる。
入球履歴を利用して各種パラメータが演算される場合、遊技球の発射が禁止された後に当該演算が行われる。これにより、各種パラメータを変動させる契機となる入球部24a,31~34への遊技球の入球が制限された状況において各種パラメータを演算することが可能となる。
入球履歴を利用して各種パラメータが演算される場合、遊技球の発射が制限されてから、遊技球発射機構27から発射された遊技球が入球部24a,31~34に入球するまでに要する期間として想定される最長期間よりも長い期間が経過した後に、各種パラメータが演算される。これにより、各種パラメータを変動させる契機となる入球部24a,31~34への遊技球の入球が確実に発生しない状況において各種パラメータを演算することが可能となる。
入球履歴を利用して各種パラメータを演算しその演算結果を報知する状況であることを示す情報設定が行われている状況では(すなわち主側RAM65のチェック待ちフラグ又は表示中フラグに「1」がセットされている状況)、RAM消去スイッチがON操作されている状況でパチンコ機10の電源のON・OFF操作が行われたとしても主側RAM65のクリア処理(ステップS3709)が阻止される。これにより、各種パラメータを演算する状況において遊技の進行が制限されている場合に、その制限された状況を解除しようとして誤って上記クリア操作が行われたとしても、それに対して主側RAM65のクリア処理が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
上記のようにクリア操作に対する主側RAM65のクリア処理の実行が阻止されている状況であっても、停電フラグに「1」がセットされていない状況でメイン処理(図64)が実行された場合や、チェックサム異常が発生した場合には主側RAM65のクリア処理が実行される。これにより、各種パラメータを演算する状況において遊技の進行が制限されている場合であっても、主側RAM65のクリア処理が実行される余地を残すことが可能となる。
入球履歴を利用して各種パラメータを演算する状況において遊技の進行が制限された状態は、予め定められたチェック結果の表示期間が経過することで解除される。これにより、遊技の進行が制限された状態のまま放置されてしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
入球履歴を利用して各種パラメータを演算する状況において遊技の進行が制限されたとしても図柄表示装置41における演出の実行が継続される。これにより、遊技者が遊技を行っている途中で各種パラメータを演算する契機が発生して遊技の進行が制限されたとしても直ちに演出が終了してしまわないようにすることが可能となり、当該遊技の進行の制限が発生した場合において遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行されている状況において各種パラメータを演算する契機が発生して遊技の進行が制限された場合、本来なら遊技回用の演出を終了させる契機となる遊技回の継続期間が経過したとしても当該遊技回用の演出を終了させるための制御は実行されない。これにより、遊技の進行が制限された状況においては遊技回用の演出が継続された状態とすることが可能となり、各種パラメータを導出する状況において遊技の進行が制限された状態であっても演出の実行は継続されていると遊技者に思わせることが可能となる。
各種パラメータを演算するために遊技の進行が制限された状況において遊技回用の演出が継続された状態は、変動用コマンド、オープニングコマンド及びデモ開始コマンドなどといった新たな演出を開始させるためのコマンドが主側CPU63から音光側CPU163に送信された場合に解除される。これにより、遊技回用の演出が継続された状態を解除するための専用のコマンドを主側CPU63から音光側CPU163に送信することなく当該状態を解除することが可能となる。
各種パラメータを演算するために遊技の進行が制限された状況において遊技回用の演出を継続させる場合、当該遊技回用の演出を終了させる場合において図柄が停止表示される前段階の待機表示が継続される。これにより、図柄の停止結果を遊技者に認識可能とさせながら、遊技の進行が制限された状況において遊技回用の演出を継続させることが可能となる。また、遊技の進行の制限が解除されて遊技回用の演出を終了させる場合、遊技の進行の制限が解除されたタイミングで待機表示から停止表示に切り換えるだけでよい。したがって、遊技の進行の制限解除に対して遊技回用の演出を円滑に且つ素早く終了させることが可能となる。
各種パラメータを演算するために遊技の進行が制限された状況において遊技回用の演出が継続された場合、それに対応する報知も合わせて実行される。これにより、遊技回用の演出が想定以上に長く継続していることに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
入球履歴を利用して演算された各種パラメータの内容に対応する報知は、特図の変動表示が実行される特図表示部37a及び普図の変動表示が実行される普図表示部38aにて実行される。これにより、当該報知を行うための表示部として特図表示部37a及び普図表示部38aを兼用することが可能となり、専用の表示部を設ける構成に比べて構成の簡素化を図ることが可能となる。
特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行される場合、特図表示部37aにおける特図の表示及び普図表示部38aにおける普図の表示が中断される。これにより、これら特図表示部37a及び普図表示部38aにおける報知内容を明確なものとすることが可能となる。
また、特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して各種パラメータの内容に対応する報知が終了した場合、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は当該報知が開始される直前の表示内容に復帰される。これにより、各種パラメータの内容に対応する報知の終了後には特図表示部37aにおける特図の表示及び普図表示部38aにおける普図の表示を再開させることが可能となる。
特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行される場合、特図表示部37aに関しては特図の表示に際して利用される表示態様が上記各種パラメータの内容に対応する報知の表示態様として利用されないとともに、普図表示部38aに関しては普図の表示に際して利用される表示態様が上記各種パラメータの内容に対応する報知の表示態様として利用されない。これにより、各種パラメータの内容に対応する報知が特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して実行されていることを遊技ホールの管理者に明確に把握させることが可能となる。
特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行される場合、異なる種類の報知対象の内容が順次切り換え表示される。これにより、同一の表示部37a,38aを利用して異なる種類の報知対象の内容を表示することが可能となる。
<第13の実施形態の別形態>
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用して各種パラメータが演算される場合、遊技球の発射が禁止される構成としたが、これに限定されることはなく、遊技球の発射が禁止されない構成としてもよい。この場合、チェック開始の指示信号を受信した場合には、その時点における入球履歴の情報を利用して各種パラメータを演算する構成とすることで、その後に遊技球の発射が継続されたとしてもその影響を受けることなく各種パラメータを演算することが可能となる。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用して演算された各種パラメータの内容に対応する報知を行う装置が、特図表示部37a及び普図表示部38aである構成に限定されることはなく、前扉枠14に設けられた表示発光部53が兼用される構成としてもよく、専用の表示部が設けられている構成としてもよい。前扉枠14に設けられた表示発光部53を利用して上記報知が実行されることにより、当該報知内容を確認し易くすることが可能となる。また、専用の表示部を利用して上記報知が実行されることにより、上記報知が実行される装置が遊技ホールの管理者にとって明確なものとなる。
また、専用の表示部を利用して上記報知が実行される構成においては、チェック開始の指示信号の受信といった契機が発生した場合には入球部24a,31~34への入球履歴を利用して各種パラメータが演算されてその演算結果の報知内容が更新され、その更新された報知内容による報知は次回の更新が行われるまで継続される構成としてもよい。これにより、専用の表示部を任意のタイミングで確認することで、直前の演算結果に対応する報知内容を把握することが可能となる。また、専用の表示部はその表示面が窓パネル52を通じてパチンコ機10前方から視認可能な位置に存在するように設定されている構成としてもよく、主制御装置60の基板ボックス内に設けられている構成としてもよい。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算が実行される契機は、遊技ホールのホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を受信することに限定されることはなく、例えば予め定められた時間が経過する度に当該契機が発生する構成としてもよく、遊技球の発射が行われている期間の合計期間が予め定められた期間となる度に当該契機が発生する構成としてもよく、パチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に当該契機が発生する構成としてもよく、パチンコ機10への動作電力の供給が停止される場合に当該契機が発生する構成としてもよく、デモ演出が所定期間以上継続した場合に当該契機が発生する構成としてもよく、パチンコ機10に設けられた所定の操作部が操作された場合に当該契機が発生する構成としてもよく、所定の操作部が操作された状態でパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合に当該契機が発生する構成としてもよい。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算が実行される場合、上記実施形態では遊技球の払い出しが停止されない構成としたが、これに代えて、遊技球の払い出しも停止される構成としてもよい。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算が実行される場合であっても遊技回用の演出、開閉実行モード用の演出及びデモ演出などといった演出が表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41にてそのまま継続される構成としたが、これに限定されることはなく、当該演出も一旦中断される構成としてもよい。この場合、上記演算結果の報知が終了した場合には上記演出が一旦中断された状態から再開されることとなる。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算及びその演算結果の報知が上記第1の実施形態などのように主側CPU63とは別の制御部において行われる構成においては、当該演算及び演算結果の報知が実行される状況においては主側CPU63への動作電力の供給が停止される構成としてもよい。この場合であっても、上記演算及び演算結果の報知が実行される状況においては遊技の進行を制限することが可能となる。
・主側CPU63にRTCを搭載し、そのRTCにより計測されている日時が遊技ホールの営業時間外である状況においては入球部24a,31~34への遊技球の入球が発生したとしてもそれが入球履歴に反映されない構成としてもよい。この場合、例えば遊技ホールの営業時間外において入球部24a,31~34への入球履歴を意図的な結果にしようとしてもそれを不可とすることが可能となる。
・遊技球の発射が行われていない状況下において入球部24a,31~34への遊技球の入球が発生したとしてもそれが入球履歴に反映されない構成としてもよい。この場合、入球部24a,31~34に遊技球を手入れする行為が行われた場合に、それが入球履歴に反映されないようにすることが可能となる。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算が開始される前に遊技の進行が制限される構成としたが、これらが同時に発生する構成としてもよく、演算が実行されるタイミングでは遊技の進行は制限されずにその後にその演算結果が報知されるタイミングで遊技の進行が制限される構成としてもよい。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算が実行されることに伴って遊技の進行が制限された状態は、チェック結果の表示期間の経過とは異なる要因で解除される構成としてもよい。例えば、遊技ホールのホールコンピュータHCからチェック終了の指示信号を受信した場合に解除される構成としてもよく、パチンコ機10に設けられた操作部が操作されることにより解除される構成としてもよい。
・図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行されている状況において入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算の実行契機が発生した場合、その実行途中の遊技回用の演出が待機表示の状態で待機される構成に限定されることはなく、例えば静止表示まで完了した後に次回の遊技回用の演出の開始が待機される構成としてもよい。
・図柄表示装置41にて開閉実行モード用の演出が実行されている状況において入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算の実行契機が発生した場合、その実行途中の開閉実行モード用の演出が継続される構成に限定されることはなく、その時点で一旦中断される構成としてもよい。
・不正行為が発生したことが検知された場合に遊技の進行が制限される構成において、当該遊技の進行が制限された状況下であっても演出の実行が継続される構成を適用してもよい。また、パチンコ機10の状態が所定の状態となった場合に遊技の進行が制限される構成において、当該遊技の進行が制限された状況下であっても演出の実行が継続される構成を適用してもよい。
・遊技回用の演出の終了に際して主側CPU63から音光側CPU163に最終停止コマンドが送信される構成においては、図柄表示装置41にて待機表示が継続されている状態は最終停止コマンドが主側CPU63から音光側CPU163に送信されたことに基づいて解除される構成としてもよい。この場合であっても図柄表示装置41にて待機表示が継続されている状態を解除するための専用のコマンドを主側CPU63から音光側CPU163に送信する必要がない。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用して演算された結果の各種パラメータの値がそのまま報知される構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は各種パラメータを詳細に把握することが可能となる。
・入球部24a,31~34への入球履歴を利用して演算された結果又はそれに対応する情報が、特図表示部37a及び普図表示部38aに加えて又は代えて、柄表示装置41において表示される構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は上記演算結果を把握し易くなる。
<第14の実施形態>
本実施形態ではチェック開始の指示信号を受信してからチェック待ち期間が開始されるまでの態様が上記第13の実施形態と相違している。以下、上記第13の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第13の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図68は本実施形態におけるチェック用処理を示すフローチャートである。
チェック結果の表示期間及びチェック待ち期間のいずれでもない場合(ステップS3801及びステップS3802:NO)、主側RAM65に設けられた終了契機待ちフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3803)。終了契機待ちフラグは、チェック開始の指示信号を受信した後においてチェック待ち期間の開始を待機している状態であることを主側CPU63にて特定するためのフラグである。
終了契機待ちフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3803:NO)、ホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を受信していることを条件として(ステップS3804:YES)、現在が遊技回の実行中、開閉実行モード中、又は普図普電制御の実行中であるか否かを判定する(ステップS3805)。現在が遊技回の実行中、開閉実行モード中、及び普図普電制御の実行中のいずれかである場合(ステップS3805:YES)、主側RAM65の終了契機待ちフラグに「1」をセットする(ステップS3806)。これにより、チェック待ち期間の開始を待機する終了契機待ち期間となる。一方、現在が遊技回の実行中、開閉実行モード中、及び普図普電制御の実行中のいずれでもない場合(ステップS3805:NO)、ステップS3809~ステップS3814の処理を実行する。また、主側RAM65の終了契機待ちフラグに「1」がセットされており終了契機待ち期間である場合(ステップS3803:YES)、現在が遊技回の実行中、開閉実行モード中、及び普図普電制御の実行中のいずれでもないことを条件として(ステップS3807:NO)、主側RAM65の終了契機待ちフラグを「0」クリアして終了契機待ち期間を終了させた後に(ステップS3808)、ステップS3809~ステップS3814の処理を実行する。
ステップS3809~ステップS3814の処理について詳細には、まず上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3404と同様に遊技球の発射禁止処理を実行する(ステップS3809)。その後、上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3408と同様に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容の記憶処理を実行するとともに(ステップS3810)、上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3409と同様に特図表示部37a及び普図表示部38aのチェック待ち表示の開始処理を実行する(ステップS3811)。また、上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3410と同様にチェック待ちカウンタへのセット処理を実行するとともに(ステップS3812)、上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3411と同様に主側RAM65のチェック待ちフラグに「1」をセットし(ステップS3813)、さらに上記第13の実施形態におけるチェック用処理(図59)のステップS3412と同様にチェック開始コマンドを音光側CPU163に送信する(ステップS3814)。これにより、チェック待ち期間が開始される。
ここで、本実施形態では遊技回の実行中、開閉実行モード中、又は普図普電制御の実行中にチェック開始の指示信号を受信した場合、チェック待ち期間の開始を待機し、遊技回の実行中、開閉実行モード中、及び普図普電制御の実行中ではなくなった場合にチェック待ち期間を開始させる。これにより、これらの状況を中断させるとともにその後に復帰させるための処理を実行する必要がないため、記憶容量の削減及び処理負荷の軽減を図ることが可能となる。また、このように各状況を中断させる必要がないため、本実施形態ではチェック待ち期間の開始に際して、上記第13の実施形態のような遊技回の中断処理(ステップS3405)、開閉実行モードの中断処理(ステップS3406)、及び普図普電制御の中断処理(ステップS3407)を実行しない。
主側RAM65のチェック待ちフラグに「1」がセットされチェック待ち期間となった場合、チェック用処理のステップS3802にて肯定判定をすることで、ステップS3815にてチェック待ち用処理を実行する。チェック待ち用処理の処理内容は、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)と同一である。また、チェック待ち用処理が実行されてチェック待ち期間からチェック結果の表示期間に切り換わった場合、チェック用処理のステップS3801にて肯定判定をすることで、ステップS3816にてチェック結果の表示中処理を実行する。
図69はチェック結果の表示中処理を示すフローチャートである。
チェック結果の表示中処理では、まず主側RAM65の表示中カウンタの値を1減算する(ステップS3901)。そして、その1減算後における表示中カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3902)。
表示中カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS3902:NO)、チェック結果の表示期間において通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のうちいずれか一の対象期間が終了して次の順番の対象期間に切り換えるタイミングであるか否かを判定する(ステップS3903)。ステップS3903にて肯定判定をした場合には表示内容の更新処理を実行する(ステップS3904)。当該更新処理では、通常対象期間、開閉実行モード対象期間及び高頻度サポートモード対象期間のうち現状の対象期間に対して次の対象期間に対応する表示内容となるように特図表示部37a及び普図表示部38aを表示制御する。これらステップS3903及びステップS3904の処理内容は、上記第13の実施形態におけるチェック結果の表示中処理(図62)のステップS3603及びステップS3604の処理内容と同一である。
ステップS3902にて主側RAM65の表示中カウンタの値が「0」であると判定した場合、上記第13の実施形態におけるチェック結果の表示中処理(図62)のステップS3605と同様に特図表示部37a及び普図表示部38aの表示復帰処理を実行する(ステップS3905)。その後、主側RAM65の表示中フラグを「0」クリアする(ステップS3906)。これにより、タイマ割込み処理(図51)のステップS2707にて否定判定をすることとなり、ステップS2708~ステップS2719の処理が実行される状態に復帰する。その後、上記第13の実施形態におけるチェック結果の表示中処理(図62)のステップS3610と同様に遊技球の発射禁止解除処理を実行する(ステップS3907)。
次に、図70のタイムチャートを参照しながら終了契機待ち期間、チェック待ち期間及びチェック結果の表示期間が進行していく様子について説明する。図70(a)はホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号を出力するタイミングを示し、図70(b)は遊技回の実行期間を示し、図70(c)は普図普電制御の実行期間を示し、図70(d)は遊技球の発射の禁止期間を示し、図70(e)は終了契機待ち期間を示し、図70(f)はチェック待ち期間を示し、図70(g)はチェック結果の表示期間を示す。
図70(b)に示すように遊技回の実行中であるt1のタイミングで図70(a)に示すようにホールコンピュータHCからチェック開始の指示信号が出力される。この場合、当該t1のタイミングで遊技回は中断されることなく継続される。また、当該t1のタイミングで図70(e)に示すように終了契機待ち期間となる。
その後、遊技回の実行中であるt2のタイミングで図70(c)に示すように普図普電制御が開始される。そして、当該普図普電制御の実行中であるt3のタイミングで図70(b)に示すように遊技回が終了する。しかしながら、未だ普図普電制御の実行中であるため終了契機待ち期間は継続される。
その後、t4のタイミングで図70(c)に示すように普図普電制御が終了する。これにより、遊技回の実行中、開閉実行モード中、及び普図普電制御の実行中のいずれでもない状況となる。よって、当該t4のタイミングで図70(e)及び図70(f)に示すように終了契機待ち期間からチェック待ち期間に移行する。この場合、特図表示部37a及び普図表示部38aの表示内容は、チェック待ち期間であることを報知するための表示内容となる。また、当該t4のタイミングで図70(d)に示すように遊技球の発射が禁止される。
その後、t5のタイミングで、t4のタイミングから固定のT1の時間が経過することでチェック待ち期間が終了する。当該t5のタイミングで各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算が実行される。この場合、T1の時間は、発射操作装置28の操作に対して遊技球発射機構27から遊技球が発射されてから、その発射された遊技球が遊技領域PAのいずれかの入球部24a,31~34に入球しその入球した入球部24a,31~34に対応する入球検知センサ42a~48aにて検知されたことが主側CPU63にて特定されるまでに要する最長時間よりも十分に長い時間に設定されている。そして、既に説明したとおりt4のタイミングで遊技球の発射は禁止されている。したがって、チェック待ち期間が経過するまでに遊技領域PAを流下している遊技球は全て存在しなくなるとともに、チェック待ち期間が経過するまでに各入球部24a,31~34への入球履歴が全て取得された状態となる。
図70(g)に示すように当該t5のタイミングで、チェック結果の表示期間が開始される。当該チェック結果の表示期間では、既に説明したとおり通常時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される通常対象期間と、開閉実行モード時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される開閉実行モード対象期間と、高頻度サポートモード時の各種パラメータについての判定結果に対応する表示が特図表示部37a及び普図表示部38aにて実行される高頻度サポートモード対象期間とが順次発生する。
その後、t6のタイミングで、t5のタイミングから固定のT2の時間が経過することで、図70(g)に示すようにチェック結果の表示期間が終了する。これにより、当該t6のタイミングで、図70(d)に示すように遊技球の発射が禁止された状態が解除される。
以上詳述した本実施形態によれば、パチンコ機10において遊技回、開閉実行モード及び普図普電制御といった特定動作が行われている状況では、入球履歴を利用した各種パラメータの演算契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、各種パラメータの演算契機の発生によって遊技機、開閉実行モード及び普図普電制御の実行を阻害してしまわないようにすることが可能となる。
パチンコ機10において遊技回、開閉実行モード及び普図普電制御のいずれかが行われている状況において各種パラメータの演算契機が発生した場合には、その実行対象となっている特定動作が終了した後に遊技の進行が制限される。これにより、当該特定動作の実行を阻害してしまわないようにしながら、各種パラメータの演算契機の発生に対して、遊技の進行が制限された状況で各種パラメータを導出することが可能となる。
遊技回が行われている状況では各種パラメータの演算契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、遊技回を中断させないようにしながら、遊技の進行が制限された状況下において各種パラメータが演算されるようにすることが可能となる。
開閉実行モードが行われている状況では各種パラメータの演算契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、開閉実行モードを中断させないようにしながら、遊技の進行が制限された状況下において各種パラメータが演算されるようにすることが可能となる。
なお、開閉実行モード中において特電入賞装置32が開放中である場合には入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算の実行及び遊技の進行の制限が待機され、開閉実行モード中であっても特電入賞装置32が閉鎖中である場合には入球部24a,31~34への入球履歴を利用した演算の実行及び遊技の進行の制限が待機されない構成としてもよい。
<第15の実施形態>
本実施形態では各入球部24a,31~34への入球履歴の管理、その管理結果を利用した演算、及びその演算結果の報知が主側CPU63ではなく音光側CPU163にて実行される点で上記第13の実施形態と相違している。以下、上記第13の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第13の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図71は音声発光制御装置81のMPU162に設けられた入力ポート201の構成を説明するための説明図である。なお、MPU162には当該入力ポート201とは別に主側CPU63からコマンドを受信するための入力ポートが設けられている。
入力ポート201には複数のバッファ202a~202gが設けられている。具体的には第1~第7バッファ202a~202gが設けられている。第1~第7バッファ202a~202gのそれぞれには信号経路203a~203gを通じて1種類の信号を入力可能となっており、第1~第7バッファ202a~202gのそれぞれは入力対象となっている信号がLOWレベルである場合に第1データとして「0」の情報が格納され、入力対象となっている信号がHIレベルである場合に第2データとして「1」の情報が格納される。なお、これらLOW及びHIと第1データ及び第2データとの関係が逆であってもよい。
第1バッファ202aには第1入賞口検知センサ42aの検知結果に対応する第1信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1入賞口検知センサ42aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第1信号を出力し、第1入賞口検知センサ42aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第1信号を出力する。この特定期間は、第1バッファ202aにHIレベルの第1信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第2バッファ202bには第2入賞口検知センサ43aの検知結果に対応する第2信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2入賞口検知センサ43aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第2信号を出力し、第2入賞口検知センサ43aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第2信号を出力する。この特定期間は、第2バッファ202bにHIレベルの第2信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第3バッファ202cには第3入賞口検知センサ44aの検知結果に対応する第3信号が入力される。この場合、主側CPU63は第3入賞口検知センサ44aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第3信号を出力し、第3入賞口検知センサ44aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第3信号を出力する。この特定期間は、第3バッファ202cにHIレベルの第3信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第4バッファ202dには特電検知センサ45aの検知結果に対応する第4信号が入力される。この場合、主側CPU63は特電検知センサ45aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第4信号を出力し、特電検知センサ45aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第4信号を出力する。この特定期間は、第4バッファ202dにHIレベルの第4信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第5バッファ202eには第1作動口検知センサ46aの検知結果に対応する第5信号が入力される。この場合、主側CPU63は第1作動口検知センサ46aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第5信号を出力し、第1作動口検知センサ46aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第5信号を出力する。この特定期間は、第5バッファ202eにHIレベルの第5信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第6バッファ202fには第2作動口検知センサ47aの検知結果に対応する第6信号が入力される。この場合、主側CPU63は第2作動口検知センサ47aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第6信号を出力し、第2作動口検知センサ47aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第6信号を出力する。この特定期間は、第6バッファ202fにHIレベルの第6信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
第7バッファ202gにはアウト口検知センサ48aの検知結果に対応する第7信号が入力される。この場合、主側CPU63はアウト口検知センサ48aにて新たな遊技球が検知されていない状況ではLOWレベルの第7信号を出力し、アウト口検知センサ48aにて1個の遊技球が検知された場合に特定期間に亘ってHIレベルの第7信号を出力する。この特定期間は、第7バッファ202gにHIレベルの第7信号が入力されていることを音光側CPU163にて特定するのに十分な期間となっている。
図72は音光側ROM164に設けられた対応関係用エリア204の構成を説明するための説明図である。対応関係用エリア204には、音声発光制御装置81のMPU162の入力ポート201に設けられた第1~第7バッファ202a~202gに1対1で対応させて第1~第7対応関係エリア204a~204gが設けられている。
第1対応関係エリア204aには第1バッファ202aに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第1対応関係エリア204aには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。第2対応関係エリア204bには第2バッファ202bに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第2対応関係エリア204bには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。第3対応関係エリア204cには第3バッファ202cに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、一般入賞口31であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第3対応関係エリア204cには一般入賞口31であることを示す情報とともに一般入賞口31に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(10個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。
第4対応関係エリア204dには第4バッファ202dに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、特電入賞装置32であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第4対応関係エリア204dには特電入賞装置32であることを示す情報とともに特電入賞装置32に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(15個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。第5対応関係エリア204eには第5バッファ202eに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、第1作動口33であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第5対応関係エリア204eには第1作動口33であることを示す情報とともに第1作動口33に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。第6対応関係エリア204fには第6バッファ202fに入力される信号の種類を音光側CPU163にて特定するための情報として、第2作動口34であることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。また、第6対応関係エリア204fには第2作動口34であることを示す情報とともに第2作動口34に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数の情報(1個)もパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。第7対応関係エリア204gには第7バッファ202gに入力される信号の種類を管理側CPU112にて特定するための情報として、アウト口24aであることを示す情報がパチンコ機10の出荷段階において予め格納されている。
上記第13の実施形態ではタイマ割込み処理(図51)においてチェック用処理(ステップS2706)が実行される構成としたが、本実施形態では当該チェック用処理は実行されない。また、これに付随してタイマ割込み処理(図51)のステップS2707にて遊技停止中であるか否かを判定するだけではなく、チェック結果の表示期間であるか否かを判定する構成としたが、本実施形態では遊技停止中であるか否かの判定は実行されるもののチェック結果の表示期間であるか否かの判定は実行されない。また、タイマ割込み処理(図51)のステップS2710における入球検知処理では上記第1の実施形態における入球検知処理(図10)と同一の処理が実行される。また、本実施形態ではタイマ割込み処理(図51)においてステップS2719の外部情報設定処理の次の処理として管理用出力処理が実行される。
図73は主側CPU63にて実行される管理用出力処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM65に設けられた管理対象カウンタに「7」をセットする(ステップS4001)。管理対象カウンタは、今回の管理用出力処理において音光側CPU163への信号出力状態を変更すべきか否かの特定が未だ行われてない管理対象が存在していることを主側CPU63にて特定するとともに、いずれの管理対象について音光側CPU163への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。1回の管理用出力処理にて、音光側CPU163への信号出力状態を変更すべきか否かを主側CPU63にて特定する対象となる管理対象は、7個の入球検知センサ42a~48aである。したがって、最初に管理対象カウンタに「7」をセットする。
その後、現状の管理対象カウンタの値に対応する管理対象についての音光側CPU163への信号の出力状態がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS4002)。HIレベルではない場合(ステップS4002:NO)、管理対象カウンタの値に対応する主側RAM65の出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4003)。具体的には、管理対象カウンタの値が「7」であり第1入賞口検知センサ42aに対応している場合には第1出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「6」であり第2入賞口検知センサ43aに対応している場合には第2出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「5」であり第3入賞口検知センサ44aに対応している場合には第3出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「4」であり特電検知センサ45aに対応している場合には第4出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「3」であり第1作動口検知センサ46aに対応している場合には第5出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「2」であり第2作動口検知センサ47aに対応している場合には第6出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、管理対象カウンタの値が「1」でありアウト口24aに対応している場合には第7出力フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。なお、これら第1~第7出力フラグには上記第1の実施形態と同様に、入球検知処理(図10)にて「1」がセットされる。
管理対象カウンタの値に対応する出力フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4003:YES)、第1~第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をHIレベルに設定する(ステップS4004)。その後、管理対象カウンタの値に対応する出力フラグを「0」クリアする(ステップS4005)。
ステップS4002にて肯定判定をした場合、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生したか否かを判定する(ステップS4006)。具体的には、第1~第7信号のうち管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換えてからHI出力継続期間(具体的には10msec)が経過したか否かを判定する。このHI出力継続期間は音光側CPU163において入力ポート201の監視を実行するための後述する履歴設定処理の最長処理間隔よりも長い期間に設定されており、LOWレベルからHIレベルに切り換わった信号の出力状態を音光側CPU163にて確実に特定することが可能な期間となっている。管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに切り換える契機が発生している場合(ステップS4006:YES)、管理対象カウンタの値に対応する信号の出力状態をLOWレベルに設定する(ステップS4007)。
ステップS4003にて否定判定をした場合、ステップS4005の処理を実行した場合、ステップS4006にて否定判定をした場合、又はステップS4007の処理を実行した場合、主側RAM65の管理対象カウンタの値を1減算する(ステップS4008)。そして、その1減算後における管理対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS4009)。管理対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS4009:NO)、新たな管理対象カウンタの値に対応する管理対象について、ステップS4002以降の処理を実行する。
次に、音光側CPU163において実行される本実施形態の演出制御処理について、図74のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御処理は比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行される。
音光側CPU163は主側CPU63からオープニングコマンドを受信している場合(ステップS4101:YES)、音光側RAM165に設けられた開閉実行モード中フラグに「1」をセットする(ステップS4102)。開閉実行モード中フラグは開閉実行モードであることを音光側CPU163にて特定するためのフラグである。その後、開閉実行モード用の演出設定処理を実行する(ステップS4103)。開閉実行モード用の演出設定処理では、開閉実行モード用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において開閉実行モード用の演出が実行される。また、オープニングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はオープニングコマンドを受信することにより、開閉実行モード用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は主側CPU63からエンディングコマンドを受信している場合(ステップS4104:YES)、音光側RAM165の開閉実行モード中フラグを「0」クリアする(ステップS4105)。その後、エンディング用の演出設定処理を実行する(ステップS4106)。エンディング用の演出設定処理では、エンディング用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54においてエンディング期間の演出が実行される。また、エンディングコマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82はエンディングコマンドを受信することにより、エンディング期間の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は主側CPU63から高頻度開始コマンドを受信している場合(ステップS4107:YES)、音光側RAM165に設けられた高頻度サポートフラグに「1」をセットする(ステップS4108)。高頻度開始コマンドは高頻度サポートモードが開始される場合に主側CPU63から送信される。また、高頻度サポートフラグは高頻度サポートモードであることを音光側CPU163にて特定するためのフラグである。その後、高頻度サポート用の演出設定処理を実行する(ステップS4109)。高頻度サポート用の演出設定処理では、高頻度サポートモード用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において高頻度サポートモード用の演出が実行される。また、高頻度開始コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は高頻度開始コマンドを受信することにより、高頻度サポートモード用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は主側CPU63から高頻度終了コマンドを受信している場合(ステップS4110:YES)、音光側RAM165の高頻度サポートフラグを「0」クリアする(ステップS4111)。なお、高頻度終了コマンドは高頻度サポートモードが終了する場合に主側CPU63から送信される。その後、低頻度サポート用の演出設定処理を実行する(ステップS4112)。低頻度サポート用の演出設定処理では、低頻度サポートモード用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において低頻度サポートモード用の演出が実行される。また、高頻度終了コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は高頻度終了コマンドを受信することにより、低頻度サポートモード用の表示演出が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は主側CPU63から扉開放コマンドを受信している場合(ステップS4113:YES)、音光側RAM165に設けられた扉開放中フラグに「1」をセットする(ステップS4114)。扉開放コマンドは前扉枠14が閉鎖状態から開放状態となった場合に主側CPU63から送信される。また、扉開放中フラグは前扉枠14が開放状態であることを音光側CPU163にて特定するためのフラグである。その後、報知開始処理を実行する(ステップS4115)。報知開始処理では、扉開放報知用のデータテーブルを音光側ROM164から音光側RAM165に読み出す。そして、当該データテーブルに従って表示発光部53の発光制御及びスピーカ部54の音出力制御を実行する。これにより、表示発光部53及びスピーカ部54において前扉枠14が開放状態であることを示す報知が実行される。また、扉開放コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は扉開放コマンドを受信することにより、前扉枠14が開放状態であることを示す報知が実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。
音光側CPU163は主側CPU63から扉閉鎖コマンドを受信している場合(ステップS4116:YES)、音光側RAM165の扉開放中フラグを「0」クリアする(ステップS4117)。扉閉鎖コマンドは前扉枠14が開放状態から閉鎖状態となった場合に主側CPU63から送信される。その後、報知終了処理を実行する(ステップS4118)。報知終了処理では、表示発光部53及びスピーカ部54における前扉枠14が開放状態であることを示す報知を終了させる。また、扉閉鎖コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は扉閉鎖コマンドを受信することにより、前扉枠14が開放状態であることを示す報知が終了されるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、ステップS4119にて履歴設定処理を実行するとともにステップS4120にてチェック用処理を実行した後に、ステップS4121にてその他の処理を実行する。その他の処理では、主側CPU63から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合などの処理を実行する。
次に、演出制御処理(図74)のステップS4119にて実行される履歴設定処理について説明する。
まず図75の説明図を参照しながら、音光側RAM165に設けられた通常用カウンタエリア211、開閉実行モード用カウンタエリア212及び高頻度サポートモード用カウンタエリア213について説明する。これら各エリア211~213のそれぞれには、第1カウンタ211a,212a,213a、第2カウンタ211b,212b,213b、第3カウンタ211c,212c,213c、第4カウンタ211d,212d,213d、第5カウンタ211e,212e,213e、第6カウンタ211f,212f,213f、及び第7カウンタ211g,212g,213gが設けられている。第1カウンタ211a,212a,213aには第1バッファ202aに入力される第1信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第2カウンタ211b,212b,213bには第2バッファ202bに入力される第2信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第3カウンタ211c,212c,213cには第3バッファ202cに入力される第3信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第4カウンタ211d,212d,213dには第4バッファ202dに入力される第4信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第5カウンタ211e,212e,213eには第5バッファ202eに入力される第5信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第6カウンタ211f,212f,213fには第6バッファ202fに入力される第6信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。第7カウンタ211g,212g,213gには第7バッファ202gに入力される第7信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに変更された回数の情報が記憶される。
図76は、音光側CPU163において演出制御処理(図74)のステップS4119にて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。
履歴設定処理では、音光側RAM165の扉開放中フラグに「1」がセットされている場合、すなわち前扉枠14が開放状態である場合には(ステップS4201:YES)、通常の履歴設定処理(ステップS4204)、開閉実行モード中の履歴設定処理(ステップS4205)及び高頻度サポートモード中の履歴設定処理(ステップS4206)のいずれも実行しない。前扉枠14に設けられた窓パネル52の裏面と遊技盤24の前面によって前後に区画された空間によって遊技領域PAが形成されているため、前扉枠14が開放状態となった場合には遊技領域PAが前方に向けて開放された状態となりその状況で遊技領域PAに向けて遊技球が発射されたとしてもその遊技球は遊技領域PAを正常に流下することはできない。また、前扉枠14が開放状態である状況で入球部24a,31~34への遊技球の入球が発生する場合というのは、メンテナンスや不具合の解消のために遊技ホールの管理者により前扉枠14が開放状態とされて手入れなどにより遊技球の入球が発生する場合である。このような遊技球の入球は正規の遊技の実行状況における遊技球の入球ではないため、そのような遊技球の入球を管理対象とする必要がない。したがって、履歴設定処理では上記のとおり前扉枠14が開放状態である場合にはステップS4204~ステップS4206のいずれの処理も実行しない。
音光側RAM165の扉開放中フラグ、開閉実行モード中フラグ及び高頻度サポートフラグのいずれにも「1」がセットされていない場合、すなわち前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モード及び高頻度サポートモードのいずれでもない場合(ステップS4201~ステップS4203:NO)、通常の履歴設定処理を実行する(ステップS4204)。通常の履歴設定処理では、入力ポート201の第1バッファ202aに入力されている第1信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第1カウンタ211aの値を1加算し、第2バッファ202bに入力されている第2信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第2カウンタ211bの値を1加算し、第3バッファ202cに入力されている第3信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第3カウンタ211cの値を1加算し、第4バッファ202dに入力されている第4信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第4カウンタ211dの値を1加算し、第5バッファ202eに入力されている第5信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第5カウンタ211eの値を1加算し、第6バッファ202fに入力されている第6信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第6カウンタ211fの値を1加算し、第7バッファ202gに入力されている第7信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に通常用の第7カウンタ211gの値を1加算する。
前扉枠14が閉鎖状態であって開閉実行モードである場合(ステップS4201:NO、ステップS4202:YES)、開閉実行モード中の履歴設定処理を実行する(ステップS4205)。開閉実行モード中の履歴設定処理では、入力ポート201の第1バッファ202aに入力されている第1信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第1カウンタ212aの値を1加算し、第2バッファ202bに入力されている第2信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第2カウンタ212bの値を1加算し、第3バッファ202cに入力されている第3信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第3カウンタ212cの値を1加算し、第4バッファ202dに入力されている第4信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第4カウンタ212dの値を1加算し、第5バッファ202eに入力されている第5信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第5カウンタ212eの値を1加算し、第6バッファ202fに入力されている第6信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第6カウンタ212fの値を1加算し、第7バッファ202gに入力されている第7信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に開閉実行モード用の第7カウンタ212gの値を1加算する。
