JP7043029B2 - 水まわりユニットルームの組み立て方法及び水まわりユニットルーム - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的に、水まわりユニットルームの組み立て方法及び水まわりユニットルームに関する。
従来、ユニットバスやシャワールーム等の水まわりユニットルームは、壁材や床材など個々の部材を現場である建築躯体内へ輸送した後、建築躯体内で施工者がこの部材を接続・組み立てることにより、設置される(ノックダウン工法)。このような水まわりユニットルームにおいては、ルーム内で使用された水が建築躯体側に漏れてしまうことを防ぐために、水密性を確保することが求められる。そこで、このような水まわりユニットルームの設置においては、例えば、各部材を組み立てた後に、個々の部材間の隙間にシリコーン接着剤等のコーキング材を塗布することで、水密性を確保する作業が行われる(特許文献1、2)。
しかし、上記の水密性を確保する作業は、各部材を組み立てた後に行われるため、現場の施工者の施工技術に委ねられることになる。即ち、ルーム内の水密性は個々の部材の製造者側では担保できず、現場の施工者の施工技術が十分ではない場合には、個々の部材間の隙間にコーキング材を塗布し忘れてしまったり、正しくコーキング材を塗布できなかったりする恐れがあり、水密性が確保できない場合があるという問題がある。
また、シリコーン接着剤等のコーキング材は、容易に剥離することができない。従って、コーキング材を塗布し終わった後に部材のズレ等の施工ミスに気づいた場合や、部品の取り替えをするために解体が発生した場合には、コーキング材を剥がし、部材の配置を修正した後に再びコーキング材を塗布し直す必要があり、施工性が悪いという問題がある。
特開2013-237977号公報 特開平10-317502号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、容易に水密性を確保できるとともに施工性を向上できる水まわりユニットルームの組み立て方法及び水まわりユニットルームを提供することを目的とする。
第1の発明は、床材と、複数の壁材と、前記複数の壁材同士を接続するためのフレームと、を有する水まわりユニットルームをノックダウン工法で組み立てる方法であって、前記床材は、床材本体と、前記床材本体の周端部に設けられた第1粘着剤と、を有し、前記フレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられた第2粘着剤と、を有し、前記第1粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の少なくとも1つに着脱自在に粘着可能であり、前記第2粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第1粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、前記床材の上に前記フレームを取り付けることで、前記第2粘着剤の下端部を前記第1粘着剤に粘着させる第1工程と、前記床材の上、及び、前記フレームに前記複数の壁材の前記少なくとも1つを取り付けることで、前記第1粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの下端部に粘着させるとともに、前記第2粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの側端部に粘着させる第2工程と、を備えたことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、工場等で予め床材及びフレームに粘着剤を塗布しておき、現場にて各部材を組み立てた際に、フレームに設けられた第2粘着剤の下端部と床材に設けられた第1粘着剤とが粘着するとともに、第1粘着剤と壁材の下端部と、及び、第2粘着剤と壁材の側端部とが粘着することによって、容易に止水ラインを形成できる。つまり、この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、工場(メーカー)側で、各部材の適切な箇所に予め粘着剤を付与しておくことで、現場の施工者の技術に大きく左右されずに止水ラインを簡単に形成できる。これにより、容易に水密性を確保できる。また、この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第1粘着剤及び第2粘着剤は、壁材に対して着脱自在に粘着可能であるため、現場にて壁材の位置を自由に調整することができ、施工性を格段に向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記ユニットルームは、天井材をさらに有し、
前記天井材は、天井材本体と、前記天井材本体の周端部に設けられた第3粘着剤と、を有し、前記第3粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第2粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、前記フレームの上、及び、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上に前記天井材を取り付けることで、前記第2粘着剤の上端部を前記第3粘着剤に粘着させるとともに、前記第3粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上端部に粘着させる第3工程をさらに備えたことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、工場等で予め天井材に粘着剤を塗布しておき、現場にて天井材を取り付けた際に、第2粘着剤の上端部と天井材に設けられた第3粘着剤とが粘着するとともに、第3粘着剤と壁材の上端部とが粘着することによって、容易且つ確実に止水ラインを形成できる。また、この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第3粘着剤は、壁材に着脱自在に粘着可能であるため、天井材を取り付けた後に、壁材の位置ずれに気づいた場合であっても、簡単に壁材を取り外して施工し直すことが可能になる。これにより、施工性を向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、前記第2粘着剤は、前記第1壁材の側端部に粘着するとともに、前記第2壁材の側端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、フレームに設けられた第2粘着剤を第1壁材及び第2壁材の両方に粘着させる。これにより、第1壁材を剥がした際に、第2粘着剤が第1壁材と共にフレーム本体から剥がれてしまうことを、第2壁材と第2粘着剤との粘着力、及び、フレーム本体と第2粘着剤との粘着力によって、抑制できる。また、第2壁材を剥がした際に、第2粘着剤が第2壁材と共にフレーム本体から剥がれてしまうことを、第1壁材と第2粘着剤との粘着力、及び、フレーム本体と第2粘着剤との粘着力によって、抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性を向上させることができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記第2粘着剤と前記フレーム本体との粘着面積と前記第2粘着剤と前記第1壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第2粘着剤と前記第2壁材との粘着面積よりも大きく、前記第2粘着剤と前記フレーム本体との粘着面積と前記第2粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第2粘着剤と前記第1壁材との粘着面積よりも大きいことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第2粘着剤のフレーム本体に対する粘着強度と第2粘着剤の第1壁材に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を第2粘着剤の第2壁材に対する粘着強度よりも大きくすることができる。これにより、第2壁材を剥がした際に、第2粘着剤が第2壁材と共にフレーム本体から剥がれてしまうことをより抑制できる。また、第2粘着剤のフレーム本体に対する粘着強度と第2粘着剤の第2壁材に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、及び、第2粘着剤の第1壁材に対する粘着強度よりも大きくすることができる。これにより、第1壁材を剥がした際に、第2粘着剤が第1壁材と共にフレーム本体から剥がれてしまうことをより抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をより向上させることができる。
