JP7108385B2 - 低い酢酸ブチル含量を有する酢酸生成物の製造方法 - Google Patents
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Description
し、反応物質を一酸化炭素及び水素と接触させて酢酸を生成させることを含む酢酸の製造方法が教示されている。‘403特許においては更に、ルテニウム化合物をカルボニル化反応溶液条件に加えることによって、価値のあるプロパン酸を形成するための前駆体であるエタノール、酢酸エチル、及びヨウ化エチルの形成を増加させながら、望ましくないカルボニル不純物の形成が有効に減少することが教示されている。
、0.3~2気圧の水素分圧、及び反応媒体の重量を基準として100~3000wppmの金属触媒濃度において行って、反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去して酢酸生成物を形成し、そして酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度を10wppm以下に維持する、酢酸生成物の製造方法に関する。反応媒体は、1500wppm未満のアセトアルデヒドを含んでいてよい。反応媒体は、0.1~3.5重量%の水を含んでいてよい。反応媒体は、400~1500wppmの金属触媒を含んでいてよい。一形態においては、水素分圧は0.3~1.5気圧である。他の形態においては、水素分圧は0.4~1.5気圧である。メタノールは、1~150wppmのエタノールを含むメタノール供給源で反応器中に導入することができる。酢酸生成物は、250wppm未満のプロピオン酸を含むようにすることができる。反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去することには、(a)反応媒体の少なくとも一部を分離して、酢酸を含む蒸気オーバーヘッド流、及び揮発性がより低い触媒相を与え;(b)蒸気オーバーヘッド流を蒸留して、精製酢酸生成物、並びにヨウ化メチル、水、酢酸、酢酸メチル、及びアセトアルデヒドを含む第1のオーバーヘッド流を生成させ;(c)第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部を蒸留して第2のオーバーヘッド流及び液相残渣を形成し、ここで第2のオーバーヘッド流は第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部に関してアセトアルデヒドで富化されており;そして(d)第2のオーバーヘッド流を水で抽出して、アセトアルデヒドを含む水性アセトアルデヒド流、及びヨウ化メチルを含むラフィネートを得る;ことを含ませることができる。ラフィネートからのヨウ化メチルは、反応器に直接か又は間接的に戻すことができる。本方法には、第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して軽質液相及び重質液相を形成し、軽質液相の少なくとも一部を反応器に戻すことを更に含ませることができる。
こで反応は、100~300℃の温度、及び0.3~2気圧の水素分圧において行い、反応媒体は100~3000wppmのロジウムを含み;反応媒体から酢酸生成物を分離し;酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度を測定し;酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度が10wppmよりも高い場合には、温度、水素分圧、及びロジウム触媒濃度の少なくとも1つを調節し;そして、反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去して、反応媒体中において1500wppm未満のアセトアルデヒド濃度を維持する;工程を含む酢酸生成物の製造方法に関する。
[0019]本発明は、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルからなる群から選択される少なくとも1つの構成成分を、水、金属触媒、ヨウ化メチル、及びハロゲン化物塩の存在下でカルボニル化して反応媒体を形成することを含む酢酸の製造方法に関する。カルボニル化は、高純度酢酸中の酢酸ブチル濃度を10wppm以下に維持しながら、150~250℃の温度、0.3~2気圧の水素分圧、及び反応媒体の重量を基準として100~3000wppmの金属触媒濃度において行う。カルボニル化精製プロセスにおいて酢酸から酢酸ブチルを除去することの困難性のために、酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度は容易には制御されない。酢酸ブチルはPRCではないが、10wppmより高い濃度においては酢酸生成物の品質の劣化を引き起こす可能性がある不純物である。