JP7128581B2 - フルオレン骨格を有するアルコール類の製造方法 - Google Patents
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Description
で表されるアルコール類は、該アルコール類及びその誘導体から製造される樹脂が光透過率、屈折率等の光学特性、及び耐熱性等の熱的特性に優れることから、特に光学樹脂の原材料として着目されている〔例えば、国際公開2016/047766号(特許文献1)、国際公開2016/147847号(特許文献2)、特開2011-168723号公報(特許文献3)、特開2011-068624号公報(特許文献4)〕。
方法1
1-メチルイミダゾール及びジエチレングリコールの存在下、以下式(2-1):
方法2は、収率、及び該方法により得られる上記式(1)で表されるアルコール類の純度が比較的高いものの、上記式(3)で表されるアルコール類が一般的に入手困難であるため、別途式(3)で表されるアルコール類を製造する必要があり、また、硫酸を溶媒兼触媒として大量に使用しているため、必ずしも工業的実施に好適な方法とはいえなかった。
以下式(1):
固体酸がヘテロポリ酸及び/又は陽イオン交換樹脂である、[1]に記載の製造方法。
工程(i)を脂肪族鎖状エステル類及び/又は脂肪族環状エステル類存在下に実施する、[1]又は[2]に記載の製造方法。
上記式(2)で表される化合物を取り出すことなく上記式(1)で表されるアルコール類が製造可能であり、製造工程数を大幅に削減可能であるので、特に工業的実施に優位な製造方法であるといえる。
固体酸の存在下、9-フルオレノンとナフトールとを反応させて上記式(2)で表されるビスナフトール化合物を得る工程。
工程(ii)
上記式(2)で表されるビスナフトール化合物を、取り出すことなくエチレンカーボネートと反応させる工程。
以下、上記(i)及び(ii)の工程について詳述する。
無機固体酸としては、例えば、金属化合物;非金属硫酸塩;粘土鉱物;ゼオライト;カオリンなどが挙げられる。
金属化合物としては、SiO2、Al2O3、TiO2、Fe2O3、ZrO2、SnO2、V2O5などの酸化物;SiO2-Al2O3、SiO2-TiO2、TiO2-ZrO2、SiO2-ZrO2などの複合酸化物;ZnSなどの硫化物;CaSO4、Fe2(SO4)3、CuSO4、NiSO4、Al2(SO4)3、MnSO4、BaSO4、CoSO4、ZnSO4などの硫酸塩;P、Mo、V、W、Siなどの元素を含有するポリ酸(AlPO4、Tiのリン酸塩などのリン酸塩など);異なる2種以上の酸化物複合体からなる複合酸化物酸;及び、上記ポリ酸又は複合酸化物酸のプロトンの一部若しくはすべてを他のカチオンで置き換えたヘテロポリ酸などが挙げられる。
非金属硫酸塩としては、(NH4)2SO4などが挙げられる。
粘土鉱物としては、酸性白土、モンモリロナイトなどが挙げられる。
ゼオライトとしては、酸性OH基を有するY型、X型、A型、ZSM5、モルデナイト、VIPI5、AlPO4-5、AlPO4-11などが挙げられる。
有機固体酸としては、例えば、陽イオン交換樹脂などが挙げられる。
固体酸は、固体酸の種類に応じて多孔性又は非多孔性であってもよく、また、必要に応じ1種のみを用いてもよいしあるいは2種以上を併用することもできる。これら固体酸の中でも取扱性及び入手性が優れることからヘテロポリ酸又は陽イオン交換樹脂が好ましく、ヘテロポリ酸がより好ましい。
以下、好ましい態様であるヘテロポリ酸及び陽イオン交換樹脂について詳述する。
中でも、入手性の観点から、ケイ素、バナジウム、モリブデン及びタングステンから選ばれる少なくとも1種の元素を含有するヘテロポリ酸が好ましく、リン又はケイ素と、バナジウム、モリブデン及びタングステンから選ばれる少なくとも1種の元素とを含有するヘテロポリ酸がより好ましい。具体的には、好ましいヘテロポリ酸として、例えば、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、リンバナドモリブデン酸などが挙げられる。
強酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、スルホン酸基を有するイオン交換樹脂などが挙げられる。
スルホン酸基を有するイオン交換樹脂としては、例えば、
スチレン-ジビニルベンゼンコポリマーなどの架橋ポリスチレンのスルホン化物、
スルホン酸基(又は-CF2CF2SO3H基)を有する含フッ素樹脂
などが挙げられる。
上記含フッ素樹脂としては、例えば、[2-(2-スルホテトラフルオロエトキシ)ヘキサフルオロプロポキシ]トリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンとのブロック共重合体などの含フッ素イオン交換樹脂などが挙げられる。
上記ブロック共重合体としては、例えばデュポン社製のナフィオンなどが挙げられる。
弱酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、カルボン酸基を有するイオン交換樹脂などが挙げられる。
カルボン酸基を有するイオン交換樹脂としては、例えば、メタクリル酸-ジビニルベンゼンコポリマー、アクリル酸-ジビニルベンゼンコポリマーなどが挙げられる。
上記の陽イオン交換樹脂の中でも、強酸性陽イオン交換樹脂、特に、スチレン-ジビニルベンゼンコポリマーを基体(又は母体)とする強酸性陽イオン交換樹脂が好適に用いられる。
