JP7021872B2 - 複合熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、複合熱電材料及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、熱電材料の表面に元素の揮発及び/又は酸化を抑制するための被膜が形成された複合熱電材料、及びその製造方法に関する。
熱電材料は、金属間化合物系の熱電材料と、非金属系の熱電材料に大別される。これらの内、金属間化合物系の熱電材料は、非金属系の熱電材料に比べて製造が比較的容易であり、組成によっては非金属系の熱電材料を超える熱電特性を示すものも知られている。
しかしながら、金属間化合物系の熱電材料は、高温に曝されると、構成元素の揮発や酸化が生じる場合がある。特に、熱電材料がSb、Mg、Ti、Hf、Zr等の易揮発性元素及び/又は易酸化性元素を含む金属間化合物からなる場合において、このような熱電材料を高温で使用すると、構成元素の揮発又は酸化による特性劣化が著しい。そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、CoSb3からなる熱電素子の周囲を低密度のシリカエアロジェル障壁で取り囲んだ熱電モジュールが開示されている。
同文献には、
(a)シリカエアロジェル障壁で囲まれていないCoSb3を高温(700℃、10-6Torr(1.3×10-4Pa))に加熱すると、CoSb3の表面に昇華層が形成されるのに対し、CoSb3の周囲をシリカエアロジェル障壁で囲むと、Sbの昇華が抑制される点、
(b)シリカエアロジェルにカーボンブラック、酸化アルミニウム、二酸化チタンなどの乳白剤(opacifiers)を添加すると、昇華がさらに抑制される点、及び、
(c)高密度のシリカエアロジェルは、低密度のシリカエアロジェルよりも昇華を抑制する効果は高いが、断熱性に劣る点
が記載されている。
非特許文献1には、
(a)市販のシリカゾルとメチルトリエトキシシラン(MTES)からハイブリッドシリカゾルを作製し、
(b)ハイブリッドシリカゾルと、ガラスフリット(主な化学成分はSnO及びP25であり、少量のZnO及びSiO2を含む)又はアルミナ粒子と、溶媒とを含むコーティングスラリーを作製し、
(c)スラリーブレード法を用いて、スクッテルダイト系熱電材料(CeFe3CoSb12、又はYb0.3Co4Sb12)の表面にコーティングスラリーを塗布し、
(d)真空中、373K、10時間の条件でスラリーを固化させ、熱電材料の表面にシリカベースの複合コーティングを形成する
方法が開示されている。
同文献には、
(a)ガラスフリット-ハイブリッドシリカコーティング系においては、クラックや剥離のない厚いコーティング層が得られる点、
(b)複合コーティングが施されたスクッテルダイト系熱電材料を真空中、873Kで2時間熱処理した場合、Sbはコーティング層中に拡散しないが、多量のSnがコーティング層から熱電材料中に拡散する点、及び、
(c)複合コーティングと熱電材料の界面には、少量のCo-Pが生成する点
が記載されている。
さらに、非特許文献2には、CoSb3の表面にTi膜及びYSZ膜をこの順でスパッタ成膜することにより得られる複合熱電材料が開示されている。
同文献には、
(a)未コートのCoSb3を真空中、650℃で24hrエージングすると、Sbの揮発によりCoSb3の表面が劣化するのに対し、CoSb3の表面をYSZ/Ti膜でコートすると、Sbの揮発が抑制される点、
(b)エージング後においても、YSZ/Ti膜とCoSb3の界面領域にクラックや金属間化合物(TiSb)が生じない点、及び、
(c)未コートのCoSb3のエージング後のZT値は、エージング前のZT値に比べて著しく低下するのに対し、YSZ/値膜でコートされたCoSb3のエージング後のZT値は、エージング前に比べてほとんど変わらない点
が記載されている。