最終の高純度酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度は、反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去することによって少なくとも部分的に維持される。最終の高純度酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度はまた、反応温度、水素分圧、金属触媒濃度、及び水濃度の少なくとも1つを調節することによって維持することもできる。驚くべきことに且つ予期しなかったことに、反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去し、且つ反応温度、水素分圧、及び反応媒体中の金属触媒濃度の少なくとも1つを制御することによって、最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの量を10wppm以下に有利に維持することができることが見出された。これらの制御の結果として、最終酢酸生成物中のプロピオン酸の量を250wppm以下に維持することができる。
して更なる不純物を形成する可能性がある。図1に示されるように、アセトアルデヒド濃度は、最終酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度に影響を与える唯一のファクターである。而して、反応媒体中のアセトアルデヒド濃度は、それ単独で最終酢酸ブチル含量の正確な予測因子であるのではなく、他のパラメーターを制御して最終酢酸生成物中の所望の酢酸ブチル含量を達成することができる。
[0021]図2において、代表的な反応及び酢酸回収システム100を示す。示されているように、メタノール含有供給流101及び一酸化炭素含有供給流102を液相カルボニル化反応器105に送って、そこでカルボニル化反応を行って酢酸を形成する。
る詳細に関しては、米国特許5,001,259;5,026,908;5,144,068;及び7,005,541(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)を参照。イリジウム触媒を用いるメタノールのカルボニル化は周知であり、米国特許5,942,460、5,932,764、5,883,295、5,877,348、5,87
7,347、及び5,696,284(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)において概説されている。
[0029]幾つかの態様においては、反応媒体中に、所望のカルボン酸とアルコール、望ましくはカルボニル化において用いるアルコールとのエステル、並びにヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンの他に更なるヨウ化物イオンを保持することによって、低い水濃度においても所望の反応速度が得られる。所望のエステルは酢酸メチルである。更なるヨウ化物イオンは望ましくはヨウ化物塩であり、ヨウ化リチウム(LiI)が好ましい。米国特許5,001,259に記載されているように、低い水濃度下においては、酢酸メチル及びヨウ化リチウムは、比較的高い濃度のこれらの成分のそれぞれが存在している場合にのみ速度促進剤として機能し、これらの成分の両方が同時に存在している場合に促進がより高いことが分かっている。
るような周期律表第IA族及び第IIA族の金属からなる群の元素のヨウ化物塩である。特に、アルカリ金属ヨウ化物が有用であり、ヨウ化リチウムが特に好適である。低水カルボニル化プロセスにおいては、ヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンに加えて更なるヨウ化物イオンを、概して、全ヨウ化物イオン濃度が1~25重量%であり、酢酸メチルが概して0.5~30重量%の量で存在し、ヨウ化メチルが概して1~25重量%の量で存在するような量で触媒溶液中に存在させる。ロジウム触媒は、概して200~3000wppmの量で存在する。
[0035]本明細書に記載するように、本発明方法によって、酢酸生成物、好ましくは、好ましくは10wppm以下、例えば9wppm以下、8wppm以下、6wppm以下、2wppm以下の濃度の酢酸ブチルを有し、或いは酢酸ブチルを実質的に含まない、例えば検出できない高純度酢酸生成物が形成される。範囲に関しては、酢酸生成物は、0~10wppm、例えば0.1~9wppm、0.2~8wppm、0.3~6wppm、又は0.5~2wppmの酢酸ブチル含量を有することができる。高純度酢酸生成物はまた、好ましくは、250wppm未満、例えば225wppm未満、又は200wppm未満のプロピオン酸のプロピオン酸濃度も有する。高純度酢酸生成物の酢酸ブチル濃度を制
