JP2004182632A - N−メチルアルカンジアミン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な原料であるメタノールをメチル化剤として用いてアルカンジアミン類を選択的にN−メチル化することにより、環状生成物等の副反応生成物を抑制して、選択性よく高効率にN−メチルアルカンジアミン類を製造する方法を提供する。
【解決手段】アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程を含んでなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法であって、該反応工程は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒の存在下で反応させてなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程を含んでなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法であって、該反応工程は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒の存在下で反応させてなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−メチルアルカンジアミン類の製造方法に関するものである。
当該N−メチルアルカンジアミン類は、一般的な有機合成の中間原料として有用であり、特に医農薬中間体や合成繊維用の柔軟剤、防錆剤、カチオン系凝集剤、分散剤等、商業的需要が高い有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、N−メチルアルカンジアミン類を製造する方法としては、1,2−ジクロロエタン等のジハロアルカン類とN−メチルアミン類をアルカリ存在下で反応させる方法が広く採用されている。この方法では、1モルのN−メチルアルカンジアミン類を製造するために2倍モルの塩が副生するため、煩雑な分離工程が必要である点や、多量の廃棄物が副生する点で工業的には問題がある。更に、このような方法では、N,N−ジメチルエチレンジアミン等の非対称なN−メチルアルカンジアミン類を選択的に合成することが困難である。
【0003】
このため、エチレンイミン類とN−メチルアミン類とを二酸化炭素共存下で反応させた後、アルカリ金属水酸化物で処理することによってN−メチルアルカンジアミン類を製造することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。またエチレンイミンとN−メチルアミン類とを塩酸触媒存在下に反応させることによってN−メチルアルカンジアミン類を製造することが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これらの方法では、エチレンイミンを使用しないようにすることにより製造原料における毒性を低下させ、工業的に好適な方法とするための工夫の余地があった。
【0004】
一方、アルカンジアミン類を選択的にN−メチル化してN−メチルアルカンジアミン類を製造する方法としては、アルカンジアミンとアルコール又はアルデヒドとを原料として用い、水素の共存下、金属触媒により液相状態で還元アミノ化反応してN−アルキル化反応を行う方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。特にアルデヒドを原料に使用する場合には、この方法により選択率良くN−アルキルアミノアルコール類を製造することができるが、原料又はアルコールから副生するアルデヒドの一部が水素還元反応やカニッツァロ反応等によってアルコールや蟻酸として消費されることとなる。蟻酸はアミン類と容易に塩を生成するため、煩雑な分離除去工程が必要となり、工業的に好ましくない。また、アルデヒドは一般に対応するアルコールの酸化的脱水素法によって製造されるためアルコールよりも高価であり、この他にも副原料として水素ガスを化学量論量以上必要とするため、原料コストの面で大変不利である。したがって、これらの点で工夫の余地があった。
【0005】
このため、より安価な原料であるアルコールをアルキル化剤として用いる方法の開発が望まれていた。その例として、一官能性のアミン類とアルコールとを気相状態で脱水反応することによりアミン類のN−アルキル化が行えることは広く知られている。これらの方法をアルカンジアミン類とメタノールとの反応に適用すると、アルカンジアミン類自身が分子間で環化縮合した化合物が副生する割合が多くなることから、これらの方法においてはこの点を改善するための工夫の余地があった。
このように多官能性アミン類であるアルカンジアミン類とメタノールとを原料としてN−アルキル化し、選択性良くN−アルキルアルカンジアミン類を製造する方法は今までなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−133945号公報(第1、3−4頁)
【特許文献2】
特開昭63−122653号公報(第1、3−4頁)
【特許文献3】
特開平2−233143号公報(第3−5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、安価な原料であるメタノールをメチル化剤として用いてアルカンジアミン類を選択的にN−メチル化することにより、環状生成物等の副反応生成物を抑制して、選択性よく高効率にN−メチルアルカンジアミン類を製造する方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の問題点に鑑み、アルカンジアミン類とメタノールとの分子間脱水反応によるN−アルキルアルカンジアミン類の製造方法について鋭意検討した結果、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下でアルカリ金属とケイ素とリンを有する複合酸化物触媒存在下、分子間脱水反応を行うことにより、環状生成物等の副反応が抑制され、高活性で高選択的にN−メチル化が進行し、気相よりも反応速度が向上し、N−メチルアルカンジアミン類の収率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
また本発明者らは、上記製造方法においては、副生する水により、触媒が可逆的に反応阻害されるため、水の濃度が低くなるように制御すると高効率となることや、製造原料として二官能性のアミン類を用いると、一官能性のアミン類を用いるよりも目的化合物の収率の点で優れていることも見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程を含んでなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法であって、上記反応工程は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒の存在下で反応させてなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法に関する。
