JP4039345B2 - 非接触定着用白トナー - Google Patents

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Description

本発明は、非接触加熱定着装置を用いトナーを記録媒体に定着させる画像形成装置に使用する非接触定着用白トナーに関する。
複写機やプリンター等の画像形成装置において、記録媒体上に供給されたトナーを記録媒体に定着させる場合、従来より様々な定着装置が用いられており、その1種として、オーブン定着装置やフラッシュ定着装置等の非接触加熱定着装置が用いられていた。非接触加熱定着装置は、記録媒体上に供給されたトナーに熱や赤外線を照射し、これによりトナーを加熱して記録媒体に定着させている。
ここで、黒トナーの場合、トナー粒子中には熱や赤外線の吸収性が高いカーボンブラック等が含有されており、上記のような非接触加熱装置によりトナーを記録媒体に十分定着させることができる。また、黒トナー以外のカラートナーの場合、熱や赤外線の吸収性が十分でないため、赤外線吸収剤を添加して、記録媒体に対する定着性を高めている(例えば、特許文献1)。
特開2002−156779号公報
一方、白トナーは、有彩色の下地に白トナーを用いて白色の画像形成をしたり、記録媒体の白色度を高めるために白トナーを用いて白色の画像形成をするために使用されている。しかしながら、非接触加熱定着をするため、白トナーに赤外線吸収剤を添加すると、赤外線吸収剤の色により白トナーが彩色を帯びてしまい、無彩色化できないという問題があった。特に赤外線吸収剤は緑色系ものが多く、緑色は目の分光感度がもっとも高い波長域である。そのため、わずかに彩色を帯びても著しく不快なものとなる。
そこで、本発明は、赤外線吸収剤を添加しても彩色を帯びることのない非接触加熱定着用白トナーを提供することを目的とした。
本発明人らは、赤外線吸収剤の反射スペクトルと補色関係にある反射スペクトルを有する色材を白トナーに添加することにより白トナーを無彩色化することができることを見出して本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の非接触加熱定着用白トナーは、非接触加熱装置によりトナーを記録媒体上に定着させる画像形成装置に使用される非接触定着用白トナーであって、該白トナーは、少なくとも、白色系着色剤と、該着色剤を保持する結着樹脂と、上記非接触加熱装置からの赤外線を吸収する赤外線吸収剤と、該赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とを含み、L表色系におけるL値が85以上、かつ(a+b1/2で規定されるc値が10以下であり、白色系着色剤の添加量が結着樹脂100重量部に対し15〜60重量部、赤外線吸収剤の添加量が白トナー100重量部に対し0.1〜1.5重量部、無彩色化剤の添加量が赤外線吸収剤に対し重量比で0.1〜2倍であることを特徴とする。
本発明の白トナーは、赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とを含んでいるので、記録媒体に定着された後も彩色を帯びることがないので、L表色系におけるL値が85以上、かつ(a+b1/2で規定されるc値が10以下である高画質の白トナー像を形成することができる。
ここで、L(エルスター・エースター・ビースター)表色系におけるL値は明度を表し、明度とは色の相対的な明るさを示す尺度をいう。aとbは両者で色相と彩度を表す。色相とは赤、黄、緑、青、紫等の色の属性を尺度化したものであり、彩度とは色の鮮やかさを等しい明度の無彩色からの隔たりで表したものをいう。また、(a+b1/2で規定されるc値は彩度を表している。
なお、白色度とは、表面色の白さの程度であり、例えば、JIS Z 8715で規定される方法により測定することができるものである。
また、上記の明度と彩度を有するため、白トナーと他のカラートナーを重ね合わせた時の色再現性が向上すると考えられる。なお、色再現性とは、所望の色をカラー複写した時に被複写色の明度や彩度等のカラー特性をそのまま再現できる特性をいうが、ここでは特に、単色トナーを重ね合わせて重ね合わせ色を調製する際、単色時の彩度及び明度を極端に低下させることなく重ね合わせ色を調製できる特性をいうものとする。
また、本発明の白トナーは、マーク生地に好適に用いることができる。衣類のゼッケンやロゴに用いられるマーク生地は、光沢を得るため、表面に平面性のよい部分を有している。この平面性は、電子写真などで生地上に印字する場合、現像・転写での画像の乱れがなく好ましいものである。しかし、定着性に関しては生地の表面が平滑であるため、熱ロール定着装置ではトナーがくっつきやすく、定着不良が生じやすい。また、熱ロール間にマーク生地を通すと熱溶着接着層を過度に加熱してしまい保護シートが剥がれる場合がある。そのため、生産性向上のためには、非接触加熱定着装置を用いる必要があるからである。
