JP7069008B2 - ポリマーの資質を有するアミノ酸又はエステルで構成された組成物及びそれを得るための方法 - Google Patents

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Description

本発明の主題は、長鎖α,ω-アミノアルカン酸(aminoalkanoic acid)又はエステルとアルカン酸又はエステルとをベースとする組成物、及びこの組成物を得るための方法である。本発明によるこの組成物は、特に、ポリアミド又はコポリアミドの製造のための出発物質として使用できる。
ポリアミド業界は、ジアミン及び二酸から、ラクタムから、特にα,ω-アミノ酸から形成される全ての範囲のモノマーを使用する。これらのモノマーは、2つのアミド官能基-CO-NH-を隔てるメチレン鎖(-CHの長さによって特徴づけられる。
本発明の目的では、用語「α,ω-アミノアルカン酸又はエステル」(以下では単に「アミノ酸又はアミノエステル」)は、実際に、任意の長鎖の、すなわち、その鎖が少なくとも8個の炭素原子を含む、α,ω-アミノ酸を意味するものとする。
実際、ナイロン6のような、販売される量(体積)が、工業用ポリアミドのものより遙かに大きく、価格が遙かに安い「汎用」ポリアミドとは対照的に、本発明が目標とするポリアミドは、少なくとも8個の炭素原子、好ましくは少なくとも10個の炭素原子を含むモノマーから製造される、工業用ポリアミド、すなわち、高性能、又はさらに非常に高性能のポリアミドである。
長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルモノマーからの重合は、高重合度(80を超える)を達成するために、高純度のモノマーを必要とする。
長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルを製造するための最も有望な方法の中でも、不飽和酸ニトリル又は不飽和ニトリルエステルの水素化のための方法、例えば国際公開第08/104722号及び国際公開第14/122412号に記載されているものを、挙げることができる。これらの特許出願は、メタセシス、加水分解、それに水素化によるアミノ酸の合成のための方法を記載する。
これらの長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルからポリアミドを製造するための試験中に、2つの課題が明らかになった。いくつかの場合には、高重合度のポリアミドを得ることは不可能である。他の場合には、得られたポリアミドの溶融物レオロジーが、例えば約200から350℃の高温で不安定である:溶融粘度は増加する傾向がある。この不安定性は、顆粒を成型品又は押出品へと変換させている間に(特に、予期せぬ機械の停止の間に)、過度に高い粘度に達するために、射出又は押出スクリューを詰まらせるに至る可能性がある。この詰まりは、いくつかの欠点を有する:再始動する前に、機械を分解し、掃除することが必要であり、これは、製造時間の空費、又は、さらに材料の劣化に導く。
したがって、高重合度を有し、また、高温で安定である、すなわち溶融粘度が増加しない、長鎖ポリアミドを製造することを可能にする、長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルをベースとする出発物質を見出すことが現に求められている。
出願人は、長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルを、特定の含有量のアルカン酸又はエステルと一緒にすることによって、これらの2つの目的を達成することを可能にする、長鎖α,ω-アミノアルカン酸又はエステルをベースとする組成物を、今や、見出した。上記アルカン酸又はエステルは、高重合度を有し、高温で安定である長鎖ポリアミドを製造するための組成物の重要な要素として、本発明者らによって実際に確認された。
全文を通して、圧力は、絶対圧力で、bar又はmbarで表される。
したがって、本発明の主題は、少なくとも1種のα,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸と、少なくとも1種のアルカン酸又はエステルとを含む組成物において、
-α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸が、式HN-(CH-COORを有し、n=9から13であり、Rはアルキル基又は水素であること、
-アルカン酸又はエステルが、式R1-COOR2を有し、R1は、式C2m+1又はC2m-1又はC2m-3(ここで、m=6から20である)の直鎖又は分岐アルキル基であり、R2は、アルキル基又は水素であること、
-アルカン酸(一又は複数)又はエステル(一又は複数)と、α,ω-アミノアルカン酸エステル(一又は複数)又は酸(一又は複数)との間のモル比は、0.001%から0.4%の間、好ましくは0.01%から0.2%の間、より優先的には0.02%から0.1%の間の範囲にあること
を特徴とする組成物である。
有利には、n=10又は11であり、Rは、メチル若しくはエチル若しくはブチル基又は水素である。
好ましくは、R1は、Cn-12n-1の組成の直鎖アルキル基であり、R2は、メチル若しくはエチル基又は水素である。
有利には、本発明による組成物はまた、式NC-(CH(n-1)-COORの少なくとも1種の酸ニトリル又は1種のニトリルエステルも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するニトリルのモル比は、0.0001%から0.5%の範囲、好ましくは0.0001%から0.1%の範囲、好ましくは0.0001%から0.05%の範囲にある。
有利には、本発明による組成物はまた、式ROOC-(CH-NH-(CH-COORの少なくとも1種の第2級アミンも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するモル比は、0.0001%から1%、好ましくは0.0001%から0.5%の範囲にある。
有利には、本発明による組成物はまた、少なくとも1種のROOC-(CH-NH-CO-(CH-NHのダイマーも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するダイマーのモル比は、0.0001%から5%の範囲、好ましくは0.0001%から1%の範囲にある。
有利には、本発明による組成物はまた、重合に関して不活性である化合物、アルコール、水、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物も含む。
重合に関して不活性である化合物は、有利には、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン若しくはエチルベンゼン;脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ペンタン若しくはヘプタン;又は脂肪族画分;又はエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル若しくはメチルtert-ブチルエーテル;及びこれらの混合物から選択される。
アルコールは、有利には、メタノール、エタノール、ブタノール、及びこれらの混合物から選択される。
好ましくは、本発明の組成物の不活性化合物、アルコール及び/又は水の任意選択的含有量は、組成物の全重量に対して、90重量%未満、好ましくは50重量%未満、好ましくは10重量%未満、より優先的には2重量%未満である。
好ましくは、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸の任意選択的含有量は、組成物の全重量に対して、10重量%を超え、好ましくは50重量%を超え、好ましくは90重量%を超え、より好ましくは98重量%を超える。