メルカプトカルボン酸としては、例えば、チオ酢酸、β-メルカプトプロピオン酸、α-メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、チオシュウ酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸が挙げられる。
アルキルメルカプタンとしては、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n-ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのC1-16アルキルメルカプタンが挙げられる。
アラルキルメルカプタンとしては、例えば、ベンジルメルカプタンが挙げられる。
上記塩としては、例えば、アルカリ金属塩(例えば、メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムなどのナトリウム塩など)が挙げられる。
上記SH基を有する化合物の中でも、安価に入手可能なことから、β-メルカプトプロピオン酸及びドデシルメルカプタンが好ましい。これらSH基を有する化合物は1種のみを用いてもよいし、あるいは必要に応じ2種以上併用してもよい。
ナフトールの使用量は、例えば、9-フルオレノン1モルに対し通常2~20モル、好ましくは2.1~5モルである。2モル以上使用することにより、より収率よく上記式(2)で表されるビスナフトール化合物が製造可能となり、また、使用量を20モル以下とすることにより、未反応のナフトールを低減させることが可能となる。
使用可能な有機溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、エーテル類、エステル類、脂肪族ニトリル類等が挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
ハロゲン化芳香族炭化水素類としては、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
脂肪族炭化水素類としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。
ハロゲン化脂肪族炭化水素類としては、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等が挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、乳酸メチル、乳酸ブチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、安息香酸ブチル、安息香酸メチル、酢酸フェニル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
脂肪族ニトリル類としては、アセトニトリル等が挙げられる。
有機溶媒は1種のみを用いてもよいし、あるいは必要に応じ2種以上混合して使用してもよい。
工程(ii)において使用可能な塩基性化合物としては、炭酸塩類、炭酸水素塩類、水酸化物類、有機塩基類等が例示される。
炭酸塩類としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
炭酸水素塩類としては、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素セシウム等が挙げられる。
水酸化物類としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
有機塩基類としてトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリフェニルホスフィン、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
上記の塩基性化合物の中でも、取扱性の良さの点から、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及びトリフェニルホスフィンが好適に使用される。
塩基性化合物は1種のみを用いてもよいし、あるいは必要に応じ2種以上混合して使用してもよい。
塩基性化合物を使用する場合、その使用量は、工程(i)で使用した9-フルオレノン1モルに対し、通常0.01~1.0モル、好ましくは0.03~0.5モルである。
有機溶媒としては、ケトン類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、エーテル類、エステル類、脂肪族ニトリル類、アミド類、スルホキシド類等が例示される。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、ブチルメチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、2-ヘプタノン、2-オクタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロデカノン、シクロウンデカノン等が挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
ハロゲン化芳香族炭化水素類としては、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
脂肪族炭化水素類としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。
ハロゲン化脂肪族炭化水素類としては、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等が挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン等が挙げられる。