第5の発明は、第1または第2の発明において、前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、前記第1粘着剤は、前記第1壁材の下端部に粘着するとともに、前記第2壁材の下端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、床材に設けられた第1粘着剤を第1壁材及び第2壁材の両方に粘着させる。これにより、第1壁材を剥がした際に、第1粘着剤が第1壁材と共に床材本体から剥がれてしまうことを、第2壁材と第1粘着剤との粘着力、及び、床材本体と第1粘着剤との粘着力によって、抑制できる。また、第2壁材を剥がした際に、第1粘着剤が第2壁材と共に床材本体から剥がれてしまうことを、第1壁材と第1粘着剤との粘着力、及び、床材本体と第1粘着剤との粘着力によって、抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性を向上させることができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記第1粘着剤と前記床材本体との粘着面積と前記第1粘着剤と前記第1壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第1粘着剤と前記第2壁材との粘着面積よりも大きく、前記第1粘着剤と前記床材本体との粘着面積と前記第1粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第1粘着剤と前記第1壁材との粘着面積よりも大きいことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第1粘着剤の床材本体に対する粘着強度と第1粘着剤の第1壁材に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を第1粘着剤の第2壁材に対する粘着強度よりも大きくすることができる。これにより、第2壁材を剥がした際に、第1粘着剤が第2壁材と共に床材本体から剥がれてしまうことをより抑制できる。また、第1粘着剤の床材本体に対する粘着強度と第1粘着剤の第2壁材に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、第1粘着剤の第1壁材に対する粘着強度よりも大きくすることができる。これにより、第1壁材を剥がした際に、第1粘着剤が第1壁材と共に床材本体から剥がれてしまうことをより抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をより向上させることができる。
第7の発明は、第2の発明において、前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、前記第3粘着剤は、前記第1壁材の上端部に粘着するとともに、前記第2壁材の上端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、天井材に設けられた第3粘着剤を第1壁材及び第2壁材の両方に粘着させる。これにより、天井材を剥がした際に、第3粘着剤が天井材本体から剥がれ、第1壁材及び第2壁材に残ってしまうことを、天井材本体と第3粘着剤との粘着力によって、抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性を向上させることができる。
第8の発明は、第7の発明において、前記第3粘着剤と前記天井材本体との粘着面積は、前記第3粘着剤と前記第1壁材との粘着面積と前記第3粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積よりも大きいことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第3粘着剤の天井材本体に対する粘着強度を、第3粘着剤の第1壁材に対する粘着強度と第3粘着剤の第2壁材に対する粘着強度とを合わせた粘着強度よりも大きくすることができる。これにより、天井材を剥がした際に、第3粘着剤が天井材本体から剥がれ、第1壁材及び第2壁材に残ってしまうことをより抑制できる。従って、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をより向上させることができる。
第9の発明は、第1~第8のいずれか1つの発明において、前記第1粘着剤及び前記第2粘着剤は、弾性ホットメルトであることを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法である。
この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、弾性ホットメルトを粘着剤として利用するため、工場にて弾性ホットメルトを高温にし部材に対して塗布し、その後冷却して形状形成させたのち、現場にて施工者が各部材同士を粘着剤により接続できる。すなわち、現場や現場への輸送中に、粘着剤が形状変化してしまうことを抑制しつつも、現場にて各部材同士を粘着剤により接続できるようになる。これにより、現場にて容易に水密性を確保できるとともに、施工性を向上させることができる。
第10の発明は、ノックダウン工法で組み立てられる水まわりユニットルームであって、床材と、前記床材の上に取り付けられる複数の壁材と、前記床材の上に取り付けられ、前記複数の壁材同士を接続するためのフレームと、を備え、前記床材は、床材本体と、前記床材本体の周端部に設けられた第1粘着剤と、を有し、前記フレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられた第2粘着剤と、を有し、前記第1粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の少なくとも1つに着脱自在に粘着可能であり、前記第2粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第1粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、前記第2粘着剤の下端部は、前記第1粘着剤に粘着し、前記第1粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの下端部に粘着し、前記第2粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの側端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルームである。
この水まわりユニットルームによれば、工場等で予め床材及びフレームに粘着剤を塗布しておき、現場にて各部材を組み立てた際に、フレームに設けられた第2粘着剤の下端部と床材に設けられた第1粘着剤とが粘着するとともに、第1粘着剤と壁材の下端部と、及び、第2粘着剤と壁材の側端部とが粘着することによって、容易に止水ラインを形成できる。つまり、この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、工場(メーカー)側で、各部材の適切な箇所に予め粘着剤を付与しておくことで、現場の施工者の技術に大きく左右されずに止水ラインを簡単に形成できる。これにより、容易に水密性を確保できる。また、この水まわりユニットルームによれば、第1粘着剤及び第2粘着剤は、壁材に着脱自在に粘着可能であるため、現場にて壁材の位置を自由に調整することができ、施工性を格段に向上させることができる。
第11の発明は、第10の発明において、天井材をさらに備え、前記天井材は、天井材本体と、前記天井材本体の周端部に設けられた第3粘着剤と、を有し、前記第3粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第2粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、前記第2粘着剤の上端部は、前記第3粘着剤に粘着し、前記第3粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルームである。
この水まわりユニットルームによれば、工場等で予め天井材に粘着剤を塗布しておき、現場にて天井材を取り付けた際に、第2粘着剤の上端部と天井材に設けられた第3粘着剤とが粘着するとともに、第3粘着剤と壁材の上端部とが粘着することによって、容易且つ確実に止水ラインを形成できる。また、この水まわりユニットルームの組み立て方法によれば、第3粘着剤は、壁材に着脱自在に粘着可能であるため、天井材を取り付けた後に、壁材の位置ずれに気づいた場合であっても、簡単に壁材を取り外して施工し直すことが可能になる。これにより、施工性を向上させることができる。
本発明の態様によれば、容易に水密性を確保できるとともに施工性を向上できる水まわりユニットルームの組み立て方法及び水まわりユニットルームが提供される。
