JP6998428B2 - 染料系偏光素子、または、染料系偏光板 - Google Patents

染料系偏光素子、または、染料系偏光板 Download PDF

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Description

本発明は、加湿処理または水への浸漬処理などを適用し、含水処理をしてもアゾ化合物の溶出または析出のない染料系偏光素子、または、染料系偏光板に関するものである。
偏光素子は、一般に、二色性色素であるヨウ素又は二色性染料をポリビニルアルコール樹脂フィルムに吸着配向させることにより製造されている。この偏光素子の少なくとも片面に接着剤層を介してトリアセチルセルロースなどからなる保護フィルムを貼合して偏光板とされ、液晶表示装置などに用いられる。二色性色素としてヨウ素を用いた偏光板はヨウ素系偏光板と呼ばれ、一方、二色性色素として二色性染料を用いた偏光板は染料系偏光板と呼ばれる。これらのうち染料系偏光板は、高耐熱性、高湿熱耐久性、高安定性を有し、また、配合による色の選択性が高いという特徴がある一方で、同じ偏光度を有するヨウ素系偏光板と比較すると透過率が低い、すなわち、コントラストが低いという問題点があった。そのため高い耐久性を維持し、色の選択性が多様であって、より高い透過率で、高い偏光特性を有することが望まれている。
特公昭64-5623号 特許第4617835号 特公平2-61988号 特開2001-33627号 特開2001-56412号 特開平11-218610号
機能性色素の応用第1刷発行版(株)CMC出版入江正浩監修P98~100 染料化学,細田豊著,技報堂
染料系偏光板は、高耐久性を有してはいるが、偏光素子そのものはポリビニルアルコール樹脂フィルムであるために、含水すると膨潤し、フィルム内で含水した水分によってアゾ化合物が再溶解し、水とともにアゾ化合物が溶出し、変色や脱色するという問題点があった。その原因としては、特許文献1乃至特許文献6に記載の実施例に記載されているように、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミン化合物を使用していることにある。アミン化合物はアゾ化合物の水への溶解性を向上させることが出きるため、色素合成時の助剤、染色工程時の色素の水への溶解性向上剤、色素液の溶解安定剤などの効果があるため、色素を合成する際、及び偏光素子に二色性色素を染色するための染色液を調整するために用いられる。しかしながら、水溶液にするには好適だが、ポリビニルアルコール樹脂フィルムにおいては、アゾ色素の溶解性が向上してしまうと、逆に、フィルム中の染料が再溶解し、溶出してしまう事態が発生し、偏光素子中の変色、または、脱色の原因となり、そういったアミン化合物の含有は好ましくなかった。特に、銅化されたアゾ化合物を含有する偏光素子においては、アゾ化合物の溶出が顕著であり、偏光素子の変色または脱色が顕著であった。そういった変色や脱色は、例えば、偏光素子、または、それを用いた偏光板を再加工するため、偏光素子等に加湿処理または水への浸漬処理などを適用すると、偏光素子からアゾ化合物が溶出し、変色や脱色するという問題点があった。偏光素子の彎曲加工や曲面加工などが必要とされるレンズやフィルター、特に、サングラスやメガネ等のように、偏光素子の再加工が必要とされる製品に用いる場合には、脱色や変色のない偏光素子が求められていた。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、少なくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量を70ppm(ppmとはμg/gを示す)以下にすることによって、加湿処理、または、水への浸漬処理によって含水してもアゾ化合物の溶出または析出のない染料系偏光素子、または、染料系偏光板を提供できることを新規に見出した。
すなわち、本発明は、
「(1)少なくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光素子であって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする、当該偏光素子、
(2)前記アミン化合物が、水酸基を有することを特徴とする(1)に記載の偏光素子、
(3)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが3倍乃至7倍の延伸をされたことを特徴とする(1)または(2)に記載の偏光素子、
(4)アゾ化合物の少なくとも1つが、銅化されたアゾ化合物であることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(5)アゾ化合物の少なくとも1つが、式(1)の構造を有する銅化されたアゾ化合物であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の偏光素子、
Figure 0006998428000001
(式中、Aはアゾ基および/または置換基を有するフェニル基またはナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、又は置換基を有してもよいナフトトリアゾール基を示す。)
(6)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子の少なくとも片面に透明保護層を設けてなる偏光板、
(7)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子、または、(6)に記載の偏光板を用いた偏光レンズ、
