JP6719871B2 - ドーナツシュガー、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドーナツ等の菓子類、パン類等の表面に付着させるドーナツシュガーに関し、特に泣き耐性に優れ、且つ良好な口どけを有するドーナツシュガーに関する。
ドーナツシュガーは、ドーナツ等の揚げ菓子、ケーキ等の洋菓子類、揚げパン等のパン類等の表面に付着させて、その外観や風味を改善するために使用される粉末製品であり、一般に、グルコース、フルクロース、シュクロース、マルトース、ラクトース、デキストリン、粉飴等の粉末糖を油脂でコーティングする等により調製されている。ドーナツシュガーは、ドーナツ等に付着させた後、時間の経過とともに潮解する現象(以下、「泣き」と称する)が生じると、商品価値が損なわれるため、高い泣き耐性が求められている。一方、泣き耐性を向上するために高融点の油脂を用いて、粉末糖をコーティングすると、喫食時のドーナツシュガーの口どけの悪化、しっとり感の悪化、ドーナツ等への付着性の低下等が生じる問題がある。
そのため、従来から、高い泣き耐性を有するとともに、良好な口どけや付着性を有するドーナツシュガーを得るため、種々の開発が行なわれている。例えば、特許文献1では、3日以上経過しても泣きがなく、しかも適度な口どけの良さを有し、適度な甘さを感じるコーティングシュガー(本明細書におけるドーナツシュガー)を目的とした、ぶどう糖、デキストリン、及び融点が45〜55℃と55〜65℃の異なる範囲にあり、両者の融点の差が5℃以上である2種の油脂の均一混合物からなるコーティングシュガー組成物が開示されている。また、特許文献2では、吸湿性が極めて低くドーナツ等への付着性が良好な被覆粉糖類(本明細書におけるドーナツシュガー)を目的とした、粉糖類の粒子表面に、融点が50℃以上の油脂からなる被覆層を儲け、且つ該被覆層の外層部に25℃において液状を呈する油脂を付着させたことを特徴とする被覆粉糖類が開示されている。さらに特許文献3では、「泣き」及び付着感を改善したドーナツシュガーを目的とした、300μm以下150μmを超える画分と150μm以下の画分との比が3:7〜5:5である粒度構成を有する粉末糖類を油脂で被覆したドーナツシュガーが開示されている。
特開平9−201166号公報 特開平11−56290号公報 特開2011−87491号公報
しかしながら、特許文献1〜3等の技術を用いても、ドーナツシュガーにおいて、高い泣き耐性と、良好な口どけとの両立は十分とは言えず、さらなる開発が求められている。
したがって、本発明の目的は、高い泣き耐性を有し、且つ口どけが良好なドーナツシュガー、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため、従来から、検討されてきた油脂の種類、添加する副材料の選定以外の要件について種々検討した結果、使用する結晶ぶどう糖の水分が、口どけに大きな影響を与えることを見出した。
すなわち、上記目的は、油脂でコーティングした結晶ぶどう糖を含むドーナツシュガーであって、前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であり、前記油脂は、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が20℃以上、40.5未満であり、前記ドーナツシュガーが良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有することを特徴とするドーナツシュガーによって達成される。上記範囲の水分を有する結晶ぶどう糖を、油脂でコーティングしたことで、油脂のコーティングによる泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有するドーナツシュガーとすることができる。また、上記パラメータ(T0.1Pa・s)が、上記の範囲の油脂を用いることで、高い泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有するドーナツシュガーとすることができる。前記結晶ぶどう糖の水分は、7.0〜9.5質量%であることが好ましい。