実施形態に係る水まわりユニットルームを模式的に表す斜視図である。 図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられる床材を模式的に表す斜視図及び断面図である。 図3(a)~図3(d)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられるフレームを模式的に表す斜視図及び側面図である。 図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられる天井材を模式的に表す斜視図及び断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの床材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの床材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの床材と壁材との接続部分を模式的に表す断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームの壁材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの天井材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの天井材と壁材との接続部分を模式的に表す断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。 図16(a)~図16(c)は、実施形態に係る水まわりユニットルームの変形例の一部を模式的に表す斜視図及び断面図である。 実施形態に係る水まわりユニットルームの別の変形例の一部を模式的に表す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る水まわりユニットルームを模式的に表す斜視図である。
図1に表したように、水まわりユニットルーム10は、床材20と、複数の壁材30と、フレーム40と、天井材50と、を備えている。この例では、水まわりユニットルーム10は、浴槽60をさらに備えるユニットバスである。水まわりユニットルーム10は、浴槽60を備えていないシャワールームであってもよい。
水まわりユニットルーム10は、略直方体の箱状である。水まわりユニットルーム10は、上面、下面、及び側面を有する。側面は、第1面10a、第2面10b、第3面10c、及び第4面10dを有する。第1面10aは、第2面10b及び第4面10dと直交する。第3面10cは、第2面10b及び第4面10dと直交する。第1面10aは、第3面10cと対向する。第2面10bは、第4面10dと対向する。この例では、第1面10aは、浴槽60が設けられている側とは反対側の面である。
床材20は、水まわりユニットルーム10の下面を構成する。床材20は、高さ調節可能な構造を有する支持脚28を介して浴室設置面(例えば、建物の床)の上に設置されている。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
図1に例示した水まわりユニットルーム10では、浴槽60が設けられる。そのため、床材20は、水まわりユニットルーム10の下面のうち、浴槽60が設けられていない部分に設けられる。例えば、浴槽60が設けられない場合、床材20は、水まわりユニットルーム10の下面の全体に設けられる。
複数の壁材30は、床材20の周端部20a及び浴槽60の周端部60aの上に設けられ、水まわりユニットルーム10の第1~第4面10a~10dを構成する。この例では、第1~第8壁材31~38が設けられている。第1壁材31及び第2壁材32は、第1面10aを構成する。第3壁材33及び第4壁材34は、第2面10bを構成する。第5壁材35及び第6壁材36は、第3面10cを構成する。第7壁材37及び第8壁材38は、第4面10dを構成する。
第1壁材31及び第2壁材32は、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられている。第1壁材31と第2壁材32とは、第1面10aにおいて、隣り合うように設けられている。第3壁材33は、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられている。第4壁材34は、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられている。第3壁材33と第4壁材34とは、第2面10bにおいて、隣り合うように設けられている。第2壁材32と第3壁材33とは、第1面10aと第2面10bとが交差する角部において、隣り合うように設けられている。第5壁材35及び第6壁材36は、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられている。第5壁材35と第6壁材36とは、第3面10cにおいて、隣り合うように設けられている。第4壁材34と第5壁材35とは、第2面10bと第3面10cとが交差する角部において、隣り合うように設けられている。第7壁材37は、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられている。第8壁材38は、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられている。第7壁材37と第8壁材38とは、第4面10dにおいて、隣り合うように設けられている。第6壁材36と第7壁材37とは、第3面10cと第4面10dとが交差する角部において、隣り合うように設けられている。第8壁材38と第1壁材31とは、第4面10dと第1面10aとが交差する角部において、隣り合うように設けられている。
なお、複数の壁材30は、これらに限定されない。例えば、第1壁材31と第2壁材32とは、連続する1枚のパネルであってもよい。第3壁材33と第4壁材34とは、連続する1枚のパネルであってもよい。第5壁材35と第6壁材36とは、連続する1枚のパネルであってもよい。第7壁材37と第8壁材38とは、連続する1枚のパネルであってもよい。また、第1~第8壁材31~38は、それぞれ、複数枚のパネルが接続されたものであってもよい。また、第3壁材33の一部が、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられてもよい。第4壁材34の一部が、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられてもよい。第7壁材37の一部が、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられてもよい。第8壁材38の一部が、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられてもよい。
また、図1に例示した水まわりユニットルーム10では、第8壁材38には図示しないドア取付枠を介してドアDRが設けられている。本実施形態では、ドア取付枠を含んだ第8壁材38も壁材30に含まれるものとする。つまり、本実施形態では、壁材30は、壁パネルおよびドア取付枠を含む。
フレーム40は、床材20の周端部20a及び浴槽60の周端部60aの上に設けられる。フレーム40は、床材20の周端部20a及び浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられる。フレーム40は、例えば、隣接する壁材30の間に設けられ、隣接する壁材30同士を接続する。この例では、第1~第8フレーム41~48が設けられている。
第1フレーム41は、第1面10aにおいて、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられ、第1壁材31と第2壁材32とを接続している。第2フレーム42は、第1面10aと第2面10bとが交差する角部において、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられ、第2壁材32と第3壁材33とを接続している。第3フレーム43は、第2面10bにおいて、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられ、第3壁材33と第4壁材34とを接続している。第4フレーム44は、第2面10bと第3面10cとが交差する角部において、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられ、第4壁材34と第5壁材35とを接続している。第5フレーム45は、第3面10cにおいて、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられ、第5壁材35と第6壁材36とを接続している。第6フレーム46は、第3面10cと第4面10dとが交差する角部において、浴槽60の周端部60aから立ち上がるように設けられ、第6壁材36と第7壁材37とを接続している。第7フレーム47は、第4面10dにおいて、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられ、第7壁材37と第8壁材38とを接続している。第8フレーム48は、第4面10dと第1面10aとが交差する角部において、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられ、第8壁材38と第1壁材31とを接続している。
なお、第1壁材31と第2壁材32とが連続する1枚のパネルである場合、第1フレーム41は省略可能である。第3壁材33と第4壁材34とが連続する1枚のパネルである場合、第3フレーム43は省略可能である。第5壁材35と第6壁材36とが連続する1枚のパネルである場合、第5フレーム45は省略可能である。第7壁材37と第8壁材38とが連続する1枚のパネルである場合、第7フレーム47は省略可能である。
