JP2017018039A - 起泡性調味料 - Google Patents

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Masanobu Yanagisawa
昌伸 柳澤
智子 河村
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Abstract

【課題】泡の安定性の高い、泡状にして使用する起泡性調味料の提供。
【解決手段】液体調味料と、大豆蛋白素材と、凝固剤を含有する起泡性調味料であって、大豆蛋白素材のLCI値が40%以下である起泡性調味料。前記大豆蛋白素材中の脂質含量が10重量%未満であり、植物ステロール含量がカンペステロールおよびスチグマステロールの和として脂質100gに対して200mg以上であり、大豆粗たん白含量が0.1〜2.0重量%であり、前記凝固剤がニガリ、マグネシウム塩、カルシウム塩及びグルコノデルタラクトンのうちより選ばれた1種又は2種以上である起泡性調味料。蛋白質として大豆蛋白質中の脂質親和性蛋白質の割合が低減された特定の大豆蛋白素材と凝固剤を選択することで、起泡性調味料における、泡の安定性や経時変化による離水を抑制する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、起泡性調味料に関する。
醤油などの液体調味料は、液状であるために、適量以上にかけすぎたり、食材に絡みにくかったり、容器の底に留まってしまうという問題点があった。
上記問題点を解決する方法として、下記のような試みがなされている。特許文献1として、増粘多糖類を添加したゲル状液体調味料が開示されている。また、特許文献2、特許文献3として、付着性・見た目の良さ、食感の軽さから、起泡剤を添加した起泡性調味料が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、食材と絡みにくいという問題点があり、特許文献2、特許文献3では、経時変化による離水に問題があった。
特開2012−135292公報 特開平3−19667号公報 特開平4−360675号公報 特開2012−16348号公報
泡の安定性の高い、泡状にして使用する起泡性調味料を提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行ったところ、蛋白質として大豆蛋白質中の脂質親和性蛋白質の割合が低減された特定の大豆蛋白素材と凝固剤を選択することで、上記課題を解決できた。
すなわち、本発明は、
(1)液体調味料と、大豆蛋白素材と、凝固剤を含有する起泡性調味料であって、大豆蛋白素材のLCI値が40%以下であることを特徴とする起泡性調味料、
(2)大豆蛋白素材中の脂質含量(クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出物としての含量をいう。)が蛋白質含量10重量%未満である、請求項1記載の起泡性調味料、
(3)大豆蛋白素材中の植物ステロール含量がカンペステロールおよびスチグマステロールの和として脂質100gに対して200mg以上である、請求項1又は2記載の起泡性調味料、
(4)大豆粗たん白含量が0.1〜2.0重量%である、請求項1記載の起泡性調味料、
(5)凝固剤がニガリ、マグネシウム塩、カルシウム塩及びグルコノデルタラクトンのうちより選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載の起泡性調味料、
(6)請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載する起泡性調味料の製造法、
(7)請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載する起泡性調味料を起泡させたことを特徴とする泡状調味料、
に関するものである。
本発明によれば、泡の安定性の高い、泡状にして使用する起泡性調味料を提供することができる。
(液体調味料)
