JP7137156B2 - 細長い粒子形状を有するシリカゾルの製造方法 - Google Patents
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Description
(a)工程:SiO2濃度が1質量%乃至30質量%であり、かつ、pHが2乃至5である原料となるシリカゾルに、SiO2に対して質量比0.5%乃至1.9%となる量の無機酸、有機酸、及びそのアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のアニオン源となる化合物と、アンモニアとを加える事とを含む原料液を作製する工程、
(b)工程:(a)工程により得られた原料液を80℃乃至200℃で0.5時間乃至20時間加熱して、シリカゾルを製造する工程。
第2観点として、(a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液がSiO2/M2Oモル比(ただしMはナトリウム又はカリウムを表す。)1乃至4.5の珪酸アルカリ水溶液を、強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである第1観点に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第3観点として、(a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液が、上記珪酸アルカリ水溶液に更に強酸を加えて1℃乃至98℃の温度で処理した後に、該処理した水溶液を強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである第2観点に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第4観点として、(a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液が、上記珪酸アルカリ水溶液又は前記処理した水溶液を、強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触する前又は後に更にカルボン酸型キレート樹脂、水酸基型キレート樹脂、及び/又はアミン型キレート樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである第2観点又は第3観点に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第5観点として、(a)工程に使用するアニオン源となる化合物が、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、フッ化水素酸、塩酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及びそれらのアンモニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種のアニオン源となる化合物である第1観点乃至第4観点のいずれか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第6観点として、(a)工程に用いる原料となるシリカゾルのコロイド粒子の一次粒子径(DBまたはDSnm)が5nm乃至50nmである第1観点乃至第5観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第7観点として、(a)工程で加えられるアンモニアが、アンモニアガス又はアンモニア水溶液の形態で加えられるものである、第1観点乃至第6観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第8観点として、(a)工程が原料となるシリカゾルに上記アニオン源となる化合物を加え、その後に上記アンモニアを加える工程を含む第1観点乃至第7観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第9観点として、(a)工程が原料となるシリカゾルに上記アンモニアを加え、その後に上記アニオン源となる化合物を加え、その後に上記アンモニアを加える工程を含む第1観点乃至第7観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第10観点として、(a)工程で得られる原料液のpHが8乃至12である第1観点乃至第9観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第12観点として、(b)工程で得られたシリカゾルを強酸性イオン交換樹脂及び/又は強塩基性イオン交換樹脂に接触させる工程を更に含む第1観点乃至第11観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第13観点として、(b)工程で得られたシリカゾルを、強酸性イオン交換樹脂及び/又は強塩基性イオン交換樹脂に接触させる前又は後に、カルボン酸型キレート樹脂、水酸基型キレート樹脂、及び/又はアミン型キレート樹脂と接触させる工程を更に含む第12観点に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第14観点として、得られたシリカゾルの水性媒体を有機媒体に溶媒置換する工程を更に有する、第1観点乃至第13観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
第16観点として、上記シリカゾルにおいて、SiO2に対するNaの質量比が0.1ppm乃至50ppm及びKの質量比が0.1ppm乃至50ppmである第1観点乃至第15観点の何れか一に記載のシリカゾルの製造方法に関する。
(a)工程:SiO2濃度が1質量%乃至30質量%であり、かつ、pHが2乃至5である原料となるシリカゾルに、SiO2に対して質量比0.5%乃至1.9%となる量の無機酸、有機酸、及びそのアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のアニオン源となる化合物と、アンモニアとを加える事とを含む原料液を作製する工程、
(b)工程:(a)工程により得られた原料液を80℃乃至200℃で0.5時間乃至20時間加熱して、シリカゾルを製造する工程。