(8)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子、または、(6)に記載の偏光板を用いた偏光フィルター、
(9)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子、(6)に記載の偏光板、(7)に記載の偏光レンズ、または、(8)に記載の偏光フィルターを用いた偏光サングラス、
(10)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子、(6)に記載の偏光板、(7)に記載の偏光レンズ、または、(8)に記載の偏光フィルターを用いた偏光メガネ、
(11)(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光素子を、含水または加湿した後、再び延伸または圧延加工することを特徴とする、偏光素子の製造方法、
(12)(6)に記載の偏光板を、含水または加湿した後、再び延伸または圧延加工することを特徴とする、偏光板の製造方法、
(13)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、アゾ化合物を含有する染色液に含浸し、延伸処理することにより偏光素子を製造する方法であって、前記染色液中のアミン化合物の含有量が、アゾ化合物1000重量部に対して400重量部以下であることを特徴とする、当該製造方法」、に関する。
本発明は、加湿処理、または、水への浸漬処理によって含水してもアゾ化合物の溶出または析出のない染料系偏光素子、または、染料系偏光板に関するものである。
本発明は、少なくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする偏光素子、及び当該偏光素子を備える偏光板に関する。
基材として、ポリビニルアルコール系樹脂及びその誘導体よりなる樹脂をフィルム形状にして、本発明のアゾ化合物及びその配合物をフィルムに含有させ、延伸等の配向処理を適用することによって、偏光素子又は偏光板を作製することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で作製することができる。製造方法として、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合する他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85~100モル%程度であり、好ましくは95モル%以上が好ましい。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用できる。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、粘度平均重合度を意味し、当該技術分野において周知の手法によって求めることができる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000~10,000程度、好ましくは、重合度1,500~6,000程度である。かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、原反フィルムとして用いられる。
ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。この場合、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムには可塑剤としてグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコールなどが含有していていても良い。可塑剤量は5~20重量%であり、好ましくは8~15重量%が良い。ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、例えば、5μm~150μm程度、好ましくは10μm~100μm程度が好ましい。
以上により得られたポリビニルアルコール系樹脂のフィルムに、次に膨潤工程が施される。膨潤処理は20~50℃の溶液に30秒~10分間浸漬させることによって処理が適用される。溶液は水が好ましい。延伸倍率は1.00~1.50倍で調整することが良く、好ましくは1.10~1.35倍が良い。偏光素膜を作製する時間を短縮する場合には、色素の染色処理時にも膨潤するので膨潤処理を省略しても良い。
膨潤工程の後に、染色工程が施される。染色工程では、アゾ化合物(通称 二色性染料)を用いて含浸することが出来る。このアゾ化合物を含浸させることは、色を着色する工程であることから、染色工程とも言う。ここでアゾ化合物としては、例えば非特許文献1に記載されている染料などで示されるアゾ化合物を、染色工程でポリビニルアルコール系樹脂フィルムに色素を吸着、および、含浸させることができる。染色工程は、色素をポリビニルアルコール系樹脂フィルムに吸着、および含浸させる方法であれば、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、アゾ化合物を含有する溶液に浸漬させることによって染色工程が行われる。この工程での溶液温度は、5~60℃が好ましく、20~50℃がより好ましく、35~50℃が特に好ましい。溶液に浸漬する時間は適度に調節できるが、30秒~20分で調節するのが好ましく、1~10分がより好ましい。染色方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに該溶液を塗布することによって行うことも出来る。アゾ化合物を含有した溶液は、染色助剤として、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどを含有することが出来る。それらの含有量は、染料の染色性による時間、温度によって任意の濃度で調整できるが、それぞれの含有量としては、0~5重量%が好ましく、0.1~2重量%がより好ましい。アゾ化合物は遊離酸として用いられるほか、当該化合物の塩でも良い。そのような塩は、リチウム塩、ナトリウム塩、及びカリウム塩などのアルカリ金属塩、或いは、アンモニウム塩やアルキルアミン塩などの有機塩として用いることも出来る。好ましくは、ナトリウム塩である。