本発明の別の主題は、本発明による組成物から出発する重合によって得られるポリマー、特にポリアミドである。
本発明はまた、不飽和ニトリルエステルから出発して、アルカン酸又はエステルと長鎖α,ω-アミノアルカン酸エステルとの間のモル比が0.001%から0.4%の範囲である、長鎖α,ω-アミノアルカン酸エステルとアルカン酸又はエステルとのこのような組成物を調製するための2つの可能な新規方法(以下では、方法A及び方法B)も記載する。これらの方法の全体としての技術的努力目標は、組成物におけるアルカン酸/エステル含有量を、0.4%未満の含有量に制限することに成功すること、及び、70%を超え、好ましくは80%を超え、好ましくは90%を超える、良好な化学収率を得ることである。
組成物を調製するための方法
方法A
第1の実施態様によれば、本発明による組成物は、
-不飽和酸ニトリル又はニトリルエステルが、0.3%未満、好ましくは0.001%から0.3%のアルカン酸又はエステル、好ましくは0.1%未満、好ましくは0.001%から0.1%のアルカン酸/エステルを含み;
-水素化が、少なくともCo及び/又はRuを含む不均一触媒の存在下に行われ;
-水素化が、塩基の存在下で行われる;
不飽和脂肪酸ニトリル、又は不飽和脂肪族ニトリルエステルから出発する水素化反応によって製造される。
優先的には、上記方法はまた、滞留時間の短い装置で、重質化合物(heavy compound)を分離する工程も含む。
方法B
第2の実施態様によれば、本発明による組成物はまた、
-不飽和酸ニトリル又はニトリルエステルが、不純物として、0.3%未満、好ましくは0.001%から0.3%のアルカン酸又はエステル、好ましくは0.1%未満、好ましくは0.001%から0.1%のアルカン酸/エステルを含み;
-第1の水素化工程の役割が、不飽和脂肪酸ニトリル又は不飽和脂肪族ニトリルエステルを、飽和脂肪族ニトリル又はエステルへと、部分的に又は全て、転化することであり、それは、少なくともパラジウム及び/又はロジウム及び/又は白金を含む不均一触媒の存在下に行われ;
-第2の工程の目的は、飽和アミノ酸又はエステルを生成することであり、それは、少なくともNi及び/又はCo及び/又はRuを含む不均一触媒で行われる;
不飽和脂肪酸ニトリル又は不飽和脂肪族ニトリルエステルから出発する2つの逐次水素化工程によって製造できる。
優先的には、上記方法はまた、滞留時間の短い装置で、重質化合物を分離する工程も含む。
上記2つの方法の場合において、不飽和脂肪族ニトリルエステル/酸ニトリルは、次の式:
NC-(CH-CH=CH-(CH-CO
を有し、
p≧0、q≧0、p+q+3=先に定義されたnであり、
Rは先に定義された通りである。
2重結合はシス又はトランスの区別なしである。それは、好ましくは、シスとトランスの混合物である。
それは、特に、国際公開第2008/104722号、国際公開第10/089512号、国際公開第13/017782号、国際公開第13/017786号、国際公開第13/030481号、国際公開第14/106766号、国際公開第14/106723号、国際公開第14/106724号、国際公開第14/147337号に記載された方法に従って、メタセシスによって製造できる。好ましくは、メタセシス反応により得られる粗混合物は、精製工程に供する。これらの精製は、例えば、メタセシス触媒を除去する又は不活性化する工程、溶媒及び/又は試薬又は軽質不純物、及び/又は重質不純物を除去する蒸留工程である。除去される試薬は、例えば、エステル又は酸又はニトリルである。除去される重質不純物は、例えば、脂肪酸又はエステル、例えばオレイン酸メチル、又はジエステル、例えば、ROC-(CH-CH=CH-(CH-CORの化合物であり得る。
使用される不飽和脂肪族ニトリルエステル又は不飽和脂肪酸ニトリル(をベースとするこうして得られ混合物)は、0.3%未満、好ましくは0.1%未満のアルカン酸又はエステルを含む。
好ましくは、不飽和脂肪族ニトリルエステル又は不飽和脂肪酸ニトリルは、1%未満、好ましくは0.1%未満のジエステルを含む。
方法Aに特有の特徴
水素化は、少なくともコバルト及び/又はルテニウムを含む、少なくとも1種の不均一水素化触媒の存在下で行われる。
本発明に従う触媒は、通常、0.1%から10%、好ましくは1%から5%のルテニウム、及び/又は、1%から90%、好ましくは5%から60%のコバルトを含む。
コバルト及び/又はルテニウムは、好ましくは、それらの還元された金属の形態にある。本発明に従う反応器に導入される触媒は、それでもやはり、例えば不動態化層の形態で、酸化ルテニウム又は酸化コバルトを含み得る。
コバルト又はルテニウムに加えて、触媒は、他の金属、例えば、鉄、ニッケル、クロム、マンガン、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金又はパラジウムを含み得る。触媒はまた、ナトリウム、カリウム、ルビジウム若しくはセシウムのようなアルカリ金属、又は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム若しくはバリウムのようなアルカリ土類金属がドーピングされていることもある。
触媒は、細かく分割された状態に、例えばラネー触媒の形態にあり得る。それはまた、顆粒の形態であってもよく、又は代わりに、担体上に付着されていてもよい。適切な担体の例は、軽石、二酸化チタン、カーボン、チャコール、炭化ケイ素(好ましくはベータSiC型の)、アルミナ、シリカ、シリカとアルミナの混合体、及びステアタイトである。
顆粒状の、又は担体上に付着された触媒は、如何なる形態であってもよく、例えば、球、粒子、中空円柱、3葉状及び4葉状であってもよく、また、ペレット化剤を任意選択的に用い、押し出されたか、又は圧縮固化された円柱の形であってもよい。
ラネー型の細かく分割された触媒の調製は、当技術分野において広く知られている。
触媒は、担体上に金属を担持させるための既知の方法により調製され得る。例えば、触媒は、三塩化ルテニウム、ニトロシル硝酸ルテニウム、又は任意の水可溶性若しくはアルコール可溶性ルテニウム塩、炭酸コバルト、硝酸コバルト、又は任意の水可溶性若しくはアルコール可溶性コバルト塩の水性又はアルコール性溶液に、担体を接触させること、次いで、水又はアルコールを蒸発させること、及び、加熱と、水素を含むガス流中での還元という手段を用い、触媒を活性化すること、によって調製できる。コバルト含有触媒は、通常、300から500℃の温度で焼成され、300から500℃の温度で還元されるであろう。ルテニウム触媒は、通常、200から400℃の温度で焼成され、100から400℃の温度で還元されるであろう。
他の金属、例えば、鉄、ニッケル、クロム、マグネシウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金又はパラジウムが、さらには、アルカリ又はアルカリ土類金属も、ルテニウム塩又はコバルト塩溶液を担体に接触させる前に、又はそれに付随して、又はそのすぐ後の工程においてかのいずれかで、ルテニウム又はコバルトと同じ方法で、触媒上に導入できる。
触媒はまた、知られている沈殿又は共沈法と、その後の焼成と、水素を含むガス流中での還元との工程によって調製できる。沈殿工程により、鉄、ニッケル、クロム、マンガン、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金若しくはパラジウム、又はアルカリ若しくはアルカリ土類金属、又はシリカ若しくはアルミナ、若しくはシリカとアルミナの混合体により、任意選択的にドーピングされた、主にCoO、Co及び/又はCoO(OH)の状態のコバルトを含む固体を得ることが可能になる。上記固体は、300から500℃の典型的な温度で焼成でき、それは、水素を含むガス流中で、300から500℃の温度で還元される。
