JPS6223963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は設備ユニツトに関する。更に詳しくは
設備ユニツトにおいて、壁パネルの取付、取外し
施工が容易に行なえる設備ユニツトに関するもの
である。本考案において、設備ユニツトとは浴
室、洗面室、便所等の機能を有する区室ユニツト
状の組立構造物を意味する。

（従来技術） 従来の設備ユニツトにおいては、床部の周縁部
に壁パネルが取付けられるが、壁パネルの側端同
志の接続部の接続強度を向上させるために壁パネ
ルの接続端部を連結片により接続しており、又、
洩水を防止するために接続部の隙間をシリコン目
地材により封止した強固な接続構造が採用されて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このような設備ユニツトにおい
ては壁パネルを外して配管等の補修をしたり、壁
パネルの交換を行なう場合、シリコンの目地材を
削り取る為に多大の労力を必要とするものであ
り、ユニツトの内側からは容易に壁パネルを外す
ことができず、単に配管修理の場合は壁パネルを
避けて、反対側の間仕切壁を取外したり破壊した
りすることも行なわれていた。

本考案は上記従来の欠点を解消するものであ
り、シリコンの目地材を剥して周壁部を分解した
り、又、他の間仕切壁を破壊することなく壁パネ
ルの面材だけを取外し、あるいは取付けを行なう
ことができる設備ユニツトを提供するものであ
る。

（問題点を解決するための手段） 以下、本考案の一例を図面を参照しながら説明
する。

第１図は本考案の設備ユニツトの全体を示す斜
視図であり、天井部と開口部を省略している。

第１図の設備ユニツトは浴槽１が組込まれ、浴
室ユニツトとして使用される。該浴槽１は洗場２
と一体に形成され、その周縁部に壁パネル３，
３′が取付けられている。

該壁パネル３，３′は硅酸カルシウム板あるい
は防水加工した合板、繊維強化合成樹脂板などか
らなる面材４の裏面周縁部に、アルミニウムある
いは鉄などからなる枠材５，６，７が取着されて
いる。この取着強度はあとで取外し出来る程度に
接着剤で接着されておればよい。縦方向に取着け
られる枠材５は、第２図に示されるように壁パネ
ル３，３同志の接合端面側には、互に向きあつた
溝部８，８が形成されており、更に、該溝部８，
８の接合端面側における開口部の面材４側には小
溝９，９が形成されている。

設備ユニツトの隅部において使用される壁パネ
ル３′の縦方向の枠材６は第３図に示されるよう
に壁パネル３との接合端面側に、壁パネル３の溝
部８と向き合うように溝部１０が形成されてい
る。該溝部１０の開口部に隣接して小溝１１が面
材４側に形成され、小溝９と向き合うようになさ
れている。又、面材４の側端部に隣接して隅溝１
２が形成されている。

壁パネル３の上端部及び下端部に取着された横
方向の枠材７，７は、第４図に示すように枠材の
外側端面に開口部を有する溝部１３が設けられ、
且つ枠体の側部は該溝部１３の開口部の面材４と
接する側部外端から面材４側に折返しされた嵌着
溝１４が設けられている。そして、横方向の枠材
７，７の嵌着溝１４，１４には面材４の上部及び
下部がそれぞれ嵌着されている。

（作用） 次に、壁パネル３の取付け、壁パネル３同志の
接続について説明する。先ず、第４図に示すよう
に設備ユニツトの床部の周縁部１５は立上げら
れ、外方に膨出されて壁パネル取付部１６が形成
されている。該壁パネル取付部１６の外縁部１７
に取付金具１８の上端部を掛止させる。次いで、
壁パネル３の下端部を該壁パネル取付部１６に当
接させながら立設せしめ、壁パネル３下端の枠材
７の溝部１３に取付金具１８の下端部を嵌着す
る。壁パネル取付部１６と壁パネル３下端部の間
には、壁パネル３，３同志を接続しながらシール
材１９を挿入せしめる。

壁パネル３，３が直線方向に接続される場合に
は、第２図に示すように一方の壁パネル３の枠材
５に一端部に膨出部２０が設けられた連結片２１
を枠材５の上端もしくは下端から溝部８に嵌入さ
せる。該連結片２１の他端部には、略楔状の突出
部２２が設けられており、他方の壁パネル３の枠
材５の溝部８に、該突出部２２を押圧しながら溝
部８の開口部から嵌入せしめる。壁パネル３，３
の面材４，４の側端部間にはゴム、熱可塑性樹脂
など弾性に富む裏面に脚部２４，２４が突設され
た断面〓字形目地材２３の脚部２４，２４が嵌着
される。該脚部２４，２４の先端には係止突起が
設けられ、枠材５，５の小溝９，９にそれぞれ係
止される。脚部２４，２４の間にシール材２５が
挾着されることにより、シール材２５は枠材５，
５間の封水を完全にすると共に、目地材２３の脚
部２４，２４の係合強度を増大させる。しかして
目地材２３は面材４，４の側端部に密接して封水
効果を向上させている。壁パネル３，３同志の連
結は両端部に膨出部２７，２７を有する第３図の
連結片２６を使用し、枠材５，５の上端あるいは
下端から嵌入させてもよい。

壁パネル３，３′が直交方向に接続される場合
には、第３図に示すように一方の壁パネル３の枠
材５と他方の壁パネル３′の枠材６の端面同志を
当接せしめ、枠材５の溝部８と枠材６の溝部１０
に膨出部２７，２７を嵌着させて連結片２６で壁
パネル３，３′を連結させる。連結片２６は枠材
５，６の上端あるいは下端より溝部８，１０に嵌
入せしめる。