御するために調節することができる1つの変数は、反応媒体中のアセトアルデヒド濃度である。本明細書において開示するように、酢酸ブチルは酢酸及びブタノールから形成される副生成物であり、図1に示すように結局のところはアセトアルデヒドから誘導される。而して、アセトアルデヒド濃度を減少させると、酢酸ブチル濃度は一般に減少する。図2におけるものなどのアセトアルデヒド除去システムを本明細書において更に記載する。好ましくは、反応媒体中のアセトアルデヒド濃度は、1500wppm未満、例えば900wppm未満、500wppm未満、又は400wppm未満のアセトアルデヒドに維持する。
[0039]酢酸の蒸留及び回収は、本発明の目的のためには特に制限されない。蒸気生成物流から酢酸を回収する従来の方法とは異なり、本発明は、蒸気生成物流、及び酢酸で富化された蒸気生成物流から凝縮される液体流の両方から酢酸を回収する。
カラム120に送る。蒸留によって、低沸点のオーバーヘッド蒸気流122、好ましくは側流124によって取り出される精製された酢酸生成物、及び高沸点の残渣流121が生成する。一態様においては、低沸点のオーバーヘッド蒸気流122は、40~80重量%の水、酢酸メチル、ヨウ化メチル、及びアセトアルデヒドなどのカルボニル不純物を含む。側流124は、85~98重量%の酢酸、1~5重量%の水、0.1~5重量%のヨウ化メチル、及び0.1~5重量%の酢酸メチルを含む可能性がある。側流124によって取り出される酢酸は、好ましくは、乾燥カラムとも呼ぶ第2のカラム125などにおける更なる精製にかけて、側流124を、主として水を含むオーバーヘッド流126、及び主として酢酸、例えば酢酸生成物を含む塔底流127に分離する。カラム125において、プロピオン酸は250wppm未満の量で酢酸生成物と共に濃縮され、酢酸生成物からは除去されない。幾つかの態様においては、酢酸生成物は、カラム125から側流(図示せず)として回収することができる。有利なことに、これによって、酢酸からプロピオン酸を除去するための更なる分離工程の必要性が回避される。例えば、重質留分の除去は必要ない。
[0045]PRSには単一の抽出段階を含ませることができ、或いは例えば米国特許7,223,886に記載されているように複数の抽出段階を含ませることができ、場合によっては多段対向流抽出を含む。種々の態様によれば、例えば(i)PRS蒸留カラム、及び/又は(ii)PRS抽出段階のいずれか又は両方から誘導される1以上の流れを、システム、例えば酢酸製造システムに関する分離システムの(i)軽質留分除去カラム及び/又は(ii)乾燥カラムのいずれか又は両方に戻すことができる。例えば、PRSカラムからの塔底流の第1の部分、例えばアリコート部分を、更なる処理のために軽質留分カラム120に送ることができ、或いはPRSカラムからの塔底流の第2の部分、例えばアリコート部分を、更なる処理のために乾燥カラム125、好ましくは乾燥カラム125の上部部分に送ることができる。他の例として、特にヨウ化メチルを含むPRS抽出ユニットからのラフィネートを、システム、例えば軽質留分カラム又は乾燥カラムに戻すことができ、或いはラフィネートをデカンター140に直接加えることができ、及び/又は反応器105に戻すことができる。
[0055]ハロゲン化物及び/又は腐食金属で汚染されているカルボン酸流、例えば酢酸流は、広範囲の運転条件下でイオン交換樹脂組成物と接触させることができる。好ましくは、イオン交換樹脂組成物は保護床内で与える。汚染されている
カルボン酸流を精製するために保護床を用いることは、当該技術において文書で十分に記載されており、例えば米国特許4,615,806;5,653,853;5,731,252;及び6,225,498(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されている。一般に、汚染されている液体カルボン酸流を、好ましくは保護床内に配置されている本発明のイオン交換樹脂組成物と接触させる。ハロゲン化物汚染物質、例えばヨウ化物汚染物質が金属と反応して金属ヨウ化物を形成する。幾つかの態様においては、ヨウ化物と会合させることができる炭化水素基、例えばメチル基によってカルボン酸がエステル化される可能性がある。例えば、ヨウ化メチルで汚染されている酢酸の場合には、ヨウ化物除去の副生成物として酢酸メチルが生成する。このエステル化生成物の形成は、通常は処理されたカルボン酸流に対して有害な影響を与えない。
に定めることができる。而して、例えば経済学的考察に基づいて一般に好ましい大気圧において運転する場合には、温度は、17℃(酢酸の凝固点)乃至118℃(酢酸の沸点)の範囲にすることができる。他のカルボン酸化合物を含む生成物流に関して同様の範囲を定めることは当業者の理解しうる範囲内である。接触工程の温度は、好ましくは樹脂の分解を最小にするように比較的低く維持する。一態様においては、接触は、25℃~120℃、例えば25℃~100℃、又は50℃~100℃の範囲の温度において行う。幾つかのカチオン巨大網状樹脂は、通常は、150℃の温度において(酸触媒芳香族脱スルホン化のメカニズムによって)分解し始める。5個以下の炭素原子、例えば3個以下の炭素原子を有するカルボン酸は、これらの温度において液体状態を維持する。而して、接触中の温度は、用いる樹脂の分解温度より低く維持しなければならない。幾つかの態様においては、運転温度は、液相運転及びハロゲン化物除去の所望の反応速度論と合致する樹脂の温度限界より低く維持する。