以下に、本発明を詳述する。
【0010】
本発明で原料として使用されるアルカンジアミン類としては、アルカンジアミンの構造を有し、該アルカンジアミンが有する窒素原子上に少なくとも1つの水素原子を有する化合物であればよい。本発明においては、二つのアミノ基の間に、炭素、窒素、酸素のいずれかの原子を2〜10個有する二官能性アミン類を用いることが好ましい。より好ましくは、二つのアミノ基の間に存在する炭素、窒素、酸素のいずれかの原子が2〜7個であり、更に好ましくは、2〜5個であるものが用いられる。
【0011】
このようなアルカンジアミン類としては、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、2−(2′−アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′−ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N−(2′−アミノエチル)アニリン等が好適である。より好ましくは、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、2−(2′アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、N−(2′−アミノエチル)アニリンであり、更に好ましくは、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−(2′−アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′−ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、N−(2′−アミノエチル)アニリンである。
【0012】
本発明で製造することができるN−メチルアルカンジアミン類は、形式的には原料として使用するアミン類のアミノ基上の活性水素原子が、もう一方の原料であるメタノールの水酸基と脱水反応することにより、アミノ基の窒素原子上にメチル基が導入されることによって得られるものである。N−メチル化されるアミノ基の窒素原子上に2つの活性水素原子がある場合には、適当な反応条件を選ぶことによって、N−モノメチル化物とN,N−ジメチル化物とを選択的に製造することができる。
【0013】
本発明の製造方法における反応の一例を下記の反応式に示す。
【0014】
【化6】
【0015】
上記反応式では、アルカンジアミン類が有する窒素原子上において、(a)の化合物は、モノメチル化され、(b)及び(c)の化合物は、ジメチル化されてN−メチルアルカンジアミン類が得られている。(b)の化合物においては、片方の窒素原子がジメチル化され、(c)の化合物においては、両方の窒素原子がメチル化されている。これらのN−メチルアルカンジアミン類において、(a)及び(b)の化合物は、非対称な構造を有する化合物であり、(c)の化合物は、対称な構造を有する化合物である。
なお、本発明においては、本発明の製造方法によりメチル化されたメチル基が、N−メチルアルカンジアミン類が有する2つの窒素原子上において片方の窒素原子上にのみ存在する場合には、非対称な構造を有するものとし、両方の窒素原子上に存在する場合には、対称な構造を有するものとする。
【0016】
本発明の製造方法においては、上記反応工程が、下記一般式(1);
【0017】
【化7】
【0018】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R1、R4及びR5は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表されるアルカンジアミン類から、下記一般式(2);
【0019】
【化8】
【0020】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R1、R4及びR5は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表されるN−メチルアルカンジアミン類を製造する工程であることが好ましい。この場合には、N−モノメチル化物を選択的に製造することとなり、N−モノメチル化物の選択率としては、65モル%以上となるように反応条件等を設定することが好ましい。より好ましくは、75モル%以上である。窒素原子上に複数の水素原子を有する場合には副産するN−モノメチル化物の逐次N,N−ジメチル化物及び/又はN,N′−ジメチル化物、さらにはトリメチル化物などのN−多メチル化物を並産することができる。なお、アルカンジアミン類をメチル化することで得られる生成物全体を100モル%とし、そのうちのN−モノメチル化された生成物のモル%をN−モノメチル化物の選択率とする。
【0021】
また上記反応工程が、下記一般式(3);
【0022】
【化9】
【0023】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される1級アルカンジアミン類から、下記一般式(4);
【0024】
【化10】
【0025】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される非対称N−メチルアルカンジアミン類及び/又は下記一般式(5);
【0026】
【化11】
【0027】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される非対称N,N−ジメチルアルカンジアミン類を製造する工程であることが好ましい。この場合には、非対称メチル化物を選択的に製造することとなり、非対称メチル化物の選択率としては、70モル%となるように反応条件等を設定することが好ましい。より好ましくは、75モル%である。またこのとき、N,N−ジメチル化物とN,N′−ジメチル化物の生成比率としては、N,N′−ジメチル化物に対してN,N−ジメチル化物が通常1.5倍以上であり、好ましくは1.8倍以上、さらには2.0倍以上であることが好ましいものである。本発明の方法により、少量副産するN,N′−ジメチル化物を並産することもできる。なお、アルカンジアミン類をメチル化することで得られる生成物全体を100モル%とし、そのうちの非対称メチル化された生成物のモル%を非対称メチル化物の選択率とする。
このように選択率を設定することにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することができ、例えば、一般的な有機合成の中間原料、特に医農薬中間体や合成繊維用の柔軟剤、防錆剤、カチオン系凝集剤、分散剤等、商業的需要が高い分野において、本発明により製造されるN−メチルアルカンジアミン類をより有用なものとすることができることとなる。