アゾ化合物としては、非特許文献1に記載の化合物が例示され、二色性染料を用いることができ、二色性が高いものがより好ましい。また、アゾ化合物として、非特許文献1に示されるようなアゾ化合物の他に、シー.アイ.ダイレクト.イエロー12、シー.アイ.ダイレクト.イエロー28、シー.アイ.ダイレクト.イエロー44、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ26、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ107、シー.アイ.ダイレクト.レッド2、シー.アイ.ダイレクト.レッド31、シー.アイ.ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレクト.レッド247、シー.アイ.ダイレクト.グリーン80、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、及び特開2001-33627号公報、特開2002-296417号公報及び特開昭60-156759号公報に記載された有機染料等が、挙げられる。これらの二色性染料は、遊離酸の他、アルカリ金属塩(例えばNa塩、K塩、Li塩)、アンモニウム塩、又はアミン類の塩であってもよい。
本発明では、特に銅化されたアゾ化合物を用いることにより、特に加湿処理、または、水への浸漬処理によって含水してもアゾ化合物の溶出または析出のない染料系偏光素子、または、染料系偏光板を作製できる。銅化されたアゾ化合物としては、例えば、シー.アイ.ダイレクト.ブルー199、シー.アイ.ダイレクト.ブルー202、シー.アイ.ダイレクト.ブルー237、シー.アイ.ダイレクト.ブルー274、特許文献1乃至6に記載のアゾ化合物の他、特開平2-13903号、特開平5-295282号、特開平2-222459号、特許5225839号に記載のアゾ化合物、などが挙げられ、特公昭64-5623号の実施例1に記載のアゾ化合物、シー.アイ.ダイレクト.ブルー199、シー.アイ.ダイレクト.ブルー237が、より好ましい。
銅化されたアゾ化合物の少なくとも1つが式(1)の構造を有する銅化されたアゾ化合物である場合、偏光素子または偏光板中にアミン化合物を含有すると、再加工するために加湿処理または水へ浸漬処理するとアゾ化合物が溶出し、変色や脱色が顕著であるが、偏光素子中のアミン化合物が70ppm以下であることによって、アゾ化合物の溶出が、顕著に抑えられる。シー.アイ.ダイレクト.ブルー199、シー.アイ.ダイレクト.ブルー202、シー.アイ.ダイレクト.ブルー237、シー.アイ.ダイレクト.ブルー274、特許文献1乃至6に記載のアゾ化合物の他、特開平2-13903号、特開平5-295282号、特開平2-222459号、特許5225839号に記載のアゾ化合物、などが挙げられ、特公昭64-5623号の実施例1に記載のアゾ化合物、シー.アイ.ダイレクト.ブルー199、シー.アイ.ダイレクト.ブルー237は、式(1)の構造を有しているため、本発明により、偏光素子の変色や脱色が、大いに著しく改善される。
Figure 0006998428000002
(式中、Aはアゾ基および/または置換基を有するフェニル基またはナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、又は置換基を有してもよいナフトトリアゾール基を示す。)
本発明のアミン化合物としては、エチルアミン類、イソプロピルアミン類、エチレンジアミン類、エタノールアミン類、イソプロパノールアミン類などの群が代表的であり、水溶性を示すアミン化合物が挙げられる。具体的には、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、2-アミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、N,N‐ジメチルホルムアミド、アニリン、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、ホルマリン、N-メチルホルマリン、モノイソプロパノールアミンなどが例示される。特に、特許文献1乃至6で示されているようにアゾ化合物の合成の際に、モノエタノールアミン、2-アミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミンなどの水酸基を有するアミン化合物を使用し、かつ、偏光素子が該化合物を70ppmより多く含有していると、偏光素子に対して加湿処理または水への浸漬処理などを適用すると、特にアゾ化合物が溶出し、変色や脱色が顕著になるため、偏光素子中のアミン化合物の含有量に注意が必要である。偏光素子中のアミン化合物の含有量としては、70ppm以下であることが必要であり、より好ましくは、40ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下が良い。
