JP7099137B2 - トナー、トナーセット、トナー収容ユニット、画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

トナー、トナーセット、トナー収容ユニット、画像形成方法、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、トナー、トナーセット、トナー収容ユニット、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
従来、画像中に付加情報を重畳して埋め込む、付加データ埋め込み技術が知られている。
近年、付加データ埋め込み技術について、静止画像などのデジタル著作物の著作権保護(例えば、不正コピー防止)に利用する動きが活発になってきている。その一例として、デジタル著作物を画像形成装置により記録媒体に複写する際に、不可視パターンと呼ばれる目視で認識しにくい画像を前記デジタル著作物と共に前記記録媒体に形成することにより、画像形成装置に関する情報を埋め込む技術が知られている。
不可視パターンを読み取る方法として、赤外線吸収を利用することが行われている。例えば、通常のカラートナーによる画像と、無色の赤外線吸収材料含有トナー(以下、「不可視トナー」とも称する。)による画像とを、並列にして又は重ねて形成し、かつ、前記2種の画像領域が肉眼で実質的に判別不能、又は判別困難となるように画像を記録することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、不可視トナーの光沢度をカラートナーの光沢度よりも低くし、記録媒体表面に、不可視トナー像と同じ領域に設けられたカラートナー像を目視した際に、カラートナー像の画質を損なうことなく、不可視トナー像に情報が高密度に記録でき、かつ、赤外光照射による機械読み取り・復号化処理が長期間にわたり安定である不可視トナー像を得る方法が提案されている(例えば、特許文献2~4参照)。
本発明は、不可視性、及び読み取り性に優れるトナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、不可視トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程と、を含み、前記不可視トナーが、結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を少なくとも含有し、ペレットの状態でのL h色空間における彩度C が、20以下であり、ペレットの状態でのL h色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下であり、前記トナー像が、カラートナー像を含み、前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成され、前記不可視トナー像上の前記カラートナー像の面積率が30%以上80%以下である。
本発明によると、不可視性、及び読み取り性に優れるトナーを提供することができる。
図1は、実施例1のトナー、及び比較例3のトナーの、トナー付着量が0.6mg/cmのベタ画像の分光反射率曲線である。 図2は、実施例1のトナー、比較例3のトナー、及び紙の、トナー付着量が0.6mg/cmのベタ画像のL色空間である。 図3は、本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す模式図である。 図6は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す模式図である。 図7は、画像形成装置における現像装置の概略構成の一例を示す断面図である。 図8は、画像形成装置の一例の回収搬送路の搬送方向下流部における回収搬送路と攪拌搬送路との断面図である。 図9は、画像形成装置の一例の供給搬送路の搬送方向上流部における断面図である。 図10は、画像形成装置の一例の供給搬送路の搬送方向下流部における断面図である。 図11は、画像形成装置の一例の現像装置内における現像剤の流れの模式図である。 図12は、同現像装置の供給搬送路の搬送方向最下流部における断面図である。 図13は、実施例において出力した不可視トナー像とカラートナー像とを重ね合わせた図である。 図14Aは、実施例において出力したカラートナー像のみの図である。 図14Bは、実施例において出力した不可視トナー像とカラートナー像とを重ね合わせた図である。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
図1の実施例1のトナーの、トナー付着量が0.6mg/cmのベタ画像の分光反射率曲線が示すように、不可視トナーは、可視光の下では視認されにくいという不可視性の点から、波長:700nm~900nmの近赤外光を吸収し、波長:400nm~700nmの可視光線を反射する性質が求められる。
ここで、これまでに知られている近赤外光吸収材料は、ナフタロシアニンなどのフタロシアニン系が主流であった。図2の比較例3のトナーが示すように、フタロシアニン系の近赤外光吸収材料は、L色空間において緑系、又は青系の色味を有する。
しかしながら、従来の不可視トナーを紙などの記録媒体に記録し、長期間保存した場合、図2に示すように、経時により記録媒体が劣化して変色し、赤みがかるため、記録媒体上にある緑系、又は青系の色味を有する不可視トナーは、不可視性が低下するという問題がある。
なお、図2は、実施例1、比較例3、及び紙の、トナー付着量が0.6mg/cmのベタ画像のL色空間である。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ペレットの状態でのLh色空間における彩度Cが、20以下であり、ペレットの状態でのLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下であることにより、記録媒体に記録し、長期間保存した後においても、不可視性、及び読み取り性に優れる不可視トナーを見出した。
また、記録媒体表面に、不可視トナーと共にカラートナーによる記録を行う場合に、カラートナーにより隠蔽されることにより、不可視トナーの不可視性は増えつつ、読み取り性は損なわれない不可視トナーを見出した。
(トナー)
本発明のトナーは、結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を少なくとも含有し、ペレットの状態でのLh色空間における彩度Cが、20以下であり、ペレットの状態でのLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下である。
以下、本発明のトナーを後述するカラートナーと区別するため、本発明のトナーを「不可視トナー」と称する。
[ペレットの状態での彩度C、及び色相角度h]
本発明の不可視トナーは、不可視性、及び不可視トナー像の読み取り性を良好にする点から、ペレットの状態でのLh色空間における彩度Cとしては、20以下であり、6以上19以下が好ましい。
ペレットの状態での彩度Cが20以下であると、紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、不可視トナーの彩度C及び色相角度hの変化量が小さいため、前記記録媒体上における不可視トナーの不可視性に優れる。
本発明の不可視トナーは、不可視性、及び不可視トナー像の読み取り性を良好にする点から、ペレットの状態でのLh色空間における色相角度hとしては、50°以上90°以下であり、53°以上88°以下が好ましい。
ペレットの状態での色相角度hが50°以上90°以下であると、紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、不可視トナーの彩度C及び色相角度hの変化量が小さいため、前記記録媒体上における不可視トナーの不可視性に優れる。
ペレットの状態での彩度C、及び色相角度hとしては、例えば、分光光度計(装置名:X-Rite eXact、X-Rite社製、ステータスA、m0光源)を用いることにより測定することができる。
前記ペレットとしては、例えば、本発明のトナーをペレット形状に成型することにより作製することができる。
前記成型としては、例えば、成型機(装置名:Maekawa testing machine、株式会社前川試験機製作所製、BRE-32型)を用いて、加圧装置荷重:6Mpa、加圧時間:1分間、ペレットの径:40mmとして行うことができる。
[ペレットの状態での分光反射率]
本発明の不可視トナーは、不可視性、及び不可視トナー像の読み取り性を良好にする点から、ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率としては、5%以下であり、1.8%以上4.8%以下が好ましい。
ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が5%以下であると、紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、赤外光照射による不可視トナーの読み取り性が低下することを抑制することができる。
ペレットの状態での分光反射率としては、例えば、分光光度計(装置名:V-660、日本分光株式会社製、ISN-723型積分球ユニットを装着)を用いることにより、測定することができる。
前記ペレットとしては、上述したペレットと同様のものを用いることができる。
<不可視トナー>
本発明の不可視トナーは、少なくとも結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
-結着樹脂-
前記不可視トナーは、少なくとも結着樹脂を含有する。
結着樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変成マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。
前記スチレン樹脂としては、例えば、ポリスチレン、α-メチルスチレン重合体、クロロスチレン重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-塩化ビニル共重合体、スチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-アクリロニトリル-アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン-アクリル樹脂などに比べて赤みを帯びているため、紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、不可視トナーの彩度C及び色相角度hの変化量が小さいため、前記記録媒体上における不可視トナーの不可視性に優れる。
前記ポリエステル樹脂は、一般公知のアルコールと酸との重縮合反応によって得ることができる。
前記アルコールとしては、例えば、二価のアルコール単量体、三価以上の高アルコール単量体などが挙げられる。
前記二価のアルコール単量体としては、例えば、ジオール類、エーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数:3~22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した二価のアルコール単量体などが挙げられる。
前記ジオール類としては、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
前記エーテル化ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどが挙げられる。
前記三価以上の高アルコール単量体としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-サルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カルボン酸が好ましい。
前記カルボン酸としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3~22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸の二量体、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂は、結晶性樹脂を含有してもよい。
結晶性樹脂としては、結晶性を有するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、変性結晶性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂が好ましく、耐湿性、後述する非晶性樹脂との非相溶性の点から、ウレタン骨格及びウレア骨格の少なくともいずれかを有する樹脂が好ましい。
-近赤外光吸収材料-
前記不可視トナーは、少なくとも近赤外光吸収材料を含有する。
近赤外光吸収材料としては、赤色を帯びた色相を持つものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シアニン色素、ニッケルジチオレン錯体、スクアリリウム色素、キノン化合物、ジイモニウム化合物、アゾ化合物などが挙げられる。これらの中でも、スクアリリウム色素が好ましい。
有機近赤外光吸収材料は、無機近赤外光吸収材料に比べて、結着樹脂に対する分散性がよく、画像出力媒体上に形成された不可視画像中に均一に分散する。したがって、可視光領域においては、不可視性を損ないにくい。また、赤外光領域においては、十分な吸収を示すため、高密度に情報を記録することができる。更に、トナー中への分散性がよいことから、不可視画像の機械読み取り・復号化処理を長期間に渡り安定して行うことができる。
前記近赤外光吸収材料は、トナー粒子中に分散して含有されることが好ましい。