使用される触媒は、空気に影響されやすい、又は自然発火性でさえあり得る。それらは、リスクなしで水素化反応器に投入できるように、不動態化工程を受け得る。非常に多くの不動態化技術がある。例えば、それらは、低酸素空気(depleted air)により、又は、常温に近い温度の空気により、さもなければ硫黄化合物により、不働態化できる。それらは、反応器が始動した時に溶融し、反応媒体中に除かれる、パラフィン又は飽和エステルにカプセル化され得る。それらはまた、水又は有機溶媒の存在下に、状態調整され、操作され得る。
有利には、水素化反応は、5から100bar、好ましくは20から80barの範囲の圧力で行われる。
有利には、温度は、50から150℃、好ましくは80から110℃の範囲にある。
第2級アミンに関する選択性を低下させるために、塩基が添加される。塩基は、通常、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド又はアンモニア、及びこれらの混合物であり得る。好ましくはアンモニアが使用される。塩基/不飽和ニトリルエステルのモル比は、通常、0.1から4、好ましくは0.3から2.5の範囲にある。
一実施態様によれば、水素化は、溶媒なしで行われる。
好ましい一実施態様によれば、水素化は、溶媒の存在下で行われる。溶媒は、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン若しくはエチルベンゼン又は脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン若しくはメチルシクロヘキサン、又は脂肪族画分、又はアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール若しくはイソプロパノール、ブタノール若しくは異性体、又はエステル、例えば、酢酸エチル若しくは酢酸メチル、又はエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、又はアミド、例えば、ジメチルホルムアミド若しくはN-メチルピロリドン、又は炭酸エステル、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン若しくは炭酸プロピレン、さもなければ、これらの溶媒の混合物であり得る。
好ましくは、溶媒は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン若しくはメチルシクロヘキサン、又はこれらの混合物を含む。
溶媒中の不飽和ニトリルエステル/酸ニトリルの濃度は、1重量%から70重量%、好ましくは10重量%から50重量%の範囲であり得る。
使用される水素の量は、不飽和ニトリルエステル/酸ニトリル1モルあたり、好ましくは、3から200molの範囲にある。水素Hの分圧は、少なくとも5barで、大きくても100bar、好ましくは少なくとも15barで、大きくても80barである。
反応器のタイプ
溶媒及び/又は塩基が任意選択的に混合されている不飽和ニトリルエステル/酸ニトリルは、液相を形成し、これが、何らかの適切な方法で、固体触媒に接触させられ、水素ガスが、固体触媒及び液相と接触させられる。
細かく分割された触媒が使用される場合、それは、液相に分散され、攪拌によって分散状態に保たれ得る。この攪拌は、攪拌機を、好ましくは自己吸引タービンを装備した反応器で、液体-ガスエジェクタ(ジェットループ、バス(Buss)ループ)を装備した再循環によって、行うことができる。[解説http://www.airproducts.com/~/media/downloads/h/hydrogen-support-microsite/hydrogen-support-increasing-productivity-in-slurry-hydrogenation-process.pdf]。この場合、触媒の粒径は、好ましくは1mm未満、通常は1から100μmの範囲にある。連続振動バッフル付き反応器も使用され得る。
水素化を行うための簡単な手段は、固体触媒のペレット又は顆粒のベッドを用いることにある。液相は、水素流に対して同方向の、又は対向する流れによって、触媒上を通過させられ得る。触媒ベッドは、溶液に完全に浸かっているか、又は、ベッドは、トリクルベッドの形で使用されてもよい。この場合、触媒の粒径は、1から10mmの範囲、好ましくは1から5mmの範囲にあるであろう。構造があるモノリスの形態の(例えば、セラミック発泡体、例えば活性相のための担体として役立つSiC発泡体の形態の)触媒も使用され得る。
反応は、逐次投入によるバッチ式で(バッチ方式で)、又は連続的に、行われ得る。
触媒の新しいバッチが反応器に充填される時、反応器は、不飽和ニトリルエステルに接触させられる前に、状態調整され得る。この状態調整は、不活性化、熱処理、及び/又は、濃度を増しながらの水素注入の工程からなり得る。
反応により発生する熱は、当業者に知られている何らかの手段によって:反応器の内側に配置された、若しくは反応器の外部の再循環ループに配置された熱交換器によって;又はジャケット付き反応器若しくは多管反応器若しくはプレート反応器の場合には冷却流体の循環によって;さもなければ、低温試薬、例えば低温水素の多段階注入によって;放出できる。
使用される触媒の量は、触媒の活性、及び反応条件、特に温度及び圧力条件に応じて変わる。逐次投入操業において、不飽和ニトリルエステルの重量に対する触媒の重量比は、0.01から1、好ましくは0.05から0.3の範囲であり得る。反応時間は、1hから24hの範囲、好ましくは3hから15hの範囲にある。連続操業では、不飽和ニトリルエステルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度は、0.01から10h-1、好ましくは0.05から2h-1の範囲であり得る。
水素化工程において、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸の量に対するアルカン酸エステル/酸の生成を限定することを可能にするのは、先に記載された触媒の選択である。
0.3%未満のアルカン酸又はエステルを含む不飽和ニトリルエステル/酸ニトリルを、記載された方法に従って水素化することによって、0.001%から0.4%の範囲の、アルカン酸又はエステルとα,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸との間のモル比を含有する組成物が得られる。
これらの条件の下で、不飽和ニトリルエステル/酸ニトリルの転化を最大にし、また、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対して0.0001mol%から0.5mol%、好ましくは0.0001mol%から0.1mol%の範囲の間にある、生成する飽和ニトリルエステル/酸ニトリルの含有量を得るために、当業者は、水素化反応条件(触媒量、圧力、温度)を如何に調節するかを知っている。
方法Bに特有の特徴
第1の水素化工程は、少なくともパラジウム若しくはロジウム若しくは白金、又はこれらの混合物を、好ましくは、少なくともパラジウムを含む、不均一触媒で行われる。
本発明に従う触媒は、通常、0.1%から10%、好ましくは0.2%から5%のパラジウム又はロジウム及び/又は白金を含む。
パラジウム又はロジウム又は白金は、有利には、担体に配置される。適切な単体の例は、軽石、二酸化チタン、カーボン、チャコール、炭化ケイ素(好ましくはベータSiC型の)、アルミナ、シリカ、シリカとアルミナの混合体、ステアタイト又は炭酸カルシウムである。
触媒は、どのような形態であってもよく、例えば、粉末、球、粒子、中空円柱、3葉状及び4葉状であってもよく、また、任意選択的にペレット化剤を用い、押し出されたか、又は圧縮固化された円柱の形であってもよい。
有利には、第1の水素化反応は、1から90bar、好ましくは1から50bar、好ましくは2から20bar、好ましくは2から10barの範囲の圧力で行われる。