天井材50は、フレーム40の上、及び、複数の壁材30の上に設けられ、水まわりユニットルーム10の上面を構成する。この例では、天井材50は、第1天井材51と、第2天井材52と、を有する。第1天井材51は、床材20の上方に設けられている。第1天井材51は、第1~第3壁材31~33及び第8壁材38の上に設けられている。第1天井材51は、第1~第3フレーム41~43及び第7、第8フレーム47、48の上に設けられている。第2天井材52は、浴槽60の上方に設けられている。第2天井材52は、第4~第7壁材34~37の上に設けられている。第2天井材52は、第3~第7フレーム43~47の上に設けられている。
なお、天井材50は、これらに限定されない。例えば、第1天井材51と第2天井材52とは、連続する1枚のパネルであってもよい。
浴槽60の底部裏面における四隅近傍には、支持脚68が設けられ、その支持脚68を介して、浴槽60は浴室設置面の上に設置される。支持脚68は、高さ調節可能な構造を有する。浴槽60は必要に応じて設けられ、省略可能である。水まわりユニットルーム10が、例えばシャワールームの場合、浴槽60は省略される。
例えば、浴槽60が省略される場合、床材20は、水まわりユニットルーム10の下面の全体に設けられる。このとき、第4~第7壁材34~37は、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられる。また、このとき、第4~第6フレーム44~46は、床材20の周端部20aから立ち上がるように設けられる。
浴槽60と床材20との境界には、浴槽60における床材20側の側面を覆い隠すバスエプロン62が設けられている。なお、浴槽60の構造によっては、バスエプロン62を設けなくてよいものもある。
図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられる床材を模式的に表す斜視図及び断面図である。
図2(b)は、図2(a)に示すG-G線による断面図である。
図2(a)及び図2(b)に表したように、床材20は、床材本体200と、床材本体200の周端部200aに設けられた第1粘着剤250と、を有する。この例では、床材本体200は、床面201と、壁載せ凹部202と、を有する。床面201は、各壁材30で囲まれた空間内に露出し、使用者に実際に洗い場として使用される部分である。壁載せ凹部202は、床面201の外縁に沿って設けられる。換言すれば、壁載せ凹部202は、床材本体200の周端部200aに設けられる。壁載せ凹部202は、例えば、床面201の4つの辺(外縁)のうち、浴槽60と隣接しない3つの辺の全体に沿うように設けられる。
壁載せ凹部202は、第1内側面202aと、第2内側面202bと、内底面202cと、を有する。内底面202cは、床面201よりも下方に凹んでいる。第1内側面202aは、内底面202cの床面201側の一端側に設けられている。第1内側面202aは、内底面202cから床面201に向かって上方に延びる。換言すれば、第1内側面202aは、内底面202cの一端と床面201の一端とを接続する。第2内側面202bは、内底面202cの他端側に設けられている。第2内側面202bは、内底面202cの他端から上方に向かって延びる。
第1粘着剤250は、床材本体200の周端部200aに設けられる。この例では、第1粘着剤250は、壁載せ凹部202の内底面202cの上に設けられている。第1粘着剤250は、例えば、壁載せ凹部202に沿って、床面201の4つの辺(外縁)のうち、浴槽60と隣接しない3つの辺の全体に連続して設けられる。第1粘着剤250は、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、床材本体200と壁材30との間、及び、床材本体200とフレーム40との間に位置するように設けられる。第1粘着剤250の性質については、後述する。
図3(a)~図3(d)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられるフレームを模式的に表す斜視図及び側面図である。
図3(a)及び図3(b)は、フレーム40の下端部を示す。
図3(b)は、図3(a)に示す矢印H方向から見た側面図である。
図3(c)及び図3(d)は、フレーム40の上端部を示す。
図3(d)は、図3(c)に示す矢印I方向から見た側面図である。
図3(a)~図3(d)に表したように、フレーム40は、フレーム本体400と、フレーム本体400の側面(長手方向部分)に設けられた第2粘着剤450と、を有する。フレーム本体400は、第1ジョイナ401と、第2ジョイナ402と、を有する。第1ジョイナ401は、例えば、金属製である。第2ジョイナ402は、例えば、樹脂製である。第1ジョイナ401及び第2ジョイナ402は、薄板を折り曲げた中空構造を有する。第2ジョイナ402は、第1ジョイナ401の中空構造の内部に設けられる。図3(a)及び図3(b)に表したように、第2ジョイナ402の下端部402aは、第1ジョイナ401の下端部401aよりも下方に突出している。なお、ジョイナの下端部とは、ジョイナの下面のみに限定されず、例えば、ジョイナの下面から上方30mm以内の領域にある該ジョイナの表面も含まれる。図3(c)及び図3(d)に表したように、第2ジョイナ402の上端部402bは、第1ジョイナ401の上端部401bよりも上方に突出している。なお、ジョイナの上端部とは、ジョイナの上面のみに限定されず、例えば、ジョイナの上面から下方30mm以内の領域にある該ジョイナの表面も含まれる。
第2粘着剤450は、フレーム本体400の側面に設けられる。この例では、第2粘着剤450は、第2ジョイナ402の中空構造の内部に設けられている。第2粘着剤450は、例えば、第2ジョイナ402に沿って、第2ジョイナ402の中空構造の内部の上下方向の全体に連続して設けられる。図3(a)及び図3(b)に表したように、第2粘着剤450の下端部450aは、第2ジョイナ402の下端部402a(フレーム本体400の下端部)よりも下方に突出している。図3(c)及び図3(d)に表したように、第2粘着剤450の上端部450bは、第2ジョイナ402の上端部402b(フレーム本体400の上端部)よりも上方に突出している。第2粘着剤450の性質については、後述する。
図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームに用いられる天井材を模式的に表す斜視図及び断面図である。
図4(b)は、図4(a)に示すJ-J線による断面図である。
図4(a)及び図4(b)に表したように、天井材50は、天井材本体500と、天井材本体500の周端部500aに設けられた第3粘着剤550と、を有する。例えば、第1天井材51は、天井材本体510と、天井材本体510の周端部510aに設けられた第3粘着剤550と、を有する。第2天井材52は、天井材本体520と、天井材本体520の周端部520aに設けられた第3粘着剤550と、を有する。
天井材本体500は、母材501と、母材501の周端部501aに設けられた接続部材502と、を有する。接続部材502は、例えば、母材501の周端部501aの全体に沿うように設けられる。接続部材502は、第1受け部502a及び第2受け部502bを有する。第1受け部502aは、前後方向または左右方向に向かって凹んだ凹部であり、母材501の周端部501aと嵌合する。第2受け部502bは、上方向に向かって凹んだ凹部であり、壁材30の上端部30c及びフレーム40の上端部(例えば、第2ジョイナ402の上端部402b)と嵌合する。
第3粘着剤550は、天井材本体500の周端部500aに設けられる。この例では、第3粘着剤550は、第2受け部502bの上面に設けられている。第2粘着剤450は、例えば、天井材本体500の周端部500aに沿って、第2受け部502bの上面の全体に連続して設けられる。第3粘着剤550は、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、天井材本体500と壁材30との間、及び、天井材本体500とフレーム40との間に位置するように設けられる。
また、この例では、第1天井材51の第3粘着剤550の一部、及び、第2天井材52の第3粘着剤550の一部は、第1天井材51の天井材本体510と第2天井材52の天井材本体520との間に位置するように設けられる。第1天井材51と第2天井材52とは、第3粘着剤550を介して接続される。第3粘着剤550により、第1天井材51の天井材本体510と第2天井材52の天井材本体520との間の隙間は、塞がれ、水密される。
なお、この例では、天井材50に第3粘着剤550が設けられているが、第3粘着剤550は、必要に応じて設けられ、省略可能である。天井材50に第3粘着剤550が設けられない場合、天井材50には、例えば、パッキンなどの他の水密部材が設けられてもよい。
以下、粘着剤について、説明する。
第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、粘着性を有する。「粘着」は、高粘度液体に一般的に見られる現象で、態の変化を起こさず短時間僅かな圧力を加えるだけで接着し、隙間を塞ぐあるいは埋める(シール性を発揮する)現象である。粘着性は、換言すれば、感圧接着性である。粘着剤は、換言すれば、感圧接着剤である。なお、粘着剤とは、例えば、時間が経った場合であっても完全に乾くことが無く、常に接着性をもった材料であり、時間が経つと完全に乾いてしまい、接着性を失う(接着性が限りなくゼロに近づく)いわゆる接着剤とは、全く異なるものである。