また、本発明の白トナーは、非接触定着装置にフラッシュ定着装置を用いることが好ましい。フラッシュ定着装置によれば、効率良く赤外線を発生することができるからである。
本発明の非接触加熱定着用白トナーは、赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とを含んでいるので、無彩色で、定着性に優れ、そして高画質の白トナーを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る白トナーは、少なくとも、白色系着色剤と、その着色剤を保持する結着樹脂と、非接触加熱装置からの赤外線を吸収する赤外線吸収剤と、その赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とから構成される。
本実施の形態の白トナーに使用する白色系着色剤としては、二酸化チタン、亜鉛華、鉛白、硫酸鉛、リトポン、硫化亜鉛、酸化アンチモン、鉛亜鉛華、塩基性硫酸塩、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、メタ硼酸バリウム、パッチンソン白、マンガン白、酸化錫、タングステン白、鉛酸カルシウム、あるいはそれらの混合物から成る白色顔料を用いることができるが、特に二酸化チタンが好ましい。
ここで、二酸化チタンとしては、硫酸法、塩酸法、気相法等いずれの方法により製造されたものでも良く、結晶形はアナターゼ型、ルチル型、あるいはブルカイト型いずれの結晶形のものでも使用可能である。白色顔料としては、粒径が0.05μm〜0.5μm、好ましくは0.1μm〜0.4μmのものを使用する。粒径が0.05μmより小さいと十分な隠蔽力が得られない。また0.5μmより大きいと、結着樹脂との結着性に劣るため、トナー飛散およびそれに伴うトナーかぶりが発生するからである。
また、本実施の形態の白トナーには、従来公知の結着樹脂、例えば、スチレンーアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂を用いることができる。
また、本実施の形態に用いる赤外線吸収剤には、公知の赤外線吸収剤を用いることができる。例えば、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等を用いることができ、具体的には、金属錯体系赤外線吸収剤(三井化学社製:SIR−130,SIR132)、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(みどり化学社製:MIR−101)、ビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−102)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス(シス−1,2−ジフェニル−1,2−エチレンジチオレート)ニッケル(みどり化学社製:MIR−1011)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−1021)、ビス(4−tert−1,2−ブチル−1,2−ジチオフェノレート)ニッケル−テトラ−n−ブチルアンモニウム(住友精化社製:BBDT−NI)、シアニン系赤外線吸収剤(富士写真フィルム社製:IRF−106,IRF−107)、無機塩系赤外線吸収剤(帝国化学産業社製:NIR−AM1)、イモニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−1080,CIR−1081)、アミニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−960,CIR−961)、アントラキノン系化合物(日本化薬社製:IR−750)、アミニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−002,IRG−003)、ポリメチン系化合物(日本化薬社製:IR−820B)、ジイモニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−022,IRG−023)、ジアニン化合物(日本化薬社製:CY−2,CY−4,CY−9)、可溶性フタロシアニン(日本触媒社製:TX−305A)等、を用いることができる。
赤外線吸収剤は、加熱定着装置に用いる光源に合わせて選択することが好ましい。例えば、光源にキセノンランプを用いる場合には、830〜980nmに吸収帯のある化合物を用いることが好ましく、例えば、アミニウム系化合物を挙げることができる。また、光源にハロゲンランプを用いる場合には、850〜1250nmに吸収帯のある化合物を用いることが好ましく、例えば、ジイモニウム系化合物を挙げることができる。
