JP5040460B2 - キシリレンジアミンの製造方法 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は、原料フタロニトリルを溶媒中で2段階水素化することによるキシリレンジアミンの製造方法であって、(1)原料フタロニトリルを液体アンモニアを含む溶媒に溶解した1〜20重量%溶液を第1反応域入口へ供し、不均一系触媒の存在下、原料フタロニトリルに含まれる全ニトリル基のうち60〜98%を水素化してアミノメチル基にして第1水素化反応生成液を得る水素化工程−1、(2)第2反応域で、不均一系触媒の存在下、水素化によりシアノベンジルアミンをキシリレンジアミンの0.2重量%以下含む第2水素化反応生成液を得る水素化工程−2、および(3)第2水素化反応生成液から溶媒を留去し、蒸留して精製キシリレンジアミンを得る工程を含み、かつ、第1反応域から排出した第1水素化反応生成液のうち30〜90重量%を第1反応域入口に循環し、残部を第2反応域に導入するキシリレンジアミンの製造方法に関する。
フタロニトリルの製造方法としてはキシレン等アルキル置換ベンゼンのアンモ酸化による方法、ジクロロベンゼン類とシアン化水素を反応させる方法、フタル酸類とアンモニアを反応させる方法等が挙げられるが、工業的には主にキシレン等アルキル置換ベンゼンのアンモ酸化によって製造される。例えば、キシレンのアンモ酸化は公知触媒および方法で実施することができる(特公昭49−45860号公報、特開昭49−13141号公報、特開昭63−190646号公報、特開平5−170724号公報、特開平1−275551号公報、特開平5−170724号公報、特開平9−71561号公報参照。)。
Y1(%)=100x(2B1+C1)/2A (式1)
但し、Y1、A、B1、C1は以下の様に定義する。
Y1:原料フタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率(%)
A :水素化工程−1の入口に単位時間当りに供給する原料フタロニトリルのモル数
B1:水素化工程−1の出口で単位時間当りに得られるキシリレンジアミンのモル数
C1:水素化工程−1の出口で単位時間当りに得られるシアノベンジルアミンのモル数
溶媒留去は、アンモニアを蒸発させた後、減圧もしくは常圧条件下で有機溶媒を留去して実施する。その後、得られた粗キシリレンジアミンについて減圧蒸留を行い、精製キシリレンジアミンを得る。
<ガスクロマトグラフィー分析>
原料あるいはサンプリング液を、溶媒以外の成分が1〜5重量%になる様メタノール、ジオキサンあるいはテトラヒドロフランで希釈したものについて、Agilent(J&W)社製DB−1カラムを備え付けたAgilent社製6890ガスクロマトグラフィーにて定性・定量分析を行った。
図1に示す実験装置において、内径25mmφのSUS製反応管2本にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒(円柱状、直径3mmΦ、高さ3mm)をそれぞれ120mL(第1反応域:反応管A)及び60mL(第2反応域:反応管B)充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管A、B及びそれらをつなぐ配管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱によりAの触媒層温度を75℃、Bの触媒層温度を80℃に維持した。
反応管Aの入口より13 NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、反応管Bの出口より抜出した。水素ガスの流通状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を139g/hの速度で反応管Aの入口より供給し、反応管Aを出た第1水素化反応生成液の一部は循環ポンプにより417g/h(循環流75重量%)の流速で反応管Aの入口へ戻し、循環方式により連続的な水素化反応を行った。反応管Aの出口より抜出され反応管Bへ供給される第1水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料イソフタロニトリルの転化率95.2mol%、メタキシリレンジアミンの選択率85.4mol%、3−シアノベンジルアミンの選択率6.5mol%であり、原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率は84.4%であった。
反応管Aの出口より抜出された第1水素化反応生成液を139g/hの速度で反応管Bの入口に供給し、同時に反応管Aの出口より抜出された水素化工程−1での未反応水素ガスを供給し連続的な水素化反応を行った。反応管Bの出口より抜出された第2水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、第2水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量は0.046重量%で、水素化工程−1と2を通した、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は91.9mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は0.0438mol%であった。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施して得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は99.95wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は480wtppmであった。
図1の実験装置に変えて、単一の反応管(SUS製、内径25mmφ)からなる実験装置を用いてイソフタロニトリルの水素化を行った。
ニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒(円柱状、直径3mmΦ、高さ3mm)180mLを反応管に充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱により触媒層温度を80℃に維持した。
反応管入口より13NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、その状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を139g/hの速度で反応管入口より供給し、連続的に水素化反応を行った。反応管出口より出た水素化反応生成液の一部は循環ポンプにより417g/h(循環流75重量%)の流速で反応器入口へ再供給した。反応器出口より抜出された水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率は90.6%で、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は89.0mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は3.10mol%であった。
図1に示す実験装置において、内径35mmφのSUS製反応管2本にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒(円柱状、直径5mmΦ、高さ5mm)をそれぞれ240mL(上流側:反応管A)及び120mL(下流側:反応管B)充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管A、B及びそれらをつなぐ配管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱によりAの触媒層温度を75℃、Bの触媒層温度を80℃に維持した。