特許文献1に記載されているように、CoSb3の表面をシリカエアロジェルで被覆すると、高温真空下におけるSbの揮発をある程度抑制することができる。しかしならがら、シリカエアロジェルは、ポーラスで脆く微細なクラックが入りやすいため、実際の使用環境下において、耐Sb揮発性を維持することは困難である。また、シリカエアロジェルは高温酸化雰囲気下におけるSbの揮発抑制効果が不十分である。
また、非特許文献1に記載されているように、CoSb3の表面をガラスフリット-ハイブリッドシリカからなる複合膜で被覆すると、Sbの揮発をある程度抑制することができる。しかし、このような複合膜は不均一で緻密ではないため、耐Sb揮発性を得るためには数百ミクロンの厚さが必要となる。さらに、熱処理によってSnやPが熱電材料と反応し、あるいは、熱電材料の内部まで拡散している。従って、プロセス上の再現性や長時間の安定性に問題があった。
さらに、非特許文献2に記載されているように、CoSb3の表面をYSZ/Ti膜で被覆すると、高温真空下におけるSbの揮発をある程度抑制することができる。しかし、Tiは電気伝導率が高いため、Ti膜を熱電材料の表面に形成すると、起電力や温度差を確保することが困難となる。また、スパッタリングにより緻密な膜を形成しているが、スパッタリング法では3次元形状を持つ熱電部材の表面に均一な膜を形成するのが難しい。
米国特許第7,461,512号
J. Alloys and Compounds 527, 247(2012) Corrosion Science 98, 163(2015)
本発明が解決しようとする課題は、金属間化合物系の熱電材料の表面に被膜が形成された新規な複合熱電材料、及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、高温酸化雰囲気下において使用した場合であっても熱電材料の構成元素の揮発及び/又は酸化を抑制することが可能な複合熱電材料、及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、このような複合熱電材料において、被膜と熱電材料との反応を抑制すること、被膜内のクラック発生を抑制すること、及び/又は、被膜による起電力や温度差の低下を抑制することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、複雑な形状を有する熱電部材であっても、このような被膜を容易に形成することが可能な複合熱電材料の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る複合熱電材料は、
金属間化合物系の熱電材料と、
前記熱電材料の表面の全部又は一部にコーティングされた、リン酸アルミニウム(AlPO4)を主成分とする被膜と、
を備えていることを要旨とする。
本発明に係る複合熱電材料の製造方法は、
溶媒中にリン酸アルミニウム(AlPO4)を分散又は溶解させたコーティング液を、熱電材料の表面に塗布する塗布工程と、
前記コーティング液を乾燥させ、前駆体被膜を得る乾燥工程と、
前記前駆体被膜が形成された前記熱電材料を焼成し、本発明に係る複合熱電材料を得る焼成工程と
を備えていることを要旨とする。
リン酸アルミニウムは、融点が1800℃と高く、熱的安定性が高い。このリン酸アルミニウムを主成分とする緻密な被膜を熱電材料の表面に形成すると、被膜が大気中の酸素をブロックし、かつ、熱電材料に含まれる構成元素の揮発を抑制する。さらに、リン酸アルミニウム被膜は、熱的安定性が高いため熱電材料と反応することもない。
また、被膜の厚さを最適化すれば、被膜にピンホールが生じたり、あるいは、熱応力による被膜の剥がれや割れが生じることがない。さらに、被膜はリン酸アルミニウムを主成分とするので、熱電材料の起電力や温度差を減少させることもない。
このような被膜は、リン酸アルミニウムを含むコーティング液を熱電材料の表面に塗布し、乾燥及び焼成することにより得られる。コーティング法は、スパッタリング法に比べて低コストであり、かつ、凹凸のある表面でも容易にコートが可能である。しかも、熱電部材と電極を接合した素子の状態においても、電極接合部ごとコーティングすることができる。そのため、熱電部材の表面を保護できるだけでなく、電極部や接合部の信頼性を低コストで向上させることができる。