第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、弾性を有する。第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550が、弾性を有するということは、第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550の圧縮永久ひずみが、例えば、20%以下であることを指す(JIS K 6254:2016)。第1粘着剤250の圧縮永久ひずみ、第2粘着剤450の圧縮永久ひずみ、及び第3粘着剤550の圧縮永久ひずみは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550が、弾性を有することで、床材20と壁材30、壁材30同士、壁材30と天井材50、がそれぞれの粘着剤を介して接続されている際に、壁材30を取り外しても、粘着剤がこの弾性によって元の形状(位置)に復元するため、壁材30を再度それぞれの粘着剤に張り付けることが可能となる。
なお、本願明細書において、「圧縮永久ひずみ」は、例えば、以下の方法で求めた値である。直径27mm、厚さ20mmの円筒状に賦形したサンプルを用意し、このサンプルを50%(10mm)の厚さまで圧縮した状態で室温(約20℃)下で24時間放置する。その後、圧縮を開放して室温下で24時間放置し、サンプルの厚さ方向の寸法を測定する。サンプルの厚さ方向の寸法の変化率を圧縮永久ひずみとして求めることができる。
第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、壁材30(複数の壁材30の少なくとも1つ)に着脱自在に粘着可能である。換言すれば、第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、壁材30に粘着可能であり、壁材30から剥離可能である。また、第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、壁材30から剥離した後、再度、壁材30に粘着可能である。これにより、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、壁材30の床材20及びフレーム40への取り付け及び取り外しを繰り返し行うことができる。また、天井材50を取り付けた後に、天井材50を取り外し、壁材30の位置を調整することもできる。これらにより、施工性を向上させることができる。
なお、本願明細書において、「剥離可能」は、粘着剤を基材(例えば、壁材30)に密着させ、剥離させたときに、基材及び粘着剤の凝集破壊を起こすことなく、密着界面から容易に粘着材を剥離可能であることを示す。換言すれば、第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、剥離容易性を有する。換言すれば、第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、解体性を有する。
第2粘着剤450は、第1粘着剤250に着脱自在に粘着可能である。換言すれば、第1粘着剤250と第2粘着剤450とは、互いに粘着可能であり、剥離可能である。これにより、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、フレーム40の床材20への取り付け及び取り外しを繰り返し行うことができる。また、第3粘着剤550は、第2粘着剤450に着脱自在に粘着可能である。換言すれば、第2粘着剤450と第3粘着剤550とは、互いに粘着可能であり、剥離可能である。これにより、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、天井材50のフレーム40への取り付け及び取り外しを繰り返し行うことができる。これらにより、施工性を向上させることができる。
第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、例えば、弾性ホットメルトである。弾性ホットメルトを粘着剤として利用することで、工場にて弾性ホットメルトを高温にし部材に対して塗布し、その後冷却して形状形成させたのち、現場にて施工者が各部材同士を粘着剤により接続できる。すなわち、現場や現場への輸送中に、粘着剤が形状変化してしまうことを抑制しつつも、現場にて各部材同士を粘着剤により接続できるようになる。これにより、現場にて容易に水密性を確保できるとともに、施工性を向上させることができる。
第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550は、例えば、本発明で定義した粘着性及び弾性を有するゲル(ゲル状物質)であってもよい。第1粘着剤250の組成、第2粘着剤450の組成、及び第3粘着剤550の組成は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図5及び図6は、実施形態に係る水まわりユニットルームの床材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。
図5は、図1に示すA-A線による断面図である。
図6は、図5に示すK-K線による断面図である。
図5及び図6に表したように、床材20の上にフレーム40を取り付けた状態において、フレーム40に設けられた第2粘着剤450の下端部450aは、床材20に設けられた第1粘着剤250に粘着する。第1粘着剤250及び第2粘着剤450により、床材本体200とフレーム本体400との間の隙間は、塞がれ、水密されている。このとき、例えば、フレーム本体400の少なくとも一部が、床材本体200に当接していてもよい。
図7は、実施形態に係る水まわりユニットルームの床材と壁材との接続部分を模式的に表す断面図である。
図7は、図1に示すB-B線による断面図である。
図7に表したように、床材20の上に壁材30を取り付けた状態において、床材20に設けられた第1粘着剤250は、壁材30の下端部30aに粘着する。第1粘着剤250により、床材本体200と壁材30との間の隙間は、塞がれ、水密されている。なお、壁材30の下端部30aとは、壁材30の下面のみに限定されず、例えば、壁材30の下面から上方30mm以内の領域にある該壁材30の表面も含まれる。また、例えば、壁材30の下端部30aは、壁材30が床材20の壁載せ凹部202(図7に示しているように、下方へ凹んでおり、壁材30が載置される部分)に設置されている際の、壁載せ凹部202内の領域にある該壁材30の表面も含まれる。
第1粘着剤250は、例えば、フレーム40(例えば、第1フレーム41)を介して接続される2つの壁材30(例えば、第1壁材31及び第2壁材32)の両方に粘着する。換言すれば、第1粘着剤250は、第1壁材31の下端部に粘着するとともに、第2壁材32の下端部に粘着する。これにより、第1壁材31を剥がした際に、第1粘着剤250が第1壁材31と共に床材本体200から剥がれてしまうことを、第2壁材32と第1粘着剤250との粘着力、及び、床材本体200と第1粘着剤250との粘着力によって、抑制できる。また、第2壁材32を剥がした際に、第1粘着剤250が第2壁材32と共に床材本体200から剥がれてしまうことを、第1壁材31と第1粘着剤250との粘着力、及び、床材本体200と第1粘着剤250との粘着力によって、抑制できる。つまり、壁材30を剥がした際に、第1粘着剤250を床材20に残すことができる。これにより、壁材30の床材20への取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。
また、例えば、第1粘着剤250と床材本体200との粘着面積と第1粘着剤250と第1壁材31との粘着面積とを合わせた面積は、第1粘着剤250と第2壁材32との粘着面積よりも大きい。粘着面積は、換言すれば、粘着剤と各部材との接触面積である。これにより、第1粘着剤250の床材本体200に対する粘着強度と第1粘着剤250の第1壁材31に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、第1粘着剤250の第2壁材32に対する粘着強度よりも大きくすることができる。従って、第2壁材32を剥がした際に、第1粘着剤250が第2壁材32と共に床材本体200から剥がれてしまうことをより抑制できる。
また、例えば、第1粘着剤250と床材本体200との粘着面積と第1粘着剤250と第2壁材32との粘着面積とを合わせた面積は、第1粘着剤250と第1壁材31との粘着面積よりも大きい。これにより、第1粘着剤250の床材本体200に対する粘着強度と第1粘着剤250の第2壁材32に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、第1粘着剤250の第1壁材31に対する粘着強度よりも大きくすることができる。従って、第1壁材31を剥がした際に、第1粘着剤250が第1壁材31と共に床材本体200から剥がれてしまうことよりを抑制できる。これらにより、壁材30の床材20への取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。