反応管Aの入口より24NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、反応管Bの出口より抜出した。水素ガスの流通状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を252g/hの速度で反応管Aの入口より供給し、反応管Aを出た第1水素化反応生成液の一部は循環ポンプにより756g/h(循環流75重量%)の流速で反応管Aの入口へ再供給し、循環方式により連続的な水素化反応を行った。反応管Aの出口より抜出され反応管Bへ供給される第1水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料イソフタロニトリルの転化率96.0mol%、メタキシリレンジアミンの選択率86.0mol%、3−シアノベンジルアミンの選択率6.10mol%であり、原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率は85.5%であった。
反応管Aの出口より抜出された第1水素化反応生成液を252g/hの速度で反応管Bの入口に供給し、同時に反応管Aの出口より抜出された水素化工程−1での未反応水素ガスを供給し連続的な水素化反応を行った。反応管Bの出口より抜出された第2水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、第2水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量は0.055重量%で、水素化工程−1と2を通した、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は92.0mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は0.0522mol%であった。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施して得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は99.94wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は570wtppmであった。
ニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒(円柱状、直径5mmΦ、高さ5mm)720mLを内径50mmφのSUS製反応管に充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱により触媒層温度を80℃に維持した。反応管入口より24NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、その状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を252g/hの速度で反応管入口より供給し、連続的に水素化反応を行った。反応管出口より抜出された水素化反応生成液の一部は循環ポンプにより756g/h(循環流75重量%)の流速で反応管入口へ再供給した。反応管出口より抜出された水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率は91.5%で、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は90.7mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は1.50mol%であった。
図1に示す実験装置において、内径12mmφのSUS製反応管2本(第1反応域:反応管A、第2反応域:反応管B)にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒を破砕して大きさを揃えたもの(12−22mesh)を充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管A、B及びそれらをつなぐ配管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱によりA及びBの触媒層温度を所定温度に維持した。それぞれの実験における充填触媒量及び反応管内の温度を表1に示す。
反応管Aの入口より3.0NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、反応管Bの出口より抜出した。水素ガスの流通状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を31.5g/hの速度で反応管Aの入口より連続的に供給した。反応管Aを出た第1水素化反応生成液の一部は循環ポンプにより94.5g/h(循環流75重量%)の流速で反応管Aの入口へ循環させた。残りの水素化反応生成液は連続的に反応管Bの入口に供給し同時に反応管Aの出口より抜出された水素化工程−1での未反応水素ガスを供給した。ガスクロマトグラフィー分析により求めた、水素化工程−1における原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率、水素化工程−2で得られる第2水素化反応生成液中のメタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量、水素化工程−1と2を通したイソフタロニトリルの転化率及び反応生成物の選択率を表1に示す。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施した。得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析した結果を表1に示す。
図1に示す実験装置において、内径12mmφのSUS製反応管2本(第1反応域:反応管A、第2反応域:反応管B)にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒を破砕して大きさを揃えたもの(12−22mesh)を充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。それぞれの実験における充填触媒量を表2に示す。冷却後、反応管A、B及びそれらをつなぐ配管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱によりAの触媒層温度を75℃、Bの触媒層温度を80℃に維持した。
反応管Aの入口より3.0NL/hの水素ガスの供給を開始し、反応管Bの出口より抜出した。水素ガスの流通状態を保ちながら、原料イソフタロニトリル及び液体アンモニアを所定の割合で混合した原料液を315g/h(実施例6)或いは15.8g/h(実施例7)の速度で反応管Aの入口より連続的に供給し、反応管Aを出た第1水素化反応生成液のうち、75重量%は循環流として反応管Aの入口へ循環させた。原料液の組成比を表2に示す。
反応管Aの出口より抜出した第1水素化反応生成液は全量を連続的に反応管Bの入口に供給し、同時に反応管Aの出口より抜出された水素化工程−1での未反応水素ガスを供給し連続的な水素化反応を行った。ガスクロマトグラフィー分析により求めた、水素化工程−1における原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率、水素化工程−2で得られる第2水素化反応生成液中のメタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量、水素化工程−1と2を通したイソフタロニトリルの転化率及び反応生成物の選択率を表2に示す
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施した。得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析した結果を表2に示す。
図1に示す実験装置において、内径12mmφのSUS製反応管2本にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒を破砕して大きさを揃えたもの(12−22mesh)をそれぞれ30mL(第1反応域:反応管A)及び15mL(第2反応域:反応管B)充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、反応管A、B及びそれらをつなぐ配管内に水素ガスを圧入して一定圧力8MPaに保ち、外部からの加熱によりAの触媒層温度を75℃、Bの触媒層温度を80℃に維持した。