有利には、温度は、10から100℃、好ましくは20から100℃の範囲、好ましくは20から50℃、好ましくは30から50℃の範囲である。
この工程は、一般に、溶媒なしで行われる。
別の実施態様によれば、水素化は、溶媒の存在下で行われる。溶媒は、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン若しくはエチルベンゼン又は脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン若しくはメチルシクロヘキサン、又は脂肪族画分、又はアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール若しくはイソプロパノール、ブタノール若しくは異性体、又はエステル、例えば、酢酸エチル若しくは酢酸メチル、又はエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、又はアミド、例えば、ジメチルホルミアミド若しくはN-メチルピロリドン、又は炭酸エステル、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン若しくは炭酸プロピレン;及びこれらの混合物であり得る。
好ましくは、溶媒は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン若しくはメチルシクロヘキサン、又はこれらの混合物から選択される。
溶媒中の不飽和ニトリルエステルの濃度は、1重量%から70重量%、好ましくは10重量%から50重量%の範囲にあり得る。
反応は、逐次投入によるバッチ式で、又は連続的に行われ得る。
使用される触媒の量は、触媒の活性、及び反応条件、特に温度及び圧力条件に応じて変わる。逐次投入操業では、不飽和ニトリルエステルの重量に対する触媒の重量比は、0.01から1、好ましくは0.05から0.3の範囲であり得る。反応時間は、30分から24hの範囲、好ましくは1hから15hの範囲にある。連続操業では、ニトリルエステル/酸ニトリルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度は、0.01から10h-1、好ましくは0.05から6h-1、好ましくは0.05から4h-1、好ましくは0.05から2h-1、好ましくは0.2から2h-1、好ましくは0.5から2h-1の範囲であり得る。これらの条件の下で、70%を超え、好ましくは90%を超え、より優先的には95%を超える不飽和ニトリルエステルを転化するために、次のことが調節されるであろう:使用される触媒の量、反応温度、圧力及び時間又は空間速度。生じる生成物は、主に、式NC-(CH(p+q+2)-CORの飽和ニトリルエステル/酸ニトリルであり、転化率は、70%から99.5%の範囲、好ましくは80%から99%の範囲、好ましくは90から99%の範囲、好ましくは95%から99%の範囲である。
有利には、第1の水素化の反応は、塩基なしで行われる。
第1の水素化により得られる反応媒体は、第2の水素化に供され、これは、ニッケル及び/又はコバルト及び/又はルテニウムを含む不均一触媒の存在下で行われる。
本発明に従う触媒は、通常、1%から90%、好ましくは5%から60%のニッケル、及び/又は、1%から90%、好ましくは5%から60%のコバルト、及び/又は、0.1%から10%、好ましくは1%から5%のルテニウムを含む。ニッケル及び/又はコバルト及び/又はルテニウムは、好ましくは、それらの還元された金属の状態にある。それでもやはり、本発明に従う反応器に導入される触媒は、例えば不動態化層の状態で、酸化ニッケル、酸化コバルト又は酸化ルテニウムを含み得る。ニッケル又はコバルト又はルテニウムに加えて、触媒は、他の金属、例えば、鉄、ニッケル、クロム、マンガン、ロジウム、オスミウム、イリジウム、白金又はパラジウムを含み得る。触媒はまた、ナトリウム、カリウム、ルビジウム若しくはセシウムのようなアルカリ金属、又は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム若しくはバリウムのようなアルカリ土類金属でドーピングされていることもある。触媒は、細かく分割された状態に、例えば、ラネー触媒の形態にあり得る。それはまた、顆粒の状態であってもよく、又は代わりに、担体に付着されていてもよい。適切な担体の例は、軽石、二酸化チタン、カーボン、チャコール、炭化ケイ素(好ましくはベータSiC型の)、アルミナ、シリカ、シリカとアルミナの混合体、及びステアタイトである。
顆粒状の、又は担体上に付着された触媒は、如何なる形態であってもよく、例えば、球、粒子、中空円柱、3葉状及び4葉状であってもよく、また、任意選択的にペレット化剤を用い、押し出されたか、又は圧縮固化された円柱の形であってもよい。
有利には、第2の水素化反応は、5から100bar、好ましくは20から80barの範囲の圧力で行われる。
有利には、温度は、50から150℃、好ましくは80から110℃の範囲である。
第2級アミンに関する選択性を低下させるために、塩基が添加される。塩基は、通常、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド又はアンモニアであり得る。好ましくはアンモニアが使用される。第2の水素化反応の間に使用される塩基の量は、第1の水素化の開始時の塩基/不飽和ニトリルエステル又は酸ニトリルのモル比が、通常、0.1から4の範囲、好ましくは0.3から2.5の範囲にあるようなものである。
第1の水素化が溶媒なしで行われた場合、第2の水素化も、溶媒なしで行うことができる。それはまた、溶媒の存在下で行うこともできる。溶媒は、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン若しくはエチルベンゼン又は脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン若しくはメチルシクロヘキサン、又は脂肪族画分、又はアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール若しくはイソプロパノール、ブタノール若しくは異性体、又はエステル、例えば、酢酸エチル若しくは酢酸メチル、又はエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、又はアミド、例えば、ジメチルホルムアミド若しくはN-メチルピロリドン、又は炭酸エステル、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレン若しくは炭酸プロピレン;及びこれらの混合物であり得る。
好ましくは、溶媒は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン若しくはメチルシクロヘキサン、又はこれらの混合物から選択される。
溶媒中の(不飽和及び飽和)ニトリルエステル又は酸ニトリルの濃度は、1重量%から70重量%、好ましくは10重量%から50重量%の範囲であり得る。
第2の水素化において使用される触媒の量は、触媒の活性、及び反応条件、特に温度及び圧力条件に応じて変わり得る。逐次投入操業において、(飽和及び不飽和)ニトリルエステル又は酸ニトリルの重量に対する触媒の重量比は、0.01から1、好ましくは0.05から0.3の範囲であり得る。反応時間は、1hから24hの範囲、好ましくは3hから15hの範囲にある。連続操業では、ニトリルエステルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度は、0.01から10h-1、好ましくは0.05から2h-1の範囲であり得る。