本発明における液体調味料は、醤油、食酢、ノンオイルドレッシング、天つゆ、麺つゆ、ウスターソースなどの水性調味料をいい、これらは単独でも複数混合しても使用でき必要に応じて水やエタノール水溶液などで希釈したものも使用できる。
また、必要に応じて安定剤、香料、着色料などを添加することもできる。
(大豆蛋白素材)
本発明の起泡性調味料の原料として使用される大豆蛋白素材は、大豆から水抽出されるグリシニン及びβ−コングリシニンを主体とする蛋白質を主な構成成分とし、かつ総蛋白質中の脂質親和性蛋白質(LP)の割合が少ないものである。
すなわち、総蛋白質中の脂質親和性蛋白質の割合がLCI値として40%以下であることを特徴とする大豆蛋白素材である。このような大豆蛋白素材としては、特許文献4に開示される「減脂大豆蛋白素材」を適用することができる。
大豆蛋白素材の種類としては上記要件を満たす限り特に限定されず、具体的には豆乳が挙げられるが、豆乳以外の大豆蛋白素材としては、該豆乳を原料としてさらに蛋白質の純度を高めた大豆蛋白素材が挙げられ、典型的には豆乳から糖質、灰分等の水溶性成分を除去して蛋白質の純度を高めた分離大豆蛋白や、前記豆乳あるいは分離大豆蛋白の蛋白質をさらに分画してグリシニンあるいはβ−コングリシニンの純度を高めた分画大豆蛋白が挙げられる。
本発明に用いられる大豆蛋白素材の蛋白質含量は乾物あたりで30〜99重量%の範囲が好ましい。大豆蛋白素材が豆乳の場合、通常は下限が乾物あたり45重量%以上、あるいは50重量%以上、あるいは55重量%以上であり、上限が70重量%以下、あるいは65重量%以下でありうる。蛋白質の分画や他の成分の添加など、加工方法によっては30重量%以上45重量%未満の範囲にもなりうる。また大豆蛋白素材が豆乳をさらに精製して蛋白質純度を高めた分離大豆蛋白の場合は、下限が70重量%超、あるいは80重量%以上であり、上限は99重量%以下、あるいは95重量%以下でありうる。なお、本発明における蛋白質含量はケルダール法により窒素量として測定し、該窒素量に6.25の窒素換算係数を乗じて求めるものとする。
脂質親和性蛋白質は、大豆の主要な酸沈殿性大豆蛋白質の内、グリシニン(7Sグロブリン)とβ−コングリシニン(11Sグロブリン)以外のマイナーな酸沈殿性大豆蛋白質群をいい、レシチンや糖脂質などの極性脂質を多く随伴するものである。以下、単に「LP」と略記することがある。
LPは雑多な蛋白質が混在したものであるが故、各々の蛋白質を全て特定し、LPの含量を厳密に測定することは困難であるが、下記LCI(Lipophilic Proteins Content Index)値を求めることにより推定することができる。
これによれば、本発明に用いられる大豆蛋白素材中の蛋白質のLCI値は通常40%以下、より好ましくは38%以下、さらに好ましくは36%以下である。
通常の未変性(NSI 90以上)の大豆を原料として大豆蛋白素材を製造する場合ではLPは可溶性の状態で存在するため、水抽出すると水溶性画分側へ抽出される。一方、本発明に用いられる大豆蛋白素材では、LPを原料大豆中において加熱処理によって失活させ不溶化させて製造するため、LPが抽出されにくく不溶性画分側に残る。
このように大豆蛋白素材の蛋白質中におけるLPの割合が低いことによって脂質の含有量を極めて低レベルに保った大豆蛋白素材を得ることがきるという利点がある。
○蛋白質の各成分の組成分析
本発明に用いられる大豆蛋白素材の蛋白質の各成分組成はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により分析することができる。
界面活性剤であるSDSと還元剤であるメルカプトエタノールの作用によって蛋白質分子間の疎水性相互作用、水素結合、分子間のジスルフィド結合が切断され、マイナスに帯電した蛋白質分子は固有の分子量に従った電気泳動距離を示ことにより、蛋白質に特徴的な泳動パターンを呈する。電気泳動後に色素であるクマシーブリリアントブルー(CBB)にてSDSゲルを染色した後に、デンシトメーターを用い、全蛋白質のバンドの濃さに対する各種蛋白質分子に相当するバンドの濃さが占める割合を算出する方法により求めることができる。