ナノ)で測定する事ができる。動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)は30nm乃至300nmの範囲にある。
そして上記酸性シリカゾルはその水性媒体を有機媒体(有機溶媒)に置換してオルガノシリカゾルを製造することができる。この溶媒置換はロータリーエバポレーター等の装置を用いた蒸発法で行う事ができる。溶媒置換によってもコロイダルシリカ粒子のDL/D B比に変化はない。
そして、シリカゾルは、NaをSiO2に対する質量比0.1ppm乃至1000ppm、又は0.1ppm乃至500ppmで含有し、KをSiO2に対する質量比0.1ppm乃至100ppm、又は0.1ppm乃至50ppmで含有する事ができる。
1)pH
pHメーター(東亞ディーケーケー(株)製)を用いて測定した。
2)電気伝導率
電気伝導率計(東亞ディーケーケー(株)製)を用いて測定した。
3)SiO2濃度
質量法を用いて測定した。
シリカゾルを1000℃で焼成した際の焼成残分の質量と、下記8)の金属元素分析により測定される金属元素のうち、シリカゾル中に1ppm以上含有する金属元素の酸化物換算した際の質量との差をSiO2質量とし、SiO2濃度を算出した。
4)DL粒子径(動的光散乱法により測定される平均粒子径)
動的光散乱法粒子径測定装置(スペクトリス社製 ゼーターサイザー ナノ)により測定した。
5)DB粒子径(窒素吸着法により測定される一次粒子径)
水素型強酸性陽イオン交換樹脂と水性シリカゾルを接触させ、シリカゾルの表面に吸着しているナトリウムを除去した後に、300℃で乾燥し、その後粉砕して粉末試料を調製した。調製した粉末試料は、窒素吸着法比表面積測定装置(ユアサアイオニクス社製 Monosorb MS-16)にてBET法による比表面積S1(m2/g)を測定して、DB粒子径(nm)を求めた。
なお、計算式はコロイダルシリカ粒子を球状粒子に換算して得られる下記の式(II)を用いた。
DB(nm)=2720/S1(m2/g) (II)
6)DS粒子径(シアーズ滴定法により測定される一次粒子径)
固形分として1.50gのシリカゲルを200mlビーカーに採取し、約100mlの純水を加えてスラリーとした後、30gのNaClを添加して溶解した。次に、1N-HClを添加してスラリーのpHを約3に調整した後、スラリーが150mlになるまで純水を加えた。このスラリーに対して25℃で0.1N-NaOHでpH滴定を行い、pHを4.00から9.00に上げるのに必要な0.1N-NaOH溶液の容量V(ml)を測定し、シアーズ滴定法による比表面積(S2)を求め、下記の式(III)及び式(IV)を用いて1次粒子径(DS)を算出した。
S2(m2/g)=32×V(ml)-25 (III)
DS(nm)=2720/S2(m2/g) (IV)
7)電子顕微鏡観察
透過型電子顕微鏡(日本電子社製 JEM-1010)を用いて、加速電圧100kVにて粒子の撮影を行った。シリカ粒子の粒子長(L)の測定方法は、シリカ粒子が数珠上及び鎖状に連結した一続きの粒子を1個の粒子とみなし、その粒子を平面上に投影した像に接する、面積を最小とする外接長方形の長辺を粒子長とした(図10参照)。
8)金属元素分析
原子吸光分光光度計(アジレントテクノロジー社製 Spectra AA)、およびICP発光分光分析装置(リガク社製CIROS120 E0P)を使用して金属元素分析を行った。
測定された金属(Si、Na、K、Mg、Ca)量より、SiO2に対する金属の質量比を算出した。
○:DL粒子径/DB粒子径=2.5以上
透過型電子顕微鏡観察よりシリカ粒子が細長く成長していることを判定する。
×:DL粒子径/DB粒子径=2.5未満
シリカ粒子が十分に細長く成長していない。
ゲル化:ゲル化した場合はゲル化と表記した。
500mlのスチロール瓶に撹拌子を入れ、水性シリカゾル[日産化学(株)製スノーテックス(登録商標)ST-OXS、シアーズ法による粒子径(DSnm)=5.0nm、動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)=9.0nm、SiO2濃度10.5質量%、SiO2/Na2Oモル比=3.1乃至3.3の珪酸ナトリウム水溶液を用いて製造]363.2gを投入した。続いて、マグネチックスターラーで撹拌しながら、アニオン源となる10質量%硝酸水溶液3.0gを投入し、次いで28質量%アンモニア水溶液3.7gを加え、1時間撹拌して原料液を調整した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
500mlのスチロール瓶に撹拌子を入れ、水性シリカゾル[日産化学(株)製スノーテックス(登録商標)ST-OXS、シアーズ法による粒子径(DSnm)=5.0nm、動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)=9.0nm、SiO2濃度10.5質量%、SiO2/Na2Oモル比=3.1乃至3.3の珪酸ナトリウム水溶液を用いて製造]361.4gを投入した。続いて、マグネチックスターラーで撹拌しながら、アニオン源となる10質量%硝酸水溶液4.5gを投入し、次いで28質量%アンモニア水溶液4.1gを加え、1時間撹拌して原料液を調整した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
ナトリウム安定型アルカリ性水性シリカゾル[日産化学(株)製スノーテックス(登録商標)ST-14K、窒素ガス吸着法による一次粒子径(DBnm)=7.2nm、動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)=16.0nm、SiO2濃度18.0質量%、SiO2/Na2Oモル比=3.1乃至3.3の珪酸ナトリウム水溶液を用いて製造]を水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120B、ダウ・ケミカル社製)を充填したカラムに通した後、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA-410J、ダウ・ケミカル社製)を充填したカラムに通すことにより、SiO2濃度13.2質量%、pH3.9の酸性水性シリカゾルを得た。続いて該酸性水性シリカゾル21325gに、28質量%アンモニア水溶液132.2gを投入してアンモニア安定型原料シリカゾルを得た。