こうして、当業者は、好ましくは上記範囲において、飽和ニトリルエステルの転化を最大にし、また、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対して0.0001mol%から0.5mol%、好ましくは0.0001mol%から0.1mol%の範囲にある、飽和ニトリルエステルの含有量を得るために、第2の水素化の反応条件(触媒の量、圧力、温度)を調節できる。
方法A及びBに共通の特徴
有利には、水素化工程により生じる反応混合物は、次の精製工程:
-当業者に知られた、任意の固体/液体分離手段による触媒の分離、
-アンモニアの場合には、蒸発又は水性洗浄による、他の塩基の場合には、水性洗浄、又は滞留時間の短い装置での底部除去(tailing)による、塩基の分離、
-蒸発又は頂部除去(topping)による溶媒の任意選択的分離、
-滞留時間の短い装置における、制御された温度での真空下の底部除去による、重質化合物、特に水素化の間に生成された第2級アミンの分離
の少なくとも1つに供する。
本発明に従う滞留時間の短い装置は、膜(フィルム)蒸発器、例えば、流下膜蒸発器、又は液膜が機械的に又は遠心力によって生成される薄膜蒸発器である。典型的な薄膜蒸発器は、外部加熱ジャケットを装備し、ブレードローターの内側に固定式又は可動式スクレーパを取り付けた筒形熱交換器表面からなる。ブレード及びスクレーパの機能は、生成物の熱交換及び蒸発を促進しながら、同時に、その滞留時間を制限し、また付着するオリゴマー及びポリマーの形成並びに堆積を制限するために、厚さの小さい膜の状態に、液体を広げることである。
蒸気は、外部及び内部冷却器に凝縮され得る。有利には、蒸気は、5又は1mbar未満の一層高い真空下で稼働できるように、蒸発器の内側の冷却器に凝縮し得る。この場合に使用される用語は、薄膜短行程(short-path)蒸発器である。
優先的には、重質化合物の分離は、薄膜蒸発器で、好ましくは薄膜短行程蒸発器で行われる。
重質化合物分離工程は、好ましくは、160℃未満、好ましくは140℃未満、好ましくは130℃未満の温度で行われる。
当業者は、飽和α,ω-アミノアルカン酸又はエステルを、滞留時間の短い装置で蒸発させ、また、重質生成物、特に水素化の間に生成した第2級アミンを、蒸留残渣中に、回収するために、飽和α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸の蒸気圧曲線に応じて、如何に圧力を調節するかを知っている。本発明の飽和α,ω-アミノアルカン酸エステルの低い揮発性の故に、一般には20mbar未満の高い真空下に、好ましくは0.5から20mbar、好ましくは1から20mbarの範囲で、好ましくは10mbar未満の圧力で、好ましくは0.5から5mbar、好ましくは1から5mbarの圧力で、稼働することが必要である。
重質化合物分離工程は、0.0001%から1%、好ましくは0.0001%から0.5%の範囲の、式ROOC-(CH-NH-(CH-COORの第2級アミンとα,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸との間のモル比、さらには、0.0001%から1%の範囲の、ROOC-(CH-NH-CO-(CH-NHダイマーとα,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸との間の初期モル比を備える組成物を得ることを可能にする。
組成物の使用
本発明による組成物は、長鎖ポリアミドの製造のための出発物質として使用できる。
α,ω-アミノアルカン酸エステルを含む組成物の場合、ポリアミドの製造は、例えば特許文書の国際公開第2015/071604号に記載されているように、特に、2つの工程で:エステル官能基を少なくとも部分的に加水分解する役割を有する、水の存在下での第1の温度での第1反応工程、及び、望まれる重合度を得ることを可能にする、より高い温度での第2反応工程で行うことができる。
本発明による組成物は、80を超える重合度を有するポリアミドを得ることを可能にし、ポリアミドの重合度は、プロトンNMRによって、一方ではアミド官能基と、他方では鎖の末端(例えば、アミン、酸、アルキル及びエステル官能基)の合計との間のモル比の2倍として、測定される。
本発明による組成物はまた、例えば、270℃で30分間、プレート-プレート型レオメトリーで溶融粘度の変化をモニターすることによって評価できるように、溶融物レオロジーが、高温で、より少ない度合いで増加するポリアミドを得ることも可能にする。溶融粘度は、2つの間の変化率として、T0で、次いで、30分後に決定される。例えば、60,000未満、好ましくは45,000Pa.s未満の、比較的低い最終粘度は、予期せぬ製造の中断の後の停止の事態における、コンバーティング機のスクリューの詰まりのリスクを回避することを可能にする。
最後に、本発明の解決策は、先行技術に勝る、いくつかの本質的な利点を有する:
組成物は、高重合度を有する長鎖ポリアミドを製造することを可能にし、それらのポリアミドは、高温で安定である。
先行技術の水素化方法に比べて、記載された方法は、制御された仕方で、アミノ酸/エステルに対するアルカン酸又はエステルの量を制限することを可能にし、これによって、結局、より容易にポリマーを製造することを可能にする。記載された方法は、また、本発明による組成物を、高収率で得ることも可能にする。
実施例1: 本発明による組成物の調製
不飽和ニトリルエステルの10-シアノ-9-デセン酸メチル(NEI11)を、国際公開第2014/122410号の実施例5に従って、9-デセン酸メチルとアクリロニトリルを反応させることによって調製し、その後、トルエンを蒸発させ、減圧下に蒸留して、100モルppm未満のデセン酸メチルを含むNEI11を得る。
メタノールで洗浄された13.5gのラネーコバルト(CatAlloy社によるActiCatTM3100)及び90gのNEI11不飽和ニトリルエステル及び210gのトルエンを、自己吸引タービンを装備した1リットルのオートクレーブに入れる。オートクレーブを窒素でフラッシングし、次いで、4.3gのアンモニア(0.253mol)を導入し、圧力を60barにするように、水素を加える。加熱は90℃で行い、反応は、激しく撹拌しながら10時間行い、その間、同時に、水素を添加することによって圧力を60barに保つ。
次いで、反応器を常温に冷却し、圧力を大気圧まで下げる。固体を液相から分離し、トルエンで洗う。合わせた液相を、回転蒸発器で、圧力を徐々に1mbarに下げながら、30℃で蒸発させる。残留液相を、ガスクロマトグラフィーによって分析する:それは、96重量%の第1級アミン、2.4重量%の第2級アミン、0.1重量%のデカン酸メチル、0.1重量%の飽和ニトリルエステルの10-シアノデカン酸メチル(NE11)及び1重量%のトルエンを含む。
次いで、この残留液相を、KDL4型(UIC)のスクレイプトフィルム(scraped-film)短行程蒸発器において連続的に蒸留する。蒸発器は、0.7mbarの圧力に保つ。蒸留される液体は、蒸発器の頂部を通して150g/hで供給し、120℃に加熱された交換表面に、ロールスクレーパによって膜を形成する。蒸気は、15℃に保たれた中央交換器に凝縮される。
11-アミノウンデカン酸メチル(AE11)とデカン酸メチル(MD)の、99.9/0.1のモル比の組成物が、回収される。組成物中のAE11の重量含有量は、98.9%であり、飽和ニトリルエステルの10-シアノデカン酸メチル(NE11)のそれは0.1%であり、式(MeCO(CH10NHの第2級アミンのそれは、0.01%であり、トルエンのそれは0.5%である。反応及び分離工程でのAE11のモル収率は86%である。
実施例2: 実施例1で得られた組成物の重合