CoSb3系熱電材料の表面に各種の被膜が形成された複合熱電材料(比較例1~4)の酸化処理試験前後の断面写真である。 CoSb3系熱電材料の表面に各種の被膜が形成された複合熱電材料(実施例1~2、比較例5)の酸化処理試験前後の断面写真である。 CoSb3系熱電材料(実施例3、4)、(Ti、Zr、Hf)NiSn系ハーフホイスラー(実施例5)、又はMg2(Si、Sn)系シリサイド(実施例6)の表面にAlPO4被膜が形成された複合熱電材料の酸化処理試験前後の断面写真である。 Bi2Te3系熱電材料(実施例7、8)の表面にAlPO4被膜が形成された複合熱電材料の酸化処理試験前後の断面写真である。
以下に本発明の一実施の形態につて詳細に説明する。
[1. 複合熱電材料]
本発明に係る複合熱電材料は、
金属間化合物系の熱電材料と、
前記熱電材料の表面の全部又は一部にコーティングされた、リン酸アルミニウム(AlPO4)を主成分とする被膜と、
を備えている。
[1.1. 熱電材料]
熱電材料は、金属間化合物からなる。本発明において、金属間化合物の組成は、特に限定されるものではなく、あらゆる金属間化合物系の熱電材料に対して本発明を適用することができる。
熱電材料は、特に、易揮発性元素及び/又は易酸化性元素を含む金属間化合物が好ましい。このような熱電材料に対して本発明を適用すると、高い効果が得られる。
ここで、「易揮発性元素」とは、蒸気圧10Paでの平衡温度が700℃以下である元素、例えば、Li、Na、Ca、Mg、P、S、K、Zn、Se、Sr、Cd、Sb、Te、Eu、Ybをいう。
「易酸化性元素」とは、金属の標準酸化還元電位(E0)が-1V以下である元素、例えば、Li、K、Ba、Sr、Ca、Na、Mg、Al、Ti、Zr、Hf、Mnをいう。
易揮発性元素又は易酸化性元素としては、例えば、Sb、Mg、Ti、Hf、Zr、Li、Na、Ca、P、S、K、Zn、Se、Sr、Cd、Te、Eu、Yb、Ba、Al、Mnなどがある。熱電材料は、これらのいずれか1種の元素を含むものでも良く、あるいは、2種以上を含むものでも良い。
金属間化合物系の熱電材料としては、具体的には、
(a)R(Fe、Co)Sb12系熱電材料(但し、R=La、Ba、Yb、Ca、In、Al、Ga、Ti、Zr、及びHfからなる群から選ばれるいずれか1以上の元素)、
(b)ハーフホイスラー材料: ANiSn、ACoSb(A=Ti、Zr、Hf)、
(c)カルコゲナイド化合物: ZnSb、Bi2(Sb、Te)3、PbTe、La3Te4、PbSe、Sb2Se3、Bi2Se3、Ag2Te、Yb14MnSb11、(GeTe)1-x(AgSbTe2)x、Cu-Sb-Se、Cu-Sb-S、Cu-Sn-S、Cu2-xSe、Cu2-xS、Cu2-xTe、
(d)シリサイド: Mg2(Si、Sn)、
(e)クラスレート: Ba8Ga16Ge30、Sr8Ga16Ge30
などがある。
これらの内、R(Fe、Co)Sb12系熱電材料は、充填スクッテルダイトと呼ばれる金属間化合物であり、CoとSbが作る籠の中心部分に充填元素Rが充填された結晶構造を持つ。籠の中に充填された充填元素Rは、固有の振動数で振動しており、共鳴的に格子振動を散乱することで熱伝導度κを低減することができる(ラトリング効果)。
充填元素Rを含まないCo4Sb12は、p型熱電材料である。充填元素Rは電子ドーパントであるため、充填スクッテルダイトRxCo4Sb12はn型半導体となる。充填元素Rは、電気伝導度σの向上と熱伝導度κの低減に効果を及ぼすが、元素の種類により効果を及ぼす度合いは異なる。一方、Coサイトを置換するFeは、ホールドーパントである。
そのため、効果の異なる充填元素Rを複数組み合わせると同時に、Coサイトの一部をFeで置換すると、キャリア濃度が最適化され、かつ、熱伝導度κが低減する。その結果、高い熱電特性(ZT≧1)が得られる。
しかしながら、充填スクッテルダイト系化合物は、本質的に高い熱電特性を有しているにもかかわらず、主構成元素として揮発しやすいSbを含んでいるために、実際の使用環境下(高温酸化雰囲気下)における耐久性が低いという問題があった。これに対し、充填スクッテルダイト系化合物に対して本発明を適用すると、高温酸化雰囲気下であってもSbの揮発や酸化に起因する熱電特性の低下を抑制することができる。