500mlのスチロール瓶に撹拌子を入れ、純水71.6gを投入した。マグネチックスターラーで撹拌しながら先ほど作製したアンモニア安定型原料シリカゾル294.3gを投入し、10分間撹拌して均一にした。続いてアニオン源となる10質量%硝酸水溶液3.3gを投入し、次いで28質量%アンモニア水溶液0.8gを投入した後、1時間撹拌して原料液を調整した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
純水を71.8g、10質量%硝酸水溶液の投入量を3.0g、28質量%アンモニア水溶液を1.0gとした以外は、実施例3と同じ操作で実施例4の原料液を製造した。
該原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
500mlのスチロール瓶に撹拌子を入れ、純水170.8gを投入した。マグネチックスターラーで撹拌しながら水性シリカゾル[日産化学(株)製スノーテックス(登録商標)ST-OS、窒素ガス吸着法による一次粒子径(DBnm)=9.2nm、動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)=15.2nm、SiO2濃度20.5質量%、SiO2/Na2Oモル比=3.1乃至3.3の珪酸ナトリウム水溶液を用いて製造]190.6gを投入し、10分間撹拌して均一にした。続いてアニオン源となる10質量%硝酸水溶液5.2gを投入し、次いで28質量%アンモニア水溶液3.4gを投入した後、1時間撹拌して原料液を調整した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
純水を73.1g、アニオン源の10質量%硝酸をシュウ酸・2水和物に変更して投入量を0.3g、28質量%アンモニア水溶液を2.3gとした以外は、実施例3と同じ操作で実施例6の原料液を製造した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
純水を70.1g、アニオン源の10質量%硝酸を8質量%硫酸に変更して投入量を3.8g、28質量%アンモニア水溶液を1.9gとした以外は、実施例3と同じ操作で実施例7の原料液を製造した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
純水を72.7g、アニオン源の10質量%硝酸をエチレンジアミン四酢酸(キレスト(株)製キレスト3N-50、EDTA・H・3(NH4)、50.4質量%EDTA含有)に変更して投入量を1.3g、28質量%アンモニア水溶液を1.7gとした以外は、実施例3と同じ操作で実施例9の原料液を製造した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
実施例6で得られた異形シリカゾル130gを、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120B、ダウ・ケミカル社製)、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA-410J、ダウ・ケミカル社製)、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120B、ダウ・ケミカル社製)を充填したカラムに順番に通すことによりSiO2濃度10.5質量%、pH5.1の酸性シリカゾルを得た。次いで、得られた酸性シリカゾル63gに、28質量%アンモニア水溶液0.28gを加えて、pH9.6のアンモニア安定型シリカゾルを作製した。
実施例7で得られたシリカゾル130gを、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120B、ダウ・ケミカル社製)、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA-410J、ダウ・ケミカル社製)、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120B、ダウ・ケミカル社製)を充填したカラムに順番に通すことによりSiO2濃度10.5質量%、pH4.9の酸性シリカゾルを得た。次いで、得られた酸性シリカゾル68gに、28質量%アンモニア水溶液0.29gを加えて、pH9.6のアンモニア安定型シリカゾルを作製した。
純水を72.5g、10質量%硝酸の投入量を1.5g、28質量%アンモニア水溶液を1.7gとした以外は、実施例3と同じ操作で比較例2の原料液を製造した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却してシリカゾルを取り出した。得られたシリカゾルは、シリカゾル物性評価、異形化の判定に従って評価した。
純水を63.9g、10質量%硝酸の投入量を7.8g、28質量%アンモニア水溶液を4.0gとした以外は、実施例3と同じ操作で比較例2の原料液を製造した。
上記原料液260gを内容積300mlのSUS製オートクレーブに入れ、140℃で8時間加熱した後、室温まで冷却して取り出した内容物はゲル化していた。
また、実施例1乃至実施8、比較例1及び比較例2で得られた原料液の物性値及び加熱条件を夫々下記表4乃至表6に示す。
また、実施例1乃至実施例10、比較例1及び比較例2で得られたシリカゾルの物性評価及び異形化の判定評価を夫々下記表7乃至表10に示す。
また、実施例1乃至実施例8、比較例1で得られたシリカゾル中のシリカ粒子のTEM(透過型電子顕微鏡)写真(倍率25万倍)を夫々図1乃至図9に示す。
非球状のシリカ粒子からなるシリカゾルはその粒子形状に起因して、種々の効果(例えば、結合力、吸着力、光透過性)が期待でき、各種コーティング剤のマイクロフィラー、結合剤、改質剤、触媒担体、電子材料用研磨剤(例えばシリコンウエハー用研磨剤、シリコン酸化膜や銅、アルミニウム等の金属を研磨するためのデバイスウエハー用CMP研磨剤)等の用途に用いることができる。
Claims (18)