また、赤外線吸収剤の添加量は、トナー100重量部に対し、0.1〜1.5重量部、より好ましくは0.3〜0.8重量部である。0.1重量部より少ないと定着性が不十分であり、1.5重量部よりも大きいと赤外線が効率的に吸収されなくなるからである。
次に、本実施の形態に用いる無彩色化剤について説明する。無彩色化剤には、上記の赤外線吸収剤と補色関係にある色材を適宜に選択することができる。具体的には、赤外線吸収剤の反射スペクトルと補色関係にある反射スペクトルを有する色材を選択する。
例えばイエロー色材として、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、83、180、C.I.バットイエロー1、3、20等のイエロー顔料や、C.I.ソルベントイエロー79、162等のイエロー染料等を用いることできる。
また、マゼンタ色材として、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、184、185、202、206、207、209、ピグメントバイオレット19等のマゼンタ顔料や、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40等のマゼンタ染料等を用いることができる。
また、シアン色材として、例えば、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17等のシアン顔料等、レッド着色剤として、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミニウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等を用いることができる。
また、グリーン色材として、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を用いることができる。
また、ブルー色材として、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルーの部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等を用いることができる。
無彩色化剤の添加量は、L表色系におけるL値が85以上、かつc値が10以下となるように、より好ましくはL値が90以上、かつc値が4以下となるように、用いる赤外線吸収剤の種類と量に応じて適宜選定することができる。効率的に無彩色化するには、好ましくは赤外線吸収剤に対し重量比で0.1〜2倍、さらに好ましくは0.1〜1倍である。
また、さらに白色度を向上させるため、蛍光増白剤をトナーに添加することもできる。蛍光増白剤は、近紫外部に吸収を持ち、紫青から青色(特に400〜500nm)に蛍光を発する無色乃至淡黄色の化合物であり、蛍光により黄色味を解消することができる。蛍光増白剤の例としては、例えば、クラリアント社製の蛍光増白剤リューコプラEGM等を用いることができる。
本実施の形態の白トナーの製造には、従来の混練―粉砕法や湿式造粒法を用いることができる。
混練―粉砕法の場合、例えば以下の方法により白トナーを製造することができる。
A:白色顔料と結着樹脂とからトナーを造粒する際に、赤外線吸収剤と無彩色化剤とを内添する。
B:白色顔料と結着樹脂とからトナーを造粒した後、表面改質装置を用いて赤外線吸収剤や無彩色化剤をトナー粒子表面に固着させるようにして外添する。
なお、必ずしも赤外線吸収剤と無彩色化剤を一緒に添加する必要はなく、一方を内添し、他方を外添するというように別々に添加することも可能である。
ここで、白色顔料を結着樹脂と混練―粉砕して用いる場合、白色顔料の添加量は結着樹脂100重量部に対して15〜60重量部、好ましくは20〜50重量部である。白色顔料が60重量部を越えると、顔料と結着樹脂との結着性、分散性が悪くなり、後の工程で表面改質を施しても耐湿性劣化、トナー飛散、カブリ、定着性等に悪影響を及ぼす。また、白色顔料が15重量部未満であると十分な隠蔽性が得られない。また、混練―粉砕法によって製造されたトナーを分級する装置として、ティーブレックス型分級機(ホソカワミクロン社製)等のトナー粒子を用いると円形度等を制御できる。
なお、表面改質装置としては、特許文献1に記載されている日本ニューマチック社製ハイブリダイゼーション等の装置を用いることができる。
また、湿式造粒法としては、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合会合法、ソープフリー乳化重合法、非水分散重合法、in-situ重合法、界面重合法、乳化分散造粒法等を用いることができる。
次に、本実施の形態の白トナーを用いて画像を形成する画像装置の一例の構成を図1の模式図に示す。