トナー表面に、外部固着又はトナー粒子群に混合して前記近赤外光吸収材料を加える場合、トナー粒子及び現像剤中で材料凝集などを発生させる可能性がある。また、バルクとして必要量の前記近赤外光吸収材料を加えても、トナー表面への外部固着又は現像剤調整の段階で機器への付着などにより失われるため、不可視トナー画像中の近赤外光吸収材料が不足又は偏在等することにより、情報を正確且つ安定に読み出せなくなる。また、遊離した近赤外光吸収材料が機内、特に感光体等を汚染することにより、現像、転写などの他工程に悪影響を与えることがある。
近赤外光吸収材料の含有量としては、材料の特性により異なるが、不可視トナーに対して、0.3質量%以上1.0質量%以下が好ましい。
前記含有量が0.3質量%以上であると、近赤外光の吸収が十分となり、不可視トナー付着量が多すぎることがないため、視認性が優れる。前記含有量が1.0質量%以下であると、可視光領域の吸収を抑制し、不可視性が優れる。
近赤外光吸収剤の含有量によって、Lh色空間における彩度C、色相角度h、及び分光反射率を調節することができる。
トナー中の近赤外光吸収材料の存在の確認、定量は、例えば、以下の手順・装置・条件により行うことができる。
〔試料処理〕
約1mg程度の試料にメチル化剤として、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド20%メタノール溶液(TMAH)を1μL滴下したものを試料とする。
〔測定条件〕
・熱分解-ガスクロマトグラフ質量分析(Py-GCMS)計
・分析装置名:QP2010、株式会社島津製作所製
・加熱炉:Py2020D、フロンティア・ラボ株式会社製
・加熱温度:320℃
・カラム:Ultra ALLOY-5L、フロンティア・ラボ株式会社製、長さ:30m、内径:0.25mm、平均膜厚:0.25μm
・カラム温度条件:50℃(保持1分間)~昇温(10℃/分間)~340℃(保持7分間)
・スプリット比:(1:100)
・カラム流量:1.0mL/分間
・イオン化法:EI法(70eV)
・測定モード:スキャンモード
・検索用データ:NIST 20 MASS SPECTRAL LIB.(アメリカ国立標準技術研究所製)
また、トナー中の近赤外光吸収材料の存在の確認、定量は以下の手順・装置・条件により行うことができる。
〔試料処理〕
(1)H-NMR用
試料約40mg~50mgをTMSを含む約0.7mL(d=1.48)のCDClに溶解させたものを試料とする。
(2)13C-NMR用
試料約250mg~260mgをTMSを含む約0.7mL(d=1.48)のCDClに溶解させたものを試料とする。
〔分析装置、測定条件〕
・ECX-500 NMR装置(日本電子株式会社製)
・(1)測定核:H(500MHz)、測定パルスファイル:single pulse.ex2(H)、45°パルス、積算:16回、Relaxation Delay:5秒間、データポイント:32K、観測幅:15ppm
・(2)測定核:13C(125MHz)、測定パルスファイル:single pulse dec.ex2(H)、30°パルス、積算:1,000回(RNC-501のみ1,039回)、Relaxation Delay:2秒間、データポイント:32K、Offset:100ppm、観測幅:250ppm
-その他の成分-
前記その他の成分としては、通常、トナーに含有されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、離型剤、帯電制御剤、外添剤などが挙げられる。
--離型剤--
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、従来公知の天然ワックス、従来公知の合成ワックスなどが挙げられる。
従来公知の天然ワックスとしては、例えば、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックスなどが挙げられる。
従来公知の合成ワックスとしては、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;1,2-ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子である、ポリメタクリル酸n-ステアリル、ポリメタクリル酸n-ラウリル等のポリアクリレートのホモポリマー又はコポリマー(例えば、アクリル酸n-ステアリルーメタクリル酸エチル共重合体等)等の側鎖に長鎖アルキル基を有する結晶性高分子などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、エステルワックスを含むことが好ましい。
前記エステルワックスとしては、モノエステルワックスが好ましい。前記モノエステルワックスは、一般的な結着樹脂との相溶性が低いため、定着時に表面に染み出しやすく、高い離型性を示し、高光沢と高い低温定着性を確保することができる。
前記モノエステルワックスとしては、合成エステルワックスが好ましい。
前記合成エステルワックスとしては、例えば、長鎖直鎖飽和脂肪酸と長鎖直鎖飽和アルコールとから合成されるモノエステルワックスなどが挙げられる。
前記長鎖直鎖飽和脂肪酸としては、一般式:C2n+1COOHで表わされ、nは、5以上28以下が好ましい。
前記長鎖直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラモン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。
前記長鎖直鎖飽和アルコールとしては、C2n+1OHで表わされ、nは、5以上28以下が好ましい。
前記長鎖直鎖飽和アルコールしては、例えば、アミルアルコール、ヘキシールアルコール、ヘプチールアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ヘプタデカンノオールなどが挙げられる。これらは、低級アルキル基、アミノ基、ハロゲンなどの置換基を有していてもよい。
前記離型剤の融点としては、50℃以上120℃以下が好ましい。離型剤の融点が50℃以上であると、トナーの耐熱保存性の低下を抑制することができる。離型剤の融点が120℃以下であると、耐コールドオフセット性の低下や、定着機への紙の巻付きの発生など不具合を抑制することができる。
具体的には、離型剤の融点が50℃以上120℃以下であると、定着ローラとトナー界面の間で離型剤として効果的に作用できるため、定着ローラにオイル等の離型剤を塗布しなくても高温耐オフセット性を向上させることができる。
前記離型剤の融点としては、例えば、示差走査熱量計(装置名:TG-DSCシステムTAS-100、理学電機株式会社製)を用いて、最大吸熱ピークを測定することにより求めることができる。
前記離型剤の含有量としては、前記結着樹脂に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が1質量%以上であると、耐オフセット性に優れる。前記含有量が20質量%以下であると、転写性、及び耐久性に優れる。
前記モノエステルワックスの含有量としては、前記不可視トナー100質量部に対して、4質量部以上8質量部以下が好ましく、5質量部以上7質量部以下がより好ましい。前記含有量が4質量部以上であると、定着時における表面への染み出し、離型性、光沢度、低温定着性、及び耐高温オフセット性に優れる。前記含有量が8質量部以下であると、トナー表面に析出する離型剤の量が増加することを抑制し、トナーの保存性、及び感光体等へのフィルミング性に優れる。
前記トナーは、ワックス分散剤を含有することが好ましい。
前記ワックス分散剤を含有することにより、ワックスの分散効果が得られ、製造方法に左右されることなく、安定的に保存性を向上させる。また、ワックスの分散効果により、ワックス径が小さくなるため、感光体等へのフィルミング現象を抑制することができる。
前記ワックス分散剤は、モノマーとして少なくともスチレン、ブチルアクリレート、及びアクリロニトリルを含む共重合体組成物、並びに共重合体組成物のポリエチレン付加物が好ましい。
前記ワックス分散剤の含有量としては、前記不可視トナー100質量部に対して、7質量部以下であることが好ましい。前記含有量が7質量部以下であると、結着樹脂に対する相溶成分が増加するため、光沢度に優れる。また、定着時におけるワックスの表面への染み出しがよくなるため、低温定着性、及び耐ホットオフセット性が向上する。
--帯電制御剤--
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、第4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、ボントロン03、ボントロンP-51、ボントロンS-34、E-82、E-84、E-89(以上、オリエント化学工業社製)、TP-302、TP-415、コピーチャージPSY VP2038、コピーブルーPR、コピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA-901、LR-147(日本カーリット社製)などが挙げられる。
前記帯電制御剤の含有量としては、結着樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法などに応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.2質量部以上2質量部以下がより好ましい。前記含有量が5質量部以下であると、トナーの帯電性が大きすぎることがないため、現像ローラとの静電的吸引力、現像剤の流動性、及び画像濃度に優れる。
帯電制御剤の中でも、三価以上の金属塩を用いることにより、トナーの熱物性を制御することができる。前記金属塩を含むことにより、定着時に結着樹脂の酸性基と架橋反応が進行し、弱い三次元的な架橋を形成することにより、低温定着性を維持しつつ、耐高温オフセット性を得ることができる。
前記金属塩としては、例えば、サリチル酸誘導体の金属塩、アセチルアセトナート金属塩などが挙げられる。
前記金属としては、3価以上の多価イオン金属であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、ジルコニウム、アルミニウム、チタン、ニッケルなどが挙げられる。これらの中でも、3価以上のサリチル酸金属化合物が好ましい。
前記金属塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記不可視トナー100質量部に対して、0.5質量部以上2質量部以下が好ましく、0.5質量部以上1質量部以下がより好ましい。前記含有量が0.5質量部以上であると、耐ホットオフセット性が優れる。前記含有量が2質量部以下であると、光沢性が優れる。
--外添剤--
前記外添剤は、流動性や現像性、帯電性を補助するために含有される。前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機微粒子、高分子系微粒子などが挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記高分子系微粒子としては、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子などが挙げられる。
前記外添剤は、表面処理剤による表面処理を行ない、疎水性を上げることにより、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。
前記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネートカップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
前記外添剤の一次粒子径としては、5nm~2μmが好ましく、5nm~500nmがより好ましい。
外添剤のBET法による比表面積としては、20m/g以上500m/g以下が好ましい。
外添剤の含有量としては、前記不可視トナーに対して0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
--クリーニング性向上剤--
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために含有される。
前記クリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などが挙げられる。前記ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01μmから1μmのものが好ましい。
[ベタ画像の彩度C、及び色相角度h]
本発明の不可視トナーを用いてベタ画像(トナーの付着量:0.6mg/cm)を形成する場合、前記ベタ画像のLh色空間における彩度Cとしては、20以下が好ましい。
ベタ画像の彩度Cが20以下であると、ベタ画像が形成される紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、不可視トナーの彩度C及び色相角度hの変化量が小さいため、前記記録媒体上における不可視トナーの不可視性に優れる。
本発明の不可視トナーを用いてベタ画像(トナーの付着量:0.6mg/cm)を形成する場合、前記ベタ画像のLh色空間における色相角度hとしては、50°以上90°以下が好ましい。
ベタ画像の色相角度hが50°以上90°以下であると、ベタ画像が形成される紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、不可視トナーの彩度C及び色相角度hの変化量が小さいため、前記記録媒体上における不可視トナーの不可視性に優れる。
ベタ画像の彩度C、及び色相角度hとしては、ペレットの状態での彩度C、及び色相角度hと同様にして測定することができる。
前記ベタ画像としては、例えば、現像ユニットに、本発明のトナーを含有する二成分現像剤を投入し、付着量:0.60mg/cmになるよう調整して、記録媒体にベタ画像を出力することにより作成することができる。
前記現像ユニットとしては、例えば、装置名:MP C3503(株式会社リコー製)などが挙げられる。