アミン化合物の分析方法としては、例えば、ガスクロマトグラフ内標準法による方法が上げられる。例えば、凍結粉砕処理した偏光素子を、既知量の内部標準物質(例えば、トリメチロールプロパン)と、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドと、ピリジンを加え、80℃で10分間加熱して、トリメチルシリル化処理をした後、ガスクロマトグラフにて測定し、得られた面積値よりアミン化合物を定量できる。ただし、定量する方法は、これに限定されるものではなく、公知の方法により定量化することができる。
偏光素子中のアミン化合物の含有量を制御する方法としては、アミン化合物を含有する偏光素子をアミン化合物が溶解する溶媒に接触させる方法、偏光素子の製造工程で用いる水溶液または溶液がアミン化合物の含有量が少ない水溶液または溶液に浸漬させながら製造する方法が例示される。アミン化合物が70ppm以下のポリビニルアルコール系樹脂フィルムよりなる偏光素子を作製する場合には、アミン化合物のポリビニルアルコール系樹脂フィルム中への含浸を避けるため、アミン化合物の少ない水溶液、または、溶液で偏光素子を作製することが好適である。各工程中のアミン化合物の水溶液または溶液中の含有量は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにアゾ化合物を含有させる方法、ポリビニルコール系樹脂フィルムの延伸倍率、アゾ化合物の染色状態によって調整が必要であるため、任意に調整することが必要である。特に、水溶液または溶液中のアミン化合物の含有量の調整が必要な工程は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにアゾ化合物を含有させる際の染色工程であり、その水溶液中でのアミン化合物の含有量が、アゾ化合物1000重量部に対して400重量部以下であることが好ましく、より好ましくはアゾ化合物1000重量部に対して250重量部以下、さらに好ましくはアゾ化合物1000重量部に対して150重量部以下であることが良い。アゾ化合物を含有させる工程でアミン化合物が多く存在すると、アゾ化合物の吸着とともにアミン化合物をフィルム中に多く含有する原因となり、アミン化合物を多く含む偏光素子を製造することとなり、その偏光素子は再加工するために加湿処理または水への浸漬処理などを適用すると、アゾ化合物が溶出し、変色や脱色が顕著であるため好ましくない。さらに、染色工程にてフィルム中にアミン化合物が多く含浸されると、その後の工程、例えば延伸工程、水洗工程、接着工程にて、アゾ化合物が溶出する原因となるため、各工程で制御できれば問題ないが、出来る限りアゾ化合物の溶出は少ない方が好ましい。
アミン化合物の含有量を調整する方法としては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにアゾ化合物が浸漬する水溶液もしくは溶液にアミン化合物の含有量を少なくする必要がある。各工程のアミン化合物の管理は重要である。特に、アゾ化合物が含まれている水溶液または溶液である染色工程のアミン化合物を制御することは必要であり、そのアゾ化合物が含まれている水溶液または溶液中である染色工程でのアミン化合物を調整する方法としては、染色工程の水溶液または溶液中からアミン化合物を除去する方法、アゾ化合物中に含まれているアミン化合物を除去する方法などが例示される。そういったアミン化合物を除去する方法としては、特開平11-216473に記載さているような電気的に制御する方法、アミン化合物を吸着するろ過フィルターを用いる方法、アミン化合物を含有する水溶液または溶液を噴霧しながら熱乾燥しながら除去する方法などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
染色工程後、次の工程に入る前に洗浄工程(以降「洗浄工程1」という)を行うことが出来る。染浄工程1とは、染色工程でポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面に付着した染料溶液を洗浄する工程である。洗浄工程1を行うことによって、次に処理する液中に染料が移行するのを抑制することができる。洗浄工程1では、洗浄溶液として一般的には水が用いられる。洗浄方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、該溶液をポリビニルアルコール樹脂フィルムに塗布することによって洗浄することも出来る。洗浄の時間は、特に限定されないが、好ましくは1~300秒、より好ましくは1~60秒である。洗浄工程1での洗浄溶液の温度は、親水性高分子が溶解しない温度であることが必要となる。一般的には5~40℃で洗浄処理される。ただし、洗浄工程1の工程がなくとも、性能には問題は出ないため、本工程は省略することもできる。
