JP3461414B2 - コーティングシュガー組成物およびその製造法 - Google Patents
コーティングシュガー組成物およびその製造法Info
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Description
菓子、洋菓子、パン等の表面にふりかけ使用するコーテ
ィングシュガー組成物およびその製造法に関する。
子、パン等の表面に粉糖、グラニュー糖、ぶどう糖、ド
ーナツシュガーなどをふりかけて、味付けや見栄えを良
くすることが行われているが、これらの糖類は吸湿性が
あるため、時間の経過と共にいわゆる“泣く”という溶
融現象が発生して水飴状になり、商品価値を失わせてし
まうという問題があった。
で発生し、長くても2日間はもたなかった。そのため、
これらの糖類のふりかけ使用は店頭にて作り売りする場
合以外には利用され難いものであった。換言すれば、糖
類の上記の如きふりかけ利用は、商品に対して上品なイ
メージを与えるため、使用の要望は強いが、吸湿による
商品価値の低下の速さ故にその利用が抑えられているの
が実状であった。
として例えば次の如き技術が既に報告されている。
は、耐吸湿性を目的として、必須の成分として油脂、糖
類および乳化剤を含む粉末コーティング剤が開示されて
いる。しかしながら、この技術は多少耐吸湿性が改善さ
れるものの、未だ不十分であり、また、乳化剤は天然物
志向の最近の風潮からは好ましくないものであった。
は、芯物質としての糖類粉状体に、融点40℃以上の脂
質粉状体を被覆する技術が開示されている。しかしなが
ら、この技術は粉末同士であるため両者が分離しやすい
のと、融点40℃以上の脂質粉状体を用いるため口溶け
が悪いという問題があった。
は、粉末糖類を芯として、これに融点の異なる2種以上
の油脂を順次添加混合して不均質な油脂混合物の層を形
成させる技術が開示されている。しかしながら、この技
術はある程度の"泣き"防止ができるものの、未だ不十分
であると共に、呈味性の点で問題があった。
は、芯物質としての糖類粉状体の表面に、融点が常温よ
りも高い油脂よりなる脂質層が形成され、この脂質層の
表面に糖質の外層が形成されてなる粉末糖類の技術が開
示されており、この技術は、“泣き”防止だけでなく、
菓子等の食品への付着性を向上させることを目的として
いる。しかしながら、この技術は糖質の外層が形成され
ているため、多少の“泣き”の発生は避けられず、やは
りその防止は不十分なものとならざるを得なかった。
には、粉糖と澱粉および/または澱粉加工品の混合物を
融点が30〜60℃の油脂で造粒・コーティングする方
法が開示されており、粉糖としてぶどう糖粉糖、澱粉加
工食品としてDEが7〜25の還元澱粉加水分解物が例
示されている。しかしながら、この技術は“泣き”防止
および呈味性の点でかなり改良されてはいるものの未だ
不十分なのが実状である。
発明者はふりかけ直後のみならず、3日以上経過しても
泣かずに、しかも適度な口溶けの良さを有すると共に、
適度な甘さを感じるコーティングシュガーを提供するこ
とを目的として種々研究を重ねた結果、糖類としてぶど
う糖とデキストリンを併用し、かつ油脂として融点が各
々45〜55℃と55〜65℃の異なる範囲にあり、か
つ両者の融点の差が5℃以上である2種のものを均一混
合状態で併用すれば、長時間吸湿せずに商品形状を保持
せしめることができ、極めて良い結果が得られることを
見い出し、本発明を完成した。
う糖、デキストリン、および融点が各々45〜55℃と
55〜65℃の異なる範囲にあり、かつ両者の融点の差
が5℃以上である2種の油脂の均一混合物から成るコー
ティングシュガー組成物;並びにぶどう糖とデキストリ
ンを混合し、これに融点が各々45〜55℃と55〜6
5℃の異なる範囲にあり、かつ両者の融点の差が5℃以
上である2種の油脂をあらかじめ均一に溶融混合してお
いたものを加え、さらに混合して均一物としたものを冷
却し、次いで粉末化することを特徴とするコーティング
シュガー組成物の製造法である。
キストリンからなる糖類と油脂の比率としては、重量比
で1:0.08〜0.12が好ましい。油脂の比率が
0.08より小さくなると口溶けは良いが“泣き”の傾
向が強くなり、他方0.12より大きくなると“泣き”
の傾向はなくなるものの、口溶けが悪くなる傾向が強ま
る。