また、上記目的は、結晶ぶどう糖に、融解した油脂を撹拌混合して、結晶ぶどう糖を当該油脂でコーティングする工程を含むドーナツシュガーの製造方法であって、前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であり、前記油脂は、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が20℃以上、40.5未満であり、前記ドーナツシュガーが良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有し、前記撹拌混合を、50℃以下で行なうことを特徴とする製造方法によって達成される。これにより油脂のコーティングによる泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有するドーナツシュガーを製造することができる。また、上記パラメータ(T0.1Pa・s)が、上記の範囲の油脂を用いることで、高い泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有し、付着性が良好なドーナツシュガーを製造することができる。前記撹拌混合を、50℃以下で行なうことにより結晶ぶどう糖の水分が維持され、より良好な口どけを有するドーナツシュガーを製造することができる。
本発明によれば、ドーナツシュガーにおいて、油脂でコーティングした結晶ぶどう糖が、所定の水分を有しているので、油脂のコーティングによる泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有するドーナツシュガーを提供することができる。
[ドーナツシュガー]
本発明のドーナツシュガーは、油脂でコーティングした結晶ぶどう糖を含み、前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であることを特徴とするドーナツシュガーである。従来から、泣き耐性と口どけ等とを両立させるための技術としては、コーティングする油脂の融点を制御すること、コーティングを複層構造とすること等、主としてコーティングする油脂に関する検討がなされてきた。一方、コーティングされる粉末糖については、構成成分等の多くの検討はされておらず、特に粉末糖の水分に関しては、好ましい範囲等の報告はない。本発明においては、油脂でコーティングする粉末糖として、水分5.0〜10.0質量%の結晶ぶどう糖を用いることで、油脂のコーティングによる泣き耐性の向上効果に影響を与えることなく、良好な口どけを有するドーナツシュガーとすることができる。一般に、ドーナツシュガーの「泣き」を考慮すると、粉末糖の水分は少ない方が良いように思われるが、上記の水分範囲であれば、ドーナツシュガーの「泣き」には影響を与えず、喫食時にはその水分により口どけが向上するものと考えられる。さらに油脂のコーティングによる泣き耐性の向上効果に影響を与えることなく、良好な口どけを有するドーナツシュガーとするため、前記結晶ぶどう糖の水分は、7.0〜9.5質量%であることが好ましい。
本発明のドーナツシュガーにおいて、結晶ぶどう糖としては、含水結晶ぶどう糖を含む粉末(含水結晶ぶどう糖(日本農林規格製品)、及び全糖ぶどう糖(日本農林規格製品)等)、及び/又は無水結晶ぶどう糖を含む粉末(無水結晶ぶどう糖(日本農林規格製品)等)を使用することができる。これらの粉末のぶどう糖含有量は、通常、無水物換算で95.0質量%以上であり、97.0質量%以上が好ましく、99.0質量%以上がさらに好ましい。結晶ぶどう糖の水分は、どのように調節しても良く、例えば、上記の結晶ぶどう糖を、乾燥下、又は高湿度下にて、必要に応じて撹拌等により流動させながら、上記範囲の所定の水分に調節しても良く、上記水分の結晶ぶどう糖であればそのまま用いても良い。また、上記の含水結晶ぶどう糖を含む粉末、及び無水結晶ぶどう糖を含む粉末を混合し、上記範囲の所定の水分に調節しても良い。さらに良好な口どけを有するドーナツシュガーとするためには、結晶ぶどう糖として、ぶどう糖含有量が無水物換算で99.0質量%以上の含水結晶ぶどう糖、及び/又は無水結晶ぶどう糖を使用することが好ましく、含水結晶ぶどう糖を使用することがさらに好ましい。含水結晶ぶどう糖、無水結晶ぶどう糖、及び全糖ぶどう糖は、適宜市販のものを使用することができる。なお、結晶ぶどう糖の水分は、常法によって測定することができる。例えば、試料5gを正確に秤量し、105℃に調整した恒温器で1時間乾燥し、1時間放冷後、乾燥質量を秤量し、減少質量を水分として算出することができる。