[1.2. 被膜]
[1.2.1. 被膜の組成]
被膜は、リン酸アルミニウム(AlPO4)を主成分とする。ここで、「リン酸アルミニウムを主成分とする」とは、被膜に含まれるリン酸アルミニウムの含有量が75wt%以上であることをいう。
被膜は、リン酸アルミニウムの全部又は一部が溶解している溶液を基材表面に塗布し、比較的低温で熱処理することにより得られる。そのため、被膜は、非晶質状態(リン酸アルミニウムのユニットがガラス状にネットワークを形成している状態)となる場合が多い。
被膜には、不可避的不純物が含まれることがある。例えば、後述する方法を用いて被膜を形成すると、少量のAl(OH)3が含まれることがある。Al(OH)3は、リン酸アルミニウムの一部が分解することにより生成したと考えられる。コーティング液中のAl(OH)3濃度は、2~4wt%程度になることがある。
また、被膜は、各種添加剤を含んでいても良い。例えば、後述する方法を用いて被膜を形成する場合において、コーティング液に適量のSiC粉末を添加すると、被膜の厚さを増大させることができる。
しかし、添加剤や不可避的不純物の含有量が過剰になると、揮発や酸化を抑制する効果が低下する場合がある。また、被膜の電気伝導度を増加する作用がある添加剤の量が過剰になると、起電力や温度差を低下させる原因となる。
そのため、被膜に含まれるリン酸アルミニウムの量は、多いほど良い。被膜に含まれるリン酸アルミニウムの含有量は、好ましくは、80wt%以上、好ましくは、90wt%以上、さらに好ましくは、95wt%以上である。後述する方法を用いると、実質的にリン酸アルミニウムからなり、残部が不可避的不純物からなる被膜が得られる。
[1.2.2. 被膜の形成箇所]
被膜は、熱電材料の全面にコーティングされていても良く、あるいは、一部にコーティングされていても良い。熱電材料は、通常、棒状部材に加工され、棒状部材の一端が高温に加熱され、他端は低温に保持される。そのため、少なくとも構成元素の揮発や酸化が問題となる領域に被膜がコーティングされていれば良い。
具体的には、被膜は、熱電材料の表面の内、少なくとも使用時に温度が500℃以上となる領域にコーティングされているのが好ましい。
[1.2.3. 被膜の厚さ]
被膜の厚さは、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な厚さを選択することができる。一般に、被膜が薄くなりすぎると、構成元素の揮発や酸化を抑制する効果が不十分となる。従って、被膜の厚さは、0.7μm以上が好ましい。
一方、被膜が厚くなりすぎると、揮発や酸化を抑制する効果が飽和するだけでなく、被膜にピンホールやクラックを生成させる場合がある。従って、被膜の厚さは、2.0μm以下が好ましい。被膜の厚さは、さらに好ましくは、1.5μm未満である。
[2. 複合熱電材料の製造方法]
本発明に係る複合熱電材料の製造方法は、
溶媒中にリン酸アルミニウム(AlPO4)を分散又は溶解させたコーティング液を、熱電材料の表面に塗布する塗布工程と、
前記コーティング液を乾燥させ、前駆体被膜を得る乾燥工程と、
前記前駆体被膜が形成された前記熱電材料を焼成し、本発明に係る複合熱電材料を得る焼成工程と
を備えている。
[2.1. 塗布工程]
まず、溶媒中にリン酸アルミニウム(AlPO4)を分散又は溶解させたコーティング液を、熱電部材の表面に塗布する(塗布工程)。
[2.1.1. コーティング液]
[A. 溶媒]
コーティング液に含まれる溶媒は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な溶媒を用いることができる。通常、コストと取扱性の点から、水とエタノールの混合溶媒が用いられる。
[B. リン酸アルミニウム]
コーティング液に含まれるリン酸アルミニウムの量が少なすぎると、1回のコーティングで緻密な被膜を形成するのが困難となる。従って、コーティング液中のリン酸アルミニウムの含有量は、20wt%以上が好ましい。リン酸アルミニウムの含有量は、さらに好ましくは、30wt%以上である。