前記記録媒体としては、例えば、商品名:PODグロスペーパー(王子製紙株式会社製)などが挙げられる。
なお、付着量は、転写紙に対してトナーが付着する量とすることができる。
[ベタ画像の分光反射率]
本発明の不可視トナーを用いてベタ画像(トナーの付着量:0.6mg/cm)を形成する場合、前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率としては、40%以下が好ましい。
ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が40%以下であると、紙などの記録媒体が紫外線等により経時劣化して変色する場合であっても、赤外光照射による不可視トナーの読み取り性が低下することを抑制することができる。
ベタ画像の分光反射率としては、ペレットの状態での分光反射率と同様にして測定することができる。
前記ベタ画像としては、上述したベタ画像と同様のものを用いることができる。
[重量平均分子量Mw、及び数平均分子量Mn]
前記不可視トナーの重量平均分子量Mwとしては、6,000以上12,000以下が好ましく、7,500以上10,000以下がより好ましい。
前記不可視トナーの重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)としては、5以下が好ましく、4以下がより好ましい。
前記重量平均分子量としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)溶解分の分子量分布をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定装置を用いることにより測定できる。
GPC測定装置としては、例えば、装置名:GPC-150C(ウォーターズ社製)などが挙げられる。
前記重量平均分子量Mw、及び数平均分子量Mnは、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて以下のようにして測定することができる。
まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、溶媒としてTHFを1mL/分間の流速で流す。次に、THF5gに試料としての前記不可視トナー0.05gを十分に溶かし、その後、前処理用フィルターを用いて濾過し、最終的に試料濃度として0.05質量%~0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50μL~200μL注入して測定する。
次に、数種の単分散ポリスチレン標準試料を用いて、分子量分布の検量線を作成する。
不可視トナーのTHF溶解分の重量平均分子量Mw、及び数平均分子量Mnは、不可視トナーの有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出することができる。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10(Pressure Chemical Co.社製、又は東ソー株式会社製)のものなどが挙げられる。
検量線を作成するためには、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
前記カラムとしては、例えば、商品名:KF801~807(ショウデックス社製)などを用いることができる。
前記前処理用フィルターとしては、例えば、商品名:クロマトディスク(倉敷紡績株式会社製、孔径:0.45μm)などを用いることができる。
前記検出器としては、例えば、RI(屈折率)検出器を用いることができる。
[ガラス転移温度Tg]
前記不可視トナーのガラス転移温度Tgとしては、耐熱保存性の点から、45℃以上75℃以下が好ましく、50℃以上60℃以下がより好ましい。
前記不可視トナーのガラス転移温度Tgが45℃以上であると、耐熱保存性、及び耐ホットオフセット性が向上する。また、不可視トナー付着画像の光沢度を維持し、紙などの記録媒体やカラートナー付着画像との光沢度差が大きくなることを抑制するため、不可視トナー付着画像の不可視性が向上する。
前記不可視トナーのガラス転移温度Tgが75℃以下であると、トナーの定着下限温度が高くなることを抑制するため、低温定着性が向上する。また、不可視トナー付着画像の光沢度を維持し、紙などの記録媒体やカラートナー付着画像との光沢度差が大きくなることを抑制するため、不可視トナー付着画像の不可視性が向上する。
不可視トナーのガラス転移温度Tgとしては、例えば、示差走査熱量計を用いて、以下のようにして測定することができる。
まず、試料0.01g~0.02gをアルミニウムパンに計量し、200℃まで昇温する。次に、降温速度:10℃/分間で0℃まで冷却し、その後、試料を昇温速度:10℃/分間で昇温する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度を、「トナーのガラス転移温度Tg」とすることができる。
前記示差走査熱量計としては、例えば、装置名:DSC210(セイコー電子工業株式会社製)などを用いることができる。
[1/2流出温度TF1/2
前記1/2流出温度TF1/2としては、耐熱保存性の点から、90℃以上150℃以下が好ましく、105℃以上120℃以下がより好ましい。
前記TF1/2が90℃以上であると、耐熱保存性、及び耐ホットオフセット性が向上する。また、不可視トナー付着画像の光沢度を維持し、紙などの記録媒体やカラートナー付着画像との光沢度差が大きくなることを抑制するため、不可視トナー付着画像の不可視性が向上する。
前記TF1/2が150℃以下であると、トナーの定着下限温度を維持するため、低温定着性が向上する。また、不可視トナー付着画像の光沢度を維持し、紙などの記録媒体やカラートナー付着画像との光沢度差が大きくなることを抑制するため、不可視トナー付着画像の不可視性が向上する。
前記TF1/2としては、例えば、フローテスターを用いて、以下のようにして測定することができる。
まず、1gの試料を昇温速度:6℃/分間で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径:1mm、長さ:1mmのノズルから押し出す。温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出する温度を「1/2流出温度TF1/2」とすることができる。
前記フローテスターとしては、例えば、装置名:CFT-500D(株式会社島津製作所製)などを用いることができる。
[前記不可視トナーのベタ画像部と記録媒体の60度光沢度の差]
前記不可視トナーのベタ画像部と記録媒体の60度光沢度の差としては、10以下が好ましい。これにより、光沢差による不可視トナー像の視認性が減少し、不可視性に優れる。
前記不可視トナーのベタ画像の光沢度を調整する手段としては、例えば、前記結着樹脂のゲルの割合を調整する、前記結着樹脂の重量平均分子量を調整することなどが挙げられる。
前記結着樹脂のゲル分率が大きいほど光沢度が低くなり、ゲル分率が0に近づくほど光沢度が高くなる傾向となる。
ゲルを含まない結着樹脂を用いた場合、結着樹脂の重量平均分子量が大きいほど光沢度が低くなり、重量平均分子量が小さいほど光沢度が高くなる傾向がある。
前記不可視トナーのゲル分率としては、2質量%以下が好ましい。
前記ゲル分率は、重量平均分子量の測定の際に用いた、前処理用フィルターにてろ過された成分の乾燥重量より算出することができる。
結着樹脂に酸価のある樹脂を用いる場合、3価以上の金属塩を加えることにより、光沢度を調整することができる。結着樹脂の酸価が大きく、前記金属塩の量が多いほど光沢度が低くなる傾向がある。また、結着樹脂の酸価が小さく、前記金属塩の量が少ないほど光沢度が高くなる傾向がある。
[重量平均粒径(D4)、及び個数平均粒径(D1)]
前記不可視トナーの重量平均粒径(D4)としては、5μm以上7μm以下が好ましく、5μm以上6μm以下がより好ましい。
前記不可視トナーの重量平均粒径(D4)が5μm以上7μm以下であると、600dpi以上の微少ドットを再現し、高画質な画像を得ることができる。これは、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有することができ、ドット再現性に優れるという利点が得られる。
特に、前記不可視トナーにおいては、画像出力媒体上に転写され定着前の状態において、高密度に配置され、その上に重ねられるカラートナーがその隙間に入り込まないようにすることにより、再現性の高い定着後の画像を得ることができる。その再現性の高い画像は赤外光照射により機械読み取り処理にあたり、より安定した処理が可能となる。
重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)としては、1.00以上1.40以下が好ましく、1.05以上1.30以下がより好ましい。
前記比(D4/D1)は、1.00に近いほど、粒径分布がシャープであることを示す。
このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナー粒子の粒度分布は、例えば、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置を用いて測定できる。
前記測定装置としては、例えば、コールターカウンターTA-II(コールター社製)、コールターマルチサイザーII(コールター社製)などが挙げられる。
具体的な測定方法は以下の通りである。
まず、電解水溶液100mL~150mL中に、分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩など)を0.1mL~5mL加える。前記電解水溶液とは、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したものであり、例えば、ISOTON-II(コールター社製)が挙げられる。
次に、測定試料を2mg~20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1分間~3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定し、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満、2.52μm以上3.17μm未満、3.17μm以上4.00μm未満、4.00μm以上5.04μm未満、5.04μm以上6.35μm未満、6.35μm以上8.00μm未満、8.00μm以上10.08μm未満、10.08μm以上12.70μm未満、12.70μm以上16.00μm未満、16.00μm以上20.20μm未満、20.20μm以上25.40μm未満、25.40μm以上32.00μm未満、32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とする。
(トナーセット)
本発明のトナーセットは、結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーと、前記トナーと、を有する。
前記トナーとしては、本発明の不可視トナーを用いることができる。
<カラートナー>
前記カラートナーは、結着樹脂、及び着色剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記その他の成分としては、前記不可視トナーにおけるその他の成分と同様のものを用いることができる。
前記カラートナーとしては、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及びブラックトナーのいずれかであることが好ましく、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及びブラックトナーであることがより好ましい。
-結着樹脂-
前記カラートナーに含有される前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不可視トナーに含有される前記結着樹脂と同様のものとすることができる。
前記カラートナーに含有される前記結着樹脂としては、ゲルを含むことが好ましい。
前記結着樹脂におけるゲルの割合、即ち、ゲル分率としては、結着樹脂に対して、0.5質量%以上20質量%以下が好ましく、1.0質量%以上10質量%以下がより好ましい。
前記カラートナーにより作像されるトナー像としては、一般的なオフセット印刷などと比較して、光沢度が低いことが好ましい。
前記ゲルを含まない場合でも、前記カラートナーに用いられる結着樹脂としては、重量平均分子量Mw:100,000以上の高分子量体を含有していることが好ましく、不可視トナーで用いられる結着樹脂の重量平均分子量Mwよりも大きいことがより好ましい。
前記カラートナーにおいて用いられる結着樹脂の重量平均分子量Mwを、前記不可視トナーにおいて用いられる前記結着樹脂の重量平均分子量Mwよりも大きくすることにより、オフセット印刷と比較して視認性の高い、60度光沢度で10から30程度のカラー画像のグロスを得ることができる。
-着色剤-
前記着色剤としては、800nm以上の波長の吸収が、小さいものが好ましく、例えば、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、ペリレンブラック、ペリノンブラック、これらの混合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
プロセスカラートナーとして用いる場合、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのそれぞれについて、以下の着色剤が好ましい。
ブラックでは、ペリレンブラック、及びペリノンブラックが好ましい。
シアンでは、C.I.ピグメントブルー15:3が好ましい。
マゼンタでは、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド269、及びC.I.ピグメントレッド81:4が好ましい。