【0028】
本発明は、メタノールの前記亜臨界又は超臨界条件下で行うことを特徴とする。なお、本発明においては、通常ではメチル化剤としてメタノールを使用してN−メチル化することとなるが、必要によりその他の脂肪族アルコールを用いてN−アルキル化してもよい。本発明において、これらのアルコールは、反応媒体かつアルキル化剤として用いられることになる。
本発明でいうメタノールの超臨界条件とは、メタノールの臨界温度(239℃)と臨界圧力(8.1MPa)を越えた条件をいう。また、亜臨界条件とは、臨界点近傍の臨界圧力より低い条件領域(亜臨界条件)をいい、具体的には、温度が239℃以上で圧力が4MPa以上の領域を指す。これら亜臨界又は超臨界条件のメタノールは気体と液体の中間的な性質をもち、既存の溶媒には認められない様々な特徴を有する。
【0029】
上記アルキル化剤としてメタノールを用いる場合の反応温度及び反応圧力は、それぞれ以下の範囲が好ましい。反応温度が高すぎると環化自己縮合反応や脱アンモニア反応等の副反応やメタノールの分解反応が進行し、N−メチル化選択率が低下するおそれがある。一方、反応温度が低すぎると、反応速度の低下や液相に近い条件での物質移動過程の影響が大きくなる場合があり好ましくない。したがって、通常、反応温度は240〜400℃、好ましくは、250〜370℃、より好ましくは、260〜350℃で実施される。反応圧力は、5〜20MPa、好ましくは、6〜16MPa、より好ましくは、7〜12MPaの範囲で実施される。反応圧力が高すぎると高圧設備が必要になるため設備コストが高くなるうえ、反応速度が低下するため好ましくない。一方、圧力が低すぎると、気相状態に近くなって、反応物の露点の問題から濃度を低くする必要があるため生産性が悪くなる場合があり、なおかつメタノールの分解や触媒劣化が顕著になる場合があり工業的に不利となるおそれがあるからである。本発明では、上記亜臨界又は超臨界条件で反応させることにより、通常の気相条件では困難なN−メチル化反応が効率的に進行し、かつ反応速度を早めることができる。
【0030】
本発明は、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒、すなわちアルカリ金属原子とリン原子とケイ素原子とを有する複合酸化物触媒の存在下にN−メチル化反応を実施する。この場合における複合酸化物は、これらの原子が複合化された酸化物であれば、複合化の形態は特に限定されるものではない。
本発明の方法に用いる触媒は、このような複合酸化物触媒であれば特に制限されないが、これら3成分の組成比は、下記一般式(6);
M1SixPy (6)
で表されることが好ましい。式中、Mは、アルカリ金属元素を表す。用いられるアルカリ金属にも制限はないが、カリウム、ルビジウム、セシウムが反応活性及び選択性の観点から好ましい。xは、通常1〜200であり、好ましくは、1.5〜100であり、更に、2〜50が好ましく用いられる。yは、通常0.1〜5であり、好ましくは0.2〜4であり、更に、0.4〜2が好ましく用いられる。
【0031】
本発明の触媒は、BET比表面積が0.2〜100m2/gであることが好ましく、より好ましくは1.0〜50m2/gである。BET比表面積が100m2/gを越えるものは性能面で活性及び選択性の低下が大きいおそれがある。一方、0.2m2/g未満の低い表面積の触媒では、活性が低く収率を向上させることができないおそれがある。
【0032】
本発明で使用される触媒は、アルカリ金属原子、リン原子及びケイ素原子以外の1種以上の成分を添加することによって、触媒の成型性や熱的な安定性を制御することができる。添加できる成分としては、他のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、貴金属、カルコゲン元素、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、砒素、アンチモン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム等の各元素又はその化合物を例示することができる。
【0033】
本発明におけるN−メチル化反応は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で行うため、反応系内に存在する触媒以外の反応原料や生成物等の各成分が、それぞれ全量又は一部が超臨界メタノールに溶解していることが好ましい。従って、反応はアルカンジアミン類とメタノールのモル比を、1:2〜200、好ましくは、1:4〜150、更に、1:6〜100の範囲が好ましい。メタノールのモル分率が高いほど生産性及び収率が向上するが、未反応のメタノール回収コストが大きくなる一方、メタノールのモル分率が低いとN−メチル化収率が低下するうえ、触媒寿命が短くなる場合があるからである。
【0034】
本発明はまた、上記反応工程は、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒を含む触媒反応層を用いてなり、該触媒反応層内に共存及び/又は副生する水の分圧は、1MPa以下であるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法でもある。触媒反応層とは、触媒が存在し、アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程が行われる反応器を意味し、例えば、完全混合層型反応器や固定床管型反応器等が挙げられる。
本発明におけるN−メチル化反応は、反応系中に共存する水によって、触媒反応が可逆的に阻害される。これは、触媒表面への水の吸着が強いためにみられる現象であると推測される。水は、アルカンジアミン類とメタノールとの分子間脱水反応によって副生する。水の副生量が多いと、例えば完全混合層型反応器においては反応時間が長くなり、又は、固定床管型反応器においては触媒層の後半部分はほとんど反応に寄与しなくなるため生産性が悪くなるおそれがある。このため、反応層の全ての部分で水の分圧を制御することにより、生産性が著しく向上することとなる。制御される水の分圧は、通常1MPa以下であり、好ましくは0.8MPa以下であり、更に、0.5MPa以下がより好ましい。水の分圧を制御する具体的な方法としては、例えば、反応圧力等の反応条件や、アルカンジアミン類とメタノールのモル比を上記条件範囲内から設定することによって実現されることとなる。
また、ジアミンの高濃度条件においても低転化率条件になるように実施し、反応器出口部で副生水の分離除去することによって生産性を上げることができる。未反応原料及び/又は反応中間体は反応器出口にて分離し、回収、再利用することが好ましい。