前扉枠14が閉鎖状態であって高頻度サポートモードである場合(ステップS4201:NO、ステップS4203:YES)、高頻度サポートモード中の履歴設定処理を実行する(ステップS4206)。高頻度サポートモード中の履歴設定処理では、入力ポート201の第1バッファ202aに入力されている第1信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第1カウンタ213aの値を1加算し、第2バッファ202bに入力されている第2信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第2カウンタ213bの値を1加算し、第3バッファ202cに入力されている第3信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第3カウンタ213cの値を1加算し、第4バッファ202dに入力されている第4信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第4カウンタ213dの値を1加算し、第5バッファ202eに入力されている第5信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第5カウンタ213eの値を1加算し、第6バッファ202fに入力されている第6信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第6カウンタ213fの値を1加算し、第7バッファ202gに入力されている第7信号がHIレベルに切り換わったことを確認した場合に高頻度サポートモード用の第7カウンタ213gの値を1加算する。
図77は、音光側CPU163において演出制御処理(図74)のステップS4120にて実行されるチェック用処理を示すフローチャートである。
チェック結果の表示期間ではない場合(ステップS4301:NO)、主側CPU63からチェック開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS4302:YES)、ステップS4303~ステップS4308の処理を実行する。チェック開始コマンドは、ホールコンピュータHCから主側CPU63にチェック開始の指示信号が送信された場合に当該主側CPU63から音光側CPU163に送信される。但し、これに限定されることはなく、デモ表示が開始されてから所定期間(例えば30sec)が経過した場合に主側CPU63から音光側CPU163にチェック開始コマンドが送信される構成としてもよく、パチンコ機10の背面側に設けられた所定の操作部が操作された場合に主側CPU63から音光側CPU163にチェック開始コマンドが送信される構成としてもよく、所定時刻となった場合に主側CPU63から音光側CPU163にチェック開始コマンドが送信される構成としてもよく、前回のチェック開始コマンドの送信時点から所定期間(例えば120min)が経過する度に主側CPU63から音光側CPU163にチェック開始コマンドが送信される構成としてもよい。また、ステップS4303~ステップS4308の処理を実行する契機が主側CPU63からコマンドを受信したことである構成に限定されることはなく、上記のようなチェック開始コマンドの送信の契機となった事象が発生したか否かが音光側CPU163にて把握され、当該事象が発生したことを音光側CPU163にて把握した場合にステップS4303~ステップS4308の処理を実行する構成としてもよい。
ステップS4303~ステップS4308の処理ではまず通常用の演算処理を実行する(ステップS4303)。通常用の演算処理では、音光側ROM164の第1~第7対応関係エリア204a~204gの内容を参照することにより、通常用の第1~第7カウンタ211a~211gのうち同一の入球部24a,31~34に対応するカウンタの値を合計する。具体的には、第1~第3対応関係エリア204a~204cには既に説明したとおり一般入賞口31であることを示す情報が格納されているため、これら第1~第3対応関係エリア204a~204cに対応する通常用の第1~第3カウンタ211a~211cの値を合計することで合計値であるK2を算出する。一方、第4~第7対応関係エリア204d~204gにはそれぞれ別々の入球部24a,32~34に対応する情報が格納されている。この場合、通常用の第4~第7カウンタ211d~211gの値をそれぞれ異なる入球部24a,32~34の値として把握する。具体的には、通常用の第7カウンタ211gの値をアウト口24aに対応するK1とし、通常用の第4カウンタ211dの値を特電入賞装置32に対応するK3とし、通常用の第5カウンタ211eの値を第1作動口33に対応するK4とし、通常用の第6カウンタ211fの値を第2作動口34に対応するK5とする。そして、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)と同様にパラメータ7及びパラメータ8を算出する。その後、上記第11の実施形態におけるパラメータ管理処理(図48)と同様の処理を、通常時の各種パラメータに対して実行する。つまり、第7パラメータの値が0.7以下であって第8パラメータの値が0.6以下である場合には演算した各種パラメータが第1範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えていること及び第8パラメータの値が0.6を超えていることのいずれか一方のみの条件が成立している場合には演算した各種パラメータが第2範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えているとともに第8パラメータの値が0.6を超えている場合には演算した各種パラメータが第3範囲であるとする判定処理を、通常時の各種パラメータに対して実行する。そして、その判定結果の情報を主側RAM65に書き込む。
その後、開閉実行モード用の演算処理を実行する(ステップS4304)。開閉実行モード用の演算処理では、通常用の演算処理(ステップS4303)と同様に開閉実行モード用の第1~第3カウンタ212a~212cの値を合計することで合計値であるK2を算出する。また、開閉実行モード用の第7カウンタ212gの値をアウト口24aに対応するK1とし、開閉実行モード用の第4カウンタ212dの値を特電入賞装置32に対応するK3とし、開閉実行モード用の第5カウンタ212eの値を第1作動口33に対応するK4とし、開閉実行モード用の第6カウンタ212fの値を第2作動口34に対応するK5とする。そして、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)と同様にパラメータ7及びパラメータ8を算出する。その後、上記第11の実施形態におけるパラメータ管理処理(図48)と同様の処理を、開閉実行モード時の各種パラメータに対して実行する。つまり、第7パラメータの値が0.7以下であって第8パラメータの値が0.6以下である場合には演算した各種パラメータが第1範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えていること及び第8パラメータの値が0.6を超えていることのいずれか一方のみの条件が成立している場合には演算した各種パラメータが第2範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えているとともに第8パラメータの値が0.6を超えている場合には演算した各種パラメータが第3範囲であるとする判定処理を、開閉実行モード時の各種パラメータに対して実行する。そして、その判定結果の情報を主側RAM65に書き込む。
その後、高頻度サポートモード用の演算処理を実行する(ステップS4305)。高頻度サポートモード用の演算処理では、通常用の演算処理(ステップS4303)と同様に高頻度サポートモード用の第1~第3カウンタ213a~213cの値を合計することで合計値であるK2を算出する。また、高頻度サポートモード用の第7カウンタ213gの値をアウト口24aに対応するK1とし、高頻度サポートモード用の第4カウンタ213dの値を特電入賞装置32に対応するK3とし、高頻度サポートモード用の第5カウンタ213eの値を第1作動口33に対応するK4とし、高頻度サポートモード用の第6カウンタ213fの値を第2作動口34に対応するK5とする。そして、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)と同様にパラメータ7及びパラメータ8を算出する。その後、上記第11の実施形態におけるパラメータ管理処理(図48)と同様の処理を、高頻度サポートモード時の各種パラメータに対して実行する。つまり、第7パラメータの値が0.7以下であって第8パラメータの値が0.6以下である場合には演算した各種パラメータが第1範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えていること及び第8パラメータの値が0.6を超えていることのいずれか一方のみの条件が成立している場合には演算した各種パラメータが第2範囲であるとし、第7パラメータの値が0.7を超えているとともに第8パラメータの値が0.6を超えている場合には演算した各種パラメータが第3範囲であるとする判定処理を、高頻度サポートモード時の各種パラメータに対して実行する。そして、その判定結果の情報を主側RAM65に書き込む。
その後、演算結果の表示開始処理を実行する(ステップS4306)。当該表示開始処理では、ステップS4303~ステップS4305の各演算処理にて導出した各判定結果の情報に対応する判定結果コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は当該判定結果コマンドを受信した場合、ステップS4303~ステップS4305の各演算処理にて導出した各判定結果の情報が全て図柄表示装置41に表示されるようにする。これにより、通常時の各種パラメータが第1範囲、第2範囲及び第3範囲のいずれに対応しているのかを示す画像と、開閉実行モード時の各種パラメータが第1範囲、第2範囲及び第3範囲のいずれに対応しているのかを示す画像と、高頻度サポートモード時の各種パラメータが第1範囲、第2範囲及び第3範囲のいずれに対応しているのかを示す画像とが図柄表示装置41に表示される。この場合、これら判定結果の情報に対応する画像は図柄表示装置41の隅角部分においていずれの画像が通常時の各種パラメータ、開閉実行モード時の各種パラメータ及び高頻度サポートモード時の各種パラメータに対応しているのかを遊技ホールの管理者が認識可能とする態様で、それら各画像が表示される。
その後、音光側RAM165に設けられた表示中カウンタにチェック結果の表示期間(具体的には30sec)に対応する情報をセットする(ステップS4307)。当該表示中カウンタにセットされた値は定期的(例えば4msec周期)に減算される。また、音光側RAM165に設けられた表示中フラグに「1」をセットする(ステップS4308)。表示中フラグはチェック結果の表示期間であることを音光側CPU163にて特定するためのフラグである。
音光側RAM165の表示中フラグに「1」がセットされた場合、ステップS4301にて肯定判定をする。この場合、音光側RAM165の表示中カウンタの値を1減算する(ステップS4309)。そして、その1減算後における表示中カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS4310)。表示中カウンタの値が「0」である場合(ステップS4310:YES)、演算結果の表示終了処理を実行する(ステップS4311)。当該表示終了処理では、図柄表示装置41における上記各判定結果の情報に対応する画像の表示が終了されるように表示終了コマンドを表示制御装置82に送信する。表示制御装置82は表示終了コマンドを受信することにより、上記各判定結果の情報に対応する画像の表示が終了されるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、音光側RAM165の表示中フラグを「0」クリアする(ステップS4312)。また、ステップS4312の処理を実行した場合に通常用カウンタエリア211の各カウンタ211a~211g、開閉実行モード用カウンタエリア212の各カウンタ212a~212g、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア213の各カウンタ213a~213gの値を「0」クリアする。これにより、入球部24a,31~34の入球履歴が初期化され、入球履歴の管理が新たに開始される。但し、これに限定されることはなくステップS4312の処理が実行されたとしても通常用カウンタエリア211の各カウンタ211a~211g、開閉実行モード用カウンタエリア212の各カウンタ212a~212g、及び高頻度サポートモード用カウンタエリア213の各カウンタ213a~213gの値がそのまま維持される構成としてもよい。この場合、入球履歴を利用した演算結果の報知の実行回を複数回跨ぐようにして入球部24a,31~34の入球履歴が蓄積されることとなる。また、当該構成においてはホールコンピュータHCからの履歴消去信号の受信や、パチンコ機10に設けられた操作部を利用した消去操作の発生に基づいて、入球部24a,31~34の入球履歴が消去される構成としてもよい。
以上詳述した本実施形態によれば、入球部24a,31~34の入球履歴の蓄積、当該入球履歴を利用した演算、及びその演算結果の報知が主側CPU63ではなく音光側CPU163にて実行される。これにより、遊技の進行を統括管理する主側CPU63の処理負荷が増加してしまうことを抑制しながら、入球部24a,31~34の入球履歴の蓄積、当該入球履歴を利用した演算、及びその演算結果の報知を実行することが可能となる。
入球部24a,31~34の入球結果は、主側CPU63から音光側CPU163にコマンドを送信するための信号経路とは別に設けられた専用の信号経路を利用して主側CPU63から音光側CPU163に送信される。これにより、コマンド数を増加させることなく、入球部24a,31~34の入球結果を主側CPU63から音光側CPU163に送信することが可能となる。
入球部24a,31~34の入球結果が送信される信号経路がいずれの入球部24a,31~34の入球結果に対応しているのかを示す情報、及び各信号経路に対応する遊技球の賞球個数の情報は音光側ROM164に予め記憶されている。これにより、各信号経路がいずれの入球部24a,31~34の入球結果に対応しているのかを把握するための処理、及び各信号経路に対応する遊技球の賞球個数の情報を主側CPU63から音光側CPU163に送信する必要が生じない。
なお、入球部24a,31~34の入球結果がコマンド用の信号経路とは別の専用の信号経路を利用して主側CPU63から音光側CPU163に送信される構成に限定されることはなく、例えばコマンド用の信号経路を利用して主側CPU63から音光側CPU163に送信される構成としてもよい。この場合、各入球部24a,31~34の種類に対応するコマンドが主側CPU63から音光側CPU163に送信される構成としてもよい。当該構成においてはその各コマンドに各入球部24a,31~34に対応する賞球個数の情報が含まれている構成としてもよく、各コマンドに対応する賞球個数の情報は音光側ROM164に予め記憶されている構成としてもよい。
<第16の実施形態>
上記第13の実施形態においては各入球部24a,31~34への入球履歴を利用した各種パラメータの演算結果の報知が特図表示部37a及び普図表示部38aを利用して実行される構成としたが、本実施形態ではこの報知を実行するための表示部が相違している。以下、上記第13の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第13の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では主制御装置60の主制御基板61に報知用表示装置215~217が設けられている。まず主制御装置60について説明する。図78は主制御装置60の正面図であり、図79は図78のA-A線断面図である。
主制御装置60は、図78及び図79に示すように、主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。主制御基板61の一方の板面である素子搭載面61aには、図79に示すようにMPU62が搭載されている。基板ボックス60aは当該基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス60aは無色透明に形成されているが、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面61aと対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。したがって、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面を露出させることにより、基板ボックス60aの対向壁部60bを目視することが可能となるとともに当該対向壁部60bを通じてMPU62を目視することが可能となる。
基板ボックス60aは複数のケース体60c,60dを前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体60c,60dには図78に示すように、これらケース体60c,60dの分離を阻止するとともにこれらケース体60c,60dの分離に際してその痕跡を残すための結合部60eが設けられている。結合部60eは、略直方体形状の基板ボックス60aにおける一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部60eを利用してケース体60c,60dの分離を阻止している状態において当該一部の結合部60eを破壊してケース体60c,60dを分離したとしても、その後に別の結合部60eを結合状態とすることでケース体60c,60dの分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体60c,60dの分離に際して結合部60eが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部60eを目視確認することでケース体60c,60dの分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス60aにおいて結合部60eが並設された一辺とは逆の一辺にはケース体60c,60d間の境界を跨ぐようにして封印シール60fが貼り付けられている。封印シール60fはその引き剥がしに際して粘着層がケース体60c,60dに残る。これにより、ケース体60c,60dの分離に際して封印シール60fが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置60において主制御基板61には図78に示すように複数の報知用表示装置215~217が設けられている。具体的には、第1報知用表示装置215、第2報知用表示装置216及び第3報知用表示装置217が設けられている。第1~第3報知用表示装置215~217はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1~第3報知用表示装置215~217はいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面61aが向く方向を向くようにして設置されている。これにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1~第3報知用表示装置215~217の表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面61aと対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1~第3報知用表示装置215~217を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置215では、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)にて特定された通常時の各種パラメータ(第7パラメータ及び第8パラメータ)の判定結果が表示される。この場合、当該各種パラメータの判定結果が第1範囲である場合には第1報知用表示装置215にて第1範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第2範囲である場合には第1報知用表示装置215にて第2範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第3範囲である場合には第1報知用表示装置215にて第3範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示される。
第2報知用表示装置216では、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)にて特定された開閉実行モード時の各種パラメータ(第7パラメータ及び第8パラメータ)の判定結果が表示される。この場合、当該各種パラメータの判定結果が第1範囲である場合には第2報知用表示装置216にて第1範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第2範囲である場合には第2報知用表示装置216にて第2範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第3範囲である場合には第2報知用表示装置216にて第3範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示される。
第3報知用表示装置217では、上記第13の実施形態におけるチェック待ち用処理(図61)の集計処理(ステップS3504)にて特定された高頻度サポートモード時の各種パラメータ(第7パラメータ及び第8パラメータ)の判定結果が表示される。この場合、当該各種パラメータの判定結果が第1範囲である場合には第3報知用表示装置217にて第1範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第2範囲である場合には第3報知用表示装置217にて第2範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示され、当該各種パラメータの判定結果が第3範囲である場合には第3報知用表示装置217にて第3範囲に対応する文字、記号、数字又は色が表示される。
ちなみに、第1~第3報知用表示装置215~217における各判定結果の表示は上記第13の実施形態における特図表示部37a及び普図表示部38aにおける各判定結果の表示と同様に、チェック結果の表示期間となった場合に開始されチェック結果の表示期間が終了した場合に終了される。但し、これに限定されることはなく、第1~第3報知用表示装置215~217には直前の各判定結果の表示が常時行われる構成としてもよい。また、遊技機本体12が外枠11に対して開放されたことが当該遊技機本体12の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1~第3報知用表示装置215~217において直前の各判定結果の表示が開始されるようにし、遊技機本体12が外枠11に対して閉鎖されたことが当該遊技機本体12の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1~第3報知用表示装置215~217における各判定結果の表示が終了される構成としてもよい。この場合、第1~第3報知用表示装置215~217において表示が行われる期間を制限することが可能となる。
基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面61aと対向する対向壁部60bにおいて第1~第3報知用表示装置215~217と対向する対向領域には遮断シート60gが設けられている。遮断シート60gは、基板ボックス60aにおいて当該遮断シート60gが設けられた領域を通じて基板ボックス60aの内部、より詳細には第1~第3報知用表示装置215~217を視認不可とするために設けられている。具体的には、遮断シート60gとしてホログラムシートが設けられているが、これに限定されることはなく反射シートや乱反射シートが設けられている構成としてもよい。遮断シート60gが設けられていることにより、基板ボックス60aにおいて遮断シート60gが設けられた領域を正面から目視したとしても当該遮断シート60gの存在によって第1~第3報知用表示装置215~217を目視することが不可となる。これにより、パチンコ機10において遊技が行われている状況でメンテナンスなどの目的で遊技機本体12が外枠11に対してパチンコ機10前方に開放された際に、遊技者によって第1~第3報知用表示装置215~217が目視されてしまう可能性が低減される。
その一方、遮断シート60gは対向壁部60bの一部の領域に設けられているため、対向壁部60bを第1~第3報知用表示装置215~217に向けて斜めに目視することで、これら第1~第3報知用表示装置215~217の表示面を基板ボックス60aの外部から目視することが可能である。したがって、遊技ホールの管理者は基板ボックス60aの外部から第1~第3報知用表示装置215~217における各判定結果の報知内容を目視することが可能である。
ちなみに、遮断シート60gは対向壁部60bにおいてMPU62と対向する領域には設けられていない。これにより、遮断シート60gが設けられていたとしてもMPU62の目視確認に際しての視認性が低下してしまわないようにすることが可能となる。
なお、遮断シート60gに代えて第1~第3報知用表示装置215~217の視認性を低下させる部材が設けられている構成としてもよい。例えば、有色透明ではあるもののその透明度が低いシートを遮断シート60gの代わりに設ける構成としてもよい。この場合、当該シートを正面から見た場合、第1~第3報知用表示装置215~217の表示面を視認することができるものの当該表示面における表示内容が見づらくなる。
<第17の実施形態>
上記各実施形態では遊技の履歴を管理する構成をパチンコ機10において採用した例を示したが、本実施形態では遊技の履歴を管理する構成をスロットマシン310において採用した例を示す。まずスロットマシン310の基本的な構成について説明する。図80はスロットマシン310の正面図であり、図81は前面扉312を開いた状態のスロットマシン310の斜視図であり、図82は筐体311の正面図である。
図81及び図82に示すように、スロットマシン310は、その外殻を形成する筐体311を備えている。筐体311は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体311の前面側には図80及び図81に示すように前面扉312が取り付けられている。前面扉312はその左側部に設けられた軸部312aを回動軸として、筐体311の内部空間を開閉可能とするように筐体311に支持されている。なお、前面扉312は、その裏面に設けられた施錠装置312bによって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ313への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉312の中央部上寄りには図80に示すように、遊技パネル314が設けられている。遊技パネル314には、縦長の3つの表示窓部315L,315M,315Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部315L,315M,315Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部315L,315M,315Rを通じてスロットマシン310の内部が視認可能な状態となっている。
図81及び図82に示すように、筐体311は仕切り板311aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板311aの上部にはリールユニット316が取り付けられている。リールユニット316は、円筒状にそれぞれ形成された左リール316L、中リール316M及び右リール316Rを備えている。各リール316L,316M,316Rは、その中心軸線が当該リール316L,316M,316Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール316L,316M,316Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール316L,316M,316Rが各表示窓部315L,315M,315Rと1対1で対応している。したがって、各リール316L,316M,316Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部315L,315M,315Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール316L,316M,316Rが正回転すると、各表示窓部315L,315M,315Rを通じてリール316L,316M,316Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル314の下方左側には図80に示すように、各リール316L,316M,316Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー321が設けられている。メダルなどの遊技媒体がベットされているときにこのスタートレバー321が操作されると、各リール316L,316M,316Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー321の右側には、回転している各リール316L,316M,316Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン322,323,324が設けられている。各ストップボタン322,323,324は停止対象となるリール316L,316M,316Rに対応する表示窓部315L,315M,315Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン322,323,324は、左リール316Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー321の操作に基づき各リール316L,316M,316Rの回転が開始され、各ストップボタン322,323,324の操作に基づき各リール316L,316M,316Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部315L,315M,315Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口325が設けられている。メダル投入口325から投入されたメダルは、図81に示すように、前面扉312の背面に設けられたセレクタ317によって、受付許可時であればホッパ装置318へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉312の前面下部に設けられたメダル排出口312cからメダル受け皿312dへと導かれる(図80参照)。なお、ホッパ装置318は、有効ライン上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口312cを通じてメダル受け皿312dに払い出す機能を有している。
メダル投入口325の下方には、図80に示すように、メダル投入口325に投入されたメダルがセレクタ317内に詰まった際に押される返却ボタン326が設けられている。また、表示窓部315L,315M,315Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン327と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン328と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン329とが設けられている。
スタートレバー321の左側には、精算ボタン331が設けられている。すなわち、本スロットマシン310では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン331が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口312cから払い出されるようになっている。
筐体311の内部には図81及び図82に示すように電源装置319が設けられている。電源装置319には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ319aと、スロットマシン310の各種状態をリセットするためのリセットボタン319bと、スロットマシン310の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔319cとが設けられている。
次に、各リール316L,316M,316Rに付されている図柄について説明する。
図83には、左リール316L、中リール316M及び右リール316Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール316L,316M,316Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール316L,316M,316Rに対応させて番号が「0」~「19」まで付されているが、これら番号は主制御装置340が表示窓部315L,315M,315Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール316L,316M,316Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール316Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール316Lの18番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール316Lの17番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール316Lの16番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール316Lの15番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール316Lの13番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール316Lの12番目)、「白7」図柄(例えば、左リール316Lの10番目)の8種類がある。そして、図83に示すように、各リール316L,316M,316Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図84は、表示窓部315L,315M,315Rの正面図である。各表示窓部315L,315M,315Rは、対応するリール316L,316M,316Rに付された20個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール316L,316M,316Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部315L,315M,315Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン310では、各リール316L,316M,316Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール316Lの中段図柄、中リール316Mの中段図柄及び右リール316Rの中段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール316L,316M,316Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン310では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール316Lの上段図柄、中リール316Mの中段図柄及び右リール316Rの下段図柄を結んだサブラインSUL1と、左リール316Lの上段図柄、中リール316Mの上段図柄及び右リール316Rの上段図柄を結んだサブラインSUL2と、左リール316Lの下段図柄、中リール316Mの下段図柄及び右リール316Rの下段図柄を結んだサブラインSUL3と、左リール316Lの下段図柄、中リール316Mの中段図柄及び右リール316Rの上段図柄を結んだサブラインSUL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図85を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図85は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「BAR」図柄及び「白7」図柄のいずれかであり、中リール316Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1補填入賞となる。また、メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「スイカ」図柄及び「LUCKY」図柄のいずれかであり、中リール316Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。また、メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。第1補填入賞~第3補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、ベル入賞となる。ベル入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「9」となる。
メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「7」となる。
メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「7」となる。
メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール316Mの停止図柄及び右リール316Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1RTリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2RTリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1転落リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2転落リプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
また、上記各種リプレイ入賞のうち、第1RTリプレイ入賞、第2RTリプレイ入賞、第1転落リプレイ入賞及び第2転落リプレイ入賞は、リプレイ入賞の特典の付与契機となるだけではなく遊技状態の移行契機となる。本スロットマシン310では役の抽選処理において抽選対象となる役の種類及び各役の当選確率が相違するように複数種類の遊技状態が設定されており、これら遊技状態間の移行は遊技状態の移行契機となるリプレイ入賞が成立した場合に発生する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として第1BB入賞及び第2BB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「赤7」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1BB入賞となる。メインラインML上において左リール316Lの停止図柄が「白7」図柄であり、中リール316Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール316Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2BB入賞となる。第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
BB状態とは、後述する通常モードであって非AT状態である場合(この状態を通常遊技状態ともいう)よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待枚数が高くなる遊技状態である。さらにいうと、BB状態とは、当該BB状態以外のいずれの遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.1)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール316L,316M,316Rの停止順序及び各リール316L,316M,316Rの回転位置に対するストップボタン322~324の停止操作タイミングとは無関係にベル入賞が成立することとなる。BB状態は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン310ではBB状態が開始されてから付与された遊技媒体の合計数が終了基準数(例えば「350」)以上となることが終了条件として設定されている。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉312の上部には、図80に示すように、上部ランプ332及びスピーカ333が設けられているとともに画像表示装置334が設けられている。上部ランプ332は、スロットマシン310において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ332は、画像表示装置334における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ333は左右一対として設けられており、スロットマシン310において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ333は、画像表示装置334における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置334は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン310において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置334は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。
前面扉312の遊技パネル314には、表示窓部315L,315M,315Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部335と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示する付与数表示部336とがそれぞれ設けられている。これら表示部335,336は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
スロットマシン310には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図82に示すように、リールユニット316の上方には、主制御装置340が設けられている。主制御装置340は、筐体311の背面部を生じさせる背板311bに取り付けられている。主制御装置340は、主制御基板341が基板ボックス345に収容されて構成されている。
主制御基板341の一方の板面である素子搭載面にはMPU342が搭載されている。基板ボックス345は当該基板ボックス345の外部から当該基板ボックス345内に収容されたMPU342を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス345は無色透明に形成されているが、基板ボックス345の外部から当該基板ボックス345内に収容されたMPU342を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置340は基板ボックス345において主制御基板341の素子搭載面と対向する対向壁部345aがスロットマシン310前方を向くようにして筐体311の背板311bの裏面に搭載されている。したがって、前面扉312を筐体311に対してスロットマシン310前方に開放させて筐体311の内部空間を露出させることにより、基板ボックス345の対向壁部345aを目視することが可能となるとともに当該対向壁部345aを通じてMPU342を目視することが可能となる。
基板ボックス345は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部345bが設けられている。結合部345bは、略直方体形状の基板ボックス345における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部345bを利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部345bを破壊してケース体を分離したとしても、その後に別の結合部345bを結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部345bが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部345bを目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス345において結合部345bが並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール345cが貼り付けられている。封印シール345cはその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール345cが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置340において主制御基板341には複数の報知用表示装置346~348が設けられている。具体的には、第1報知用表示装置346、第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348が設けられている。第1~第3報知用表示装置346~348はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1~第3報知用表示装置346~348はいずれもその表示面が主制御基板341の素子搭載面が向く方向と同一の方を向くようにして設置されている。これにより、基板ボックス345の外部から当該基板ボックス345内に収容された第1~第3報知用表示装置346~348の表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置340は基板ボックス345において主制御基板341の素子搭載面と対向する対向壁部345aがスロットマシン310前方を向くようにして筐体311の背板311bに搭載されているため、前面扉312を筐体311に対してスロットマシン310前方に開放させて筐体311の内部空間をスロットマシン310前方に露出させた場合には、対向壁部345aを通じて第1~第3報知用表示装置346~348を目視することが可能となる。これら第1~第3報知用表示装置346~348を利用して遊技履歴の管理結果が報知される。これについては後に詳細に説明する。
主制御装置340の目視確認は、前面扉312を筐体311に対してスロットマシン310前方に開放させることにより行われる。この前面扉312を開放させて行う主制御装置340の目視確認の視認性を向上させるために筐体311には照明用装置349a,349bが設けられている。照明用装置349a,349bは左右一対となるように筐体311の左側板311cの裏面及び右側板311dの裏面に1個ずつ設けられている。照明用装置349a,349bは高輝度のLEDを発光体として備えており、光の照射方向が主制御装置340となるように設置されている。照明用装置349a,349bによる光の照射範囲IRは主制御装置340の対向壁部345aにおいてMPU342と対向する範囲が含まれている。これにより、MPU342の視認性を向上させることが可能となる。また、照射範囲IRには主制御装置340の対向壁部345aにおいて第1~第3報知用表示装置346~348と対向する範囲が含まれている。これにより、第1~第3報知用表示装置346~348のの視認性を向上させることが可能となる。また、照射範囲IRには主制御装置340の基板ボックス345において結合部345bが設けられた範囲及び封印シール345cが設けられた範囲が含まれている。これにより、これら結合部345b及び封印シール345cの視認性を向上させることが可能となる。
照明用装置349a,349bからの光の照射は、詳細は後述するが、筐体311に対する前面扉312の開放角度に応じて行われる。この前面扉312の開放角度を検知するために前面扉312の裏面であって軸部312aに隣接した位置に図81に示すように、開放角度センサ312eが設けられている。開放角度センサ312eにより前面扉312が筐体311に対して閉鎖状態となっているか否かを検知することが可能であるとともに前面扉312が開放されている場合にその開放角度が所定の開放角度を超えたか否かを検知することが可能である。なお、開放角度センサ312eによる前面扉312の開放角度の検知方法は任意であるが、例えば前面扉312が閉鎖状態となっている場合に押圧状態となり前面扉312が開放状態となっている場合にその押圧状態が解除される検知部と、前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えることで押圧状態となり前面扉312の開放角度が所定の開放角度となるまでは押圧状態とならない検知部とを個別に有する構成が考えられる。
スロットマシン310には、主制御装置340以外にも図81に示すように演出制御装置350が設けられている。演出制御装置350は、前面扉312において画像表示装置334の後方に重ねて配置されている。演出制御装置350は、主制御装置340から受信したコマンドに基づき、上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334の制御を実行する。なお、演出制御装置350は、主制御装置340と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン310の電気的構成について、図86のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置340は、遊技の主たる制御を司る主制御基板341を具備している。主制御基板341には、MPU342が搭載されている。MPU342には、当該MPU342により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM343と、そのROM343内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM344と、クロック回路、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU342に対してROM343及びRAM344が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU342には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU342の入力側には、リールユニット316、スタートレバー321の操作を検知するスタート検知センサ321a、各ストップボタン322,323,324の操作を個別に検知するストップ検知センサ322a,323a,324a、メダル投入口325から投入されたメダルを検知する投入メダル検知センサ325a、各クレジット投入ボタン327,328,329の操作を個別に検知するクレジット投入検知センサ327a,328a,329a、精算ボタン331の操作を検知する精算検知センサ331a、ホッパ装置318の払出検知センサ、電源装置319に設けられたリセットボタン319bの操作を検知するセンサ、電源装置319に設けられた設定キー挿入孔319cに設定キーが挿入されたことを検知するセンサ、及び前面扉312の開放角度を検知する開放角度センサ312e等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU342に入力される。
MPU342の出力側には、リールユニット316、セレクタ317に設けられたセレクタ駆動部317a、ホッパ装置318の払出モータ、第1~第3報知用表示装置346~348、照明用装置349a,349b、及び演出制御装置350等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット316の各リール316L,316M,316Rの回転駆動制御がMPU342により行われる。既に説明したとおりセレクタ317は、メダル投入口325から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検知センサ325aにて検知させた後にホッパ装置318へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検知センサ325aにて検知させることなくメダル受け皿312dへ排出する機能を有する。セレクタ駆動部317aはセレクタ317の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ317に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU342はセレクタ駆動部317aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ317の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
また、MPU342は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置318の駆動制御を実行する。また、MPU342は、当該MPU342への動作電力の供給が開始された場合に第1~第3報知用表示装置346~348において遊技履歴の管理結果を報知するための表示を開始させるとともに遊技履歴の管理結果が更新される度にその表示内容を更新する。また、MPU342は、前面扉312の開放角度に応じて照明用装置349a,349bの発光制御を実行する。また、MPU342は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置350にコマンドを送信するとともに、画像表示装置334においてリール316L,316M,316Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置350に送信する。
MPU342の入力側には、電源装置319に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置319には、主制御装置340をはじめとしてスロットマシン310の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU342に停電信号を出力する。MPU342は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置319には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM344に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM344においてデータが記憶保持される。但し、電源装置319に設けられたリセットボタン319bを押圧操作した状態でスロットマシン310の電源のON操作を行うことで、RAM344に記憶保持されているデータは初期化される。