率としては、重量比で1:1〜9が好ましい。デキスト
リンの比率が1より小さくなると“泣き”の傾向が強く
なり、他方9より大きくなると甘さが少なくなる傾向が
強まり、高甘味料を添加しても味が悪くさわやかな甘さ
が得られにくい。
(A)と融点が55〜65℃の油脂(B)の比率として
は、重量比で1:0.25〜1.5が好ましい。油脂
(B)の比率が0.25より小さいと“泣き”の傾向が
強くなり、他方1.5より大きいと口溶けが悪くなる傾
向が強まり、甘味が感じられにくくなる。尚、ここに併
用する油脂(A)と油脂(B)は、両者の融点の差が5
℃以上であることが必須であり、特に10℃以上である
ことが望ましく、例えば融点が55℃の油脂(A)と融
点が55℃の油脂(B)を併用しても目的は達成されな
い。
甘味料を含有せしめるのがより適度な甘さを得る上で好
ましい。ここに高甘味料としては、例えばステビオサイ
ド、アスパルテームが好ましいものとして用いられる。
えば無水ぶどう糖と含水ぶどう糖の混合物が好ましいも
のとして挙げられる。
は、例えばDE値が4〜12のものが好ましいものとし
て挙げられる。DE値が4より小さいと甘さが少なくな
り、他方12より大きいと“泣き”の傾向が強まる。因
に、ここにDE(Dextrose Equivale
nt)値は、でん粉糖の加水分解度を示すもので、次式
によって求められたものである。
しては、例えばでん粉、ココア粉末、コーヒー粉末、ア
ミノ酸粉末、シナモン等の香辛料、その他の粉末調味料
等を適宜用いることができるが、吸湿性の高いものは
“泣き”の原因となるので好ましくない。
の製造法について述べれば、まずぶどう糖とデキストリ
ンを油脂以外の原料と共にニーダーミキサー、ポニーミ
キサー、垂直スクリュー型ミキサー、フラッシュミキサ
ー、プレッシャーミキサー等の混合機に入れて混合し、
これに融点が45〜55℃の油脂および融点が55〜6
5℃の油脂で、かつ両者の融点の差が5℃以上である油
脂をあらかじめ溶融温度より高い温度、好ましくは70
℃以上で均一に溶融混合しておいたものを加え、油脂の
融点以上の温度でさらに混合して均一物とする。次いで
得られた均一物を常温以下、好ましくは5℃以下まで冷
却する。ここに冷却方法としては、空冷、冷水による間
接冷却、あるいは液化ガス、ドライアイス等を用いた冷
却が挙げられる。冷却後、当該均一物を適宜粉砕機等を
用いて粉末化する。
る。
ン、でん粉およびステビオサイドをニーダーミキサーに
入れて混合し、これに油脂Aおよび油脂Bをあらかじめ
75℃に加熱溶融せしめて均一に混合しておいたものを
加え、70℃の温度で均一になるまでさらに攪拌混合す
る。次いで、得られた均一物を冷水による間接冷却によ
り5℃まで冷却する。冷却後自由粉砕機を用いて粉末化
してそれぞれコーティングシュガー組成物を得た。
にしてそれぞれコーティングシュガー組成物を得た。な
お、この際、各組成物の甘さがほぼ同程度になるように
ステビオサイドの添加量で調整した。
た後、得られた各ドーナツ表面に、実施例1〜3および
実験例1〜6でそれぞれ得られたコーティングシュガー
組成物をふりかけ、次いで各ドーナツをそれぞれポリエ
チレン製袋に入れて密封し、温度38℃、湿度60%の
条件下で3日間保存後の各ドーナツにつき、パネラー1
0人で表面のシュガー残存率を肉眼で観察評価すると共
に、表3記載の評価基準に従って、試食試験を行いその
食感・食味を評価した。その結果の平均値は表4の通り
であった。この表4において、シュガー残存率が60%
以上で、かつ、食感・食味が3点以上のものを合格とし
た。
ず、3日以上経過しても泣かずに、しかも適度な口溶け
の良さと良好な食味を感じるコーティングシュガーを提
供することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 ぶどう糖、デキストリン、および融点が
各々45〜55℃と55〜65℃の異なる範囲にあり、
かつ両者の融点の差が5℃以上である2種の油脂の均一
混合物から成るコーティングシュガー組成物。 - 【請求項2】 さらに高甘味料を含有する請求項1記載
のコーティングシュガー組成物。 - 【請求項3】 ぶどう糖およびデキストリンからなる糖
類と油脂の比率が、1:0.08〜0.12である請求
項1または2記載のコーティングシュガー組成物。 - 【請求項4】 ぶどう糖とデキストリンの比率が、1:
1〜9である請求項1〜3記載のコーティングシュガー
組成物。 - 【請求項5】 融点が45〜55℃の油脂と融点が55
〜65℃の油脂の比率が、1:0.25〜1.5である
請求項1〜4記載のコーティングシュガー組成物。 - 【請求項6】 デキストリンのDE値が4〜12である
請求項1〜5記載のコーティングシュガー組成物。 - 【請求項7】 ぶどう糖とデキストリンを混合し、これ
に融点が各々45〜55℃と55〜65℃の異なる範囲
にあり、かつ両者の融点の差が5℃以上である2種の油
脂をあらかじめ均一に溶融混合しておいたものを加え、
さらに混合して均一物としたものを冷却し、次いで粉末
化することを特徴とするコーティングシュガー組成物の
製造法。 - 【請求項8】 ぶどう糖およびデキストリンからなる糖
類と油脂の比率が、1:0.08〜0.12である請求
項7記載のコーティングシュガー組成物の製造法。 - 【請求項9】 ぶどう糖とデキストリンの比率が、1:
1〜9である請求項7または8記載のコーティングシュ
ガー組成物の製造法。 - 【請求項10】 融点が45〜55℃の油脂と融点が5
5〜65℃の油脂の比率が、1:0.25〜1.5であ
る請求項7〜9記載のコーティングシュガー組成物の製
造法。 - 【請求項11】 デキストリンのDE値が4〜12であ
る請求項7〜10記載のコーティングシュガー組成物の
製造法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP01072896A JP3461414B2 (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | コーティングシュガー組成物およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01072896A JP3461414B2 (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | コーティングシュガー組成物およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09201166A JPH09201166A (ja) | 1997-08-05 |
JP3461414B2 true JP3461414B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=11758363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01072896A Expired - Lifetime JP3461414B2 (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | コーティングシュガー組成物およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3461414B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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JP2006180761A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Sanei Gen Ffi Inc | 粉状物含有組成物の調製方法 |
JP5084809B2 (ja) * | 2009-10-21 | 2012-11-28 | 日本製粉株式会社 | ドーナツシュガー及びその製造方法 |
JP6719871B2 (ja) * | 2015-07-10 | 2020-07-08 | 昭和産業株式会社 | ドーナツシュガー、及びその製造方法 |
KR102444263B1 (ko) * | 2020-07-29 | 2022-09-16 | 조한성 | 청국장이 함유된 간편 대용식 및 이의 제조방법 |
-
1996
- 1996-01-25 JP JP01072896A patent/JP3461414B2/ja not_active Expired - Lifetime
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