脂肪族ニトリル類としては、アセトニトリル等が挙げられる。
アミド類としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
上記の有機溶媒の中でも、入手性や取扱性の良さから、沸点が110℃以上の有機溶媒であって芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類及びエーテル類から選ばれる有機溶媒が好適に用いられる。
有機溶媒は1種類のみを用いてもよいし、あるいは必要に応じ2種類以上併用してもよい。
有機溶媒を使用する場合、その使用量は、工程(i)で使用した9-フルオレノン1重量部に対し、通常0.1~10重量部、好ましくは0.5~3重量部である。
装置 :島津製作所製 LC-2010AHT
カラム:Waters製 XBridge Shield RP18 (3.5μm、4.6mmφ×250mm)
移動相:純水/アセトニトリル(アセトニトリル65%(10min)→100%(10min)→65%(10min)
攪拌器、加熱冷却器、及び温度計を備えたガラス製反応器に、9-フルオレノン30.0g(0.17mol)、2-ナフトール57.6g(0.40mol)、n-ドデシルメルカプタン1.79g(0.008mol)、トルエン45.0g、γ-ブチロラクトン14.8g及びリンタングステン酸0.8gを仕込み、49.3kPaまで減圧した後に100℃まで昇温し、同温度で7時間撹拌後、HPLCにて9-フルオレノンの残存率が0.2%以下であることを確認した。
次いで、得られた反応液に24%水酸化ナトリウム水溶液(以下、苛性水と称することもある)0.9gを仕込み、リンタングステン酸を中和した後、120℃まで昇温し、水を留出させた。
その後、反応液に炭酸カリウム1.2g、エチレンカーボネート36.6g、トルエン1.5gを仕込み、110℃まで昇温後、同温度で13時間攪拌し、HPLCにて上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の消失を確認した。
反応終了後、得られた反応液に水7.5g、24%苛性水26.3g仕込んだ後、75~85℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌した。撹拌後、水層を分離除去し、下記式(1-1):
で示されるアルコール化合物を含む有機層を回収した。次いで、回収した有機層を20℃まで冷却することにより結晶を析出させ、析出した結晶を濾別した。濾別した結晶を水洗した後、1.3kPaの減圧下120℃で8時間乾燥を行い、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:95.8%
攪拌器、加熱冷却器、及び温度計を備えたガラス製反応器に、9-フルオレノン30.0g(0.17mol)、2-ナフトール57.6g(0.40mol)、n-ドデシルメルカプタン1.79g(0.008mol)、トルエン30.0g、酢酸エチル30.0g及びリンタングステン酸0.8gを仕込み、56.7kPaまで減圧した後100℃まで昇温し、同温度で4時間撹拌後、HPLCにて9-フルオレノンの残存率が0.2%以下であることを確認した。
次いで、得られた反応液に24%苛性水0.9gを仕込み、リンタングステン酸を中和した後、120℃まで昇温し、水を留出させた。
その後、反応液に炭酸カリウム1.2g、エチレンカーボネート36.6g、トルエン1.5gを仕込み、110℃まで昇温後、同温度で16時間攪拌し、HPLCにて上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の消失を確認した。
反応終了後、得られた反応液に水7.5g、24%苛性水26.3g仕込んだ後、75~85℃まで昇温し、同温度で2時間攪拌した。撹拌後、水層を分離除去し、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を含む有機層を回収した。次いで、回収した有機層を20℃まで冷却することにより結晶を析出させ、析出した結晶を濾別した。濾別した結晶を水洗した後、1.3kPaの減圧下120℃で8時間乾燥を行い、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:94.1%
実施例2において、酢酸エチルを酢酸ブチルに変更した以外は同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:94.6%
実施例1において、リンタングステン酸をケイタングステン酸に変更した以外は同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:96.3%
実施例1において、トルエンの使用量を45.0gから90.0gへ、γ-ブチロラクトンの使用量を14.8gから30.0gに変更した以外は同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:96.1%
実施例1において、n-ドデシルメルカプタンをβ-メルカプトプロピオン酸に変更した以外は同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:95.6%
攪拌器、加熱冷却器、及び温度計を備えたガラス製反応器に、9-フルオレノン20.0g(0.11mol)、2-ナフトール38.4g(0.27mol)、β-メルカプトプロピオン酸0.58g(0.012mol)、トルエン35.0g、γ-ブチロラクトン5.0g及びリンタングステン酸1.0gを仕込み、120℃まで昇温し、同温度で2時間撹拌後、HPLCにて9-フルオレノンの残存率が0.2%以下であることを確認した。