イエローでは、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、及びC.I.ピグメントイエロー185が好ましい。
これらの着色剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ペリレン構造を有する化合物を含有するペリレンブラック、又はペリノン構造を有する化合物を含有するペリノンブラックを、ブラックトナー着色剤に用いることが、着色度が高く、トナー帯電特性に影響されずに赤外線を透過する黒画像を形成できる点で好ましい。
前記着色剤の800nm以上の吸光度としては、0.05未満が好ましく、0.01未満がより好ましい。前記吸光度が0.05未満であると、カラートナーが不可視トナーの上に重ねられたとき、不可視トナーで形成される情報の読み取りを阻害するという不具合を防止することができる。
前記着色剤の含有量としては、各着色剤の着色力にもよるが、各色のカラートナー全体に対して、3質量%以上12質量%以下が好ましく、5質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が3質量%以上であると、着色力に優れ、適度な単色トナー付着量とすることができる。前記含有量が12質量%以下であると、トナーの帯電性に優れ、安定したトナー帯電量を維持することができる。
[重量平均粒径(D4)、及び個数平均粒径(D1)]
前記カラートナーの重量平均粒径(D4)としては、4μm以上8μm以下が好ましく、5μm以上7μm以下がより好ましい。
前記カラートナーの重量平均粒径(D4)が4μm以上であると、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象を防止することができる。前記カラートナーの重量平均粒径(D4)が8μm以下であると、上述のように定着前の画像に重なられたカラートナーが入り込むことによる画像情報の乱れが生じやすくなること、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しくなるという不具合を抑えることができる。
また、前記カラートナーの重量平均粒径(D4)が4μm以上8μm以下であると、600dpi以上の微少ドットを再現し、高画質な画像を得ることができる。これは、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有することができ、ドット再現性に優れるという利点が得られる。
重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)としては、1.00以上1.40以下が好ましく、1.05以上1.30以下がより好ましい。
前記比(D4/D1)は、1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。
このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
異なる色のトナー像を重ね合わせることにより多色像を形成するフルカラー画像形成方法においては、ブラックトナー1色のみで画像形成するため異なる色のトナー像を重ね合わせる必要のないモノクロ画像形成方法に比べて紙上に付着させるトナー量が多い。
即ち、現像、転写、定着されるトナー量が多くなるために、上述の転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下、文字やラインの飛び散り、地肌かぶりなど画質を悪化させる不具合が起こりやすく、重量平均粒径(D4)や、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)の管理が重要となる。
トナー粒子の粒度分布の測定は、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置を用いて行うことができる。
前記装置としては、例えば、コールターカウンターTA-II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)などが挙げられる。
具体的な測定方法としては、不可視トナーの重量平均粒径(D4)、及び個数平均粒径(D1)の測定方法と、同様にすることができる。
(不可視トナー及びカラートナーの製造方法)
前記不可視トナー及び前記カラーの製造方法としては、溶融混練-粉砕法、重合法など従来公知の方法を適用することができる。
不可視トナー及びカラートナーの製造法としては、同一の製造方法としてもよいし、不可視トナー及びカラートナーで別の製造方法としてもよい。
不可視トナー及びカラートナーで別の製造方法とする場合としては、例えば、カラートナーは重合法、不可視トナーは溶融混練-粉砕法により製造する場合などが挙げられる。
<溶融混練-粉砕法>
前記溶融混練-粉砕法としては、以下の製造工程を含むことが好ましい。
(1)少なくとも結着樹脂及び近赤外光吸収材料、更に必要に応じて離型剤を溶融混錬する工程
(2)溶融混錬されたトナー組成物を粉砕/分級する工程
(3)無機微粒子を外添する工程
また、コストの点から、(2)の粉砕/分級する工程で複製する微紛を(1)の原料として再度混練することが好ましい。
カラートナーにおいては、(1)の溶融混錬する工程において、少なくとも結着樹脂及び着色剤を溶融混錬する。
混練に使用する混錬機としては、例えば、密閉式ニーダー、1軸若しくは2軸の押出機、又はオープンロール型混練機等を用いることができる。
混錬機の種類としては、例えば、KRCニーダー(栗本鉄工所社製)、ブス・コ・ニーダー(Buss社製)、TEM型押し出し機(東芝機械社製)、TEX二軸混練機(日本製鋼所社製)、PCM混練機(池貝鉄工所社製)、三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製)、ニーデックス(三井鉱山社製)、MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製)、バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)などが挙げられる。
粉砕機としては、例えば、カウンタジェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製)、IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製)、クロスジェットミル(栗本鉄工所社製)、ウルマックス(日曹エンジニアリング社製)、SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ターボミル(ターボエ業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)などが挙げられる。
分級機としては、例えば、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製)、ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製)、ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製)、YMマイクロカット(安川商事社製)などが挙げられる。
粗粒などをふるい分けるために用いられる篩い装置としては、例えば、ウルトラソニック(晃栄産業社製)、レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社)、バイブラソニックシステム(ダルトン社製)、ソニクリーン(新東工業社製)、ターボスクリーナー(ターボエ業社製)、ミクロシフター(槙野産業社製)、円形振動篩いなどが挙げられる。
<重合法>
前記重合法としては、従来公知の方法を用いることができる。重合法としては、例えば、以下のような手順が挙げられる。
まず、前記着色剤、結着樹脂、離型剤を有機溶媒中に分散させ、トナー材料液(油相)を作る。トナー材料液には、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を添加し、造粒中に反応させて、ウレア変性ポリエステル樹脂をトナーに含有させることが好ましい。
次に、トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
前記水系媒体としては、水系媒体に用いる水系溶媒は、水単独でもよいし、アルコールなどの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100質量部に対する前記水系溶媒の使用量としては、50質量部以上2,000質量部以下が好ましく、100質量部以上1,000質量部以下がより好ましい。
前記樹脂微粒子としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
分散後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
(現像剤)
前記不可視トナー、及びカラートナーは、一成分現像剤としても、二成分現像剤として用いることができる。
本発明のトナーを二成分系現像剤として用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いることができる。現像剤中のキャリア100質量部に対するトナーの含有量としては、1質量部以上10質量部以下が好ましい。
前記磁性キャリアとしては、従来から公知のものを使用することができ、例えば、鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなどが挙げられる。
前記磁性キャリアの粒子径としては、20μm以上200μm以下が好ましい。
前記磁性キャリアは、被覆されていないものであってもよいし、被覆されたものであってもよい。
前記磁性キャリアを被覆するための被覆材料としては、例えば、尿素-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等のアミノ樹脂;ポリビニル等のポリビニリデン樹脂;アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂等のポリスチレン樹脂;ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。
被覆樹脂は、必要に応じて、導電粉などを含有してもよい。
導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。
導電粉の平均粒子径としては、1μm以下が好ましい。平均粒子径が1μm以下であると、電気抵抗の制御が困難になるという不具合を防止することができる。
(記録媒体)
記録媒体は、不可視トナーの不可視性を維持する点から、少なくともリグニンを含むことが好ましい。
リグニンは赤みを帯びており、前記不可視トナーで記録する画像部も赤みを帯びることから、記録媒体にリグニンが含まれることにより、不可視トナー画像部と記録媒体の色相が近くなり、不可視トナー画像の不可視性が向上する。
(トナー収容ユニット)
本発明のトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えばトナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジなどが挙げられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも像担持体と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
前記トナー収容ユニットを、本発明の画像形成装置に装着して画像形成することにより、本発明の形態のいずれかのトナーを用いて画像形成が行われるため、画像出力媒体表面に、不可視トナー像と共に設けられたカラートナー像を目視した際に、従来のプロセスカラーでは実現できない、不可視トナー像の不可視性、不可視トナー像の読み取り性、及びカラートナー像の視認性を両立することができる。
(画像形成方法、及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程と、を含み、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーを用いて現像してカラートナー像を形成するカラートナー像現像工程を含むことが好ましく、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して不可視トナー像を形成する、不可視トナーを備える現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーを用いて現像してカラートナー像を形成する、カラートナーを備えるカラートナー現像手段を有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像記録装置により好適に実施することができる。
前記トナーとしては、本発明の不可視トナーを用いることができる。
前記カラートナーとしては、前述したカラートナーを用いることができる
記録媒体上において、前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成されていることが好ましい。
前記不可視トナー像を、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成する方法としては、例えば、不可視トナー像を前記記録媒体に形成した後、カラートナー像を形成する方法などが挙げられる。
前記カラートナー像の形成に用いるカラートナーの数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記カラートナーを複数使用する場合は、複数のカラートナーを同時に形成する方法、単色トナーを繰り返し形成させて各色を重ねる方法のいずれも行うことができるが、単色トナーを繰り返し形成させて各色を重ねる方法が好ましい。なお、カラートナー像において、各色を形成させる順序としては特に制限はない。