実施例1のAE11とMDの組成物(100g)、水(100g)及び85%リン酸(0.06g)を、全還流で反応器に導入する。反応混合物を、激しく撹拌しながら、90分間で110℃にする。次いで、媒体を凍結乾燥し(水及びメタノールを除去するため)、次に、凍結乾燥物を、窒素により予め不活性化したガラス反応器内で、窒素フラッシング下で、250℃に加熱する。30分間の加熱後に、得られたポリマーを冷却し、次いで、プロトンNMRによって分析する。重合度は、NMR分析を基に計算される:それは、一方ではアミド官能基と、他方では鎖の末端(例えば、アミン、酸、アルキル及びエステル官能基)の合計との間のモル比の2倍である。
溶融物レオロジー安定性を、270℃での30分間のプレート-プレート型レオメトリーにおける溶融粘度の変化をモニターすることによって評価する。溶融粘度は、2つの間に変化率として、T0で、次いで30分後に求められる。
結果は表1に報告されている。
比較例3
実施例1を、ラネーニッケル触媒(W.R. Grace and Co.のRaney(登録商標)2800、89%を超えるNiの力価(titer)を有する)を用い、再現する。結果は表1に報告されている。
トルエンの蒸発後の残留液相は、95.5重量%の第1級アミン、2.4重量%の第2級アミン、0.6重量%のデカン酸メチル、0.1重量%の飽和ニトリルエステルNE11、及び1重量%のトルエンを含む。
蒸留の後、AE11とMDの、99.4/0.6のモル比の組成物が回収される。組成物中のAE11の重量含有量は、98.4%であり、飽和ニトリルエステルの10-シアノデカン酸メチル(NE11)のそれは0.1%であり、式(MeCO(CH10NHの第2級アミンのそれは、0.02%であり、トルエンのそれは0.5%である。
比較例4: 比較例3で得られた組成物の重合
比較例3のAE11及びMDの組成物を、実施例2と同じ方法で重合し、重合度及び溶融物レオロジー安定性を評価する。結果は表1に報告されている。
重合度は、実施例2におけるより、はるかに低いことに留意されたい。
比較例5
1リットルのメタノール中、302gの市販の11-アミノウンデカン酸(Sigma-Aldrich)を、冷却器を装備した2リットルのガラス反応器に導入する。1時間あたり30ノルマルリットルの無水HClを、60℃で3時間、注入する。次いで、反応混合物を、ロータリーエバポレータで、0.2barの下で、35℃で、次に45℃で蒸発させる。固体を、2リットルのエチルエーテルに溶解し、次いで、5℃で、380mlの20%水酸化ナトリウム水溶液で洗う。水性相を沈降させ、取り除くことによって分離した後、有機相を、200mlの1%水酸化ナトリウム水溶液で、次いで、200mlの脱塩水で4回、順次洗う。最初の水性相を、500mlのエチルエーテルで再抽出し、エーテル性相を、先に得られた水性相で、順次洗う。抽出操作を、500mlのエーテルで再び繰り返す。合わせた有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで、ロータリーエバポレータで、徐々に圧力を1mbarに下げながら、20~30℃で蒸発させる。
回収した液相を、スクレイプトフィルム短行程蒸発器において、実施例1と同じ方法で、連続的に蒸留する。99.5%超がAE11からなり、1ppm未満のアルカン酸又はエステルを含む液相が得られる。
比較例6: 比較例5で得られた組成物の重合
比較例5で製造した、1ppm未満のアルカン酸又はエステルを含むAE11の組成物を、実施例2と同じ方法で重合し、ポリマー(ポリアミド11)の重合度及び溶融物レオロジー安定性を評価する。
結果は表1に報告されている。
ポリマーは、実施例2のものより、温度安定性が、はるかに低いことに留意されたい。
実施例7: 本発明による組成物の調製
100モルppm未満のデセン酸メチルを含む、不飽和ニトリルエステルの10-シアノ-9-デセン酸メチル(NEI11)を、実施例1と同じ方法で調製する。
炭化ケイ素(Sicat CTS-17、24m/gのBET表面積を有し、99%を超えるβ-SiC及び0.5%未満のFeから構成される)を粉砕し、0.1~0.2mmの粒径に篩い分け、次いで、120℃で2時間、オーブンで乾燥する。得られた粉末のうち20gに対して、ニトロシル硝酸ルテニウムIIIの11.4mlの水溶液(0.08gのRuイオン/ml)により、細孔体積に対するインシピエントウエットネス(incipient wetness)含浸を行う。次いで、2℃/minで270℃まで加熱し、この温度に4時間保った管内で、空気流の下で固体を焼成する。
得られた固体の一部(10g)を、固定ベッド反応器に配置する。触媒を、240℃での水素の下での処理によって還元し、次いで、水素とアンモニア(3体積%)の混合物を1時間あたり4.8ノルマルリットルで、また、30重量%の10-シアノ-9-デセン酸メチルのトルエン溶液を10ml/hで、注入する。反応器を80℃の温度に保ち、膨張バルブによって、反応器内の50barの圧力を確保する。液相を、反応器出口で、70時間に渡って回収する。ロータリーエバポレータで、圧力を徐々に1mbarに下げながら、30℃で蒸発させた後、残留液相を得て、これを、ガスクロマトグラフィーによって分析する:それは、95重量%の第1級アミン、3.6重量%の第2級アミン、0.27重量%のデカン酸メチル、0.1重量%の飽和ニトリルエステルNE11及び1重量%のトルエンを含む。
次いで、この残留液相を、スクレイプトフィルム短行程蒸発器において、実施例1と同じ方法で蒸留する。
11-アミノウンデカン酸メチル(AE11)とデカン酸メチル(MD)の、99.73/0.27のモル比の組成物が回収される。組成物中のAE11の重量含有量は、98.9%であり、飽和ニトリルエステルの10-シアノデカン酸メチル(NE11)のそれは0.1%であり、式(MeCO(CH10NHの第2級アミンのそれは、0.02%であり、トルエンのそれは0.5%である。反応及び分離工程でのAE11のモル収率は、85%である。
実施例8: 実施例7で得られた組成物の重合
実施例7で製造されたAE11を、実施例2と同じ方法で重合し、重合度及び溶融物レオロジー安定性を評価する。
結果は表1に報告されている。
実施例9: 本発明による組成物の調製
100モルppm未満のデセン酸メチルを含む、不飽和ニトリルエステルの10-シアノ-9-デセン酸メチル(NEI11)を、実施例1と同じ方法で調製する。
炭化ケイ素(Sicat CTS-17、24m/gのBET表面積を有し、99%を超えるβ-SiC及び0.5%未満のFeから構成される)を粉砕し、0.1~0.2mmの粒径に篩い分け、次いで、120℃で2時間、オーブンで乾燥する。得られた粉末のうち20gに対して、硝酸コバルトII六水和物の1.14mlの水溶液(0.176gのCoイオン/ml)により、細孔体積に対するインシピエントウエットネス含浸を行う。次いで、5℃/minで400℃まで加熱し、この温度に4時間保った管内で、空気流の下で固体を焼成する。次に、それを、350℃で4時間、水素流の下で、還元し、次いで、0.1%の、次に1%の、低酸素空気の流れの下で、常温で不動態化する。
得られた固体の一部(7g)を、固定ベッド反応器に配置する。触媒を、240℃での水素の下での処理によって還元し、次いで、水素とアンモニア(3体積%)の混合物を1時間あたり4.8ノルマルリットルで、30重量%の10-シアノ-9-デセン酸メチルのトルエン溶液を10ml/hで、注入する。反応器を80℃の温度に保ち、膨張バルブによって、反応器内の50barの圧力を確保する。液相を、反応器出口で、70時間に渡って回収する。ロータリーエバポレータで、圧力を徐々に1mbarに下げながら、30℃で蒸発させた後、残留液相を得て、これを、ガスクロマトグラフィーによって分析する:それは、90重量%の第1級アミン、5重量%の第2級アミン、0.12重量%のデカン酸メチル、0.1重量%の飽和ニトリルエステルNE11及び1重量%のトルエンを含む。
次いで、この残留液相を、スクレイプトフィルム短行程蒸発器において、実施例1と同じ方法で蒸留する。
11-アミノウンデカン酸メチル(AE11)とデカン酸メチル(MD)の、99.88/0.12のモル比の組成物が回収される。