本発明のドーナツシュガーにおいて、油脂は、一般にドーナツシュガーに使用されている油脂であれば、特に制限なく使用することができる。本発明において、使用する油脂としては、品温70℃から冷却した際に油脂の粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が、20〜45℃であることが好ましい。
一般に、ドーナツシュガーの油脂の選定は、融点(基準油脂分析試験法2.2.4.2−1996に基づき、測定した融点(上昇融点))を指標として行なわれる。上記パラメータ(T0.1Pa・s)は、油脂を70℃で融解した後、温度を降下した際に、所定の粘度(0.1Pa・s)に上昇する温度であり、融点と同様に所定の温度における油脂の性状の指標である。また、ドーナツシュガーを製造する際は、十分に融解した油脂を所定の温度に冷却して使用するので、上記パラメータ(T0.1Pa・s)は、製造時の所定の温度における、その油脂の使用し易さの指標でもある。したがって、後述のように、製造時の温度条件が重要な本発明のドーナツシュガーにおいては、融点よりも有用な指標になり得る。上記パラメータ(T0.1Pa・s)が、上記範囲であれば、上記水分の結晶ぶどう糖を良好にコーティングして、高い泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有し、付着性が良好なドーナツシュガーとすることができる。さらに高い泣き耐性を有するとともに、より良好な口どけを有し、且つより良好なしっとり感を有し、付着性が良好なドーナツシュガーとするためには、上記パラメータ(T0.1Pa・s)は、20〜41℃であることがさらに好ましく、20〜38℃であることが特に好ましい。
本発明のドーナツシュガーにおいて、油脂の含有量は、特に制限はないが、多過ぎると口どけが悪化する場合があり、少な過ぎると泣き耐性が低下する場合があるので、結晶ぶどう糖100質量部に対して、油脂1〜15質量部が好ましく、3〜10質量部がさらに好ましく5〜8質量部が特に好ましい。
本発明における油脂は、例えば、大豆油、ナタネ油、綿実油、コーン油、サフラワー油、ひまわり油、ごま油、落花生油、オリーブ油、米油、パーム油、パーム核油、やし油、魚油、牛脂、豚脂等の動植物油脂、及びこれらの油脂に水素添加した硬化油、パーム油、やし油等の高融点部分を集めた分画油脂等、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。油脂は、所定の上記パラメータ(T0.1Pa・s)を有する、市販の油脂を適宜使用することができる。
本発明のドーナツシュガーにおいては、必要に応じて、一般にドーナツシュガーに使用されている副材料を使用することができる。例えば、コーンスターチ等の澱粉、コーヒーパウダー、ココアパウダー、シナモンパウダー、黄粉、粉末調味料、粉末香料等が挙げられる。
本発明のドーナツシュガーの使用方法は、特に制限はなく、従来のドーナツシュガーと同様に使用することができる。例えば、ドーナツ等の揚げ菓子、ケーキ、クッキー、シュー等の洋菓子類、揚げパン、クロワッサン、デニッシュ等のパン類等に、振り掛けたり、押し付けたりすることで付着させて使用することができる。
[ドーナツシュガーの製造方法]
本発明のドーナツシュガーの製造方法は、結晶ぶどう糖に、融解した油脂を撹拌混合して、結晶ぶどう糖を当該油脂でコーティングする工程を含み、前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であることを特徴とする製造方法である。上述の通り、水分が、5.0〜10.0質量%である結晶ぶどう糖を用いることにより油脂のコーティングによる泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有するドーナツシュガーを製造することができる。結晶ぶどう糖の好ましい水分については、上述の通りである。
本発明の製造方法において、前記油脂は、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が、20〜45℃であることが好ましい。上述の通り、上記パラメータ(T0.1Pa・s)が、上記範囲であれば、高い泣き耐性を有するとともに、良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有し、付着性が良好なドーナツシュガーを製造することができる。油脂のさらに好ましい上記パラメータ(T0.1Pa・s)については、上述の通りである。