前記不可視トナーの付着量としては、0.30mg/cm以上0.45mg/cm以下が好ましく、0.35mg/cm以上0.40mg/cm以下がより好ましい。前記不可視トナーの付着量が0.30mg/cm以上であると、画像の基材隠蔽率に優れ、安定した画像を得ることができる。
前記近赤外光吸収材料は、可視光領域に若干の吸収があり、完全に無色ではないため、近赤外光吸収材料のトナーへの添加量が増えれば、視認性が増し、不可視性が低下してしまう。そのため、画像の不可視トナー付着量を、0.45mg/cm以下とすることにより、視認性を低下し、不可視性を向上させることができる。
前記不可視トナー像の面積と、前記不可視トナー像に載せる前記カラートナー像の面積との比率(面積率)としては、30%以上80%以下が好ましい。前記面積率が30%以上80%以下であると、カラートナー像の下にある不可視トナー像の視認性を低下させ、不可視性を向上させることができる。
上記の理由としては、以下のことが考えられる。
前記不可視トナーは、可視光領域に若干の吸収があり、単色での画像は完全な透明ではない。したがって、不可視画像情報を提供するという目的を達成するためには、カラートナーでのマスクが必要となるが、カラートナーの面積率が30%以上であると、不可視トナー像が視認されやすくなる不具合を防止することができ、80%以下となると、特にイエロートナーを重ねた場合、不可視トナー像の視認性が上がってしまう不具合を防止することができる。
前記不可視トナー像上の前記カラートナー像の面積率を30%以上80%以下とする画像形成方法としては、特に二次元コード像を重ねて画像形成する際に有効である。情報の異なる不可視トナーによる不可視トナーの二次元コード像、及びカラートナーによるカラートナーの二次元コード像を重ねて画像形成することにより、異なる光波長の読み取り装置(それぞれ860nm、532nm)を用いれば、同じ場所で複数の情報を読み取ることができ、より大量の情報を得ることができる。
前記記録媒体上において、前記不可視トナー像である二次元コード像(i)が、前記カラートナー像である二次元コード像(c)よりも前記記録媒体側に形成されていることが好ましい。
この際に、前記カラートナー像がベタ画像である場合の前記ベタ画像の800nm以上900nm以下の吸光度は、0.05未満であることが好ましく、0.01未満であることがより好ましい。
また、前記二次元コード像(i)が有する情報と、前記二次元コード像(c)が有する情報とが異なることが好ましい。
前記不可視トナーの二次元コード像と、前記カラートナーの二次元コード像とを重ねる場合、前記カラートナーの二次元コード像をダミーのコードとする形態も可能である。このような形態では、前記不可視トナーの二次元コード像は、視認されることなく、赤外光の二次元コードの読み取り機のみで情報を読み取れ、前記カラートナーの二次元コード像は、視認されるが、赤外光の二次元コードの読み取り機では情報を読み取ることができない。
<静電潜像形成工程、及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段(帯電器)と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光手段(露光器)とを少なくとも備える。
前記静電潜像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
前記像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状などが挙げられる。前記像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電器としては、静電潜像担持体に接触、又は非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することにより、静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器などが挙げられる。
なお、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程、及び現像手段>
前記現像工程は、前記トナーを用いて、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する工程である。
前記トナー像の形成は、例えば、前記トナーを用いて、前記静電潜像を現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段(以下、「現像付着手段」とも称する。)は、例えば、前記トナーセットの各トナーをそれぞれ収容し、前記静電潜像に該トナーセットの各トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましく、トナー入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナーセットの各トナー(以下、「トナー」と称することがある)を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するものが好ましい。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによるトナー像が形成される。
前記現像工程は、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、前記不可視トナー像とカラートナー像とを含む前記トナー像を形成する工程であり、前記現像工程において、前記不可視トナー像が、前記不可視トナーを用いて現像して形成され、前記カラートナー像が、結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーを用いて現像して形成されることが好ましい。
前記トナー像は、不可視トナー像とカラートナー像とを含み、前記現像手段が、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、前記不可視トナーを用いて現像して前記不可視トナー像を形成し、かつ結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーを用いて現像して前記カラートナー像を形成し、前記不可視トナー及び前記カラートナーを備えることが好ましい。
前記トナー像は、前記不可視トナーにより形成された不可視トナー像と前記カラートナーにより形成されたカラートナー像とを含む。
前記カラートナーを構成する色としては、例えば、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の4色カラーセット、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の3色カラーセット、ブラック(Bk)単色などが挙げられる。これらの中でも、一般的な電子写真方式の4色画像形成装置に搭載可能なトナーセットである点で、4色カラーセットが好ましい。
<定着工程、及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写された転写像を定着させる工程であり、各色の現像剤に対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色の現像剤に対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記定着手段が、発熱体を具備する加熱体と、該加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段であることが好ましい。前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
<その他の工程、及びその他の手段>
前記その他の工程としては、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段を用いることができる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、図面を用いて本発明の画像形成方法、及び画像形成装置について説明する。
図3は、前記画像形成装置Aの一例の全体を示した図である。画像処理部(以下、「IPU」という)(14)に送られた画像データは、Iv(不可視)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)、の5色の各画像信号を作製する。
次に画像処理部でIv、Y、M、C、Bkの各画像信号は、書き込み部(15)へ伝達される。上記書き込み部(15)はIv、Y、M、C、Bk用の5つのレーザービームをそれぞれ変調・走査して、帯電部(51、52、53、54、55)によって感光体ドラム上を帯電した後に順次各感光体ドラム(21、22、23、24、25)上に、静電潜像を作る。ここでは、例えば第1の感光体ドラム(21)がIvに、第2の感光体ドラム(22)がYに、第3の感光体ドラム(23)がMに、第4の感光体ドラム(24)がCに、第5の感光体ドラム(25)がBkに対応している。
次に、現像付着手段としての現像ユニット(31、32、33、34、35)によって各色のトナー像が上記感光体ドラム(21、22、23、24、25)上に作られる。また、給紙部(16)によって給紙された転写紙は、転写ベルト(70)上を搬送され、転写チャージャ(61、62、63、64、65)によって順次に上記感光体ドラム(21、22、23、24、25)上のトナー像が転写紙上に転写される。
この転写工程終了後、上記転写紙は定着ユニット(80)に搬送されて、この定着ユニット(80)で、上記転写されたトナー像は転写紙上に定着される。
転写工程終了後、上記感光体ドラム(21、22、23、24、25)上に残留したトナーは、クリーニング部(41、42、43、44、45)によって除去される。
図4の装置及びこれを用いた画像形成方法においては、図3同様に感光体ドラム(21、22、23、24、25)上に形成されたトナー像を一旦転写ドラム上に転写し、二次転写手段(66)によって転写紙上にトナー像は転写され、定着機(80)で定着される。画像形成方法1、及び画像形成方法2共に使用可能である。不可視トナーを厚く載せる場合、転写ドラム上の不可視トナー層が厚くなり二次転写がし難くなるため、図5のように別転写ドラムにすることも出来る。
次に、現像ユニット周辺の構成について説明する。
図7は、5つの現像付着手段としての現像ユニット(31、32、33、34、35)及び感光体ドラム(21、22、23、24、25)のうちの1つを示す拡大構成図であり、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では現像ユニット(4)及び感光体ドラム(1)と示す。
本実施形態の現像ユニット(4)は、二成分現像剤を収容した現像容器(2)を備え、感光体ドラム(1)と対面した現像容器(2)の開口部に、現像剤担持体としての現像スリーブ(11)が感光体(1)と所定の間隔を開けて回転自在に設置されている。現像スリーブ(11)は、非磁性材料の円筒形からなり、矢印の方向に回転する感光体(1)に対して、対向部が同方向に移動する向きに回転する。現像スリーブ(11)の内側には磁界発生手段のマグネットローラが固定配置されている。マグネットローラは、5つの磁極(N1,S1,N2,N3,S2)を有している。現像スリーブ(11)上方の現像容器(2)の部分には現像剤規制部材としての規制ブレード(10)が取付けられ、この規制ブレード(10)は、マグネットローラの鉛直方向最上点に略位置した磁極(S2)の近傍に向けて、現像スリーブ(11)と非接触に配置されている。
現像容器(2)内には第1現像剤攪拌搬送手段である供給スクリュー(5)、第2現像剤攪拌搬送手段である回収スクリュー(6)、第3現像剤攪拌搬送手段である攪拌スクリュー(7)をそれぞれ収容する供給搬送路(2a)、回収搬送路(2b)、攪拌搬送路(2c)の3つの現像剤搬送路が設けられている。供給搬送路(2a)と攪拌搬送路(2c)とは、斜め上下方向に配置されている。また、回収搬送路(2b)は、現像スリーブ(11)の現像領域下流側で、攪拌搬送路(2c)と略水平な側方に配置されている。
現像容器(2)内に収容された二成分現像剤は、供給スクリュー(5)、回収スクリュー(6)、攪拌スクリュー(7)の撹拌、搬送により供給搬送路(2a)、回収搬送路(2b)、攪拌搬送路(2c)を循環搬送されながら、供給搬送路(2a)より現像スリーブ(11)に供給される。現像スリーブ(11)に供給された現像剤は、マグネットローラの磁極(N2)により現像スリーブ(11)上に汲み上げられる。現像スリーブ(11)の回転にともない、現像スリーブ(11)上を磁極(S2)から磁極(N1)、磁極(N1)から磁極(S1)と搬送され、現像スリーブ(11)と感光体(1)とが対向した現像領域に至る。その搬送の途上で現像剤は、規制ブレード(10)により磁極(S2)と共同して磁気的に層厚を規制され、現像スリーブ(11)上に現像剤の薄層が形成される。現像スリーブ(11)内の現像領域に位置されたマグネットローラの磁極(S1)は現像主極であり、現像領域に搬送された現像剤は、磁極(S1)によって穂立ちして感光体(1)の表面に接触し、感光体(1)の表面に形成された静電潜像を現像する。 潜像を現像した現像剤は、現像スリーブ(11)の回転にともない現像領域を通過し、搬送極(N3)を経て現像容器(2)内に戻され、磁極(N2、N3)の反発磁界により現像スリーブ(11)から離脱し、回収スクリュー(6)により回収搬送路(2b)に回収される。
供給搬送路(2a)と斜め下方の回収搬送路(2b)とは、第1仕切り部材(3A)によって仕切られている。