【0035】
本発明の方法において、反応形式は流通式によることが好ましいが特に限定されるものではない。また、触媒の形状は特に限定するものではなく、粉末を使用することもできるし、必要に応じてペレット、ビーズ、リング、タブレットや破砕型等の形状に圧縮成型したもの、又は、アルミナゾル、シリカゾル等の無機及び/又は有機バインダーにより成型したものを用いても良い。流通式で行う場合には、固定床式、流動床式のいずれの方式でも用いることができるが、固定床式反応装置が簡便なため好ましい。この際、所望の転化レベルを達成するために必要な実際の接触時間は、容器の大きさ、触媒への助触媒、又は、反応温度及び反応圧力等の要因に依存して広い範囲内で適宜選択することができる。
【0036】
反応器出口のガスはメタノールの臨界温度以下まで冷却して凝縮させた後、適当な圧力又は常圧まで減圧後、メタノール溶液として回収される。凝縮液中には、溶媒であるメタノールの他に生成したN−メチルアルカンジアミン類と水、場合によっては未反応原料のアルカンジアミン類、又は、ピペラジン等の少量の副生成物が含まれており、蒸留等の一般的な分離精製方法によってこれらを分離し、目的とするN−メチル化生成物を得ることができる。生成物の溶解度が低い場合には凝縮液は二相に分離するが、このような場合でも通常の液−液分離や蒸留操作等によって容易に分離精製することができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
なお、実施例中のアルカンジアミン転化率、N−メチルアルカンジアミン収率、N,N−ジメチルアルカンジアミン収率、N,N′−メチルアルカンジアミン収率、及び、N−メチル化生成物の合計選択率は以下の式で求めたものである。
・転化率=(1−(反応器出口部における未反応アルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量))×100%
・N−メチルアルカンジアミン収率=(生成したN−メチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・N,N−ジメチルアルカンジアミン収率=(生成したN,N−ジメチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・N,N′−ジメチルアルカンジアミン収率=(生成したN,N′−ジメチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・選択率=(N−メチルアルカンジアミン収率+N,N−ジメチルアルカンジアミン収率+N,N′−ジメチルアルカンジアミン収率)/転化率×100%
また、反応活性を評価する際の目安となるLHSVは以下の式で算出される。
LHSV=(原料液供給速度(ml/hr)/触媒体積(ml))
【0038】
[触媒調製例]
硝酸セシウム(27.1g)とリン酸二水素アンモニウム(12.8g)とを蒸留水(110g)に均一に溶解させた。この水溶液中に、シリカビーズ(富士シリシア化学社製 キャリアクトQ−30、10−20メッシュ)41.7gを浸漬した。90℃湯浴上でよく攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気気流下で120℃6時間、引き続いて500℃3時間焼成した。得られた触媒のBET比表面積は、7m2/gであった。また、この触媒の組成は原子比で、Cs:Si:P=1:5:0.8であった。
【0039】
実施例1
内径10mm、長さ135mmのSUS−316製直管反応管の下部にガラスウール2mlを充填し、その上に前記触媒調製例で得られたセシウム−リン−ケイ素の複合酸化物を5ml(3.3g)充填した。反応器出口には空冷式冷却管を介してフィルターと背圧弁を取り付けて、圧力制御できるようにした。精密高圧定量ポンプを使用して1,2−エチレンジアミンのメタノール溶液(メタノール/ジアミンモル比=20/1)を0.333ml/minの流量(LHSV=4.0hr−1)で反応器下部より上向きに流通させながら、背圧弁で反応管内の圧力を8.2MPaに設定した。反応管部分を、GCオーブンを使用して外部から加熱し、温度を300℃に設定した。温度と圧力が安定してから1.5時間後の反応器出口におけるエチレンジアミンの転化率は71%であり、N−メチルエチレンジアミン収率が55%、N,N−ジメチルエチレンジアミン収率が9%、N,N′−ジメチルエチレンジアミン収率が3%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった。
【0040】
実施例2〜5
原料アルカンジアミンに、1,3−プロパンジアミン(実施例2)、1,5−ペンタンジアミン(実施例3)、1,6−ヘキサンジアミン(実施例4)、1,7−ヘプタンジアミン(実施例5)をそれぞれエチレンジアミンのかわりに用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。結果を表1にまとめて記載する。
【0041】
【表1】
【0042】
比較例1
原料に、ノルマルブチルアミンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。ノルマルブチルアミンの転化率は18%であり、N−メチルブチルアミン収率が14%、N,N−ジメチルブチルアミン収率が3%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった。選択性は高いものの、転化率が低く、生産性が悪かった。
【0043】
比較例2
原料に、アニリンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。アニリンの転化率は15%であり、N−メチルアニリン収率が13%、N,N−ジメチルアニリン収率が1%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった.選択性は高いものの、転化率が低く、生産性が悪かった。
【0044】
【発明の効果】
本発明のN−メチルアルカンジアミン類の製造方法は、上述のような構成からなり、安価な原料であるメタノールをメチル化剤として用いてアルカンジアミン類を選択的にN−メチル化することにより、環状生成物等の副反応生成物を抑制して、選択性よく高効率にN−メチルアルカンジアミン類を製造することができる方法である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−メチルアルカンジアミン類の製造方法に関するものである。