一方、リン酸アルミニウムの量が過剰になると、コーティング液の粘度が過度に増大し、均一な被膜を形成するのが困難となる。従って、コーティング液中のリン酸アルミニウムの含有量は、60wt%以下が好ましい。リン酸アルミニウムの含有量は、さらに好ましくは、40wt%以下である。
リン酸アルミニウムの粒径は、特に限定されないが、薄くかつ均一な被膜を形成するためには、リン酸アルミニウムの粒径は、小さいほど良い。リン酸アルミニウムの平均粒径は、具体的には、100nm以下が好ましい。
[C. その他の成分]
上述した組成及び機能を持つ被膜を形成可能な限りにおいて、コーティング液には、その他の成分が含まれていても良い。その他の成分としては、例えば、
(a)厚膜を形成するための添加剤(例えば、SiC粉末、SiO2粉末など)、
(b)水酸化アルミニウム、
(c)pHを調整し、リン酸アルミニウムを可溶にするための硝酸、
などがある。
[2.1.2. 塗布方法]
コーティング液の塗布方法は、特に限定されない。塗布方法としては、スプレー噴霧法、浸漬法などがある。また、コーティングは、1回のみ行っても良く、あるいは、複数回行っても良い。さらに、塗布/乾燥/焼成を1回のみ行っても良く、あるいは、複数回繰り返して行っても良い。
[2.2. 乾燥工程]
次に、前記コーティング液を乾燥させ、前駆体被膜を得る(乾燥工程)。乾燥条件は、特に限定されるものではなく、溶媒を揮発させることができ、かつ、均一な前駆体被膜を形成可能な条件であれば良い。通常、乾燥は、100℃以下の温度で行われる。
[2.3. 焼成工程]
次に、前記前駆体被膜が形成された前記熱電材料を焼成し、本発明に係る複合熱電材料を得る(焼成工程)。
焼成は、前駆体被膜を緻密化させるために行われる。一般に、焼成温度が低すぎる場合及び/又は焼成時間が短すぎる場合、緻密な被膜が得られない。一方、焼成温度が高すぎる場合及び/又は焼成時間が長すぎる場合、実益がないだけでなく、被膜と熱電材料が反応することがある。
最適な焼成条件は、熱電材料の組成にもよるが、焼成温度は300℃以上が好ましい。焼成時間は30分~12時間が好ましく、さらに好ましくは30分~1時間である。焼成時の雰囲気は、特に限定されない。通常、大気中で焼成が行われる。
[3. 熱電素子及びその製造方法]
熱電素子は、一般に、柱状のp形熱電部材(脚部)と柱状のn形熱電部材(脚部)とを平行に並べ、両者の一端を電極で接合した構造(π形構造)を取ることが多い。また、このようなπ形構造をxy平面上に並べて直列に接続した構造、あるいは、π形構造をxy平面上に並べると同時にz軸方向にも積み重ねた構造(カスケード形構造)を取ることもある。
本発明において、熱電素子の構造は特に限定されない。すなわち、本発明に係る複合熱電材料は、あらゆる構造を備えた熱電素子に対して適用することができる。
本発明に係る複合熱電材料を用いて熱電素子を製造する場合、熱電部材と電極との接合は、被膜を形成する前に行っても良く、あるいは、被膜を形成した後に行っても良い。しかし、先に被膜を形成し、次いで、熱電部材と電極とを接合すると、界面近傍の被膜が剥離するおそれがある。そのため、被膜の形成は、熱電部材と電極とを接合した後に行うのが好ましい。
[4. 作用]
リン酸アルミニウムは、融点が1800℃と高く、熱的安定性が高い。このリン酸アルミニウムを主成分とする緻密な被膜を熱電材料の表面に形成すると、被膜が大気中の酸素をブロックし、かつ、熱電材料に含まれる構成元素の揮発を抑制する。さらに、リン酸アルミニウム被膜は、熱的安定性が高いため熱電材料と反応することもない。
また、被膜の厚さを最適化すれば、被膜にピンホールが生じたり、あるいは、熱応力による被膜の剥がれや割れが生じることがない。さらに、被膜はリン酸アルミニウムを主成分とするので、熱電材料の起電力や温度差を減少させることもない。