図1の画像形成装置20においては、供給ロール21巻かれた記録媒体25を各送りローラ22によって搬送し、記録媒体25の搬送方向上流側から下流側に向けて、黒色のトナーを記録媒体25に供給する第1の画像形成ユニット23Bk、シアン色のトナーを記録媒体25に供給する第2の画像形成ユニット23C、マゼンタ色のトナーを記録媒体25に供給する第3の画像形成ユニット23M、黄色のトナーを記録媒体25に供給する第4の画像形成ユニット23Y、白色のトナーを記録媒体25に供給する第5の画像形成ユニット23Sの順に設けている。
そして、送りローラ2によって送られる記録媒体25の片面側に、第1〜第5の各画像形成ユニットから各トナーをそれぞれ適当な位置に供給して記録媒体25の片面側にフルカラーのトナー像を連続して形成する。
片面側に連続してフルカラーのトナー像が形成された記録媒体25を送りローラ22によりキセノンランプ等のフラッシュランプを用いたフラッシュ定着装置24に導き、記録媒体25の片面に形成されたフルカラーのトナー像に対して赤外線を照射し、トナー像を記録媒体25に定着させる。
ここで、定着手段24は光量制御手段(不図示)により発光するキセノンランプ24bを断面が放物線形状の反射鏡24aの焦点に配置している。これにより、一回の発光で照射された光は均一で、その熱エネルギーのため、画像を形成するトナーは一様に溶ける。反射光量は光センサー(不図示)により検出され、光量制御手段によりキセノンランプの印加電圧が調整される。
フラッシュ定着装置を用いる際、消費電力を少なくしながら、フルカラーのトナー像を記録媒体1に十分に定着させるためには、フラッシュランプの発光エネルギーを3.0〜7.0J/cmの範囲にすることが好ましい。
なお、この画像形成装置はフルカラー画像形成の態様を示すものであるが、各色トナーのみを使用して単色画像の形成にも用いることができるものである。
また、本実施の形態の白トナーは、記録媒体にマーク生地を用いた場合にも使用することができる。図2と3は、マーク生地の構造の一例を示す模式図であり、図2は断面図、そして図3は斜視図である。
マーク生地1は、縦糸を金属糸3とし、横糸を普通糸2とした織地と、その織地の下に接着層4、そして裏面の保護シート5から構成されている。さらに、マーク生地1の両縁部には搬送用の穿孔6が設けられている。なお、横糸を金属糸とし、縦糸を普通糸とした織地を用いても、あるいは縦糸と横糸の両方を金属糸とした織地を用いることもできる。
金属糸には、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属箔を細断したもの、又は金属繊維を用いることができる。また、普通糸には、綿、麻、ナイロン等の天然又は合成繊維を用いることができる。
記録媒体にマーク生地を用いる場合にも、図3の画像形成装置を用いることができる。ロール状に巻かれたマーク生地は、穿孔により適切な速度で各画像形成ユニットに搬送され、トナー像が形成された後、フラッシュ定着装置に送られ、マーク生地上にトナー像が定着される。
なお、マーク生地に対し、非接触加熱定着装置を用いることにより、以下の効果を得ることができる。マーク生地は、金属を含んでいるため、生地での反射率が高く生地に奪われるエネルギー量が少ない。また拡散反射が行われるので全面を均一に照射することができる。これらにより、マーク生地に効率的で良好な定着を行うことができる。また、生地が光を反射するので、温度上昇が少なく接着層が過度に加熱されることがなく、保護シートが剥がれることもない。
以上説明したように、本実施の形態の白トナーは、赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とを含んでいるので、トナーを無彩色化することができる。これにより、画質を向上させることができるのみならず、色再現性も向上させることができる。また、赤外線吸収剤により定着性を向上できることは言うまでもない。
実施例1
《白トナーの調製》
(結着樹脂の調製)
結着剤には、下記のようにして得たポリエステル系樹脂を用いた。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと、テレフタル酸とを、モル比が3:7:9の割合になるようにして、これらを重合開始剤のジブチル錫オキシドと一緒に、湿度計とステンレス製の攪拌棒と流下式コンデンサーと窒素導入管とを取り付けたガラス製の4つ口フラスコ内に入れた。
次いで、この4つ口フラスコをマントルヒーター中にセットし、上記の窒素導入管からこのフラスコ内に窒素を導入しながら、加熱撹拌させて反応させ、この反応中において酸価を測定しながら反応状態を追跡し、所定の酸価に達した時点でそれぞれ反応を終了し、これを冷却してポリエステル系樹脂を得た。
このようにして得たポリエステル系樹脂の物性は、数平均分子量(Mn)が3300、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が4.2、ガラス転移温度(Tg)が68.5℃、軟化点(Tm)が110.3℃、酸価が3.3KOHmg/g及び水酸価28.1KOHmg/gであった。