染色工程又は洗浄工程1の後、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行うことが出来る。架橋剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂又はホウ酸アンモニウムなどのホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物などを用いることができるが、他にもエチレングリコールグリシジルエーテル、ポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム又は塩化マグネシウムなどが挙げられるが、好ましくはホウ酸が用いられる。以上に示された少なくとも1種以上の架橋剤及び/又は耐水化剤を用いて架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行う。その際の溶媒としては、水が好ましいが限定されるものではない。架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程での溶媒中の架橋剤及び/又は耐水化剤の含有濃度は、ホウ酸を例にして示すと溶媒に対して濃度0.1~6.0重量%が好ましく、1.0~4.0重量%がより好ましい。この工程での溶媒温度は、5~70℃が好ましく、5~50℃がより好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、該溶液をポリビニルアルコール系樹脂フィルムに塗布又は塗工してもよい。この工程での処理時間は30秒~6分が好ましく、1~5分がより好ましい。ただし、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させることが必須でなく、時間を短縮したい場合には、架橋処理又は耐水化処理が不必要な場合には、この処理工程を省略してもよい。
染色工程、洗浄工程1、又は架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行った後に、延伸工程を行う。延伸工程とは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを1軸に延伸する工程である。延伸方法は湿式延伸法又は乾式延伸法のどちらでも良く、延伸倍率は3倍以上延伸されていることで本発明の効果を達成し得る。延伸倍率は、3倍以上、好ましくは5倍乃至7倍に延伸されていることが良い。
乾式延伸法の場合には、延伸加熱媒体が空気媒体の場合には、空気媒体の温度は常温~180℃で延伸するのが好ましい。また、湿度は20~95%RHの雰囲気中で処理するのが好ましい。延伸方法としては、例えば、ロール間ゾーン延伸法、ロール加熱延伸法、圧延伸法、赤外線加熱延伸法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。延伸工程は1段で延伸することもできるが、2段以上の多段延伸により行うことも出来る。
湿式延伸法の場合には、水、水溶性有機溶剤、又はその混合溶液中で延伸する。架橋剤及び/又は耐水化剤を含有した溶液中に浸漬しながら延伸処理を行うことが好ましい。架橋剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂又はホウ酸アンモニウムなどのホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物などを用いることができるが、他にもエチレングリコールグリシジルエーテル、ポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム又は塩化マグネシウムなどが挙げられる。以上に示された少なくとも1種以上の架橋剤及び/又は耐水化剤を含有した溶液中で延伸を行う。架橋剤はホウ酸が好ましい。延伸工程での架橋剤及び/又は耐水化剤の濃度は、例えば、0.5~15重量%が好ましく、2.0~8.0重量%がより好ましい。延伸温度は40~60℃で処理することが好ましく、45~58℃がより好ましい。延伸時間は通常30秒~20分であるが、2~5分がより好ましい。湿式延伸工程は1段で延伸することができるが、2段以上の多段延伸により行うこともできる。延伸倍率は、初期長から2倍乃至8倍の倍率で調整されていれば良いが、得られる偏光素子または偏光板を含水または加湿した後、再び延伸または圧延加工することを考慮すると好ましくは3倍乃至7倍が良い。あまり延伸させ過ぎると、再延伸または圧延加工時に割れ、ヒビやクラックが入る原因となり、また、あまり延伸が少ないと、含水処理または加湿処理した際に、収縮や寸法変化が大きくなるなどの問題がでるため、好ましくない。
延伸工程を行った後には、フィルム表面に架橋剤及び/又は耐水化剤の析出、又は異物が付着することがあるため、フィルム表面を洗浄する洗浄工程(以降「洗浄工程2」という)を行うことができる。洗浄時間は1秒~5分が好ましい。洗浄方法は洗浄溶液に浸漬することが好ましいが、溶液をポリビニルアルコール樹脂フィルムに塗布又は塗工によって洗浄することができる。1段で洗浄処理することもできるし、2段以上の多段処理をすることもできる。洗浄工程の溶液温度は、特に限定されないが通常5~50℃、好ましくは10~40℃である。
ここまでの処理工程で用いる溶媒として、例えば、水、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール又はトリメチロールプロパン等のアルコール類、エチレンジアミン又はジエチレントリアミン等のアミン類などの溶媒が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、1種以上のこれら溶媒の混合物を用いることもできる。最も好ましい溶媒は水である。
延伸工程又は洗浄工程2の後には、フィルムの乾燥工程を行う。乾燥処理は、自然乾燥により行うことができるが、より乾燥効率を高めるためにはロールによる圧縮やエアーナイフ、又は吸水ロール等によって表面の水分除去を行うことができ、及び/又は送風乾燥を行うこともできる。乾燥処理温度としては、20~100℃で乾燥処理することが好ましく、60~100℃で乾燥処理することがより好ましい。乾燥処理時間は30秒~20分を適用できるが、5~10分であることが好ましい。