図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る水まわりユニットルームの壁材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。
図8(a)は、図1に示すC-C線による断面図である。
図8(b)は、図1に示すD-D線による断面図である。
図8(a)は、同一平面で隣接する2つの壁材30(例えば、第1壁材31及び第2壁材32)と、これらの間に設けられたフレーム40(例えば、第1フレーム41)との接続部分を例示している。
図8(b)は、角部で互いに直交する2つの壁材30(例えば、第2壁材32及び第3壁材33)と、これらの間に設けられたフレーム40(例えば、第2フレーム42)との接続部分を例示している。
図2(a)及び図2(b)に表したように、壁材30は、母材と、母材に対して水まわりユニットルーム10の内側に設けられた鋼板と、を有する。母材は、石膏ボードなどで形成されており、鋼板は、補強のために母材の水まわりユニットルーム10の内側の表面に貼り付けられている。また、鋼板の左右の側面部(壁材30の左右の側端部30b)には、それぞれ弾性を有した裏側への折り返し部分が設けられている。例えば、第1壁材31は、母材311と、鋼板312と、折り返し部分313と、を有する。第2壁材32は、母材321と、鋼板322と、折り返し部分323と、を有する。第3壁材33は、母材331と、鋼板332と、折り返し部分333と、を有する。
フレーム40の第1ジョイナ401は、左右の側端部に折り返し部分を有する。折り返し部分は、弾性を有する。例えば、第1フレーム41の第1ジョイナ411は、折り返し部分411a及び411bを有する。第2フレーム42の第1ジョイナ421は、折り返し部分421a及び421bを有する。
図8(a)に表したように、第1壁材31及び第2壁材32を第1フレーム41に取り付けるには、第1壁材31の折り返し部分313と第2壁材32の折り返し部分323とを、第1フレーム41の第1ジョイナ411の折り返し部分411a及び411bの間にはめ込む。折り返し部分313と折り返し部分323とは、折り返し部分411a及び411bの間を押し広げるようにしてはめ込まれることで、互いの方向に付勢される。折り返し部分313と折り返し部分323とがはめ込まれると、第1壁材31及び第2壁材32が第1フレーム41を間にして同一面状に固定される。
第1フレーム41の第2ジョイナ412は、第1ジョイナ411の内部空間に設けられており、第2ジョイナ412の第1壁材31及び第2壁材32とは反対側の側面には、第2粘着剤450が設けられている。第2粘着剤450は、第1壁材31の折り返し部分313と第2壁材32の折り返し部分323とに当接している。第2粘着剤450により、第1壁材31の折り返し部分313及び第2壁材32の折り返し部分323と第2ジョイナ412(フレーム本体400)との間の隙間は、塞がれ、水密されている。
図8(b)に表したように、第2壁材32及び第3壁材33を第2フレーム42に取り付けるには、第2壁材32の折り返し部分323と第3壁材33の折り返し部分333とを、第2フレーム42の第1ジョイナ421の折り返し部分421a及び421bの間にはめ込む。折り返し部分323と折り返し部分333とは、折り返し部分421a及び421bの間を押し広げるようにしてはめ込まれることで、互いの方向に付勢される。折り返し部分323と折り返し部分333とがはめ込まれると、第2壁材32及び第3壁材33が第2フレーム42を間にして直交する状態に固定される。
第2フレーム42の第2ジョイナ422は、第1ジョイナ421の内部空間に設けられており、第2ジョイナ422の第2壁材32及び第3壁材33とは反対側の側面には、第2粘着剤450が設けられている。第2粘着剤450は、第2壁材32の折り返し部分323と第3壁材33の折り返し部分333とに当接している。第2粘着剤450により、第2壁材32の折り返し部分323及び第3壁材33の折り返し部分333と第2ジョイナ422(フレーム本体400)との間の隙間は、塞がれ、水密されている。
第2粘着剤450は、例えば、フレーム40(例えば、第1フレーム41)を介して接続される2つの壁材30(例えば、第1壁材31及び第2壁材32)の両方に粘着する。換言すれば、第2粘着剤450は、第1壁材31の側端部に粘着するとともに、第2壁材32の側端部に粘着する。これにより、第1壁材31を剥がした際に、第2粘着剤450が第1壁材31と共にフレーム本体400から剥がれてしまうことを、第2壁材32と第2粘着剤450との粘着力、及び、フレーム本体400と第2粘着剤450との粘着力によって、抑制できる。また、第2壁材32を剥がした際に、第2粘着剤450が第2壁材32と共にフレーム本体400から剥がれてしまうことを、第1壁材31と第2粘着剤450との粘着力、及び、フレーム本体400と第2粘着剤450との粘着力によって、抑制できる。つまり、壁材30を剥がした際に、第2粘着剤450をフレーム40に残すことができる。これにより、壁材30のフレーム40への取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。なお、壁材30の側端部とは、壁材30の側面のみに限定されず、例えば、壁材30の側面から壁材30の左右方向中央に向かって30mm以内の領域にある該壁材30の表面も含まれる。
また、例えば、第2粘着剤450とフレーム本体400との粘着面積と第2粘着剤450と第1壁材31との粘着面積とを合わせた面積は、第2粘着剤450と第2壁材32との粘着面積よりも大きい。粘着面積は、換言すれば、粘着剤と各部材との接触面積である。これにより、第2粘着剤450のフレーム本体400に対する粘着強度と第2粘着剤450の第1壁材31に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、第2粘着剤450の第2壁材32に対する粘着強度よりも大きくすることができる。従って、第2壁材32を剥がした際に、第2粘着剤450が第2壁材32と共にフレーム本体400から剥がれてしまうことをより抑制できる。
また、例えば、第2粘着剤450とフレーム本体400との粘着面積と第2粘着剤450と第2壁材32との粘着面積とを合わせた面積は、第2粘着剤450と第1壁材31との粘着面積よりも大きい。これにより、第2粘着剤450のフレーム本体400に対する粘着強度と第2粘着剤450の第2壁材32に対する粘着強度とを合わせた粘着強度を、第2粘着剤450の第1壁材31に対する粘着強度よりも大きくすることができる。従って、第1壁材31を剥がした際に、第2粘着剤450が第1壁材31と共にフレーム本体400から剥がれてしまうことをより抑制できる。これらにより、壁材30のフレーム40への取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。
図9は、実施形態に係る水まわりユニットルームの天井材とフレームとの接続部分を模式的に表す断面図である。
図9は、図1に示すE-E線による断面図である。
図9に表したように、フレーム40の上に天井材50を取り付けた状態において、フレーム40に設けられた第2粘着剤450の上端部450bは、天井材50に設けられた第3粘着剤550に粘着する。第2粘着剤450及び第3粘着剤550により、天井材本体500とフレーム本体400との間の隙間は、塞がれ、水密されている。このとき、例えば、フレーム本体400の少なくとも一部が、天井材本体500に当接していてもよい。
図10は、実施形態に係る水まわりユニットルームの天井材と壁材との接続部分を模式的に表す断面図である。
図10は、図1に示すF-F線による断面図である。
図10に表したように、壁材30の上に天井材50を取り付けた状態において、天井材50に設けられた第3粘着剤550は、壁材30の上端部30cに粘着する。第3粘着剤550により、天井材本体500と壁材30との間の隙間は、塞がれ、水密されている。なお、壁材30の上端部30cとは、壁材30の上面のみに限定されず、例えば、壁材30の上面から下方30mm以内の領域にある該壁材30の表面も含まれる。また、例えば、壁材30の上端部30cは、壁材30が天井材50の第2受け部502bに設置されている際の、第2受け部502b内の領域にある該壁材30の表面も含まれる。
第3粘着剤550は、例えば、フレーム40(例えば、第1フレーム41)を介して接続される2つの壁材30(例えば、第1壁材31及び第2壁材32)の両方に粘着する。換言すれば、第3粘着剤550は、第1壁材31の上端部に粘着するとともに、第2壁材32の上端部に粘着する。これにより、天井材50を剥がした際に、第3粘着剤550が天井材本体500から剥がれ、第1壁材31及び第2壁材32に残ってしまうことを、天井材本体500と第3粘着剤550との粘着力によって、抑制できる。つまり、天井材50を剥がした際に、第3粘着剤550を天井材50に残すことができる。これにより、天井材50の取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。