具体的な本発明のドーナツシュガーの製造方法としては、基本的には従来のドーナツシュガーの製造方法と同様である。例えば、まず所望の水分に調製した結晶ぶどう糖をミキサーに投入し、必要に応じて加温しながら撹拌する。次に融解した油脂を、上記ミキサーへ投入し、撹拌混合し、結晶ぶどう糖を当該油脂でコーティングする。その後、必要に応じてコーンスターチ等の上述の副材料を投入し、さらに撹拌混合することでドーナツシュガーを得ることができる。
本発明の製造方法において、油脂を融解する温度や、結晶ぶどう糖に融解した油脂を撹拌混合する温度に特に制限はなく、油脂の種類に応じて、適宜調節することができる。本発明の製造方法においては、上述の通り、コーティングする結晶ぶどう糖が所定の水分を含有しているので、その水分を十分に維持させ、より良好な口どけを有するドーナツシュガーを製造するため、結晶ぶどう糖と油脂との撹拌混合を、50℃以下で行なうことが好ましい。この条件のためにも、上記パラメータ(T0.1Pa・s)が、上記の範囲であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.水分の異なる結晶ぶどう糖の調製
市販の無水結晶ぶどう糖(昭和産業株式会社製)、及び含水結晶ぶどう糖(昭和産業株式会社製)をそのまま、並びに含水結晶ぶどう糖を、乾燥条件下、又は高湿度条件下に放置し、表1に示した水分の各結晶ぶどう糖を調製した。水分の測定は、試料5gを電子天秤で正確に秤量し、105℃に調整した恒温器にて1時間乾燥させ、1時間放冷の後、同様に正確に秤量し、以下の式:
水分(質量%)=100×{(乾燥前の質量−乾燥後の質量)/(乾燥前の質量)}
により、水分(質量%)を算出した。
Figure 0006719871
2.油脂の選定
表2に示した通り、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が異なる油脂を選定した。参考に上昇融点(基準油脂分析試験法2.2.4.2−1996に従う融点)についても測定した。パラメータ(T0.1Pa・s)、及び上昇融点は、以下のように測定した。
(1)パラメータ(T0.1Pa・s
レオメータ(TA instruments Japan製アドバンストレオメーターAR2000(使用プレート:40mmスチールプレート))を用い、5gの試料をセットして、70℃から10℃に10分間かけて冷却した際、粘度が0.1Pa・sとなる温度を記録した。
(2)上昇粘度
基準油脂分析試験法2.2.4.2−1996に従い、ガラスキャピラリー(ドラモンド社製(長さ75mm))を用い、エレックス科学製自動上昇融点測定装置により測定した。2回測定した平均値を測定値とした。
Figure 0006719871
3.ドーナツシュガーの調製
表3〜5に示す配合で、各実施例及び比較例のドーナツシュガーを調製した。具体的には、まず、各結晶ぶどう糖をミキサーに投入して加温・撹拌し、その中に融解した各油脂を投入し撹拌混合した。撹拌混合は、50℃以下で行なった。その後、でん粉を投入しさらに撹拌混合し、ドーナツシュガーを得た。
4.ドーナツシュガーの評価
得られた各実施例及び比較例のドーナツシュガーを、それぞれ常法によって作製したイーストドーナツに常法によって付着させた後、ポリエチレン製の袋に入れて密封し、25℃で3日間保管した。各イーストドーナツに付着したドーナツシュガーについて、以下の評価基準により官能評価を行なった。各評価結果は、10名のパネラーによる評価点の平均値を求め、小数点以下を四捨五入して示した。
[評価基準]
(1)べたつき感
べたつき感は、目視及び手で触れた感覚を以下の基準で評価した。
5:全くべたつきがない。
4:ほとんどべたつきがない。
3:ややべたつきがあるが、許容できる範囲である。
2:べたつきがある。
1:非常にべたつきがある。
(2)口どけ
口どけは、口に入れた後の経時的な切れを以下の基準で評価した。
5:口どけが非常に良い。
4:口どけが良い。
3:口どけがやや良い。
2:口どけがやや悪い。
1:口どけが悪い。
(3)しっとり感
しっとり感は、口に入れた直後の舌触りを以下の基準で評価した。
5:非常にしっとりしている。
4:しっとりしている。
3:ややしっとりしている。
2:ややさらさらしている。
1:非常にさらさらしている。
なお、上記ドーナツシュガーのしっとり感の評価については、本発明のさらなる効果として評価している。
5.評価結果