以上の方法で、本発明の少なくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする偏光素子を得ることが出来る。
得られた偏光素子は、その片面又は両面に透明保護層を設けることによって偏光板とする。透明保護層はポリマーによる塗布層として又はフィルムのラミネート層として設けることができる。透明保護層を形成する透明ポリマー又はフィルムとしては、機械的強度が高く、熱安定性が良好な透明ポリマー又はフィルムが好ましい。透明保護層として用いる物質として、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂又はそのフィルム、アクリル樹脂又はそのフィルム、ポリ塩化ビニル樹脂又はそのフィルム、ナイロン樹脂又はそのフィルム、ポリエステル樹脂又はそのフィルム、ポリアリレート樹脂又はそのフィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂又はそのフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン骨格を有するポリオレフィン又はその共重合体、主鎖又は側鎖がイミド及び/又はアミドの樹脂又はポリマー又はそのフィルムなどが挙げられる。また、透明保護層として、液晶性を有する樹脂又はそのフィルムを設けることもできる。保護フィルムの厚みは、例えば、0.5~200μm程度である。その中の同種又は異種の樹脂又はフィルムを片面、もしくは両面に1層以上設けることによって偏光板を作製する。
透明保護層を偏光素子と貼り合わせるためには接着剤が必要となる。接着剤としては特に限定されないが、ポリビニルアルコール接着剤が好ましい。ポリビニルアルコール接着剤として、例えば、ゴーセノールNH-26(日本合成社製)、エクセバールRS-2117(クラレ社製)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。接着剤には、架橋剤及び/又は耐水化剤を添加することができる。ポリビニルアルコール接着剤には、無水マレイン酸-イソブチレン共重合体を用いるが、必要により架橋剤を混合させた接着剤を用いることができる。無水マレイン酸-イソブチレン共重合体として、例えば、イソバン#18(クラレ社製)、イソバン#04(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#104(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#110(クラレ社製)、イミド化イソバン#304(クラレ社製)、イミド化イソバン#310(クラレ社製)などが挙げられる。その際の架橋剤には水溶性多価エポキシ化合物を用いることができる。水溶性多価エポキシ化合物とは、例えば、デナコールEX-521(ナガセケムテック社製)、テトラット-C(三菱ガス化学社製)などが挙げられる。また、ポリビニルアルコール樹脂以外の接着剤として、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系といった公知の接着剤を用いることも出来る。また、接着剤の接着力の向上又は耐水性の向上を目的として、亜鉛化合物、塩化物、ヨウ化物等の添加物を同時に0.1~10重量%程度の濃度で含有させることもできる。添加物についても限定されるものではない。透明保護層を接着剤で貼り合せた後、適した温度で乾燥もしくは熱処理することによって偏光板を得る。
得られた偏光板は場合によって、例えば、液晶表示等の表示装置に貼り合わせる場合や偏光フィルター、偏光レンズに用いる場合には、後に非露出面となる保護層又はフィルムの表面に視野角改善及び/又はコントラスト改善のための各種機能性層、輝度向上性を有する層又はフィルムを設けることもできる。偏光板をこれらのフィルムや表示装置に貼り合せるには粘着剤を用いるのが好ましい。
この偏光板は、もう一方の表面、すなわち、保護層又はフィルムの露出面に反射防止層や防眩層、ハードコート層など公知の各種機能性層を有していてもよい。この各種機能性を有する層を作製するには塗工方法が好ましいが、その機能を有するフィルムを接着剤又は粘着剤を介して貼合せることもできる。また、各種機能性層とは、位相差を制御する層又はフィルムとすることができる。
以上の方法で、本発明のなくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする偏光素子、または、偏光板を得ることが出来る。本発明の偏光素子又は偏光板は、加湿処理または水への浸漬処理などを適用しても、偏光素子からアゾ化合物の溶出がなく、変色や脱色するということが限りなく軽減できるため、偏光素子の再延伸や圧延処理などのために、再加工するために加湿処理または水への浸漬処理などを適用してもアゾ化合物の溶出や析出のない偏光素子または偏光板を作製することができる。
こうして得られた本発明の偏光素子又は偏光板は、必要に応じて保護層又は機能層及び支持体等を設け、偏光レンズや偏光フィルターとして利用される。このような偏光レンズや偏光フィルターは、フレーム等に設置することによって偏光サングラスまたは偏光メガネ等に好適である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例に示す透過率の評価は以下のようにして行った。