〔LP含量の推定・LCI値の測定方法〕
(a) 各蛋白質中の主要な蛋白質として、7Sはαサブユニット及びα'サブユニット(α+α')、11Sは酸性サブユニット(AS)、LPは34kDa蛋白質及びリポキシゲナーゼ蛋白質(P34+Lx)を選択し、SDS−PAGEにより選択された各蛋白質の染色比率を求める。電気泳動は表1の条件で行うことが出来る。
(b) X(%)=(P34+Lx)/{(P34+Lx)+(α+α’)+AS}×100(%)を求める。
(c) 低変性脱脂大豆から調製された分離大豆蛋白のLP含量は凡そ38%となることから、X=38(%)となるよう(P34+Lx)に補正係数k*=6を掛ける。
(d) すなわち、以下の式によりLP推定含量(Lipophilic Proteins Content Index、以下「LCI」と略する。)を算出する。
(表1)
Figure 2017018039
Figure 2017018039
本発明に用いられる大豆蛋白素材は、一般に水溶性で抽出されやすいリポキシゲナーゼ蛋白質が極めて少ないことも大きな特徴であり、上記のLCI値にて特定される以外に、リポキシゲナーゼ蛋白質量でも特定大豆蛋白素材中の全蛋白質あたり1%以下であり、好ましくは0.5%以下である。
通常の未変性(NSI 90以上)の大豆を原料として大豆蛋白素材を製造する場合ではリポキシゲナーゼ蛋白質は可溶性の状態で存在するため、水抽出すると水溶性画分側へ抽出される。一方、本発明に用いられる大豆蛋白素材ではリポキシゲナーゼ蛋白質を原料大豆中において加熱処理によって失活させ不溶化させて製造するため、リポキシゲナーゼ蛋白質が抽出されにくく不溶性画分側に残る。
このように大豆蛋白素材の蛋白質中におけるリポキシゲナーゼ蛋白質の割合を極めて少なくすることによって、脂質の含有量を極めて低レベルに保った大豆蛋白素材を得ることがきるという利点がある。
リポキシゲナーゼ蛋白質の場合は通常L-1、L-2、L-3の3種類が存在し、上記の電気泳動法により、リポキシゲナーゼ蛋白質に相当するこれらのバンドの濃さから含量を算出できる。
本発明に用いられる大豆蛋白素材は糖質及び蛋白質が乾物の大部分を占める主成分であることができ、この場合は炭水化物(乾物から脂質、蛋白質及び灰分を除いたもの)の含量は、蛋白質との総含量で表すと乾物あたり80重量%以上が好ましく、より好ましくは85重量%以上である。乾物の残成分は灰分と微量の脂質からほぼ構成され、灰分は乾物当たり15重量%以下であり、好ましくは10重量%以下である。食物繊維は炭水化物に含まれるものの、本発明に用いられる大豆蛋白素材は食物繊維質が除去されているので、乾物当たり3重量%以下、より好ましくは2重量%以下である。
本発明に用いられる大豆蛋白素材は、原料である大豆粉の脂質含量/蛋白質含量の比よりも低い値の脂質しか含まれず、中性脂質と共に極性脂質の含量も低いことが好ましい。これに対し、一般に脱脂豆乳などは大豆をヘキサンで脱脂した脱脂大豆を水抽出して得られるが、この脱脂豆乳は極性脂質が除去されておらずなお多く含まれる。
そのため、本発明に用いられる大豆蛋白素材中の脂質含量は、試料を凍結乾燥後、クロロホルム:メタノールが2:1(体積比)の混合溶媒を用い、常圧沸点において30分間抽出された抽出物量を総脂質量として、脂質含量を算出した値とする。溶媒抽出装置としてはFOSS社製の「ソックステック」を用いることができる。なお上記の測定法は「クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出法」と称するものとする。