- 下記(a)および(b)の工程を含むシリカゾルの製造方法であって、該シリカゾルの動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)と窒素ガス吸着法による一次粒子径(DBnm)との比DL/DBが2.5以上であり、該DLは30nm乃至300nmであり、かつ、電子顕微鏡観察による50nm乃至1000nmの範囲内の長さの粒子長を有する、細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体に分散してなるSiO2濃度が6質量%乃至30質量%のシリカゾルの製造方法;
(a)工程:SiO2濃度が1質量%乃至30質量%であり、かつ、pHが2乃至5である原料となるシリカゾルに、SiO2に対して質量比0.5%乃至1.9%となる量の無機酸、有機酸、及びそのアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のアニオン源となる化合物と、アンモニアとを加える事とを含む原料液を作製する工程、
(b)工程:(a)工程により得られた原料液を80℃乃至200℃で0.5時間乃至20時間加熱して、シリカゾルを製造する工程。 - (a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液がSiO2/M2Oモル比(ただしMはナトリウム又はカリウムを表す。)1乃至4.5の珪酸アルカリ水溶液を、強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液が、前記珪酸アルカリ水溶液に更に強酸を加えて1℃乃至98℃の温度で処理した後に、該処理した水溶液を強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである請求項2に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程に用いる原料となるシリカゾルは、活性珪酸のコロイド水溶液が、前記珪酸アルカリ水溶液又は前記処理した水溶液を、強酸型陽イオン交換樹脂、又は強酸型陽イオン交換樹脂及び強塩基型陰イオン交換樹脂に接触する前又は後に更にカルボン酸型キレー
ト樹脂、水酸基型キレート樹脂、及び/又はアミン型キレート樹脂に接触させる事により得られた活性珪酸のコロイド水溶液から製造されたものである請求項2又は請求項3に記載のシリカゾルの製造方法。 - (a)工程に使用するアニオン源となる化合物が、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、フッ化水素酸、塩酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及びそれらのアンモニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種のアニオン源となる化合物である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程に用いる原料となるシリカゾルのコロイド粒子の一次粒子径(DBまたはDSnm)が5nm乃至50nmである請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程で加えられるアンモニアが、アンモニアガス又はアンモニア水溶液の形態で加えられるものである、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程が原料となるシリカゾルに上記アニオン源となる化合物を加え、その後に前記アンモニアを加える工程を含む請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程が原料となるシリカゾルに前記アンモニアを加え、その後に前記アニオン源となる化合物を加え、その後に前記アンモニアを加える工程を含む請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (a)工程で得られる原料液のpHが8乃至12である請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (b)工程における原料液の加熱は、オートクレーブ装置内で原料液を100℃乃至180℃で加熱する方法によりなされる請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (b)工程で得られたシリカゾルを強酸性イオン交換樹脂及び/又は強塩基性イオン交換樹脂に接触させる工程を更に含む請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- (b)工程で得られたシリカゾルを、強酸性イオン交換樹脂及び/又は強塩基性イオン交換樹脂に接触させる前又は後に、カルボン酸型キレート樹脂、水酸基型キレート樹脂、及び/又はアミン型キレート樹脂と接触させる工程を更に含む請求項12に記載のシリカゾルの製造方法。
- 得られたシリカゾルの水性媒体を有機媒体に溶媒置換する工程を更に有する、請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- 前記シリカゾルにおいて、SiO2に対するCa及びMgの質量比がそれぞれ0.01ppm乃至50ppmである請求項1乃至請求項14の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- 前記シリカゾルにおいて、SiO2に対するNaの質量比が0.1ppm乃至50pp
m及びKの質量比が0.1ppm乃至50ppmである請求項1乃至請求項15の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。 - 前記非晶質コロイダルシリカ粒子は、動的光散乱法による平均粒子径(DLnm)と窒素ガス吸着法による一次粒子径(DBnm)との比DL/DBが3乃至30である請求項1乃至請求項16の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
- 前記シリカゾルが、酸性シリカゾル又はアンモニア型アルカリ性シリカゾルである請求項1乃至請求項17の何れか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
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