偏光素子、又は、偏光板を1枚で測定した際の透過率を透過率Tsとし、2枚の偏光素子、又は、偏光板をその吸収軸方向が同一となるように重ねた場合の透過率を平行位透過率Tpとし、2枚の偏光板をその吸収軸が直交するように重ねた場合の透過率を直交位透過率Tcとした。
単体透過率Ysは、400~700nmの波長領域で、所定波長間隔dλ(ここでは5nm)おきに分光透過率τλを求め、下式(I)により算出した。式中、Pλは標準光(C光源)の分光分布を表し、yλは2度視野等色関数を表す。
Figure 0006998428000003
分光透過率τλは、分光光度計(日立社製“U-4100”)を用いて測定した。
[実施例1]
<色素の調製>
特公昭64-5623号の実施例1の製法で得られる帯緑青色の色素を、20重量%の水溶液に再溶解し、200℃雰囲気中で噴霧しながら乾燥させて、銅化アゾ化合物の紛体1を得た。銅化アゾ化合物の紛体1を50mg計量し、既知量の内標準物質としてトリメチロールプロパン0.1重量%を添加し、N.O-ビス(トリメ. チルシリル)トリフルオロアセトアミド200μリットル、ピリジン300μリットルを加え、80℃で10分間加熱した処理液をガスクロマトグラフ(Agilent社製 6890N)にて測定し、得られた面積値により、モノエタノールアミンの含有量を確認したところ、銅化アゾ化合物の紛体1が1000重量部に対して、モノエタノールアミンが105重量部含有している色素を得た。
<偏光素子の作製>
ケン化度99%以上の平均重合度2400のポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 VF-XS)を40℃の温水に2分浸漬し、膨潤処理を適用し延伸倍率を1.30倍とした。膨潤処理したフィルムを、水が3000重量部、トリポリリン酸ナトリウムが3.0重量部、銅化アゾ化合物の紛体1を4.6重量部含有した45℃の水溶液に浸漬し、染色を行った。その染色して得られたフィルムを、5.0倍に延伸しながらホウ酸30.0g/リットル含有した50℃の水溶液中で5分間の延伸処理を行った。そのホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちつつ、30℃の水に20秒間の水洗処理を行い、得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行い、本発明の偏光素子を得た。本発明の偏光素子を50mg計量し、既知量の内標準物質としてトリメチロールプロパン0.1重量%を添加し、N.O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド200μリットル、ピリジン300μリットルを加え、80℃で10分間加熱した処理液をガスクロマトグラフ(Agilent社製 6890N)にて測定し、得られた面積値により、偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ8ppmであった。
[実施例2]
実施例1の色素の調製において、20重量%の水溶液に再溶解した後の色素乾燥工程において、105℃雰囲気中で噴霧しながら乾燥させて、銅化アゾ化合物の紛体2を得た以外は同様にして、本発明の偏光素子を作製した。得られた銅化アゾ化合物の紛体2中のモノエタノールアミンの含有量は、銅化アゾ化合物の紛体2が1000重量部に対して、モノエタノールアミンが398重量部含有していた。また、得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、61ppmであった。
[実施例3]
実施例1の銅化アゾ化合物の紛体1を、メチルアミノエタノールを0.8重量%、ジエタノールアミンを9.7重量%含有したシー.アイ.ダイレクト.ブルー199に変更した以外は同様にして、本発明の偏光素子を得た。得られた偏光素子中のメチルアミノエタノールは測定限界値以下のため検出されず、ジエタノールアミンは8ppmであった。
[実施例4]
実施例1の銅化アゾ化合物の紛体1を、モノエタノールアミンを6.9重量%含有したシー.アイ.ダイレクト.ブルー237に変更した以外は同様にして、本発明の偏光素子を得た。得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、53ppmであった。
[実施例5]
実施例1の偏光素子の作製工程において、50℃のホウ酸水溶液中での延伸倍率を2.3倍とし、偏光素子の延伸倍率を元の原反に対して3倍に変更した以外は同様にして、本発明の偏光素子を得た。得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、10ppmであった。
[比較例1]
実施例1の色素の調製において、20重量%の水溶液を噴霧せずに60℃にて乾燥し、銅化アゾ化合物の紛体3を得た以外は同様にして、本発明の偏光素子を作製した。得られた銅化アゾ化合物の紛体3中のモノエタノールアミンの含有量は、銅化アゾ化合物の紛体3が1000重量部に対して、モノエタノールアミンを455重量部含有していた。また、得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、78ppmであった。
[比較例2]
実施例3において、メチルアミノエタノールが12重量%、ジエタノールアミンを33.5重量%含有したC.I.Direct Blue199に変更した以外は同様にして、本発明の偏光素子を得た。得られた偏光素子中のメチルアミノエタノールは4ppmであり、ジエタノールアミンは72ppmであった。
[比較例3]