当該N−メチルアルカンジアミン類は、一般的な有機合成の中間原料として有用であり、特に医農薬中間体や合成繊維用の柔軟剤、防錆剤、カチオン系凝集剤、分散剤等、商業的需要が高い有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、N−メチルアルカンジアミン類を製造する方法としては、1,2−ジクロロエタン等のジハロアルカン類とN−メチルアミン類をアルカリ存在下で反応させる方法が広く採用されている。この方法では、1モルのN−メチルアルカンジアミン類を製造するために2倍モルの塩が副生するため、煩雑な分離工程が必要である点や、多量の廃棄物が副生する点で工業的には問題がある。更に、このような方法では、N,N−ジメチルエチレンジアミン等の非対称なN−メチルアルカンジアミン類を選択的に合成することが困難である。
【0003】
このため、エチレンイミン類とN−メチルアミン類とを二酸化炭素共存下で反応させた後、アルカリ金属水酸化物で処理することによってN−メチルアルカンジアミン類を製造することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。またエチレンイミンとN−メチルアミン類とを塩酸触媒存在下に反応させることによってN−メチルアルカンジアミン類を製造することが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これらの方法では、エチレンイミンを使用しないようにすることにより製造原料における毒性を低下させ、工業的に好適な方法とするための工夫の余地があった。
【0004】
一方、アルカンジアミン類を選択的にN−メチル化してN−メチルアルカンジアミン類を製造する方法としては、アルカンジアミンとアルコール又はアルデヒドとを原料として用い、水素の共存下、金属触媒により液相状態で還元アミノ化反応してN−アルキル化反応を行う方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。特にアルデヒドを原料に使用する場合には、この方法により選択率良くN−アルキルアミノアルコール類を製造することができるが、原料又はアルコールから副生するアルデヒドの一部が水素還元反応やカニッツァロ反応等によってアルコールや蟻酸として消費されることとなる。蟻酸はアミン類と容易に塩を生成するため、煩雑な分離除去工程が必要となり、工業的に好ましくない。また、アルデヒドは一般に対応するアルコールの酸化的脱水素法によって製造されるためアルコールよりも高価であり、この他にも副原料として水素ガスを化学量論量以上必要とするため、原料コストの面で大変不利である。したがって、これらの点で工夫の余地があった。
【0005】
このため、より安価な原料であるアルコールをアルキル化剤として用いる方法の開発が望まれていた。その例として、一官能性のアミン類とアルコールとを気相状態で脱水反応することによりアミン類のN−アルキル化が行えることは広く知られている。これらの方法をアルカンジアミン類とメタノールとの反応に適用すると、アルカンジアミン類自身が分子間で環化縮合した化合物が副生する割合が多くなることから、これらの方法においてはこの点を改善するための工夫の余地があった。
このように多官能性アミン類であるアルカンジアミン類とメタノールとを原料としてN−アルキル化し、選択性良くN−アルキルアルカンジアミン類を製造する方法は今までなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−133945号公報(第1、3−4頁)
【特許文献2】
特開昭63−122653号公報(第1、3−4頁)
【特許文献3】
特開平2−233143号公報(第3−5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、安価な原料であるメタノールをメチル化剤として用いてアルカンジアミン類を選択的にN−メチル化することにより、環状生成物等の副反応生成物を抑制して、選択性よく高効率にN−メチルアルカンジアミン類を製造する方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の問題点に鑑み、アルカンジアミン類とメタノールとの分子間脱水反応によるN−アルキルアルカンジアミン類の製造方法について鋭意検討した結果、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下でアルカリ金属とケイ素とリンを有する複合酸化物触媒存在下、分子間脱水反応を行うことにより、環状生成物等の副反応が抑制され、高活性で高選択的にN−メチル化が進行し、気相よりも反応速度が向上し、N−メチルアルカンジアミン類の収率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
また本発明者らは、上記製造方法においては、副生する水により、触媒が可逆的に反応阻害されるため、水の濃度が低くなるように制御すると高効率となることや、製造原料として二官能性のアミン類を用いると、一官能性のアミン類を用いるよりも目的化合物の収率の点で優れていることも見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程を含んでなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法であって、上記反応工程は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒の存在下で反応させてなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法に関する。
以下に、本発明を詳述する。
【0010】
本発明で原料として使用されるアルカンジアミン類としては、アルカンジアミンの構造を有し、該アルカンジアミンが有する窒素原子上に少なくとも1つの水素原子を有する化合物であればよい。本発明においては、二つのアミノ基の間に、炭素、窒素、酸素のいずれかの原子を2〜10個有する二官能性アミン類を用いることが好ましい。より好ましくは、二つのアミノ基の間に存在する炭素、窒素、酸素のいずれかの原子が2〜7個であり、更に好ましくは、2〜5個であるものが用いられる。
【0011】
このようなアルカンジアミン類としては、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、2−(2′−アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′−ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N−(2′−アミノエチル)アニリン等が好適である。より好ましくは、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、2−(2′アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、N−(2′−アミノエチル)アニリンであり、更に好ましくは、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−(2′−アミノ)エトキシエチルアミン、N−メチルアミノエチルアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、2−(2′−ヒドロキシエチル)アミノエチルアミン、ジエチレントリアミン、N−(2′−アミノエチル)アニリンである。