本発明に用いられる大豆蛋白素材は、脂質含量が蛋白質含量に対して10重量%未満が好ましく、より好ましくは9重量%未満、さらに好ましくは8重量%未満、さらに好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは4重量%以下であり、3重量%以下とすることも可能である。すなわち蛋白質よりも中性脂質と極性脂質を含めた総脂質が極めて少ない大豆蛋白素材が1つの好ましい態様である。このような素材としては、例えば特許文献4に開示される「減脂大豆蛋白素材」が該当する。通常の有機溶剤を用いて脱脂された脱脂大豆から抽出した脱脂豆乳も中性脂質は殆ど含まれないが、極性脂質が一部抽出されるため、蛋白質に対する脂質含量はおよそ5〜6重量%である。この態様の場合、乾物あたりでの脂質含量も5重量%以下が好ましく、好ましくは3重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下である。
本発明に用いられる大豆蛋白素材は、植物ステロールの脂質に対する含量が通常の脱脂豆乳よりも格段に高いことが1つの好ましい態様であり、上述の低脂質の態様および本態様の組合せがより好ましい。このような素材としては、例えば特許文献4に開示される「減脂大豆蛋白素材」が該当する。植物ステロールの含量はカンペステロール及びスチグマステロールの含有量の和で表した場合、ヘキサン等の有機溶媒で脱脂された脱脂大豆を原料に調製された大豆蛋白素材では、脂質100g当たり40〜50mg程度であるが、本発明に用いられる大豆蛋白素材としては脂質100g当たりで少なくとも200mg以上という高含量であることが好ましい。より好ましくは230mg以上、さらに好ましくは400mg以上、さらに好ましくは450mg以上、さらに好ましくは500mg以上という高含量でありうる。これら植物ステロールの含有量は、特許文献4に記載の方法で求めることができる。
本発明に用いられる大豆蛋白素材が減脂豆乳で、性状が液体の場合、乾物(dry matter)は通常3〜20重量%程度であるが、特に限定されるものではない。すなわち加水して低粘度の液状としたものや、減圧濃縮や凍結濃縮等の濃縮加工により高粘度化したものであってもよく、また噴霧乾燥や凍結乾燥等の粉末加工により粉末状としたものであってもよい。
起泡性調味料中の大豆粗たん白含量は、0.1〜2.0重量%、0.1〜1.5重量%、さらに0.1〜1.0重量%であることが好ましい。大豆粗たん白含量が下限値未満であると液体調味料が起泡しにくい場合があり、上限値を超えると、液体調味料の風味を損なう場合がある。
(凝固剤)
本発明に用いる凝固剤の種類は天然(塩田)ニガリ、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等のマグネシウム塩、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、乳精カルシウム等のカルシウム塩、もしくはグルコノデルタラクトンの単独、あるいは混合品であれば良い。又、グルコノデルタラクトンの代わりにフマル酸等の有機酸を用いることも出来る。
本発明に用いる凝固剤の添加量は種類により異なるが、塩として固形分10重量%に調整した大豆蛋白素材の粗蛋白含有量に対して1重量%〜8重量%が適当である。固形分10重量%に調整した大豆蛋白素材の粗蛋白含有量に対して1重量%未満では十分な泡の保形性を得られない場合があり、8重量%を越えると凝固剤の味がエグ味と感じられたり、凝固も生じる場合がある。
凝固剤の添加時期は大豆蛋白素材を液体調味料に添加する前であれば特に限定しない。ただし、下記に記すように凝固剤を添加した大豆蛋白素材の加熱処理を行う場合、凝固剤を加熱処理前に添加することが好ましい。
凝固剤を添加した大豆蛋白素材が高温加熱の際に熱交換器を使用する際に目詰まりしない程度の凝固物の塊の集合であれば、均質化は必ずしも必須ではないが、通常、凝固剤を添加した大豆蛋白素材を均質化(処理)することが好ましい。均質化処理は公知のホモゲナイザー等の均質化手段を利用することが出来る。均質化は高圧ホモゲナイザー等により、例えば、圧力が5〜200kg/cm2が適当である。尚、豆腐の製造などの場合には、凝固剤の添加前後の大豆蛋白素材は凝固剤の反応性を向上させる為に通常70℃以上に加熱するが、本発明においては、均質化の際に大豆蛋白素材が凝固していることは必ずしも必要ではないので凝固剤の添加された大豆蛋白素材は必ずしも加熱されている必要はない。