回収搬送路(2b)と側方に配置される攪拌搬送路(2c)とは第2仕切り部材(3B)によって仕切られているが、回収搬送路(2b)の回収スクリュー(6)による搬送方向下流部には、回収された現像剤を攪拌搬送路(2c)に供給するための現像剤供給用開口部が設けられている。図8は、回収スクリュー(6)による搬送方向下流部における回収搬送路2b)と攪拌搬送路(2c)との断面図であり、回収搬送路(2b)と攪拌搬送路(2c)とを連通する開口部(2d)が設けられている。
また、供給搬送路(2a)と斜め下方に配置される攪拌搬送路(2c)とは第3仕切り部材(3C)により仕切られているが、供給搬送路(2a)の供給スクリュー(5)による搬送方向上流部と下流部には、現像剤を供給するための現像剤供給用開口部が設けられている。
図9は、供給スクリュー(5)による搬送方向上流部における現像ユニット(4)の断面図であり、第3仕切り部材(3C)に攪拌搬送路(2c)と供給搬送路(2a)とを連通する開口部(2e)が設けられている。
また、図10は、供給スクリュー(5)による搬送方向下流部における現像ユニット(4)の断面図であり、第3仕切り部材(3C)に攪拌搬送路(2c)と供給搬送路(2a)とを連通する開口部(2f)が設けられている。
次に、3つの現像剤搬送路内での現像剤の循環について説明する。
図11は、現像ユニット(4)内での現像剤の流れの模式図である。図11中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。攪拌搬送路(2c)から現像剤の供給を受けた供給搬送路(2a)では、現像スリーブ(11)に現像剤を供給しながら、供給スクリュー(5)の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像スリーブ(11)に供給されずに供給搬送路(2a)の搬送方向下流部まで搬送された余剰現像剤は第3仕切り部材(3C)に設けられた第1現像剤供給用開口部としての開口部(2f)より攪拌搬送路(2c)に供給される。
また、回収スクリュー(6)により現像スリーブ(11)から回収搬送路(2b)に回収され、供給搬送路(2a)の現像剤と同方向に搬送方向下流部まで搬送された回収現像剤は第2仕切り部材(3B)に設けられた第2現像剤供給用開口部としての開口部(2d)より攪拌搬送路(2c)に供給される。
攪拌搬送路(2c)では、攪拌スクリュー(7)により供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、回収搬送路(2b)及び供給搬送路(2a)の現像剤と逆方向に搬送する。そして、攪拌搬送路(2c)の搬送方向下流側に搬送された現像剤は、第3仕切り部材(3C)に設けられた第3現像剤供給用開口部としての開口部(2e)より供給搬送路(2a)の搬送方向上流部に供給される。
また、攪拌搬送路(2c)の下方には、トナー濃度センサ(不図示)が設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、トナー収容部(不図示)からトナー補給を行っている。攪拌搬送路(2c)では攪拌スクリュー(7)によって、必要に応じてトナー補給口(3)から補給されるトナーを、回収現像剤及び余剰現像剤と攪拌しながら搬送方向下流側へ搬送する。トナーを補給する際には攪拌スクリュー(7)の上流にて補給すると補給から現像までの攪拌時間を長くとれるので好ましい。
このように現像ユニット(4)では、供給搬送路(2a)と回収搬送路(2b)とを備え、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が供給搬送路(2a)に混入することがない。よって、供給搬送路(2a)の搬送方向下流側ほど現像スリーブ(11)に供給される現像剤のトナー濃度が低下することを防止することができる。また、回収搬送路(2b)と攪拌搬送路(2c)とを備え、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。よって、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路(2a)に供給されるため、供給搬送路(2a)に供給される現像剤が攪拌不足となることを防止することができる。
このように、供給搬送路(2a)内の現像剤のトナー濃度が低下することを防止し、供給搬送路(2a)内の現像剤が攪拌不足となることを防止することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
また、図9に示す供給搬送路(2a)の搬送方向上流部では、斜め下方に配置される攪拌搬送路(2c)から上方の供給搬送路(2a)へ現像剤を供給するものである。この現像剤の受け渡しは、攪拌スクリュー7の回転で現像剤を押し込むことにより、現像剤を盛り上がらせて開口部(2e)より現像剤を溢れさせて供給搬送路(2a)に現像剤を供給するものである。このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。
現像ユニット(4)では、供給搬送路(2a)を攪拌搬送路(2c)の斜め上方になるように配置することにより、供給搬送路(2a)を攪拌搬送路(2c)の垂直上方に設け、現像剤を持ち上げるものに比べて、上方への現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することができる。
また、図10に示す供給スクリュー(5)による搬送方向下流部では、上方に配置される供給搬送路(2a)から斜め下方に配置される攪拌搬送路(2c)へ現像剤を供給するために、供給搬送路(2a)と攪拌搬送路(2c)とを連通する開口部(2f)が設けられている。ここで、攪拌搬送路(2c)と供給搬送路(2a)とを仕切る第3仕切り部材(3C)は、供給搬送路(2a)の最下点から上方に延伸しており、開口部(2f)は最下点よりも上方の位置に設けられている。また、図12は、供給スクリュー(5)による搬送方向最下流部における現像ユニット(4)の断面図である。図12に示すように、供給スクリュー(5)による搬送方向に関して開口部(2f)よりも下流部には、第3仕切り部材(3C)に攪拌搬送路(2c)と供給搬送路(2a)とを連通する開口部(2gが設けられている。また、開口部(2g)は開口部(2f)の最上部よりも上方に設けられている。
開口部(2f,2g)を有する供給搬送路(2a)では、供給スクリュー(5)により供給搬送路(2a)を軸方向に開口部(2f)まで搬送されてきた現像剤のうち嵩が開口部(2f)の最下部の高さに達するものは、開口部(2f)を介して下方の攪拌搬送路(2c)へこぼれ落ちる。一方、開口部(2f)の最下部の高さに達しない現像剤は、供給スクリュー(5)によりさらに下流側へ搬送されながら現像スリーブ(11)に供給される。そこで、供給搬送路(2a)内の開口部(2f)よりも下流側では、現像剤の嵩は開口部(2f)の最下部よりも徐々に低くなっていく。供給搬送路(2a)の最下流部は行き止まりとなっているため最下流部で現像剤の嵩が高くなることもあるが、ある程度の高さになると供給スクリュー(5)に逆らって現像剤が押し戻されて開口部(2f)まで戻り、開口部(2f)の最下部の高さに達するものは開口部(2f)を介して下方の攪拌搬送路(2c)へこぼれ落ちる。これらにより、供給搬送路(2a)の開口部(2f)よりも下流側では、現像剤の嵩は増え続けることはなく、開口部(2f)の最下部近傍である勾配を持った平衡状態となる。開口部(2g)を、開口部(2f)の最上部より高い位置、すなわち、この平衡状態よりも高い位置に設けることで、開口部(2f)が現像剤で塞がれて通気が不十分となる虞は少なく、攪拌搬送路(2c)と供給搬送路(2a)とで十分な通気を確保することができる。すなわち、開口部(2g)は、供給搬送路(2a)と攪拌搬送路(2c)との間の現像剤供給用開口部としての機能ではなく、供給搬送路(2a)と攪拌搬送路(2c)との間で十分な通気を確保するための通気用開口部としての機能を果たすものである。このような通気用の開口部(2g)を設けることで、下方に配置される攪拌搬送路(2c)および攪拌搬送路(2c)と連通する回収搬送路(2b)で内圧が上昇しても、空気を通過させるフィルターを設けた上方の供給搬送路(2a)と十分な通気を確保することができ、現像ユニット(4)全体の内圧上昇を抑制することができる。
本発明のトナーセットは、感光体と、静電潜像形成手段、現像手段、クリ-ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ-トリッジにおいて用いることができる。
図6に本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ-トリッジを備えた画像形成装置の一例の概略構成を示す。
図6において、プロセスカ-トリッジは感光体(20)、静電潜像形成手段(32)、現像手段(40)、クリーニング手段(61)からなる。
本発明においては、上述の感光体(20)、静電潜像形成手段(32)、現像手段(40)及びクリ-ニング手段(61)等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ-トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ-トリッジを複写機やプリンタ-等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ-トリッジを備えた画像形成装置の動作を説明すると次の通りである。
感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、静電潜像形成手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ-)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ-ニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
なお、以下のようにして、「重量平均分子量Mw」、及び「1/2流出温度TF1/2」を測定した。
[重量平均分子量Mw]
作製した不可視トナーのテトラヒドロフラン(THF)溶解分の分子量分布をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定装置(装置名:GPC-150C、ウォーターズ社製)を用いて測定することにより、トナーの重量平均分子量Mwを求めた。
具体的には、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラム(商品名:KF801~807、ショウデックス社製)を安定させ、溶媒としてTHFを1mL/分間の流速で流した。次に、THF5gに試料としての不可視トナー0.05gを十分に溶かした後、前処理用フィルター(商品名:クロマトディスク、倉敷紡績株式会社製、孔径:0.45μm)を用いて濾過し、最終的に試料濃度として0.05質量%~0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50μL~200μL注入して測定した。
不可視トナーのTHF溶解分の重量平均分子量Mw、及び数平均分子量Mnは、不可視トナーの有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東ソー株式会社製の、分子量が、6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点の標準ポリスチレン試料を用いた。また、検出器には、RI(屈折率)検出器を用いた。
[1/2流出温度TF1/2
フローテスター(装置名:CFT-500D、株式会社島津製作所製)を用いて、1gの試料を昇温速度:6℃/分間で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径:1mm、長さ:1mmのノズルから押出した。温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を「1/2流出温度TF1/2」とした。
(実施例1)
<不可視トナーの作製例1>
トナー原材料として、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)15.8質量部、ポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)78.9質量部、合成エステルワックス(商品名:WEP-5、日油株式会社製)5.3質量部、及び近赤外光吸収材料として、下記構造式(1)のスクアリリウム色素0.5質量部を、へンシェルミキサー(装置名:FM20B、日本コークス工業株式会社製)を用いて予備混合した後、一軸混練機(装置名:コニーダ混練機、Buss社製)を用いて100℃~130℃の温度で溶融、混練した。混練物を室温まで冷却した後、ロートプレックスにて200μm~300μmに粗粉砕した。次に、カウンタジェットミル(装置名:100AFG、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、重量平均粒径(D4):6.2μm±0.3μmとなるように、粉砕エアー圧を適宜調整しながら微粉砕した後、気流分級機(装置名:EJ-LABO、株式会社マツボー製)を用いて、重量平均粒径(D4):7.0μm±0.2μm、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.20以下となるように、ルーバー開度を適宜調整しながら分級し、トナー母体粒子を得た。次に、トナー母体粒子100部に対し、添加剤として、商品名:HDK-2000(クラリアント株式会社製)1.0部、及び商品名:H05TD(クラリアント株式会社製)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、実施例1の不可視トナーを作製した。実施例1の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
Figure 0007099137000001
(実施例2)