ここで、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(セイコー電子社製:DSC−200)を用い、リファレンスにアルミナを使用し、10mgの試料を昇温速度10℃/minの条件で20〜120℃の間で測定し、メインの吸熱ピークのショルダー値をガラス転移点とした。
また、軟化点(Tm)については、フローテスター(島津製作所社製:CFT−500)を用い、細孔の直径が1mm,長さが1mmのダイスを使用し、圧力20kg/cm2 、昇温速度6℃/minの条件下で1cm2 の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点の高さの1/2に相当する温度を軟化点とした。
また、酸価については、10mgの試料をトルエン50mlに溶解し、0.1%のプロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用いて、予め評定されたN/10水酸化カリウム/アルコール溶液の消費量から算出した。また、水酸価については、秤量された試料を無水酢酸で処理し、得られたアセチル化合物を加水分解し、遊離する酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmgで示した。
(トナーの造粒)
合成したポリエステル系樹脂を粒径が1mm以下になるように粗粉砕した。次いで、このポリエステル系樹脂と、二酸化チタンを7:3の重量比になるようにして加圧ニーダーに仕込み、120℃で1時間混練した後、これを冷却し、その後、ハンマーミルで粗粉砕して、白色着色剤の含有率が30wt%になった顔料マスターバッチを得た。
次いで、上記のポリエステル系樹脂100重量部に対して二酸化チタンが7重量部の割合になるようにして、上記のポリエステル系樹脂と顔料マスターバッチとをヘンシェルミキサーに入れ、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secで180秒間かけて十分に混合した。
次いで、この混合物を2軸押し出し混練機(池貝鉄工社製:PCM−30)により溶融混練し、この混練物をプレスローラで2mmの厚みに圧延し、冷却ベルトにより冷却した後、これをフェザーミルにより粗粉砕した。その後、これを機械式粉砕機(川崎重工業社製:KTM)によって粉砕し、さらにジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製:IDS)で粉砕した後、ロータ型分級機(ホソカワミクロン社製:ティープレックス型分級機100ATP)を使用して分級し、白トナー粒子Wを得た。
(表面改質)
次いで、この白トナー粒子W100重量部に対して、赤外線吸収剤としてアミニウム系化合物を0.25重量部とシアニン系化合物を0.25重量部、疎水性シリカ(ワッカー社製:H2000)を0.5重量部の割合にして、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secで60秒間混合した後、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製:NHS−0型)により16400rpmで3分間処理し、上記のトナー粒子の表面に赤外線吸収剤を固定化処理した。
(外添剤の添加)
次いで、このように赤外線吸収剤を固定化処理したトナー粒子W100重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製:H2000)を0.2重量部、酸化チタン(チタン工業社製:STT30A)を0.5重量部、平均粒径が0.2μmのチタン酸ストロンチウムを1.0重量部の割合で添加し、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secで60秒間混合処理した後、目開き90μmの篩でふるい、白トナーWを得た。
次いで、赤外線吸収剤の添加量を変化させた白トナーを調製した。具体的には、トナー粒子の表面に赤外線吸収剤をハイブリダイゼーションシステムによって固定化処理するにあたり、トナー粒子100重量部に対して添加させる赤外線吸収剤の量だけを変更し、以下の表1に示す白トナーを調製した。なお、いずれの白トナーにおいても、赤外線吸収剤としてアミニウム系化合物とシアニン系化合物を等量混合したものを用いた。
Figure 0004039345
(無彩色化剤の添加)
表1に示すように、白トナーWに無彩色化剤を添加して白トナーW31を調製した。具体的には、マスターバッチを作製する工程に続いて、ポリエステル系樹脂100重量部に対して二酸化チタンが7重量部の割合になるようにしてポリエステル系樹脂と顔料マスターバッチとをヘンシェルミキサーに入れ、これらをヘンシェルミキサーにより周速40m/secで180秒間かけて十分に混合するときに、二酸化チタン7重量部とともに無彩色化剤としてピグメントレッド122を0.2重量部加えて白トナーW31を調製した。