このような被膜は、リン酸アルミニウムを含むコーティング液を熱電材料の表面に塗布し、乾燥及び焼成することにより得られる。コーティング法は、スパッタリング法に比べて低コストであり、かつ、凹凸のある表面でも容易にコートが可能である。しかも、熱電部材と電極を接合した素子の状態においても、電極接合部ごとコーティングすることができる。そのため、熱電部材の表面を保護できるだけでなく、電極部や接合部の信頼性を低コストで向上させることができる。
例えば、R(Fe、Co)4Sb12系熱電材料は、550~600℃の温度域において、熱電性能が最も高くなることが知られている。しかしながら、この材料を高温域で使用すると、次第にSbが揮発し、熱電特性が劣化することが知られている。これに対し、R(Fe、Co)4Sb12系熱電材料の表面に緻密なリン酸アルミニウム被膜を形成すると、大気中において600℃で24時間保持しても熱電特性が劣化することはなく、良好な界面と熱電特性を維持することができる。
熱電材料がSb以外の易揮発性元素又は易酸化性元素を含む場合であっても、Sbを含む熱電材料と同様の効果が得られる。これは、以下の理由によると考えられる。
すなわち、リン酸アルミニウムは、融点が1800℃と高く安定で有り、酸素や易揮発性元素のブロック性が高く、R(Fe、Co)4Sb12系熱電材料の表面と親和性の良い耐食性被膜として作用する。他のリン酸塩がそうであるように、リン酸アルミニウムもFe、Cu、Mn、Tiなどの大抵の金属と親和性が良いため、リン酸アルミニウムは、Sb以外の易揮発性元素又は易酸化性元素を含む熱電材料に対しても有効な被膜となる。
(実施例1~2、比較例1~5)
[1. 試料の作製]
各種コーティング材料をCoSb系熱電材料(以下、単に「基材」ともいう)表面に形成した。各処理法の概略は、以下の通りである。
(1)比較例1として、大気プラズマ溶射法を用いて、基材表面にAl23膜を形成する処理を行った。溶射時の基材温度は、200℃以下とした。
(2)比較例2として、クロム酸水溶液を塗布した後、500℃以上の温度で焼成する処理を行った。水溶液に含まれるCrO3は、焼成によりCr23となる。この処理は、被膜硬度が高く、緻密であるため、耐摩耗性、耐食性用途で多く用いられている。膜厚は、通常、0.5~20μm程度となる。処理時の基材温度は、約550℃とした。
(3)比較例3、4として、シリカ系の薄膜を形成するための処理であって、シリカ前駆体を含む溶液を塗布した後、500℃以上の温度で焼成する処理を行った。この処理は、被膜が緻密であることに加えて親水性を有するため、耐食性及び防汚被膜を形成するための処理として用いられている。膜厚は、通常、0.5~2μm程度となる。膜厚は、溶液中のシリカ濃度により制御した。処理時の基材温度は、約450℃又は250℃とした。
(4)実施例1、2として、リン酸アルミニウムを含むコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥及び焼成する処理を行った。膜厚は、溶液中のリン酸アルミニウム濃度及び塗布回数により制御した。膜の焼成温度は300℃とした。
(5)比較例5として、SiC粉末及びリン酸アルミニウム(重量比で50:50)を含むコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥及び焼成する処理を行った。膜の焼成温度は300℃とした。
[2. 試験方法]
各種被膜を形成した基材の平滑度を、目視観察及びSEM断面観察により評価した。
各種被膜を形成した基材を、大気中において、550℃×1時間、又は600℃×24時間保持する酸化処理を行った。処理前後の被膜と基材の界面をSEMにより観察した。
[3. 結果]
図1~2に、CoSb3系熱電材料の表面に各種の被膜が形成された複合熱電材料の酸化処理試験前後の断面写真を示す。また、表1に、実施した各種コーティング条件、平滑度、及び耐酸化性を示す。図1~2及び表1より、以下のことがわかる。
Figure 0007021872000001
なお、表1の平滑度に関し、
「○」は、顕微鏡観察下でも表面が平滑であることを表し、
「△」は、目視では平滑に見えるが、顕微鏡観察下では凹凸が認められることを表し、
「×」は、目視で見て表面に凹凸が認められることを表す。