また、第3粘着剤550と天井材本体500との粘着面積は、第3粘着剤550と第1壁材31との粘着面積と第3粘着剤550と第2壁材32との粘着面積とを合わせた面積よりも大きい。粘着面積は、換言すれば、粘着剤と各部材との接触面積である。これにより、第3粘着剤550の天井材本体500に対する粘着強度を、第3粘着剤550の第1壁材31に対する粘着強度と第3粘着剤550の第2壁材32に対する粘着強度とを合わせた粘着強度よりも大きくすることができる。従って、天井材50を剥がした際に、第3粘着剤550が天井材本体500から剥がれ、第1壁材31及び第2壁材32に残ってしまうことをより抑制できる。これにより、天井材50の取り付け及び取り外しをより容易に行うことができ、現場にて容易に水密性を確保することができつつも、施工性をさらに向上させることができる。
以下、水まわりユニットルーム10の組み立て方法について、説明する。
図11~図15は、実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法を模式的に表す斜視図である。
まず、図11に表したように、浴室設置面上に高さ調節可能な構造を有する支持脚28を介して、床材20を設置する。床材20は、床材本体200と、床材本体200の周端部200aに設けられた第1粘着剤250と、を有する。第1粘着剤250は、工場などにおいて、予め床材本体200の周端部200a(この例では、壁載せ凹部202)に塗布される。なお、床材20は、第1粘着剤250の露出している粘着面を保護フィルムなどで保護した状態で出荷されてもよい。また、浴室設置面上に高さ調節可能な構造を有する支持脚68を介して、浴槽60を設置する。なお、この例では、浴槽60の周端部60aにも第1粘着剤250が設けられている。さらに、必要に応じて、浴槽60と床材20との境界に、バスエプロン62が設けられる。
次に、図12に表したように、床材20の周端部20a及び浴槽60の周端部60aの上に、フレーム40(第1~第8フレーム41~48)を取り付ける。各フレーム40は、フレーム本体400と、フレーム本体400の側面に設けられた第2粘着剤450と、を有する。フレーム40を取り付ける際、フレーム40に設けられた第2粘着剤450の下端部450aを、床材20に設けられた第1粘着剤250に粘着させる(第1工程)。第1粘着剤250及び第2粘着剤450により、床材本体200とフレーム本体400との間の隙間は、塞がれ、水密される。第2粘着剤450は、工場などにおいて、予めフレーム本体400の側面に塗布される。なお、フレーム40は、第2粘着剤450の露出している粘着面を保護フィルムなどで保護した状態で出荷されてもよい。第1粘着剤250及び第2粘着剤450に保護フィルムが設けられている場合には、例えば、フレーム40を取り付ける前に、保護フィルムを剥がす。
次に、図13に表したように、床材20の上、浴槽60の上、及び、フレーム40に壁材30(第1~第8壁材31~38)を取り付ける。このとき、第1粘着剤250を壁材30の下端部30aに粘着させるとともに、第2粘着剤450を壁材30の側端部30bに粘着させる(第2工程)。
この例では、図14に表したように、壁材30の下端部30aを床材本体200の周端部200aに設けられた壁載せ凹部202にはめ込む。これにより、壁載せ凹部202に設けられた第1粘着剤250は、壁材30の下端部30aに粘着する。第1粘着剤250により、床材本体200と壁材30の下端部30aとの間の隙間は、塞がれ、水密される。
また、この例では、図14に表したように、壁材30の側端部30bをフレーム40の第1ジョイナ401にはめ込むことで、壁材30をフレーム40に接続する。これにより、フレーム40の第2ジョイナ402に設けられた第2粘着剤450は、壁材30の側端部30bに粘着する。第2粘着剤450により、フレーム本体400と壁材30の側端部30bとの間の隙間は、塞がれ、水密される。
次に、図15に表したように、フレーム40の上、及び、壁材30の上に、天井材50(第1天井材51及び第2天井材52)を取り付ける。天井材50は、天井材本体500と、天井材本体500の周端部500aに設けられた第3粘着剤550と、を有する。天井材50を取り付ける際、フレーム40に設けられた第2粘着剤450の上端部450bを天井材50に設けられた第3粘着剤550に粘着させるとともに、第3粘着剤550を壁材30の上端部30cに粘着させる(第3工程)。第2粘着剤450及び第3粘着剤550により、天井材本体500とフレーム本体400との間の隙間は、塞がれ、水密される。また、第3粘着剤550により、天井材本体500と壁材30の上端部30cとの間の隙間は、塞がれ、水密される。また、この例では、第3粘着剤550により、第1天井材51と第2天井材52との間の隙間は、塞がれ、水密される。第3粘着剤550は、工場などにおいて、予め天井材本体500の周端部500aに塗布される。なお、天井材50は、第3粘着剤550の露出している粘着面を保護フィルムなどで保護した状態で出荷されてもよい。第3粘着剤550に保護フィルムが設けられている場合には、例えば、天井材50を取り付ける前に、保護フィルムを剥がす。以上により、水まわりユニットルーム10を組み立てることができる。
このように、実施形態に係る水まわりユニットルームの組み立て方法であれば、予め粘着剤(第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550)を設けた各部材(床材20、フレーム40、及び天井材50)と、壁材30と、を組み立てるだけで、容易に止水ラインを形成できる。これにより、容易に水密性を確保できる。また、組み立てと水密性を確保するための作業が実質的に同時に行われるため、個々の部材間の隙間にコーキング材を塗布し忘れてしまったり、正しくコーキング材を塗布できなかったりすることを抑制でき、より確実に水密性を確保することができる。
また、実施形態において、各部材に設けられた粘着剤(第1粘着剤250、第2粘着剤450、及び第3粘着剤550)は、壁材30に着脱自在に粘着可能である。従って、水まわりユニットルーム10を組み立てる際に、壁材30の床材20及びフレーム40への取り付けを、容易にやり直すことができる。また、天井材50を取り付けた後に、天井材50を取り外し、壁材30の位置を調整することもできる。従って、各部材を組み立てた後に、個々の部材間の隙間にシリコーン接着剤等のコーキング材を塗布する従来の方法に比べて、施工性を向上させることができる。
図16(a)~図16(c)は、実施形態に係る水まわりユニットルームの変形例の一部を模式的に表す斜視図及び断面図である。なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
図16(a)~図16(c)に表したように、この例では、フレーム40のフレーム本体400は、第1ジョイナ401及び第2ジョイナ402の代わりに、ピラー405を有する。換言すれば、この例では、フレーム40において、図8(a)及び図8(b)に示したような折り返し部分が設けられていない。また、この例では、壁材30の側端部30bにおいて、図8(a)及び図8(b)に示したような折り返し部分が設けられていない。この例では、第2粘着剤450は、ピラー405の壁材30側の側面に設けられている。
図16(a)及び図16(b)に表したように、壁材30をフレーム40に取り付けることで、ピラー405に設けられた第2粘着剤450が壁材30の側端部30bに粘着する。第2粘着剤450により、フレーム本体400と壁材30の側端部30bとの間の隙間は、塞がれ、水密される。
また、図16(c)に表したように、この例においても、床材20の上にフレーム40を取り付けることで、フレーム40に設けられた第2粘着剤450の下端部450aが床材20に設けられた第1粘着剤250に粘着する。第1粘着剤250及び第2粘着剤450により、床材本体200とフレーム本体400との間の隙間は、塞がれ、水密される。
このように、変形例においては、より簡易な構造で、容易に水密性を確保することができるとともに、施工性を向上させることができる。また、水まわりユニットルームの変形例の組み立てにおいては、図8(a)及び図8(b)に示したような折り返し部分のはめ込みを行わないため、はめ込み時に発生する音を抑制することができる。つまり、より静かに施工することができる。
図17は、実施形態に係る水まわりユニットルームの別の変形例の一部を模式的に表す断面図である。
図17に表したように、フレーム40には、第1壁材31に粘着する第2粘着剤450Aと、第2壁材32に粘着する第2粘着剤450Bとが設けられていてもよい。換言すれば、第2粘着剤450は、第1壁材31に粘着する部分(450A)と、第2壁材32に粘着する部分(450B)とに分かれていてもよい。
本実施形態は、以下の態様を含む。
(付記1)
ノックダウン工法で組み立てられる水まわりユニットルームに用いられる部材であって、
部材本体と、
前記部材本体に設けられた粘着剤と、
を備え、
前記粘着剤は、弾性を有し、前記水まわりユニットルームの他の部材に着脱自在に粘着可能であることを特徴とする水まわりユニットルーム用部材。