演出制御装置350は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板351を具備している。演出制御基板351には、MPU352が搭載されている。MPU352には、当該MPU352により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM353、及びそのROM353内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM354が内蔵されているとともに、クロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU352に対してROM353及びRAM354が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM354には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM354に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU352には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU352の入力側には、既に説明したとおり主制御装置340のMPU342が接続されており、当該MPU342から各種コマンドを受信する。MPU352の出力側には、上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334が接続されている。MPU352は、主制御装置340のMPU342から受信したコマンドに基づき、上部ランプ332の発光制御、スピーカ333の音出力制御、及び画像表示装置334の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置340のMPU342、ROM343及びRAM344をそれぞれ主側MPU342、主側ROM343及び主側RAM344といい、演出制御装置350のMPU352、ROM353及びRAM354をそれぞれ演出側MPU352、演出側ROM353及び演出側RAM354という。
次に、主側MPU342により実行される処理について説明する。図87は主側MPU342にて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS4401)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU342内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。初期化処理が終了した後は表示開始処理を実行する(ステップS4402)。表示開始処理では第1~第3報知用表示装置346~348における表示を開始させる。この場合、主側RAM344に前回の電断直前における遊技履歴の管理結果の情報が記憶されている場合にはその情報に対応する表示が行われるように第1~第3報知用表示装置346~348の表示制御を実行する。一方、主側RAM344に前回の電断直前における遊技履歴の管理結果の情報が記憶されていない場合又は当該情報として正規の情報が記憶されていない場合には予め定められた初期表示(例えば全点灯)が行われるように第1~第3報知用表示装置346~348の表示制御を実行する。
その後、設定キーが設定キー挿入孔319cに挿入されて電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS4403)。設定キーが挿入された状態で電源ONが行われている場合には(ステップS4403:YES)、電源ONに際してリセットボタン319bがON操作されていないのであれば(ステップS4404:NO)、そのまま当選確率設定処理を実行する(ステップS4406)。一方、電源ONに際してリセットボタン319bがON操作されているのであれば(ステップS4404:YES)、クリア処理(ステップS4405)を実行した後に、当選確率設定処理を実行する(ステップS4406)。
クリア処理では、主側RAM344における全部のエリアを初期化する。この場合、主側RAM344においてスロットマシン310の設定値を記憶するエリア、BB状態であるか否かを示すデータが記憶されたエリア、BB状態における遊技媒体の合計付与数を示すデータが記憶されたエリア、AT状態であるか否かを示すデータが記憶されたエリア、AT状態の終了条件を特定するためのデータが記憶されたエリア、後述する抽選モードの種類を示すデータ、遊技履歴の管理結果の情報が記憶されたエリア、合計ゲーム数カウンタ344a及び有利ゲーム数カウンタ344bも含めて主側RAM344の各エリアを「0」クリアする。これにより、クリア処理が実行された場合には、電源遮断前の状態とは無関係に通常遊技状態となるとともに、電源遮断前の状態が異常の発生を契機として遊技の進行が規制された状態であった場合にはその異常状態が解除される。
当選確率設定処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、遊技パネル314に設けられたクレジット表示部335に現在の設定値を表示する。なお、主側RAM344のクリア処理(ステップS4405)が実行された場合には当選確率設定処理の開始に際してクレジット表示部335には「設定1」に対応する表示が行われ、クリア処理(ステップS4405)が実行されていない場合には電源遮断前の状態における設定値に対応する表示が行われる。当選確率設定処理では、リセットボタン319bが操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部335に表示する。なお、設定値が「設定6」である状況でリセットボタン319bが操作された場合には設定値は「設定1」に更新される。スタートレバー321が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に当選確率設定処理を終了する。この場合、クレジット表示部335における設定値の表示が終了される。当選確率設定処理を実行した後は、通常処理に移行する(ステップS4407)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS4403:NO)、ステップS4408以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン310の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM344を確認することでスロットマシン310の設定値が正常か否かを判定する(ステップS4408)。具体的には、設定値が「設定1」~「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認する(ステップS4409)。停電フラグは主側RAM344に設けられており、主側MPU342への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS4410)。具体的には、主側RAM344のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS4408~ステップS4410の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM344に保存されたスタックポインタの値を主側MPU342のスタックポインタに書き込み、主側RAM344に退避されたデータを主側MPU342のレジスタに復帰させることで、主側MPU342のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS4411)。また、主側RAM344の停電フラグを「0」クリアする(ステップS4412)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU352に送信した後に(ステップS4413)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS4414)。
一方、ステップS4408~ステップS4410のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図88)の実行を禁止し(ステップS4415)、主側MPU342の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS4416)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS4417)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、クリア処理(ステップS4405)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU342にて実行されるタイマ割込み処理について、図88のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS4501)では、後述する通常処理で使用している主側MPU342内の全レジスタの値を主側RAM344に退避させる。ステップS4502では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS4503に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置319の停電監視回路からの停電信号が主側MPU342に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU342のスタックポインタの値を主側RAM344に保存する。その後、主側MPU342の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM344のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM344に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS4502にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS4504以降の各種処理を行う。ステップS4504では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS4505では、主側MPU342自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS4506では、各リール316L,316M,316Rを回転させるために、これら各リール316L,316M,316Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS4507では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。
ステップS4508では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS4509では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS4510では、各種コマンドを演出側MPU352へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS4511では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS4512では、先のステップS4501にて主側RAM344に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU342内の対応するレジスタに復帰させる。ステップS4513では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する表示を第1~第3報知用表示装置346~348に表示させるための管理用処理を実行する。ステップS4514では前面扉312の開放角度に応じて照明用装置349a,349bを発光制御するための照明用処理を実行する。その後、ステップS4515にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。なお、ステップS4513の管理用処理及びステップS4514の照明用処理の詳細については後に説明する。
図89は主側MPU342にて実行される通常処理を示すフローチャートである。
通常処理ではまず開始待ち処理を実行する(ステップS4601)。開始待ち処理では、前回のゲームでいずれかのリプレイ入賞が発生している場合、前回のゲームにおけるベット数と同数の遊技媒体がベットされた状態とするための自動投入処理を行う。また、開始待ち処理では、投入メダル検知センサ325aにてメダルを検知している場合、現状のベット数が最大規定数である「3」以上でなければ、そのベット数を1加算し、ベット数が最大規定数である「3」以上であれば、主側RAM344に設けられたクレジットカウンタの値を1加算する。クレジットカウンタは、貯留記憶されている仮想メダルの数を主側MPU342にて特定するためのカウンタである。
開始待ち処理では、自動投入処理が実行されていない場合であっていずれかのクレジット投入ボタン327~329が操作されている場合、その操作に対応するベット数が設定されるようにするためのクレジット投入の対応処理を実行する。クレジット投入の対応処理では、第1クレジット投入ボタン327が操作されている場合にはその時点でベット可能な最大分の遊技媒体がベットされた状態となるようにし、第2クレジット投入ボタン328又は第3クレジット投入ボタン329が操作された場合にはそれに対応するベット状態となるようにする。この場合、仮想メダルがそのベットに際して使用された場合にはそのベットされた仮想メダルの数分の値が上記クレジットカウンタから減算される。また、操作されたクレジット投入ボタン327~329に対応するベット数に設定するために必要な数の仮想メダルが貯留記憶されていない場合には、貯留記憶されている仮想メダルとの関係でベット可能な最大分の遊技媒体がベットされた状態となる。
開始待ち処理では、ベット数が最大規定数以上であってクレジットカウンタの値が上限貯留数(具体的には「50」)以上である場合、受付禁止処理を実行する。受付禁止処理では、セレクタ駆動部317aへの駆動信号の出力を停止することでセレクタ317を受付禁止状態に設定する。これにより、メダル投入口325にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検知センサ325aにて検出されることなくメダル受け皿312dへ排出される。一方、ベット数が最大規定数未満である場合又はクレジットカウンタの値が上限貯留数未満である場合、受付許可処理を実行する。受付許可処理では、セレクタ駆動部317aへの駆動信号の出力を開始することでセレクタ317を受付許可状態に設定する。これにより、メダル投入口325から投入されたメダルは、投入メダル検知センサ325aにて検出された後にホッパ装置318にて回収される。開始待ち処理では、精算ボタン331が操作されている場合であって、自動投入処理が実行されていない場合、ベット数及びクレジットカウンタの値の合計数に対応するメダルがメダル排出口312cを介してメダル受け皿312dに排出されるようにするためにホッパ装置318を駆動制御する。これにより、内部的に貯留された遊技媒体が実際のメダルとして遊技者に払い出されることとなる。
開始待ち処理の実行後、メダルのベット数が規定数(本実施形態では「3」)に達しているか否かを判定し(ステップS4602)、ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS4601)に戻る。ベット数が規定数に達している場合にはスタートレバー321が操作されたか否かを判定する(ステップS4603)。スタートレバー321が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS4601)に戻る。一方、スタートレバー321が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、受付禁止処理を実行する(ステップS4604)。これにより、メダル投入口325にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検知センサ325aにて検知されることなくメダル受け皿312dへ排出される。その後、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し(ステップS4605)、各リール316L,316M,316Rを今回の抽選処理(ステップS4605)の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する(ステップS4606)。
その後、メダル払出処理を実行する(ステップS4607)。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合にはクレジットカウンタに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタの値が上限貯留数に達している場合にはその上限貯留数を超えた数分のメダルがメダル受け皿312dに払い出されるようにホッパ装置を駆動制御する。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS4608)。そして、受付許可処理を実行する(ステップS4609)。これにより、メダル投入口325から投入されたメダルは、投入メダル検知センサ325aにて検知された後にホッパ装置にて回収される。
通常処理(図83)のステップS4605にて実行される抽選処理について図90のフローチャートを参照しながら説明する。
まず役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS4701)。本スロットマシン310では、スタートレバー321が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、主側MPU342は、スタートレバー321の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM344に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー321が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン310のハード回路は、スタートレバー321が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM343から読み出す(ステップS4702)。ここで、本スロットマシン310では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔319cに設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて抽選処理を実行させるのかを設定することができる。なお、「設定n」よりも「設定n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。また、同一の段階の設定値であっても主側MPU342において抽選テーブルが相違する抽選モードとして、通常モードと、第1RTモードと、第2RTモードとの3種類が存在している。また、遊技状態として、これら各抽選モードの状態とは別にBB状態が存在している。ステップS4702では、現状の設定値と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
「設定3」である場合を例に挙げて、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれに対応する抽選テーブルについて説明する。まず通常モードである場合に選択される通常モード用抽選テーブルについて説明する。図91は通常モード用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図92の説明図を適宜参照する。
通常モード用抽選テーブルには、図91に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、インデックス値IV=1には、ベル当選データと、第1補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図92に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール316Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリールの種類及び各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞が確実に発生する。
本スロットマシン310においてはストップボタン322~324が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール316L,316M,316Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン322~324が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール316L,316M,316Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール316L,316M,316Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール316L,316M,316Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン322~324の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1補填入賞~第3補填入賞、ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール316L,316M,316Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1BB入賞及び第2BB入賞はリール316L,316M,316Rの回転位置に対するストップボタン322~324の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=2には、図91に示すように、ベル当選データと、第2補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合、図92に示すように、第1停止が中リール316Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリールの種類及び各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=3には、図91に示すように、ベル当選データと、第3補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=3で当選となった場合、図92に示すように、第1停止が右リール316Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリールの種類及び各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=4には、図91に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=4で当選となった場合、図92に示すように、リール316L,316M,316Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン322~324の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=5には、図91に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=5で当選となった場合、図92に示すように、リール316L,316M,316Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン322~324の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=6には、図91に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=6で当選となった場合、図92に示すように、リール316L,316M,316Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール316Lの回転位置に対する左ストップボタン322の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=7には、図91に示すように、第1BB当選データが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図92に示すように、リール316L,316M,316Rの停止順序に関係なく第1BB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン322~324の操作タイミングよっては、第1BB入賞が成立しない可能性がある。また、インデックス値IV=8には、図91に示すように、第2BB当選データが設定されている。インデックス値IV=8で当選となった場合、図92に示すように、リール316L,316M,316Rの停止順序に関係なく第2BB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン322~324の操作タイミングよっては、第2BB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1BB当選データ及び第2BB当選データ以外の当選データは入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1BB当選データ及び第2BB当選データは、主側RAM344のクリア処理が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応するBB入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1BB当選データ又は第2BB当選データが持ち越されている状態のゲームにおいては第1BB当選データ及び第2BB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1BB当選データ又は第2BB当選データが既に記憶保持されているにも関わらずBB当選データが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のBB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
インデックス値IV=9~12には、図91に示すように、通常リプレイ当選データと、第1RTリプレイ当選データとが設定されている。この場合、インデックス値IV=9で当選となった場合、図92に示すように、第1停止が中リール316Mであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が左リール316Lであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール316Rである場合に各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=10で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が左リール316Lである場合に各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=11で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が中リール316Mである場合に各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が左リール316Lである場合に各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく第1RTリプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
図91の通常モード用抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=3の際に当選となる確率は、それぞれ約1/5.0であり、インデックス値IV=4の際に当選となる確率は約1/131であり、インデックス値IV=5の際に当選となる確率は約1/187であり、インデックス値IV=6の際に当選となる確率は約1/423であり、インデックス値IV=7の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=8の際に当選となる確率は、それぞれ約1/218であり、インデックス値IV=9の際に当選となる確率、インデックス値IV=10の際に当選となる確率、インデックス値IV=11の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=12の際に当選となる確率は、それぞれ約1/28.0である。
ここで、通常モード用抽選テーブルには、既に説明したとおり、インデックス値IV=9~12の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第1RTリプレイ当選データが設定されている(図91参照)。これらインデックス値IV=9~12のいずれかに当選する確率は約1/7.0である。そして、インデックス値IV=9~12のいずれかで当選となった場合、リール316L,316M,316Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に第1RTリプレイ入賞が成立し、抽選モードが通常モードから第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、抽選処理(図90)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
次に、「設定3」であって第1RTモードである場合に選択される第1RTモード用抽選テーブルについて説明する。図93及び図94は第1RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図93に示すように、インデックス値IV=1~8のそれぞれに設定されている当選役データ及び各インデックス値IVの当選確率が、通常モード用抽選テーブル(図91)と同一となっている。この場合、インデックス値IV=1~6には遊技媒体の付与を可能とする役が設定されており、当該インデックス値IV=1~6のそれぞれに設定されている当選役データ及び各当選確率が同一となっていることにより、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード及び第1RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。また、インデックス値IV=7~8には通常モード用抽選テーブルと同様にBB当選データが設定されており、その当選確率は通常モード用抽選テーブルと同一となっている。つまり、通常モード及び第1RTモードにおいていずれかのBB役に当選する確率は同一となっている。
インデックス値IV=9以降に設定されている当選役データは、通常モードと相違している。詳細には、第1RTモード用抽選テーブルにおいては、図93に示すように、インデックス値IV=9~12の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に第2RTリプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=9~12のいずれかに当選する確率は約1/10.1である。インデックス値IV=9で当選となった場合、図94に示すように、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が右リール316Rである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=10で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が左リール316Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=11で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が中リール316Mである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が左リール316Lである場合に第2RTリプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1RTモードにおいてインデックス値IV=9~12のいずれかで当選となり、リール316L,316M,316Rの第1停止、第2停止及び第3停止の停止順序が当選となった役に対応する停止順序となった場合に、第2RTリプレイ入賞が成立して抽選モードが第1RTモードから第2RTモードに移行する。第2RTモードに移行した場合、抽選処理(図90)において参照される抽選テーブルは第2RTモード用抽選テーブルとなる。
第1RTモード用抽選テーブルには、図93に示すように、インデックス値IV=13~18の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第1転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=13~18のいずれかに当選する確率は約1/10.9である。
第1RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=13で当選となった場合、図94に示すように、第1停止が左リール316Lであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が右リール316Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が左リール316Lであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が中リール316Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=15で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が右リール316Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=16で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が左リール316Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=17で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が中リール316Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=18で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が左リール316Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第1転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが通常モードに移行する。通常モードに移行した場合、抽選処理(図90)において参照される抽選テーブルは通常モード用抽選テーブルとなる。
第1RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=19に通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=19において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.7で当選となる。そして、このインデックス値IV=19で当選となった場合にはリール316L,316M,316Rの停止順序及び各リール316L,316M,316Rの停止操作タイミングとは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。
第1RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=9~19にリプレイ入賞の成立を可能とさせる役が設定されている。そして、これら役の当選確率が既に説明したような確率に設定されていることにより、第1RTモードにおいてリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、約1/2.9となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は約1/7.0となっている。つまり、第1RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い遊技状態となっている。
次に、「設定3」であって第2RTモードである場合に選択される第2RTモード用抽選テーブルについて説明する。図95及び図96は第2RTモード用抽選テーブルを説明するための説明図である。
第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図95に示すように、インデックス値IV=1~8のそれぞれに設定されている当選役データ及び各インデックス値IVの当選確率が、通常モード用抽選テーブル(図91)及び第1RTモード用抽選テーブル(図93)と同一となっている。この場合、インデックス値IV=1~6には遊技媒体の付与を可能とする役が設定されており、当該インデックス値IV=1~6のそれぞれに設定されている当選役データ及び各当選確率が同一となっていることにより、遊技媒体の付与を可能とする役の種類及びそれらの役の当選確率は通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのそれぞれにおいて相互に同一となっている。また、インデックス値IV=7~8には通常モード用抽選テーブル及び第1RTモード用抽選テーブルと同様にBB当選データが設定されており、その当選確率は通常モード用抽選テーブル及び第1RTモード用抽選テーブルと同一となっている。つまり、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードにおいていずれかのBB役に当選する確率は同一となっている。
インデックス値IV=9以降に設定されている当選役データは、通常モード及び第1RTモードと相違している。詳細には、第2RTモード用抽選テーブルにおいては、図95に示すように、インデックス値IV=9~14の当選データとして、通常リプレイ当選データ以外に、第2転落リプレイ当選データが設定されている。これらインデックス値IV=9~14のいずれかに当選する確率は約1/5.5である。
第2RTモード用抽選テーブルにおいてインデックス値IV=9で当選となった場合、図96に示すように、第1停止が左リール316Lであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が右リール316Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=10で当選となった場合、第1停止が左リール316Lであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が中リール316Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=11で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が右リール316Rである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=12で当選となった場合、第1停止が中リール316Mであり、第2停止が右リール316Rであり、第3停止が左リール316Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=13で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が左リール316Lであり、第3停止が中リール316Mである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。また、インデックス値IV=14で当選となった場合、第1停止が右リール316Rであり、第2停止が中リール316Mであり、第3停止が左リール316Lである場合に通常リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2転落リプレイ入賞が各ストップボタン322~324の操作タイミングに関係なく確実に発生する。第2転落リプレイ入賞が成立した場合、抽選モードが第1RTモードに移行する。第1RTモードに移行した場合、抽選処理(図90)において参照される抽選テーブルは第1RTモード用抽選テーブルとなる。
第2RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=15に通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15において当選となる確率は他の役に当選する確率よりも高く設定されており、具体的には約1/6.3で当選となる。そして、このインデックス値IV=15で当選となった場合にはリール316L,316M,316Rの停止順序及び各リール316L,316M,316Rの停止操作タイミングとは無関係に通常リプレイ入賞が成立することとなる。
第2RTモード用抽選テーブルにはインデックス値IV=9~15にリプレイ入賞の成立を可能とさせる役が設定されている。そして、これら役の当選確率が既に説明したような確率に設定されていることにより、第2RTモードにおいてリプレイ入賞の成立を可能とさせる役の当選確率(以下、リプレイ確率ともいう)は、約1/2.9となっている。これに対して、通常モードにおけるリプレイ確率は約1/7.0となっている。つまり、第2RTモードは通常モードよりもリプレイ確率が高い遊技状態となっている。一方、第1RTモードにおけるリプレイ確率は約1/2.9となっている。つまり、第2RTモードはリプレイ確率が第1RTモードと同一となっている。但し、第1RTモードにおけるリプレイ確率が第2RTモードにおけるリプレイ確率と同一である構成に限定されることはなく、例えば第1RTモードと第2RTモードとでリプレイ確率が若干相違しているものの略同一である構成としてもよく、第2RTモードの方が第1RTモードよりもリプレイ確率が高い構成としてもよく、第1RTモードの方が第2RTモードよりもリプレイ確率が高い構成としてもよい。
なお、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブルは「設定1」~「設定6」のそれぞれに1対1で対応させて設定されており、設定値が高いほどBB役の当選確率が高くなる構成となっているが、各抽選モードにおいて設定されているリプレイ確率はいずれの設定値であっても同一又は略同一となっている。また、いずれかのBB役に当選している状況であればBB役に重複して当選しないように、通常モード、第1RTモード及び第2RTモードのいずれであったとしても第1BB役及び第2BB役が抽選対象から除外される。また、主側ROM343には、通常モード用抽選テーブル、第1RTモード用抽選テーブル及び第2RTモード用抽選テーブル以外にもBB状態である場合に抽選処理(図90)にて参照されるBB用抽選テーブルが記憶されている。BB用抽選テーブルにおいては、抽選対象の役として、ベル役、第1スイカ役及び第2スイカ役の3種類のみが設定されており、ベル役の当選確率は約1/1.1に設定され、第1スイカ役の当選確率は約1/100に設定され、第2スイカ役の当選確率は約1/100に設定されている。これにより、BB状態においては単位ゲーム数あたりにおける遊技媒体の付与期待数が他の遊技状態よりも高くなる。
抽選処理(図90)の説明に戻り、抽選テーブルを選択した後(ステップS4702)、インデックス値IVを「1」とし(ステップS4703)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS4704)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS4701にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである「1」と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS4705)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM344にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS4706)。当選データの取得処理では、参照対象となっている抽選テーブルにおいて今回のインデックス値IVに対して設定されている当選データの全てが主側RAM344にセットされる。当該当選データがセットされた状態は、その当選データがBB当選データ以外の当選データであれば当該当選データに対応した入賞成立の有無に関係なく今回のゲームの終了後に「0」クリアされ、BB当選データであれば入賞が成立した場合に「0」クリアされる。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS4705:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算し(ステップS4707)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS4708)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS4704に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS4704では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS4705では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS4706の処理を実行した場合、又はステップS4708にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を実行した後に(ステップS4709)、ゲーム開始コマンドを演出側MPU352への送信対象としてセットする(ステップS4710)。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU352に認識させるためのコマンドであり、当該ゲーム開始コマンドには現状の遊技状態が通常遊技状態、BB状態及びAT状態のいずれであるのかを示す情報と、今回のゲームにおける抽選処理(図90)の結果に対応する情報が含まれている。
演出側MPU352は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける演出の大枠の内容を当該ゲーム開始コマンドの内容に基づき把握し、その把握した演出の大枠の内容に応じた態様で演出の細部の内容を抽選により決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM353から演出側RAM354に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ332の発光制御、スピーカ333の音出力制御及び画像表示装置334の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図89)のステップS4606にて実行されるリール制御処理について説明する。
リール制御処理では、リール316L,316M,316Rの回転を開始していない状況においては各リール316L,316M,316Rの回転を開始させる。この場合、所定の加速期間を経て定速回転するように各リール316L,316M,316Rが駆動制御される。なお、定速回転となるまでは各ストップボタン322~324の操作が無効となっている。
リール制御処理では、各リール316L,316M,316Rが定速回転をするようになってから回転中のリール316L,316M,316Rに対応するストップボタン322~324が操作されることにより、その操作されたストップボタン322~324に対応するリール316L,316M,316Rが停止される。この場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(ステップS4605)の結果に対応する停止制御用の情報と、停止操作が行われたタイミングにおいてその停止操作の対象となったリール316L,316M,316Rにおける所定の位置(例えば下段)に存在している図柄とに基づいて、実際に図柄を停止させるまでの滑り数が決定される。そして、その決定された滑り数だけ停止対象のリール316L,316M,316Rを回転方向に移動させたタイミングで当該リール316L,316M,316Rを停止させる。なお、滑り数は「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」のいずれかである。また、滑り数は、当選となった役に対応する図柄の組合せのメインラインML上における停止を極力可能としつつ当選とならなかった役に対応する図柄の組合せのメインラインML上における停止を確実に回避するように設定されている。また、IV=1~3及びIV=9以降のインデックス値IVではリール316L,316M,316Rの停止順序に応じて入賞対象となる役が変化する構成であるため、このようなインデックス値IVに当選した場合にはリール316L,316M,316Rの停止順序に応じて停止制御用の情報が変更される。また、リール制御処理では、全てのリール316L,316M,316Rが停止した場合にメインラインML上に当選役に対応する図柄の組合せが停止しているか否かを判定する。そして、いずれかのリプレイ入賞が成立している場合には再遊技の特典が付与されるようにし、遊技媒体の付与に対応するいずれかの入賞が成立している場合にはその入賞に対応する数の遊技媒体が付与されるようにするための設定を行う。
次に、通常処理(図89)のステップS4608にて実行される遊技終了時の対応処理について図97のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技終了時の対応処理では主側RAM344に設けられた合計ゲーム数カウンタ344a(図86参照)の値を1加算する(ステップS4801)。合計ゲーム数カウンタ344aは、遊技状態が通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態のいずれであるかに関係なく消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。AT状態とは、ストップボタン322~324の停止順序が所定の正解順序となった場合に対応する図柄の組み合わせがメインラインML上に成立することで正解順序とならなかった場合よりも遊技者にとって有利となる抽選役に当選した状況において、その正解順序となる停止順序が報知される状態のことをいう。かかる停止順序対応の抽選役には、非AT状態及びAT状態のいずれにおいても当選し得るが、非AT状態では正解順序となる停止順序が報知されないのに対してAT状態では正解順序となる停止順序が報知される構成であるため、AT状態の方が非AT状態よりも遊技者にとって有利となる。具体的には、インデックス値IV=1~3及びインデックス値IV=9以降においてリール316L,316M,316Rの停止順序に応じて入賞が成立する役のインデックス値IVに当選した場合に、AT状態であれば遊技者にとって有利となる役の入賞を成立させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序が報知され、非AT状態であればそのような停止順序の報知は実行されない。また、停止順序の報知は、役の抽選処理(図90)が実行された場合に主側MPU342から演出側MPU352に抽選結果に対応するゲーム開始コマンドが送信され、そのゲーム開始コマンドに基づき演出側MPU352により画像表示装置334が表示制御されることにより、当該役の抽選処理(図90)の実行回に対応するゲームにおいてリール316L,316M,316Rを停止可能な状態となる前に開始される。また、ART状態とは、AT状態において第1RTモード又は第2RTモードに滞在している遊技状態である。ART状態においてはリプレイ入賞の成立確率が高くなるとともに、上記のとおり1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が増加する。よって、ART状態を有利な遊技状態とすることが可能となる。
遊技終了時の対応処理では、いずれかのBB役の当選状態又はBB状態である場合(ステップS4802:YES)、BB用処理を実行する(ステップS4803)。BB用処理では、いずれかのBB役に当選している状態であれば今回のゲームにおいてその当選となっているBB役に対応するBB入賞が発生したか否かを判定し、BB入賞が発生しているのであれば主側RAM344に設けられたBB状態フラグに「1」をセットすることで、遊技状態をBB状態に移行させる。これにより、次回以降のゲームにおける役の抽選処理(図90)ではBB用抽選テーブルが参照されることとなる。また、BB状態に移行したことを示すコマンドを演出側MPU352に送信することで、上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334においてBB状態用の演出を開始させる。なお、BB状態に移行させた場合に主側RAM344からBB当選データを消去することで、BB役に当選した状態を解除する。また、第1BB入賞及び第2BB入賞のいずれが発生した場合であっても同一のBB状態となる。
BB状態におけるBB用処理では、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生したか否かを判定し、遊技媒体の付与が発生している場合には主側RAM344に設けられた合計付与数カウンタに今回のゲームにおいて付与された遊技媒体の数を加算する。そして、その加算後における合計付与数カウンタの値が終了基準数に対応する値以上であるか否かを判定する。終了基準数に対応する値未満であればそのままBB用処理を終了する。終了基準数に対応する値以上であれば、主側RAM344のBB状態フラグを「0」クリアすることでBB状態を終了させる。また、BB状態が終了したことを示すコマンドを演出側MPU352に送信することで、画像表示装置334においてエンディング画像を表示させ、その後に、上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334におけるBB状態用の演出を終了させる。
なお、BB状態が終了した場合、BB状態の開始前における抽選モードがいずれのモードであったとしても抽選モードは通常モードとなる。また、AT状態においてBB状態が開始された場合、BB状態の開始前における状態に関係なくBB状態の終了後には後述するART準備状態処理が実行される状態となる。
ステップS4802にて否定判定をした場合、又はステップS4803の処理を実行した場合、AT状態であるか否かを判定する(ステップS4804)。AT状態ではない場合(ステップS4804:NO)、RTモードの移行処理(ステップS4805)及び移行チャンス管理処理(ステップS4806)を実行する。なお、BB状態及びAT状態のいずれでもない状態におけるゲームにおいて中リール316M又は右リール316Rに対する停止操作が最初に行われた場合、左リール316Lから停止操作を行うべきことを示す報知が実行されるものの、その後のゲームにおいて利益の付与を制限するようなペナルティは付与されない。
RTモードの移行処理(ステップS4805)では、今回のゲームにおいて第1RTリプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第1RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第2RTリプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第2RTモードに移行させる。また、RTモードの移行処理では、今回のゲームにおいて第2転落リプレイ入賞が発生していることを特定した場合には第1RTモードに移行させ、今回のゲームにおいて第1転落リプレイ入賞が発生していることを特定した場合には通常モードに移行させる。
移行チャンス管理処理(ステップS4806)では、図98のフローチャートに示すように、今回のゲームにおける役の抽選処理(図90)にて特別役に当選したか否かを判定する(ステップS4901)。特別役とは、インデックス値IV=4~6のいずれかのことである。特別役に当選している場合(ステップS4901:YES)、主側RAM344に設けられた有利規制フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4902)。有利規制フラグは、AT状態(すなわちART状態)への移行が禁止されている状況であることを主側MPU342にて特定するためのフラグである。有利規制フラグに「1」がセットされている場合の処理については後に説明する。