また、耐酸化性に関し、
「○」は、試料表面の大部分(試料の表面積の80%以上)の領域において、反応層の厚さが10μm以下であることを表し、
「△」は、試料表面の一部(試料の表面積の20~80%)の領域において、反応層の厚さが10μm以上であることを表し、
「×」は、試料表面の大部分(試料の表面積の80%以上)の領域において、反応層の厚さが10μm以上であることを表す。
(1)比較例1、2の被膜は、耐酸化性がなく、550℃×1時間の酸化処理であっても、コーティング材料に接している基材が酸素と反応している様子が明確に観察された(図1参照)。また、セラミック溶射(Al23)は、基材表面のダメージが大きく、平滑度が著しく低下した。
(2)比較例3、4の被膜は、膜厚によらず、550℃×1時間の酸化処理により部分的に酸化されていた。これは、膜に微細なピンホール又はクラックが入ったためと考えられる。
(3)実施例1、2の被膜は、1μm程度の平滑度と、良好な耐酸化性を示した。特に、550℃×1時間の酸化処理では、膜厚によらず反応層は認められなかった。
被膜の膜厚を2μm程度に厚くした場合(実施例2)、600℃×24時間の酸化処理により反応層が生じていた。これは、厚膜にしたことにより、ピンホール又はクラックが入ったためと考えられる。
一方、被膜の膜厚が1μmである場合(実施例1)、600℃×24時間の酸化処理であっても、反応層の生成量はごく僅かであった。また、被膜直下にある基材は、製造直後の組成をほぼ維持していた。
(4)比較例5の被膜は、SiCフリットを入れて膜厚を厚くしている。しかし、そのため平滑性が損なわれており、かつ、耐酸化性も低下した。これは、熱応力によって膜にワレやクラックが入ったためと考えられる。
(実施例3~6)
[1. 試料の作製]
リン酸アルミニウムを含むコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥及び焼成する処理を行った。基材には、CoSb系熱電材料(実施例3、4)、(Ti、Zr、Hf)NiSn系ハーフホイスラー(実施例5)、又はMg2(Si、Sn)系シリサイド(実施例6)を用いた。膜厚は、溶液中のリン酸アルミニウム濃度及び塗布回数により制御した。膜の焼成温度は380℃とした。
[2. 試験方法]
被膜を形成した基材の平滑度を、目視観察及びSEM断面観察により評価した。
被膜を形成した基材を、大気中において、550℃×1時間、又は600℃×24時間保持する酸化処理を行った。処理前後の被膜と基材の界面をSEMにより観察した。
[3. 結果]
図3に、CoSb3系熱電材料(実施例3、4)、(Ti、Zr、Hf)NiSn系ハーフホイスラー(実施例5)、又はMg2(Si、Sn)系シリサイド(実施例6)の表面にAlPO4被膜が形成された複合熱電材料の酸化処理試験前後の断面写真を示す。また、表2に、実施した各種コーティング条件、平滑度、及び耐酸化性を示す。なお、表2中、平滑度及び耐酸化性の評価法は、表1と同様である。図3及び表2より、以下のことがわかる。
Figure 0007021872000002
(1)AlPO4被膜をコーティングすることにより、CoSb3系熱電材料だけでなく、(Ti、Zr、Hf)NiSi系ハーフホイスラーや、Mg2(Si、Sn)系シリサイドの耐酸化性も向上した。
(2)AlPO4濃度が30~40wt%であるコーティング液を用いてCoSb3系熱電材料の表面にAlPO4被膜を形成した場合(実施例3)、極めて良好な耐酸化性を示した。すなわち、基材の平坦部だけでなく、角部においても反応層の形成はごく僅かであった。
(3)AlPO4濃度が40~50wt%であるコーティング液を用いてCoSb3系熱電材料の表面にAlPO4被膜を形成した場合(実施例4)、耐酸化性は良好であったが、試料面の平滑度は若干低下した。これは、コーティング液中のAlPO4の含有量が高いために、被膜の均一性が低下したためと考えられる。
(4)AlPO4濃度が20~30wt%であるコーティング液を用いてMg2(Si、Sn)系シリサイド表面にAlPO4被膜を形成した場合(実施例6)、耐酸化性は良好であったが、試料面の平滑度は若干低下した。これは、被膜形成時にコーティング液とMg2(Si、Sn)系シリサイドとが反応したためと考えられる。