白トナーWについても、同様の方法により無彩色化剤を添加して、表1に示す添加量の白トナーW41とW42を調製した。
《定着性評価》
図3に示した画像形成装置を用い、CF900用標準紙のCFペーパー(坪量80g/m)に、合計付着量15g/mになるように白トナーを塗布し、フラッシュ定着装置から約6J/cm2 の赤外線を照射して、白トナーを記録媒体に定着させた。得られた画像を砂消しゴムで擦る前における画像濃度と、擦った後の画像濃度から定着強度(擦った後の画像濃度/擦る前における画像濃度)を求めたところ、WとW以外は、定着強度が90%以上であり実用上問題はなかった。また、カブリ、ドット再現性、そして細線再現性についても、WとW以外は良好な結果が得られた。
《分光反射特性の評価》
白トナー、赤外線吸収剤そして無彩色化剤の分光反射特性は、色彩色差計CM2000(ミノルタ社製)を用いて測定した。
図4に、赤外線吸収剤であるアミニウム系化合物とシアニン系化合物、そして無彩色化剤であるピグメントレッド122の反射スペクトルを示す。
アミニウム系化合物とシアニン系化合物は、500nmから600nmにかけて反射ピークを有するのに対し、ピグメントレッド122は500nmから600nmにかけては、逆に吸収ピークを有しており、アミニウム系化合物やシアニン系化合物と、ピグメントレッド122とが補色関係にあることがわかる。なお、図中、赤外線吸収剤をIR剤と略している。
次に、図5に白トナーWとW31の反射スペクトルを示す。W31はWに比べ500〜600nmにかけての反射率が低下しており、赤外線吸収剤による着色を抑制することができた。
(明度及び彩度の評価)
CFペーパ上に得られた画像の明度(L)と彩度(c)は色彩色差計CM2000(ミノルタ社製)を用いて測定した。結果を、表4に示す。
Figure 0004039345
については、無彩色化剤を0.2重量部添加することにより、明度を90以上に維持しながら、彩度を8.77から5.31へと大幅に改善させ、無彩色化することができた。一方、赤外線吸収剤の添加量が0.8重量部であるWの場合、無彩色化剤を添加することにより彩度を大幅に改善することができるが、明度の低下が大きく灰色になり、無彩色化は不十分であった。なお、比較のため、赤外線吸収剤を含んでいないWの結果も示している。Wは定着性は良くないが、明度が高く、かつ無彩色である。
実施例2
定着装置の光源にハロゲンランプを用い、赤外線吸収剤にジイモニウム化合物(日本化薬社製IRG-023)を0.3重量部用いた以外は、実施例1と同様の方法により白トナーWを調製した。さらに、白トナーWに無彩色化剤にシアン系色材ピグメントブルー15:3を0.2重量部添加した白トナーW61を調製した。明度及び彩度の評価結果を表5に示す。
Figure 0004039345
本実施例においても、無彩色化剤を添加することにより、明度を90以上に維持しながら、彩度を大幅に改善することができた。また、トナーの定着性、カブリ、ドット再現性、細線再現性についても良好な結果が得られた。
本発明の白トナーを使用する画像形成装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の白トナーを用いるマーク生地の構成の一例を示す模式断面図である。 図2のマーク生地の模式斜視図である。 本発明の白トナーに用いる赤外線吸収剤と無彩色化剤の反射スペクトルの一例である。 本発明の白トナーの反射スペクトルの一例である。
符号の説明
1 マーク生地
2 普通糸
3 金属糸
4 接着層
5 保護シート
6 穿孔
20 画像形成装置
21 供給ロール
22 送りローラ
23Bk 第1の画像形成ユニット
23C 第2の画像形成ユニット
23M 第3の画像形成ユニット
23Y 第4の画像形成ユニット
23S 第5の画像形成ユニット
24 フラッシュ定着装置
24a 反射鏡
24b ランプ
25 記録媒体


Claims (1)

  1. 非接触加熱装置によりトナーを記録媒体上に定着させる画像形成装置に使用される非接触定着用白トナーであって、
    該白トナーは、少なくとも、白色系着色剤と、該着色剤を保持する結着樹脂と、上記非接触加熱装置からの赤外線を吸収する赤外線吸収剤と、該赤外線吸収剤と補色関係にある無彩色化剤とを含み、L表色系におけるL値が85以上、かつ(a+b1/2で規定されるc値が10以下であり、
    白色系着色剤の添加量が結着樹脂100重量部に対し15〜60重量部、赤外線吸収剤の添加量が白トナー100重量部に対し0.1〜1.5重量部、無彩色化剤の添加量が赤外線吸収剤に対し重量比で0.1〜2倍である非接触定着用白トナー。
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