付記1の水まわりユニットルーム用部材によれば、工場等で予め床材やフレームなどの部材本体に粘着剤を塗布しておき、現場にて各部材を組み立てた際に、粘着剤が他の部材に粘着することによって、容易に止水ラインを形成できる。これにより、容易に水密性を確保できる。また、この水まわりユニットルーム用部材によれば、粘着剤は、他の部材に着脱自在に粘着可能であるため、現場にて他の部材の位置を自由に調整することができ、施工性を格段に向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、水まわりユニットルーム10などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 水まわりユニットルーム、 10a~10d 第1~第4面、 20 床材、 20a 周端部、 28 支持脚、 30 壁材、 30a 下端部、 30b 側端部、 30c 上端部、 31~38 第1~第8壁材、 40 フレーム、 41~48 第1~第8フレーム、 50 天井材、 51、52 第1、第2天井材、 60 浴槽、 60a 周端部、 62 バスエプロン、 68 支持脚、 200 床材本体、 200a 周端部、 201 床面、 202 壁載せ凹部、 202a 第1内側面、 202b 第2内側面、 202c 内底面、 250 第1粘着剤、 311、321、331 母材、 312、322、332 鋼板、 313、323、333 折り返し部分、 400 フレーム本体、 401、411、421 第1ジョイナ、 401a 下端部、 401b 上端部、 402、412、422 第2ジョイナ、 402a 下端部、 402b 上端部、 405 ピラー、 411a、411b、421a、421b 折り返し部分、 450、450A、450B 第2粘着剤、 450a 下端部、 450b 上端部、 500、510、520 天井材本体、 500a、510a、520a 周端部、 501 母材、 501a 周端部、 502 接続部材、 502a 第1受け部、 502b 第2受け部、 550 第3粘着剤、 DR ドア

Claims (11)

  1. 床材と、複数の壁材と、前記複数の壁材同士を接続するためのフレームと、を有する水まわりユニットルームをノックダウン工法で組み立てる方法であって、
    前記床材は、床材本体と、前記床材本体の周端部に設けられた第1粘着剤と、を有し、
    前記フレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられた第2粘着剤と、を有し、
    前記第1粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の少なくとも1つに着脱自在に粘着可能であり、
    前記第2粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第1粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、
    前記床材の上に前記フレームを取り付けることで、前記第2粘着剤の下端部を前記第1粘着剤に粘着させる第1工程と、
    前記床材の上、及び、前記フレームに前記複数の壁材の前記少なくとも1つを取り付けることで、前記第1粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの下端部に粘着させるとともに、前記第2粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの側端部に粘着させる第2工程と、
    を備えたことを特徴とする水まわりユニットルームの組み立て方法。
  2. 前記ユニットルームは、天井材をさらに有し、
    前記天井材は、天井材本体と、前記天井材本体の周端部に設けられた第3粘着剤と、を有し、
    前記第3粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第2粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、
    前記フレームの上、及び、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上に前記天井材を取り付けることで、前記第2粘着剤の上端部を前記第3粘着剤に粘着させるとともに、前記第3粘着剤を前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上端部に粘着させる第3工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  3. 前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、
    前記第2粘着剤は、前記第1壁材の側端部に粘着するとともに、前記第2壁材の側端部に粘着することを特徴とする請求項1または2に記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  4. 前記第2粘着剤と前記フレーム本体との粘着面積と前記第2粘着剤と前記第1壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第2粘着剤と前記第2壁材との粘着面積よりも大きく、
    前記第2粘着剤と前記フレーム本体との粘着面積と前記第2粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第2粘着剤と前記第1壁材との粘着面積よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  5. 前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、
    前記第1粘着剤は、前記第1壁材の下端部に粘着するとともに、前記第2壁材の下端部に粘着することを特徴とする請求項1または2に記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  6. 前記第1粘着剤と前記床材本体との粘着面積と前記第1粘着剤と前記第1壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第1粘着剤と前記第2壁材との粘着面積よりも大きく、
    前記第1粘着剤と前記床材本体との粘着面積と前記第1粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積は、前記第1粘着剤と前記第1壁材との粘着面積よりも大きいことを特徴とする請求項5記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  7. 前記複数の壁材は、前記フレームを介して接続される第1壁材及び第2壁材を有し、
    前記第3粘着剤は、前記第1壁材の上端部に粘着するとともに、前記第2壁材の上端部に粘着することを特徴とする請求項2記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  8. 前記第3粘着剤と前記天井材本体との粘着面積は、前記第3粘着剤と前記第1壁材との粘着面積と前記第3粘着剤と前記第2壁材との粘着面積とを合わせた面積よりも大きいことを特徴とする請求項7記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  9. 前記第1粘着剤及び前記第2粘着剤は、弾性ホットメルトであることを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の水まわりユニットルームの組み立て方法。
  10. ノックダウン工法で組み立てられる水まわりユニットルームであって、
    床材と、
    前記床材の上に取り付けられる複数の壁材と、
    前記床材の上に取り付けられ、前記複数の壁材同士を接続するためのフレームと、
    を備え、
    前記床材は、床材本体と、前記床材本体の周端部に設けられた第1粘着剤と、を有し、
    前記フレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられた第2粘着剤と、を有し、
    前記第1粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の少なくとも1つに着脱自在に粘着可能であり、
    前記第2粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第1粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、
    前記第2粘着剤の下端部は、前記第1粘着剤に粘着し、
    前記第1粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの下端部に粘着し、
    前記第2粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの側端部に粘着することを特徴とする水まわりユニットルーム。
  11. 天井材をさらに備え、
    前記天井材は、天井材本体と、前記天井材本体の周端部に設けられた第3粘着剤と、を有し、
    前記第3粘着剤は、弾性を有し、前記複数の壁材の前記少なくとも1つ及び前記第2粘着剤に着脱自在に粘着可能であり、
    前記第2粘着剤の上端部は、前記第3粘着剤に粘着し、
    前記第3粘着剤は、前記複数の壁材の前記少なくとも1つの上端部に粘着することを特徴とする請求項10記載の水まわりユニットルーム。
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