均質化処理した大豆蛋白素材は必要に応じて高温加熱処理をすることができる。高温加熱は、例えばプレート式熱交換機、チューブ式熱交換機、掻き取り式熱交換機、スチームインジェクション式熱交換機等の各種熱交換機やバッチ式のレトルト釜等、従来公知の機器を使用できる。これらの機器は、任意に組み合わせて使用してもよい。加熱条件は、液体調味料の保存性を高めるため、90〜160℃が好ましく、115〜150℃が更に好ましい。加熱時間は通常3秒〜40分であるが、温度や装置によっても異なる。加熱温度が上記の範囲を外れる場合、即ち加熱が90℃に満たない温度で行われる場合には殺菌が不十分となり保存性が低下する。一方160℃を超えた場合には液体調味料に焦げ臭、焦げ味が発生して風味上好ましくない。高温加熱後の液体調味料を、脱気処理にかけることもできる。
(起泡性調味料の製造)
起泡性調味料は、液体調味料に、上述した凝固剤を予め添加した大豆蛋白素材を添加することにより製造することができる。
また、液体調味料に、所定量の大豆蛋白素材及び凝固剤をそれぞれ添加することにより製造することもできる。大豆蛋白素材及び凝固剤を添加する順序は、特に限定されず、同時でもよい。そして、液体調味料、大豆蛋白素材及び凝固剤を、起泡させないように混和させることで本発明に係る起泡性調味料が得られる。
本発明に係る起泡性調味料が起泡された泡状調味料は、例えば、起泡手段は、例えば容器の瓶口に装着されたディスペンサーを用いることができる。該ディスペンサーは、容器内部に充填された起泡性調味料を外部に適量吐出させるものである。このディスペンサーには、起泡性調味料が吐出される開口型のノズルが設けられ、当該ノズルには微細な目を有するメッシュが設けられている。起泡性調味料を容器外部に取り出す際に、起泡性調味料に外部の空気を混ぜてメッシュを通過させることで、ノズルから泡状調味料が吐出される。
以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。なお、以下特に断りのない限り、「%」と「部」は重量基準である。
製造例1(減脂豆乳の調製)
NSI 56の大豆粉5kgに対して9倍量、60℃の水を加えて懸濁液とし、保温しながら30分間攪拌し、水抽出した。このときのpHは6.5であった。3層分離方式の遠心分離を6,000×gにて連続的に行い、(1)浮上層・(2)中間層・(3)沈殿層に分離させた。そして(2)中間層として減脂豆乳12kgを回収した。得られた画分を凍結乾燥し、一般成分として乾物、並びに、乾物あたりの蛋白質(ケルダール法による)、脂質(クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出法による)及び灰分を測定し、さらに脂質100g当たりの植物ステロール含量(カンペステロール及びスチグマステロール含量の和)(mg)、SDS-PAGEによりリポキシゲナーゼ蛋白質含量、LPの含量の推定値としてLCI値の分析を行った(表2参照)。
比較製造例1(全脂豆乳の調製)
脱皮脱胚軸大豆1部に水10部を加え、85℃で60分間以上浸漬して十分に吸水した脱皮脱胚軸大豆(水分含量40〜55%)1部に対し、熱水(90℃)3部を加えたものをグラインダーで処理し、これに重曹溶液を添加してpHを7.3以上8.0以下に調整した。これをホモゲナイザー(APV社製)に供給し、150kg/cm2で均質化処理した。均質化した磨砕液は遠心分離によって3000Gで5分間分離して豆乳とおからを得た。この原料豆乳(全脂豆乳)は固形分10.0%、蛋白質5.0%でpH7.5であった。
(表2)
Figure 2017018039
(実施例1)
製造例1で得られた減脂豆乳を80℃に加熱後、水に溶解した塩化マグネシウム(キシダ化学製食添用)を減脂豆乳固形分当たり2.0%(減脂豆乳の粗蛋白含有量に対して約4%)を添加混合し、ホモゲナイザーで100kg/cm2で均質化処理して、蒸気による直接高温瞬間加熱方式による滅菌処理(142℃、4秒間)後、ホモゲナイザーで100kg/平方cmで均質化処理し、減脂調製豆乳を得た。