[0060]本発明は、下記の非限定的な実施例を考慮するとより良好に理解される。
実施例1:
[0061]次のようにして最終酢酸生成物を調製した。反応媒体は、10.8重量%のヨウ化メチル、2.5重量%の酢酸メチル、4.1重量%の水、657wppmのロジウム、及び8.4重量%のヨウ化リチウムを含んでいた。反応温度は191.8℃であった。水素分圧は0.46気圧であった。反応媒体をフラッシングし、次に、本明細書に記載するように軽質留分カラム、PRS、及び乾燥カラム内で分離した。最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの濃度を時間と共に測定した。結果を図3に示す。酢酸ブチル濃度は、最終酢酸生成物中において一貫して8wppmより低かった。
[0062]水素分圧が0.30気圧であった他は、実施例1のようにして最終酢酸生成物を調製した。最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの濃度を時間と共に測定した。結果を図4に示す。酢酸ブチル濃度は、最終酢酸生成物中において一貫して6wppmより低かった。
[0063]水素分圧が0.61気圧であった他は、実施例1のようにして最終酢酸生成物を調製した。最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの濃度を時間と共に測定した。結果を図5に示す。酢酸ブチル濃度は、最終酢酸生成物中において一貫して2wppmより低かった。
[0064]反応媒体が約7重量%のヨウ化メチル、約2重量%の酢酸メチル、約2重量%の水、約1500wppmのロジウム、及び約9重量%~10重量%のヨウ化リチウムを含んでいた他は、実施例1のようにして最終酢酸生成物を調製した。反応温度は約200℃であった。水素分圧は0.44気圧であった。酢酸ブチル濃度は、最終酢酸生成物中において一貫して10wppmより低かった。
[0065]米国特許6,303,813の実施例3において示されているように、次のようにして最終酢酸生成物を調製した。反応媒体は、10.8重量%のヨウ化メチル、2.5重量%の酢酸メチル、4.1重量%の水、657wppmのロジウム、及び8.4重量%のヨウ化リチウムを含んでいた。反応温度は191.8℃であった。水素分圧は0.46気圧であった。反応媒体をフラッシングし、次に本明細書に記載するように軽質留分カラム及び乾燥カラム内で分離した。PRSは用いなかった。最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの濃度は13wppmであった。
[0066]米国特許6,303,813の実施例4において示されているように、次のようにして最終酢酸生成物を調製した。反応媒体は、10.8重量%のヨウ化メチル、2.5重量%の酢酸メチル、4.1重量%の水、657wppmのロジウム、及び8.4重量%のヨウ化リチウムを含んでいた。反応温度は191.8℃であった。水素分圧は0.30気圧であった。反応媒体をフラッシングし、次に本明細書に記載するように軽質留分カラム及び乾燥カラム内で分離した。PRSは用いなかった。最終酢酸生成物中の酢酸ブチルの濃度は16wppmであった。
本発明の具体的態様は以下のとおりである。
[1]
酢酸生成物の製造方法であって、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルからなる群から選択される少なくとも1つを、反応器内において、水、金属触媒、ヨウ化メチル、及びハロゲン化物塩の存在下で一酸化炭素で連続的にカルボニル化して反応媒体を形成する工程であって、該カルボニル化を、150~250℃の温度、0.3~2気圧の水素分圧、及び該反応媒体の重量を基準として100~3000wppmの金属触媒濃度において行う工程、該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去して酢酸生成物を形成する工程、及び該酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度を10wppm以下に維持する工程を含む方法。
[2]
[1]に記載の方法であって、該反応媒体が1500wppm未満のアセトアルデヒドを含む方法。
[3]
[1]に記載の方法であって、該反応媒体が0.1~3.5重量%の水を含む方法。
[4]
[1]に記載の方法であって、該反応媒体が400~1500wppmの金属触媒を含む方法。
[5]
[1]に記載の方法であって、該水素分圧が0.3~1.5気圧である方法。
[6]
[1]に記載の方法であって、該水素分圧が0.4~1.5気圧である方法。
[7]
[1]に記載の方法であって、該メタノールが1~150wppmのエタノールを含むメタノール供給源で該反応器中に導入される方法。
[8]