反応管Aの入口より3.0NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、反応管Bの出口より抜出した。水素ガスの流通状態を保ちながら、原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを9重量部の割合で混合した原料液を31.5g/hの速度で反応管Aの入口より連続的に供給し、反応管Aを出た第1水素化反応生成液は15.8g/h(実施例8)或いは284g/h(実施例9)の流速で反応管Aの入口へ循環させた。反応管Aの出口より抜出した第1水素化反応生成液は全量を連続的に反応管Bの入口に供給し、同時に反応管Aの出口より抜出された水素化工程−1での未反応水素ガスを供給し連続的な水素化反応を行った。ガスクロマトグラフィー分析により求めた、水素化工程−1における原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率、水素化工程−2で得られる第2水素化反応生成液中のメタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量、水素化工程−1と2を通したイソフタロニトリルの転化率及び反応生成物の選択率を表3に示す。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施した。得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析した結果を表3に示す。
反応管Bの触媒層温度を外部からの加熱により90℃に保った以外は、実施例2と同じ条件下で水素化反応を行った。反応管Bの出口より抜出された第2水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、第2水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量は0.021重量%で、水素化工程−1と2を通した、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は92.1mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は0.0201mol%であった。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施して得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は99.98wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は220wtppmであった。
反応管Aに供給する原料液を原料イソフタロニトリルを1重量部、液体アンモニアを8重量部、メタキシレン1重量部の割合で混合して調整した以外は実施例2と同じ条件下で水素化反応を行った。反応管Aの出口より抜出され反応管Bへ供給される第1水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料イソフタロニトリルの転化率95.4mol%、メタキシリレンジアミンの選択率84.5mol%、3−シアノベンジルアミンの選択率6.20mol%であり、原料イソフタロニトリルに含まれる全ニトリル基のアミノメチル基への水素化率は83.6%であった。
反応管Bの出口より抜出された第2水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、第2水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミンに対する3−シアノベンジルアミンの量は0.057重量%で、水素化工程−1と2を通した、イソフタロニトリルの転化率は99.9%以上、メタキシリレンジアミン選択率は90.6mol%、3−シアノベンジルアミン選択率は0.0530mol%であった。
さらに、第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施して得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は99.94wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は580wtppmであった。
実施例2の反応管B出口より抜出された第2水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させて除き、メタキシリレンジアミン濃度92.1wt%、3−シアノベンジルアミン濃度520wtppmの粗キシリレンジアミンを得た。
内径35mmφのSUS製再度水素化反応管にニッケル含量50重量%であるニッケル/珪藻土触媒(円柱状、直径5mmΦ、高さ5mm)を50mL充填し、水素気流下200℃で還元して活性化させた。冷却後、再度水素化反応管に水素ガスを圧入して一定圧力4MPaに保ち、外部からの加熱により触媒層温度を100℃に維持した。
再度水素化反応管入口より1.1NL/hの流速で水素ガスの供給を開始し、その状態を保ちながら、上記の粗キシリレンジアミンを25.2g/hの速度で反応管入口より供給して連続的に再度水素化反応を行った。再度水素化反応管出口より抜出された水素化反応生成液及び未反応水素ガスのうち、水素化反応生成液についてサンプリングを行い、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は91.7wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は検出下限の30wtppm未満であった。
さらに、水素化反応生成液からアンモニアを蒸発させ、減圧蒸留(125℃、6Torr)を実施して得られた精製メタキシリレンジアミンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、メタキシリレンジアミン濃度は99.99wt%、3−シアノベンジルアミン濃度は検出下限の30wtppm未満であった。
Claims (6)
- 原料フタロニトリルを溶媒中、第1反応域において水素化する水素化工程−1と、その後段の第2反応域において水素化する水素化工程−2により2段階水素化して、溶媒留去の後に蒸留精製を行いキシリレンジアミンを製造する方法であって、下記条件(1)及び条件(2)を満たすキシリレンジアミン製造方法。
条件(1)水素化工程−1において、原料フタロニトリルを液体アンモニアを含む溶媒に溶解した1〜20重量%溶液を第1反応域入口へ供し、不均一系触媒の存在下、固定床の反応形式により原料フタロニトリルに含まれる全ニトリル基のうち60〜98%を水素化してアミノメチル基とし、第1反応域出口から抜出した第1水素化反応生成液のうち30〜90重量%を循環流として第1反応域入口に戻す
条件(2)水素化工程−2において、不均一系触媒の存在下、固定床の反応形式により水素化を行い、キシリレンジアミンに対するシアノベンジルアミンの量が0.2重量%以下である第2水素化反応生成液を得る - イソフタロニトリルの水素化によりメタキシリレンジアミンを製造する請求項1に記載のキシリレンジアミン製造方法。
- 液体アンモニアを含む溶媒が、芳香族炭化水素を1〜50重量%含む請求項1に記載のキシリレンジアミン製造方法。
- 水素化工程−2において水素化工程−1よりも1〜40℃高温で反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキシリレンジアミン製造方法。
- 1つの反応塔中に第1反応域及び第2反応域を有する反応塔を用いて製造する請求項1に記載のキシリレンジアミン製造方法。
- 水素化工程−2で得られた反応液からアンモニアを含む溶媒を除去し、得られた反応生成物中のシアノベンジルアミンを再度水素化する請求項1〜5のいずれかに記載のキシリレンジアミン製造方法。
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