実施例10: 実施例9で得られた組成物の重合
実施例9で製造されたAE11を、実施例2と同じ方法で重合し、重合度及び溶融物レオロジー安定性を評価する。
結果は表1に報告されている。
実施例11: 本発明による組成物の調製
100モルppm未満のデセン酸メチルを含む、不飽和ニトリルエステルの10-シアノ-9-デセン酸メチル(NEI11)を、実施例1と同じ方法で調製する。
還元されたカーボン粉末上2%のパラジウム(BASF Italy、参照番号51678063-5254)を10g、及び不飽和ニトリルエステルNEI11を90g、及びトルエンを210g、自己吸引タービンを装備した1リットルのオートクレーブに導入する。オートクレーブを、窒素でフラッシングし、次いで、5barの圧力を保つように、水素を添加する。激しく撹拌しながら、30~40℃で8時間の後、反応媒体を膨張させ、次いで濾過する。ガスクロマトグラフィー分析は、NEI11が97%転化されたことを示す。
液相を、メタノールで洗浄された13.5gのラネーニッケル(W.R. Grace and Co.のRaney(登録商標)2800、89%を超えるNiの力価を有する)を含むオートクレーブに再び導入する。オートクレーブを窒素でフラッシングし、次いで、4.3gのアンモニア(0.253mol)を導入し、圧力を60barにするように、水素を加える。加熱は90℃で行い、反応は、激しく撹拌しながら12時間行い、その間、同時に、水素を添加することによって圧力を60barに保つ。
次いで、反応器を常温に冷却し、圧力を大気圧まで下げる。固体を液相から分離し、トルエンで洗う。合わせた液相を、ロータリーエバポレータで、圧力を徐々に1mbarに下げながら、30℃で蒸発させる。残留液相を、ガスクロマトグラフィーによって分析する:それは、96重量%の第1級アミン、2.3重量%の第2級アミン、0.03重量%のデカン酸メチル、0.03重量%の飽和ニトリルエステルNE11及び1重量%のトルエンを含む。
次いで、この残留液相を、実施例1と同じ方法で、スクレイプトフィルム短行程蒸発器において蒸留する。
11-アミノウンデカン酸メチル(AE11)とデカン酸メチル(MD)の、99.97/0.03のモル比の組成物が回収される。
実施例12: 実施例11で得られた組成物の重合
実施例11で製造されたAE11を、実施例2と同じ方法で重合し、重合度及び溶融物レオロジー安定性を評価する。
結果は表1に報告されている。
実施例13
2重量%のヘプタン酸を含むメタノール溶液(5グラム)を、99.9gの市販粉末11-アミノウンデカン酸(Sigma-Aldrich)上に、激しく撹拌しながら噴霧する。次いで、メタノールを、減圧下に蒸発除去する。0.15mol%のヘプタン酸を含む11-アミノウンデカン酸の混合物が得られる。
実施例14: 実施例13で得られた組成物の重合
実施例13の11-アミノウンデカン酸及びヘプタン酸の組成物(100g)に、85%のリン酸(0.06g)を添加し、窒素で予め不活性化したガラス反応器に導入する。反応混合物を、窒素フラッシング下に、激しく撹拌しながら、250℃にする。30分間の加熱の後、得られたポリマーを冷却する。
重合度及び溶融物レロオジー安定性が、例2と同じ方法で評価される。
結果は表1に報告されている。
Figure 0007069008000001

Claims (47)

  1. 少なくとも1種のα,ω-アミノアルカン酸又はエステルと、少なくとも1種のアルカン酸又はエステルとを含む組成物において、
    - α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸が、式HN-(CH-COORを有し、n=9から13であり、Rはアルキル基又は水素であること、
    - アルカン酸又はエステルが、式R-COORを有し、Rは、式C2m+1(ここで、m=6から20である)の直鎖又は分岐アルキル基であり、Rは、アルキル基又は水素であること、
    - α,ω-アミノアルカン酸エステル(一又は複数)又は酸(一又は複数)に対するアルカン酸(一又は複数)又はエステル(一又は複数)のモル比が、0.001%から0.4%の範囲にあること
    を特徴とする、組成物。
  2. n=10又は11であり、Rが、メチル若しくはエチル若しくはブチル基又は水素である、請求項1に記載の組成物。
  3. が、Cn-12n-1の組成の直鎖アルキル基であり、Rが、メチル若しくはエチル基又は水素である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. α,ω-アミノアルカン酸エステル(一又は複数)又は酸(一又は複数)に対するアルカン酸(一又は複数)又はエステル(一又は複数)のモル比が、0.01%から0.2%の範囲にある、請求項1から3の何れか一項に記載の組成物。
  5. 式NC-(CH(n-1)-COORの酸ニトリル又はニトリルエステルも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するニトリルのモル比が、0.0001%から0.5%の範囲にあることを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の組成物。
  6. 式ROOC-(CH-NH-(CH-COORの第2級アミンも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するモル比が、0.0001%から1%の範囲にあることを特徴とする、請求項1から5の何れか一項に記載の組成物。
  7. ROOC-(CH-NH-CO-(CH-NHダイマーも含み、α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸に対するダイマーのモル比が、0.0001%から5%の範囲にあることを特徴とする、請求項1から6の何れか一項に記載の組成物。
  8. 重合に関して不活性である化合物、アルコール、水、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物も含むことを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の組成物。
  9. 重合に関して不活性である化合物が、芳香族炭化水素;脂肪族炭化水素;脂肪族画分;エーテル;及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
  10. アルコールが、メタノール、エタノール、ブタノール、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の組成物。
  11. 不活性化合物、アルコール及び/又は水の含有量が、組成物の全重量に対して、90重量%未満であることを特徴とする、請求項8から10の何れか一項に記載の組成物。
  12. α,ω-アミノアルカン酸エステル又は酸の含有量が、組成物の全重量に対して、10重量%を超えることを特徴とする、請求項1から11の何れか一項に記載の組成物。
  13. 請求項1から12の何れか一項に記載の組成物の重合によって得られるポリマーにおいて、重合度が80を超えることを特徴とするポリマー。
  14. 水素の存在下での不飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルの水素化を含む、請求項1から12の何れか一項に記載の組成物を調製するための方法Aにおいて、
    -不飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルが、0.001%から0.3%のアルカン酸/エステルも含むこと、並びに
    -水素化が、
    i)1%から90%のCo及び/又は0.1%から10%のRuを含む不均一触媒、及び
    ii)塩基
    の存在下で行われ、塩基/ニトリルのモル比が、0.1から4の範囲にあること