[1]に記載の方法であって、該酢酸生成物が250wppm未満のプロピオン酸を含む方法。
[9]
[1]に記載の方法であって、該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去することが、
(a)少なくとも一部の該反応媒体を分離して、酢酸を含む蒸気オーバーヘッド流、及び揮発性がより低い触媒相を与え;
(b)該蒸気オーバーヘッド流を蒸留して、精製酢酸生成物、並びにヨウ化メチル、水、酢酸、酢酸メチル、及びアセトアルデヒドを含む第1のオーバーヘッド流を生成させ;
(c)該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部を蒸留して第2のオーバーヘッド流及び液相残渣を形成し、ここで該第2のオーバーヘッド流は該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部に関してアセトアルデヒドで富化されており;そして
(d)該第2のオーバーヘッド流を水で抽出して、アセトアルデヒドを含む水性アセトアルデヒド流、及びヨウ化メチルを含むラフィネートを得る;
ことを含む方法。
[10]
[9]に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して軽質液相及び重質液相を形成することを更に含み、ここで工程(c)において蒸留される該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が軽質液相を含む方法。
[11]
[9]に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して軽質液相及び重質液相を形成することを更に含み、ここで工程(c)において蒸留される該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が重質液相を含む方法。
[12]
酢酸の製造方法であって、酢酸、メタノール、酢酸メチル、4重量%未満の水、金属触媒、ヨウ化メチル、及びハロゲン化物有機塩を含む反応媒体を与え;
該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去して酢酸生成物を形成し;
そして
該酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度を10wppm以下に維持する;
ことを含む方法。
[13]
[12]に記載の方法であって、該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去することにより、及び、反応温度、水素分圧、及び該反応媒体中の金属触媒濃度の少なくとも1つを調節することによって、該酢酸ブチル濃度が維持される方法。
[14]
[13]に記載の方法であって、該水素分圧が0.3~2気圧である方法。
[15]
[13]に記載の方法であって、該水素分圧が少なくとも0.4気圧である方法。
[16]
[13]に記載の方法であって、該アセトアルデヒドを除去することが、
(a)少なくとも一部の該反応媒体を分離して、酢酸を含む蒸気オーバーヘッド流、及び揮発性がより低い触媒相を与え;
(b)該蒸気オーバーヘッド流を蒸留して、精製酢酸生成物、並びにヨウ化メチル、水、酢酸、酢酸メチル、及びアセトアルデヒドを含む第1のオーバーヘッド流を生成させ:
(c)少なくとも一部の該第1のオーバーヘッド流を蒸留して第2のオーバーヘッド流及び液相残渣を形成し、ここで該第2のオーバーヘッド流は少なくとも一部の該第1のオーバーヘッド流に関してアセトアルデヒドで富化されており;そして
(d)該第2のオーバーヘッド流を水で抽出して、アセトアルデヒドを含む水性アセトアルデヒド流、及びヨウ化メチルを含むラフィネートを得る;
ことを含む方法。
[17]
[16]に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して軽質液相及び重質液相を形成することを更に含み、ここで工程(c)において蒸留される該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が軽質液相を含む方法。
[18]
[16]に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して軽質液相及び重質液相を形成することを更に含み、ここで工程(c)において蒸留される該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が重質液相を含む方法。
[19]
[16]に記載の方法であって、該酢酸生成物が250wppm未満のプロピオン酸を含む方法。
[20]
酢酸生成物の製造方法であって、
メタノールを、ロジウム触媒、ヨウ化物塩、及びヨウ化メチルの存在下において一酸化炭素と連続的に反応させて反応媒体を形成する工程であって、該反応が、100~300℃の温度、及び0.3~2気圧の水素分圧において行われ、該反応媒体が100~3000wppmのロジウムを含む工程;