【0012】
本発明で製造することができるN−メチルアルカンジアミン類は、形式的には原料として使用するアミン類のアミノ基上の活性水素原子が、もう一方の原料であるメタノールの水酸基と脱水反応することにより、アミノ基の窒素原子上にメチル基が導入されることによって得られるものである。N−メチル化されるアミノ基の窒素原子上に2つの活性水素原子がある場合には、適当な反応条件を選ぶことによって、N−モノメチル化物とN,N−ジメチル化物とを選択的に製造することができる。
【0013】
本発明の製造方法における反応の一例を下記の反応式に示す。
【0014】
【化6】
【0015】
上記反応式では、アルカンジアミン類が有する窒素原子上において、(a)の化合物は、モノメチル化され、(b)及び(c)の化合物は、ジメチル化されてN−メチルアルカンジアミン類が得られている。(b)の化合物においては、片方の窒素原子がジメチル化され、(c)の化合物においては、両方の窒素原子がメチル化されている。これらのN−メチルアルカンジアミン類において、(a)及び(b)の化合物は、非対称な構造を有する化合物であり、(c)の化合物は、対称な構造を有する化合物である。
なお、本発明においては、本発明の製造方法によりメチル化されたメチル基が、N−メチルアルカンジアミン類が有する2つの窒素原子上において片方の窒素原子上にのみ存在する場合には、非対称な構造を有するものとし、両方の窒素原子上に存在する場合には、対称な構造を有するものとする。
【0016】
本発明の製造方法においては、上記反応工程が、下記一般式(1);
【0017】
【化7】
【0018】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R1、R4及びR5は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表されるアルカンジアミン類から、下記一般式(2);
【0019】
【化8】
【0020】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R1、R4及びR5は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表されるN−メチルアルカンジアミン類を製造する工程であることが好ましい。この場合には、N−モノメチル化物を選択的に製造することとなり、N−モノメチル化物の選択率としては、65モル%以上となるように反応条件等を設定することが好ましい。より好ましくは、75モル%以上である。窒素原子上に複数の水素原子を有する場合には副産するN−モノメチル化物の逐次N,N−ジメチル化物及び/又はN,N′−ジメチル化物、さらにはトリメチル化物などのN−多メチル化物を並産することができる。なお、アルカンジアミン類をメチル化することで得られる生成物全体を100モル%とし、そのうちのN−モノメチル化された生成物のモル%をN−モノメチル化物の選択率とする。
【0021】
また上記反応工程が、下記一般式(3);
【0022】
【化9】
【0023】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される1級アルカンジアミン類から、下記一般式(4);
【0024】
【化10】
【0025】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される非対称N−メチルアルカンジアミン類及び/又は下記一般式(5);
【0026】
【化11】
【0027】
(式中、Xは、CH2(メチレン基)、酸素原子(エーテル基)又はNR6(イミノ基)を表す。nは、0〜8の整数である。R2及びR3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R6は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ヒドロキシエチル基又はアミノエチル基を表す。)で表される非対称N,N−ジメチルアルカンジアミン類を製造する工程であることが好ましい。この場合には、非対称メチル化物を選択的に製造することとなり、非対称メチル化物の選択率としては、70モル%となるように反応条件等を設定することが好ましい。より好ましくは、75モル%である。またこのとき、N,N−ジメチル化物とN,N′−ジメチル化物の生成比率としては、N,N′−ジメチル化物に対してN,N−ジメチル化物が通常1.5倍以上であり、好ましくは1.8倍以上、さらには2.0倍以上であることが好ましいものである。本発明の方法により、少量副産するN,N′−ジメチル化物を並産することもできる。なお、アルカンジアミン類をメチル化することで得られる生成物全体を100モル%とし、そのうちの非対称メチル化された生成物のモル%を非対称メチル化物の選択率とする。
このように選択率を設定することにより、本発明の作用効果をより充分に発揮することができ、例えば、一般的な有機合成の中間原料、特に医農薬中間体や合成繊維用の柔軟剤、防錆剤、カチオン系凝集剤、分散剤等、商業的需要が高い分野において、本発明により製造されるN−メチルアルカンジアミン類をより有用なものとすることができることとなる。
【0028】
本発明は、メタノールの前記亜臨界又は超臨界条件下で行うことを特徴とする。なお、本発明においては、通常ではメチル化剤としてメタノールを使用してN−メチル化することとなるが、必要によりその他の脂肪族アルコールを用いてN−アルキル化してもよい。本発明において、これらのアルコールは、反応媒体かつアルキル化剤として用いられることになる。
本発明でいうメタノールの超臨界条件とは、メタノールの臨界温度(239℃)と臨界圧力(8.1MPa)を越えた条件をいう。また、亜臨界条件とは、臨界点近傍の臨界圧力より低い条件領域(亜臨界条件)をいい、具体的には、温度が239℃以上で圧力が4MPa以上の領域を指す。これら亜臨界又は超臨界条件のメタノールは気体と液体の中間的な性質をもち、既存の溶媒には認められない様々な特徴を有する。
【0029】