有利規制フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4902:NO)、ストック特典の内容に対応した移行抽選テーブルを主側ROM343から主側RAM344に読み出す。ストック特典とは、通常遊技状態であって主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされている場合において役の抽選処理(図90)にて上記特別役に当選した場合に蓄積され得る特典のことである。ストック特典は、「0」~「5」の6段階が設定されており、蓄積された特典がない状況ではストック特典が「0」となる。ストック特典が「0」であることに対応する移行抽選テーブルにおいては、インデックス値IV=4で当選となった場合には5%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には10%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には15%の確率でAT移行当選となるように設定されている。ストック特典が「1」~「5」である場合に参照される移行抽選テーブルの内容については後に説明する。
ステップS4903にて移行抽選テーブルを読み出した後は、AT移行抽選処理を実行する(ステップS4904)。当該AT移行抽選処理では、主側RAM344において定期的(例えば1.49msec周期)に更新される移行抽選用カウンタの値を読み出し、その読み出した移行抽選用カウンタの値を上記移行抽選テーブルに対して照合する。
AT状態への移行抽選処理にてAT移行当選となった場合(ステップS4905:YES)、ストック特典の内容に対応した初期ゲーム数抽選テーブルを主側ROM343から主側RAM344に読み出す(ステップS4906)。ストック特典が「0」であることに対応する初期ゲーム数抽選テーブルにおいては、50ゲームが選択される確率が90%であり、100ゲームが選択される確率が9%であり、200ゲームが選択される確率が1%である。ストック特典が「1」~「5」である場合に参照される初期ゲーム数抽選テーブルの内容については後に説明する。
ステップS4906にて初期ゲーム数抽選テーブルを読み出した後は、初期ゲーム数抽選処理を実行する(ステップS4907)。当該初期ゲーム数抽選処理では、主側RAM344において定期的(例えば1.49msec周期)に更新されるゲーム数抽選用カウンタの値を読み出し、その読み出したゲーム数抽選用カウンタの値を上記初期ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。そして、その照合結果に対応する初期ゲーム数を、主側RAM344に設けられたARTゲーム数カウンタに設定する(ステップS4908)。
その後、現状のRTモードが第2RTモードであるか否かを判定する(ステップS4909)。第2RTモードである場合には(ステップS4909:YES)、AT状態において第2RTモードに昇格することを待つ必要がないため、そのまま本移行チャンス管理処理を終了する。これにより、遊技状態はAT状態であって第2RTモードであるART状態となる。この場合、ART状態が開始されたことを示すコマンドを演出側MPU352に送信する。演出側MPU352は当該コマンドを受信することで、ART状態が開始されたことを示す演出を上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334にて行わせるとともに、その後に、ART状態に対応する演出を上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334にて行わせる。その後、主側RAM344に設けられたストック特典カウンタの値を「0」クリアする(ステップS4909)。ストック特典カウンタは、ストック特典の有無及びストック特典の値を主側MPU342にて特定するためのカウンタである。
第2RTモードではない場合には(ステップS4910:NO)、ART準備状態として第2RTモードに昇格することを待つ必要があるため、主側RAM344に設けられたART準備状態フラグに「1」をセットする(ステップS4911)。ART準備状態フラグはART準備状態であることを主側MPU342にて特定するためのフラグである。
遊技終了時の対応処理(図97)の説明に戻り、主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が1以上である場合又は主側RAM344のART準備状態フラグに「1」がセットされている場合、ステップS4804にて肯定判定をする。この場合、主側RAM344のART準備状態フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS4807:YES)、ART準備状態処理を実行する(ステップS4808)。
ART準備状態処理では第2RTモードへの昇格が発生したか否かを判定し、第2RTモードへの昇格が発生した場合には主側RAM344のART準備状態フラグを「0」クリアする。これにより、遊技状態がAT状態からART状態に移行する。また、ART状態が開始されたことを示すコマンドを演出側MPU352に送信する。演出側MPU352は当該コマンドを受信することで、ART状態が開始されたことを示す演出を上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334にて行わせるとともに、その後に、ART状態に対応する演出を上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334にて行わせる。
なお、ARTゲーム数カウンタの値が1以上である場合にはART準備状態フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、インデックス値IV=1~3のいずれかで当選となった場合にベル入賞の成立を可能とするためのリール316L,316M,316Rの停止順序が報知される。また、ARTゲーム数カウンタの値が1以上である場合にはART準備状態フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、通常モード用抽選テーブル(図91)又は第1RTモード用抽選テーブル(図93)におけるインデックス値IV=9~12のいずれかで当選となった場合に第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序が報知される。また、ARTゲーム数カウンタの値が1以上である場合にはART準備状態フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、第1RTモード用抽選テーブル(図93)におけるインデックス値IV=13~18のいずれかで当選となった場合には通常リプレイ入賞を成立させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序が報知される。
ステップS4807にて否定判定をした場合、ART状態処理を実行する(ステップS4809)。図99はART状態処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM344に設けられた有利ゲーム数カウンタ344b(図86参照)の値を1加算する(ステップS5001)。有利ゲーム数カウンタ344bは、ART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となるまでに消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。なお、有利ゲーム数カウンタ344bの値はART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となったとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、有利ゲーム数カウンタ344bは、複数回のART状態において発生した合計のゲーム数を計測するために用いられる。
その後、RTモードの移行処理を実行する(ステップS5002)。RTモードの移行処理では、第1RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させ、第2RTリプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第2RTモードに移行させ、第1転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には通常モードに移行させ、第2転落リプレイ入賞が発生したことを特定した場合には第1RTモードに移行させる。
その後、今回のゲームにおける役の抽選処理(図90)にて特別役に当選したか否かを判定する(ステップS5003)。特別役とは、インデックス値IV=4~6のいずれかのことである。特別役に当選している場合(ステップS5003:YES)、継続ゲーム数の上乗せ抽選処理を実行する(ステップS5004)。継続ゲーム数の上乗せ抽選処理では、ART状態の継続ゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せする場合にはその上乗せゲーム数を決定する。継続ゲーム数の上乗せ抽選処理では、インデックス値IV=4~6のそれぞれに対応した継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルを主側ROM343から読み出すとともに、主側RAM344において定期的(例えば1.49msec周期)に更新されるゲーム数抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値を上記継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルに対して照合する。継続ゲーム数の上乗せ抽選テーブルは、IV=4→IV=5→IV=6の順序で上乗せが発生する確率が高くなり、さらに当該順序で上乗せゲームの獲得期待ゲーム数が多くなるように設定されている。継続ゲーム数の上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合(ステップS5005:YES)、当該上乗せ抽選処理にて選択された上乗せゲーム数を主側RAM344のARTゲーム数カウンタに加算する(ステップS5006)。
ステップS5003にて否定判定をした場合、ステップS5005にて否定判定をした場合、又はステップS5006の処理を実行した場合、主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS5007)。そして、その1減算後におけるARTゲーム数カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS5008:YES)、ART状態の終了処理を実行する(ステップS5009)。当該終了処理では、ART状態が終了したことを示すコマンドを演出側MPU352に送信する。演出側MPU352は当該コマンドを受信することで、ART状態が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態に対応する演出が実行されるように上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334のそれぞれを制御する。
遊技終了時の対応処理(図97)の説明に戻り、ステップS4806の処理を実行した場合、ステップS4808の処理を実行した場合、又はステップS4809の処理を実行した場合、ゲーム終了コマンドを演出側MPU352に送信する(ステップS4810)。演出側MPU352は当該ゲーム終了コマンドを受信した場合、今回のゲームにおいて実行していた演出が終了されるように上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334のそれぞれを制御する。その後、ゲーム管理処理を実行する(ステップS4811)。
図100はゲーム管理処理を示すフローチャートである。
ゲーム管理処理では主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS5101:NO)、主側RAM344の合計ゲーム数カウンタ344aの値が管理契機ゲーム数に対応する値である「3000」以上となっているか否かを判定する(ステップS5102)。なお、管理契機ゲーム数は3000ゲームに限定されることはなく、例えば6000ゲームであってもよい。また、管理契機ゲーム数は遊技ホールにおいて一日の営業日で消化することが可能な最大ゲーム数未満に設定されている構成に限定されていることはなく、当該最大ゲーム数程度に設定されている構成としてもよく、当該最大ゲーム数以上に設定されている構成としてもよい。合計ゲーム数カウンタ344aの値が管理契機ゲーム数以上となっている場合(ステップS5102:YES)、合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する主側RAM344の有利ゲーム数カウンタ344bの値の割合を演算する(ステップS5103)。つまり、演算結果=「有利ゲーム数カウンタ344bの値」/「合計ゲーム数カウンタ344aの値」となるように演算を実行する。
その後、この演算結果の値が規制対象の割合を超えているか否かを判定する(ステップS5104)。具体的には、ステップS5103にて演算した結果の値が規制対象の割合である「0.7」を超えているか否かを判定する。つまり、通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態を含めた全遊技状態における合計のゲーム数が3000ゲームに達した場合に、ART状態又はART状態が開始された後のAT状態において消化されたゲーム数の合計が3000ゲームの7割に当たる2100ゲームを超えているか否かを判定する。
ステップS5104にて肯定判定をした場合、規制ゲーム数の演算処理を実行する(ステップS5105)。規制ゲーム数の演算処理では、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が確実に規制対象の割合を下回るようにするためにAT状態及びART状態への移行を禁止する規制ゲーム数を演算する。具体的には、規制ゲーム数=「有利ゲーム数カウンタ344bの値」-「合計ゲーム数カウンタ344aの値」×「規制対象の割合(すなわち「0.7」))+「追加ゲーム数(具体的には「100」)を演算する。そして、その演算した規制ゲーム数の値を、主側RAM344に設けられた規制ゲーム数カウンタに設定する(ステップS5106)。規制ゲーム数カウンタは、AT状態及びART状態への移行を禁止するゲーム数を主側MPU342にて特定するためのカウンタである。また、主側RAM344の有利規制フラグに「1」をセットする(ステップS5107)。これにより、AT状態及びART状態への移行が禁止される。
その後、主側RAM344のART準備状態フラグに「1」がセットされている場合(ステップS5108:YES)、各種クリア処理として、当該ART準備状態フラグを「0」クリアするとともに主側RAM344のARTゲーム数カウンタを「0」クリアする(ステップS5109)。これにより、ART準備状態において主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされた場合にはART状態への移行が発生することなくART準備状態が終了することとなる。この場合、AT状態が終了することとなるため、第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序の報知が実行されない状態となるとともに、第1転落リプレイ入賞又は第2転落リプレイ入賞の成立を回避させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序の報知が実行されない状態となる。その後、通常復帰処理を実行する(ステップS5110)。通常復帰処理では通常復帰コマンドを演出側MPU352に送信する。演出側MPU352は当該通常復帰コマンドを受信した場合、ART状態への移行が発生することなくART準備状態が終了して通常遊技状態に復帰したことを示す演出が実行され、その後に通常遊技状態に対応する演出が実行されるように上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334のそれぞれを制御する。
主側RAM344のART準備状態フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS5108:NO)、主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS5111)。ARTゲーム数カウンタの値が1以上である場合(ステップS5111:YES)、すなわちART状態である場合、当該ARTゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS5112)。これにより、ART状態において主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされた場合にはART状態の継続ゲーム数が残っていたとしてもART状態が終了することとなる。この場合、AT状態が終了することとなるため、第1RTリプレイ入賞又は第2RTリプレイ入賞を成立させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序の報知が実行されない状態となるとともに、第1転落リプレイ入賞又は第2転落リプレイ入賞の成立を回避させるためのリール316L,316M,316Rの停止順序の報知が実行されない状態となる。
その後、ART状態の終了処理を実行する(ステップS5113)。当該終了処理では、ART状態処理(図99)におけるステップS5009と同様に、ART状態が終了したことを示すコマンドを演出側MPU352に送信する。演出側MPU352は当該コマンドを受信することで、ART状態が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態に対応する演出が実行されるように上部ランプ332、スピーカ333及び画像表示装置334のそれぞれを制御する。この場合に実行される演出は、ART状態処理(図99)におけるステップS5009の処理が実行された場合、すなわち主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となった場合に実行される演出と同一である。これにより、ART状態が終了する場合にそれが、ART状態の途中で主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされたことを契機として当該ART状態が終了する場合、及びART状態の残りの継続ゲーム数が「0」となることを契機として当該ART状態が終了する場合のうちいずれを契機としているのかを遊技者にとって認識しづらくさせることが可能となる。
ここで、図101(a)の説明図に示すように、ART状態において画像表示装置334では役の抽選処理(図90)にてインデックス値IV=1~3及びインデックス値IV=9以降のいずれかで当選となった場合にリール316L,316M,316Rの停止順序が報知される。図101(a)においては中リール316Mを最初に停止させることを示す画像G1と、次に左リール316Lを停止させることを示す画像G2と、最後に右リール316Rを停止させることを示す画像G3とが表示されている。このようにリール316L,316M,316Rの停止順序を報知する画像が表示されている状況において、画像表示装置334の左上の隅角部分には今回のART状態が開始されてから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となる前に消化されたゲーム数を示す消化ゲーム数画像G4(具体的には「30ゲーム継続中」という画像)が表示されている。また、画像表示装置334の下部には「いつまで継続するのか?」という文字画像G5が表示されている。
しかしながら、今回のART状態の残りの継続ゲーム数、すなわち主側RAM344のARTゲーム数カウンタにセットされている値を報知する画像は画像表示装置334に表示されていない。また、今回のART状態の残りの継続ゲーム数を遊技者に認識可能とさせる報知は、画像表示装置334を含めて実行されない。これにより、合計ゲーム数カウンタ344aの値が管理契機ゲーム数に対応する値以上となった場合において合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の割合が規制対象の割合を超えた場合にはART状態の途中であっても当該ART状態が強制終了される構成であったとしても、ART状態の終了が当該強制終了によるものか又はART状態の残りの継続ゲーム数が「0」となったことによるものかを遊技者が把握できないようにすることが可能となる。
ゲーム数管理処理(図100)の説明に戻り、ステップS5110の処理を実行した場合、ステップS5111にて否定判定をした場合、又はステップS5113の処理を実行した場合、主側RAM344の合計ゲーム数カウンタ344aの値及び主側RAM344の有利ゲーム数カウンタ344bの値のそれぞれを「0」クリアする(ステップS5114)。一方、ステップS5102にて否定判定をした場合、又はステップS5104にて否定判定をした場合には、ステップS5114の処理を実行しない。これにより、合計ゲーム数カウンタ344aの値が管理契機ゲーム数となりAT状態及びART状態の実行規制が発生したことを条件として、合計ゲーム数カウンタ344a及び有利ゲーム数カウンタ344bを利用して管理されている遊技履歴が一旦「0」クリアされることとなる。
なお、これに限定されることはなく、ステップS5104にて否定判定をした場合にもステップS5114の処理を実行する構成としてもよい。この場合、合計ゲーム数カウンタ344aの値が管理契機ゲーム数以上の値となった場合には、主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされるか否かに関係なく、合計ゲーム数カウンタ344a及び有利ゲーム数カウンタ344bを利用して管理されている遊技履歴が一旦「0」クリアされることとなる。
主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされている場合、移行チャンス管理処理(図98)ではステップS4902にて肯定判定をする。この場合、ストック特典の付与抽選処理を実行する(ステップS4912)。ストック特典の付与抽選処理では、ストック特典を付与するか否かを決定する。具体的には、ストック特典の付与抽選処理では、インデックス値IV=4~6のそれぞれに対応したストック特典の付与抽選テーブルを主側ROM343から読み出すとともに、主側RAM344において定期的(例えば1.49msec周期)に更新されるストック特典抽選用カウンタの値を読み出し、当該抽選用カウンタの値を上記ストック特典の付与抽選テーブルに対して照合する。ストック特典の付与抽選テーブルは、IV=4→IV=5→IV=6の順序でストック特典の付与当選となる確率が高くなるように設定されている。ストック特典の付与抽選処理にて付与当選となった場合(ステップS4913:YES)、主側RAM344に設けられたストック特典カウンタの値を1加算する(ステップS4914)。
ここで、図101(b)の説明図に示すように、ストック特典カウンタの値が1以上である場合には画像表示装置334にストック特典が付与されていることを示すストック特典画像G6が表示される。また、付与されているストック特典の数と同数の特典数画像G7が表示される。図101(b)の場合、ストック特典カウンタの値が「2」であるため、2個の特典数画像G7が表示されている。これにより、ストック特典が付与されていることを遊技者に認識させることが可能となるとともに、付与されているストック特典の数を遊技者に認識させることが可能となる。
ストック特典が付与されている場合、移行チャンス管理処理(図98)のステップS4903では、その付与されているストック特典の値に対応する移行抽選テーブルを読み出す。この場合、ストック特典の値が大きいほど遊技者にとって有利な移行抽選テーブルを読み出す。具体的には、既に説明したとおりストック特典が「0」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には5%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には10%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には15%の確率でAT移行当選となるように設定されている。これに対して、ストック特典が「1」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には15%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には20%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には25%の確率でAT移行当選となるように設定されている。また、ストック特典が「2」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には25%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には30%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には35%の確率でAT移行当選となるように設定されている。また、ストック特典が「3」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には35%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には40%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には45%の確率でAT移行当選となるように設定されている。また、ストック特典が「4」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には45%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には50%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には55%の確率でAT移行当選となるように設定されている。また、ストック特典が「5」である場合に選択される移行抽選テーブルでは、インデックス値IV=4で当選となった場合には55%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=5で当選となった場合には60%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=6で当選となった場合には65%の確率でAT移行当選となるように設定されている。上記構成であることにより、ストック特典が付与されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となるとともに、主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされている状況であっても役の抽選処理(図90)にて特別役に当選したことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。なお、主側RAM344のストック特典カウンタを「0」クリアする処理はAT移行抽選処理にてAT移行当選となった場合に実行されるため、AT移行当選となるまではAT移行抽選処理においてAT移行当選となる確率は低下しない。
また、ストック特典が付与されている場合、移行チャンス管理処理(図98)のステップS4906では、その付与されているストック特典の値に対応する初期ゲーム数抽選テーブルを読み出す。この場合、ストック特典の値が大きいほど遊技者にとって有利な初期ゲーム数抽選テーブルを読み出す。具体的には、既に説明したとおりストック特典が「0」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が90%であり、100ゲームが選択される確率が9%であり、200ゲームが選択される確率が1%である。これに対して、ストック特典が「1」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が80%であり、100ゲームが選択される確率が14%であり、200ゲームが選択される確率が6%である。また、ストック特典が「2」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が70%であり、100ゲームが選択される確率が19%であり、200ゲームが選択される確率が11%である。また、ストック特典が「3」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が60%であり、100ゲームが選択される確率が24%であり、200ゲームが選択される確率が16%である。また、ストック特典が「4」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が50%であり、100ゲームが選択される確率が29%であり、200ゲームが選択される確率が21%である。また、ストック特典が「5」である場合に選択される初期ゲーム数抽選テーブルでは、50ゲームが選択される確率が40%であり、100ゲームが選択される確率が34%であり、200ゲームが選択される確率が26%である。上記構成であることにより、ストック特典が付与されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となるとともに、主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされている状況であっても役の抽選処理(図90)にて特別役に当選したことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。
ゲーム管理処理(図100)の説明に戻り、主側RAM344の有利規制フラグに「1」がセットされている場合(ステップS5101:YES)、主側RAM344の規制ゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS5115)。そして、その1減算後における規制ゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS5116:YES)、主側RAM344の有利規制フラグを「0」クリアする(ステップS5117)。これにより、AT状態及びART状態の実行が規制された状態が解除される。ちなみに、規制ゲーム数カウンタの値は報知されないとともに、AT状態及びART状態の実行が規制された状態が解除されたことを示す報知も実行されない。これにより、当該規制の解除がどのタイミングで発生するのかを遊技者が把握することを不可とすることが可能となる。
次に、遊技の履歴を管理するとともにその管理結果を報知するために主側MPU342にて実行される管理用処理について、図102のフローチャートを参照しながら説明する。なお、管理用処理はタイマ割込み処理(図88)におけるステップS4513にて実行される。
まず主側RAM344の合計ゲーム数カウンタ344aの値を把握するとともに(ステップS5201)、主側RAM344の有利ゲーム数カウンタ344bの値を把握する(ステップS5202)。そして、合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する主側RAM344の有利ゲーム数カウンタ344bの値の割合を演算する(ステップS5203)。つまり、演算結果=「有利ゲーム数カウンタ344bの値」/「合計ゲーム数カウンタ344aの値」となるように演算を実行する。そして、その演算結果を100倍した値のうち、100の位が第1報知用表示装置346にて表示され、10の位が第2報知用表示装置347にて表示され、1の位が第3報知用表示装置348にて表示されるように、これら第1~第3報知用表示装置346~348を他の制御装置を介することなく表示制御する(ステップS5204)。上記演算結果はパーセント表示として報知される。具体的には、上記演算結果を100倍した値が「35」であれば、第1報知用表示装置346では「0」が表示され、第2報知用表示装置347では「3」が表示され、第3報知用表示装置348では「5」が表示される。また、例えば上記演算結果を100倍した値が「100」であれば、第1報知用表示装置346では「1」が表示され、第2報知用表示装置347では「0」が表示され、第3報知用表示装置348では「0」が表示される。
上記のように管理用処理が実行されることにより、遊技の履歴の管理結果が第1~第3報知用表示装置346~348に常時表示されることとなり、遊技ホールの管理者は前面扉312を開放状態として第1~第3報知用表示装置346~348を目視することにより遊技の履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、タイマ割込み処理(図88)は1ゲームの消化に要する最短期間よりも短い周期で実行されるとともに、さらに言うと1ゲームが終了してから次の1ゲームが開始されるまでに要する最短期間よりも短い周期で実行される。したがって、遊技ホールの管理者は第1~第3報知用表示装置346~348を目視することにより、直前に完了したゲームまでの遊技の履歴の管理結果を把握することが可能となる。
次に、前面扉312が開放状態となった場合に主制御装置340に光を照射する目的で設けられた照明用装置349a,349bの発光制御を実行する照明用処理について、図103のフローチャートを参照しながら説明する。なお、照明用処理はタイマ割込み処理(図88)におけるステップS4514にて実行される。
照明用装置349a,349bから光が照射されていない場合(ステップS5301:NO)、開放角度センサ312eから入力している信号の状態に基づき、前面扉312が開放状態であるか否かを判定する(ステップS5302)。前面扉312が開放状態である場合には(ステップS5302:YES)、前面扉312の開放角度が所定の角度範囲内であるか否かを判定する(ステップS5303)。具体的には、開放角度センサ312eから入力している信号の状態に基づき、前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えているか否かを判定する。この所定の開放角度は、前面扉312の最大開放角度に対して86%の角度として設定されている。具体的には、前面扉312が筐体311に対して90°開いた状態が前面扉312の最大開放角度であるため、前面扉312が筐体311に対して約77°開いた状態が所定の開放角度に設定されている。ステップS5303にて肯定判定をした場合、すなわち前面扉312が閉鎖状態ではなく且つ前面扉312の開放角度が77°以下である場合、一対の照明用装置349a,349bに駆動信号を出力する(ステップS5304)。これにより、一対の照明用装置349a,349bから主制御装置340を含む照射範囲IRに光が照射されることとなる。そして、この光の照射状態は後述するステップS5306の処理が実行されるまで継続される。
照明用装置349a,349bから光が照射されている場合(ステップS5301:YES)、開放角度センサ312eから入力している信号の状態に基づき、前面扉312が閉鎖状態であるか又は前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えているかを判定する(ステップS5305)。ステップS5305にて肯定判定をした場合、一対の照明用装置349a,349bへの駆動信号の出力を停止する(ステップS5306)。これにより、一対の照明用装置349a,349bが非照明状態となり、一対の照明用装置349a,349bから照射範囲IRに向けた光の照射が停止される。
ここで、前面扉312の開放角度と照明用装置349a,349bの制御状態との関係について図104(a)及び図104(b)のタイムチャートを参照しながら説明する。図104(a)は前面扉312の状態を示し、図104(b)は照明用装置349a,349bの制御状態を示す。また、以下の説明では図105(a)及び図105(b)を適宜参照する。図105(a)は前面扉312が開放状態であってその開放角度が所定の開放角度以下である場合における照明用装置349a,349bの状態を説明するための説明図であり、図105(b)は前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えた最大開放角度である場合における照明用装置349a,349bの状態を説明するための説明図である。
まず前面扉312の開放角度が所定の開放角度以下である状況で当該前面扉312の開放操作が停止される場合について説明する。
図104(a)に示すように前面扉312が閉鎖状態である状況においてt1のタイミングで当該前面扉312の開放操作が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が開始される。その後、t2のタイミングで前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超える前の状態において前面扉312の開放操作が停止される。この状態では図105(a)に示すように一対の照明用装置349a,349bから主制御装置340に向けて光が照射されている。これにより、前面扉312をわずかに開放させた状態であっても主制御装置340が明るく照らされているため、遊技ホールの管理者は主制御装置340の基板ボックス345や第1~第3報知用表示装置346~348の表示内容を目視確認することが可能となる。この場合、当該確認作業に際して前面扉312を最後まで開放させる必要がないため、当該確認作業の容易化が図られる。
その後、図104(a)に示すようにt3のタイミングで前面扉312の閉鎖操作が開始され、t4のタイミングで前面扉312が閉鎖状態となる。この場合、当該t4のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が停止される。
次に前面扉312の開放角度が最大開放角度となるまで当該前面扉312の開放操作が行われる場合について説明する。
図104(a)に示すように前面扉312が閉鎖状態である状況においてt5のタイミングで当該前面扉312の開放操作が開始される。この場合、当該t5のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が開始される。その後、t6のタイミングで図104(a)に示すように前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超える。これにより、当該t6のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が停止される。
その後、t7のタイミングで前面扉312の開放角度が最大開放角度となった状態において前面扉312の開放操作が停止される。この状態では図105(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの主制御装置340に向けた光の照射は行われない。前面扉312の開放角度が最大開放角度となった場合のように当該開放角度が所定の開放角度を超えた場合には、遊技ホールの店内照明の光や太陽光により筐体311内が照らされる。この場合に照明用装置349a,349bにより主制御装置340が照らされてしまうと、かえって主制御装置340や第1~第3報知用表示装置346~348の視認性が低下してしまうことが懸念される。これに対して、前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えた場合には一対の照明用装置349a,349bからの光の照射を停止することにより、そのような不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、図104(a)に示すようにt8のタイミングで前面扉312の閉鎖操作が開始されt9のタイミングで前面扉312の開放角度が所定の開放角度以下となる。この場合、当該t9のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が開始される。その後、図104(a)に示すようにt10のタイミングで前面扉312が閉鎖状態となる。この場合、当該t10のタイミングで図104(b)に示すように一対の照明用装置349a,349bからの光の照射が停止される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技状態に関係なく消化されたゲームの合計数が主側RAM344の合計ゲーム数カウンタ344aにて計測されるとともに、ART状態又はART状態が開始された後のAT状態において消化されたゲーム数が主側RAM344の有利ゲーム数カウンタ344bにて累積して計測される。そして、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が演算され、その演算された割合が規制対象の割合である場合には、遊技の進行に制約が与えられる。これにより、ART状態の発生態様に応じて遊技の進行に制約を与えることが可能となり、ART状態の発生態様がスロットマシン310の設計段階において想定した態様と一致していないような場合にはそれに対処することが可能となる。
合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合の演算結果に応じて遊技の進行に制約が与えられる場合、当該割合が規制対象の割合から外れるように遊技の進行に制約が与えられる。これにより、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が規制対象の割合となったとしても、当該割合がスロットマシン310の設計段階において想定していた範囲の割合となるようにすることが可能となる。
合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が規制対象の割合である場合には、主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となっていなくてもART状態が終了される。これにより、上記割合が規制対象の割合となった場合にはART状態を強制的に終了させることが可能となり、ART状態の発生態様がスロットマシン310の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には遊技状態の実行態様に制約を与えることが可能となる。
合計ゲーム数カウンタ344aにおいて計測されている合計ゲーム数が、ART状態が新たに開始される場合に最初に設定され得る当該ART状態の継続ゲーム数よりも多いゲーム数である管理契機ゲーム数以上となった状況において、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が演算され、その演算された割合が規制対象の割合となっている場合にART状態が強制的に終了される。これにより、ART状態の強制的な終了が発生する頻度を抑えることが可能となる。
ART状態において当該ART状態の残りの継続ゲーム数が報知されない。これにより、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が規制対象の割合となったことでART状態が強制的に終了されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が規制対象の割合となった場合には、ART状態への移行が規制される。これにより、ART状態の発生態様に応じて当該ART状態への移行を強制的に阻止することが可能となり、ART状態の発生態様がスロットマシン310の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には遊技状態の実行態様に制約を与えることが可能となる。
合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合に応じて、ART状態への移行が発生することが規制される期間が変動する。これにより、ART状態への移行の制限が上記割合とは無関係に過小又は過大に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合が規制対象の割合となっていることでART状態への移行が阻止されている状況において役の抽選処理(図90)にて特別役に当選した場合には、ART状態に移行させるか否かを決定するための処理は実行されないものの代替特典としてストック特典が付与される。これにより、ART状態への移行が強制的に阻止されている状況において役の抽選処理(図90)にて特別役に当選した場合にそれが無駄であったと遊技者が思ってしまわないようにすることが可能となる。
付与されたストック特典が多いほど遊技者にとって有利となる。これにより、ART状態への移行が強制的に阻止されている状況であっても役の抽選処理(図90)にて特別役に当選することに対する遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
ストック特典が付与されている場合、それに対応する報知が実行される。これにより、ART状態への移行が強制的に阻止されている状況であっても遊技者の遊技続行への意欲が消失してしまわないようにすることが可能となる。
ストック特典が付与されている場合、ART状態への移行が強制的に阻止されている状態が解除された後にART状態への移行が発生し易くなる。これにより、ストック特典が付与されることをART状態への移行と関連付けることが可能となる。よって、ART状態への移行が強制的に阻止されている状況において役の抽選処理(図90)にて特別役に当選した場合であっても、それに対してART状態への移行を遊技者に期待させることが可能となる。
主制御装置340を照らすための照明用装置349a,349bが設けられていることにより、前面扉312を開放させて行う主制御装置340の確認作業を行い易くなる。この場合に、前面扉312が閉鎖されている場合には照明用装置349a,349bが非照明状態となる。これにより、主制御装置340の確認が行われない状況において照明用装置349a,349bが無意味に照明状態とならないようにすることが可能となる。また、前面扉312の開放操作が行われた場合に自ずと照明用装置349a,349bが照明状態となる。これにより、照明用装置349a,349bを照明状態とするための操作を別途行う必要がないため、主制御装置340の確認作業を行い易くなる。
照明用装置349a,349bは主制御装置340が設けられている筐体311内に設けられている。これにより、前面扉312の開放操作に応じた照明用装置349a,349bによる主制御装置340の照明を行い易くなる。
前面扉312がいずれの開放位置に配置されている場合であっても照明用装置349a,349bが照明状態となるのではなく、一部の開放位置において選択的に照明用装置349a,349bが照明状態となる。これにより、主制御装置340の確認に際して好ましい状況においてのみ照明用装置349a,349bを照明状態とし、照明用装置349a,349bを照明状態とすると主制御装置340の確認をかえって行いづらくなる状況においては照明用装置349a,349bを非照明状態とすることが可能となる。
前面扉312が最大開放位置に存在している場合には照明用装置349a,349bは非照明状態となる。これにより、遊技ホールの照明によって主制御装置340が十分に明るく照らされる状況においては照明用装置349a,349bが非照明状態となるため、照明用装置349a,349bによる照明によってかえって主制御装置340の確認を行いづらくなってしまうといった不都合が生じないようにすることが可能となる。
<第17の実施形態の別形態>
・いずれの遊技状態であるかに関係なく消化されたゲームの合計ゲーム数と、ART状態において消化されたゲームの合計である有利ゲーム数とを履歴情報として記憶し、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合を演算する構成としたが、これに限定されることはなく、役の抽選処理(図90)において抽選の対象となる所定役の当選回数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、当該所定役の当選確率を演算する構成としてもよい。この場合、対象となる所定役として第1所定役と第2所定役とが存在しており、第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。また、全ての役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに各役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。これにより、管理対象の役の当選確率を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を演算する構成としてもよい。これにより、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数との組合せを、BB状態、ART状態及び通常遊技状態のそれぞれについて個別に履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数をBB状態、ART状態及び通常遊技状態のそれぞれについて個別に演算する構成としてもよい。
また、BB状態への移行回数とBB状態ではない遊技状態において消化されたゲームの合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、BB状態への移行確率を演算する構成としてもよい。また、ART状態への移行回数とART状態ではない遊技状態において消化されたゲームの合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、ART状態への移行確率を演算する構成としてもよい。また、BB状態及びART状態への合計の移行回数とBB状態及びART状態ではない遊技状態において消化されたゲームの合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、BB状態及びART状態への移行確率を演算する構成としてもよい。
・第1~第3報知用表示装置346~348における各判定結果の表示は、チェック結果の表示期間となった場合に開始されチェック結果の表示期間が終了した場合に終了される構成としてもよい。また、前面扉312が筐体311に対して開放されたことが当該前面扉312の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1~第3報知用表示装置346~348において直前の各判定結果の表示が開始されるようにし、前面扉312が筐体311に対して閉鎖されたことが当該前面扉312の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1~第3報知用表示装置346~348における各判定結果の表示が終了される構成としてもよい。この場合、第1~第3報知用表示装置346~348において表示が行われる期間を制限することが可能となる。
・ART状態の残りの継続ゲーム数が報知されない構成としたが、当該継続ゲーム数が報知される構成としてもよい。この場合、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合との関係でART状態が強制的に終了された場合には、当該強制終了となった理由が画像表示装置334にて報知される構成としてもよい。これにより、ART状態の残りの継続ゲーム数が「0」ではないにも関わらずART状態が強制的に終了してしまったことに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
また、ART状態の残りの継続ゲーム数が、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合との関係でART状態が強制的に終了されてしまうゲーム数よりも多いゲーム数である場合、ART状態が強制的に終了されてしまうまでの残りのゲーム数がART状態の残りの継続ゲーム数として報知される構成としてもよい。この場合、ART状態が強制的に終了されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
また、ART状態の残りの継続ゲーム数、又は合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合との関係でART状態が強制的に終了されてしまうゲーム数が10ゲームとなるまでは、ART状態が終了するまでの残りのゲーム数が報知されない構成とし、これらのいずれかのゲーム数が10ゲームとなった時点で、ART状態が終了するまでの残りのゲーム数が報知される構成としてもよい。この場合、ART状態が残り10ゲーム以下となったことを遊技者に認識させることが可能となるとともに、ART状態が強制的に終了されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
・ART状態の残りの継続ゲーム数が、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合との関係でART状態が強制的に終了されてしまうゲーム数以上となった場合には、ART状態の残りの継続ゲーム数を上乗せさせる契機が発生したとしても当該上乗せが発生しない構成としてもよい。
・合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合との関係でART状態が強制的に終了される場合、その強制終了が発生した時点におけるART状態の残りの継続ゲーム数との関係で、次回のART状態の有利度が変化する構成としてもよい。例えば、強制終了が発生した時点におけるART状態の残りの継続ゲーム数が多いほど、次回のART状態において初期継続ゲーム数が多くなる又は多くなり易い構成としてもよく、次回のART状態において継続ゲーム数の上乗せが発生し易くなる構成としてもよい。これにより、ART状態の残りの継続ゲーム数が多い段階で当該ART状態の強制的な終了が発生したことに対して、その残りの継続ゲーム数に応じた補填を行うことが可能となる。
・遊技履歴を利用した演算結果の報知が第1~第3報知用表示装置346~348にて行われる構成に限定されることはなく、例えばクレジット表示部335及び付与数表示部336を利用して行われる構成としてもよい。これにより、演算結果を報知する表示部としてクレジット表示部335及び付与数表示部336を兼用することが可能となる。また、当該構成いおいては、報知対象の事象が複数種類存在している場合には上記第13の実施形態と同様に、各種類の報知対象の事象が順次切り換えて表示される構成としてもよい。このように順次切り換えて表示される場合には、例えばクレジット表示部335において報知対象の事象の種類が表示され、付与数表示部336においてその報知対象の事象についての演算結果又は当該演算結果の内容に対応する情報が表示される構成としてもよい。これにより、報知対象の事象が複数種類存在している場合であっても少ない表示部を利用してそれら複数種類の報知対象の事象についての報知を行うことが可能となる。
・管理契機ゲーム数(具体的には3000ゲーム)となるまでの遊技履歴を計測するカウンタと、管理契機ゲーム数を越えて遊技履歴を計測するカウンタとをそれぞれ備える構成としてもよい。この場合、前者のカウンタを利用して管理契機ゲーム数となるまでの遊技履歴を利用した演算を行い、その演算結果に対応した制御を行う構成とする。そして、当該演算を行った場合には前者のカウンタは「0」クリアする。一方、後者のカウンタは上記演算が行われたとしても「0」クリアを行わずに遊技履歴を累積的に記憶し、その累積的な遊技履歴を利用した演算を行う構成とする。これにより、管理契機ゲーム数となる度に演算結果に対応する制御の実行を可能としつつ、当該管理契機ゲーム数を越えた範囲での遊技履歴の管理を行うことが可能となる。
・遊技履歴の管理結果との関係で強制的に終了される対象はART状態といった有利な遊技状態に限定されることはなく、不利な遊技状態であってもよい。
・前面扉312が開放状態となっている状況であっても照明用装置349a,349bを強制的に非照明状態とするために操作される操作部が設けられている構成としてもよい。この場合、照明用装置349a,349bによる照明が不要な場合には当該照明用装置349a,349bを非照明状態とすることが可能となる。また、当該操作部は、前面扉312を閉鎖した状態においても操作可能な位置に設けられている構成としてもよく、前面扉312を閉鎖した状態においては操作不可であり前面扉312を開放した場合に操作可能となる位置に設けられている構成としてもよい。
・前面扉312が開放状態である場合には照明用装置349a,349bが常時、照明状態となり、前面扉312が閉鎖状態である場合には照明用装置349a,349bが常時、非照明状態となる構成としてもよい。
・前面扉312が閉鎖状態から開放状態となったとしても所定の開放角度となるまでは照明用装置349a,349bは非照明状態に維持され、その後に所定の開放角度以上となることで照明用装置349a,349bが照明状態となる構成としてもよい。また、当該構成に加えて、上記実施形態のように前面扉312が最大開放位置となった場合には照明用装置349a,349bが非照明状態となる構成としてもよい。
・前面扉312の開放角度に応じて照明用装置349a,349bから照射される光の強度が変化する構成としてもよい。例えば前面扉312が閉鎖状態においては照明用装置349a,349bが非照明状態又は相対的に弱い強度による照明状態となり、前面扉312が開放状態であって当該前面扉312の開放角度が所定の開放角度以下である場合には相対的に強い強度による照明状態となり、前面扉312の開放角度が所定の開放角度を超えた場合には相対的に弱い強度による照明状態となる構成としてもよい。