該反応媒体から酢酸生成物を分離する工程;
該酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度を測定する工程;
該酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度が10wppmよりも高い場合には、該温度、該水素分圧、及び該ロジウム触媒濃度の少なくとも1つを調節する工程;及び
該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去して、該反応媒体中において1500wppm未満のアセトアルデヒド濃度を維持する工程;
を含む方法。
Claims (9)
- 酢酸生成物の製造のための連続方法であって、
(1)メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルからなる群から選択される少なくとも1つを、反応器内において、4重量%未満の水、ロジウム触媒、ヨウ化メチル、及びヨウ化リチウムの存在下で、一酸化炭素で連続的にカルボニル化して、反応媒体を形成し、ここで、該カルボニル化は、150~250℃の温度、0.3~2気圧の水素分圧、及び該反応媒体の重量を基準として100~3000wppmのロジウム触媒濃度において行われる;
(2)該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去し、ここで、該反応媒体から誘導される流れからアセトアルデヒドを除去することが、
(a)少なくとも一部の該反応媒体を分離して、酢酸を含む蒸気オーバーヘッド流、及び揮発性がより低い触媒相を与え;
(b)該蒸気オーバーヘッド流を蒸留して、酢酸を含む流れ、並びにヨウ化メチル、水、酢酸、酢酸メチル、及びアセトアルデヒドを含む第1のオーバーヘッド流を生成させ;
(c)該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部を蒸留して第2のオーバーヘッド流及び液相残渣を形成し、ここで該第2のオーバーヘッド流は該第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部に関してアセトアルデヒドで富化されており;
(d)該第2のオーバーヘッド流を水で抽出して、アセトアルデヒドを含む水性アセトアルデヒド流、及びヨウ化メチルを含むラフィネートを得;そして
(e)該ラフィネートを該反応器に戻す;
ことを含む;そして
(3)工程(b)で得られた該酢酸を含む流れを蒸留して、塔底流として酢酸生成物を得る;
ことを含む該方法であり、ここで、該酢酸生成物中の酢酸ブチル濃度が10wppm以下に維持されており、そして、該酢酸生成物が250wppm未満のプロピオン酸を含む該方法。 - 請求項1に記載の方法であって、該反応媒体が1500wppm未満のアセトアルデヒドを含む該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該水が0.1~3.5重量%で存在する該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該反応媒体が400~1500wppmのロジウム触媒を含む該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該水素分圧が0.3~1.5気圧である該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該水素分圧が0.4~1.5気圧である該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該メタノールが1~150wppmのエタノールを含むメタノール供給源で該反応器中に導入される該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して、軽質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部及び重質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部を形成することを更に含み、ここで、該軽質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が工程(c)において蒸留される該方法。
- 請求項1に記載の方法であって、該第1のオーバーヘッド流を凝縮し及び二相分離して、軽質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部及び重質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部を形成することを更に含み、ここで、該重質液相を含む第1のオーバーヘッド流の少なくとも一部が工程(c)において蒸留される該方法。
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