上記アルキル化剤としてメタノールを用いる場合の反応温度及び反応圧力は、それぞれ以下の範囲が好ましい。反応温度が高すぎると環化自己縮合反応や脱アンモニア反応等の副反応やメタノールの分解反応が進行し、N−メチル化選択率が低下するおそれがある。一方、反応温度が低すぎると、反応速度の低下や液相に近い条件での物質移動過程の影響が大きくなる場合があり好ましくない。したがって、通常、反応温度は240〜400℃、好ましくは、250〜370℃、より好ましくは、260〜350℃で実施される。反応圧力は、5〜20MPa、好ましくは、6〜16MPa、より好ましくは、7〜12MPaの範囲で実施される。反応圧力が高すぎると高圧設備が必要になるため設備コストが高くなるうえ、反応速度が低下するため好ましくない。一方、圧力が低すぎると、気相状態に近くなって、反応物の露点の問題から濃度を低くする必要があるため生産性が悪くなる場合があり、なおかつメタノールの分解や触媒劣化が顕著になる場合があり工業的に不利となるおそれがあるからである。本発明では、上記亜臨界又は超臨界条件で反応させることにより、通常の気相条件では困難なN−メチル化反応が効率的に進行し、かつ反応速度を早めることができる。
【0030】
本発明は、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒、すなわちアルカリ金属原子とリン原子とケイ素原子とを有する複合酸化物触媒の存在下にN−メチル化反応を実施する。この場合における複合酸化物は、これらの原子が複合化された酸化物であれば、複合化の形態は特に限定されるものではない。
本発明の方法に用いる触媒は、このような複合酸化物触媒であれば特に制限されないが、これら3成分の組成比は、下記一般式(6);
M1SixPy (6)
で表されることが好ましい。式中、Mは、アルカリ金属元素を表す。用いられるアルカリ金属にも制限はないが、カリウム、ルビジウム、セシウムが反応活性及び選択性の観点から好ましい。xは、通常1〜200であり、好ましくは、1.5〜100であり、更に、2〜50が好ましく用いられる。yは、通常0.1〜5であり、好ましくは0.2〜4であり、更に、0.4〜2が好ましく用いられる。
【0031】
本発明の触媒は、BET比表面積が0.2〜100m2/gであることが好ましく、より好ましくは1.0〜50m2/gである。BET比表面積が100m2/gを越えるものは性能面で活性及び選択性の低下が大きいおそれがある。一方、0.2m2/g未満の低い表面積の触媒では、活性が低く収率を向上させることができないおそれがある。
【0032】
本発明で使用される触媒は、アルカリ金属原子、リン原子及びケイ素原子以外の1種以上の成分を添加することによって、触媒の成型性や熱的な安定性を制御することができる。添加できる成分としては、他のアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、貴金属、カルコゲン元素、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、砒素、アンチモン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム等の各元素又はその化合物を例示することができる。
【0033】
本発明におけるN−メチル化反応は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で行うため、反応系内に存在する触媒以外の反応原料や生成物等の各成分が、それぞれ全量又は一部が超臨界メタノールに溶解していることが好ましい。従って、反応はアルカンジアミン類とメタノールのモル比を、1:2〜200、好ましくは、1:4〜150、更に、1:6〜100の範囲が好ましい。メタノールのモル分率が高いほど生産性及び収率が向上するが、未反応のメタノール回収コストが大きくなる一方、メタノールのモル分率が低いとN−メチル化収率が低下するうえ、触媒寿命が短くなる場合があるからである。
【0034】
本発明はまた、上記反応工程は、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒を含む触媒反応層を用いてなり、該触媒反応層内に共存及び/又は副生する水の分圧は、1MPa以下であるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法でもある。触媒反応層とは、触媒が存在し、アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程が行われる反応器を意味し、例えば、完全混合層型反応器や固定床管型反応器等が挙げられる。
本発明におけるN−メチル化反応は、反応系中に共存する水によって、触媒反応が可逆的に阻害される。これは、触媒表面への水の吸着が強いためにみられる現象であると推測される。水は、アルカンジアミン類とメタノールとの分子間脱水反応によって副生する。水の副生量が多いと、例えば完全混合層型反応器においては反応時間が長くなり、又は、固定床管型反応器においては触媒層の後半部分はほとんど反応に寄与しなくなるため生産性が悪くなるおそれがある。このため、反応層の全ての部分で水の分圧を制御することにより、生産性が著しく向上することとなる。制御される水の分圧は、通常1MPa以下であり、好ましくは0.8MPa以下であり、更に、0.5MPa以下がより好ましい。水の分圧を制御する具体的な方法としては、例えば、反応圧力等の反応条件や、アルカンジアミン類とメタノールのモル比を上記条件範囲内から設定することによって実現されることとなる。
また、ジアミンの高濃度条件においても低転化率条件になるように実施し、反応器出口部で副生水の分離除去することによって生産性を上げることができる。未反応原料及び/又は反応中間体は反応器出口にて分離し、回収、再利用することが好ましい。
【0035】
本発明の方法において、反応形式は流通式によることが好ましいが特に限定されるものではない。また、触媒の形状は特に限定するものではなく、粉末を使用することもできるし、必要に応じてペレット、ビーズ、リング、タブレットや破砕型等の形状に圧縮成型したもの、又は、アルミナゾル、シリカゾル等の無機及び/又は有機バインダーにより成型したものを用いても良い。流通式で行う場合には、固定床式、流動床式のいずれの方式でも用いることができるが、固定床式反応装置が簡便なため好ましい。この際、所望の転化レベルを達成するために必要な実際の接触時間は、容器の大きさ、触媒への助触媒、又は、反応温度及び反応圧力等の要因に依存して広い範囲内で適宜選択することができる。
【0036】
反応器出口のガスはメタノールの臨界温度以下まで冷却して凝縮させた後、適当な圧力又は常圧まで減圧後、メタノール溶液として回収される。凝縮液中には、溶媒であるメタノールの他に生成したN−メチルアルカンジアミン類と水、場合によっては未反応原料のアルカンジアミン類、又は、ピペラジン等の少量の副生成物が含まれており、蒸留等の一般的な分離精製方法によってこれらを分離し、目的とするN−メチル化生成物を得ることができる。生成物の溶解度が低い場合には凝縮液は二相に分離するが、このような場合でも通常の液−液分離や蒸留操作等によって容易に分離精製することができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