<第18の実施形態>
本実施形態ではスロットマシン310において遊技の履歴を管理するための構成が上記第17の実施形態と相違している。以下、上記第17の実施形態と相違している構成について説明する。なお、上記第17の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図106(a)は主側RAM344に設けられた各種エリアの内容を説明するための説明図である。
主側RAM344には上記第17の実施形態と同様に合計ゲーム数カウンタ344a及び有利ゲーム数カウンタ344bが設けられている。合計ゲーム数カウンタ344aは上記第17の実施形態と同様に、遊技状態が通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態のいずれであるかに関係なく消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。合計ゲーム数カウンタ344aにおいては最大で3000ゲームのゲーム数が計測されるため、合計ゲーム数カウンタ344aは当該ゲーム数を計測することが可能なデータ容量となっている。具体的には、合計ゲーム数カウンタ344aは2バイトのデータ容量となっている。なお、合計ゲーム数カウンタ344aは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測しているゲーム数の情報を保持する。
有利ゲーム数カウンタ344bは上記第17の実施形態と同様に、ART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となるまでに消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。有利ゲーム数カウンタ344bの値はART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となったとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、有利ゲーム数カウンタ344bは、複数回のART状態において発生した合計のゲーム数を計測するために用いられる。有利ゲーム数カウンタ344bにおいては最大で3000ゲームのゲーム数が計測されるため、有利ゲーム数カウンタ344bは当該ゲーム数を計測することが可能なデータ容量となっている。具体的には、有利ゲーム数カウンタ344bは2バイトのデータ容量となっている。なお、有利ゲーム数カウンタ344bは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測しているゲーム数の情報を保持する。
主側RAM344には総ゲーム数カウンタ361が設けられている。総ゲーム数カウンタ361は合計ゲーム数カウンタ344aと同様に、遊技状態が通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態のいずれであるかに関係なく消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。但し、総ゲーム数カウンタ361は、3000ゲームを超えるゲーム数に亘って計測を維持するものであり、さらにはスロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測しているゲーム数の情報を保持する。総ゲーム数カウンタ361は複数の営業日に亘って上限に達することなくゲーム数の計測を行うことが可能なデータ容量となっている。具体的には、総ゲーム数カウンタ361は2バイトのデータ容量となっている。2バイトのデータ容量であれば、例えば1営業日における実行可能な最大ゲーム数を8000ゲームとした場合、総ゲーム数カウンタ361において5年以上に亘って継続してゲーム数の計測を行うことが可能となる。
主側RAM344には総累計用バッファ362が設けられている。図106(b)は総累計用バッファ362に設けられた各種カウンタ362a~362cの内容を説明するための説明図である。総累計用バッファ362は、合計総払出カウンタ362aと、合計有利中カウンタ362bと、合計ボーナス中カウンタ362cと、を備えている。
合計総払出カウンタ362aは、遊技状態が通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態のいずれであるかに関係なく遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。合計総払出カウンタ362aは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。合計総払出カウンタ362aは複数の営業日に亘って上限に達することなく遊技媒体の合計数の計測を行うことが可能なデータ容量となっている。具体的には、合計総払出カウンタ362aは3バイトのデータ容量となっている。3バイトのデータ容量であれば、例えば1営業日における遊技媒体の最大の合計払出数を「120000」とした場合、合計総払出カウンタ362aにおいて4ヶ月以上に亘って遊技媒体の合計払出数の計測を行うことが可能となる。
合計有利中カウンタ362bは、ART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となるまでに遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。合計有利中カウンタ362bの値はART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となったとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、合計有利中カウンタ362bは、複数回のART状態における遊技媒体の合計払出数を計測するために用いられる。合計有利中カウンタ362bは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。合計有利中カウンタ362bは複数の営業日に亘って上限に達することなく遊技媒体の合計数の計測を行うことが可能なデータ容量となっている。具体的には、合計有利中カウンタ362bは3バイトのデータ容量となっている。3バイトのデータ容量であれば、例えば1営業日における遊技媒体の最大の合計払出数を「120000」とした場合、合計有利中カウンタ362bにおいて4ヶ月以上に亘って遊技媒体の合計払出数の計測を行うことが可能となる。
合計ボーナス中カウンタ362cは、BB状態において遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。合計ボーナス中カウンタ362cの値はBB状態が終了したとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、合計ボーナス中カウンタ362cは、複数回のBB状態における遊技媒体の合計払出数を計測するために用いられる。合計ボーナス中カウンタ362cは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。合計ボーナス中カウンタ362cは複数の営業日に亘って上限に達することなく遊技媒体の合計数の計測を行うことが可能なデータ容量となっている。具体的には、合計ボーナス中カウンタ362cは3バイトのデータ容量となっている。3バイトのデータ容量であれば、例えば1営業日における遊技媒体の最大の合計払出数を「120000」とした場合、合計ボーナス中カウンタ362cにおいて4ヶ月以上に亘って遊技媒体の合計払出数の計測を行うことが可能となる。
主側RAM344には第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364が設けられている。図106(c)は第1累計用バッファ363に設けられた各種カウンタ363a~363cの内容を説明するための説明図であり、図106(d)は第2累計用バッファ364に設けられた各種カウンタ364a~364cの内容を説明するための説明図である。第1累計用バッファ363は図106(c)に示すように、第1総払出カウンタ363aと、第1有利中カウンタ363bと、第1ボーナス中カウンタ363cと、を備えている。また、第2累計用バッファ364は図106(d)に示すように、第2総払出カウンタ364aと、第2有利中カウンタ364bと、第2ボーナス中カウンタ364cと、を備えている。
第1総払出カウンタ363a及び第2総払出カウンタ364aは合計総払出カウンタ362aと同様に、遊技状態が通常遊技状態、BB状態、AT状態及びART状態のいずれであるかに関係なく遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。第1総払出カウンタ363a及び第2総払出カウンタ364aでは最大で6000ゲームにおいて払い出された遊技媒体の合計数が計測されるため、当該遊技媒体の合計数を計測することが可能なデータ容量となっている。具体的には、第1総払出カウンタ363a及び第2総払出カウンタ364aはそれぞれ3バイトのデータ容量となっている。なお、第1総払出カウンタ363a及び第2総払出カウンタ364aは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。
第1有利中カウンタ363b及び第2有利中カウンタ364bは合計有利中カウンタ362bと同様に、ART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となるまでに遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。第1有利中カウンタ363bの値及び第2有利中カウンタ364bの値はART状態への移行が発生してから主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が「0」となったとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、第1有利中カウンタ363b及び第2有利中カウンタ364bは、複数回のART状態における遊技媒体の合計払出数を計測するために用いられる。第1有利中カウンタ363b及び第2有利中カウンタ364bでは最大で6000ゲームにおいて払い出された遊技媒体の合計数が計測されるため、当該遊技媒体の合計数を計測することが可能なデータ容量となっている。具体的には、第1有利中カウンタ363b及び第2有利中カウンタ364bはそれぞれ3バイトのデータ容量となっている。なお、第1有利中カウンタ363b及び第2有利中カウンタ364bは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。
第1ボーナス中カウンタ363c及び第2ボーナス中カウンタ364cは合計ボーナス中カウンタ362cと同様に、BB状態において遊技者に払い出された遊技媒体の合計数を計測するためのカウンタである。第1ボーナス中カウンタ363cの値及び第2ボーナス中カウンタ364cの値はBB状態が終了したとしても「0」クリアされることなく維持される。つまり、第1ボーナス中カウンタ363c及び第2ボーナス中カウンタ364cは、複数回のBB状態における遊技媒体の合計払出数を計測するために用いられる。第1ボーナス中カウンタ363c及び第2ボーナス中カウンタ364cでは最大で6000ゲームにおいて払い出された遊技媒体の合計数が計測されるため、当該遊技媒体の合計数を計測することが可能なデータ容量となっている。具体的には、第1ボーナス中カウンタ363c及び第2ボーナス中カウンタ364cはそれぞれ3バイトのデータ容量となっている。なお、第1ボーナス中カウンタ363c及び第2ボーナス中カウンタ364cは、スロットマシン310の電源がOFF操作された場合であってもその後の電源のON操作に際して主側RAM344のクリア処理が実行されない限り計測している遊技媒体の合計払出数の情報を保持する。
主側RAM344には図106(a)に示すように総累計用の算出エリア365と、第1累計用の算出エリア366と、第2累計用の算出エリア367と、が設けられている。総累計用の算出エリア365は、総累計用バッファ362に設けられた合計総払出カウンタ362aと合計有利中カウンタ362bとを利用して遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶するとともに、総累計用バッファ362に設けられた合計総払出カウンタ362aと合計ボーナス中カウンタ362cとを利用して遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶する。第1累計用の算出エリア366は、第1累計用バッファ363に設けられた第1総払出カウンタ363aと第1有利中カウンタ363bとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶するとともに、第1累計用バッファ363に設けられた第1総払出カウンタ363aと第1ボーナス中カウンタ363cとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶する。第2累計用の算出エリア367は、第2累計用バッファ364に設けられた第2総払出カウンタ364aと第2有利中カウンタ364bとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶するとともに、第2累計用バッファ364に設けられた第2総払出カウンタ364aと第2ボーナス中カウンタ364cとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出した結果の情報を記憶する。
上記のとおり第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364が設けられていることにより、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率、及び6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出することが可能となる。この場合に、第1累計用バッファ363と第2累計用バッファ364とは管理対象となる期間の始期と終期とが相互にずれるようにして利用される。具体的には、各累計用バッファ363,364による管理対象となる合計ゲーム数をA(具体的には6000ゲーム)、累計用バッファ363,364の数をB(具体的には2個)とした場合に、A/Bのゲーム数(具体的には3000ゲーム)だけ管理対象となる期間の始期と終期とが相互にずれている。また、第1累計用バッファ363において一の管理対象となる期間が終了した場合には当該第1累計用バッファ363における次の管理対象となる期間が次のゲームから発生し、第2累計用バッファ364において一の管理対象となる期間が終了した場合には当該第2累計用バッファ364における次の管理対象となる期間が次のゲームから発生する。したがって、第1累計用バッファ363による管理対象となる期間と第2累計用バッファ364による管理対象となる期間とはそれら期間の始期と終期とが一定のゲーム数分ずれた状態で繰り返し発生することとなる。
図107は本実施形態において遊技の履歴が管理される様子を示すタイムチャートである。図107(a)は3000ゲームが経過するタイミングを示し、図107(b)はゲームの実行タイミングを示し、図107(c)は総累計用バッファ362の更新タイミングを示し、図107(d)は第1累計用バッファ363の更新タイミングを示し、図107(e)は第1累計用バッファ363の初期化タイミングを示し、図107(f)は第2累計用バッファ364の更新タイミングを示し、図107(g)は第2累計用バッファ364の初期化タイミングを示し、図107(h)は第1累計用バッファ363を利用して算出された管理結果及び第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果のうち一方から他方に報知用表示装置346~348における表示対象を切り換えるタイミングを示す。
t1のタイミングでスロットマシン310の電源のON操作が行われて主側MPU342への動作電力の供給が開始される。この場合に、主側RAM344のクリア処理が実行されることにより、図107(e)に示すように第1累計用バッファ363の各種カウンタ363a~363cが「0」クリアされるとともに図107(g)に示すように第2累計用バッファ364の各種カウンタ364a~364cが「0」クリアされる。主側MPU342への動作電力の供給が開始された状況であっても主側RAM344のクリア処理が実行されない場合には、主側MPU342への動作電力の供給が開始されたタイミングにおいて第1累計用バッファ363の各種カウンタ363a~363c及び第2累計用バッファ364の各種カウンタ364a~364cは「0」クリアされることなく、スロットマシン310の前回の電源OFF時における値がそのまま維持される。
その後、t2のタイミング、t3のタイミング、t4のタイミング、t5のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで図107(b)に示すように1ゲームが実行される。そして、t6のタイミングで図107(a)に示すように3000ゲームが経過する。これら各ゲームにおいて遊技媒体の払出が発生したと仮定した場合、t2のタイミング~t6のタイミングのそれぞれにおいて、図107(c)に示すように総累計用バッファ362の更新処理が実行されるとともに、図107(d)に示すように第1累計用バッファ363の更新処理が実行される。なお、遊技媒体の払出が発生しないゲームにおいては総累計用バッファ362及び第1累計用バッファ363の更新処理は実行されない。t2のタイミング~t6のタイミングのそれぞれにおいて図107(f)に示すように第2累計用バッファ364の更新処理は実行されない。第1累計用バッファ363において管理対象となる期間と第2累計用バッファ364において管理対象となる期間とは始期と終期との両方が3000ゲームずれることとなるため、これら累計用バッファ363,364の初期化処理が実行された場合には当該初期化処理が実行されてから3000ゲームが経過するまでは第2累計用バッファ364の更新処理が待機されることとなる。
その後、t7のタイミング、t8のタイミング、t9のタイミング及びt10のタイミングのそれぞれで図107(b)に示すように1ゲームが実行される。これら各ゲームにおいて遊技媒体の払出が発生したと仮定した場合、t7のタイミング~t10のタイミングのそれぞれにおいて、図107(c)に示すように総累計用バッファ362の更新処理が実行され、図107(d)に示すように第1累計用バッファ363の更新処理が実行され、図107(f)に示すように第2累計用バッファ364の更新処理が実行される。なお、遊技媒体の払出が発生しないゲームにおいては総累計用バッファ362、第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364の更新処理は実行されない。
t10のタイミングは図107(a)に示すようにt6のタイミングから3000ゲームが経過したタイミングである。すなわち第1累計用バッファ363が更新対象となってから一の管理対象となる期間である6000ゲームが経過したタイミングである。したがって、第1累計用バッファ363を利用して6000ゲーム分の管理結果が算出される。この算出された管理結果は第1累計用の算出エリア366に記憶される。そして、管理結果が第1累計用の算出エリア366に記憶された後に、図107(e)に示すように第1累計用バッファ363の各種カウンタ363a~363cが「0」クリアされる。
また、図107(h)に示すように表示対象の切り換えタイミングとなる。主側RAM344のクリア処理が実行された場合、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果に対応する表示内容はいずれの管理結果にも対応しない初期表示内容となる。そして、その初期表示内容は、第1累計用バッファ363を利用して最初の管理結果が算出されるまでは、累計用バッファ363,364の管理結果が表示対象となる期間において継続される。t10のタイミングで第1累計用バッファ363を利用して算出された管理結果の情報が第1累計用の算出エリア366に記憶されることにより、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容は当該第1累計用の算出エリア366に記憶された管理結果の情報に対応する表示内容となる。この表示内容は、第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果の情報が第2累計用の算出エリア367に記憶されるまで、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容として維持される。
その後、t11のタイミング、t12のタイミング、t13のタイミング及びt14のタイミングのそれぞれで図107(b)に示すように1ゲームが実行される。これら各ゲームにおいて遊技媒体の払出が発生したと仮定した場合、t11のタイミング~t14のタイミングのそれぞれにおいて、図107(c)に示すように総累計用バッファ362の更新処理が実行され、図107(d)に示すように第1累計用バッファ363の更新処理が実行され、図107(f)に示すように第2累計用バッファ364の更新処理が実行される。なお、遊技媒体の払出が発生しないゲームにおいては総累計用バッファ362、第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364の更新処理は実行されない。
t14のタイミングは図107(a)に示すようにt10のタイミングから3000ゲームが経過したタイミングである。すなわち第2累計用バッファ364が更新対象となってから一の管理対象となる期間である6000ゲームが経過したタイミングである。したがって、第2累計用バッファ364を利用して6000ゲーム分の管理結果が算出される。この算出された管理結果は第2累計用の算出エリア367に記憶される。そして、管理結果が第2累計用の算出エリア367に記憶された後に、図107(g)に示すように第2累計用バッファ364の各種カウンタ364a~364cが「0」クリアされる。
また、図107(h)に示すように表示対象の切り換えタイミングとなる。t14のタイミングで第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果の情報が第2累計用の算出エリア367に記憶されることにより、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容は第1累計用の算出エリア366に記憶された管理結果の情報に対応する表示内容から第2累計用の算出エリア367に記憶された管理結果の情報に対応する表示内容に切り換えられる。この表示内容は、第1累計用バッファ363を利用して算出された管理結果の情報が第1累計用の算出エリア366に新たに記憶されるまで、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容として維持される。
その後、t15のタイミング、t16のタイミング、t17のタイミング及びt18のタイミングのそれぞれで図107(b)に示すように1ゲームが実行される。これら各ゲームにおいて遊技媒体の払出が発生したと仮定した場合、t15のタイミング~t18のタイミングのそれぞれにおいて、図107(c)に示すように総累計用バッファ362の更新処理が実行され、図107(d)に示すように第1累計用バッファ363の更新処理が実行され、図107(f)に示すように第2累計用バッファ364の更新処理が実行される。なお、遊技媒体の払出が発生しないゲームにおいては総累計用バッファ362、第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364の更新処理は実行されない。
t18のタイミングは図107(a)に示すようにt14のタイミングから3000ゲームが経過したタイミングである。すなわち第1累計用バッファ363を利用した新たな管理対象となる期間が開始されてから6000ゲームが経過したタイミングである。したがって、第1累計用バッファ363を利用して6000ゲーム分の管理結果が算出される。この算出された管理結果は第1累計用の算出エリア366に記憶される。そして、管理結果が第1累計用の算出エリア366に記憶された後に、図107(e)に示すように第1累計用バッファ363の各種カウンタ363a~363cが「0」クリアされる。
また、図107(h)に示すように表示対象の切り換えタイミングとなる。t18のタイミングで第1累計用バッファ363を利用して算出された管理結果の情報が第1累計用の算出エリア366に記憶されることにより、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容は第2累計用の算出エリア367に記憶された管理結果の情報に対応する表示内容から第1累計用の算出エリア366に記憶された管理結果の情報に対応する表示内容に切り換えられる。この表示内容は、第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果の情報が第2累計用の算出エリア367に新たに記憶されるまで、報知用表示装置346~348における累計用バッファ363,364の管理結果の表示内容として維持される。
次に、上記のような遊技の履歴の管理を可能とするための処理構成について説明する。図108は主側MPU342にて実行されるゲーム管理処理を示すフローチャートである。なお、ゲーム管理処理は遊技終了時の対応処理(図97)におけるステップS4811にて実行される。
まず有利期間規制用の処理を実行する(ステップS5401)。当該有利期間規制用の処理では上記第17の実施形態におけるゲーム管理処理(図100)のステップS5101~ステップS5117の各処理と同一の処理を実行する。その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生したか否かを判定する(ステップS5402)。遊技媒体の付与が発生した場合には(ステップS5402:YES)、総累計用バッファ362の合計総払出カウンタ362aに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算するとともに(ステップS5403)、第1累計用バッファ363の第1総払出カウンタ363aに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5404)。また、主側RAM344のクリア処理が実行されてから3000ゲームが経過するよりも前の期間である第2累計待機期間ではないことを条件として(ステップS5405:NO)、第2累計用バッファ364の第2総払出カウンタ364aに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5406)。
ステップS5405にて肯定判定をした場合、又はステップS5406の処理を実行した場合、主側RAM344のARTゲーム数カウンタの値が1以上であるか否かを判定することでART状態であるか否かを判定する(ステップS5407)。ステップS5407にて肯定判定をした場合、総累計用バッファ362の合計有利中カウンタ362bに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算するとともに(ステップS5408)、第1累計用バッファ363の第1有利中カウンタ363bに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5409)。また、主側RAM344のクリア処理が実行されてから3000ゲームが経過するよりも前の期間である第2累計待機期間ではないことを条件として(ステップS5410:NO)、第2累計用バッファ364の第2有利中カウンタ364bに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5411)。
ステップS5407にて否定判定をした場合、現状の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する(ステップS5412)。ステップS5412にて肯定判定をした場合、総累計用バッファ362の合計ボーナス中カウンタ362cに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算するとともに(ステップS5413)、第1累計用バッファ363の第1ボーナス中カウンタ363cに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5414)。また、主側RAM344のクリア処理が実行されてから3000ゲームが経過するよりも前の期間である第2累計待機期間ではないことを条件として(ステップS5415:NO)、第2累計用バッファ364の第2ボーナス中カウンタ364cに今回付与された遊技媒体数に対応する値を加算する(ステップS5416)。
ステップS5402にて否定判定をした場合、ステップS5410にて肯定判定をした場合、ステップS5411の処理を実行した場合、ステップS5412にて否定判定をした場合、ステップS5415にて肯定判定をした場合、又はステップS5416の処理を実行した場合、総累計用の算出処理を実行する(ステップS5417)。当該算出処理では、総累計用バッファ362に設けられた合計総払出カウンタ362aと合計有利中カウンタ362bとを利用して遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出しその算出結果を総累計用の算出エリア365に記憶させる。また、当該算出処理では、総累計用バッファ362に設けられた合計総払出カウンタ362aと合計ボーナス中カウンタ362cとを利用して遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出しその算出結果を総累計用の算出エリア365に記憶させる。報知用表示装置346~348における表示対象が総累計用バッファ362であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には前者の算出結果が報知され、報知用表示装置346~348における表示対象が総累計用バッファ362であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には後者の算出結果が報知される。
その後、ステップS5418にて対象切換処理を実行する。図109は対象切換処理を示すフローチャートである。まず主側RAM344の総ゲーム数カウンタ361の値を1加算する(ステップS5501)。総ゲーム数カウンタ361は、第1累計用バッファ363を利用した一の管理対象となる期間及び第2累計用バッファ364を利用した一の管理対象となる期間を主側MPU342にて特定するために利用される。その後、ステップS5502では、1加算後における総ゲーム数カウンタ361の値が3000×2n(nは1以上の整数)であるか否かを判定する。総ゲーム数カウンタ361の値が3000×2nの場合、第1累計用バッファ363を利用した一の管理対象となる期間が終了したことを意味する。例えば主側RAM344のクリア処理が実行されてから6000ゲームが経過した場合、12000ゲームが経過した場合及び18000ゲームが経過した場合などに、第1累計用バッファ363を利用した一の管理対象となる期間が終了したことになる。
ステップS5502にて肯定判定をした場合、第1累計用の算出処理を実行する(ステップS5503)。当該算出処理では、第1累計用バッファ363に設けられた第1総払出カウンタ363aと第1有利中カウンタ363bとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出し、その算出結果を第1累計用の算出エリア366に記憶させる。また、当該算出処理では、第1累計用バッファ363に設けられた第1総払出カウンタ363aと第1ボーナス中カウンタ363cとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出し、その算出結果を第1累計用の算出エリア366に記憶させる。報知用表示装置346~348における表示対象が第1累計用バッファ363であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には前者の算出結果が報知され、報知用表示装置346~348における表示対象が第1累計用バッファ363であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には後者の算出結果が報知される。
その後、主側RAM344に設けられた第1累計表示フラグに「1」をセットするとともに(ステップS5504)、主側RAM344に設けられた第2累計表示フラグを「0」クリアする(ステップS5505)。第1累計表示フラグ及び第2累計表示フラグは、報知用表示装置346~348における表示対象が第1累計用バッファ363又は第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果となった場合に、これらのうちいずれを表示対象とするのかを主側MPU342にて特定するためのフラグである。第1累計表示フラグに「1」がセットされており第2累計表示フラグの値が「0」である場合には第1累計用バッファ363を利用して算出された管理結果が表示対象となり、第1累計表示フラグの値が「0」であり第2累計表示フラグに「1」がセットされている場合には第2累計用バッファ364を利用して算出された管理結果が表示対象となる。また、第1累計表示フラグ及び第2累計表示フラグの両方の値が「0」である場合には第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364のいずれにも対応しない初期表示内容が表示対象となる。
その後、第1累計用バッファ363のクリア処理を実行する(ステップS5506)。これにより、第1累計用バッファ363の各種カウンタ363a~363cが「0」クリアされる。
ステップS5502にて否定判定をした場合、1加算後における総ゲーム数カウンタ361の値が3000×(2n+1)(nは1以上の整数)であるか否かを判定する(ステップS5507)。総ゲーム数カウンタ361の値が3000×(2n+1)の場合、第2累計用バッファ364を利用した一の管理対象となる期間が終了したことを意味する。例えば主側RAM344のクリア処理が実行されてから9000ゲームが経過した場合、15000ゲームが経過した場合及び21000ゲームが経過した場合などに、第2累計用バッファ364を利用した一の管理対象となる期間が終了したことになる。
ステップS5507にて肯定判定をした場合、第2累計用の算出処理を実行する(ステップS5508)。当該算出処理では、第2累計用バッファ364に設けられた第2総払出カウンタ364aと第2有利中カウンタ364bとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するART状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出し、その算出結果を第2累計用の算出エリア367に記憶させる。また、当該算出処理では、第2累計用バッファ364に設けられた第2総払出カウンタ364aと第2ボーナス中カウンタ364cとを利用して、6000ゲームに亘って連続する期間における遊技媒体の総払出数に対するBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率を算出し、その算出結果を第2累計用の算出エリア367に記憶させる。報知用表示装置346~348における表示対象が第2累計用バッファ364であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には前者の算出結果が報知され、報知用表示装置346~348における表示対象が第2累計用バッファ364であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率となった場合には後者の算出結果が報知される。
その後、主側RAM344に設けられた第1累計表示フラグを「0」クリアするとともに(ステップS5509)、主側RAM344に設けられた第2累計表示フラグに「1」をセットする(ステップS5510)。また、第2累計用バッファ364のクリア処理を実行する(ステップS5511)。これにより、第2累計用バッファ364の各種カウンタ364a~364cが「0」クリアされる。
次に、主側MPU342にて実行される管理用処理について図110のフローチャートを参照しながら説明する。なお、管理用処理はタイマ割込み処理(図88)におけるステップS4513にて実行される。
まず報知用表示装置346~348における表示内容の更新タイミングであるか否かを判定する(ステップS5601)。報知用表示装置346~348の表示対象として、総累計用バッファ362であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、総累計用バッファ362であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、第1累計用バッファ363であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、第1累計用バッファ363であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、第2累計用バッファ364であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、第2累計用バッファ364であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率と、合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率と、が存在している。報知用表示装置346~348では一の表示対象の表示内容が所定の報知期間(具体的には5秒)に亘って表示された後に、次の表示対象に表示内容が変更されてその変更された表示対象の表示内容が上記所定の報知期間に亘って表示される。報知用表示装置346~348では最初に総累計用バッファ362についての各比率が表示対象となり、次に第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364のうち管理対象となる期間が終了したタイミングが直近の側についての各比率が表示対象となり、次に合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率が表示対象となる。そして、これら表示対象の切り換えの流れが繰り返される。なお、表示内容の更新タイミングとなるまでは前回の更新タイミングにおいて設定された内容が報知用表示装置346~348にて表示され続ける。
ステップS5601にて肯定判定をした場合、表示対象カウンタの更新処理を実行する(ステップS5602)。表示対象カウンタは主側RAM344に設けられており、表示対象カウンタの値が「0」であれば報知用表示装置346~348の表示対象が総累計用バッファ362であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率となり、表示対象カウンタの値が「1」であれば報知用表示装置346~348の表示対象が総累計用バッファ362であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率となり、表示対象カウンタの値が「2」であれば報知用表示装置346~348の表示対象が第1累計用バッファ363又は第2累計用バッファ364であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率となり、表示対象カウンタの値が「3」であれば報知用表示装置346~348の表示対象が第1累計用バッファ363又は第2累計用バッファ364であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率となり、表示対象カウンタの値が「4」であれば報知用表示装置346~348の表示対象が合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率となる。また、表示対象カウンタの値を1加算した後における値が「5」であれば当該表示対象カウンタの値を「0」クリアする。
その後、表示対象カウンタの値が「0」又は「1」であるか否かを判定することで、報知用表示装置346~348における表示対象が総累計用バッファ362についての比率であるか否かを判定する(ステップS5603)。ステップS5603にて肯定判定をした場合には、総累計の種類表示の設定処理を実行する(ステップS5604)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値が「0」であれば第1報知用表示装置346において「0」が表示されるようにし、表示対象カウンタの値が「1」であれば第1報知用表示装置346において「1」が表示されるようにする。つまり、本実施形態では報知用表示装置346~348における表示対象の種類に対応する情報が第1報知用表示装置346にて表示される。その後、総累計の結果表示の設定処理を実行する(ステップS5605)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値が「0」であれば総累計用の算出エリア365に記憶されている総累計用バッファ362であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。また、表示対象カウンタの値が「1」であれば総累計用の算出エリア365に記憶されている総累計用バッファ362であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。これらの場合、比率を%表示とした上で10の位が第2報知用表示装置347にて表示され、1の位が第3報知用表示装置348にて表示される。なお、当該構成においては100%と1%未満とを区別することができなくなってしまうため、100%の場合と1%未満の場合とで異なる表示が行われるようにしてもよい。
ステップS5603にて否定判定をした場合、表示対象カウンタの値が「2」又は「3」であるか否かを判定することで、報知用表示装置346~348における表示対象が第1累計用バッファ363又は第2累計用バッファ364についての比率であるか否かを判定する(ステップS5606)。ステップS5606にて肯定判定をした場合には、一部期間の種類表示の設定処理を実行する(ステップS5607)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値が「2」であれば第1報知用表示装置346において「2」が表示されるようにし、表示対象カウンタの値が「3」であれば第1報知用表示装置346において「3」が表示されるようにする。
その後、主側RAM344の第1累計表示フラグに「1」がセットされているのであれば(ステップS5608:YES)、第1累計の結果表示の設定処理を実行する(ステップS5609)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値が「2」であれば第1累計用の算出エリア366に記憶されている第1累計用バッファ363であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。また、表示対象カウンタの値が「3」であれば第1累計用の算出エリア366に記憶されている第1累計用バッファ363であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。
主側RAM344の第1累計表示フラグに「1」がセットされておらず第2累計表示フラグに「1」がセットされている場合(ステップS5610:YES)、第2累計の結果表示の設定処理を実行する(ステップS5611)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値が「2」であれば第2累計用の算出エリア367に記憶されている第2累計用バッファ364であってART状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。また、表示対象カウンタの値が「3」であれば第2累計用の算出エリア367に記憶されている第2累計用バッファ364であってBB状態における遊技媒体の合計払出数の比率に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。
主側RAM344の第1累計表示フラグ及び第2累計表示フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS5610:NO)、初期表示の設定処理を実行する(ステップS5612)。当該設定処理では、表示対象カウンタの値に関係なく第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348の表示内容が初期表示内容となるようにする。具体的には、他の状況の比率表示に際して表示対象とならない「L」の文字が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348の両方にて表示される。但し、この場合であっても第1報知用表示装置346では表示対象カウンタの値に対応する内容が表示される。これにより、第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて初期表示内容が表示されている場合にそれがいずれの表示対象に対応しているのかを遊技ホールの管理者が把握することが可能となる。
ステップS5606にて否定判定をした場合、報知用表示装置346~348の表示対象は合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率であることを意味する。この場合、まず有利期間比率の種類表示の設定処理を実行する(ステップS5613)。当該設定処理では、第1報知用表示装置346において表示対象カウンタの値に対応する「4」が表示されるようにする。また、有利期間比率の結果表示の設定処理を実行する(ステップS5614)。当該設定処理では、合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率を演算し、その演算結果に対応する情報が第2報知用表示装置347及び第3報知用表示装置348にて表示されるようにする。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1累計用バッファ363と第2累計用バッファ364とを備え、第1累計用バッファ363を利用して6000ゲームに亘って連続する期間の管理が行われるとともに第2累計用バッファ364を利用して6000ゲームに亘って連続する期間の管理が行われ、さらに第1累計用バッファ363を利用して管理される期間(以下、第1期間ともいう)と第2累計用バッファ364を利用して管理される期間(以下、第2期間ともいう)とは一部が重複している。これにより、一の第2期間の途中で第1期間における管理結果に対応する各種比率を導出することが可能となるとともに、一の第1期間の途中で第2期間における管理結果に対応する各種比率を導出することが可能となる。よって、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、各種比率を導出する頻度を高めることが可能となる。さらにまた、第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364のそれぞれの記憶容量を過剰に大きくしなくても、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、各種比率を導出する頻度を高めることが可能となる。
第1期間と第2期間とはいずれも6000ゲームが経過した場合に終了するため、期間の終了条件が同じ条件である。これにより、第1累計用バッファ363と第2累計用バッファ364とのそれぞれを利用して管理を行う構成であっても一定の期間に対応する各種比率を導出することが可能となる。
一の第1期間が終了した場合に当該第1期間に続けて新たな第1期間を開始させるとともに一の第2期間が終了した場合に当該第2期間に続けて新たな第2期間を開始させ、さらに第1期間と第2期間との差分は一定である。これにより、一定のズレを生じさせた状態を担保しながら、第1期間及び第2期間のそれぞれに対応する各種比率を導出することが可能となる。
一の第1期間が終了した場合には第1累計用バッファ363を「0」クリアするとともに一の第2期間が終了した場合には第2累計用バッファ364を「0」クリアする。これにより、第1累計用バッファ363は第1期間に対応する遊技の履歴を記憶することが可能な容量で十分であり、第2累計用バッファ364は第2期間に対応する遊技の履歴を記憶することが可能な容量で十分である。よって、第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364の容量を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1期間が経過した場合には当該第1期間に対応する各種比率の報知が開始され、第2期間が経過した場合には当該第2期間に対応する各種比率の報知が開始される。これにより、第1期間及び第2期間のそれぞれの経過に伴って各種比率が報知されることとなり、現状に対して比較的近い状況における各種比率を報知することが可能となる。
<第18の実施形態の別形態>
・6000ゲームの期間における各種比率を演算するために利用される累計用バッファ363,364の数は第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364の2個に限定されることはなく3個、4個又は5個以上であってもよい。3個であれば各累計用バッファによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ2000ゲームずれることとなり、4個であれば各累計用バッファによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ1500ゲームずれることとなり、5個であれば各累計用バッファによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ1000ゲームずれることとなる。
・第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364による一の管理対象となる期間は6000ゲームに限定されることはなく、4000ゲームといったように6000ゲームよりも少ないゲーム数としてもよく、8000ゲームといったように6000ゲームよりも多いゲーム数としてもよい。また、6000ゲームといったように累計用バッファ363,364の数で割り切れるゲーム数に限定されることはなく、6001ゲームといったように累計用バッファ363,364の数で割り切れないゲーム数としてもよい。割り切れないゲーム数である場合には、各累計用バッファ363,364による管理対象となる合計ゲーム数をA(具体的には6001ゲーム)、累計用バッファ363,364の数をB(具体的には2個)とした場合に、A/Bによる商のゲーム数(具体的には3000ゲーム)だけ管理対象となる期間の始期と終期との両方がずれる構成としてもよく、A/Bによる商に1加算したゲーム数(具体的には3001ゲーム)だけ管理対象となる期間の始期と終期との両方がずれる構成としてもよい。
・累計用バッファ363,364に代えて後述する第19の実施形態における第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372のようなリングバッファを利用する構成としてもよい。そして、第1累計用バッファ363に対応するリングバッファと第2累計用バッファ364に対応するリングバッファとのそれぞれに各ゲームの結果を履歴情報として記憶させ、その記憶させた履歴情報を利用して上記第18の実施形態のような各種比率を演算する構成とする。当該構成であっても6000ゲームに亘る期間である第1期間及び第2期間のそれぞれを相互に一部重複させながら各種比率を演算することが可能となる。
・第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364による管理対象が上記各種比率である構成に限定されることはなく、例えば合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の比率(上記第18の実施形態では合計ゲーム数カウンタ344aの値に対する有利ゲーム数カウンタ344bの値の比率)がこれら累計用バッファ363,364による管理対象となっている構成としてもよい。
<第19の実施形態>
上記第18の実施形態のように第1累計用バッファ363と第2累計用バッファ364とを利用して各管理対象となる期間を一部重複させながら当該管理対象となる期間よりも短い周期で各管理対象となる期間における管理結果の報知を行うことが可能な構成を、上記第3の実施形態に適用してもよい。図111は本実施形態における管理用IC66の電気的構成を説明するためのブロック図である。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図111に示すように管理用IC66には上記第3の実施形態と同様に管理側I/F111、管理側CPU112、管理側ROM113、管理側RAM114、RTC115、対応関係用メモリ116及び演算結果用メモリ131が設けられている。これらの機能は上記第3の実施形態と同様である。
管理用IC66には上記以外にも第1履歴用メモリ371と第2履歴用メモリ372とが設けられている。これら第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372は同一の構成となっている。また、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372は全体のデータ容量は相違するものの基本的な構成は上記第3の実施形態における履歴用メモリ117と同様のリングバッファとなっている。図112は第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372の構成を説明するための説明図である。
各履歴用メモリ371,372には、履歴情報を順次記憶するための履歴用エリア371a,372aが設けられている。履歴用エリア371a,372aには、複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに、各ポインタ情報に1対1で対応させて履歴情報格納エリア371b,372bが設定されている。履歴情報格納エリア371b,372bには、RTC情報と対応関係情報との組合せを格納可能となっている。この場合、各履歴情報格納エリア371b,372bは2バイトのデータ容量となっており、RTC情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられており、対応関係情報を格納するためのエリアとして1バイトのデータ容量が割り当てられている。第1~第15バッファ122a~122o(本パチンコ機10の実際には第1~第10バッファ122a~122j)に入力されている信号に応じて対応関係情報を格納する必要が生じた場合には、まず現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア371b,372bのRTC情報を格納するためのエリアに、現状のRTC115において計測されている年月日情報及び時刻情報を格納する。その後、今回の情報格納契機となったバッファ122a~122oに対応する対応関係情報を対応関係用メモリ116における当該バッファ122a~122oに対応する対応関係エリア123a~123oから読み出し、その読み出した対応関係情報を現状の書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納371b,372bの対応関係情報を格納するためのエリアに格納する。
履歴情報格納エリア371b,372bは、30000個の遊技球が発射された場合における各履歴情報を全て記憶しておくことを可能とする数分設けられている。例えば30000個の遊技球が発射されるまでに通常の使用であれば最大で履歴情報が40000回発生するとした場合、40000個以上の履歴情報格納エリア371b,372bが設けられている。これにより、少なくとも30000個の遊技球が発射されるまでの履歴情報を各履歴用メモリ371,372において記憶保持することが可能である。
履歴用メモリ371,372には履歴用エリア371a,372aとは別にポインタ用エリア371c,372cが設けられている。ポインタ用エリア371c,372cには、履歴用メモリ371,372において現状の書き込み対象となっているポインタ情報を管理側CPU112にて特定するための情報が格納されている。具体的には、パチンコ機10の出荷段階ではポインタ用エリア371c,372cには「0」のポインタ情報を書き込み対象に指定する情報が設定されている。そして、1個の履歴情報が履歴情報格納エリア371b,372bに新たに格納される度に、書き込み対象となるポインタ情報の値が1加算されるようにポインタ用エリア371c,372cの情報が更新される。最後の順番のポインタ情報が書き込み対象となり当該最後の順番のポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア371b,372bに履歴情報が格納された場合には、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア371c,372cの情報が更新される。これにより、格納可能な履歴情報の個数を超えて履歴情報の格納契機が発生した場合には、古い履歴情報が格納されている履歴情報格納エリア371b,372bから順に新しい履歴情報に上書きされていくこととなる。