こいくちしょうゆ(キッコーマン食品株式会社)100部に、上記減脂調製豆乳3部を添加し、起泡させないように混和し起泡性調味料を試作した。起泡性調味料を容器に移し、市販のディスペンサーで泡状醤油とし、5分後の経時変化について確認した泡の状態は、○は泡の状態維持、△は泡の状態を維持しているが、若干の離水確認、×は破泡が生じスカスカの泡の状態で離水あり、××は破泡が生じ液状に戻った状態で示した。
(比較例1)
こいくちしょうゆ(キッコーマン食品株式会社)100部に、製造例1で得られた減脂豆乳3部を添加し、起泡させないように混和し起泡性調味料を試作した。起泡性調味料を容器に移し、市販のディスペンサーで泡状醤油とし、5分後の経時変化について確認した。泡の状態は、実施例1に従った。
(比較例2)
比較例1で得られた全脂豆乳を80℃に加熱後、水に溶解した塩化マグネシウム(キシダ化学製食添用)を全脂豆乳固形分当たり2.0%(全脂豆乳の粗蛋白含有量に対して約4%)を添加混合し、ホモゲナイザーで100kg/cm2で均質化処理して、蒸気による直接高温瞬間加熱方式による滅菌処理(142℃、4秒間)後、ホモゲナイザーで100kg/cm2で均質化処理した。
こいくちしょうゆ(キッコーマン食品株式会社)100部に、比較製造例1で得られた全脂調製豆乳3部を添加し、起泡させないように混和し起泡性調味料を試作した。起泡性調味料を容器に移し、市販のディスペンサーで泡状醤油とし、5分後、及び10分後の経時変化について確認した。泡の状態は、実施例1に従った。
(表3)
Figure 2017018039

表3より、減脂豆乳単体でも泡状の状態を維持していたが、減脂豆乳ににがりを添加することにより減脂豆乳単体よりも泡の状態が維持された。
(実施例2)
こいくちしょうゆ(キッコーマン食品株式会社)100部に、実施例1で得られた凝固剤入りの減脂調製豆乳を、該減脂調製豆乳の大豆粗たん白質含量が0.05g、0.10g、0.15g、0.40g、1.00g、1.20g、1.50g、2.00g、3.00gになるように添加し、起泡させないように混和し起泡性調味料を試作した。起泡性調味料を容器に移し、市販のディスペンサーで泡状醤油とし、5分後の経時変化と風味について確認した。泡の状態は、実施例1に従った。また、風味は、○は風味良好、×はえぐみ等が感じられ風味不良で示した。
(表4)
Figure 2017018039

表4より、起泡性調味料中の大豆粗たん白質含量が0.10g以上において、泡状調味料の泡の状態が維持されることが確認された。

Claims (7)

  1. 液体調味料と、大豆蛋白素材と、凝固剤を含有する起泡性調味料であって、大豆蛋白素材のLCI値が40%以下であることを特徴とする起泡性調味料。
  2. 大豆蛋白素材中の脂質含量(クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出物としての含量をいう。)が蛋白質含量10重量%未満である、請求項1記載の起泡性調味料。
  3. 大豆蛋白素材中の植物ステロール含量がカンペステロールおよびスチグマステロールの和として脂質100gに対して200mg以上である、請求項1又は2記載の起泡性調味料。
  4. 大豆粗たん白含量が0.1〜2.0重量%である、請求項1記載の起泡性調味料。
  5. 凝固剤がニガリ、マグネシウム塩、カルシウム塩及びグルコノデルタラクトンのうちより選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載の起泡性調味料。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載する起泡性調味料の製造法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載する起泡性調味料を起泡させたことを特徴とする泡状調味料。
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