なお、実施例中のアルカンジアミン転化率、N−メチルアルカンジアミン収率、N,N−ジメチルアルカンジアミン収率、N,N′−メチルアルカンジアミン収率、及び、N−メチル化生成物の合計選択率は以下の式で求めたものである。
・転化率=(1−(反応器出口部における未反応アルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量))×100%
・N−メチルアルカンジアミン収率=(生成したN−メチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・N,N−ジメチルアルカンジアミン収率=(生成したN,N−ジメチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・N,N′−ジメチルアルカンジアミン収率=(生成したN,N′−ジメチルアルカンジアミンのモル流量/反応器入口部におけるアルカンジアミンのモル流量)×100%
・選択率=(N−メチルアルカンジアミン収率+N,N−ジメチルアルカンジアミン収率+N,N′−ジメチルアルカンジアミン収率)/転化率×100%
また、反応活性を評価する際の目安となるLHSVは以下の式で算出される。
LHSV=(原料液供給速度(ml/hr)/触媒体積(ml))
【0038】
[触媒調製例]
硝酸セシウム(27.1g)とリン酸二水素アンモニウム(12.8g)とを蒸留水(110g)に均一に溶解させた。この水溶液中に、シリカビーズ(富士シリシア化学社製 キャリアクトQ−30、10−20メッシュ)41.7gを浸漬した。90℃湯浴上でよく攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気気流下で120℃6時間、引き続いて500℃3時間焼成した。得られた触媒のBET比表面積は、7m2/gであった。また、この触媒の組成は原子比で、Cs:Si:P=1:5:0.8であった。
【0039】
実施例1
内径10mm、長さ135mmのSUS−316製直管反応管の下部にガラスウール2mlを充填し、その上に前記触媒調製例で得られたセシウム−リン−ケイ素の複合酸化物を5ml(3.3g)充填した。反応器出口には空冷式冷却管を介してフィルターと背圧弁を取り付けて、圧力制御できるようにした。精密高圧定量ポンプを使用して1,2−エチレンジアミンのメタノール溶液(メタノール/ジアミンモル比=20/1)を0.333ml/minの流量(LHSV=4.0hr−1)で反応器下部より上向きに流通させながら、背圧弁で反応管内の圧力を8.2MPaに設定した。反応管部分を、GCオーブンを使用して外部から加熱し、温度を300℃に設定した。温度と圧力が安定してから1.5時間後の反応器出口におけるエチレンジアミンの転化率は71%であり、N−メチルエチレンジアミン収率が55%、N,N−ジメチルエチレンジアミン収率が9%、N,N′−ジメチルエチレンジアミン収率が3%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった。
【0040】
実施例2〜5
原料アルカンジアミンに、1,3−プロパンジアミン(実施例2)、1,5−ペンタンジアミン(実施例3)、1,6−ヘキサンジアミン(実施例4)、1,7−ヘプタンジアミン(実施例5)をそれぞれエチレンジアミンのかわりに用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。結果を表1にまとめて記載する。
【0041】
【表1】
【0042】
比較例1
原料に、ノルマルブチルアミンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。ノルマルブチルアミンの転化率は18%であり、N−メチルブチルアミン収率が14%、N,N−ジメチルブチルアミン収率が3%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった。選択性は高いものの、転化率が低く、生産性が悪かった。
【0043】
比較例2
原料に、アニリンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行った。アニリンの転化率は15%であり、N−メチルアニリン収率が13%、N,N−ジメチルアニリン収率が1%であり、合計のN−メチル化選択率は94%であった.選択性は高いものの、転化率が低く、生産性が悪かった。
【0044】
【発明の効果】
本発明のN−メチルアルカンジアミン類の製造方法は、上述のような構成からなり、安価な原料であるメタノールをメチル化剤として用いてアルカンジアミン類を選択的にN−メチル化することにより、環状生成物等の副反応生成物を抑制して、選択性よく高効率にN−メチルアルカンジアミン類を製造することができる方法である。
Claims (4)
- アルカンジアミン類とメタノールとを反応させる工程を含んでなるN−メチルアルカンジアミン類の製造方法であって、
該反応工程は、メタノールの亜臨界又は超臨界条件下で、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒の存在下で反応させてなる
ことを特徴とするN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。 - 前記反応工程は、下記一般式(1);
ことを特徴とする請求項1に記載のN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。 - 前記反応工程は、下記一般式(3);
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。 - 前記反応工程は、アルカリ金属−リン−ケイ素を有する複合酸化物触媒を含む触媒反応層を用いてなり、
該触媒反応層内に共存及び/又は副生する水の分圧は、1MPa以下である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のN−メチルアルカンジアミン類の製造方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005041806A (ja) * | 2003-07-28 | 2005-02-17 | Tosoh Corp | N−モノアルキル置換アルキレンアミンの製造方法 |
JP4532083B2 (ja) * | 2003-07-28 | 2010-08-25 | 東ソー株式会社 | N−モノアルキル置換アルキレンアミンの製造方法 |
CN111454159A (zh) * | 2020-04-04 | 2020-07-28 | 大连理工大学 | 一种n-甲基-1,3-丙二胺的制备工艺方法 |
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