    を特徴とする、方法A。
  15. 反応が連続的に行われる、請求項14に記載の方法。
  16. ニトリルエステルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度が、0.01から10h-1の範囲にある、請求項15に記載の方法。
  17. 反応が、逐次投入によって、バッチ式で行われる、請求項14に記載の方法。
  18. 不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの重量に対する触媒の重量比が、0.01から1の範囲であり、反応時間が、1hから24hの範囲である、請求項17に記載の方法。
  19. 水素化が、5から100barの範囲の圧力、及び50から150℃の範囲の温度で行われる、請求項14から18の何れか一項に記載の方法。
  20. 塩基が、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド、アンモニア、及びこれらの混合物から選択される、請求項14から19の何れか一項に記載の方法。
  21. 水素化が溶媒なしで行われる、請求項14から20の何れか一項に記載の方法。
  22. 水素化が、芳香族炭化水素;脂肪族炭化水素;脂肪族画分;アルコール;エステル;エーテル;アミド;炭酸エステル;並びにこれらの混合物から選択される溶媒の存在下で行われる、請求項14から20の何れか一項に記載の方法。
  23. 溶媒中の不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの濃度が、1重量%から70重量%の範囲にある、請求項22に記載の方法。
  24. 使用される水素の量が、不飽和酸ニトリル/ニトリルエステル1molあたり、3から200molの範囲であり、水素の分圧が、5barから100barの範囲である、請求項14から23の何れか一項に記載の方法。
  25. 滞留時間の短い装置で重質化合物を分離する工程も含むことを特徴とする、請求項14から24の何れか一項に記載の方法。
  26. 不飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルから出発する、2つの逐次水素化工程を含む、請求項1から12の何れか一項に記載の組成物を調製するための方法Bにおいて、
    - 不飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルが、不純物として、0.001%から0.3%のアルカン酸/エステルを含むこと、並びに
    - 第1の水素化工程が、0.1%から10%の、パラジウム及び/又はロジウム及び/又は白金を含む不均一触媒の存在下で行われ、その結果、不飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルが、式NC-(CH(p+q+2)-COR(ここで、p≧0、q≧0、p+q+3=nであり、n=9から13であり、Rはアルキル基又は水素である)の飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルに、70%から99.5%の範囲の転化率で転化されること、並びに
    - 第2の水素化工程が、1%から90%のNi、及び/又は、1%から90%のCo、及び/又は、0.1%から10%のRuを含む不均一触媒の存在下で行われ、その結果、飽和脂肪酸ニトリル/ニトリルエステルが、飽和アミノ酸/エステルに転化されること
    を特徴とする、方法B。
  27. 第1の水素化工程が、1から90barの範囲の圧力、及び、10から100℃の範囲の温度で行われる、請求項26に記載の方法。
  28. 第1の水素化工程が溶媒なしで行われる、請求項26又は27に記載の方法。
  29. 第1の水素化工程が、芳香族炭化水素;脂肪族炭化水素;脂肪族画分;アルコール;エステル;エーテル;アミド;炭酸エステル;並びにこれらの混合物から選択される溶媒の存在下で行われる、請求項26又は27に記載の方法。
  30. 溶媒中の不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの濃度が、1重量%から70重量%の範囲にある、請求項26、27、及び29の何れか一項に記載の方法。
  31. 第1の水素化反応が連続的に行われる、請求項26から30の何れか一項に記載の方法。
  32. 酸ニトリル/ニトリルエステルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度が、0.01から10h-1の範囲にある、請求項31に記載の方法。
  33. 第1の水素化反応が、逐次投入によって、バッチ式で行われる、請求項26から30の何れか一項に記載の方法。
  34. 不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの重量に対する触媒の重量比が、0.01から1の範囲にあり、反応時間が、30分から24hの範囲にある、請求項33に記載の方法。
  35. 第1の水素化反応が塩基なしで行われる、請求項26から34の何れか一項に記載の方法。
  36. 第2の水素化反応が、5から100barの範囲の圧力、及び50から150℃の範囲の温度で行われる、請求項26から35の何れか一項に記載の方法。
  37. 第2の水素化は、第1の水素化の開始時の塩基/不飽和ニトリルエステルのモル比が、0.1から4の範囲にあるような量の、塩基の存在下で行われる、請求項26から34の何れか一項に記載の方法。
  38. 第1の水素化が溶媒なしで行われた場合、第2の水素化は溶媒なしで行われる、請求項26から28の何れか一項に記載の方法。
  39. 第2の水素化が、芳香族炭化水素;脂肪族炭化水素;脂肪族画分;アルコール;エステル;エーテル;アミド;炭酸エステル;並びにこれらの混合物から選択される溶媒の存在下で行われる、請求項26から37の何れか一項に記載の方法。
  40. 溶媒中の不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの濃度が、1重量%から70重量%の範囲にある、請求項39に記載の方法。
  41. 第2の水素化が連続的に行われる、請求項26から40の何れか一項に記載の方法。
  42. 酸ニトリル/ニトリルエステルのkg/hを触媒のkgで割ることで表される、触媒の液空間速度が、0.01から10h-1の範囲にある、請求項41に記載の方法。
  43. 第2の水素化が、逐次投入によって、バッチ式で行われる、請求項26から40の何れか一項に記載の方法。
  44. 不飽和酸ニトリル/ニトリルエステルの重量に対する触媒の重量比が、0.01から1の範囲であり、反応時間が、1hから24hの範囲である、請求項43に記載の方法。
  45. 水素化により生じる反応媒体を、次の精製工程:
    - 任意の固体/液体分離手段による触媒の分離、
    - アンモニアの場合には、蒸発又は水性洗浄による、他の塩基の場合には、水性洗浄、又は滞留時間の短い装置での底部除去による、塩基の分離、
    - 蒸発又は頂部除去による任意選択的溶媒の分離、
    の少なくとも1つに供する、請求項14から44の何れか一項に記載の方法。
  46. 滞留時間の短い装置において、真空下、0.5から20mbarの範囲の圧力で、160℃未満の制御された温度で、底部除去することによって、重質化合物を分離する工程も含むことを特徴とする、請求項14から45の何れか一項に記載の方法。
  47. 滞留時間の短い装置が、膜蒸発器、又は液膜が機械的に又は遠心力によって生成される薄膜蒸発器から選択されることを特徴とする、請求項46に記載の方法。
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