また、履歴用メモリ371,372を利用して管理側CPU112にて各種パラメータが演算されその演算結果が演算結果用メモリ131に記憶された場合、その演算に際して参照対象となった履歴用メモリ371,372について履歴情報格納エリア371b,372bが全て「0」クリアされるとともに、「0」のポインタ情報が書き込み対象となるようにポインタ用エリア371c,372cの情報が更新される。これにより、一旦読み取り対象となった履歴情報が再度読み取り対象となってしまうことを阻止することが可能となる。
第1履歴用メモリ371と第2履歴用メモリ372とが設けられていることにより、30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間における履歴情報を利用した各種パラメータを演算することが可能となる。この場合に、第1履歴用メモリ371と第2履歴用メモリ372とは上記第18の実施形態における各累計用バッファ363,364のように管理対象となる期間の始期と終期とが相互にずれるようにして利用される。具体的には、各履歴用メモリ371,372による管理対象となる遊技球の排出個数をA(具体的には30000個)、履歴用メモリ371,372の数をB(具体的には2個)とした場合に、A/Bとなる遊技球の排出個数(具体的には15000個)だけ管理対象となる期間の始期と終期との両方がずれている。また第1履歴用メモリ371において一の管理対象となる期間が終了した場合には当該第1履歴用メモリ371における次の管理対象となる期間が次の遊技球の排出から発生し、第2履歴用メモリ372において一の管理対象となる期間が終了した場合には当該第2履歴用メモリ372における次の管理対象となる期間が次の遊技球の排出から発生する。したがって、第1履歴用メモリ371による管理対象となる期間と第2履歴用メモリ372による管理対象となる期間とはそれら期間の始期と終期との両方が一定の排出個数分ずれた状態で繰り返し発生することとなる。
次に、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372を利用した遊技の履歴の管理を可能とするための処理構成について説明する。図113は管理側CPU112にて実行される履歴設定処理を示すフローチャートである。なお、履歴設定処理は管理処理(図18)におけるステップS607にて実行される。
まず管理側RAM114に設けられた確認対象カウンタに、第1~第15バッファ122a~122oのうち管理側CPU112において確認対象となるバッファの数をセットする(ステップS5701)。具体的には、対応関係用メモリ116における第1~第15対応関係エリア123a~123oのうちブランクであることを示す情報以外の情報が格納されている対応関係エリアの数を特定し、その特定した数の情報を確認対象カウンタにセットする。本パチンコ機10では既に説明したとおり第1~第10対応関係エリア123a~123jにブランクであることを示す情報以外の情報が格納されているため、ステップS5701では確認対象カウンタに「10」をセットする。
その後、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファの内容が履歴情報の書き込み契機の内容となっているか否かを判定する(ステップS5702)。具体的には、第1~第15バッファ122a~122oのうち現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「0」から「1」に変更されている場合には書き込み契機が発生していると判定する。また、現状の確認対象カウンタの値が「8」~「10」である場合には現状の確認対象カウンタの値に対応するバッファに格納されている数値情報が「1」から「0」に変更されている場合に書き込み契機が発生していると判定する。
ステップS5702にて肯定判定をした場合には、RTC115から年月日情報及び時刻情報であるRTC情報を読み出す(ステップS5703)。そして、第1履歴用メモリ371への書き込み処理を実行する(ステップS5704)。当該書き込み処理では、第1履歴用メモリ371のポインタ用エリア371cを参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア371aのポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア371aの履歴情報格納エリア371bに、ステップS5703にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア371bに書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア371bに対応関係情報だけではなく開始情報又は終了情報を書き込む。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS5705)。当該更新処理では、第1履歴用メモリ371のポインタ用エリア371cに格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア371aにおけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア371cに上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア371cを「0」クリアする。
その後、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372のクリア処理が実行されてから遊技領域PAから排出された遊技球の個数が15000個となったか否かを判定することで第2累計待機期間であるか否かを判定する(ステップS5706)。本実施形態では主側RAM65のクリア処理が実行される場合、主側CPU63から管理用IC66にクリア信号が送信される構成であり、管理用IC66は主側CPU63からクリア信号を受信した場合、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372のクリア処理を実行する。当該クリア処理が実行されることにより、各履歴用メモリ371,372の履歴用エリア371a,372aが全て「0」クリアされるとともに各履歴用メモリ371,372のポインタ用エリア371c,372cが「0」クリアされる。そして、その後に履歴情報の書き込み契機が発生した場合には排出個数が15000個となるまでは第1履歴用メモリ371の更新のみが行われ、排出個数が15000個に到達した後は履歴情報の書き込み契機が発生する度に第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372の両方の更新が行われる。
ステップS5706にて否定判定をした場合、第2履歴用メモリ372への書き込み処理を実行する(ステップS5707)。当該書き込み処理では、第2履歴用メモリ372のポインタ用エリア372cを参照することで現状の書き込み対象となっている履歴用エリア372aのポインタ情報を特定し、その書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴用エリア372aの履歴情報格納エリア372bに、ステップS5703にて読み出したRTC情報を書き込む。また、現状の確認対象カウンタの値に対応する対応関係エリア123a~123oから対応関係情報を読み出し、その対応関係情報を上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア372bに書き込む。また、対応関係情報が、開閉実行モードであることを示す情報、高頻度サポートモードであることを示す情報、及び前扉枠14であることを示す情報のうちいずれかである場合には、上記書き込み対象となっているポインタ情報に対応する履歴情報格納エリア372bに対応関係情報だけではなく開始情報又は終了情報を書き込む。
その後、対象ポインタの更新処理を実行する(ステップS5708)。当該更新処理では、第2履歴用メモリ372のポインタ用エリア372cに格納されている数値情報を読み出し1加算する。その1加算後におけるポインタ情報が履歴用エリア372aにおけるポインタ情報の最大値を超えたか否かを判定する。最大値を超えていない場合には1加算後におけるポインタ情報を新たな書き込み対象のポインタ情報としてポインタ用エリア372cに上書きする。最大値を超えている場合には書き込み対象のポインタ情報が最初のポインタ情報となるようにポインタ用エリア372cを「0」クリアする。
ステップS5702にて否定判定をした場合、ステップS5706にて肯定判定をした場合、又はステップS5708の処理を実行した場合、管理側RAM114の確認対象カウンタの値を1減算する(ステップS5709)。そして、その1減算後における確認対象カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS5710)。確認対象カウンタの値が1以上である場合には(ステップS5710:NO)、新たな確認対象カウンタの値に対応する確認対象について、ステップS5702以降の処理を実行する。確認対象カウンタの値が「0」である場合には(ステップS5710:YES)、対象切換処理を実行する(ステップS5711)。
図114は対象切換処理を示すフローチャートである。
まず遊技領域PAからの遊技球の排出が発生したか否かを判定する(ステップS5801)。遊技球の排出が発生している場合(ステップS5801:YES)、管理側RAM114に設けられた総排出個数カウンタの加算処理を実行する(ステップS5802)。当該加算処理では、遊技領域PAから今回排出された遊技球の個数の値を総排出個数カウンタに加算する。その後、ステップS5803では、総排出個数カウンタの値が15000×2n(nは1以上の整数)であるか否かを判定する。総排出個数カウンタの値が15000×2nの場合、第1履歴用メモリ371を利用した一の管理対象となる期間が終了したことを意味する。例えば第1履歴用メモリ371のクリア処理が実行されてから30000個の遊技球が排出された場合、60000個の遊技球が排出された場合及び90000個の遊技球が排出された場合などに、第1履歴用メモリ371を利用した一の管理対象となる期間が終了したことになる。
ステップS5803にて肯定判定をした場合、第1履歴用メモリ371を利用した算出処理を実行する(ステップS5804)。当該算出処理では、第1履歴用メモリ371に記憶されている履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。この各種パラメータの演算の内容は、上記第3の実施形態における停電対応処理(図32)のステップS1402~ステップS1418と同一である。そして、その演算した結果の各種パラメータを演算結果用メモリ131に書き込む。この場合、演算結果用メモリ131に既に他の演算結果の情報が記憶されている場合には、その既に記憶されている演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
その後、第1履歴用メモリ371のクリア処理を実行する(ステップS5805)。これにより、第1履歴用メモリ371の履歴用エリア371aが全て「0」クリアされるとともに第1履歴用メモリ371のポインタ用エリア371cが「0」クリアされる。
ステップS5803にて否定判定をした場合、総排出個数カウンタの値が15000×(2n+1)(nは1以上の整数)であるか否かを判定する(ステップS5806)。総排出個数カウンタの値が15000×(2n+1)の場合、第2履歴用メモリ372を利用した一の管理対象となる期間が終了したことを意味する。例えば第2履歴用メモリ372のクリア処理が実行されてから45000個の遊技球が排出された場合、75000個の遊技球が排出された場合及び105000個の遊技球が排出された場合などに、第2履歴用メモリ372を利用した一の管理対象となる期間が終了したことになる。
ステップS5806にて肯定判定をした場合、第2履歴用メモリ372を利用した算出処理を実行する(ステップS5807)。当該算出処理では、第2履歴用メモリ372に記憶されている履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。この各種パラメータの演算の内容は、上記第3の実施形態における停電対応処理(図32)のステップS1402~ステップS1418と同一である。そして、その演算した結果の各種パラメータを演算結果用メモリ131に書き込む。この場合、演算結果用メモリ131に既に他の演算結果の情報が記憶されている場合には、その既に記憶されている演算結果の情報を上書きしてしまわないように演算結果の情報の書き込みを行う。また、RTC115から現状の年月日情報及び時刻情報を読み出し、その読み出した年月日情報と時刻情報とを今回書き込みを行った演算結果の情報に付随させる。これにより、今回書き込みを行った演算結果の情報が、いつのタイミングに対応したものであるかを特定することが可能となる。
その後、第2履歴用メモリ372のクリア処理を実行する(ステップS5808)。これにより、第2履歴用メモリ372の履歴用エリア372aが全て「0」クリアされるとともに第2履歴用メモリ372のポインタ用エリア372cが「0」クリアされる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1履歴用メモリ371と第2履歴用メモリ372とを備え、第1履歴用メモリ371を利用して30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間の管理が行われるとともに第2履歴用メモリ372を利用して30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間の管理が行われ、さらに第1履歴用メモリ371を利用して管理される期間(以下、第1期間ともいう)と第2履歴用メモリ372を利用して管理される期間(以下、第2期間ともいう)とは一部が重複している。これにより、一の第2期間の途中で第1期間における管理結果に対応する各種パラメータを導出することが可能となるとともに、一の第1期間の途中で第2期間における管理結果に対応する各種パラメータを導出することが可能となる。よって、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、各種パラメータを導出する頻度を高めることが可能となる。さらにまた、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372のそれぞれの記憶容量を過剰に大きくしなくても、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、各種パラメータを導出する頻度を高めることが可能となる。
第1期間と第2期間とはいずれも30000個の遊技球が遊技領域PAから排出された場合に終了するため、期間の終了条件が同じ条件である。これにより、第1履歴用メモリ371と第2履歴用メモリ372とのそれぞれを利用して管理を行う構成であっても一定の期間に対応する各種パラメータを導出することが可能となる。
一の第1期間が終了した場合に当該第1期間に続けて新たな第1期間を開始させるとともに一の第2期間が終了した場合に当該第2期間に続けて新たな第2期間を開始させ、さらに第1期間と第2期間との差分は一定である。これにより、一定のズレを生じさせた状態を担保しながら、第1期間及び第2期間のそれぞれに対応する各種パラメータを導出することが可能となる。
一の第1期間が終了した場合には第1履歴用メモリ371を「0」クリアするとともに一の第2期間が終了した場合には第2履歴用メモリ372を「0」クリアする。これにより、第1履歴用メモリ371は第1期間に対応する遊技の履歴を記憶することが可能な容量で十分であり、第2履歴用メモリ372は第2期間に対応する遊技の履歴を記憶することが可能な容量で十分である。よって、第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372の容量を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
<第19の実施形態の別形態>
・30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間における各種パラメータを演算するために利用される履歴用メモリ371,372の数は第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372の2個に限定されることはなく、3個、4個又は5個以上であってもよい。3個であれば各履歴用メモリによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ10000個ずれることとなり、4個であれば各履歴用メモリによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ7500個ずれることとなり、5個であれば各履歴用メモリによる管理対象となる期間の始期と終期との両方がそれぞれ6000個ずれることとなる。
・第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372による一の管理対象となる期間は30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間に限定されることはなく、20000個といったように30000個よりも少ない個数としてもよく、40000個といったように30000個よりも多い個数としてもよい。また、30000個といったように履歴用メモリ371,372の数で割り切れる個数に限定されることはなく、30001個といったように履歴用メモリ371,372の数で割り切れない個数としてもよい。割り切れない個数である場合には、各履歴用メモリ371,372による管理対象となる排出個数をA(具体的には30001個)、履歴用メモリ371,372の数をB(具体的には2個)とした場合に、A/Bによる商の個数(具体的には15000個)だけ管理対象となる期間の始期と終期との両方がずれる構成としてもよく、A/Bによる商に1加算した個数(具体的には15001個)だけ管理対象となる期間の始期と終期との両方がずれる構成としてもよい。
・履歴用メモリ371,372に代えて上記第18の実施形態における第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364のようなカウンタを利用する構成としてもよい。そして、第1履歴用メモリ371に対応するカウンタと第2履歴用メモリ372に対応するカウンタとのそれぞれに各入球部への入球個数を記憶させ、その記憶させた入球個数を利用して上記第19の実施形態のような各種パラメータを演算する構成とする。当該構成であっても30000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間である第1期間及び第2期間のそれぞれを相互に一部重複させながら各種パラメータを演算することが可能となる。
・第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372といったように複数の履歴用メモリを利用する構成に限定されることはなく、例えば上記第3の実施形態のように長い期間に亘る履歴情報を記憶することが可能な1個の履歴用エリアを利用し、当該履歴用エリアに記憶されている履歴情報の中から第1期間に対応する履歴情報を抽出して各種パラメータを演算するとともに当該第1期間に一部が重複する第2期間に対応する履歴情報を抽出して各種パラメータを演算する構成としてもよい。この場合、45000個の遊技球が遊技領域PAから排出されるまでの期間における履歴情報を十分に記憶することが可能な容量の履歴用エリアとすることで、第1期間及び第2期間のそれぞれに対応する履歴情報を抽出することが可能となる。
・履歴用メモリ371,372に履歴情報を書き込む場合、ポインタ用エリア371c,372cに示されているポインタ情報に対応するエリアに履歴情報を書き込んだ後に、ポインタ用エリア371c,372cのポインタ情報を更新する構成に限定されることはなく、新たな履歴情報を書き込む対象のエリアは常に固定であり、新たな履歴情報の書き込みに際して各エリアに記憶されている情報を順次シフトする構成としてもよい。例えば第1エリア~第5エリアが存在している場合に、新たな履歴情報を書き込むエリアは常に第1エリアであり、新たな履歴情報を書き込む契機となった場合には第4エリア→第5エリア、第3エリア→第4エリア、第2エリア→第3エリア、第1エリア→第2エリアといったように各情報をシフトした後に第1エリアに新たな履歴情報を書き込む構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態などではアウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34の全てが履歴情報(又は入球履歴)の格納対象となる構成としたが、これに限定されることはなく、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一部のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよい。例えば、一般入賞口31、特電入賞装置32及び第2作動口34のみが履歴情報の格納対象となっている構成としてもよく、一般入賞口31のみが履歴情報の格納対象となっている構成としていもよい。この場合であっても、履歴情報の格納対象となっている入球部について所定の期間における遊技球の入球態様を把握することが可能となる。
(2)上記第1の実施形態などでは第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a及び第3入賞口検知センサ44aのそれぞれに対応させて、遊技球の入球結果に対応する情報を送信するための信号経路118a~118cが設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、同一種類の入球部についての入球結果に対応する情報は、同一種類の入球部が複数存在しているとともにそれに合わせて入球検知センサが複数存在している構成であっても、1種類の情報として送信される構成としてもよい。これにより、主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類数を抑えることが可能となる。
(3)第1の実施形態などでは主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報が、主側CPU63から管理用IC66に送信される構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報が管理用IC66において予め記憶されている構成としてもよい。この場合、対応関係情報を管理用IC66に認識させるための処理を実行する必要がなくなるため、主側CPU63の処理負荷を軽減することが可能となる。
(4)第1の実施形態などでは主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、主側CPU63への動作電力の供給開始時に行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば主側CPU63と管理用IC66とを双方向通信可能とし、管理用IC66から対応関係情報の送信を要求する信号を受信した場合に主側CPU63から管理用IC66に対応関係情報が送信される構成としてもよい。この場合、対応関係用メモリ116を不揮発性メモリとして設けるとともに読み書き両用として利用する構成とし、パチンコ機10の出荷後において主側CPU63から管理用IC66に提供された対応関係情報は主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても対応関係用メモリ116に記憶保持される構成とする。これにより、対応関係情報が送信される頻度を少なくすることが可能となる。
(5)第1の実施形態などでは主側CPU63から管理用IC66に送信される情報の種類と各バッファ122a~122oとの対応関係を示す対応関係情報の主側CPU63から管理用IC66への送信が、各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報を送信するための信号経路118a~118gを利用して行われる構成としたが、これに限定されることはなく、対応関係情報を主側CPU63から管理用IC66に送信するための専用の信号経路が設けられている構成としてもよい。これにより、管理用IC66は、いずれの種類の情報を主側CPU63から受信しているのかを、その情報を受信するバッファ122a~122oの種類によって把握することが可能となる。
(6)第1の実施形態などでは主側CPU63から管理用IC66には情報が送信される一方、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信されない構成としたが、これに限定されることはなく、管理用IC66から主側CPU63に情報が送信される構成としてもよい。例えば、履歴情報に基づいて管理側CPU112にて算出された各種パラメータが主側CPU63に送信される構成としてもよい。この場合、主側CPU63はその受信した各種パラメータの内容に対応する報知が行われるようにするために上記第11の実施形態と同様に報知手段の報知制御を直接的に実行する構成としてもよく、主側CPU63がその受信した各種パラメータの内容に対応するコマンドを音声発光制御装置81に送信することで、表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41を利用して各種パラメータの内容に対応する報知が実行されるようにする構成としてもよい。
(7)主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合に、履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて主側CPU63又は管理側CPU112にて各種パラメータが算出され、その算出した各種パラメータの内容が表示発光部53、スピーカ部54及び図柄表示装置41などを利用して報知される構成としてもよい。この場合、遊技ホールの営業開始時に直前の営業日における遊技領域PAの遊技球の入球態様が正常であったか否かを確認することが可能となる。
(8)履歴用メモリ117に記憶された履歴情報に基づいて算出された各種パラメータが異常な結果である場合、禁止解除操作が行われるまでそのパチンコ機10にて遊技を開始することができない構成としてもよい。遊技を開始することができないようにする構成としては、例えば遊技球の発射が禁止される構成としてもよく、各入球検知センサ42a~49aが無効化される構成としてもよく、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生したとしても当否判定処理が実行されない構成としてもよい。また、禁止解除操作としては、RAM消去スイッチがON操作された状態でパチンコ機10の電源を再投入する操作としてもよく、遊技機本体12を外枠11に対して開放させた場合に操作可能となる操作手段の操作としてもよい。これにより、遊技領域PAの遊技球の入球態様が異常な態様である状況でそのまま遊技が行われてしまうことを阻止することが可能となる。
(9)入球検知センサ42a~48aの検知結果に対応する履歴情報が履歴用メモリ117に記憶されるものの、その履歴情報を利用した各種パラメータの演算は主側CPU63及び管理側CPU112のいずれにおいても実行されない構成としてもよい。この場合、読み取り用端子102に電気的に接続された読み取り装置にて履歴情報が読み取られ、当該読み取り作業の作業者によってその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよく、読み取り装置においてその読み取った履歴情報を利用した各種パラメータの演算が実行される構成としてもよい。この場合、主側CPU63及び管理側CPU112の処理負荷を軽減することが可能となる。
(10)管理用IC66が設けられておらず、上記各実施形態における履歴情報の記憶処理を実行する機能及び各種パラメータを演算する機能を、主側CPU63が備えている構成としてもよく、払出側CPU92が備えている構成としてもよく、音声発光制御装置81が備えている構成としてもよい。これら機能を払出側CPU92又は音声発光制御装置81が備えている場合、各入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報がその機能を備えている制御主体に対して主側CPU63から送信されることとなる。
(11)管理用IC66には主側CPU63とは別電源が設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても、管理用IC66において履歴情報を利用した各種パラメータの演算や、履歴情報又は各種パラメータの情報出力を行うことが可能な構成としてもよい。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が停止されている状況であっても、履歴情報や各種パラメータを読み取り装置にて読み取ることが可能となる。
(12)主側ROM64からプログラムを読み取るために利用される読み取り用端子102が、履歴情報又は各種パラメータを読み取り装置にて読み取るために利用される端子として兼用される構成としたが、これに限定されることはなく、履歴情報又は各種パラメータを読み取り装置にて読み取るために利用される端子が、主側ROM64からプログラムを読み取るための読み取り用端子102とは別に設けられている構成としてもよい。この場合、履歴情報又は各種パラメータを読み取るために利用される端子は、MPU62に設けられていてもよく、主制御基板61におけるMPU62とは別の位置に設けられている構成としてもよい。
(13)上記各実施形態における対応関係用メモリ116、履歴用メモリ117及び演算結果用メモリ131がフラッシュメモリなどの不揮発性記憶手段として設けられている構成に限定されることはなく、例えばこれらメモリ116,117,131のいずれかが情報の記憶保持に電力の供給を要する揮発性記憶手段として設けられており、そのメモリに対してバックアップ電力が供給されることで、主側CPU63への動作電力の供給が停止されたとしても情報が記憶保持される構成としてもよい。この場合、そのメモリに対して専用のバックアップ電力装置が設けられている構成としてもよく、主側RAM65にバックアップ電力を供給する電源・発射制御装置78からそのメモリにバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
(14)履歴情報を利用して各種パラメータが演算される構成に限定されることはなく、履歴情報は記憶保持されることなく、各入球検知センサ42a~48aのいずれかにて遊技球が新たに検知される度に各種パラメータが演算されて更新されていく構成としてもよい。この場合、各種パラメータの演算頻度が高くなるものの、任意のタイミングで各種パラメータを抽出することが可能となる。
(15)管理用IC66が汎用CPUとして管理側CPU112を備え、管理側ROM113に記憶されたプログラム及びデータに基づき履歴情報の記憶処理や各種パラメータの演算処理を実行する構成に限定されることはなく、これら機能を有するように回路設計されたハード回路が管理用IC66に形成されている構成としてもよい。当該構成について具体的には、例えば上記第1の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a~48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応する対応関係情報が対応関係用メモリ116から履歴用メモリ117に記憶されるようにするとともに、その時点におけるRTC115の情報が履歴用メモリ117に記憶されるようにする。また、例えば上記第9の実施形態であれば当該ハード回路は、主側CPU63からいずれかの検知センサ42a~48aにて遊技球を検知したことを示す信号を受信した場合、その信号を受信したバッファに対応するカウンタの値が1加算されるようにする。また、当該ハード回路は、上記第1の実施形態などにおける演算契機が発生した場合にはその時点における履歴情報を利用して各種パラメータを演算する。また、当該ハード回路は、読み取り用端子102への外部出力契機が発生した場合には、演算結果である各種パラメータを外部出力するとともに履歴情報を外部出力する。
(16)入球検知センサ42a~48aの検知結果の情報が履歴情報として記憶される構成に加えて又は代えて、開閉実行モードへの移行が発生したことが履歴情報として記憶される構成としてもよく、開閉実行モードへの移行タイミング及び終了タイミングが履歴情報として記憶される構成としてもよく、高頻度サポートモードへの移行が発生したことが履歴情報として記憶される構成としてもよく、所定の異常が発生したことが履歴情報として記憶される構成としてもよい。また、上記のような履歴情報を利用することにより開閉実行モードへの移行確率が演算される構成としてもよく、高頻度サポートモードへの移行確率が演算される構成としてもよく、所定の異常が発生する頻度が演算される構成としてもよい。そして、それら履歴情報や各種パラメータを読み取り装置により読み取り可能である構成としてもよい。
(17)主側CPU63と管理用IC66とが別チップとして設けられている構成としてもよく、別基板として設けられている構成としてもよく、別の制御装置として設けられている構成としてもよい。
(18)上記第1の実施形態などにおいて、アウト口24aへの遊技球の入球に関してはその入球個数が計測される一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34といった遊技球の賞球の払い出しや当否判定処理の契機となる特典契機入球部への入球に関してはRTC情報を含む履歴情報が格納される構成としてもよい。これにより、特典契機入球部への遊技球の入球履歴を抽出可能としながら、遊技球の総排出個数に対する各特典契機入球部への遊技球の入球頻度を算出することが可能となる。
(19)履歴情報として残す対象として上記各実施形態におけるもの以外のものが含まれている構成としてもよい。例えば、下皿56aが満タン状態となったこと、満タン状態が開始されたタイミング及び満タン状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、タンク75が球無状態となったこと、球無状態が開始されたタイミング及び球無状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよく、払出装置76が異常状態となったこと、払出装置76の異常状態が開始されたタイミング及び払出装置76の異常状態が解除されたタイミングの少なくともいずれかが履歴情報として記憶される構成としてもよい。この場合、これら事象の発生頻度を把握することが可能となる。
(20)上記第1の実施形態などでは管理側I/F111における入力ポート121の第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることが管理用IC66の設計段階において予め設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第16バッファ122pが出力指示信号に対応していることも、主側CPU63から種類識別コマンドが送信されることにより、管理用IC66にて認識される構成としてもよい。この場合、各バッファ122a~122pとそれらバッファ122a~122pに入力される信号の種類との対応関係を管理用IC66に事前に設定しておく必要がなくなる。
(21)前扉枠14が開放状態である状況で発生した所定の入球部への遊技球の入球個数が履歴情報として記憶されるとともに、その履歴情報を利用して把握した入球個数が読み取り装置に外部出力される構成としてもよい。これにより、前扉枠14が開放状態となっている状況において所定の入球部に入球した遊技球の個数を把握することが可能となり、不正の有無などを把握することが可能となる。また、前扉枠14が開放状態である状況で発生した所定の入球部への入球個数を所定の演算契機が発生した場合に演算し、その演算した入球個数が異常な個数である場合には異常報知が実行されるようにしてもよい。これにより、前扉枠14を不正に開放して所定の入球部に遊技球を入球させる不正行為に対処することが可能となる。
(22)管理用IC66は正常に動作している場合には主側CPU63に正常動作信号を送信する構成としてもよい。この場合、管理用IC66が正常に動作しているか否かを主側CPU63にて監視することが可能となる。
(23)上記第1の実施形態などにおいて管理側CPU112にて第1~第15バッファ122a~122oの確認処理を実行する順序が上記第1の実施形態などとは逆である構成としてもよい。この場合、主側CPU63にて各信号の出力状態の変更処理を実行する順序と、管理側CPU112にて各バッファ122a~122oの確認処理を実行する順序とが一致することとなる。
(24)読み取り用端子102を利用して主側ROM64に記憶された情報を外部出力する場合、プログラム及びデータのうち一方を選択的に外部出力することが可能な構成としてもよく、所定のプログラムのみを外部出力することが可能な構成としてもよい。この場合、分析対象となる情報を読み取り装置にて選択的に読み取ることが可能となる。なお、情報を選択的に外部出力する構成としては、主側CPU63は読み取り用端子102を通じて読み取り装置から受信した選択情報から外部出力対象となる情報を選択し、その選択した情報を外部出力する構成が考えられる。
(25)主側ROM64に記憶されたプログラムを外部出力するための読み取り用端子102を通じて外部出力する対象の別情報は履歴情報や各種パラメータに限定されることはなく、例えば異常が発生した場合にはその異常発生の履歴情報を記憶しておき、その記憶した履歴情報が読み取り用端子102を通じて外部出力される構成としてもよい。
(26)アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれに対して個別に検知センサ42a~48aを設け、当該検知センサ42a~48aにて検知した遊技球の個数を合計することで遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を把握する構成としたが、これに限定されることはなく、例えば遊技領域PAから排出された全ての遊技球が1個ずつ通過することとなる通路領域を設けるとともに当該通路領域を通過する遊技球を検知する排出検知センサを設ける構成としてもよい。この場合、当該排出検知センサの検知結果を利用することで遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数を把握することが可能となる。また、当該構成において上記各実施形態と同様に、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34のそれぞれの遊技球の入球個数を検知するための検知センサ42a~47aを設けることにより、遊技領域PAから排出された遊技球の合計個数に対する各入球部に入球した遊技球の個数の割合を演算することが可能となる。
(27)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置81により表示制御装置82が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置82が音声発光制御装置81を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置81と表示制御装置82とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置81に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置81から表示制御装置82に送信されるコマンドの構成も任意である。
(28)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
スロットマシンや、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用する場合、例えばスタートレバーの操作に基づき1ゲームを開始する場合に実行された役の抽選処理の結果を履歴情報として記憶し、その履歴情報を利用して各役の実際の当選確率を演算する構成としてもよく、ボーナスゲームといった特別遊技状態への移行が発生した場合にそれを履歴情報としえ記憶し、その履歴情報を利用して特別遊技状態への実際の移行確率を演算する構成としてもよく、消化された総ゲーム数に対する特別遊技状態の滞在ゲーム数の割合を演算する構成としてもよい。そして、それら履歴情報や各種パラメータを読み取り装置にて読み取り可能としたり、各種パラメータの演算結果に対応する報知が遊技機自身にて行われる構成としてもよい。
(29)上記第1~第19の実施形態の特徴的な構成を任意の組合せで相互に適用してもよい。例えば、上記第1の実施形態の特徴的な構成と、上記第6の実施形態の特徴的な構成と、上記第12の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよく、上記第2の実施形態の特徴的な構成と、上記第4の実施形態の特徴的な構成と、上記第8の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第16の実施形態の特徴的な構成と、上記第17の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第18の実施形態の特徴的な構成と、上記第19の実施形態の特徴的な構成とを組合せてもよい。また、上記第1~17の実施形態の特徴的な構成を所定の組合せで適用した構成に対して、上記別形態の構成を任意の組合せで適用してもよい。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報が特定記憶手段(主側RAM65)に記憶されるようにする特定記憶実行手段(主側CPU63における入球検知処理を実行する機能)と、
前記所定入球手段に遊技球が入球したことに対応する情報が前記特定記憶手段に記憶されていることに基づいて、遊技者に特典が付与されるようにするための処理を実行する特典付与手段(主側CPU63におけるステップS217の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップS408の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにし、前記所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を当該遊技機又は遊技機外部の装置にて特定可能とする所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報が特定記憶手段に記憶され、当該情報が特定記憶手段に記憶されている場合に遊技者に特典が付与される。これにより、遊技者は所定入球手段に遊技球が入球することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、所定入球手段に遊技球が入球した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を遊技機の制御手段又は遊技機外部の装置にて特定可能とする所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
特徴A2.前記所定情報は、遊技者に特典を付与するための処理の実行契機とならないことを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定情報が遊技者に特典を付与するための処理の実行契機とならないことにより、所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことを目的とした情報形態で所定情報を記憶保持することが可能となる。
特徴A3.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記特定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにし、前記特定入球手段への遊技球の入球個数を当該遊技機の制御手段又は遊技機外部の装置にて特定可能とする特定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにすることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、所定入球手段に対応する所定情報だけではなく特定入球手段に対応する特定情報も所定記憶手段に記憶される。これにより、所定入球手段への遊技球の入球態様の管理だけではなく特定入球手段への遊技球の入球態様の管理も行うことが可能となる。また、所定情報及び特定情報の両方を利用することにより、所定入球手段と特定入球手段との間の入球頻度の割合なども管理することが可能となる。
特徴A4.前記所定入球手段を含めて、入球した遊技球を前記遊技領域から排出させる全ての入球手段が、遊技球の入球の発生に対応する情報の前記所定記憶手段への記憶対象となる入球手段であることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、遊技領域から遊技球を排出させる全ての入球手段が、所定記憶手段に記憶された情報を利用した管理の対象となることにより、任意の入球手段についての入球頻度を所定記憶手段に記憶されている情報を利用して管理することが可能となる。また、遊技領域から排出される遊技球の個数に対する所定入球手段への遊技球の入球個数の割合を、所定記憶手段に記憶されている情報を利用して管理することが可能となる。
特徴A5.前記所定情報は、前記所定入球手段に遊技球が入球したタイミングに対応する情報を含んでいることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、所定入球手段に遊技球が入球したタイミングに対応する情報が所定情報に含まれていることにより、所定情報を利用することで、所定入球手段への遊技球の入球履歴を詳細に把握することが可能となる。
特徴A6.前記所定情報は、前記所定入球手段に入球した遊技球の個数の計数情報であることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定情報が所定入球手段に入球した遊技球の個数の計数情報であることにより、所定情報の情報容量を抑えながら、所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を行うことが可能となる。
特徴A7.前記所定記憶実行手段は、前記所定入球手段への遊技球の入球が所定状況におけるものであるか否かを特定可能とする情報が前記所定記憶手段に記憶されるようにする手段(第1~第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS804及びステップS809の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2104の処理を実行する機能、第9の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定状況であるか否かを区別して所定入球手段への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。
特徴A8.前記所定記憶手段に記憶された情報を遊技機外部の装置に出力する外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定記憶手段に記憶された情報を遊技機から読み取り、その読み取った情報を利用して所定入球手段への遊技球の入球態様を分析することが可能となる。
特徴A9.情報出力部(読み取り用端子102)を利用して遊技機外部の装置に制御プログラムを出力するプログラム出力手段(主側CPU63におけるステップS903の処理を実行する機能)を備え、
前記外部出力手段は、前記情報出力部を利用して、前記所定記憶手段に記憶された情報を遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、所定記憶手段に記憶された情報を外部出力することが可能となる。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、所定記憶手段に記憶された情報を外部出力することが可能となる。
特徴A10.前記情報出力部から出力すべき情報が前記所定記憶手段に記憶された情報及び前記制御プログラムのうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する情報が出力されるようにする手段(主側CPU63におけるステップS902の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、所定記憶手段に記憶された情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報が制御プログラム及び所定記憶手段に記憶された情報のうちいずれであるのかが遊技機側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。これにより、情報出力部が兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
特徴A11.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記所定記憶実行手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、特定記憶実行手段を有する第1制御手段とは別に設けられた第2制御手段が所定記憶実行手段を有していることにより、第1制御手段の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A12.前記第1制御手段と前記第2制御手段とは同一のチップに設けられていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、第1制御手段と第2制御手段とが同一のチップに設けられていることにより、これら第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
特徴A13.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記特定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにすることで、前記特定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を当該遊技機の制御手段又は遊技機外部の装置にて特定可能とする特定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにし、
前記第1制御手段は、
前記所定入球手段に遊技球が入球した場合に第1信号経路を利用して第1情報を前記第2制御手段に送信する第1送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
前記特定入球手段に遊技球が入球した場合に第2信号経路を利用して第2情報を前記第2制御手段に送信する第2送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、所定入球手段に対応する所定情報だけではなく特定入球手段に対応する特定情報も所定記憶手段に記憶される。これにより、所定入球手段への遊技球の入球態様の管理だけではなく特定入球手段への遊技球の入球態様の管理も行うことが可能となる。また、所定情報及び特定情報の両方を利用することにより、所定入球手段と特定入球手段との間の入球頻度の割合なども管理することが可能となる。
また、所定入球手段に遊技球が入球した場合には第1信号経路を利用して第1情報が第2制御手段に送信され、特定入球手段に遊技球が入球した場合には第2信号経路を利用して第2情報が第2制御手段に送信される。これにより、送信される情報の種類と信号経路とが対応することとなり、第2制御手段にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
特徴A14.前記第1制御手段は、所定状況であるか否かを前記第2制御手段にて特定可能とする特定用情報を、第3経路を利用して前記第2制御手段に送信する第3送信手段(第1,第3~第9,第12の実施形態では主側CPU63における第8~第10信号のいずれかを出力する機能、第2の実施形態では主側CPU63における開閉実行モード中信号、高頻度サポートモード中信号及び扉開放中信号のいずれかを出力する機能)を備えていることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、所定状況であるか否かを区別して所定入球手段への遊技球の入球態様及び特定入球手段への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。また、所定状況であるか否かを特定可能とする特定用情報が第3経路を利用して第2制御手段に送信されるため、第2制御手段にて特定用情報を第1情報及び第2情報といった他の情報と区別するための構成を簡素化することが可能となる。
特徴A15.前記第1制御手段は、前記第1情報が前記所定入球手段に対応しており、前記第2情報が前記特定入球手段に対応していることを示す識別情報を前記第2制御手段に送信する識別情報送信手段(主側CPU63における認識用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A13又はA14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、第1情報が所定入球手段に対応しており、第2情報が特定入球手段に対応していることを示す識別情報が第1制御手段から第2制御手段に送信されるため、これら情報の対応関係を第2制御手段において予め記憶しておく必要が生じない。これにより、第2制御手段の汎用性を高めることが可能となる。
特徴A16.前記識別情報送信手段は、前記第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に当該第1制御手段から第2制御手段に識別情報が送信されるため、所定入球手段及び特定入球手段への遊技球の入球が発生し得る状況においては、第1制御手段から送信される情報と入球手段との対応関係を第2制御手段にて特定可能となるようにすることが可能となる。
特徴A17.前記識別情報送信手段は、前記第1信号経路及び前記第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴A15又はA16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、識別情報は第1信号経路及び第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して第2制御手段に送信されるため、識別情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
特徴A18.前記第2制御手段は、前記識別情報を受信した場合、前記第1情報が前記所定入球手段に対応しており前記第2情報が前記特定入球手段に対応していることを特定可能とする対応関係情報を対応関係記憶手段(対応関係用メモリ116)に記憶させる手段(管理側CPU112における対応関係設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A15乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1制御手段から送信される情報と入球手段との対応関係が第2制御手段において記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する入球手段を第2制御手段にて特定可能とする情報を、第1制御手段から第1情報又は第2情報を送信する度に第2制御手段に提供する必要がなくなる。よって、第1情報及び第2情報の情報量を抑えることが可能となる。