<不可視トナーの作製例2>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料の量を0.5質量部から0.3質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例2の不可視トナーを作製した。実施例2の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
(実施例3)
<不可視トナーの作製例3>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料の量を0.5質量部から1.0質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例3の不可視トナーを作製した。実施例3の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
(実施例4)
<不可視トナーの作製例4>
実施例1の不可視トナーの作製において、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)の量を15.8質量部から10.8質量部に変更し、ポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)78.9質量部をポリエステル樹脂(商品名:RN-300、花王株式会社製)83.9質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例4の不可視トナーを作製した。実施例4の不可視トナーは、Mw:6,300、TF1/2:105℃であった。
(実施例5)
<不可視トナーの作製例5>
実施例1の不可視トナーの作製において、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)の量を15.8質量部から57.6質量部に変更し、ポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)78.9質量部をポリエステル樹脂(商品名:RLC-16、花王株式会社製)37.1質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例5のトナーを作製した。実施例5のトナーは、Mw:11,800、TF1/2:119℃であった。
(実施例6)
<不可視トナーの作製例6>
実施例1の不可視トナーの作製において、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)の量を15.8質量部から94.7質量部に変更し、ポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)を用いなかった以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例6の不可視トナーを作製した。実施例6の不可視トナーは、Mw:48,600、TF1/2:129℃であった。
(実施例7)
<不可視トナーの作製例7>
実施例1の不可視トナーの作製において、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)15.8質量部をポリエステル樹脂(商品名:RN-289、花王株式会社製)84.2質量部に変更し、ポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)の量を78.9質量部から10.5質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、実施例7の不可視トナーを作製した。実施例7の不可視トナーは、Mw:9,200、TF1/2:99℃であった。
(比較例1)
<不可視トナーの作製例8>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料の量を0.5質量部から0.2質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、比較例1の不可視トナーを作製した。比較例1の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
(比較例2)
<不可視トナーの作製例9>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料の量を0.5質量部から1.2質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、比較例2の不可視トナーを作製した。比較例2の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
(比較例3)
<不可視トナーの作製例10>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料として、構造式(1)のスクアリリウム色素を、ナフタロシアニン色素(商品名:FDN-007、山田化学工業株式会社製)に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、比較例3の不可視トナーを作製した。比較例3の不可視トナーは、Mw:11,500、TF1/2:108℃であった。
(比較例4)
<不可視トナーの作製例11>
<<低分子量スチレン樹脂A1の作製例>>
撹拌機、加熱装置、冷却装置、温度計、及び滴下ポンプを備え、210℃に制御されたオートクレーブ中に、スチレン(St)100質量部とジ-t-ブチルペルオキシド0.5質量部とを均一に混合した単量体混合液を30分間かけて連続して加えた。更に、温度:210℃に保った状態で30分間保持して塊状重合を行い、無溶媒の[低分子量スチレン樹脂A1]を作製した。作製した低分子量スチレン樹脂A1は、Mw:5,100であった。
<<高分子量スチレン樹脂B1の作製例>>
攪拌機及び滴下ポンプを備えた容器に、脱イオン水27質量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムであるアニオン性乳化剤(商品名:ネオゲンR、第一工業製薬株式会社製)1質量部を仕込んで撹拌溶解した。その後、スチレン(St)75質量部、アクリル酸ブチル(BA)25質量部、及びジビニルベンゼン(DVB)0.05質量部からなる単量体混合液を滴下しながら攪拌して、単量体乳化液を得た。
次に、撹拌機、圧力計、温度計、及び滴下ポンプを備えた耐圧反応容器に、脱イオン水120質量部を仕込み、窒素置換した後、80℃に昇温し、前記単量体乳化液15質量%を加えた。更に、2質量%過硫酸カリウム水溶液1質量部を加えて、80℃で初期重合を行った。初期重合終了後、85℃に昇温して、残りの前記単量体乳化液、及び2質量%過硫酸カリウム4質量部を3時間かけて加えた。その後、同温度で2時間保持し、平均粒子径:130nm、固形分濃度:40質量%のスチレン-アクリル樹脂である[高分子量スチレン樹脂B1]の水性分散液を作製した。この重合反応は安定に進行し、得られた樹脂の重合転換率も高かった。超遠心分離器を用いて前記水性分散液から樹脂を分離した後、GPCにより分子量を測定したところ、Mw:97万であった。
実施例1の不可視トナーの製造において、ポリエステル樹脂(商品名:RN-290、花王株式会社製)15.8質量部及びポリエステル樹脂(商品名:RN-306、花王株式会社製)78.9質量部を、前記低分子量スチレン樹脂A1 88.9質量部及び前記高分子量スチレン樹脂B1 5.8質量部に変更し、合成エステルワックス(商品名:WEP-5、日油株式会社製)をパラフィンワックス(商品名:HNP-9、日本精蝋株式会社製)に変更し、構造(1)の近赤外光吸収材料の量を0.5質量部から0.3質量部に変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、比較例4の不可視トナーを作製した。比較例4の不可視トナーは、Mw:53,000、TF1/2:116.2℃であった。
2℃であった。
(カラートナーの作製)
<カラートナーの作製例1>
実施例1の不可視トナーの作製において、近赤外光吸収材料を、着色剤として、ペリレンブラックに変更した以外は、実施例1の不可視トナーの作製と同様にして、ブラックのカラートナーを作製した。
<カラートナーの作製例2>
ブラックのカラートナーの作製において、着色剤をC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、ブラックのカラートナーの作製と同様にして、イエローのカラートナーを作製した。
マゼンタの着色剤は、C.I.ピグメントレッド122とした。
シアンの着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3とした。
<カラートナーの作製例3>
ブラックのカラートナーの作製において、着色剤をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、ブラックのカラートナーの作製と同様にして、マゼンタのカラートナーを作製した。
<カラートナーの作製例4>
ブラックのカラートナーの作製において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、ブラックのカラートナーの作製と同様にして、シアンのカラートナーを作製した。
(二成分現像剤の作製)
<キャリアAの作製例>
シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコ-ン)100質量部、トルエン100質量部、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5質量部、及びカーボンブラック10質量部の混合物をホモミキサーで20分間分散し、コート層形成液を調製した。芯材としてMnフェライト粒子(重量平均粒径:35μm)を用い、芯材表面において平均膜厚:0.20μmになるように、流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各70℃に制御して前記コート層形成液を塗布・乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリアAを得た。
<二成分現像剤の作製例>
作製した各不可視トナー及び各カラートナー、前記キャリアA、並びにターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて、48rpmで5分間均一混合し帯電させ、それぞれ二成分現像剤を作製した。なお、各トナーとキャリアAとの混合比率は、トナー濃度:7質量%に合わせて混合した。
ブラック現像剤、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、及びシアン現像剤の4色を有する前記デジタルフルカラー複合機において、ブラック現像剤を、各二成分現像剤1~12と入れ替え、不可視トナーとカラートナーとを含むトナーセットを備えた装置とした。
イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、及びシアン現像剤に含まれる前記カラートナー(イエロー、マゼンタ、及びシアン)の800nm以上の波長における吸光度は0.01未満であった。
[ペレットの状態での彩度C、色相角度h、及び分光反射率]
成型機(装置名:Maekawa testing machine、株式会社前川試験機製作所製、BRE-32型、加圧装置荷重:6Mpa、加圧時間:1分間)を用いて、作製した各トナー3.0gを径:40mmのペレット形状に成型し、測定用サンプルとしてのペレットを作製した。
作製した各ペレットにおいて、分光光度計(装置名:X-Rite eXact、X-Rite社製、ステータスA、m0光源)を用いて、彩度C及び色相角度hを測定した。また、作製した各ペレットにおいて、分光光度計(装置名:V-660、日本分光株式会社製、ISN-723型積分球ユニットを装着)を用いて、分光反射率を測定した。
[ベタ画像の彩度C、色相角度h、及び分光反射率]
デジタルフルカラー複合機(装置名:Imagio Neo C600、株式会社リコー製)の定着ユニットを外し、未定着の5cm×5cmのベタパッチを出力した。次に、前記ベタパッチ部分をはさみで切り出し、切り出し片を作製した。次に、作製した切り出し片の質量を精密天秤で測定した後、ベタパッチ部分(未定着画像)のトナーをエアガンで吹き飛ばし、前記切り出し片の質量を測定した。次に、エアガンでトナーを吹き飛ばす前後の質量の値から、以下の式(1)を用いてトナー付着量を算出した。
トナー付着量(mg/cm)=((ベタパッチが付いた切り出し片の質量)-(トナーをエアガンで吹き飛ばした後の切り出し片の質量))/25 ・・・式(1)
上記の方法で付着量を測定しながら、現像条件を調整し、付着量:0.60mg/cmになるよう調整した後、前記現像条件及び定着温度:180℃で、商品名:PODグロスペーパー(王子製紙株式会社製)にベタ画像を出力した。
作製した各ベタ画像において、ペレットの状態での彩度C、色相角度h、及び分光反射率と同様にして、ベタ画像の彩度C、色相角度h、及び分光反射率を測定した。
次に、以下のようにして、「不可視トナーの不可視性」、「不可視トナーの読み取り性」、及び「光沢度差」を評価した。その結果を下記表1~表2に示す。
<不可視トナーの不可視性>
前記デジタルフルカラー複合機を用いて、図13の全体が着色しているAの領域において、作製した不可視トナーによりQRコード(登録商標)を印刷した。
また、前記デジタルフルカラー複合機を用いて、図13のBの領域において、不可視トナーによりQRコードを印刷した。その上に、不可視トナーによるQRコードとは異なる情報のQRコードを、前記カラートナーにより印刷した。
無作為に抽出された20名のモニターが、図13のAの領域及びBの領域を目視し、Aの領域及びBの領域の不可視トナーによるQRコードを視認できた人の数により、下記評価基準に基づいて、「不可視性」を評価した。結果を表1及び表2に示す。