枠材５の小溝９と枠材６の小溝１１は、各々の
開口部が向き合つた形で合わされ、全体として断
面が長方形の環状空洞部が形成されており、その
中へシール材２８が嵌入される。しかして、枠材
５，６の接続部はシール材２８によつて完全に封
水される。２９は断面〓字形の目地材であり、ゴ
ム、熱可塑性樹脂など弾性に富む材料からなり、
壁パネル３，３′が接続された後、枠材６の隅溝
１２に嵌着される。目地材２９の裏面に突設され
た脚部３０には、先端に係止突起が設けられてお
り、隅溝１２の開口部に係止され、目地材２９は
湾曲状に変形しながら壁パネル３，３′の面材
４，４の側端部に密接して、封水効果を向上させ
ている。目地材２３，２９が壁パネル３，３の面
材４，４の側端部間に嵌着され、同じく目地材２
９が壁パネル３，３′の面材４，４の側端部間に
嵌着されるので、面材４，４側端部の凹凸、切断
面が隠され内装は美麗となる。目地材２９は枠材
６の隅溝１２に係止されるので、枠材５，６の連
結精度に左右されず、目地材２９の嵌着を行なう
ことができる。

複数枚の壁パネル３，３′を設備ユニツトの全
周に亘つて取付け、接続した後、第４図に示すよ
うに各壁パネル３，３′の上端に天井パネル３１
が取付けられる。天井パネル３１は面材３２の側
端部が一旦上方に屈曲され、下方に折返されてい
る。天井パネル３１の面材３２の側端部と壁パネ
ル３又は３′の上方の枠材７の間に、シール材３
３が挾着されており、連結金具３５が天井パネル
３１の面材３２の屈曲部３４と、壁パネル３，
３′の上方の枠材７の外側下端部に掛止されてい
る。

本考案設備ユニツトは配管等を補修したり、壁
パネルの化粧面を改装する場合壁パネル３，３′
の面材４のみを取外せばよい。面材４の除去は先
に目地材２３，２９を外して行なう。面材４を除
去した後は周壁部は枠材が残された開口部が形成
される。かくして配管等の補修や面材の交換を行
なうことができる。場合によつては更に連結金具
３５を外して、天井パネル３１と壁パネル３，３
の接続を外し、更に連結片２１，２６を枠材５，
６の溝部より抜いて、壁パネル３，３又は壁パネ
ル３，３′同志の連結を外して設備ユニツトを分
解することも可能である。

壁パネル３，３裏側の配管等の補修を完了した
後、面材４を復元するときあるいは新しい面材４
を取付けるには、面材４の上端縁及び下端縁から
上下方向に押圧力を加えて内側にやゝ湾曲させ、
上下に配設された横方向の枠材７，７の嵌着溝１
４，１４に嵌着させ、次いで、取付部けた面材４
と隣接する壁パネル３，３′の面材４，４の側端
部間に前記した方法により目地材２３，２９を嵌
着せしめる。枠材７，７の嵌着溝１４，１４と、
目地材２３，２９の使用により、面材４の側端部
の切断面の凹凸やささくれた面の状況等は隠さ
れ、面材４の縦横の寸法精度は許容差を大きくで
きる。

（考案の効果） 以上、詳述した通り本考案設備ユニツトでは、
壁パネルの横方向の枠材は、面材と接する側部か
ら面材表面側に折返しされて形成された嵌着溝が
上下に相対向して設けられており、該嵌着溝に面
材の上部及び下部が着脱自在に嵌着されており、
且つ周方向接続部内側の溝に着脱自在な目地材が
嵌着されているので、壁パネルの面材が、ユニツ
トの内側から簡単に除去することができ、配管等
の補修をしたり、新しい面材と取換えて内装を美
麗にすることができ、その補修、壁パネル改装の
作業は設備ユニツトの周壁部を分解したり、家屋
の他の間仕切壁の破壊等を必要としないのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案設備ユニツトの一例を示す斜視
図、第２〜４図は本考案設備ユニツトの要部を示
すものであり、第２，３図は壁パネル同志の連結
状態を示す水平断面図、第４図は壁パネルと天井
パネルの接続状態を示す縦断面図である。 ３，３′……壁パネル、４……面材、５，６，
７……枠材、８……溝部、９……小溝、１０……
溝部、１４……嵌着溝、２３，２９……目地材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床部の周縁部に壁パネル取付部が形成され、該
   壁パネル取付部に壁パネル下端部が取付けられて
   周壁部が形成され、該周壁部の上端に天井パネル
   が取付けられてなる設備ユニツトにおいて、該壁
   パネルは面材と、その裏面左右縁に設けられた縦
   方向の枠材及び上下縁に設けられた横方向の枠材
   とからなり、各壁パネルは縦方向の枠材の壁パネ
   ル同志の接合端面に形成された溝部に連結片が嵌
   入されて周方向に接続されると共に接続部内側の
   溝に着脱自在な目地材が嵌着されており、該壁パ
   ネルの横方向の枠材には、面材と接する側部から
   面材表面側に折返されて形成された嵌着溝が上下
   に相対向して設けられており、該嵌着溝に面材の
   上部及び下部が着脱自在に嵌着されて壁パネルが
   構成されてなる設備ユニツト。