特徴A19.前記第1制御手段は、所定状況であるか否かを前記第2制御手段にて特定可能とする第3情報を、第3経路を利用して前記第2制御手段に送信する第3送信手段(第1,第3~第9,第12の実施形態では主側CPU63における第8~第10信号のいずれかを出力する機能、第2の実施形態では主側CPU63における開閉実行モード中信号、高頻度サポートモード中信号及び扉開放中信号のいずれかを出力する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記識別情報を受信しなくても、前記第3情報が前記所定状況であるか否かを特定可能とする情報であると認識可能であることを特徴とする特徴A15乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、所定状況であるか否かを区別して所定入球手段への遊技球の入球態様及び特定入球手段への遊技球の入球態様を管理することが可能となる。また、第3情報が所定状況であるか否かを特定可能とする情報であることは、第1制御手段からの識別情報を受信しなくても第2制御手段にて特定可能となっている。これにより、識別情報の情報形態が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A20.前記第2制御手段には、前記第1制御手段からの情報を受信することが可能な受信部として、前記第1制御手段から前記第2制御手段に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数の受信部(バッファ122a~122p)が設けられていることを特徴とする特徴A13乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A20によれば、第1制御手段から第2制御手段に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数の受信部が第2制御手段に設けられていることにより、遊技機の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であっても受信部に関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、第2制御手段の汎用性を高めることが可能となる。
特徴A21.前記所定記憶手段に記憶された前記所定情報と前記所定入球手段に対応していることを認識可能とさせる情報との組合せの情報を遊技機外部の装置に出力する第1外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段に記憶された前記特定情報と前記特定入球手段に対応していることを認識可能とさせる情報との組合せの情報を遊技機外部の装置に出力する第2外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A13乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、所定記憶手段に記憶された情報を遊技機から読み取り、その読み取った情報を利用して所定入球手段への遊技球の入球態様及び特定入球手段への遊技球の入球態様を特定することが可能となる。また、当該外部出力が行われる場合、所定情報と所定入球手段に対応していることを認識可能とする情報との組合せの情報が外部出力されるとともに、特定情報と特定入球手段に対応していることを認識可能とする情報との組合せの情報が外部出力される。これにより、所定記憶手段から読み取った情報を利用して各入球態様を特定することが可能となる。
特徴A22.前記所定情報を利用して、所定の期間における前記遊技領域の遊技球の入球態様に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して遊技球の入球態様に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば遊技球の入球態様に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
特徴A23.前記所定記憶実行手段は、前記所定入球手段への遊技球の入球が所定状況におけるものであるか否かを特定可能とする情報が前記所定記憶手段にされるようにする手段(第1~第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS804及びステップS809の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2104の処理を実行する機能、第9の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備え、
前記情報演算手段は、前記所定状況における前記所定入球手段への遊技球の入球に対応する前記所定情報を抽出して又は除外して前記態様情報を演算する手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、所定状況であるか否かを区別して遊技球の入球態様に対応する態様情報を演算することが可能となる。
特徴A24.前記情報演算手段により前記態様情報が演算された場合、前記所定記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去する手段(第1,第2,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1019の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22又はA23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、態様情報が演算された場合に所定記憶手段に記憶されている所定情報が消去されることにより、所定情報によって所定記憶手段の記憶容量を超えてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
特徴A25.前記情報演算手段により前記態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された前記所定情報が前記所定記憶手段に記憶された状態が維持されることを特徴とする特徴A22又はA23に記載の遊技機。
特徴A25によれば、態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された所定情報が所定記憶手段に記憶保持されることにより、態様情報を読み出して遊技球の入球態様を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴A26.前記情報演算手段は、前記特定記憶実行手段を有する制御手段への動作電力の供給が停止される場合、又は前記特定記憶実行手段を有する制御手段への動作電力の供給が開始される場合に、前記態様情報を演算することを特徴とする特徴A22乃至A25のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A26によれば、制御手段への動作電力の供給が停止される場合又は制御手段への動作電力の供給が停止される場合に態様情報が演算されるため、各営業日単位で態様情報を管理することが可能となる。
特徴A27.前記情報演算手段は、前記特定記憶実行手段を有する制御手段に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生し得る演算契機が発生した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴A22乃至A26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A27によれば、制御手段に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生する演算契機が発生する度に態様情報が演算されるため、一営業日の範囲内において態様情報を細かく管理することが可能となる。
特徴A28.前記情報演算手段は、期間計測手段(主側RAM65に設けられた計測カウンタ)により計測されている期間が所定期間となる度に前記態様情報を演算し、
前記期間計測手段は遊技が実行されていない状況において期間の計測を停止し、期間の計測を停止している状況において遊技が開始された場合に当該期間の計測を停止前の状態から再開することを特徴とする特徴A22乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、所定期間が経過する度に態様情報が演算される構成であるため、所定期間を調整するだけで態様情報の演算頻度を簡単に調整することが可能となる。この場合に、遊技が実行されていない状況においては所定期間の計測が停止され、遊技が開始された場合に所定期間の計測が停止前の状態から再開される。これにより、遊技が実行されていない状況を態様情報の演算対象から除外することが可能となり、遊技が実行されている状況における態様情報を適切に導き出すことが可能となる。
特徴A29.前記情報演算手段により演算された前記態様情報を遊技機外部の装置に出力する外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、態様情報が遊技機外部の装置に出力されることにより、遊技球の入球態様を簡単に把握することが可能となる。
特徴A30.前記外部出力手段は、前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力する場合、前記所定情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴A29に記載の遊技機。
特徴A30によれば、態様情報だけではなく所定情報も遊技機外部の装置に出力されることにより、態様情報を読み出して遊技球の入球態様を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴A31.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記外部出力手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記外部出力手段は、前記第1制御手段から送信された出力指示情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴A29又はA30に記載の遊技機。
特徴A31によれば、外部出力手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が遊技機外部の装置に出力されるようにすることが可能となる。
特徴A32.前記情報演算手段は、予め定められた演算契機が発生する度に前記態様情報を演算し、
前記情報演算手段により演算された前記態様情報を演算結果記憶手段(演算結果用メモリ131)に順次記憶させる結果記憶実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1410、ステップS1414及びステップS1418の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22乃至A31のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A32によれば、態様情報を遊技機にて蓄積していくことが可能となる。これにより、遊技球の入球態様を管理する場合に複数の態様情報をまとめて読み出すことが可能となる。
特徴A33.前記結果記憶実行手段は、
前記態様情報が記憶対象情報であるか否かを判定する手段(管理側CPU112におけるステップS1603の処理を実行する機能)と、
前記態様情報が前記記憶対象情報である場合にその態様情報を前記演算結果記憶手段に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A32に記載の遊技機。
特徴A33によれば、演算された結果の態様情報が記憶対象情報に該当する場合にその態様情報が演算結果記憶手段に記憶される。これにより、演算結果記憶手段への記憶対象となる態様情報を制限することが可能となり、演算結果記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴A34.前記結果記憶実行手段は、前記態様情報が演算された時期を特定可能とする情報を当該態様情報に付随させて前記演算結果記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴A32又はA33に記載の遊技機。
特徴A34によれば、態様情報が演算された時期を特定可能とする情報が当該態様情報に付随することとなる。これにより、各態様情報が演算された時期を把握しながら、各態様情報を分析することが可能となる。
特徴A35.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記情報演算手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記情報演算手段は、前記第1制御手段から送信された演算契機情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴A22乃至A34のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A35によれば、情報演算手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が第2制御手段にて演算されるようにすることが可能となる。
特徴A36.前記態様情報に対応する内容を報知するように報知手段(報知用発光部151)を制御する報知制御手段(主側CPU63におけるステップS2605、ステップS2607及びステップS2608の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22乃至A35のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A36によれば、態様情報に対応する内容が遊技機自身にて報知される。これにより、遊技ホールの管理者などは、態様情報を遊技機から読み出さなくても、遊技球の入球態様の管理結果を把握することが可能となる。
特徴A37.前記報知制御手段が設けられた制御基板(主制御基板61)は基板ボックスに収容されており、
前記報知手段は、前記制御基板に設けられていることを特徴とする特徴A36に記載の遊技機。
特徴A37によれば、報知制御手段と報知手段との間の通信経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせることが可能となる。
特徴A38.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記所定記憶実行手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記情報演算手段及び前記報知制御手段を備えていることを特徴とする特徴A36又はA37に記載の遊技機。
特徴A38によれば、所定記憶手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、態様情報を演算する機能及びその演算結果に対応する報知が実行されるようにするための機能を第1制御手段に集約することが可能となる。
特徴A39.前記報知制御手段は、前記態様情報が第1範囲の情報である場合には第1報知が実行されるように前記報知手段を制御し、前記態様情報が第2範囲の情報である場合には第2報知が実行されるように前記報知手段を制御することを特徴とする特徴A36乃至A38のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A39によれば、態様情報がそのまま報知されるのではなく、態様情報が含まれる範囲に対応する内容が報知される。これにより、報知手段における報知パターンが多くなり過ぎないようにすることが可能となり、報知手段を制御するための負荷を軽減することが可能となる。
特徴A40.前記所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する対応情報を外部出力する手段(主側CPU63におけるステップS218の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A39のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A40によれば、所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する対応情報が外部出力される構成において、所定情報が所定記憶手段に記憶される。これにより、対応情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球個数や入球頻度を簡易的に把握しながら、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球個数や入球頻度を正確に把握することが可能となる。
特徴A41.前記所定記憶実行手段又は前記第2制御手段は、専用回路として設けられていることを特徴とする特徴A1乃至A40のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A41によれば、所定記憶実行手段又は第2制御手段が専用回路として設けられた構成において既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴A1~A41の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば所定の期間における遊技の結果に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
特徴B2.前記所定記憶実行手段は、前記所定事象の発生が所定状況におけるものであるか否かを特定可能とする情報が前記所定記憶手段にされるようにする手段(第1~第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS804及びステップS809の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2104の処理を実行する機能、第9の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備え、
前記情報演算手段は、前記所定状況における前記所定事象の発生に対応する前記所定情報を抽出して又は除外して前記態様情報を演算する手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定状況であるか否かを区別して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を演算することが可能となる。
特徴B3.前記情報演算手段により前記態様情報が演算された場合、前記所定記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去する手段(第1,第2,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1019の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、態様情報が演算された場合に所定記憶手段に記憶されている所定情報が消去されることにより、所定情報によって所定記憶手段の記憶容量を超えてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
特徴B4.前記情報演算手段により前記態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された前記所定情報が前記所定記憶手段に記憶された状態が維持されることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B4によれば、態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された所定情報が所定記憶手段に記憶保持されることにより、態様情報を読み出して所定の期間における遊技の結果を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴B5.前記情報演算手段は、制御手段(MPU62)への動作電力の供給が停止される場合又は制御手段への動作電力の供給が開始される場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、制御手段への動作電力の供給が停止される場合又は制御手段への動作電力の供給が開始される場合に態様情報が演算されるため、各営業日単位で態様情報を管理することが可能となる。
特徴B6.前記情報演算手段は、制御手段(MPU62)に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生し得る演算契機が発生した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、制御手段に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生する演算契機が発生する度に態様情報が演算されるため、一営業日の範囲内において態様情報を細かく管理することが可能となる。
特徴B7.前記情報演算手段は、期間計測手段(主側RAM65に設けられた計測カウンタ)により計測されている期間が所定期間となる度に前記態様情報を演算し、
前記期間計測手段は遊技が実行されていない状況において期間の計測を停止し、期間の計測を停止している状況において遊技が開始された場合に当該期間の計測を停止前の状態から再開することを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、所定期間が経過する度に態様情報が演算される構成であるため、所定期間を調整するだけで態様情報の演算頻度を簡単に調整することが可能となる。この場合に、遊技が実行されていない状況においては所定期間の計測が停止され、遊技が開始された場合に所定期間の計測が停止前の状態から再開される。これにより、遊技が実行されていない状況を態様情報の演算対象から除外することが可能となり、遊技が実行されている状況における態様情報を適切に導き出すことが可能となる。
特徴B8.前記情報演算手段により演算された前記態様情報を遊技機外部の装置に出力する外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、態様情報が遊技機外部の装置に出力されることにより、遊技球の入球態様を簡単に把握することが可能となる。
特徴B9.前記外部出力手段は、前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力する場合、前記所定情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、態様情報だけではなく所定情報も遊技機外部の装置に出力されることにより、態様情報を読み出して遊技球の入球態様を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴B10.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記外部出力手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記外部出力手段は、前記第1制御手段から送信された出力指示情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴B8又はB9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、外部出力手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が遊技機外部の装置に出力されるようにすることが可能となる。
特徴B11.前記情報演算手段は、予め定められた演算契機が発生する度に前記態様情報を演算し、
前記情報演算手段により演算された前記態様情報を演算結果記憶手段(演算結果用メモリ131)に順次記憶させる結果記憶実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1410、ステップS1414及びステップS1418の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、態様情報を遊技機にて蓄積していくことが可能となる。これにより、所定の期間における遊技の結果の態様を管理する場合に複数の態様情報をまとめて読み出すことが可能となる。
特徴B12.前記結果記憶実行手段は、前記態様情報が記憶対象情報である場合にその態様情報を前記演算結果記憶手段に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、演算された結果の態様情報が記憶対象情報に該当する場合にその態様情報が演算結果記憶手段に記憶される。これにより、演算結果記憶手段への記憶対象となる態様情報を制限することが可能となり、演算結果記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴B13.前記結果記憶実行手段は、前記態様情報が演算された時期を特定可能とする情報を当該態様情報に付随させて前記演算結果記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴B11又はB12に記載の遊技機。
特徴B13によれば、態様情報が演算された時期を特定可能とする情報が当該態様情報に付随することとなる。これにより、各態様情報が演算された時期を把握しながら、各態様情報を分析することが可能となる。
特徴B14.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記情報演算手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記情報演算手段は、前記第1制御手段から送信された演算契機情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴B1乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B14によれば、情報演算手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が第2制御手段にて演算されるようにすることが可能となる。
特徴B15.前記態様情報に対応する内容を報知するように報知手段(報知用発光部151)を制御する報知制御手段(主側CPU63におけるステップS2605、ステップS2607及びステップS2608の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B15によれば、態様情報に対応する内容が遊技機自身にて報知される。これにより、遊技ホールの管理者などは、態様情報を遊技機から読み出さなくても、所定の期間における遊技の管理結果を把握することが可能となる。
特徴B16.前記報知制御手段が設けられた制御基板(主制御基板61)は基板ボックスに収容されており、
前記報知手段は、前記制御基板に設けられていることを特徴とする特徴B15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、報知制御手段と報知手段との間の通信経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせることが可能となる。
特徴B17.前記情報演算手段及び前記報知制御手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記所定記憶実行手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備えていることを特徴とする特徴B15又はB16に記載の遊技機。
特徴B17によれば、所定記憶手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、態様情報を演算する機能及びその演算結果に対応する報知が実行されるようにするための機能を第1制御手段に集約することが可能となる。
特徴B18.前記報知制御手段は、前記態様情報が第1範囲の情報である場合には第1報知が実行されるように前記報知手段を制御し、前記態様情報が第2範囲の情報である場合には第2報知が実行されるように前記報知手段を制御することを特徴とする特徴B15乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B18によれば、態様情報がそのまま報知されるのではなく、態様情報が含まれる範囲に対応する内容が報知される。これにより、報知手段における報知パターンが多くなり過ぎないようにすることが可能となり、報知手段を制御するための負荷を軽減することが可能となる。
特徴B19.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定の期間における前記遊技領域の遊技球の入球態様に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B19によれば、所定入球手段に遊技球が入球した場合にはそれに対応する情報の記憶処理が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して遊技球の入球態様に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば遊技球の入球態様に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
特徴B20.前記所定記憶実行手段又は前記第2制御手段は、専用回路として設けられていることを特徴とする特徴B1乃至B19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B20によれば、所定記憶実行手段又は第2制御手段が専用回路として設けられた構成において既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴B1~B20の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
予め定められた演算契機が発生する度に、前記所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
前記情報演算手段により演算された前記態様情報を演算結果記憶手段(演算結果用メモリ131)に順次記憶させる結果記憶実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1410、ステップS1414及びステップS1418の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、所定入球手段に遊技球が入球した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば所定の期間における遊技の結果に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
また、態様情報を遊技機にて蓄積していくことが可能となる。これにより、所定の期間における遊技の結果の態様を管理する場合に複数の態様情報をまとめて読み出すことが可能となる。
特徴C2.前記結果記憶実行手段は、前記態様情報が記憶対象情報である場合にその態様情報を前記演算結果記憶手段に記憶させる手段(管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、演算された結果の態様情報が記憶対象情報に該当する場合にその態様情報が演算結果記憶手段に記憶される。これにより、演算結果記憶手段への記憶対象となる態様情報を制限することが可能となり、演算結果記憶手段において必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴C3.前記結果記憶実行手段は、前記態様情報が演算された時期を特定可能とする情報を当該態様情報に付随させて前記演算結果記憶手段に記憶させることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、態様情報が演算された時期を特定可能とする情報が当該態様情報に付随することとなる。これにより、各態様情報が演算された時期を把握しながら、各態様情報を分析することが可能となる。
特徴C4.前記所定記憶実行手段は、前記所定事象の発生が所定状況におけるものであるか否かを特定可能とする情報が前記所定記憶手段にされるようにする手段(第1~第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS804及びステップS809の処理を実行する機能、第8の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2104の処理を実行する機能、第9の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備え、
前記情報演算手段は、前記所定状況における前記所定事象の発生に対応する前記所定情報を抽出して又は除外して前記態様情報を演算する手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、所定状況であるか否かを区別して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を演算することが可能となる。
特徴C5.前記情報演算手段により前記態様情報が演算された場合、前記所定記憶手段に記憶されている前記所定情報を消去する手段(第1,第2,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1019の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、態様情報が演算された場合に所定記憶手段に記憶されている所定情報が消去されることにより、所定情報によって所定記憶手段の記憶容量を超えてしまうという事象を発生しづらくさせることが可能となる。
特徴C6.前記情報演算手段により前記態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された前記所定情報が前記所定記憶手段に記憶された状態が維持されることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、態様情報が演算されたとしても、当該態様情報を演算する場合に利用された所定情報が所定記憶手段に記憶保持されることにより、態様情報を読み出して所定の期間における遊技の結果を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴C7.前記情報演算手段は、制御手段(MPU62)への動作電力の供給が停止される場合又は制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、制御手段への動作電力の供給が停止される場合又は制御手段への動作電力の供給が開始された場合に態様情報が演算されるため、各営業日単位で態様情報を管理することが可能となる。
特徴C8.前記情報演算手段は、制御手段(MPU62)に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生し得る演算契機が発生した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、制御手段に動作電力が供給されている状況において繰り返し発生する演算契機が発生する度に態様情報が演算されるため、一営業日の範囲内において態様情報を細かく管理することが可能となる。
特徴C9.前記情報演算手段は、期間計測手段(主側RAM65に設けられた計測カウンタ)により計測されている期間が所定期間となる度に前記態様情報を演算し、
前記期間計測手段は遊技が実行されていない状況において期間の計測を停止し、期間の計測を停止している状況において遊技が開始された場合に当該期間の計測を停止前の状態から再開することを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、所定期間が経過する度に態様情報が演算される構成であるため、所定期間を調整するだけで態様情報の演算頻度を簡単に調整することが可能となる。この場合に、遊技が実行されていない状況においては所定期間の計測が停止され、遊技が開始された場合に所定期間の計測が停止前の状態から再開される。これにより、遊技が実行されていない状況を態様情報の演算対象から除外することが可能となり、遊技が実行されている状況における態様情報を適切に導き出すことが可能となる。
特徴C10.前記情報演算手段により演算された前記態様情報を遊技機外部の装置に出力する外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、態様情報が遊技機外部の装置に出力されることにより、遊技球の入球態様を簡単に把握することが可能となる。
特徴C11.前記外部出力手段は、前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力する場合、前記所定情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、態様情報だけではなく所定情報も遊技機外部の装置に出力されることにより、態様情報を読み出して遊技球の入球態様を分析する場合に、態様情報だけではなく、その態様情報の演算の根拠となった所定情報を参照することが可能となる。
特徴C12.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記外部出力手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記外部出力手段は、前記第1制御手段から送信された出力指示情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を前記遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴C10又はC11に記載の遊技機。
特徴C12によれば、外部出力手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が遊技機外部の装置に出力されるようにすることが可能となる。
特徴C13.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記情報演算手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記情報演算手段は、前記第1制御手段から送信された演算契機情報を前記第2制御手段が受信した場合に前記態様情報を演算することを特徴とする特徴C1乃至C12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C13によれば、情報演算手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、第1制御手段からの指示に基づき態様情報が第2制御手段にて演算されるようにすることが可能となる。
特徴C14.前記態様情報に対応する内容を報知するように報知手段(報知用発光部151)を制御する報知制御手段(主側CPU63におけるステップS2605、ステップS2607及びステップS2608の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、態様情報に対応する内容が遊技機自身にて報知される。これにより、遊技ホールの管理者などは、態様情報を遊技機から読み出さなくても、所定の期間における遊技の管理結果を把握することが可能となる。
特徴C15.前記報知制御手段が設けられた制御基板(主制御基板61)は基板ボックスに収容されており、
前記報知手段は、前記制御基板に設けられていることを特徴とする特徴C14に記載の遊技機。
特徴C15によれば、報知制御手段と報知手段との間の通信経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせることが可能となる。
特徴C16.前記特定記憶実行手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記所定記憶実行手段を有する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記情報演算手段及び前記報知制御手段を備えていることを特徴とする特徴C14又はC15に記載の遊技機。
特徴C16によれば、所定記憶手段を有する第2制御手段を第1制御手段とは別に設けることにより第1制御手段の処理負荷を軽減させた構成において、態様情報を演算する機能及びその演算結果に対応する報知が実行されるようにするための機能を第1制御手段に集約することが可能となる。
特徴C17.前記報知制御手段は、前記態様情報が第1範囲の情報である場合には第1報知が実行されるように前記報知手段を制御し、前記態様情報が第2範囲の情報である場合には第2報知が実行されるように前記報知手段を制御することを特徴とする特徴C14乃至C16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C17によれば、態様情報がそのまま報知されるのではなく、態様情報が含まれる範囲に対応する内容が報知される。これにより、報知手段における報知パターンが多くなり過ぎないようにすることが可能となり、報知手段を制御するための負荷を軽減することが可能となる。
特徴C18.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
当該所定入球手段に遊技球が入球した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
予め定められた演算契機が発生する度に、前記所定情報を利用して、所定の期間における前記遊技領域の遊技球の入球態様に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第1,第2,第6,第8,第9,第10,第12の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1008、ステップS1013及びステップS1017の処理を実行する機能、第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1408、ステップS1413及びステップS1417の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1602の処理を実行する機能、第5の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1802の処理を実行する機能、第7の実施形態では管理側CPU112におけるステップS2005の処理を実行する機能、第11の実施形態では主側CPU63におけるステップS2603の処理を実行する機能)と、
前記情報演算手段により演算された前記態様情報を演算結果記憶手段(演算結果用メモリ131)に順次記憶させる結果記憶実行手段(第3の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1410、ステップS1414及びステップS1418の処理を実行する機能、第4の実施形態では管理側CPU112におけるステップS1604の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C18によれば、所定入球手段に遊技球が入球した場合にはそれに対応する情報の記憶処理が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定入球手段への遊技球の入球個数又は入球頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定入球手段への遊技球の入球態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して遊技球の入球態様に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば遊技球の入球態様に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
また、態様情報を遊技機にて蓄積していくことが可能となる。これにより、所定の期間における遊技の結果の態様を管理する場合に複数の態様情報をまとめて読み出すことが可能となる。
特徴C19.前記所定記憶実行手段又は前記第2制御手段は、専用回路として設けられていることを特徴とする特徴C1乃至C18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C19によれば、所定記憶実行手段又は第2制御手段が専用回路として設けられた構成において既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴C1~C19の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする第1記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
遊技の結果として特定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにすることで特定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする第2記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段に記憶された前記所定情報を当該所定情報が前記所定事象に対応していることを認識可能とさせるようにして遊技機外部の装置に出力する第1外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)と、
前記所定記憶手段に記憶された前記特定情報を当該特定情報が前記特定事象に対応していることを認識可能とさせるようにして遊技機外部の装置に出力する第2外部出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定記憶手段に記憶された情報を遊技機から読み取り、その読み取った情報を利用して所定事象の発生態様及び特定事象の発生態様を特定することが可能となる。また、当該外部出力が行われる場合、所定情報が所定事象に対応していることを認識可能とさせるようにして当該所定情報が外部出力されるとともに、特定情報が特定事象に対応していることを認識可能とさせるようにして当該特定情報が外部出力される。これにより、第2制御手段において情報の加工を行わなかったとしても、所定記憶手段から読み取った情報を利用して各事象の発生態様を特定することが可能となる。
特徴D2.前記所定事象が発生した場合にそれに対応する対応情報を外部出力する手段(主側CPU63におけるステップS218の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、所定事象が発生した場合にそれに対応する対応情報が外部出力される構成において、所定情報が所定記憶手段に記憶される。これにより、対応情報を利用することで所定事象の発生回数や発生頻度を簡易的に把握しながら、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用することで所定事象の発生回数や発生頻度を正確に把握することが可能となる。
特徴D3.前記所定情報は前記所定事象が発生した回数の回数情報であり、前記特定情報は前記特定事象が発生した回数の回数情報であることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、所定情報は所定事象が発生した回数の計数情報であるとともに特定情報は特定事象が発生した回数の計数情報であることにより、所定情報及び特定情報の情報容量を抑えながら、所定事象の発生態様及び特定事象の発生態様の管理を行うことが可能となる。
特徴D4.情報出力部(読み取り用端子102)を利用して遊技機外部の装置に制御プログラムを出力するプログラム出力手段(主側CPU63におけるステップS903の処理を実行する機能)を備え、
前記第1外部出力手段及び前記第2外部出力手段は、前記情報出力部を利用して、前記所定記憶手段に記憶された情報を遊技機外部の装置に出力することを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、所定記憶手段に記憶された情報を外部出力することが可能となる。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、所定記憶手段に記憶された情報を外部出力することが可能となる。
特徴D5.前記情報出力部から出力すべき情報が前記所定記憶手段に記憶された情報及び前記制御プログラムのうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する情報が出力されるようにする選択手段(主側CPU63におけるステップS902の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、所定記憶手段に記憶された情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報が制御プログラム及び所定記憶手段に記憶された情報のうちいずれであるのかが遊技機側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。これにより、情報出力部が兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
特徴D6.前記選択手段は、前記情報出力部に電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づいて、前記情報出力部から出力すべき情報が前記所定記憶手段に記憶された情報及び前記制御プログラムのうちいずれであるかを特定することを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、情報出力部に電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づき、当該情報出力部から出力すべき情報がいずれの情報であるのかが特定される。これにより、出力対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴D7.前記制御プログラムを予め記憶するプログラム記憶手段(主側ROM64)を有するチップ(MPU62)が、前記情報出力部、前記第1外部出力手段及び前記第2外部出力手段を有していることを特徴とする特徴D4乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、情報出力部に対する信号経路をチップ内に集約することが可能となる。これにより、情報出力部に対する信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴D1~D7の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.情報出力部(読み取り用端子102)を利用して遊技機外部の装置に制御プログラムを出力するプログラム出力手段(主側CPU63におけるステップS903の処理を実行する機能)と、
前記情報出力部を利用して特別情報を出力する情報出力手段(管理側CPU112における外部出力用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、特別情報を外部出力することが可能となる。これにより、構成が複雑化してしまうことを阻止しながら、特別情報を外部出力することが可能となる。
特徴E2.前記情報出力部から出力すべき情報が前記特別情報及び前記制御プログラムのうちいずれであるかを特定し、その特定結果に対応する情報が出力されるようにする選択手段(主側CPU63におけるステップS902の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、制御プログラムを外部出力するための情報出力部を利用して、特別情報が外部出力される構成において、外部出力の対象となる情報が制御プログラム及び特別情報のうちいずれであるのかが遊技機側にて特定され、その特定された情報が外部出力される。これにより、情報出力部が兼用される構成であっても必要な情報のみを読み出すことが可能となる。
特徴E3.前記選択手段は、前記情報出力部に電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づいて、前記情報出力部から出力すべき情報が前記特別情報及び前記制御プログラムのうちいずれであるかを特定することを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、情報出力部に電気的に接続された外部装置から受信する情報に基づき、当該情報出力部から出力すべき情報がいずれの情報であるのかが特定される。これにより、出力対象となる情報の選択に関する構成が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴E4.前記制御プログラムを予め記憶するプログラム記憶手段(主側ROM64)を有するチップ(MPU62)が、前記情報出力部及び前記情報出力手段を有していることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、情報出力部に対する信号経路をチップ内に集約することが可能となる。これにより、情報出力部に対する信号経路に対する不正なアクセスを行いづらくさせながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴E1~E4の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.第1制御手段(主側CPU63)及び第2制御手段(管理側CPU112)を備え、
前記第1制御手段は、
所定事象が発生した場合に遊技者に特典が付与されるようにする特典付与手段(主側CPU63におけるステップS217の処理を実行する機能、払出側CPU92におけるステップS408の処理を実行する機能)と、
前記所定事象が発生した場合にそれに対応する所定事象情報を送信する情報送信手段(主側CPU63における管理用出力処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2制御手段は、前記所定事象情報を受信した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では履歴用メモリ117、第10の実施形態では主側RAM65)に実行されるようにすることで、前記所定事象の発生回数又は発生頻度を当該遊技機又は遊技機外部の装置にて特定可能とする所定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第1~第9,第11~第12の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能、第10の実施形態では主側CPU63におけるステップS2302、ステップS2305、ステップS2308、ステップS2312、ステップS2316、ステップS2320及びステップS2323の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所定事象が発生した場合に遊技者に特典が付与される。これにより、遊技者は所定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。当該構成において、所定事象が発生した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定事象の発生回数又は発生頻度を遊技機又は遊技機外部の装置にて特定可能とする所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、特典付与手段を有する第1制御手段とは別に設けられた第2制御手段が所定記憶実行手段を有していることにより、第1制御手段の処理負荷が極端に増加してしまわないようにしながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴F2.前記第1制御手段と前記第2制御手段とは同一のチップに設けられていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、第1制御手段と第2制御手段とが同一のチップに設けられていることにより、これら第1制御手段と第2制御手段との間の通信経路への不正なアクセスを阻止することが可能となる。
特徴F3.前記所定記憶実行手段は、特定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶処理を前記所定記憶手段に実行することで、前記特定事象の発生回数又は発生頻度を当該遊技機又は遊技機外部の装置にて特定可能とする特定情報(第1~第8,第12の実施形態では履歴情報、第9~第11の実施形態ではカウンタにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにし、
前記第1制御手段は、
前記所定事象が発生した場合に第1信号経路を利用して第1情報を前記第2制御手段に送信する第1送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
前記特定事象が発生した場合に第2信号経路を利用して第2情報を前記第2制御手段に送信する第2送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、所定事象に対応する所定情報だけではなく特定事象に対応する特定情報も所定記憶手段に記憶される。これにより、所定事象の発生態様の管理だけではなく特定事象の発生態様の管理も行うことが可能となる。また、所定情報及び特定情報の両方を利用することにより、所定事象と特定事象との間の発生頻度の割合なども管理することが可能となる。
また、所定事象が発生した場合には第1信号経路を利用して第1情報が第2制御手段に送信され、特定事象が発生した場合には第2信号経路を利用して第2情報が第2制御手段に送信される。これにより、送信される情報の種類と信号経路とが対応することとなり、第2制御手段にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