比較例1の偏光素子の作製工程において、50℃のホウ酸水溶液中での延伸倍率を2.3とし、偏光素子の延伸倍率を元の原反に対して3倍に変更した以外は同様にして、本発明の偏光素子を得た。得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、81ppmであった。
[比較例4]
比較例1において、55℃のホウ酸水溶液中で延伸したフィルムの緊張状態を保ちつつ、芒硝を10重量%含有した30℃の水で20秒間の水洗処理を行った以外は同様にして、芒硝含有量が多い偏光素子を得た。また、得られた偏光素子中のモノエタノールアミンの含有量を確認したところ、78ppmで変わらなかった。
[比較例5]
比較例1において、膨潤処理したフィルムを、水を3000重量部、トリポリリン酸ナトリウムを3.0重量部、銅化アゾ化合物の紛体1を4.6重量部含有した45℃の水溶液に、さらに染料固着剤であるKayafix M(日本化薬社製)1.0重量部を添加した以外は同様にして、染料固着剤が含有した偏光素子を得た。
実施例1乃至5、および、比較例1乃至5で得られた偏光素子を、延伸後の延伸倍率を維持して、相対湿度95%で50℃に保たれた環境に適用後に50℃の温水中に5分間浸漬させた。表1に、その加湿および浸漬処理前の初期透過率と、処理後の透過率と、処理後の偏光素子の端部の脱色の程度、および、50℃温水中での染料の溶出の程度を目視にて確認した結果を記す。
Figure 0006998428000004
以上の実施例1乃至5、比較例1乃至5の偏光素子を用いた結果から分かるように、本願のなくとも1種のアゾ化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムであって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする偏光素子は、加湿処理または水への浸漬処理などを適用しても、偏光素子よりアゾ化合物の溶出がなく、変色や脱色するということが限りなく軽減できるため、偏光素子の再延伸や圧延処理などのために、再加工するために加湿処理または水への浸漬処理などを適用してもアゾ化合物の溶出や析出のない偏光素子または偏光板を作製できることが分かる。こうして得られた本発明の偏光素子又は偏光板は、必要に応じて保護層又は機能層及び支持体等を設け、曲面処理やフレーム加工のための再延伸や圧延処理加工するために加湿処理または水への浸漬処理などを適用しても、偏光素子の透過率変化が少ないため、そういった偏光素子は偏光レンズや偏光フィルターとして利用できる。得られた偏光レンズや偏光フィルターは、フレーム等に設置することによって偏光サングラスまたは偏光メガネ等に好適である。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の銅化されたアゾ化合物を二色性染料として含み、水溶性アミン化合物を含む延伸処理をされたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを含水または加湿した後、再び延伸または圧延加工してなる偏光素子の製造方法であって、該フィルム中に含まれるアミン化合物の含有量が70ppm以下であることを特徴とする、当該偏光素子の製造方法
  2. アミン化合物が、水酸基を有することを特徴とする請求項1に記載の偏光素子の製造方法
  3. 前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムが3倍乃至7倍の延伸をされたことを特徴とする請求項1または2に記載の偏光素子の製造方法
  4. 前記銅化されたアゾ化合物の少なくとも1つが、式(1)の構造を有する銅化されたアゾ化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の偏光素子の製造方法
    Figure 0006998428000005

    (式中、Aはアゾ基および/または置換基を有するフェニル基またはナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、又は置換基を有してもよいナフトトリアゾール基を示す。)
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる偏光素子の少なくとも片面に透明保護層を設けてなる偏光板の製造方法
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる偏光素子、または、請求項5に記載の製造方法によって得られる偏光板を用いた偏光レンズの製造方法
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる偏光素子、または、請求項5に記載の製造方法によって得られる偏光板を用いた偏光フィルターの製造方法
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる偏光素子、請求項5に記載の製造方法によって得られる偏光板、請求項6に記載の製造方法によって得られる偏光レンズ、または、請求項7に記載の製造方法によって得られる偏光フィルターを用いた偏光サングラスの製造方法
  9. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる偏光素子、請求項5に記載の製造方法によって得られる偏光板、請求項6に記載の製造方法によって得られる偏光レンズ、または、請求項7に記載の製造方法によって得られる偏光フィルターを用いた偏光メガネの製造方法
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