-評価基準-
○:2名以下
△:3名以上5名以下
×:6名以上
<不可視トナーの読み取り性>
前記デジタルフルカラー複合機を用いて、作製した不可視トナーによりQRコードを印刷した。次に、不可視トナーによるQRコードの上に、作製したカラートナーにより図14Aに示すパターンを印刷した。
なお、不可視トナーによるQRコードは無色透明であり、直接視認できないが、QRコードを可視化し、その上にカラートナーによるパターンを印刷した場合のパターンを図14Bに示す。
前記図13による印刷物、及び前記図14Aによる印刷物を10枚ずつ作成した後、各印刷物の不可視トナーで印刷したQRコードを、2次元バーコードリーダーを用いて読み取り、下記評価基準に基づいて、「不可視トナーの読み取り性」を評価した。
なお、前記2次元バーコードリーダーとしては、装置名:CM-2D200K2B(株式会社エイポック製)に、870nmの近赤外光を選択的に透過させる、商品名:870nmバンドパスフィルター(セラテックジャパン株式会社製)を装着して用いた。結果を表1及び表2に示す。
-評価基準-
○:全てのQRコードを1回のスキャンで読み取ることができた
△:全てのQRコードを読み取ることができたが、2回以上のスキャンが必要であったQRコードがあった
×:読み取ることができないQRコードが、1つ以上あった
<光沢度差>
前記デジタルフルカラー複合機を用いて、定着済みの5cm×5cmのベタパッチを出力し、グロスメーター(装置名:VGS-1D、日本電色工業株式会社製)を用いて、光沢度を4箇所測定した。4箇所の光沢度の平均値を算出した。次に、白紙部の光沢度を同様にして測定した。次に、ベタパッチ4箇所の光沢度の平均値と白紙部の光沢度差(℃)を求め、「光沢度差」の評価結果とした。なお、光沢度差が15℃未満であると、実施可能レベルである。光沢度差が10℃未満であると、更に好ましい。
Figure 0007099137000002
Figure 0007099137000003
実施例1~7の不可視トナーは、不可視性、及び読み取り性に優れることがわかる。
これに対し、比較例1~4の不可視トナーは、不可視性や、読み取り性が十分ではなく、実施例1~7の不可視トナーに比べて性能が劣っていた。
本発明の態様としては、例えば、以下の通りである。
<1> 結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を少なくとも含有し、
ペレットの状態でのLh色空間における彩度Cが、20以下であり、
ペレットの状態でのLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、
ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下であることを特徴とするトナーである。
<2> 前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を少なくとも含有する前記<1>に記載のトナーである。
<3> エステルワックスを更に含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> 前記トナーの付着量が0.6mg/cmのベタ画像において、
前記ベタ画像のLh色空間における彩度Cが、20以下であり、
前記ベタ画像のLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、
前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が、40%以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量Mwが、6,000以上12,000以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> フローテスターで測定される1/2流出温度が、105℃以上120℃以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> 結着樹脂、及び着色剤を含むカラートナーと、
前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーと、を有することを特徴とするトナーセットである。
<8> 前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーを収容したトナー収容ユニットである。
<9> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、不可視トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程と、を含み、
前記不可視トナーが、前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
<10> 前記不可視トナーの付着量が0.6mg/cmのベタ画像において、
前記ベタ画像のLh色空間における彩度Cが、20以下であり、
前記ベタ画像のLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、
前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が、40%以下である前記<9>に記載の画像形成方法である。
<11> 前記記録媒体が、リグニンを少なくとも含む前記<9>から<10>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<12> 定着後の前記トナー像のベタ画像部と前記記録媒体との60度光沢度の差が、10以下である前記<9>から<11>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<13> 前記トナー像が、カラートナー像を含み、
前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成される前記<9>から<12>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<14> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、不可視トナーを用いて現像してトナー像を形成する、不可視トナーを備える現像手段と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、
前記不可視トナーが、前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<15> 前記不可視トナーの付着量が0.6mg/cmのベタ画像において、
前記ベタ画像のLh色空間における彩度Cが、20以下であり、
前記ベタ画像のLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり、
前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が、40%以下である前記<14>に記載の画像形成装置である。
<16> 前記記録媒体が、リグニンを少なくとも含む前記<14>から<15>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<17> 定着後の前記トナー像のベタ画像部と前記記録媒体の60度光沢度の差が、10以下である前記<14>から<16>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<18> 前記トナー像が、カラートナー像を含み、
前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成される前記<14>から<17>のいずれかに記載の画像形成装置である。
前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナー、前記<7>に記載のトナーセット、前記<8>に記載のトナー収容ユニット、前記<9>から<13>のいずれかに記載の画像形成方法、及び前記<14>から<18>のいずれかに記載の画像形成装置によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2001-265181号公報 特開2007-171508号公報 特開2007-3944号公報 特開2010-113368号公報

Claims (14)

  1. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、不可視トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程と、を含み、
    前記不可視トナーが、結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を少なくとも含有し、
    ペレットの状態でのLh色空間における彩度Cが、20以下であり、
    ペレットの状態でのLh色空間における色相角度hが、50°以上90°以下で
    あり、
    ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下で
    り、
    前記トナー像が、カラートナー像を含み、
    前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成され、
    前記不可視トナー像上の前記カラートナー像の面積率が30%以上80%以下である画像形成方法。
  2. 前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を少なくとも含有する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記不可視トナーがエステルワックスを更に含有する請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。

  4. 前記不可視トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量Mwが、6,000以上12,000以下である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記不可視トナーのフローテスターで測定される1/2流出温度が、105℃以上120℃以下である請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 前記不可視トナーの付着量が0.6mg/cm のベタ画像において、
    前記ベタ画像のL h色空間における彩度C が、20以下であり、
    前記ベタ画像のL h色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であ
    り、
    前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が、40%以下で
    ある請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
  7. 前記記録媒体が、リグニンを少なくとも含む請求項1から6のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  8. 定着後の前記トナー像のベタ画像部と前記記録媒体との60度光沢度の差が、10以下
    である請求項1から7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、不可視トナーを用いて現像して
    トナー像を形成する、不可視トナーを備える現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、
    前記不可視トナーが、結着樹脂、及び近赤外光吸収材料を少なくとも含有し、
    ペレットの状態でのL h色空間における彩度C が、20以下であり、
    ペレットの状態でのL h色空間における色相角度hが、50°以上90°以下で
    あり、
    ペレットの状態での800nm以上900nm以下における分光反射率が、5%以下
    であり、
    前記トナー像が、カラートナー像を含み、
    前記不可視トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成され、
    前記不可視トナー像上の前記カラートナー像の面積率が30%以上80%以下である画像形成装置。
  10. 前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を少なくとも含有する請求項9に記載の画像形成装置。

  11. 前記不可視トナーがエステルワックスを更に含有する請求項9から10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記不可視トナーの付着量が0.6mg/cm のベタ画像において、
    前記ベタ画像のL h色空間における彩度C が、20以下であり、
    前記ベタ画像のL h色空間における色相角度hが、50°以上90°以下であり

    前記ベタ画像の800nm以上900nm以下における分光反射率が、40%以下で
    ある請求項9から11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記記録媒体が、リグニンを少なくとも含む請求項9から12のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  14. 定着後の前記トナー像のベタ画像部と前記記録媒体の60度光沢度の差が、10以下
    である請求項9から13のいずれかに記載の画像形成装置。
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