特徴F4.前記第1制御手段は、所定状況であるか否かを前記第2制御手段にて特定可能とする特定用情報を、第3経路を利用して前記第2制御手段に送信する第3送信手段(第1,第3~第9,第12の実施形態では主側CPU63における第8~第10信号のいずれかを出力する機能、第2の実施形態では主側CPU63における開閉実行モード中信号、高頻度サポートモード中信号及び扉開放中信号のいずれかを出力する機能)を備えていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、所定状況であるか否かを区別して所定事象の発生態様及び特定事象の発生態様を管理することが可能となる。また、所定状況であるか否かを特定可能とする特定用情報が第3経路を利用して第2制御手段に送信されるため、第2制御手段にて特定用情報を第1情報及び第2情報といった他の情報と区別するための構成を簡素化することが可能となる。
特徴F5.前記第1制御手段は、前記第1情報が前記所定事象に対応しており、前記第2情報が前記特定事象に対応していることを示す識別情報を前記第2制御手段に送信する識別情報送信手段(主側CPU63における認識用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F3又はF4に記載の遊技機。
特徴F5によれば、第1情報が所定事象に対応しており、第2情報が特定事象に対応していることを示す識別情報が第1制御手段から第2制御手段に送信されるため、これら情報の対応関係を第2制御手段において予め記憶しておく必要が生じない。これにより、第2制御手段の汎用性を高めることが可能となる。
特徴F6.前記識別情報送信手段は、前記第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に当該第1制御手段から第2制御手段に識別情報が送信されるため、所定事象及び特定事象が発生し得る状況においては、第1制御手段から送信される情報と入球手段との対応関係を第2制御手段にて特定可能となるようにすることが可能となる。
特徴F7.前記識別情報送信手段は、前記第1信号経路及び前記第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴F5又はF6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、識別情報は第1信号経路及び第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して第2制御手段に送信されるため、識別情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
特徴F8.前記第2制御手段は、前記識別情報を受信した場合、前記第1情報が前記所定事象に対応しており前記第2情報が前記特定事象に対応していることを特定可能とする対応関係情報を対応関係記憶手段(対応関係用メモリ116)に記憶させる手段(管理側CPU112における対応関係設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F5乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F8によれば、第1制御手段から送信される情報と事象の種類との対応関係が第2制御手段において記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する事象の種類を第2制御手段にて特定可能とする情報を、第1制御手段から第1情報又は第2情報を送信する度に第2制御手段に提供する必要がなくなる。よって、第1情報及び第2情報の情報量を抑えることが可能となる。
特徴F9.前記第1制御手段は、所定状況であるか否かを前記第2制御手段にて特定可能とする第3情報を、第3経路を利用して前記第2制御手段に送信する第3送信手段(第1,第3~第9,第12の実施形態では主側CPU63における第8~第10信号のいずれかを出力する機能、第2の実施形態では主側CPU63における開閉実行モード中信号、高頻度サポートモード中信号及び扉開放中信号のいずれかを出力する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記識別情報を受信しなくても、前記第3情報が前記所定状況であるか否かを特定可能とする情報であると認識可能であることを特徴とする特徴F5乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F9によれば、所定状況であるか否かを区別して所定事象の発生態様及び特定事象の発生態様を管理することが可能となる。また、第3情報が所定状況であるか否かを特定可能とする情報であることは、第1制御手段からの識別情報を受信しなくても第2制御手段にて特定可能となっている。これにより、識別情報の情報形態が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴F10.前記第2制御手段は、専用回路として設けられていることを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F10によれば、第2制御手段が専用回路として設けられた構成において既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴F1~F10の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群及び上記特徴F群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴G群>
特徴G1.第1制御手段(主側CPU63)と、
当該第1制御手段から送信された情報を受信する第2制御手段(管理側CPU112)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
第1事象が発生した場合に第1信号経路を利用して第1情報を前記第2制御手段に送信する第1送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
第2事象が発生した場合に第2信号経路を利用して第2情報を前記第2制御手段に送信する第2送信手段(主側CPU63における第1~第7信号のいずれかを出力する機能)と、
前記第1情報が前記第1事象に対応しており、前記第2情報が前記第2事象に対応していることを示す識別情報を前記第2制御手段に送信する識別情報送信手段(主側CPU63における認識用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、第1事象が発生した場合には第1信号経路を利用して第1情報が第2制御手段に送信され、第2事象が発生した場合には第2信号経路を利用して第2情報が第2制御手段に送信される。これにより、送信される情報の種類と信号経路とが対応することとなり、第2制御手段にて各情報の種類を区別するための構成を簡素化することが可能となる。
また、第1情報が第1事象に対応しており、第2情報が第2事象に対応していることを示す識別情報が第1制御手段から第2制御手段に送信されるため、これら情報の対応関係を第2制御手段において予め記憶しておく必要が生じない。これにより、第2制御手段の汎用性を高めることが可能となる。
特徴G2.前記識別情報送信手段は、前記第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に当該第1制御手段から第2制御手段に識別情報が送信されるため、所定入球手段及び特定入球手段への遊技球の入球が発生し得る状況においては、第1制御手段から送信される情報と入球手段との対応関係を第2制御手段にて特定可能となるようにすることが可能となる。
特徴G3.前記識別情報送信手段は、前記第1信号経路及び前記第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して前記識別情報を前記第2制御手段に送信することを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、識別情報は第1信号経路及び第2信号経路のうち少なくとも一方を利用して第2制御手段に送信されるため、識別情報を送信するための専用の信号経路を設ける構成に比べて通信に関する構成を簡素化することが可能となる。
特徴G4.前記第2制御手段は、前記識別情報を受信した場合、前記第1情報が前記第1事象に対応しており前記第2情報が前記第2事象に対応していることを特定可能とする対応関係情報を対応関係記憶手段(対応関係用メモリ116)に記憶させる手段(管理側CPU112における対応関係設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、第1制御手段から送信される情報と入球手段との対応関係が第2制御手段において記憶される。これにより、送信対象の情報に対応する事象を第2制御手段にて特定可能とする情報を、第1制御手段から第1情報又は第2情報を送信する度に第2制御手段に提供する必要がなくなる。よって、第1情報及び第2情報の情報量を抑えることが可能となる。
特徴G5.前記第1制御手段は、所定状況であるか否かを前記第2制御手段にて特定可能とする第3情報を、第3経路を利用して前記第2制御手段に送信する第3送信手段(第1,第3~第9,第12の実施形態では主側CPU63における第8~第10信号のいずれかを出力する機能、第2の実施形態では主側CPU63における開閉実行モード中信号、高頻度サポートモード中信号及び扉開放中信号のいずれかを出力する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記識別情報を受信しなくても、前記第3情報が前記所定状況であるか否かを特定可能とする情報であると認識可能であることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、所定状況であるか否かを区別して第1事象の発生態様及び第2事象の発生態様を管理することが可能となる。また、第3情報が所定状況であるか否かを特定可能とする情報であることは、第1制御手段からの識別情報を受信しなくても第2制御手段にて特定可能となっている。これにより、識別情報の情報形態が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G6.前記第1制御手段から前記第2制御手段に情報を送信することが可能な信号経路として、前記第1制御手段から前記第2制御手段に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数の信号経路が設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、第1制御手段から第2制御手段に送信する必要がある情報の種類数よりも多い数の信号経路が設けられていることにより、遊技機の機種に応じて当該情報の種類数が増減する場合であっても信号経路に関する構成を変更することなく対応することが可能となる。よって、第2制御手段の汎用性を高めることが可能となる。
特徴G7.前記第2制御手段は、専用回路として設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G7によれば、第2制御手段が専用回路として設けられた構成において既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴G1~G7の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴G群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、通信に関する構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴H群>
特徴H1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第13の実施形態における通常用カウンタエリア171、開閉実行モード用カウンタエリア172及び高頻度サポートモード用カウンタエリア173)に実行されるようにすることで所定情報(第13の実施形態における各カウンタ171a~171e,172a~172e,173a~173eにおいて計測されている数値情報)が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3204~ステップS3205の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3504の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により前記態様情報が導出される状況では遊技の進行が制限された状態となるようにする制限手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3404~ステップS3407の処理を実行する機能、第14の実施形態における主側CPU63のステップS3809の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が遊技機にて導出される。これにより、例えば所定の期間における遊技の結果に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる。
また、態様情報が導出される状況では遊技の進行が制限された状態となる。これにより、通常の遊技が行われる状況とは異なる状況において態様情報が導出されるようにすることが可能となる。よって、通常の遊技の進行と態様情報の導出とを並行させる必要がなくなり、処理負荷を軽減させることが可能となる。
特徴H2.前記制限手段は、遊技を進行させるための処理のうち少なくとも一部の処理の実行を制限することを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、態様情報が導出される状況では遊技を進行させるための処理のうち少なくとも一部の処理の実行が制限されることにより、態様情報が導出される状況において単位時間当たりの処理数が極端に増加してしまわないようにすることが可能となる。
特徴H3.前記情報導出手段は、前記制限手段により遊技の進行が制限された後に前記態様情報を導出することを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、遊技の進行が制限された後に態様情報が導出されることにより、遊技の進行に伴う所定事象の発生が新たに生じない状況で態様情報を導出することが可能となる。
特徴H4.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球手段(アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34)と、
を備え、
前記所定記憶実行手段は、前記所定事象として前記所定入球手段への遊技球の入球が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が前記所定記憶手段に実行されるようにすることで前記所定情報が前記所定記憶手段に記憶されるようにし、
前記制限手段は、前記発射手段による遊技球の発射を制限することを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
特徴H4によれば、遊技球の発射が制限された後に態様情報が導出されるため、態様情報を変動させる契機となる所定入球手段への遊技球の入球が制限された状況において態様情報を導出することが可能となる。
特徴H5.前記情報導出手段は、前記制限手段により前記発射手段による遊技球の発射が制限されてから所定期間が経過した後に前記態様情報を導出するものであり、
前記所定期間は、前記発射手段から発射された遊技球が前記所定入球手段に入球するまでに要する期間として想定される最長期間よりも長い期間に設定されていることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H5によれば、態様情報が導出される場合、遊技球の発射が制限されてから、当該発射手段から発射された遊技球が所定入球手段に入球するまでに要する期間として想定される最長期間よりも長い期間が経過した後に、態様情報が導出される。これにより、態様情報を変動させる契機となる所定入球手段への遊技球の入球が確実に発生しない状況において態様情報を導出することが可能となる。
特徴H6.前記制限手段は、前記態様情報の導出契機が発生したことに基づいて遊技の進行を制限するものであって、本遊技機において特定動作が行われている状況で前記態様情報の導出契機が発生したとしても遊技の進行を制限しないものであることを特徴とする特徴H1乃至H5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H6によれば、遊技機において特定動作が行われている状況では態様情報の導出契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、態様情報の導出契機の発生によって特定動作の実行を阻害してしまわないようにすることが可能となる。
特徴H7.前記制限手段は、本遊技機において前記特定動作が行われている状況で前記態様情報の導出契機が発生した場合、当該特定動作の終了後に遊技の進行を制限するものであることを特徴とする特徴H6に記載の遊技機。
特徴H7によれば、遊技機において特定動作が行われている状況において態様情報の導出契機が発生した場合には特定動作の終了後に遊技の進行が制限されるため、特定動作の実行を阻害してしまわないようにしながら、態様情報の導出契機の発生に対して遊技の進行が制限された状況で態様情報を導出することが可能となる。
特徴H8.抽選条件が成立した場合に抽選処理を実行する抽選処理実行手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3003の処理を実行する機能)と、
所定継続期間に亘って遊技回動作を行わせ、前記抽選処理の抽選結果に対応した状態となるように遊技回実行手段(特図表示部37a)を制御する遊技回制御手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS2808~ステップS2810の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定動作が行われている状況には、前記遊技回実行手段にて前記遊技回動作が行われている状況が含まれることを特徴とする特徴H6又はH7に記載の遊技機。
特徴H8によれば、遊技回動作が行われている状況では態様情報の導出契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、遊技回動作を中断させないようにしながら、遊技の進行が制限された状況下において態様情報が導出されるようにすることが可能となる。
特徴H9.遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態となることが可能な可変入球手段(特電入賞装置32)を備え、
前記特定動作が行われている状況には、前記可変入球手段が前記開状態である状況が含まれることを特徴とする特徴H6乃至H8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H9によれば、可変入球手段が開状態である状況では態様情報の導出契機が発生したとしても遊技の進行は制限されない。これにより、可変入球手段の開状態を中断させないようにしながら、遊技の進行が制限された状況下において態様情報が導出されるようにすることが可能となる。
特徴H10.制御手段(主側CPU63)において遊技の進行を制御するために必要な情報が書き込まれる情報記憶手段(主側RAM65)と、
初期化契機が発生した場合に前記情報記憶手段の初期化を実行する初期化実行手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3709の処理を実行する機能)と、
前記制限手段により遊技の進行が制限されるようにするための情報設定が行われている場合、前記初期化実行手段による前記情報記憶手段の初期化を阻止する手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3704の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H10によれば、制限手段により遊技の進行が制限されるようにするための情報設定が行われている場合、初期化契機の発生に対する情報記憶手段の初期化が阻止される。これにより、態様情報を導出する状況において遊技の進行が制限されている場合に、その制限された状況を解除しようとして誤って初期化契機を発生させる操作が行われたとしても、それに対して情報記憶手段の初期化が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴H11.前記初期化契機とは異なる別契機が発生した場合に前記情報記憶手段の初期化を実行する別実行手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3706~ステップS3708の処理を実行する機能)を備え、
前記制限手段により遊技の進行が制限されるようにするための前記情報設定が行われている場合であっても、前記別実行手段による前記情報記憶手段の初期化は実行されることを特徴とする特徴H10に記載の遊技機。
特徴H11によれば、制限手段により遊技の進行が制限されるようにするための情報設定が行われている場合であっても、別契機が発生した場合には情報記憶手段は初期化される。これにより、態様情報を導出する状況において遊技の進行が制限されている場合であっても、情報記憶手段の初期化が実行される余地を残すことが可能となる。
特徴H12.前記制限手段により遊技の進行が制限された状態は制限期間が経過した場合に解除されることを特徴とする特徴H1乃至H11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H12によれば、態様情報を導出する状況において遊技の進行が制限された状態は制限期間が経過することで解除されるため、当該遊技の進行が制限された状態のまま放置されてしまうという事象が発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴H13.演出が実行されるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する演出制御手段(音光側CPU163、表示制御装置82)を備え、
当該演出制御手段は、前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われたとしても前記演出の実行が継続されるようにすることを特徴とする特徴H1乃至H12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H13によれば、態様情報を導出する状況において遊技の進行が制限されたとしても演出実行手段における演出の実行が継続される。これにより、遊技者が遊技を行っている途中で態様情報を導出する契機が発生して遊技の進行が制限されたとしても直ちに演出が終了してしまわないようにすることが可能となり、当該遊技の進行の制限が発生した場合において遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
特徴H14.前記演出制御手段は、所定の開始契機が発生した場合に所定演出期間に亘って一連演出(遊技回用の演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御する一連演出制御手段(第13の実施形態における音光側CPU163のステップS2905~ステップS2907の処理を実行する機能、表示制御装置82)を備え、
当該一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われた場合、前記所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了するための制御を実行しないことを特徴とする特徴H13に記載の遊技機。
特徴H14によれば、演出実行手段にて一連演出が実行されている状況において態様情報を導出する契機が発生して遊技の進行が制限された場合、本来なら一連演出を終了させる契機となる所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了させるための制御は実行されない。これにより、遊技の進行が制限された状況においては一連演出が継続された状態とすることが可能となり、態様情報を導出する状況において遊技の進行が制限された状態であっても演出の実行は継続されていると遊技者に思わせることが可能となる。
特徴H15.前記制限手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記演出制御手段を有する第2制御手段(音光側CPU163、表示制御装置82)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記第2制御手段が前記第1制御手段から開始契機情報を受信した場合に新たな演出が開始されるように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われたことに起因して、前記所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了するための制御を実行しない状況を、前記第2制御手段が前記第1制御手段から前記開始契機情報を受信した場合に解除することを特徴とする特徴H14に記載の遊技機。
特徴H15によれば、態様情報を導出するために遊技の進行が制限された状況において一連演出が継続された状態は、新たな演出を開始させるために第1制御手段から第2制御手段に開始契機情報が送信された場合に解除される。これにより、このような一連演出が継続された状態を解除するための専用情報を第1制御手段から第2制御手段に送信する必要が生じない。
特徴H16.前記一連演出として前記演出実行手段にて絵柄の変動表示が行われる構成であって、前記一連演出が終了する場合、待機領域に前記絵柄が待機されて待機表示が行われた後に当該絵柄が停止表示される構成であり、
前記一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われた場合、前記所定演出期間が経過したとしても前記待機表示を継続させることを特徴とする特徴H14又はH15に記載の遊技機。
特徴H16によれば、態様情報を導出するために遊技の進行が制限された状況において一連演出を継続させる場合、当該一連演出を終了させる場合において絵柄が停止表示される前段階の待機表示が継続される。これにより、絵柄の停止結果を遊技者に認識可能とさせながら、遊技の進行が制限された状況において一連演出を継続させることが可能となる。また、遊技の進行の制限が解除されて一連演出を終了させる場合、遊技の進行の制限が解除されたタイミングで待機表示から停止表示に切り換えるだけでよい。したがって、遊技の進行の制限解除に対して一連演出を円滑に且つ素早く終了させることが可能となる。
特徴H17.前記演出制御手段は、前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われている状況においては前記演出の実行が継続されるようにするものの当該制限が行われていることに対応する報知が行われるようにする特徴H13乃至H16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H17によれば、態様情報を導出するために遊技の進行が制限された状況において一連演出が継続された場合、それに対応する報知も合わせて実行されることにより、一連演出が想定以上に長く継続していることに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴H1~H17の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.演出が実行されるように演出実行手段(図柄表示装置41)を制御する演出制御手段(音光側CPU163、表示制御装置82)と、
制限契機が発生したことに基づいて遊技の進行が制限された状態となるようにする制限手段(第13の実施形態における主側CPU63のステップS3404~ステップS3407の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われたとしても前記演出の実行が継続されるようにすることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、制限契機が発生したことに基づいて遊技の進行が制限された状態となることにより、遊技機を好適に管理することが可能となる。この場合に、遊技の進行が制限されたとしても演出実行手段における演出の実行が継続される。これにより、遊技者が遊技を行っている途中で制限契機が発生して遊技の進行が制限されたとしても直ちに演出が終了してしまわないようにすることが可能となり、当該遊技の進行の制限が発生した場合において遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
特徴I2.前記演出制御手段は、所定の開始契機が発生した場合に所定演出期間に亘って一連演出(遊技回用の演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御する一連演出制御手段(第13の実施形態における音光側CPU163のステップS2905~ステップS2907の処理を実行する機能、表示制御装置82)を備え、
当該一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われた場合、前記所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了するための制御を実行しないことを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、演出実行手段にて一連演出が実行されている状況において制限契機が発生して遊技の進行が制限された場合、本来なら一連演出を終了させる契機となる所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了させるための制御は実行されない。これにより、遊技の進行が制限された状況においては一連演出が継続された状態とすることが可能となり、遊技の進行が制限された状態であっても演出の実行は継続されていると遊技者に思わせることが可能となる。
特徴I3.前記制限手段を有する第1制御手段(主側CPU63)と、
前記演出制御手段を有する第2制御手段(音光側CPU163、表示制御装置82)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記第2制御手段が前記第1制御手段から開始契機情報を受信した場合に新たな演出が開始されるように前記演出実行手段を制御するものであり、
前記一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われたことに起因して前記所定演出期間が経過したとしても当該一連演出を終了するための制御を実行しない状況を、前記第2制御手段が前記第1制御手段から前記開始契機情報を受信した場合に解除することを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、遊技の進行が制限された状況において一連演出が継続された状態は、新たな演出を開始させるために第1制御手段から第2制御手段に開始契機情報が送信された場合に解除される。これにより、このような一連演出が継続された状態を解除するための専用情報を第1制御手段から第2制御手段に送信する必要が生じない。
特徴I4.前記一連演出として前記演出実行手段にて絵柄の変動表示が行われる構成であって、前記一連演出が終了する場合、待機領域に前記絵柄が待機されて待機表示が行われた後に当該絵柄が停止表示される構成であり、
前記一連演出制御手段は、前記一連演出が実行されている状況において前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われた場合、前記所定演出期間が経過したとしても前記待機表示を継続させることを特徴とする特徴I2又はI3に記載の遊技機。
特徴I4によれば、遊技の進行が制限された状況において一連演出を継続させる場合、当該一連演出を終了させる場合において絵柄が停止表示される前段階の待機表示が継続される。これにより、絵柄の停止結果を遊技者に認識可能とさせながら、遊技の進行が制限された状況において一連演出を継続させることが可能となる。また、遊技の進行の制限が解除されて一連演出を終了させる場合、遊技の進行の制限が解除されたタイミングで待機表示から停止表示に切り換えるだけでよい。したがって、遊技の進行の制限解除に対して一連演出を円滑に且つ素早く終了させることが可能となる。
特徴I5.前記演出制御手段は、前記制限手段により遊技の進行に関して制限が行われている状況においては前記演出の実行が継続されるようにするものの当該制限が行われていることに対応する報知が行われるようにする特徴I1乃至I4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I5によれば、遊技の進行が制限された状況において一連演出が継続された場合、それに対応する報知も合わせて実行されることにより、一連演出が想定以上に長く継続していることに対して遊技者が混乱してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴I1~I5の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(有利ゲーム数カウンタ344b)に実行されるようにすることで所定情報が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第16の実施形態における主側MPU342のステップS5001の処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を導出する情報導出手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS5103の処理を実行する機能)と、
当該情報導出手段により導出された前記態様情報が規制対応の情報であることに基づいて、遊技の進行に制約を与える制約手段((第17の実施形態における主側MPU342のステップS5107~ステップS5113の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。そして、その所定情報を利用して所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が導出され、その導出された態様情報が規制対応の情報である場合には、遊技の進行に制約が与えられる。これにより、所定事象の発生態様に応じて遊技の進行に制約を与えることが可能となり、所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合にはそれに対処することが可能となる。以上より、遊技機の管理を好適に行うことが可能となる。
特徴J2.前記制約手段は、前記態様情報が前記規制対応の情報であることに基づいて、前記態様情報が前記規制対応の情報とならないようにすることを可能とする制約を与えることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、態様情報が規制対応の情報となったとしてもそれに対して当該態様情報が規制対応の情報とならないようにするための制約が与えられる。これにより、態様情報が規制対応の情報となったとしても、当該態様情報が遊技機の設計段階において想定していた範囲の情報となるようにすることが可能となる。
特徴J3.遊技状態を所定遊技状態に移行させる状態移行手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS4906~ステップS4911の処理を実行する機能)と、
所定終了契機が発生した場合に前記所定遊技状態を終了させる所定終了手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS5009の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記制約手段は、前記態様情報が前記規制対応の情報であることに基づいて、前記所定終了契機が発生していなくても前記所定遊技状態を終了させることを特徴とする特徴J1又はJ2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、態様情報が規制対応の情報である場合には、所定終了契機が発生していなくても所定遊技状態が終了することとなる。これにより、所定事象の発生態様に応じて所定遊技状態を強制的に終了させることが可能となり、所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には遊技状態の実行態様に制約を与えることが可能となる。
特徴J4.前記所定遊技状態は、遊技者に有利な遊技状態であることを特徴とする特徴J3に記載の遊技機。
特徴J4によれば、所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には、有利度に制約を与えることが可能となる。
特徴J5.前記所定事象は前記所定遊技状態において発生する事象であることを特徴とする特徴J3又はJ4に記載の遊技機。
特徴J5によれば、所定遊技状態において発生する所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には、所定遊技状態が強制的に終了される。これにより、所定遊技状態の実行態様が、遊技機の設計段階において想定した態様から乖離したままとなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴J6.前記所定の期間は、遊技回数が所定基準回数以上となることで経過する構成であり、
前記所定基準回数は、前記所定遊技状態が新たに開始される場合に設定され得る当該所定遊技状態の継続遊技回数よりも多い回数であることを特徴とする特徴J5に記載の遊技機。
特徴J6によれば、所定事象の発生態様との関係で所定遊技状態が強制的に終了される状況が、各回の所定遊技状態において発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴J7.前記所定遊技状態において前記所定終了契機が発生するための条件が報知されないことを特徴とする特徴J3乃至J6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J7によれば、所定遊技状態において所定終了契機が発生するための条件が報知されないことにより、所定事象の発生態様との関係で所定遊技状態が強制的に終了されたとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
特徴J8.遊技状態を所定遊技状態に移行させる状態移行手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS4906~ステップS4911の処理を実行する機能)と、
所定終了契機が発生した場合に前記所定遊技状態を終了させる所定終了手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS5009の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記制約手段は、前記態様情報が前記規制対応の情報であることに基づいて、その後に前記所定遊技状態への移行が発生することを規制することを特徴とする特徴J1乃至J7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J8によれば、態様情報が規制対応の情報である場合には、所定遊技状態への移行が発生することが規制される。これにより、所定事象の発生態様に応じて所定遊技状態への移行を強制的に阻止することが可能となり、所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には遊技状態の実行態様に制約を与えることが可能となる。
特徴J9.前記制約手段は、前記態様情報に応じて、その後に前記所定遊技状態への移行が発生することが規制される期間を変動させることを特徴とする特徴J8に記載の遊技機。
特徴J9によれば、所定遊技状態への移行が発生することが規制される期間が態様情報に応じて変動することとなるため、所定遊技状態への移行の制限が態様情報とは無関係に過小又は過大に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴J10.前記状態移行手段は、所定契機が発生したことに基づいて前記所定遊技状態に移行させるか否かを決定するための移行決定処理を実行する移行決定手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS4903~ステップS4905の処理を実行する機能)を備え、
本遊技機は、前記制約手段により前記所定遊技状態への移行が発生することが規制されている状況において前記所定契機が発生した場合、前記移行決定処理の実行の代わりに代替特典を付与する代替特典付与手段(第17の実施形態における主側MPU342のステップS4912~ステップS4914の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J8又はJ9に記載の遊技機。
特徴J10によれば、態様情報との関係で所定遊技状態への移行が強制的に阻止されている状況において所定契機が発生した場合には、所定遊技状態に移行させるか否かを決定するための移行決定処理は実行されないものの代替特典が付与される。これにより、所定遊技状態への移行が強制的に阻止されている状況において所定契機が発生した場合にそれが無駄であったと遊技者が思ってしまわないようにすることが可能となる。
特徴J11.前記代替特典付与手段は、前記制約手段により前記所定遊技状態への移行が発生することが規制されている状況において前記所定契機が発生した回数が多いほど、前記代替特典の内容が有利なものとなるようにする又は前記代替特典の内容が有利となり易くすることを特徴とする特徴J10に記載の遊技機。
特徴J11によれば、所定遊技状態への移行が強制的に阻止されている状況であっても所定契機が発生することに対する遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
特徴J12.前記代替特典が付与されていることが報知されるようにする手段を備えていることを特徴とする特徴J10又はJ11に記載の遊技機。
特徴J12によれば、代替特典が付与されていることが報知されることにより、所定遊技状態への移行が強制的に阻止されている状況であっても遊技者の遊技続行への意欲が消失してしまわないようにすることが可能となる。
特徴J13.前記代替特典が付与されている場合、前記制約手段により前記所定遊技状態への移行が発生することが規制されている状況が解除された後に前記所定遊技状態への移行が発生し易くなることを特徴とする特徴J10乃至J12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J13によれば、代替特典が付与されることを所定遊技状態への移行と関連付けることが可能となる。これにより、所定遊技状態への移行が強制的に阻止されている状況において所定契機が発生した場合であっても、それに対して所定遊技状態への移行を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴J14.前記所定遊技状態は、遊技者に有利な遊技状態であることを特徴とする特徴J8乃至J13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J14によれば、所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には、有利度に制約を与えることが可能となる。
特徴J15.前記所定事象は前記所定遊技状態において発生する事象であることを特徴とする特徴J8乃至J14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J15によれば、所定遊技状態において発生する所定事象の発生態様が遊技機の設計段階において想定した態様と一致していないような場合には、所定遊技状態への移行が強制的に阻止される。これにより、所定遊技状態の実行態様が、遊技機の設計段階において想定した態様から乖離したままとなってしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴J1~J15の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴K群>
特徴K1.開閉可能に設けられた開閉体(前面扉312)と、
当該開閉体の開放操作が行われた場合に露出する所定領域に設けられた所定装置(主制御装置340)と、
照明状態となることで前記所定装置の少なくとも一部を照らすことが可能な照明手段(照明用装置349a,349b)と、
前記開閉体の位置に応じて前記照明手段の制御状態を調整する照明制御手段(主側MPU342における照明用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、所定装置の異常の有無を確認する場合には開閉体の開放操作が行われる構成において、当該所定装置の少なくとも一部を照らすための照明手段が設けられていることにより、当該確認を行い易くなる。この場合に、開閉体の位置に応じて照明手段の制御状態が調整される。これにより、開閉体の位置に応じて好ましい態様で照明手段による照明を行うことが可能となる。よって、遊技機の管理を好適に行うことが可能となる。
特徴K2.前記照明制御手段は、前記開閉体が閉鎖されている場合には非照明状態となり、前記開閉体の開放操作が行われたことに基づいて照明状態となるように前記照明手段を制御することを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、開閉体が閉鎖されている場合には照明手段が非照明状態となる。これにより、所定装置の確認が行われない状況において照明手段が無意味に照明状態とならないようにすることが可能となる。また、開閉体の開放操作が行われた場合に自ずと照明手段が照明状態となる。これにより、照明手段を照明状態とするための操作を別途行う必要がないため、所定装置の確認作業を行い易くなる。
特徴K3.前記照明手段は前記所定領域に設けられていることを特徴とする特徴K1又はK2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、所定領域に照明手段が設けられていることにより、開閉体の開放操作に応じた照明手段による所定装置の照明を行い易くなる。
特徴K4.前記開閉体は閉鎖位置から最大開放位置までの所定変位範囲で変位可能であり、
前記照明制御手段は、前記開閉体が前記所定変位範囲のうち一部の照明対応範囲に存在している場合に前記照明状態となるように前記照明手段を制御し、前記開閉体が開放操作されているものの前記照明対応範囲に存在していない場合に非照明状態となるように前記照明手段を制御することを特徴とする特徴K1乃至K3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K4によれば、開閉体がいずれの開放位置に配置されている場合であっても照明手段が照明状態となるのではなく、一部の開放位置において選択的に照明手段が照明状態となる。これにより、所定装置の確認に際して好ましい状況においてのみ照明手段を照明状態とし、照明手段を照明状態とすると所定装置の確認をかえって行いづらくなる状況においては照明手段を非照明状態とすることが可能となる。
特徴K5.前記照明対応範囲には前記最大開放位置は含まれておらず、
前記照明制御手段は、前記開閉体が前記最大開放位置に存在している場合、前記非照明状態となるように前記照明手段を制御することを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K5によれば、開閉体が最大開放位置に存在している場合には照明手段は非照明状態となる。これにより、遊技ホールの照明によって所定装置が十分に明るく照らされる状況においては照明手段が非照明状態となるため、照明手段による照明によってかえって所定装置の確認を行いづらくなってしまうといった不都合が生じないようにすることが可能となる。
特徴K6.前記所定装置は、制御基板(主制御基板341)と、当該制御基板を収容する透明ボックス(基板ボックス345)と、を有する制御装置であることを特徴とする特徴K1乃至K5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K6によれば、開閉体の開放操作に応じて照明手段により制御装置が照らされることとなるため、制御装置の制御基板及び基板ボックスの確認作業を行い易くなる。
特徴K7.遊技機前方に向けて開放された箱体(筐体311)を備え、
前記開閉体が閉鎖されている場合には、前記箱体の前面開口部が閉鎖され、
前記箱体の内部空間に前記所定領域が存在していることを特徴とする特徴K1乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K7によれば、箱体の内部に設けられた所定装置が開閉体の開放操作に伴って照らされるようにすることが可能となる。
なお、特徴K1~K7の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴L群>
特徴L1.遊技の結果として所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段(第18の実施形態では第1累計用バッファ363及び第2累計用バッファ364、第19の実施形態では第1履歴用メモリ371及び第2履歴用メモリ372)に実行されるようにすることで所定情報が前記所定記憶手段に記憶されるようにする所定記憶実行手段(第18の実施形態では主側MPU342におけるゲーム管理処理を実行する機能、第19の実施形態では管理側CPU112における履歴設定処理を実行する機能)と、
前記所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報を演算する情報演算手段(第18の実施形態では主側MPU342におけるステップS5503及びステップS5508の処理を実行する機能、第19の実施形態では管理側CPU112におけるステップS5804及びステップS5807の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定記憶手段として、第1記憶手段(第18の実施形態では第1累計用バッファ363、第19の実施形態では第1履歴用メモリ371)と、第2記憶手段(第18の実施形態では第2累計用バッファ364、第19の実施形態では第2履歴用メモリ372)と、を少なくとも備え、
前記所定記憶実行手段は、
前記所定の期間として第1期間において前記所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が前記第1記憶手段に実行されるようにすることで前記所定情報が前記第1記憶手段に記憶されるようにする第1所定記憶実行手段(第18の実施形態では主側MPU342におけるステップS5404、ステップS5409及びステップS5414の処理を実行する機能、第19の実施形態では管理側CPU112におけるステップS5704の処理を実行する機能)と、
前記所定の期間として第2期間において前記所定事象が発生した場合にそれに対応する情報の記憶が前記第2記憶手段に実行されるようにすることで前記所定情報が前記第2記憶手段に記憶されるようにする第2所定記憶実行手段(第18の実施形態では主側MPU342におけるステップS5406、ステップS5411及びステップS5416の処理を実行する機能、第19の実施形態では管理側CPU112におけるステップS5707の処理を実行する機能)と、
を備え、
一の前記第1期間と一の前記第2期間とは一部が重複していることを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、所定事象が発生した場合にはそれに対応する情報の記憶が所定記憶手段に対して実行され、所定情報が所定記憶手段にて記憶されることとなる。これにより、所定事象の発生回数又は発生頻度を管理するための情報を遊技機にて記憶保持することが可能となり、この管理されている情報を利用することで所定事象の発生態様の管理を適切に行うことが可能となる。また、所定情報が遊技機自身にて記憶保持されることにより、所定情報への不正なアクセスや不正な改変を阻止することが可能となる。
また、所定記憶手段に記憶された所定情報を利用して、所定の期間における遊技の結果に対応する態様情報が遊技機にて演算される。これにより、例えば所定の期間における遊技の結果に対応する処理を遊技機自身にて行うことが可能となる、又は所定情報を利用して演算した結果である態様情報を外部出力することが可能となる。
また、所定記憶手段として第1記憶手段と第2記憶手段とを備え、第1記憶手段を利用して所定の期間として第1期間における管理が行われるとともに第2記憶手段を利用して所定の期間として第2期間における管理が行われ、さらに一の第1期間と一の第2期間とは一部が重複している。これにより、一の第2期間の途中で第1期間における管理結果に対応する態様情報を導出することが可能となるとともに、一の第1期間の途中で第2期間における管理結果に対応する態様情報を導出することが可能となる。よって、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、態様情報を導出する頻度を高めることが可能となる。さらにまた、第1記憶手段及び第2記憶手段のそれぞれの記憶容量を過剰に大きくしなくても、管理が行われる期間として第1期間と第2期間とを担保しながら、態様情報を導出する頻度を高めることが可能となる。
特徴L2.前記第1期間と前記第2期間とは期間の終了条件が同じ条件であることを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
特徴L2によれば、第1記憶手段と第2記憶手段とのそれぞれを利用して管理を行う構成であっても一定の期間に対応する態様情報を導出することが可能となる。
特徴L3.前記第1所定記憶実行手段は、一の前記第1期間が終了した場合に当該第1期間に続けて新たな前記第1期間を開始させるものであり、
前記第2所定記憶実行手段は、一の前記第2期間が終了した場合に当該第2期間に続けて新たな前記第2期間を開始させるものであり、
前記第1期間と前記第2期間との差分は一定であることを特徴とする特徴L1又はL2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、一定のズレを生じさせた状態を担保しながら、第1期間及び第2期間のそれぞれに対応する態様情報を導出することが可能となる。
特徴L4.前記第1所定記憶実行手段は、一の前記第1期間が終了した場合に当該第1期間に続けて新たな前記第1期間を開始させるものであって、一の前記第1期間が終了して当該第1期間における前記態様情報が前記情報演算手段により演算された場合に前記第1記憶手段を初期化する又は前記第1記憶手段において記憶対象となる記憶領域の順番を最初の順番に設定し、
前記第2所定記憶実行手段は、一の前記第2期間が終了した場合に当該第2期間に続けて新たな前記第2期間を開始させるものであって、一の前記第2期間が終了して当該第2期間における前記態様情報が前記情報演算手段により演算された場合に前記第2記憶手段を初期化する又は前記第2記憶手段において記憶対象となる記憶領域の順番を最初の順番に設定することを特徴とする特徴L1乃至L3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L4によれば、第1記憶手段は第1期間に対応する所定情報を記憶することが可能な容量で十分であり、第2記憶手段は第2期間に対応する所定情報を記憶することが可能な容量で十分である。これにより、第1記憶手段及び第2記憶手段の容量を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴L5.前記第1期間が経過した場合に前記情報演算手段により演算された当該第1期間における前記態様情報に対応する内容が報知されるようにし、前記第2期間が経過した場合に前記情報演算手段により演算された当該第2期間における前記態様情報に対応する内容が報知されるようにする手段(第18の実施形態では主側MPU342における管理用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴L1乃至L4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L5によれば、第1期間及び第2期間のそれぞれの経過に伴って態様情報に対応する内容が報知されることにより、現状に対して比較的近い状況における態様情報に対応する内容を報知することが可能となる。
なお、特徴L1~L5の構成に対して、特徴A1~A41、特徴B1~B20、特徴C1~C19、特徴D1~D7、特徴E1~E4、特徴F1~F10、特徴G1~G7、特徴H1~H17、特徴I1~I5、特徴J1~J15、特徴K1~K7、特徴L1~L5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴H群、上記特徴I群、上記特徴J群、上記特徴K群及び上記特徴L群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技機の管理が好適に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。