表3に、水分の異なる結晶ぶどう糖(表1参照)を用いて調製したドーナツシュガーの評価結果を示す。表3に示す通り、結晶ぶどう糖の水分が5.0〜10.0質量%である実施例1〜4のドーナツシュガーは、べたつき感の評価が良好で、すなわち泣き耐性が高く、且つ口どけの評価が良好であった。一方、結晶ぶどう糖の水分が5.0質量%未満の比較例1〜3のドーナツシュガーは、べたつき感の評価は良好で、泣き耐性は高かったものの、口どけの評価は悪かった。また、結晶ぶどう糖の水分が10.0質量%を超える比較例4は、口どけの評価は良好であったが、べたつき感の評価は悪く、泣き耐性が低かった。なお、実施例1〜4では、しっとり感も良好であることが認められた。
Figure 0006719871
また、表4に、市販の無水結晶ぶどう糖(結晶ぶどう糖A)、及び含水結晶ぶどう糖(結晶ぶどう糖F)を混合することで結晶ぶどう糖の水分を調製したドーナツシュガーの評価を示す。表4の通り、結晶ぶどう糖の水分が5.0質量%の実施例5は、べたつき感の評価が良好で、すなわち泣き耐性が高く、且つ口どけの評価が良好であった。一方、結晶ぶどう糖の水分が5.0質量%未満の比較例5のドーナツシュガーは、べたつき感の評価は良好で、泣き耐性は高いものの、口どけの評価は悪かった。したがって、結晶ぶどう糖の水分調節は、無水結晶ぶどう糖、及び含水結晶ぶどう糖を混合して調節しても、無水結晶ぶどう糖、及び/又は含水結晶ぶどう糖の水分を調節しても同様であることが認められた。実施例5においては、しっとり感も良好であることが認められた。
Figure 0006719871
さらに表5に、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が異なる油脂を用いて調製したドーナツシュガーの評価結果を示す。表5に示す通り、パラメータ(T0.1Pa・s)が、20.2〜37.4℃の油脂を単独又は混合して用いた実施例6〜10は、べたつき感の評価が良好で、すなわち泣き耐性が高く、且つ比較例6及び7と比較して口どけの評価が良好であった。また、これらの実施例は、しっとり感の評価も良好であった。したがって、ドーナツシュガーに使用する油脂のパラメータ(T0.1Pa・s)は、20℃以上、40.5未満が好ましいことが示唆された。
Figure 0006719871
以上により、本発明による油脂でコーティングした結晶ぶどう糖を含むドーナツシュガーであって、前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であるドーナツシュガーは、高い泣き耐性を有し、且つ口どけが良好なドーナツシュガーであることが示唆された。さらに、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が、20℃以上、40.5未満である油脂を使用したドーナツシュガーは、高い泣き耐性を有し、良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有するドーナツシュガーであることが示唆された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、高い泣き耐性を有し、且つ口どけが良好なドーナツシュガーを提供することができる。

Claims (2)

  1. 油脂でコーティングした結晶ぶどう糖を含むドーナツシュガーであって、
    前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であり、
    前記油脂は、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が20℃以上、40.5未満であり、前記ドーナツシュガーが良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有することを特徴とするドーナツシュガー。
  2. 結晶ぶどう糖に、融解した油脂を撹拌混合して、結晶ぶどう糖を当該油脂でコーティングする工程を含むドーナツシュガーの製造方法であって、
    前記結晶ぶどう糖の水分が、5.0〜10.0質量%であり、
    前記油脂は、品温70℃から冷却した際に粘度が0.1Pa・sとなる温度(T0.1Pa・s)が20℃以上、40.5未満であり、前記ドーナツシュガーが良好な口どけを有し、且つ良好なしっとり感を有し、
    前記撹拌混合を、50℃以下で行なうことを特徴とする製造方法。
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