次いで、得られた反応液に、24%苛性水1.3gを仕込み、リンタングステン酸を中和した後、120℃まで昇温し、水を留去させた。
その後、反応液に炭酸カリウム0.3g、エチレンカーボネート14.7gを仕込み、内温110℃まで昇温後、同温度で11時間撹拌し、HPLCにて上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の消失を確認した。
反応終了後、得られた反応液に水10g、24%苛性水17.5g仕込んだ後、75~85℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌した。撹拌後、水層を分離除去し、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を含む有機層を回収した。次いで、回収した有機層を20℃まで冷却することにより結晶を析出させ、析出した結晶を濾別した。濾別した結晶を1.3kPaの減圧下、120℃で8時間乾燥を行い、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:95.1%
攪拌器、加熱冷却器、及び温度計を備えたガラス製反応器に、9-フルオレノン20.0g(0.11mol)、2-ナフトール38.4g(0.27mol)、β-メルカプトプロピオン酸0.58g(0.012mol)、トルエン35.0g、γ-ブチロラクトン5.0g及びアンバーリスト15DRY(オルガノ社製)4.0gを仕込み、120℃まで昇温し、同温度で6時間撹拌後、HPLCにて9-フルオレノンの残存率が0.2%以下であることを確認した。
次いで、得られた反応液からアンバーリスト15DRYを濾別した。その後、反応液に炭酸カリウム0.3g、エチレンカーボネート14.7gを仕込み、内温110℃まで昇温後、同温度で6時間撹拌し、HPLCにて上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の消失を確認した。
反応終了後、得られた反応液に水10g、24%苛性水17.5g仕込んだ後、75~85℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌した。撹拌後、水層を分離除去し、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を含む有機層を回収した。次いで、回収した有機層を20℃まで冷却することにより結晶を析出させ、析出した結晶を濾別した。濾別した結晶を1.3kPaの減圧下、120℃で8時間乾燥を行い、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:96.7%
実施例1において、リンタングステン酸0.8gを98%硫酸25.8gに変更した以外は同様に工程(i)を実施したところ、9-フルオレノンの残存率が0.2%以下となるまでに15時間要した。その後、更に実施例1と同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:41.0%
実施例1において、リンタングステン酸0.8gをメタンスルホン酸6.0gに変更した以外は同様に工程(i)を実施したところ、9-フルオレノンの残存率が0.2%以下となるまでに20時間要した。その後、更に実施例1と同様に実施して上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:35.1%
攪拌器、加熱冷却器、及び温度計を備えたガラス製反応器に、9-フルオレノン60.0g(0.33mol)、2-ナフトール115.3g(0.80mol)、β-メルカプトプロピオン酸1.79g(0.012mol)、トルエン120g、及びリンタングステン酸1.5gを仕込み、120℃まで昇温し、同温度で4時間撹拌後、HPLCにて9-フルオレノンの残存率が0.2%以下であることを確認した。
得られた反応液にトルエン120g、水90g、24%苛性水3.6gを仕込み、リンタングステン酸を中和した後、40℃まで冷却し、同温度で1時間攪拌することで結晶を析出させた後、更に20℃まで冷却し、上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の結晶93.4gを得た。
得られた上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の結晶30.0g、トルエン45g、炭酸カリウム0.7g、エチレンカーボネート14.8gを仕込み、110℃まで昇温後、同温度で8時間攪拌後、HPLCにて上記式(2-1)で表されるビスナフトール化合物の消失を確認した。
得られた反応液に水7.5g、24%苛性水7.6g仕込んだ後、75~85℃まで昇温し、同温度で4時間攪拌した。撹拌後、水層を分離除去し、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を含む有機層を回収した。次いで、回収した有機層を20℃まで冷却することにより結晶を析出させ、析出した結晶を濾別した。濾別した結晶を1.3kPaの減圧下、120℃で8時間乾燥を行い、上記式(1-1)で示されるアルコール化合物を得た。得られた上記式(1-1)で示されるアルコール化合物の収量、収率及び純度を以下に示す。
HPLC純度:88.5%
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