(5)本発明で記載の他の材料においても、本実施例のようにAlPO4濃度を適正に調整することにより、角部を含めた被膜の耐酸化性を向上させることができる。
(実施例7~8)
[1. 試料の作製]
リン酸アルミニウムを含むコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥及び焼成する処理を行った。基材には、Bi2Te3系熱電材料(実施例7、8)を用いた。なお、実施例7、8で用いた基材は、ドーピング元素の量は若干異なるが、ほぼ同一組成である。膜厚は、溶液中のリン酸アルミニウム濃度及び塗布回数により制御した。膜の焼成温度は、380℃とした。
[2. 試験方法]
被膜を形成した基材の平滑度を、目視観察及びSEM断面観察により評価した。
被膜を形成した基材を、大気中において、350℃×24時間保持する酸化処理を行った。処理前後の被膜と基材の界面をSEMにより観察した。
[3. 結果]
図4に、Bi2Te3系熱電材料(実施例7、8)の表面にAlPO4被膜が形成された複合熱電材料の酸化処理試験前後の断面写真を示す。なお、図4の下段には、AlPO4被膜が形成されていないBi2Te3系熱電材料(コート無し)の酸化処理試験後の断面写真も併せて示した。また、表3に、実施した各種コーティング条件、平滑度、及び耐酸化性を示す。なお、表3中、平滑度及び耐酸化性の評価法は、表1と同様である。図4及び表3より、以下のことがわかる。
Figure 0007021872000003
(1)コート無しの場合、大気中、350℃で熱処理すると、表面に酸化反応層が形成された。また、コート無しの場合、実施例7と実施例8では、ほぼ同一組成であるにもかかわらず、酸化反応層の厚さが異なっていた。これは、試料間にバラツキがあるため、又は、同一試料であっても、場所によるバラツキがあるためと考えられる。
(2)コート有りの場合、実施例7、8のいずれも良好な耐酸化性を示した。酸化処理試験後も、試料表面には、酸化反応層が認められなかった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る複合熱電材料は、太陽熱発電器、海水温度差熱電発電器、化石燃料熱電発電器、工場排熱や自動車排熱の回生発電器等の各種の熱電発電器、精密温度制御装置、恒温装置、冷暖房装置、冷蔵庫、時計用電源等に使用することができる。

Claims (4)

  1. 以下の構成を備えた複合熱電材料。
    (1)前記複合熱電材料は、
    金属間化合物系の熱電材料と、
    前記熱電材料の表面の全部又は一部にコーティングされた、リン酸アルミニウム(AlPO4)を主成分とする被膜と、
    を備え、
    前記熱電材料は、R(Fe、Co)Sb12系熱電材料(但し、R=La、Ba、Yb、Ca、In、Al、Ga、Ti、Zr、及びHfからなる群から選ばれるいずれか1以上の元素)からなる。
    (2)前記被膜の厚さは、0.7μm以上1.5μm未満である。
    (3)前記被膜は、95wt%以上の前記リン酸アルミニウムを含み、残部が不可避的不純物からなる。
  2. 前記被膜は、前記熱電材料の表面の内、少なくとも使用時に温度が500℃以上前記熱電材料の融点未満となる領域にコーティングされている請求項1に記載の複合熱電材料。
  3. 溶媒中にリン酸アルミニウム(AlPO4)を分散又は溶解させたコーティング液を、熱電材料の表面に塗布する塗布工程と、
    前記コーティング液を乾燥させ、前駆体被膜を得る乾燥工程と、
    前記前駆体被膜が形成された前記熱電材料を焼成し、請求項1又は2に記載の複合熱電材料を得る焼成工程と
    を備えた複合熱電材料の製造方法。
  4. 前記コーティング液に含まれる前記リン酸アルミニウムの量は、20wt%以上60wt%以下である請求項3に記載の複合熱電材料の製造方法。
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